JPH07170490A - 画像の表示時刻情報をもデータとして含む圧縮画像データと、それに付随する圧縮音響データとの同期再生方法 - Google Patents

画像の表示時刻情報をもデータとして含む圧縮画像データと、それに付随する圧縮音響データとの同期再生方法

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JPH07170490A
JPH07170490A JP6270168A JP27016894A JPH07170490A JP H07170490 A JPH07170490 A JP H07170490A JP 6270168 A JP6270168 A JP 6270168A JP 27016894 A JP27016894 A JP 27016894A JP H07170490 A JPH07170490 A JP H07170490A
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Akinori Sugata
章典 菅田
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Victor Company of Japan Ltd
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Victor Company of Japan Ltd
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  • Signal Processing For Digital Recording And Reproducing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 MPEG1方式で高能率圧縮された動画像情報の
データと、それに付随する圧縮音響データとを良好な同
期状態で再生する。 【構成】 MPEG1方式で高能率圧縮された動画像情報の
データと、それに付随する圧縮音響データとがインター
リーブされた状態で途中再生されたデータ列から最初の
Iフレームを検出し、画像デコーダにSCRを設定する。
前記の時刻から実際に画像が表示される時刻までの時間
を、前記の時刻から画像が表示可能になる時刻までの時
間と、SCRが画像デコーダの参照用クロックに設定され
た時点の直前の垂直同期信号までの時間と、画像が表示
可能になる時刻の直後の垂直同期信号までの時間と、垂
直走査期間などを用いて求める。途中再生を開始する位
置から見て最初の圧縮音響データの仮想PTSを求めて、S
CRがデコーダに設定されてから実際に音響が出力される
べき時刻までの時間を求め、圧縮音響データをMPEGオー
ディオデコーダに転送するタイミングを調整して、音響
を出力すべき時刻に合わせるように音響の出力タイミン
グの制御を行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は表示されるべき時刻情報
をもデータの一部として含む圧縮画像データと、それに
付随する圧縮音響データとが時系列的にインターリーブ
されているデータ列を途中から再生した場合でも、画像
とその画像に付随する音響とが良好な同期状態で容易に
再生できるようにする同期再生方法に関する。
【0002】
【従来の技術】画像信号を高能率圧縮して伝送,記録再
生するための研究が盛んに行なわれるようになり、例え
ば小型なディスクに高能率符号化された画像データと、
前記の画像データと対応する画像に付随する音響信号を
高能率符号化された音響データとを時系列的にインター
リーブさせたデータ列を、例えば図5に例示されている
ような状態のデータとして記録,伝送させることが行な
われるようになった。図5において、Vの符号が付され
ている区画の部分は高能率圧縮された画像データのブロ
ック(セクタ)、Aの符号が付されている区画の部分は
高能率圧縮された音響データのブロック(セクタ)であ
る。図5中のV,Aの各ブロック(セクタ)に示されて
いる数字の内で、図5中の高能率符号化された画像デー
タのブロックVに付してある数字は、高能率符号化され
た画像データを得るのに用いられた原画像(または高能
率符号化された画像データを復原して得た再生画像)の
フレーム番号(図2中に示されているフレーム番号)で
あり、また、図5中の高能率圧縮された音響データの各
ブロック(セクタ)Aに付してある数字は、図2中に示
されているセクタ番号を表わしている。ところで、画像
信号の高能率符号化によるデータ量の圧縮に関して、動
画の画像信号を高能率符号化して画像データを圧縮する
際の国際標準規格を作ることを目指して、MPEG(M
oving Picture Expert Group)
では、高能率圧縮画像データに関する各種のデータフォ
ーマットを順次に提案しており、MPEGから提案され
たデータフォーマットに従って高能率圧縮された画像デ
ータ(MPEG方式により高能率圧縮された圧縮画像信
号)を伝送,記録再生するための実用化装置についての
研究開発も行なわれている。
【0003】さて、CD−ROMなどのデジタルデータ
を記録する記録媒体を対象とした動画像情報の符号化方
式(MPEG1方式)では、予測符号化の手法を採用し
ており、予測方法としてフレーム内予測法を適用して画
像データの圧縮が行なわれている画像{Iピクチャ(I
ntra Pictures)}フレーム(以下、Iフ
レームと称することもある)及び、過去のフレームの画
像データに基づいてフレーム間予測を行なうようにした
フレーム間予測法を適用して画像データの圧縮が行なわ
れている画像{Pピクチャ(Predicted Pic
tures)}フレーム(以下、Pフレームと称するこ
ともある)、ならびに過去のフレームの画像データと未
来のフレームの画像データとの双方の画像データに基づ
いてフレーム間予測を行なうようにしたフレーム間予測
法を適用して画像データの圧縮が行なわれている画像
{Bピクチャ(Bi-directional Pred
iction Pictures)}フレーム(以下、B
フレームと称することもある)との3種類の時間軸予測
画像モードによるそれぞれのフレームが時間軸上に所定
の配列態様で配列された状態のデジタルデータに、所定
のヘッダを付加して画像符号化データとしている。
【0004】そして、MPEG1方式においては、前記
したIフレームにおける画像データの圧縮率とPフレー
ムにおける画像データの圧縮率とBフレームにおける画
像データの圧縮率との関係が、(Iフレームにおける画
像データの圧縮率)<(Pフレームにおける画像データ
の圧縮率)<(Bフレームにおける画像データの圧縮
率)のような大きさの関係になっており、また再生に当
ってはエントリ・ポイントのシーケンスヘッダから行な
われること、過去の画像情報と未来のフレームの画像情
報とを用いて予測が行なわれているBフレームの画像情
報の再生のためには、そのBフレームの画像情報の予測
に使用された未来のPフレームの画像情報がBフレーム
の前に記録されている必要がある。
【0005】図6はMPEG1方式によって高能率圧縮
された動画像情報を、CD(コンパクトディスク)規格
に従った光ディスクに記録させる場合の高能率圧縮され
た動画像情報に関するデータの配置を説明するための図
であって、図6の(b)にはCD(コンパクトディスク)
規格に従った光ディスクに、高能率圧縮された動画像情
報に関するデータが記録されている順次のセクタ部分に
おける記録データの配置状態を示している。まず図6の
(a)には、前記した図6の(b)に示されている各セ
クタにおけるMPEGシステムヘッダの部分に続いて、
順次に記録されるべきデータの内容を、1つのGOP
(Group of Pictures)について例示してある。前記の
GOPは、それの先頭にシーケンスヘッダが置かれ、前
記のシーケンスヘッダに続いてGOPヘッダが置かれ、
前記のGOPヘッダに続いて、順次の画像フレームが配
置された構成にされている。
【0006】図6の(c)〜(f)は、図6の(b)に示さ
れているMPEGシステムヘッダの具体的な内容を示し
ているものである。前記の各図中のPACKヘッダはC
Dの順次のセクタ毎に記録されているSCR(syst
em clock refernce)の値{コンパクト
ディスクの各セクタ毎に一定の数値1200(MPEG
1方式における時間の計測単位として用いられている1
/90KHzの周期と、CDの1秒当りセクタ数の75
とにより、90KHz/75Hz=1200)ずつ増加す
る数値}、その他の情報を含んでいるものとして構成さ
れており、また、図中におけるPTSとDTSとは、タ
イムスタンプであって、前記の2種類のタイムスタンプ
PTS,DTSの内で一方のタイムスタンプPTS(pr
esentation time stamp)は、画像を実際に表示する時
刻を表わす情報であり、また他方のタイムスタンプDT
S(decoding timestamp)は、MPEGビデオデコー
ダで圧縮データの復号を開始する時刻を表わす時刻情報
である。
【0007】ところで、MPEGシステムヘッダの具体
的な内容として、図6の(c)〜(f)に示されている
ような多くの種類があるのは、MPEGシステムヘッダ
内に含ませてあるタイムスタンプの有無及び存在してい
るタイムスタンプの種類等の区別により、そのMPEG
システムヘッダが存在しているセクタ内に記録されてい
る画像情報の内容や記録の態様などを示すことができる
ようにするためである。MPEGシステムヘッダの具体
的な内容が、図6の(c),(d)のようにMPEGシス
テムヘッダ中に、2種類のタイムスタンプPTS,DT
Sの双方のものが存在しているものであった場合は、そ
のMPEGシステムヘッダが置かれたセクタ内で、符号
化されたIフレームまたはPフレームの始まっているこ
とを意味しており、特に図6の(c)に示されているよ
うな内容のMPEGシステムヘッダは、図6の(a)に
例示されているようなGOPの複数個のものが連なって
いる各ビデオシーケンスにおける最初のセクタに置かれ
ているものであることを表わしている。
【0008】また、図6の(e)のようにMPEGシス
テムヘッダ中に、タイムスタンプPTSだけが存在して
いる場合は、そのMPEGシステムヘッダが置かれたセ
クタ内で、符号化されたBフレームが始まっていること
を意味しており、さらに図6の(f)のようにMPEG
システムヘッダ中に、タイムスタンプPTS,DTSの
どちらのものも存在していない場合は、そのMPEGシ
ステムヘッダが置かれたセクタ内には、Iフレーム、P
フレーム、Bフレームの何れの画像フレームの始まりの
境界も含んでいないことを意味している。前記のシーケ
ンスヘッダは、シーケンスヘッダコードの他に、画像の
水平サイズや垂直サイズ、アスぺクト比の情報、その他
の各種情報によって構成されており、GOPヘッダはG
OP(Group of Pictures)の先頭部分に先行して配
置されるグループスタートコード、タイムコード、クロ
ーズドGOPか否かを示す情報、ブロークン・リンク(そ
れが1とされていた場合には、そのGOPヘッダが付さ
れているGOPを構成しているIフレームとPフレーム
との間に存在しているBフレームについて、MPEGビ
デオデコーダに復号動作を行なわせないようにするため
の役目を持っている)、その他の各種情報等によって構
成されている。そして前記のGOPはIフレームの画像
データ、Pフレームの画像データ、Bフレームの画像デ
ータ群によって構成されるものであるが、前記したGO
Pヘッダの直後には必らずIフレームの画像データが位
置するようにされている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】さて、例えばCD(コ
ンパクトディスク)規格に従った光ディスクに対して、
動画像情報をMPEG1方式に従って高能率符号化して
得た動画像情報の可変圧縮率データ、すなわち、フレー
ム内予測法を適用して画像データの圧縮が行なわれてい
るIフレームの画像データと、フレーム間予測法を適用
して画像データの圧縮が行なわれているPフレームの画
像データ及びBフレームの画像データとが混在している
画像データと、前記の画像データと対応する動画像に付
随する音響信号を高能率符号化した音響データとを、時
系列的にインターリーブさせたデータ列が、例えば図5
に例示されているように順次のセクタに記録してある光
ディスクについて途中再生が行なわれた場合に、光ディ
スクから再生される画像データが、フレーム間予測法を
適用して画像データの圧縮が行なわれているPフレーム
の画像データあるいはBフレームの画像データだけであ
っては、圧縮画像データを復号することができない。
【0010】それで、前記した光ディスクについて途中
再生が行なわれる場合には、フレーム内予測法を適用し
て画像データの圧縮が行なわれているIフレームの画像
データから再生が行なわれるようにすることが必要とさ
れるが、光ディスクにおける順次のセクタとMPEG1
方式によって高能率圧縮された動画像情報の圧縮データ
との関係は、図6の(a)の記載内容からも判かるよう
に、セクタの途中からIフレームが開始される状態が生
じることも許されているから、光ディスクの途中再生の
場合に必要とされるIフレームの検出に時間がかかるこ
とがある。前記の問題は、例えば図7に例示するように
予めIフレームの動画像情報に付加されるシーケンスヘ
ッダの先頭を、セクタにおける先頭に位置させておくよ
うにすると、Iフレームの検出時間を短くすることがで
きる。図7はフレーム内予測法を適用して画像データの
圧縮が行なわれているIフレームと、フレーム間予測を
適用して画像データの圧縮が行なわれているPフレー
ム,Bフレーム等の各種の画像フレームが混在している
データ列から、Iフレームを容易に検出できるようにす
るために、予めMPEG1方式により高能率符号化され
た動画像情報の内で、Iフレームを順次のGOPについ
て1個だけとしてある状態を示しているデータの配置図
である。
【0011】ところで、例えばCD(コンパクトディス
ク)規格に従った光ディスクに対して、動画像情報をM
PEG1方式によって高能率符号化して得た動画像情報
の可変圧縮率データ、すなわち表示されるべき時刻情報
(タイムスタンプPTS)をもデータの一部として含む
圧縮画像データと、前記した動画像情報に付随している
音響情報を例えばADPCMにより一定の圧縮率で高能
率符号化して得た音響情報の圧縮データ、すなわち始ま
りが画像の始まりと一致しているが、出力される時刻情
報をデータとして持たない一定レートで圧縮された音響
データとを、例えば図5に例示してあるように時系列的
にインターリーブしてあるデータ列を順次のセクタに記
録してある光ディスクは、通常、先頭から再生すること
を想定して作られていて、先頭から再生された場合には
図2に示されているように、画像と前記の画像に付随し
ている音響とは時間ずれを生じることなく再生される。
図2における0は、図5中の1,2,3,5番目の各セ
クタに記録されている画像データ0と対応している先頭
の画像フレーム0を示しており、前記した画像フレーム
0の画像に付随している音響は、図5中の4番目のセク
タに記録されている音響データ7である。
【0012】光ディスクが先頭から再生された場合に
は、図2に示されているように先頭の画像フレーム0の
画像と、前記の画像フレーム0の画像に付随している音
響(図5中の4番目のセクタに記録されている音響デー
タ7)とが同時に再生を開始し、図2に示されているよ
うに順次の画像と順次の音響とが連続して再生されて行
く。ところが、光ディスクが途中再生された場合、例え
ば、図2中に示されている画像フレーム2(図5中の9
〜11番目のセクタに画像データが記録されている)か
ら再生されたとした場合を考えると、この状態において
最初に再生が行なわれる音響データは、図5中の12番
目のセクタに記録されているものであるから、この音響
データによる音響と画像とを同時に出力させた場合に
は、音響の再生開始の時刻が図2中に示されているよう
に、画像に対して1フレーム期間以上も早い状態になっ
てしまう。
【0013】また、表示されるべき時刻情報(タイムス
タンプPTS)をもデータの一部として含む圧縮画像デ
ータと、前記した動画像情報に付随している音響情報を
例えばADPCMにより一定の圧縮率で高能率符号化し
て得た音響情報の圧縮データとは、一定の比率でインタ
ーリブされているが、動画像情報をMPEG1方式によ
って高能率符号化して得た動画像情報の可変圧縮率デー
タのように、Iフレームにおける画像データの圧縮率と
Pフレームにおける画像データの圧縮率とBフレームに
おける画像データの圧縮率との関係が、(Iフレームに
おける画像データの圧縮率)<(Pフレームにおける画
像データの圧縮率)<(Bフレームにおける画像データ
の圧縮率)のような大きさの関係があり、また画像内容
に従って各画像と対応する画像データのデータ量が異な
っているので、画像フレームと、それに対応する音響の
セクタ上の位置関係は変化している。
【0014】それで画像と音響とは、それらを同期させ
た上で、なるべくずれが小さい状態で出力させることが
望まれるのに、途中再生開始位置からみて、最初の圧縮
音響データが最適なものであるとは限らない。例えば図
2における画像フレーム3から途中再生を行なう時に
は、それに時間的に最も近い図2中のセクタ9の音響デ
ータを出力したいのであるが、図2から明らかなように
実際に出力できるのは図2中のセクタ10の音響データ
であり、前記のずれを考慮しないで画像フレーム3の再
生と、セクタ10の音響データとの再生を同時に開始す
ると、図2中に示されている時間差だけ音響が画像に比
べて早く再生されることになる。
【0015】また途中再生ではなく、光ディスクの先頭
から再生を行なう場合でも、タイムスタンプが付加され
た圧縮画像データを伸張して表示する際に、図3の時刻
taで表示可能になったとしても、画像は垂直同期信号
Vsに同期して表示されるものであるから、実際には時
刻tbまでは表示できないことになる。すなわち、垂直
同期信号Vsのタイミングによって画像表示のタイミン
グが変化する。ところで、画像の表示が前記の理由によ
って時刻tbから行なわれるようにされても、音響の再
生は、画像が表示可能になる時刻taから画像が表示さ
れるものとして時刻taから再生されるような同期再生
が行なわれるので、厳密な意味で画像と音響との同期再
生とはいい難い、という問題がある。
【0016】前記した途中再生における画像と音響との
ずれの問題を解決するために、本出願人会社では、先
に、再生されたデータ列中に最初に現われたフレーム内
予測法を適用して画像データの圧縮が行なわれている画
像フレームの画像が表示されるべき時刻情報と、画像の
表示に用いられる垂直同期信号の時間位置とに基づい
て、前記の画像フレームの画像情報が出力される時刻を
決定する手段と、前記の画像フレームの画像情報が出力
される時刻に基づいて、音響情報が出力されるべき時刻
を決定する手段と、音響情報が出力されるべき時刻に音
響情報が出力されるように制御する手段とを備えてなる
画像の表示時刻情報をもデータとして含む圧縮画像デー
タと、時刻情報のデータを含んでいない一定の圧縮比で
圧縮された音響情報データとの同期再生方法を提案して
いる。
【0017】すなわち、動画像情報をMPEG1方式に
よって高能率符号化して得た動画像情報の可変圧縮率デ
ータのように、Iフレームにおける画像データの圧縮率
とPフレームにおける画像データの圧縮率とBフレーム
における画像データの圧縮率との関係が、(Iフレーム
における画像データの圧縮率)<(Pフレームにおける
画像データの圧縮率)<(Bフレームにおける画像デー
タの圧縮率)のような大きさの関係があり、また画像内
容に従って各画像と対応する画像データのデータ量が異
なっている場合には、前記した画像データに付加される
MPEGヘッダ内に置かれるタイムスタンプPTSの値
が画像データの圧縮率と対応して、時間軸上で非直線的
な状態で変化しているものになるから、MPEG1方式
によって高能率圧縮された動画像情報を、CD(コンパ
クトディスク)規格に従った光ディスクに記録させた場
合に、前記した高能率圧縮された動画像情報のデータに
付加されている時刻情報のデータ(例えば、タイムスタ
ンプとして既述した表示されるべき時刻情報のデータP
TS)によって示される数値は、動画情報のデータによ
る既述したPフレーム、Bフレームの時間軸上での配置
が逆転することもあるために、PTSの値はセクタ上の
位置に比例して単調には増加しない。
【0018】一方、画像情報に付随する音響信号を常に
一定の圧縮率で高能率符号化して得た音響データの時間
位置は、時間軸上で直線的に配置されているから、仮
に、音響データにタイムスタンプPTSを付加したとす
れば、そのタイムスタンプPTSの値は、直線的に増加
している状態のものになる。今、CDに記録される画像
情報のデータと音響情報のデータとが、例えば図5に例
示されているように、符号Aを付して示してある音響情
報のデータが記録されているセクタAと、符号Vを付し
て示してある画像情報のデータが記録されているセクタ
Vとが、V→V→V→A→V→V→V→A→のように、
符号Aを付して示してある音響情報のデータが記録され
ている次々のセクタAの間に、符号Vを付して示してあ
る画像情報のデータが記録されている3個のセクタVが
介在している状態で時間軸上に配列されていたとした場
合を考えると、前記した各セクタAには一定の圧縮率で
圧縮された状態の音響データが記録されているから、順
次の各セクタAに記録されている音響データと対応する
音響情報の時間軸上の位置は、時間軸上で直線的に増加
している状態のSCRの値に対応しているものになって
おり、時間軸上に次々に現われるセクタAにおけるSC
Rの値は(4800)ずつ増加している{すなわち、既
述のようにCDの順次のセクタ毎に記録されているSC
Rの値はコンパクトディスクの各セクタ毎に一定の数値
1200(MPEG1方式における時間の計測単位とし
て用いられている1/90KHzの周期と、CDの1秒
当りセクタ数の75とにより、90KHz/75Hz=
1200)ずつ増加するから、前述の例のように音響情
報のデータが記録されている次々のセクタAの間に、符
号Vを付して示してある画像情報のデータが記録されて
いる3個のセクタVが介在している状態の場合における
時間軸上に次々に現われるセクタAにおけるSCRの値
は、4×1200=4800ずつ増加している}。
【0019】前記のように、表示されるべき時刻情報
(タイムスタンプPTS)をもデータの一部として含む
圧縮画像データと、その始まりが画像の始まりと一致し
ているが、出力される時刻情報をデータとして持たない
一定レートで圧縮された音響データとを、時系列的にイ
ンターリーブさせてあるデータ列が記録されている場合
に、例えば図5中に符号Aを付して示してある音響情報
のデータが記録されているセクタAが、特定なセクタ数
毎(図5では4セクタ毎)に配置されていれば、順次の
セクタAに記録されている音響情報のデータに時刻情報
のデータ(タイムスタンプPTS)が付加されていなか
ったとしても、音響情報のデータが一定の圧縮率で圧縮
されているものであれば、その音響データが記録されて
いるセクタの位置が、前記した始まりのセクタから何番
目のセクタであるのか、始まりのセクタのSCRの数値
が幾つであるのかの情報が判かっていれば、その音響情
報のデータに対して仮想のタイムスタンプPTSを与え
ることができるので、前記した音響情報のデータに与え
た仮想のタイムスタンプと、表示されるべき時刻情報
(タイムスタンプPTS)をもデータの一部として含む
圧縮画像データにおけるタイムスタンプとに基づいて、
途中再生時における画像と音響とのずれが少なくなるよ
うにすることができるようにした画像データと音響デー
タとの同期再生方法を本出願人会社で提案している。し
かし、前記のような既提案の画像の表示時刻情報をもデ
ータとして含む圧縮画像データと、時刻情報のデータを
含んでいない一定の圧縮比で圧縮された音響情報データ
との同期再生方法によっても、垂直同期信号のタイミン
グによって画像表示のタイミングが変化するという問題
点が解決されないために、厳密な意味で画像と音響との
同期再生が達成できないということが問題になり、それ
の解決策が求められた。
【0020】ところで前記した問題点、すなわち、画像
の表示が垂直同期信号に従って行なわれるものであるた
めに、従来は厳密な意味で画像と音響との同期再生が行
なわれていなかったという問題点は、表示されるべき時
刻情報をもデータの一部として含む圧縮画像データと、
それに付随する圧縮音響データとを、時系列的にインタ
ーリーブさせているデータ列が、既述のように、表示さ
れるべき出力時刻情報(タイムスタンプPTS)をもデ
ータの一部として含む、例えば、MPEG1方式によっ
て高能率圧縮して得た動画像情報の可変圧縮率データ
と、時刻情報のデータを含んでいない一定の圧縮比で圧
縮された圧縮音響データとを、時系列的にインターリー
ブさせているデータ列の場合だけに限らず、前記の動画
像情報に付随している音響情報として、出力時刻情報
(タイムスタンプPTS)をもデータの一部として含
む、例えば、MPEG1方式によって高能率圧縮して得
た圧縮音響データを用いた場合にも同様に存在している
のである。
【0021】前記のように、MPEG1方式によって可
変圧縮率で高能率符号化された圧縮画像データと、圧縮
音響データとには、それぞれ出力時刻情報(タイムスタ
ンプPTS)が付加されているから、前記した圧縮画像
データと、圧縮音響データとに、それぞれ付加されてい
る出力時刻情報(タイムスタンプPTS)を用いて、復
号された画像の出力の時刻と音響の出力の時刻とを合わ
せることにより、圧縮画像データと、圧縮音響データと
の同期再生が容易であるようにも考えられる。しかしな
がら、出力時刻情報(タイムスタンプPTS)が付加さ
れている圧縮画像データを復号して、例えば図3中にお
ける時刻taに画像を表示しようとしたところで、画像
は垂直同期信号Vsに同期して表示されるから、画像の
表示は時刻tbまでは行なわれないことになるから、出
力時刻情報(タイムスタンプPTS)によって画像の表
示の開始が可能とされている時刻taには画像の表示が
行なわれず、実際に画像の表示が開始されるのは、前記
した時刻taの直後の垂直同期信号Vsの時刻tbであ
る、というように画像データ中の出力時刻情報(タイム
スタンプPTS)によって画像の表示の開始が可能とさ
れる時刻taと、実際に画像の表示が開始される時刻と
の間には、ずれが生じる。
【0022】一方、MPEG1方式によって高能率符号
化された圧縮音響データは、垂直同期信号とは無関係
に、前記した圧縮音響データに付加されている出力時刻
情報(タイムスタンプPTS)に示されている時刻、例
えば図3中の時刻taに復号された音響の再生が開始さ
れることになる。したがってMPEG1方式によって可
変圧縮率で高能率符号化された圧縮画像データと、圧縮
音響データとには、それぞれ出力時刻情報(タイムスタ
ンプPTS)が付加されているから、前記した圧縮画像
データと、圧縮音響データとに、それぞれ付加されてい
る出力時刻情報(タイムスタンプPTS)を用いて、復
号された画像の出力の時刻と音響の出力の時刻とを合わ
せたところで、出力時刻情報(タイムスタンプPTS)
によって画像の表示の開始が可能とされている時刻ta
に画像の表示が開始されず、実際に画像の表示が開始さ
れるのは前記した時刻taの直後の垂直同期信号Vsの
時刻tbであるために、画像データ中の出力時刻情報
(タイムスタンプPTS)によって画像の表示の開始が
可能とされる時刻taと、実際に画像の表示が開始され
る時刻との間にはずれが生じてしまうから、画像の再生
と音響の再生との間における厳密な同期はとれないので
ある。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明は、表示されるべ
き時刻情報をもデータの一部として含む圧縮画像データ
と、それに付随する圧縮音響データとが、時系列的にイ
ンターリーブされているデータ列から、前記した圧縮画
像データと圧縮音響データとを同期再生する方法であっ
て、再生されたデータ列中に最初に現われたフレーム内
予測法を適用して画像データの圧縮が行なわれている画
像フレームの画像が表示されるべき時刻情報と、画像の
表示に用いられる垂直同期信号の時間位置とに基づい
て、前記の画像フレームの画像情報が出力される時刻を
決定する手段と、前記の画像フレームの画像情報が出力
される時刻に基づいて、音響情報が出力されるべき時刻
を決定する手段と、音響情報が出力されるべき時刻に音
響情報が出力されるように制御する手段とを備えてなる
画像の表示時刻情報をもデータとして含む圧縮画像デー
タと、それに付随する圧縮音響情報データとの同期再生
方法を提供するものである。
【0024】
【作用】MPEG1方式により高能率圧縮された動画像
情報のデータと、一定レートで圧縮された音響データと
が、時系列的にインターリーブされた状態で途中再生さ
れたデータ列から最初のIフレームを検出する。SCR
がビデオデコーダの参照用クロックに設定された時刻t
1(図4参照)から実際に画像が表示される時刻t3(図4
参照)までの時間Dv(=Dvp+β)を、SCRがビデ
オデコーダの参照用クロックに設定された時刻t1(図4
参照)から画像が表示可能になる時刻t2(図4参照)ま
での時間Dvpと、SCRがビデオデコーダの参照用ク
ロックに設定された時点t1の直前の垂直同期信号Vs1
(図4参照)までの時間αと、画像が表示可能になる時
刻t2(図4参照)からその直後の垂直同期信号Vsi(図
4参照)までの時間β(図4参照)と、垂直走査期間V
などを用いて求める。なお、垂直走査周期の周期性から
β=V−[(Dvp+α)/V の剰余] Dvp=Pn−Sn ただし、Pnは途中再生における
最初の画像フレームのPTSであり、またSnは時刻t
1にビデオデコーダの参照用クロックに設定したSCR
(Pnが記録されているセクタでのSCR)である。画
像が表示可能になる時刻Dvpが、タイムスタンプ以外
にも要因となるものがある場合には、それも考慮する。
【0025】次に、音響が出力されるべき時刻を求める
ために、途中再生を開始する位置から見て最初の圧縮音
響データの仮想PTS=Astep×m+Poを求め、
また画像フレームのPTSとの相対関係をもとに、SC
Rがデコーダに設定されてから実際に音響が出力される
べき時刻までの時間Daを求める。なお、(ファイルの
先頭の圧縮音響データの仮想PTS=ファイルの先頭の
画像フレームのPTS)の関係があり、また、前記のA
stepは1セクタの圧縮音響データに対応する音響の
再生時間であり、mは先頭から途中再生開始セクタまで
の間に含まれる圧縮音響データのセクタ数である。そし
て、前記のmは先頭から途中再生開始前までのセクタ数
をViとし、また、圧縮音響データのインターリーブ率
をAssとすると、m=Vi/Ass(小数点以下は切
捨て)として示される。ところで、SCRはセクタ毎に
一定の割合で増加することから、前記のViはVi=
(Sn−So)/Sstepとして示される。ただし、
Sstepは1セクタ当りのSCRの増分、Snは途中
再生開始セクタでのSCR、Soは先頭のSCRであ
る。
【0026】前記した時間Daは、Da=Dv+仮想P
TS−Pnとして求められる(ただし、Pnは途中再生
における最初の画像フレームのPTS、Poは最初の画
像フレームのPTSである)。そして、圧縮音響データ
をオーディオデコーダに転送するタイミングを調整し
て、音響を出力すべき時刻に合わせるように音響の出力
タイミングの制御を行なう。すなわち、圧縮音響データ
をオーディオデコーダに転送してから実際に音響が出力
されるまでの時間をDaoとすると、SCRがビデオデ
コーダの参照用クロックに設定されてから「Da−Da
o」だけの時間が経過した時点で、圧縮音響データをオ
ーディオデコーダに転送開始するように音響の出力タイ
ミングの制御を行なう。音響出力系に他の遅延要因があ
る場合には、その遅延要因を考慮して、前記した圧縮音
響データのオーディオデコーダへの転送開始のタイミン
グの制御が行なわれるべきことは当然である。
【0027】また、MPEG1方式によって可変圧縮率
で高能率符号化された圧縮画像データと、MPEG1方
式によって高能率符号化された圧縮音響データとが、時
系列的にインターリーブされた状態で途中再生されたデ
ータ列から最初のIフレームを検出する。SCRがビデ
オデコーダの参照用クロックに設定された時刻t1(図4
参照)から実際に画像が表示される時刻t3(図4参照)
までの時間Dv(=Dvp+β)を、SCRがビデオデコ
ーダの参照用クロックに設定された時刻t1(図4参照)
から画像が表示可能になる時刻t2(図4参照)までの時
間Dvpと、SCRがビデオデコーダの参照用クロック
に設定された時点t1の直前の垂直同期信号Vs1(図4
参照)までの時間αと、画像が表示可能になる時刻t2
(図4参照)からその直後の垂直同期信号Vsi(図4参
照)までの時間β(図4参照)と、垂直走査期間Vなど
を用いて求める。なお、垂直走査周期の周期性からβ=
V−[(Dvp+α)/V の剰余] Dvp=Pn−Sn ただし、Pnは途中再生における
最初の画像フレームのPTSであり、またSnは時刻t
1にビデオデコーダの参照用クロックに設定したSCR
(Pnが記録されているセクタでのSCR)である。画
像が表示可能になる時刻Dvpが、タイムスタンプ以外
にも要因となるものがある場合には、それも考慮する。
【0028】次に、前記した画像と同期して音響が出力
されるべき時刻を求めるために、途中再生を開始する位
置から見て最初の圧縮音響データの出力時刻情報PTS
の値(Paとする)を得て、最初に表示される画像フレ
ームと付随して、最初に出力されるべき音響の出力時間
差Pa−Pnを求める。そして、SCRがビデオデコー
ダの参照用クロックに設定された時刻t1(図4参照)か
ら、音響が出力されるまでの時間Daは、 Da=Dv
+Pa−Pn として求める。そして、圧縮音響データ
をオーディオデコーダに転送するタイミングを調整し
て、音響を出力すべき時刻に合わせるように音響の出力
タイミングの制御を行なう。すなわち、圧縮音響データ
をオーディオデコーダに転送してから実際に音響が出力
されるまでの時間をDaoとすると、SCRがビデオデ
コーダの参照用クロックに設定されてから「Da−Da
o」だけの時間が経過した時点で、圧縮音響データをオ
ーディオデコーダに転送開始するように音響の出力タイ
ミングの制御を行なう。音響出力系に他の遅延要因があ
る場合には、その遅延要因を考慮して、前記した圧縮音
響データのオーディオデコーダへの転送開始のタイミン
グの制御が行なわれるべきことは既述もしたとおりであ
る。
【0029】
【実施例】以下、添付図面を参照して本発明の画像の表
示時刻情報をもデータとして含む圧縮画像データと、時
刻情報をデータとして含んでいない一定の圧縮比で圧縮
された音響データとの同期再生方法の具体的な内容を詳
細に説明する。図1は本発明の画像の表示時刻情報をも
データとして含む圧縮画像データと、それに付随する圧
縮音響データとの同期再生方法が適用される再生装置の
概略構成を示すブロック図、図2は画像情報と前記の画
像情報に付随する音響情報との対応を示す図、図3は問
題点の説明に使用される垂直同期信号列を示す図、図4
は本発明の同期再生方法の説明に使用される信号の説明
図、図5は高能率符号化された画像データと、前記の画
像データと対応する画像に付随する音響信号を高能率符
号化された音響データとを時系列的にインターリーブさ
せたデータ列が記録されたセクタ配列を示す図、図6は
MPEG1方式で高能率圧縮された画像データの配置を
説明するための図、図7は高能率圧縮された画像データ
の配置を説明するための図、図8は画像の表示時刻情報
をもデータとして含む圧縮画像データと、時刻情報をも
データとして含む圧縮音響データとからなるデータの配
置図である。
【0030】図1に示す再生装置において1は再生信号
源、2はインターフェース、3はバッファーマネージ
ャ、4は中央演算処理装置、5はバッファメモリ、6は
MPEGビデオデコーダ、7はオーディオデコーダ、1
3はメモリである。図1に示されている再生装置におい
て、再生信号源1は表示されるべき時刻情報をもデータ
の一部として含む圧縮画像データと、それに付随する圧
縮音響データとが、時系列的にインターリーブされてい
るデータ列が記録されている情報記録媒体、例えば、光
ディスクや、光磁気ディスク、その他の記録媒体から読
出されたデータ列を送出できるような構成のものが用い
られる。
【0031】すなわち、前記した再生信号源1として
は、高能率符号化された動画像情報に表示されるべき時
刻情報(タイムスタンプPTS)やSCRとを少なくとも
含んで構成させてある所定のヘッダが付加された状態の
圧縮画像データと、始まりが画像の始まりと一致してい
るが、出力の時刻を示す時刻情報を持たず、常に一定の
圧縮率で圧縮された圧縮音響データとが、時系列的にイ
ンターリーブされている時系列的なデータ列(ビットス
トリーム)に、前記の各情報がビデオ情報かオーディオ
情報かの種別の情報と、各情報毎の再生の対象にされて
いるデータ列が記録されている情報記録媒体、例えば、
光ディスクや、光磁気ディスク、その他の記録媒体から
読出されたデータ列を送出できるような構成のもの、あ
るいは、表示されるべき出力時刻情報(タイムスタンプ
PTS)やSCRとを少なくとも含んで構成させてある
所定のヘッダが付加された状態の圧縮画像データと、出
力時刻情報(タイムスタンプPTS)をもデータの一部
として含む圧縮音響データとが、時系列的にインターリ
ーブされている時系列的なデータ列(ビットストリーム)
に、前記の各情報がビデオ情報かオーディオ情報かの種
別の情報と、各情報毎の再生の対象にされているデータ
列が記録されている情報記録媒体、例えば、光ディスク
や、光磁気ディスク、その他の記録媒体から読出された
データ列を送出できるような構成のものが用いられる。
【0032】前記した再生信号源1から出力される圧縮
画像データが、高能率符号化された動画像情報に表示さ
れるべき時刻情報(タイムスタンプPTS)やSCRとを
少なくとも含んで構成させてある所定のヘッダが付加さ
れた状態の圧縮画像データと、始まりが画像の始まりと
一致しているが、出力の時刻を示す時刻情報を持たず、
常に一定の圧縮率で圧縮された圧縮音響データとが、時
系列的にインターリーブされている時系列的なデータ列
(ビットストリーム)からなる圧縮画像データとして、例
えば少なくともフレーム内予測法を適用して画像データ
の圧縮が行なわれている画像フレーム(Iフレーム)と、
フレーム間予測を適用して画像データの圧縮が行なわれ
ている画像フレーム(PフレームやBフレーム)とが混在
しているMPEG1方式によって高能率符号化された動
画像情報に表示されるべき時刻情報(タイムスタンプP
TS)やSCRとを少なくとも含んで構成させてある所
定のヘッダが付加された状態の圧縮画像データであって
もよく、また、前記した再生信号源1から出力される圧
縮画像データに対して時系列的に配置されている圧縮音
響データとしては、出力の時刻を示す時刻情報(タイム
スタンプPTS)が付加されていないADPCM方式に
よってデータ量の圧縮が行なわれた圧縮音響データであ
ってもよいのであり、本発明方法の第1の実施例におい
ては、前記の再生信号源1が、高能率圧縮された音響情
報と、MPEG1方式によって高能率圧縮された動画像
情報とが記録されているCD(コンパクトディスク)規
格に従った光ディスクからの再生データを出力できるよ
うな構成のものであった場合を例にして説明が行なわれ
ている。
【0033】次に、本発明方法の第1の実施例について
説明する。既述のようにIフレーム、Pフレーム、Bフ
レームなどが混在していて、少なくとも表示されるべき
時刻情報(タイムスタンプPTS)やSCRなどを少なく
とも含んで構成させてある所定のヘッダが付加された状
態の圧縮画像データと、出力の時刻を示す時刻情報(タ
イムスタンプPTS)が付加されていないADPCM方
式によりデータ量の圧縮が行なわれた圧縮音響データと
を含む時系列的なデータ列を送出する前記の再生信号源
1は、中央演算処理装置4から伝送線8とインターフェ
ース2とを介して与えられる制御信号による制御の下
に、例えば光ディスクから再生された前記のデータ列
(再生対象のデータ列)を伝送線9に送出する。そして、
前記のように伝送線9に送出された再生対象のデータ列
は、インターフェース2とバッファマネージャ3とを介
してバッファメモリ5に記憶される。
【0034】前記のバッファマネージャ3は、中央演算
処理装置4からバス10を介して与えられる制御信号に
よる制御の下に、再生信号源1から伝送線9及びインタ
ーフェース2を介して伝送されて来た再生対象のデータ
列を、順次にバッファメモリ5に書込んだり、あるいは
バッファメモリ5に記憶されている再生データ列中の圧
縮音響データを読出して、それをバス11を介してオー
ディオデコーダ7に供給したり、バッファメモリ5に記
憶されている再生データ列中の圧縮画像データを読出し
て、それをバス12を介してMPEGビデオデコーダ6
に供給したりする動作を略々リアルタイムに行なえるよ
うな機能を有している。
【0035】再生装置が通常の再生モードで動作してい
る場合に前記した中央演算処理装置4は、メモリ13に
格納されているプログラムに従って動作して、バッファ
マネージャ3を介してバッファメモリ5に格納されてい
る再生データ列におけるヘッダの部分に含まれている情
報の種別の情報や各情報毎の時刻情報、すなわちデータ
が音響情報のデータか画像情報のデータかの区別や、時
刻情報やSCRなどの情報を見に行き、各データが対応
する各デコーダ(MPEGビデオデコーダ6,オーディオ
デコーダ7)からの要求に応じて、前記したバッファメ
モリ5に格納されている再生データにおける情報の種別
毎のデータが、バッファマネージャ3を介して転送され
る。前記した各デコーダ(MPEGビデオデコーダ6,オ
ーディオデコーダ7)からの要求が、再生状態が連続す
るようなタイミングで出され、それに応じて前記のデー
タの転送が行なわれることにより、再生信号の時間軸上
での連続性は各デコーダ(MPEGビデオデコーダ6,オ
ーディオデコーダ7)によって保証されることになる。
なお、再生開始時には非再生時からの再生と不連続な状
態になるので、このときに所定の時刻に再生が開始でき
るような手段をMPEGビデオデコーダ6に備えてい
る。
【0036】前述のように、バッファマネージャ3の制
御の下にバッファメモリ5からバッファマネージャ3と
バス11とを介して音響情報のデータがオーディオデコ
ーダ7に転送されると、オーディオデコーダ7ではそれ
に供給された圧縮音響データを伸張して得た再生音響情
報信号を出力し、またバッファマネージャ3の制御の下
にバッファメモリ5からバッファマネージャ3とバス1
2とを介して、圧縮画像データがMPEGビデオデコー
ダ6に転送されると、MPEGビデオデコーダ6ではそ
れに供給された圧縮画像データを復号して得た再生画像
情報信号を出力する。それで前記したオーディオデコー
ダ7からは、再生音響情報信号が時間軸上で連続してい
る状態で出力され、また、前記したMPEGビデオデコ
ーダ6からは、画像情報信号が時間軸上で連続している
状態で出力される。
【0037】既述のようにIフレーム、Pフレーム、B
フレームなどが混在していて、少なくとも表示されるべ
き時刻情報(タイムスタンプPTS)やSCRなどを含
んで構成させてある所定のヘッダが付加してある状態の
圧縮画像データと、出力の時刻を示す時刻情報(タイム
スタンプPTS)が付加されていないADPCM方式に
よってデータ量の圧縮が行なわれている圧縮音響データ
とを含む時系列的なデータ列からの途中再生は、検出さ
れたIフレームから行なわれるから、再生装置の再生信
号源1から送出されるデータ列が、例えば図7に示され
ているように予めIフレームの動画像情報に付加される
シーケンスヘッダの先頭が、セクタの先頭に位置させて
あるようにされていた場合には、途中再生に際してもI
フレームの検出時間を短くできることになる。
【0038】ところで、前記した再生装置における再生
信号源1から出力されているデータ列は、表示されるべ
き時刻情報をもデータの一部として含む圧縮画像データ
と、その始まりが画像の始まりと一致しているが、出力
される時刻情報をデータとして持たない一定レートで圧
縮された音響データとが、時系列的にインターリーブさ
れているデータ列であるから、前記したデータ列におけ
る最初に同時に出力されるべき画像が表示されるべき時
刻と、前記の画像に付随する音響が出力されるべき時刻
との時間差は既知である。
【0039】さて、本発明の第1の実施例として示す画
像の表示時刻情報をもデータとして含む圧縮画像データ
と、時刻情報をデータとして含んでいない一定の圧縮比
で圧縮された音響データとの同期再生方法において、途
中再生の場合にデータ列から最初に検出されたIフレー
ム(最初の画像フレーム)について、垂直同期信号の時
間位置との関係も含めて、実際に画像が表示される時刻
を把握して、それに基づいて音響が出力されるべき時刻
を求めて、画像と音響とが同期した状態となるように中
央演算処理装置4が再生装置の各構成部分の動作の制御
を行ない音響の出力タイミングを制御して、途中再生動
作時における画像再生と前記の再生画像に付随する音響
再生とが同期した状態で行なわれるようにするのであ
り、以下、図4も参照して具体的に説明する。
【0040】MPEG1方式により高能率圧縮された動
画像情報のデータと、一定レートで圧縮された音響デー
タとが時系列的にインターリーブされた状態のデータ列
に対して途中再生が行なわれて、そのデータ列中からI
フレームが検出されると、そのIフレームにおけるPT
Sの値(Pnとする)と、前記のPnが記録されていた
セクタでのSCRの値(Snとする)とが得られる。そ
して、データ列中から最初に検出されたIフレームのP
TSの値Pnが記録されていたセクタでのSCRの値S
nは、図4中の時刻t1にMPEGビデオデコーダ6の
参照用クロックに設定される。SCRの値SnがMPE
Gビデオデコーダ6の参照用クロックに設定された前記
した時刻t1(図4参照)から実際に画像が表示される時
刻t3(図4参照)までの時間Dvは、時刻t1(図4参
照)から画像が表示可能になる時刻t2(図4参照)まで
の時間Dvpと、前記の時点t1の直前の垂直同期信号
Vs1(図4参照)までの時間αと、画像が表示可能にな
る時刻t2(図4参照)からその直後の垂直同期信号Vs
i(図4参照)までの時間β(図4参照)と、垂直走査期
間Vなどを用いて求められる。
【0041】すなわち、SCRの値SnがMPEGビデ
オデコーダ6の参照用クロックに設定された前記した時
刻t1(図4参照)から実際に画像が表示される時刻t3
(図4参照)までの時間Dvは、図4に示されているよ
うに、 Dv=Dvp+β であり、 β=V−[(D
vp+α)/V の剰余],Dvp=Pn−Sn であ
るから、前記した時間Dvは容易に計算できる。次に、
音響が出力されるべき時刻を求めるために、「途中再生
を開始する位置から見て最初の圧縮音響データ」の仮想
PTS=Astep×m+Poを求め、また画像フレー
ムのPTSとの相対関係をもとに、SCRの値SnがM
PEGビデオデコーダ6の参照用クロックに設定されて
から実際に音響が出力されるべき時刻までの時間Da
は、次の式、 [Da=Dv+「途中再生を開始する位
置から見て最初の圧縮音響データ」の仮想PTS−P
n] を計算することにより求めることができる。
【0042】図2に例示されているように、先頭の画像
フレーム0の画像と、前記の画像フレーム0に付随して
いる音響(音響データ7)とは同時に出力されるもので
あるから「最初の圧縮音響データ」の仮想PTS=「最
初の画像フレーム」のPTSという関係があり、また、
前記のAstepは1セクタの圧縮音響データに対応す
る音響の再生時間であり、mは先頭から途中再生開始セ
クタまでの間に含まれる圧縮音響データのセクタ数であ
って、前記のmは先頭から途中再生開始前までのセクタ
数をViとし、また、圧縮音響データのインターリーブ
率をAssとすると、m=Vi/Ass(小数点以下は
切捨て)として示される。また、Poは最初の画像フレ
ームのPTS、Pnは既述のとおり、途中再生における
最初の画像フレームのPTSである。
【0043】ところで、既述のようにSCRの値はセク
タ毎に一定の割合で増加することから、前記した先頭か
ら途中再生開始前までのセクタ数Viは、1セクタ当り
のSCRの増分をSstepとし、またSoを先頭のS
CRの値とすると、既述のようにSnが途中再生開始セ
クタでのSCRであるから、先頭から途中再生開始前ま
でのセクタ数Viは、Vi=(Sn−So)/Sste
pとして示される。そして、圧縮音響データをオーディ
オデコーダ7に転送するタイミングを調整して、音響を
出力すべき時刻に合わせるように音響の出力タイミング
の制御を行なう。
【0044】すなわち、圧縮音響データをオーディオデ
コーダ7に転送してから実際に音響が出力されるまでの
時間をDaoとすると、SCRがMPEGビデオデコー
ダの参照用クロックに設定されてから「Da−Dao」
だけの時間が経過した時点で、圧縮音響データをオーデ
ィオデコーダ7に転送開始するように音響の出力タイミ
ングの制御を行なう。音響出力系に他の遅延要因がある
場合には、その遅延要因を考慮して、前記した圧縮音響
データのオーディオデコーダ7への転送開始のタイミン
グの制御が行なわれるべきことは当然である。
【0045】一般に、圧縮画像の復号時間の方が圧縮音
響の復号時間よりも長いので、前記した「Da−Dao」
の時間は、Da−Dao>0の関係となることが多い
が、前記した「Da−Dao」の時間が、Da−Dao<
0の場合には、その音響情報が出力されるべき時刻に、
その音響情報が出力されるように制御できないので、そ
の音響情報は出力せずにそれ以降の圧縮音響情報からD
aを算出していき、Da−Dao>0となる音響情報か
ら出力を行なうことで画像と音響との同期をとることが
できる。
【0046】次に、前記した再生信号源1として、表示
されるべき出力時刻情報(タイムスタンプPTS)やS
CRとを少なくとも含んで構成させてある所定のヘッダ
が付加された状態の圧縮画像データと、出力時刻情報
(タイムスタンプPTS)やSCRとを少なくとも含ん
で構成させてある所定のヘッダが付加された状態の圧縮
音響データとが、時系列的にインターリーブされている
時系列的なデータ列(ビットストリーム)に、前記の各情
報がビデオ情報かオーディオ情報かの種別の情報と、各
情報毎の再生の対象にされているデータ列が記録されて
いる情報記録媒体、例えば、光ディスクや、光磁気ディ
スク、その他の記録媒体から読出されたデータ列を送出
できるような構成のものが用いられている場合に、前記
した再生信号源1から出力される圧縮画像データと圧縮
音響データとが、時系列的にインターリーブされている
時系列的なデータ列(ビットストリーム)からなる圧縮画
像データとして、例えば少なくともフレーム内予測法を
適用して画像データの圧縮が行なわれている画像フレー
ム(Iフレーム)と、フレーム間予測を適用して画像デー
タの圧縮が行なわれている画像フレーム(Pフレームや
Bフレーム)とが混在しているMPEG1方式によって
高能率符号化された動画像情報に表示されるべき時刻情
報(タイムスタンプPTS)やSCRとを少なくとも含ん
で構成させてある所定のヘッダが付加された状態の圧縮
画像データであってもよく、また、前記した再生信号源
1から出力される圧縮画像データに対して時系列的に配
置されている圧縮音響データとしては、MPEG1方式
によって高能率符号化された音響情報に、時刻情報(タ
イムスタンプPTS)やSCRとを少なくとも含んで構
成させてある所定のヘッダが付加された状態の圧縮音響
データであってもよいのであり、本発明方法の第2の実
施例においては、前記の再生信号源1からは、図8に例
示されているように、MPEG1方式によって高能率圧
縮された音響情報と、MPEG1方式によって高能率圧
縮された動画像情報とが記録されているCD(コンパク
トディスク)規格に従った光ディスクからの再生データ
を出力できるような構成のものであった場合を例にして
説明が行なわれている。
【0047】次に本発明方法の第2の実施例について説
明する。既述のようにIフレーム、Pフレーム、Bフレ
ームなどが混在していて、少なくとも表示されるべき時
刻情報(タイムスタンプPTS)やSCRなどを少なくと
も含んで構成させてある所定のヘッダが付加された状態
の圧縮画像データと、出力の時刻を示す時刻情報(タイ
ムスタンプPTS)も付加されている圧縮音響データと
を含む時系列的なデータ列を送出する前記の再生信号源
1は、中央演算処理装置4から伝送線8とインターフェ
ース2とを介して与えられる制御信号による制御の下
に、例えば光ディスクから再生された前記のデータ列
(再生対象のデータ列)を伝送線9に送出する。そして、
前記のように伝送線9に送出された再生対象のデータ列
は、インターフェース2とバッファマネージャ3とを介
してバッファメモリ5に記憶される。
【0048】前記のバッファマネージャ3は、中央演算
処理装置4からバス10を介して与えられる制御信号に
よる制御の下に、再生信号源1から伝送線9及びインタ
ーフェース2を介して伝送されて来た再生対象のデータ
列を、順次にバッファメモリ5に書込んだり、あるいは
バッファメモリ5に記憶されている再生データ列中の圧
縮音響データを読出して、それをバス11を介してMP
EGオーディオデコーダ7(第2の実施例では、図1中
にオーディオデコーダ7として表示してあるブロックの
部分に、MPEGオーディオデコーダ7を使用する)に
供給したり、バッファメモリ5に記憶されている再生デ
ータ列中の圧縮画像データを読出して、それをバス12
を介してMPEGビデオデコーダ6に供給したりする動
作を略々リアルタイムに行なえるような機能を有してい
る。
【0049】再生装置が通常の再生モードで動作してい
る場合に前記した中央演算処理装置4は、メモリ13に
格納されているプログラムに従って動作して、バッファ
マネージャ3を介してバッファメモリ5に格納されてい
る再生データ列におけるヘッダの部分に含まれている情
報の種別の情報や各情報毎の時刻情報、すなわちデータ
が音響情報のデータか画像情報のデータかの区別や、時
刻情報やSCRなどの情報を見に行き、各データが対応
する各デコーダ(MPEGビデオデコーダ6,MPEGオ
ーディオデコーダ7)からの要求に応じて、前記したバ
ッファメモリ5に格納されている再生データにおける情
報の種別毎のデータが、バッファマネージャ3を介して
転送される。
【0050】前記した各デコーダ(MPEGビデオデコ
ーダ6,MPEGオーディオデコーダ7)からの要求
が、再生状態が連続するようなタイミングで出され、そ
れに応じて前記のデータの転送が行なわれることによ
り、再生信号の時間軸上での連続性は各デコーダ(MP
EGビデオデコーダ6,MPEGオーディオデコーダ
7)によって保証されることになる。なお、再生開始時
には非再生時からの再生と不連続な状態になるので、こ
のときに所定の時刻に再生が開始できるような手段をM
PEGビデオデコーダ6に備えている。
【0051】前述のように、バッファマネージャ3の制
御の下にバッファメモリ5からバッファマネージャ3と
バス11とを介して音響情報のデータがMPEGオーデ
ィオデコーダ7に転送されると、MPEGオーディオデ
コーダ7ではそれに供給された圧縮音響データを伸張し
て得た再生音響情報信号を出力し、またバッファマネー
ジャ3の制御の下にバッファメモリ5からバッファマネ
ージャ3とバス12とを介して、圧縮画像データがMP
EGビデオデコーダ6に転送されると、MPEGビデオ
デコーダ6ではそれに供給された圧縮画像データを復号
して得た再生画像情報信号を出力する。それで前記した
MPEGオーディオデコーダ7からは、再生音響情報信
号が時間軸上で連続している状態で出力され、また、前
記したMPEGビデオデコーダ6からは、画像情報信号
が時間軸上で連続している状態で出力される。
【0052】さて、前記のようにIフレーム、Pフレー
ム、Bフレームなどが混在していて、少なくとも表示さ
れるべき時刻情報(タイムスタンプPTS)やSCRな
どを含んで構成させてある所定のヘッダが付加してある
状態の圧縮画像データと、MPEG1方式によってデー
タ量の圧縮が行なわれており、少なくとも出力されるべ
き時刻情報(タイムスタンプPTS)やSCRなどを含
んで構成させてある所定のヘッダが付加してある状態の
圧縮音響データとの時系列的なデータ列からの途中再生
は、検出されたIフレームから行なわれる。
【0053】本発明の第2の実施例として示す画像の表
示時刻情報をもデータとして含む圧縮画像データと、時
刻情報をもデータとして含んでいる圧縮音響データとの
同期再生方法において、途中再生の場合にデータ列から
最初に検出されたIフレーム(最初の画像フレーム)に
ついて、画像が表示されるべき時刻情報と、画像の表示
に用いられる垂直同期信号の時間位置とに基づいて、画
像が本来表示されるべき時刻と、画像が実際に表示され
る時刻との差を検出して、画像と音響とが同期した状態
となるように中央演算処理装置4が再生装置の各構成部
分の動作の制御を行なって音響の出力タイミングを制御
し、途中再生動作時における画像再生と前記の再生画像
に付随する音響再生とが同期した状態で行なわれるよう
にするのであり、以下、図4も参照して具体的に説明す
る。
【0054】MPEG1方式により高能率圧縮された動
画像情報のデータと、同じくMPEG1方式によって高
能率圧縮された音響データとが時系列的にインターリー
ブされた状態のデータ列に対して途中再生が行なわれ
て、そのデータ列中からIフレームが検出されると、そ
のIフレームにおけるPTSの値(Pnとする)と、前
記のPnが記録されていたセクタでのSCRの値(Sn
とする)とが得られる。そして、データ列中から最初に
検出されたIフレームのPTSの値Pnが記録されてい
たセクタでのSCRの値Snは、図4中の時刻t1にM
PEGビデオデコーダ6の参照用クロックに設定され
る。
【0055】SCRの値SnがMPEGビデオデコーダ
6の参照用クロックに設定された前記した時刻t1(図4
参照)から実際に画像が表示される時刻t3(図4参照)
までの時間Dvは、時刻t1(図4参照)から画像が表示
可能になる時刻t2(図4参照)までの時間Dvpと、前
記の時点t1の直前の垂直同期信号Vs1(図4参照)ま
での時間αと、画像が表示可能になる時刻t2(図4参
照)からその直後の垂直同期信号Vsi(図4参照)まで
の時間β(図4参照)と、垂直走査期間Vなどを用いて
求められる。すなわち、SCRの値SnがMPEGビデ
オデコーダ6の参照用クロックに設定された前記した時
刻t1(図4参照)から実際に画像が表示される時刻t3
(図4参照)までの時間Dvは、図4に示されているよ
うに、 Dv=Dvp+β であり、 β=V−[(D
vp+α)/V の剰余],Dvp=Pn−Sn であ
るから、前記した時間Dvは容易に計算できる。
【0056】次に、動画像再生と音響再生とが同期した
状態で行なわれるようにするために音響が出力されるべ
き時刻を求める。最初に出力されるべき圧縮音響データ
が検出されると、その音響情報の出力情報であるPTS
の値(Paとする)が得られる。前記した最初に表示さ
れる画像フレームに対する最初に出力される音響の出力
時間差はPa−Pnとして求められる。そして、前記の
出力時間差Pa−Pnが実際に保たれれば、画像と音響
とが同期された状態で再生されるのである。それで、実
際に画像が表示されるタイミングを考慮して、最初に表
示される画像フレームのPTSの値Pnが記録されてい
たセクタにおけるSCRの値Snが、MPEGビデオデ
コーダ6の参照用クロックに設定された時刻t1から、
前記した音響情報が出力されるまでの時間Daは、 D
a=Dv+Pa−Pn として求めることができる。
【0057】そして、圧縮音響データをMPEGオーデ
ィオデコーダ7に転送するタイミングを調整して、音響
を出力すべき時刻に合わせるように音響の出力タイミン
グの調整を行なう。すなわち、圧縮音響データをMPE
Gオーディコーダ7に転送してから、実際に音響が出力
されるまでの時間をDaoとすると、SCRがMPEG
ビデオコーダ6の参照用クロックに設定されてから「D
a−Dao」だけの時間が経過した時点で、圧縮音響デ
ータをMPEGオーディコーダ7に転送開始するように
音響の出力タイミングの制御を行なう。音響出力系に他
の遅延要因がある場合には、その遅延要因を考慮して、
前記した圧縮音響データのMPEGオーディオデコーダ
7への転送開始のタイミングの制御が行なわれるべきこ
とは当然である。
【0058】前記した「Da−Dao」の時間は、Da−
Dao>0の関係となることが多いが、前記した「Da
−Dao」の時間が、Da−Dao<0の場合には、そ
の音響情報が出力されるべき時刻に、その音響情報が出
力されるように制御できないので、その音響情報は出力
せずにそれ以降の圧縮音響情報からDaを算出してい
き、Da−Dao>0となる音響情報から出力を行なう
ことで画像と音響との同期をとることができる。
【0059】
【発明の効果】以上、詳細に説明したところから明らか
なように、本発明の画像の表示時刻情報をもデータとし
て含む圧縮画像データと、それに付随する圧縮音響デー
タとの同期再生方法では、MPEG1方式により高能率
圧縮された動画像情報のデータと、それに付随する圧縮
音響データとが、時系列的にインターリーブされた状態
で途中再生されたデータ列から最初のIフレームを検出
して、ビデオデコーダにSCRが設定された時刻から実
際に画像が表示される時刻までの時間を、SCRがビデ
オデコーダの参照用クロックに設定された時刻から画像
が表示可能になる時刻までの時間と、SCRがビデオデ
コーダの参照用クロックに設定された時点の直前の垂直
同期信号までの時間αと、画像が表示可能になる時刻か
らその直後の垂直同期信号までの時間と、垂直走査期間
などを用いて求め、また音響が出力されるべき時刻を求
めるために、途中再生を開始する位置から見て最初の圧
縮音響データの仮想PTSを求め、また画像フレームの
PTSとの相対関係をもとに、SCRがデコーダに設定
されてから実際に音響が出力されるべき時刻までの時間
を求めて、圧縮音響データをオーディオデコーダに転送
するタイミングを調整して、音響を出力すべき時刻に合
わせるように音響の出力タイミングの制御を行なうよう
にしたり、あるいは、MPEG1方式により高能率圧縮
された動画像情報のデータと、それに付随する圧縮音響
データとが、時系列的にインターリーブされた状態で途
中再生されたデータ列から最初のIフレームを検出し
て、ビデオデコーダにSCRが設定された時刻から実際
に画像が表示される時刻までの時間をSCRがビデオデ
コーダの参照用クロックに設定された時刻から画像が表
示可能になる時刻までの時間と、SCRがビデオデコー
ダの参照用クロックに設定された時点の直前の垂直同期
信号までの時間αと、画像が表示可能になる時刻からそ
の直後の垂直同期信号までの時間と、垂直走査期間など
を用いて求め、また画像フレームのPTSとの相対関係
をもとにして、SCRがビデオデコーダの参照用クロッ
クに設定されてから、実際に音響が出力されるべき時刻
までの時間を求めて、圧縮音響データをオーディオデコ
ーダに転送するタイミングを調整して、音響を出力すべ
き時刻に合わせるように音響の出力タイミングの制御を
行なうようにしたから、本発明方法によれば既述した従
来の問題点は良好に解決できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像の表示時刻情報をもデータとして
含む圧縮画像データと、それに付随する圧縮音響データ
との同期再生方法が適用される再生装置の概略構成を示
すブロック図である。
【図2】画像情報と画像情報に付随する音響情報との対
応を示す図である。
【図3】問題点の説明に使用される垂直同期信号列を示
す図である。
【図4】本発明の同期再生方法の説明に使用される信号
の説明図である。
【図5】高能率符号化された画像データと、前記の画像
データと対応する画像に付随する音響信号を高能率符号
化された音響データとを時系列的にインターリーブさせ
たデータ列が記録されたセクタ配列を示す図である。
【図6】MPEG方式で高能率圧縮された画像データの
配置を説明するための図である。
【図7】高能率圧縮された画像データの配置を説明する
ための図である。
【図8】画像の表示時刻情報をもデータとして含む圧縮
画像データと、時刻情報を、データとして含んでいる圧
縮音響データとからなるデータの配置図である。
【符号の説明】 1…再生信号源、2…インターフェース、3…バッファ
ーマネージャ、4…中央演算処理装置、5…バッファメ
モリ、6…MPEGビデオデコーダ、7…オーディオデ
コーダ(またはMPEGオーディオデコーダ)、13…
メモリ、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G11B 20/12 103 9295−5D H04N 5/937

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表示されるべき時刻情報をもデータの一
    部として含む圧縮画像データと、それに付随する圧縮音
    響データとが、時系列的にインターリーブされているデ
    ータ列から、前記した圧縮画像データと圧縮音響データ
    とを同期再生する方法であって、再生されたデータ列中
    に最初に現われたフレーム内予測法を適用して画像デー
    タの圧縮が行なわれている画像フレームの画像が表示さ
    れるべき時刻情報と、画像の表示に用いられる垂直同期
    信号の時間位置とに基づいて、前記の画像フレームの画
    像情報が出力される時刻を決定する手段と、前記の画像
    フレームの画像情報が出力される時刻に基づいて、音響
    情報が出力されるべき時刻を決定する手段と、音響情報
    が出力されるべき時刻に音響情報が出力されるように制
    御する手段とを備えてなる画像の表示時刻情報をもデー
    タとして含む圧縮画像データと、それに付随する圧縮音
    響データとの同期再生方法。
JP6270168A 1993-10-14 1994-10-11 画像の表示時刻情報をもデータとして含む圧縮画像データと、それに付随する圧縮音響データとの同期再生方法 Pending JPH07170490A (ja)

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