JPH07168003A - 反射防止層を有する光学物品 - Google Patents
反射防止層を有する光学物品Info
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- JPH07168003A JPH07168003A JP5307826A JP30782693A JPH07168003A JP H07168003 A JPH07168003 A JP H07168003A JP 5307826 A JP5307826 A JP 5307826A JP 30782693 A JP30782693 A JP 30782693A JP H07168003 A JPH07168003 A JP H07168003A
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Abstract
屈折率の高い透明層と、さらにその上層に非結晶性の含
フッ素重合体からなる層を設けてなる反射防止層を有す
る光学物品。 【効果】高い生産性で反射防止加工が可能で、極めて高
い反射防止性を発揮する反射防止層を有する光学物品を
得ることができる。
Description
射防止性を付与された反射防止層を有する光学物品に関
する。
ウインドウなどの透明部材の大型化が一段と進行した
が、大型化に伴い太陽光、照明などの反射、映り込みな
どが問題となるケースが増加している。また、太陽光を
利用する太陽電池、太陽熱温水器なども利用が盛んであ
るが、受光部の反射損失の低減が必要である。さらに携
帯可能なパーソナルコンピュータ、テレビ、ビデオ再生
機、ビデオ録画機などの普及や、大型ディスプレイの発
達により、液晶、CRT、プラズマ方式その他のディス
プレイを野外や照明の明るい空間で使用する場面が増加
している。
どの材料を用いた板材あるいは窓材などの光学物品は、
光線の不要反射を低減し、透過率を向上させるために、
反射防止性であることが望ましい。反射防止性を付与す
るために、従来はこれら光学物品の表面に蒸着法などに
よる薄膜の反射防止加工を施している。しかし、主とし
てコスト的な理由により、反射防止加工が施されていな
い光学物品も数多く存在する。特に光学物品のサイズが
大きい場合には、反射防止加工コストが膨大なものとな
るために、反射防止加工を施さないことが通常である。
加工剤として特開平2−19801号公報に示される含
フッ素脂肪族環構造を有する重合体が提唱されている。
この重合体は屈折率が低く、特定のフッ素系溶剤に可溶
であるため、板、フィルム等に生産性良く反射防止加工
を施すことが可能である。しかし含フッ素脂肪族環構造
を有する重合体を単独で用いた場合、反射防止効果に限
界があった。
な反射防止加工に認められる欠点を解消し、従来の蒸着
法に比べ生産性に優れ、反射防止性に優れた反射防止層
を有する光学物品を提供することを目的とする。
認識に基づき、鋭意検討を重ねた結果、光学物品の少な
くとも一面に、光学物品よりも屈折率の高い透明層と、
さらにその上層に非結晶性の含フッ素重合体からなる層
を設ける方法が、反射防止性に優れ、また生産性に優れ
ることを新規に見いだした。かくして本発明は、上記知
見に基づいて完成されたものであり、生産性に優れ、反
射防止効果に優れた反射防止層を有する光学物品を新規
に提供する。
ロエチレン樹脂、パーフルオロ(エチレンプロピレン)
樹脂、パーフルオロアルコキシ樹脂、ポリビニリデンフ
ルオリド樹脂、エチレン−テトラフルオロエチレン樹
脂、ポリクロロトリフルオロエチレン樹脂等が広く知ら
れているが、これらの含フッ素重合体の多くは結晶性を
有するため、光の散乱が起り、透明性が良好でない。
光の散乱がないため、透明性に優れる。非結晶性の含フ
ッ素重合体としては、テトラフルオロエチレン、ビニリ
デンフルオリドおよびヘキサフルオロプロピレンがそれ
ぞれ37〜48重量%、15〜35重量%および26〜
44重量%の3元共重合体などのフルオロオレフィン系
の共重合体や、含フッ素脂肪族環構造を有する重合体な
どがある。特に、含フッ素脂肪族環構造を有する重合体
が耐クリープ性等の機械的特性に優れるため好ましく採
用される。
ては、含フッ素環構造を有するモノマーを重合して得ら
れるものや、少なくとも2つの重合性二重結合を有する
含フッ素モノマーを環化重合して得られる主鎖に環構造
を有する重合体が好適である。
て得られる主鎖に環構造を有する重合体は、特公昭63
−18964号公報等により知られている。すなわち、
パーフルオロ(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソー
ル)等の含フッ素環構造を有するモノマーを単独重合な
いし、テトラフルオロエチレンなどのラジカル重合性モ
ノマーと共重合することにより得られる。
有する含フッ素モノマーを環化重合して得られる主鎖に
環構造を有する重合体は、特開昭63−238111号
公報や特開昭63−238115号公報等により知られ
ている。すなわち、パーフルオロ(アリルビニルエーテ
ル)やパーフルオロ(ブテニルビニルエーテル)等のモ
ノマーの環化重合、またはテトラフルオロエチレンなど
のラジカル重合性モノマーと共重合することにより得ら
れる。
1,3−ジオキソール)等の含フッ素環構造を有するモ
ノマーとパーフルオロ(アリルビニルエーテル)やパー
フルオロ(ブテニルビニルエーテル)等の少なくとも2
つの重合性二重結合を有する含フッ素モノマーを共重合
して得られる重合体でもよい。
主鎖に環構造を有する重合体が好適であるが、環構造を
有するモノマーの重合単位を20モル%以上含有するも
のが透明性、機械的特性等の面から好ましい。
限定されず、広範囲のものが採用される。例えば、ガラ
ス、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、ウ
レタン類、その他表面が平滑な透明板、フィルムなどが
例示される。また、表面にプリズム加工やフレネルレン
ズ加工、レンチキュラー加工の施されたもの、偏光機
能、光拡散機能、位相差機能などの各種機能を付加され
たものなども使用可能である。
高い層(以後高屈折率膜と略記)の素材としては、ポリ
スチレン、ポリ(o−クロロスチレン)、ポリ(2,6
−ジクロロスチレン)、ポリ(ブロモスチレン)、ポリ
(2,6−ジブロモスチレン)、ポリカーボネート、芳
香族ポリエステル、ポリサルホン、ポリエーテルサルホ
ン、ポリアリールサルホン、ポリ(ペンタブロモフェニ
ルメタクリレート)、フェノキシ樹脂およびその臭素化
物、エポキシ樹脂およびその臭素化物など主鎖または側
鎖に芳香環を含むポリマーが好ましく用いられる。
能基に変成することにより、基材や非結晶性の含フッ素
重合体からなる層との接着性を高めることもできる。上
述の樹脂のうちフェノキシ樹脂、エポキシ樹脂などは無
変成ですでに末端に活性な官能基を有し、接着性の点で
好ましい。ポリサルホン、ポリエーテルサルホン、ポリ
アリールサルホンなどのサルホン系ポリマーは、主鎖に
硫黄原子を含むポリマーが好ましい。さらにAl2 O
3 、SnO2 、In2 O3 、Nd2 O3 、ZrO2 、T
iO2 、Ta2 O5 、Y2 O3 、CeO2 などの無機酸
化物も好ましく用いられる。また、必要に応じ、これら
に可塑剤、バインダーなどの添加物を混合することもで
きる。
性の含フッ素重合体による反射防止層は、基材の少なく
とも一つの面に施される。反射防止層は、高屈折率膜お
よび非結晶性の含フッ素重合体による二層が好ましい
が、二層以外に高屈折率膜と基材または非結晶性の含フ
ッ素重合体による層との接着性を高めるため必要に応じ
て中間層を設けることもできる。
おけるコート膜厚は、光学的に厳密に設計される。非結
晶性の含フッ素重合体の膜厚d1 は、該重合体の屈折率
n1および対象となる光の波長λを用いて、d1 =(2
m1 −1)・λ/(4n1 )で表される。m1 は正の整
数であるが、広い帯域の波長において反射を低減させる
ためには、m1 =1であることが好ましい。
折率膜の屈折率n2 を用いてd2 =(2m2 −1)・λ
/(4n2 )で表される。m2 は正の整数であるが、や
はりm1 と同様の理由でm2 =1が好ましい。このとき
波長λの光に対してもっとも反射防止効果が高いが、よ
り広い波長領域に対応するため、d2 =(2m2 −1)
・λ/(2n2 )とする方法や、他の中間的な膜厚設計
も考えられる。また実際の膜厚の設計値からのズレは、
所定の反射防止性能を発現させるためには、±10%以
内であることが好ましく、さらには±5%以内であるこ
とがより好ましい。また、同一面内の膜厚偏差について
は、偏差が大きい場合反射光の色合いにムラが生じて美
観を損なうため、±5%以内が好ましく、さらには±3
%以内であることがより好ましい。
法としては特に制限はなく、任意の加工法を選択するこ
とができる。例えば非結晶性の含フッ素重合体は、パー
フルオロオクタン、CF3 (CF2 )n CH=CH2
(n;5〜11)、CF3 (CF2 )m CH2 CH3
(m;5〜11)などの特定のフッ素系溶剤に可溶であ
り、この重合体の溶液を塗布することによって容易に所
定の膜厚を塗工できる。塗工法としては、例えばディッ
プコート法、ロールコート法、スプレーコート法、グラ
ビアコート法、コンマコート法、ダイコート法などを選
択できる。これらのコート方法は連続加工が可能であ
り、バッチ式の蒸着法等に比べて生産性が優れる。ま
た、生産性には若干劣るが、スピンコート法なども適応
可能である。
はまったく同様であるが、ポリマーを溶媒に溶解して塗
布する方法の他に、無機酸化物微粒子分散液を塗布する
方法、縮合、重合などの反応により所望の高屈折材料を
与える化合物を塗布し、基材上でその反応を進行させ高
屈折率膜とする方法も用いることが可能であり、特にT
iなどのアルコキシドが好ましく用いられる。また、い
ずれの場合も密着性の改善や物性の改質のために各種の
添加剤やバインダーを添加してもよい。さらに、基材と
高屈折率膜との密着力を高めるため、あらかじめ基材表
面にコロナ放電処理あるいは紫外線処理等の活性エネル
ギー線処理を施したり、あるいはプライマー処理を施し
てもよい。高屈折率膜に非結晶性の含フッ素重合体から
なるコート層を設ける場合にも密着性を高めるために高
屈折率膜にコロナ放電処理あるいは紫外線処理等の活性
エネルギー線処理を施したり、あるいはプライマー処理
を施してもよい。
に、また非結晶性の含フッ素重合体と高屈折率膜との密
着力を高めるために、高屈折率膜および非結晶性の含フ
ッ素重合体の少なくとも一方にシランカップリング剤を
添加することが有効である。特に、非結晶性の含フッ素
重合体に添加した場合効果が高い。
公知ないし周知のものを含めて広範囲にわたって例示さ
れうる。例えば、ビニルトリエトキシシラン、トリメチ
ルメトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、ジメチ
ルビニルメトキシシラン、ジメチルビニルエトキシシラ
ンなどのモノアルコキシシラン類が挙げられる。
シシラン、γ−クロロプロピルメチルジエトキシシラ
ン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、γ−
アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−β−(ア
ミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシ
ラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピル
メチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメ
チルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチ
ルジエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチ
ルジメトキシシラン、メチルジメトキシシラン、メチル
ジエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチ
ルジエトキシシラン、メチルビニルジメトキシシラン、
メチルビニルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシ
シラン、ジフェニルジエトキシシラン、3,3,3−ト
リフルオロプロピルメチルジメトキシシラン、3,3,
4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデ
カフルオロオクチルメチルジメトキシシラン、3,3,
4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,1
0,10,10−ヘプタデカフルオロデシルメチルジメ
トキシシランなどのジアルコキシシラン類が挙げられ
る。
ラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β
−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシ
シラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピ
ルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメ
トキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシ
シラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラ
ン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、
γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、メチルトリエ
トキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニル
トリエトキシシラン、3,3,3−トリフルオロプロピ
ルトリメトキシシラン、3,3,4,4,5,5,6,
6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロオクチルト
リメトキシシラン、3,3,4,4,5,5,6,6,
7,7,8,8,9,9,10,10,10−ヘプタデ
カフルオロデシルトリメトキシシラン、テトラメトキシ
シラン、テトラエトキシシランなどのトリまたはテトラ
アルコキシシラン類が挙げられる。
組合せて用いることができる。このなかで、含フッ素重
合体の透明性を損なうことなく、含フッ素重合体の接着
性を向上させるものとしてアミノ基を有するγ−アミノ
プロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチ
ルジエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシ
シラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、
N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメ
トキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノ
プロピルメチルジメトキシシラン、N−β−(アミノエ
チル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−
β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジエ
トキシシランなど、あるいはエポキシ基を有するγ−グ
リシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシド
キシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキ
シプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロ
ピルメチルジエトキシシランなどが特に好適なものとし
て例示されうる。
物品に直接反射防止加工を施してもよく、場合によって
は反射防止効果を有するシート(フィルム)として偏光
シート(フィルム)、あるいはディスプレイに貼付、あ
るいは他物品に貼付、として用いることができる。ディ
スプレイとしては、例えばCRT、VDT、LCD、プ
ロジェクション、プラズマディスプレイなどを例示で
き、外光の写り込み防止、輝度の向上、コントラストの
向上などに寄与できる。
はなく、接着あるいは粘着あるいは熱融着などの方法を
選ぶことが可能で、接着あるいは粘着するためにあらか
じめ接着層あるいは粘着層を有していてもよい。また、
接着層あるいは粘着層あるいは反射防止層を保護するた
めの保護フィルムを有していてもよい。これらの物品
は、CRTフィルター、あるいはLCD保護パネル、あ
るいはプロジェクション画面の前面パネルのようにディ
スプレイの前面に配置する場合に前述のような視認性の
向上に寄与でき、またタッチパネルとしても有用であ
る。
に説明するが、この説明が本発明を限定するものではな
い。
オン交換水の150gおよび重合開始剤として((CH
3 )2 CHOCOO)2 の90mgを、内容積200m
lの耐圧ガラス製オートクレーブに入れた。系内を3回
窒素で置換した後、40℃で22時間懸濁重合を行っ
た。その結果、重合体Aを28g得た。この重合体の固
有粘度[η]は、パーフルオロ(2−ブチルテトラヒド
ロフラン)中30℃で0.50であった。重合体のガラ
ス転移点は108℃であり、室温ではタフで透明なガラ
ス状の重合体であった。また10%熱分解温度は465
℃であり、屈折率は1.34と低く、光線透過率は95
%以上と高かった。この重合体をパーフルオロオクタン
に1.5重量%で溶解した溶液Aを調製した。
ル)とパーフルオロ(ブテニルビニルエーテル)をラジ
カル共重合し、ガラス転移点230℃の共重合体Bを得
た。この重合体は無色透明であり、屈折率は1.3と低
く、透過率は高い。この共重合体をパーフルオロオクタ
ンに1重量%で溶解した溶液Bを調製した。
カ製UポリマーU−100)をクロロホルムに1重量%
で溶解した溶液Cを調製した。芳香族ポリエステルの屈
折率は1.61であった。
クロロエタンに1重量%で溶解した溶液Dを調製した。
ポリスチレンの屈折率は1.59であった。
4100G)をテトラクロロエタンに1.5重量%で溶
解した溶液Eを調製した。ポリエーテルサルホンの屈折
率は1.63であった。
−43C、分子量約6万)を1,1,2,2−テトラク
ロロエタンに1.5重量%で溶解した溶液Fを調製し
た。臭素含有フェノキシ樹脂の屈折率は1.63であっ
た。
1)溶液14.2gをイソプロピルアルコール100m
lで希釈した溶液を撹拌しながら1規定の塩酸水溶液
1.35gを徐々に添加し、室温で約1時間撹拌混合さ
せ、コーティング液Gを処方した。
ように溶解し、この溶液100gに対して0.075g
の割合でγ−アミノプロピルジエトキシメチルシランを
混合し、溶液Hを調製した。
度で引き上げ、120℃で10分間加熱することによっ
て、基材の両面に芳香族ポリエステルの薄膜をコートし
た。続いて裏面のコートをジクロロメタンを用いて拭き
取り、表面のみが芳香族ポリエステルの薄膜でコートさ
れているガラス板を得た。さらにこのガラス板を溶液A
に浸漬後、垂直に200mm/分の速度で引き上げ、1
20℃で10分間加熱することによって、ガラス板の両
面に重合体Aの薄膜をコートした。続いて裏面のコート
をパーフルオロオクタンを用いて拭き取り、表面のみに
芳香族ポリエステルおよび重合体Aの二層の薄膜がコー
トされているガラス板を得た。このガラス板の片面反射
率は0.3%であり、目視では背景の映り込みはほとん
ど見られなかった。
分の速度で引き上げ、120℃で10分間加熱すること
によって、基材の両面にポリスチレンの薄膜をコートし
た。続いて裏面のコートをジクロロメタンを用いて拭き
取り、表面のみがポリスチレンの薄膜でコートされてい
るアクリル板を得た。さらにこのアクリル板を溶液Bに
浸漬後、垂直に200mm/分の速度で引き上げ、12
0℃で10分間加熱することによって、基材の両面に重
合体Aの薄膜をコートした。続いて裏面のコートをパー
フルオロオクタンを用いて拭き取り、表面のみにポリス
チレンおよび重合体Bの二層の薄膜がコートされている
アクリル板を得た。このアクリル板の片面反射率は0.
2%であり、目視では背景の映り込みはほとんど見られ
なかった。
120℃で10分間加熱することによって、基材の片面
にポリエーテルサルホンの薄膜をコートした。さらにこ
のコート面に同様な方法で重合体Aの薄膜をコートし
た。このガラス板の片面反射率は0.25%あり、目視
では背景の映り込みはほとんど見られなかった。
70℃で10分間加熱することによって、基材の片面に
臭素化フェノキシ樹脂の薄膜をコートした。さらにこの
コート面に同様な方法で重合体Aの薄膜をコートした。
このガラス板の片面反射率は0.25%あり、目視では
背景の映り込みはほとんど見られなかった。
度で引き上げ、裏面をイソプロピルアルコールを用いて
拭き取り、その後180℃で60分間加熱することによ
って、基材の片面にTiO2 の薄膜をコートした。この
TiO2 層の屈折率は1.70であった。このガラス板
を溶液Aに浸漬後、垂直に200mm/分の速度で引き
上げ、180℃で60分間加熱することによって、ガラ
スの両面に重合体Aの薄膜をコートした。続いて裏面の
コートをパーフルオロオクタンを用いて拭き取り、表面
のみにTiO2 および重合体Aの二層の薄膜がコートさ
れているガラス板を得た。このガラス板の片面反射率は
0.3%であり、目視では背景の映り込みはほとんど見
られなかった。
pmでスピンコートし、180℃で60分間加熱し、基
材の片面にSnO2 の薄膜をコートした。この薄膜の屈
折率を測定したところ、1.67であった。続いてこの
コート面に溶液Hを1200rpmでスピンコートし、
180℃で60分間加熱することによって、溶液Hの固
形分の薄膜をコートした。このガラス板の片面反射率は
0.25%であり、目視では背景の映り込みはほとんど
見られなかった。
4.1%であり、背景の映り込みが見られた。
%であり、背景の映り込みが見られた。
分の速度で引き上げ、120℃で10分間加熱すること
によって、基材の両面に重合体Aの薄膜をコートした。
続いて裏面のコートをパーフルオロオクタンを用いて拭
き取り、表面のみに重合体Aの薄膜がコートされている
アクリル板を得た。アクリル板の片面反射率は0.9%
であり、多少の背景の映り込みが見られた。
加工が可能で、極めて高い反射防止性を発揮する反射防
止層を有する光学物品を得ることができる。
Claims (5)
- 【請求項1】光学物品の少なくとも一面に、光学物品よ
りも屈折率の高い透明層と、さらにその上層に非結晶性
の含フッ素重合体からなる層を設けてなる反射防止層を
有する光学物品。 - 【請求項2】非結晶性の含フッ素重合体が含フッ素脂肪
族環構造を有する重合体である請求項1に記載の反射防
止層を有する光学物品。 - 【請求項3】基材よりも屈折率の高い透明層が、主鎖ま
たは側鎖に芳香環を有するポリマーからなる層である請
求項1に記載の反射防止層を有する光学物品。 - 【請求項4】基材よりも屈折率の高い透明層が、主鎖に
硫黄原子を含むポリマーからなる層である請求項1に記
載の反射防止層を有する光学物品。 - 【請求項5】基材よりも屈折率の高い透明層が、主に無
機酸化物からなる層である請求項1に記載の反射防止層
を有する光学物品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30782693A JP3531192B2 (ja) | 1993-10-18 | 1993-12-08 | 反射防止層を有する光学物品 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5-260186 | 1993-10-18 | ||
JP26018693 | 1993-10-18 | ||
JP30782693A JP3531192B2 (ja) | 1993-10-18 | 1993-12-08 | 反射防止層を有する光学物品 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07168003A true JPH07168003A (ja) | 1995-07-04 |
JP3531192B2 JP3531192B2 (ja) | 2004-05-24 |
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ID=26544482
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30782693A Expired - Lifetime JP3531192B2 (ja) | 1993-10-18 | 1993-12-08 | 反射防止層を有する光学物品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3531192B2 (ja) |
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