JPH07166088A - 黒色系水酸化アルミニウムの製造方法及びこれを用いてなる黒色系樹脂組成物 - Google Patents

黒色系水酸化アルミニウムの製造方法及びこれを用いてなる黒色系樹脂組成物

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JPH07166088A
JPH07166088A JP31684893A JP31684893A JPH07166088A JP H07166088 A JPH07166088 A JP H07166088A JP 31684893 A JP31684893 A JP 31684893A JP 31684893 A JP31684893 A JP 31684893A JP H07166088 A JPH07166088 A JP H07166088A
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aluminum hydroxide
black
hydroxide
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tannic acid
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JP31684893A
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Yasuhiro Hamaguchi
泰弘 濱口
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 水酸化アルミニウムスラリーに、タンニン酸
と鉄塩及びアルカリ物質を接触させることを特徴とする
黒色系水酸化アルミニウムの製造方法、及びこの方法に
より得られた黒色系水酸化アルミニウムを含有してなる
黒色系樹脂組成物。 【効果】 色ムラ、色のバラツキがなく、かつほのかな
透明感を持つ黒色系樹脂組成物が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は黒色系水酸化アルミニウ
ムの製造方法及びこれを用いてなる黒色系樹脂組成物に
関する。更に詳細には、樹脂に充填した時、色ムラが少
なく、また必要に応じては該樹脂成形体にほのかな透光
性を保持しながら黒色を呈する水酸化アルミニウムの製
造方法とこれを用いてなる黒色系樹脂組成物に関するも
のである。
【0002】最近、水酸化アルミニウムはゴム及びプラ
スチックの充填材として、或いは製紙用の充填材及びコ
−ティング材として使われてきている。またアルミン酸
ソ−ダ溶液から種々の方法で有色不純物を除去して得ら
れる白色の水酸化アルミニウムは、高級感を要求される
システムキッチンやショールーム用の天板やユニットバ
ス等の白色人工大理石用の充填材として最近需要が増大
されている。一方、色彩の溢れる現代社会において、こ
のような白色単色ではニーズを満たす事ができず、種々
の色調の人工樹脂組成物が提案され、その色彩の組み合
わせによって、人造御影石(花崗岩)と呼ばれる樹脂組
成物も使用されつつある。
【0003】
【従来の技術】従来これらの製造方法、特に黒色の樹脂
組成物を得る方法としては、樹脂に対し、水酸化アルミ
ニウム等の充填材と、カーボンブラックや酸化鉄等の黒
色顔料を混合、成形し、製造されてきた。この組成物製
造時には、組成物の粘性が高く、しかも硬化するまでに
混合を完了しなければならない等の時間的な制約がある
ため、また通常、着色物質に対し顔料が少量であること
もあり、完全な混合状態に至らず、成形物の色ムラや極
端な場合、未混合状の欠陥が目立つという欠点があっ
た。この対策として、添加する顔料の量を増加させ色ム
ラ、色バラツキの程度を小さくしているが、反面、顔料
の添加量が多い場合には成形体の透明性を悪化させると
いう欠点を有していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】かかる事情下に鑑み、
本発明者は成形時に特別の手法を用いることなく、色ム
ラ、色のバラツキがなく、かつ黒色系で、必要に応じ透
明感を付与し得る黒色系樹脂組成物の提供を目的として
鋭意検討した結果、水酸化アルミニウムに特定の方法で
黒色の着色を行い、これより得られた水酸化アルミニウ
ムを充填材として用いる場合には、上記特性を満足した
黒色系樹脂成形体が得られることを見いだし、本発明を
完成するに至った。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は水酸化ア
ルミニウムに、タンニン酸と鉄塩及びアルカリ物質を接
触することを特徴とする黒色系水酸化アルミニウムの製
造方法を提供するにある。また本発明は上記方法により
得られた黒色系水酸化アルミニウムを高分子樹脂100
重量部に対し1〜500重量部添加してなる黒色系樹脂
組成物を提供するにある。
【0006】以下、本発明方法をさらに詳細に説明す
る。本発明方法は、水酸化アルミニウムスラリーの攪拌
下に、タンニン酸と鉄塩を添加し、次いでこれにアルカ
リ物質を添加して水酸化アルミニウム上にタンニン酸と
鉄塩溶液よりなる黒色物質を被着せしめる。該被着方法
は、水酸化アルミニウムスラリーの攪拌下に、タンニン
酸と鉄塩及びアルカリ物質を同時に添加してもよいし、
鉄塩、タンニン酸、アルカリ物質を順次添加してもよ
い。勿論、タンニン酸或いは鉄塩の水溶液中に水酸化ア
ルミニウムを添加してスラリー状態とない、これにタン
ニン酸或いは鉄塩を添加し、次いでアルカリ物質を添加
してもよい。
【0007】本発明に適用する水酸化アルミニウムスラ
リーは特に制限されないが、通常平均粒子径が0.2μ
m〜200μmの水酸化アルミニウムを含有する、固形
分濃度50g/l〜1000g/lのスラリー状態であ
る。スラリー中に於けるタンニン酸と鉄塩及びアルカリ
物質の反応は室温〜沸点、好ましくは40℃〜80℃
で、10分〜10時間、好ましくは30分〜2時間の条
件で行われる。
【0008】適用するタンニン酸は市販品を用いればよ
く、鉄塩としては特に制限されないが普通、鉄(II)、
鉄(III) の塩化物及びクロロ錯塩、硫酸塩及び硫酸複
塩、硝酸塩等が、水溶液或いは水和結晶粉末の形で使用
される。
【0009】またアルカリ物質としては水酸化ナトリウ
ム、アルミン酸ナトリウム、アンモニア水、硅酸ナトリ
ウム、水酸化カリウム、炭酸水素ナトリウム等が挙げら
れる。就中水酸化ナトリウム、アルミン酸ナトリウムが
使用される。これらアルカリ物質は、タンニン酸と鉄塩
の反応により生成する黒色物質をアルカリ中和により、
水酸化アルミニウム表面に被着せしめる効果を持つ。特
にタンニン酸と鉄塩の反応により生成する黒色物質をア
ルミン酸ナトリウム溶液により中和する場合には、より
少量の黒色物質を精度良く水酸化アルミニウムの表面に
被着することができる。黒色物質を精度よく被着せしめ
る事ができれば、黒色水酸化アルミニウムのロット間の
色のバラツキがなくなり、最終的に得られる成形物の色
ムラを軽減することができる。
【0010】タンニン酸と鉄塩の配合比率は特に限定さ
れるものでないが、タンニン酸が多い場合黄色味が強く
なり、鉄塩が多い場合赤くなる傾向が見られる。それ
故、本発明の目的とする黒色系水酸化アルミニウムを得
るには、鉄塩がFeCl3 換算で水酸化アルミニウムに
対し、0.1〜15重量%、タンニン酸と鉄塩(FeC
3 換算)の割合が重量比で1:4〜4:1の範囲で使
用される。
【0011】アルミニウムスラリー中でのタンニン酸と
鉄塩及びアルカリ物質の反応後の水酸化アルミニウムは
濾過、分離し、乾燥する方法、或いは濾過分離した水酸
化アルミニウムをそのままドライアップしても良い。
【0012】このようにして得られた黒色系水酸化アル
ミニウムは、高分子樹脂に対し充填材として用い、黒色
系樹脂組成物、特に人造大理石を構成することができ
る。この場合樹脂100重量部に対する黒色水酸化アル
ミニウムの充填量は1〜500重量部、好ましくは25
〜300重量部の範囲である。特に人造大理石用途に於
ける高分子樹脂としては、特に限定される物ではない
が、屈折率nD25=1.45〜1.59の透明性を有す
る樹脂で有ればよく、具体的な樹脂の例としてはメタク
リル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹
脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂等が上げられ
る。
【0013】本発明の黒色水酸化アルミニウムの樹脂へ
の充填に際し、該水酸化アルミニウムは、シランカップ
リング剤で被覆して樹脂に充填してもよい。 適応可能
なシランカップリング剤の例としては、特に限定されな
いが、一般式 R1 ーSi(OR2 )n R3 3-n n=3〜1 〔R1 は少なくとも一つの不飽和結合を持つアルキル
基,R2 、R3 はメチル、エチル、プロピル等から選ば
れたアルキル基 〕で示されるシランカップリング剤で
あればよく、具体的にはγーメタクリロキシプロピルト
リメトキシシラン、γーグリシドキシプロピルトリメト
キシシラン、γーアクリロキシプロピルトリメトキシシ
ラン、γーグリシドキシプロピルトリアルコキシメトキ
シシラン等の市販のカップリング剤が上げられる。
【0014】これらのカップリング剤はそのまま水酸化
アルミニウムに用いてもよく、或いはエチルシリケート
やアルミニウムイソプロポキサイド等の結合強化剤を配
合したシランカップリング剤混合液、或いはメタノール
や水に希釈して用いる事も可能である。シランカップリ
ング剤の水酸化アルミニウムに対する添加量は特に規定
されるものではないが、通常0.1重量%から10重量
%程度用いれば良い。
【0015】また水酸化アルミニウムを充填し黒色系樹
脂組成物を得るに際し、人工大理石の色調バラツキを低
減する意味から、顔料や染料を添加せずに合成すること
が好ましいが、色調や透明性微調整のためにこれらの調
色剤を少量用いても良い。用いられる調色剤としては、
緑色、青色、赤色等の顔料や染料、不透明性を調節する
ためのチタニア等の白色顔料や黒色性をより強くだすた
めのカーボン、四三酸化鉄等の黒色顔料が挙げられる。
また、通常用いられる白色水酸化アルミニウム、水酸化
マグネシウム等の充填剤を混合して用いることもでき
る。この場合本発明の主旨からこれら充填剤は本発明の
黒色系水酸化アルミニウム100重量部に対し、400
0重量部以内の範囲で使用される。これらの手法は、本
発明における水酸化アルミニウムの品揃えが少ない場合
に、合成可能な人工大理石の色調が画一的となり色調バ
リエーションが少なくなる欠点を補い、好みの色調に調
節する事ができ有効である。
【0016】本発明方法に於いて得られた黒色系水酸化
アルミニウムが何故色ムラ、色のバラツキのない樹脂組
成物が得られるのか、その理由は詳らかではないが、従
来法である樹脂に水酸化アルミニウムを充填し、同時に
黒色の顔料や染料を配合することにより黒色系樹脂組成
物を得る方法に於いては、添加する顔料や染料は少量で
かつ微粉状のため、強固な混合撹拌を実施しても顔料や
染料は均一に分散せず、色ムラや発色のバラツキを生み
やすいが、充填される水酸化アルミニウムに予め黒色の
発色を持たせておく場合、水酸化アルミニウムは顔料等
に比較すると大きさが大きく、比較的多量に添加するた
め分散がしやすく、計量誤差が少なくなるため、色ム
ラ、バラツキが発生しにくい物と推察される。
【0017】
【発明の効果】以上詳述した本発明により得られた黒色
系水酸化アルミニウムは、樹脂充填剤として、特に人造
大理石用樹脂組成物となす場合は、特別な混合攪拌条件
を採用することもなく、煩雑であった色調調節も容易
に、色ムラ、色のバラツキがなく、黒色で必要に応じ透
明感を持つ、高級感を有した黒色系樹脂組成物を提供し
得るもので、その工業的価値は頗る大である。
【0018】
【実施例】以下実施例を用いて本発明方法を更に詳細に
説明する。 実施例1 住友化学工業(株)製白色水酸化アルミニウムCW−3
08(平均粒子径8μm)を0.65kg、イオン交換
水1kgを2リットル容器にいれ、温度60℃で撹拌混
合しスラリー化した後、試薬タンニン酸74.9gを加
えた。次いでこのスラリーにFeCl3 ・6H2 O 7
9.5gをイオン交換水450mlに溶解した塩化第2
鉄水溶液を45分間かけて徐々に攪拌しながら添加した
後、更にNa2 O換算140g/lの濃度の水酸化ナト
リウム水溶液190mlを19分間かけて徐々に攪拌し
ながら添加した後、1.5時間攪拌保持した。得られた
灰白色状のスラリーをろ過、水洗、乾燥した所、黒色状
水酸化アルミニウム粉末が得られた。濾液中への黒色物
の濾過漏れはなかった。
【0019】実施例2 実施例1で用いたと同様の白色水酸化アルミニウム6.
5kg、イオン交換水10kgを20リットル容器にい
れ、温度60℃で撹拌混合しスラリー化した後、試薬タ
ンニン酸74.9gをイオン交換水750mlに溶解し
たタンニン酸水溶液を加え混合した。次いでFeCl3
・6H2 O 79.5gをイオン交換水450mlに溶
解した塩化第2鉄水溶液を45分間かけて徐々に攪拌し
ながら添加した後、更にNa2 O換算140g/lの濃
度の水酸化ナトリウム水溶液190mlを19分間かけ
て徐々に攪拌しながら添加した後、1.5時間攪拌保持
した。得られた灰白色状のスラリーをろ過、水洗、乾燥
した所、黒色状水酸化アルミニウム粉末が得られたが濾
液中への黒色物の濾過漏れが認められた。
【0020】実施例3 実施例2において、水酸化ナトリウム水溶液190ml
の替わりにアルミン酸ナトリウム水溶液(Na2 O換算
濃度140g/l、Al2 3 換算濃度100g/l)
190mlを19分かけて徐々に攪拌しながら添加した
後、1.5時間攪拌保持した。得られた灰白色状のスラ
リーをろ過、水洗、乾燥した所、黒色状水酸化アルミニ
ウム粉末が得られた。濾液中への黒色物の濾過漏れはな
かった。
【0021】実施例4 実施例1において、白色水酸化アルミニウムCW−30
8に替えて平均粒子径50μの白色水酸化アルミニウム
を用いた以外は全く同様の処理を行い黒色状水酸化アル
ミニウム粉末を得た。その際、濾液中の黒色物の濾過漏
れはなかった。
【0022】比較例1 実施例1の方法に於いて、水酸化ナトリウム水溶液を添
加しない以外は全く同様の処理を行い黒色状水酸化アル
ミニウム粉末を得た。その際、濾液中の黒色物の濾過漏
れは多かった。得られた黒色状水酸化アルミニウム(2
5phr、100phr)と三建化工(株)製不飽和ポ
リエステル樹脂P−200 0.5kgと過酸化ベンゾ
イル50重量%含有ペースト10gとを混合し、90℃
で2時間加熱硬化させて黒色の樹脂成形体を得た。得ら
れた成形体の色調を日本電色製Z−1001DPを用い
反射光色調と透過光色調を測定した。その結果を表1に
示す。得られた成形体は25phr、100phr充填
物のいずれも透明感は認められるが、灰色の成形体であ
った。
【0023】比較例2 実施例1において、白色水酸化アルミニウムCW−30
8を存在させない以外は同様の処方で、黒色状沈澱物を
得た。その際、濾液中の黒色物の濾過漏れはなかった。
黒色状沈澱物は乾燥後、更に乳鉢で10分間すりつぶ
し、黒色状の粉末とした。
【0024】比較例3 住友化学工業(株)製白色水酸化アルミニウムCW−3
08を0.65kgとイオン交換水1kgを2リットル
の容器にいれ、温度80℃で撹拌混合しスラリ化した
後、試薬硫酸ナトリウム0.2kgと住友化学工業
(株)製ダイレクト、ファスト、ブラック(Direct Fa
st Black )AB 0.06kgを加え攪拌、混合し3
0分後、ろ過,水洗、乾燥した。得られた固形物は白色
であり、黒色状の染着は認められなかった。得られた成
形体の色調を日本電色製Z−1001DPを用い反射光
色調と透過光色調を測定した。その結果を表1に示す。
得られた水酸化アルミニウムを比較例1と同様の方法で
充填した成形体を得たが、得られた成形体は25ph
r、100phr充填物のいずれも透明感は認められる
が、灰色の成形体であった。
【0025】実施例5 実施例1、3,4に於いて得られた表1に示す量の黒色
状水酸化アルミニウムと三建化工(株)製不飽和ポリエ
ステル樹脂P−200 0.5kgと過酸化ベンゾイル
50重量%含有ペースト10gとを混合し、90℃で2
時間加熱硬化させて黒色の樹脂成形体を得た。得られた
成形体の色調を日本電色製Z−1001DPを用い反射
光色調と透過光色調を測定した。その結果を表1に示
す。得られた成形体は色ムラは認めらず、実施例1及び
実施例4においては樹脂100部に対する配合割合1P
HR、実施例3に於いては配合割合25PHRに於い
て、ほのかな透明感を持つ成形体が得られた。
【0026】比較例4 比較例2に於いて得られた表1に示す量の黒色状水酸化
アルミニウムを実施例5の黒色水酸化アルミニウムの代
わりに用いた以外は全く同様にして黒色の樹脂成形体を
得た。得られた成形体の色調を日本電色製Z−1001
DPを用い反射光色調と透過光色調を測定した。その結
果を表1に示す。得られた成形体は色ムラがあり、樹脂
100部に対する配合割合1PHRに於いても成形体に
ほのかな透明感は見られなかった。
【0027】実施例6 実施例3で得られた黒色水酸化アルミニウム100gと
三建化工(株)製不飽和ポリエステル樹脂P−200
100gと過酸化ベンゾイル50重量%含有ペースト2
gとを混合し、90℃で2時間加熱硬化させて得られた
黒色の樹脂成形体を粉砕し、フルイを用い16メッシュ
篩下〜32メッシュ篩上の粒度の黒色粉砕品を得た。他
方平均粒子径8μmの白色水酸化アルミニウムCW−3
08を100gと試薬酸化チタン粉末1g、不飽和ポリ
エステル樹脂P−200 100gと過酸化ベンゾイル
50重量%含有ペースト2gとを混合し、90℃で2時
間加熱硬化させて得られた白色の樹脂成形体を粉砕し、
フルイを用い16メッシュ篩下〜32メッシュ篩上の粒
度の白色粉砕品を得た。このようにして得られた黒色粉
砕粉30gと白色粉砕粉50g、水酸化アルミニウムC
W−308を200g、不飽和ポリエステル樹脂P−2
00を100g、ナフテン酸コバルト稀釈溶液PRO−
KD(日本触媒化学工業株式会社製)2g、メチルエチ
ルケトンパーオキサイドペーストM(日本触媒化学工業
株式会社製)2gを混合し、型に注入し、オーブン中で
30℃×1時間、60℃×3時間硬化させた。 このよ
うにして得られた成形物は白黒の粒子の境界が鮮明であ
り、天然の黒御影石様の成形体であった。
【0028】実施例7 実施例3で得られた黒色水酸化アルミニウム200gと
三建化工(株)製不飽和ポリエステル樹脂P−200
100gと過酸化ベンゾイル50重量%含有ペースト2
gとを混合し1cm厚みの型に注型し、90℃で2時間
加熱硬化させて成形体を10ケ得た。得られた成形体の
色調を日本電色製Z−1001DPを用い反射光色調を
測定した結果、平均L値は16.3、平均a値は−0.
2、平均b値は−1.6であり、10ケの標準偏差を調
べた結果、L値の標準偏差は0.41、a値の標準偏差
は0.08、b値の標準偏差は0.07であり色調バラ
ツキは少なかった。
【0029】比較例5 白色水酸化アルミニウム200gと三建化工(株)製不
飽和ポリエステル樹脂P−200 100gと過酸化ベ
ンゾイル50重量%含有ペースト2g及び三建化工
(株)製不飽和ポリエステル樹脂P−200 100g
に対し試薬カーボンブラック1gを配合したブラックペ
ースト1.5gを混合し、実施例7と同様に硬化して成
形体を10ケ得た。実施例7と同様の方法で測定した
所、得られた成形体の平均L値は17.2、平均a値は
−0.3、平均b値は0.2であり、10ケの標準偏差
を調べた結果、L値の標準偏差は0.83、a値の標準
偏差は0.12、b値の標準偏差は0.09であり色調
バラツキが多かった。
【0030】
【表1】
【0031】反射光、透明光の色調は成形体を32φ×
5mmtに切断研磨し測定した。透過光色調のL値が0
の場合透過する光がなく不透明であることを示す。表1
より本発明方法で得られた黒色水酸化アルミニウムを用
いることにより黒色成形体が得られていること、また、
本発明方法による成形体はほのかな透明性を有するもの
をも得ることができることがわかる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水酸化アルミニウムに、タンニン酸と鉄塩
    及びアルカリ物質を接触することを特徴とする黒色系水
    酸化アルミニウムの製造方法。
  2. 【請求項2】水酸化アルミニウムに、タンニン酸と鉄塩
    及びアルカリ物質を接触するに於いて、水酸化アルミニ
    ウムスラリーにタンニン酸と鉄塩溶液を添加接触させた
    後、次いでアルカリを添加接触せしめることを特徴とす
    る請求項1記載の黒色系水酸化アルミニウムの製造方
    法。
  3. 【請求項3】鉄塩がFeCl3 換算で水酸化アルミニウ
    ムに対し、0.1〜15重量%、タンニン酸と鉄塩(F
    eCl3 換算)の割合が重量比で1:4〜4:1である
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の黒色系水
    酸化アルミニウムの製造方法。
  4. 【請求項4】請求項1〜3の何れかの方法で得られた黒
    色水酸化アルミニウムを高分子樹脂100重量部に対し
    1〜500重量部添加してなる黒色系樹脂組成物。
JP31684893A 1993-12-16 1993-12-16 黒色系水酸化アルミニウムの製造方法及びこれを用いてなる黒色系樹脂組成物 Pending JPH07166088A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019173180A (ja) * 2019-07-09 2019-10-10 有限会社昭和ケミカル静岡 塗装下地皮膜付き金属の製造方法および塗装下地皮膜形成用の処理液
WO2023276544A1 (ja) * 2021-06-29 2023-01-05 Dic株式会社 金属錯体化合物の消色方法および可溶化方法

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