JPH07165958A - 不飽和ポリエステル樹脂発泡成形品の製造方法 - Google Patents
不飽和ポリエステル樹脂発泡成形品の製造方法Info
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- JPH07165958A JPH07165958A JP5314852A JP31485293A JPH07165958A JP H07165958 A JPH07165958 A JP H07165958A JP 5314852 A JP5314852 A JP 5314852A JP 31485293 A JP31485293 A JP 31485293A JP H07165958 A JPH07165958 A JP H07165958A
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- Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 ボイドの発生なく成形性良く不飽和ポリエス
テル樹脂発泡成形品を製造する。 【構成】 不飽和ポリエステル樹脂とイソシアネート又
はポリウレタンプレポリマーと水を主成分として含有す
る不飽和ポリエステル樹脂発泡材料1をガラス繊維2に
含浸させる。これを加熱して発泡させた後に、この発泡
体3を金型4a,4b内にセットして加熱加圧成形して
硬化させる。金型4a,4b内で成形をおこなう前に不
飽和ポリエステル樹脂発泡材料1を発泡させるため、金
型4a,4b内では発泡によるガスは発生せず、金型4
a,4b内のガスで充填性が悪くなることがなくなる。
テル樹脂発泡成形品を製造する。 【構成】 不飽和ポリエステル樹脂とイソシアネート又
はポリウレタンプレポリマーと水を主成分として含有す
る不飽和ポリエステル樹脂発泡材料1をガラス繊維2に
含浸させる。これを加熱して発泡させた後に、この発泡
体3を金型4a,4b内にセットして加熱加圧成形して
硬化させる。金型4a,4b内で成形をおこなう前に不
飽和ポリエステル樹脂発泡材料1を発泡させるため、金
型4a,4b内では発泡によるガスは発生せず、金型4
a,4b内のガスで充填性が悪くなることがなくなる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガラス繊維で補強した
不飽和ポリエステル樹脂発泡成形品の製造方法に関する
ものである。
不飽和ポリエステル樹脂発泡成形品の製造方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】ガラス繊維で補強した不飽和ポリエステ
ル樹脂発泡成形品を製造する技術が特公昭58−454
57号公報等で提供されている。この特公昭58−45
457号公報では、ガラス繊維等の繊維に不飽和ポリエ
ステル樹脂等からなる発泡性樹脂液を含浸させ、これを
金型内にセットして加熱することによって、発泡性樹脂
液を発泡させると共に硬化させて不飽和ポリエステル樹
脂発泡成形品を製造するようにしている。
ル樹脂発泡成形品を製造する技術が特公昭58−454
57号公報等で提供されている。この特公昭58−45
457号公報では、ガラス繊維等の繊維に不飽和ポリエ
ステル樹脂等からなる発泡性樹脂液を含浸させ、これを
金型内にセットして加熱することによって、発泡性樹脂
液を発泡させると共に硬化させて不飽和ポリエステル樹
脂発泡成形品を製造するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このようにガ
ラス繊維に含浸させた発泡性樹脂液を金型内で発泡硬化
させるようにすると、金型内に多量のガスが発生し、こ
のガスが金型内からうまく抜けないと金型内での成形品
の充填性が悪くなって、成形品の表面にボイドが発生す
るおそれがあるという問題があった。
ラス繊維に含浸させた発泡性樹脂液を金型内で発泡硬化
させるようにすると、金型内に多量のガスが発生し、こ
のガスが金型内からうまく抜けないと金型内での成形品
の充填性が悪くなって、成形品の表面にボイドが発生す
るおそれがあるという問題があった。
【0004】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、ボイドの発生なく成形性良く成形をおこなうこと
ができる不飽和ポリエステル樹脂発泡成形品の製造方法
を提供することを目的とするものである。
あり、ボイドの発生なく成形性良く成形をおこなうこと
ができる不飽和ポリエステル樹脂発泡成形品の製造方法
を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る不飽和ポリ
エステル樹脂発泡成形品の製造方法は、不飽和ポリエス
テル樹脂とイソシアネート又はポリウレタンプレポリマ
ーと水を主成分として含有する不飽和ポリエステル樹脂
発泡材料1をガラス繊維2に含浸させ、これを発泡させ
ると共に不飽和ポリエステル樹脂を半硬化させた後に、
この発泡体3を金型4a,4b内にセットして加熱加圧
成形して硬化させることを特徴とするものである。
エステル樹脂発泡成形品の製造方法は、不飽和ポリエス
テル樹脂とイソシアネート又はポリウレタンプレポリマ
ーと水を主成分として含有する不飽和ポリエステル樹脂
発泡材料1をガラス繊維2に含浸させ、これを発泡させ
ると共に不飽和ポリエステル樹脂を半硬化させた後に、
この発泡体3を金型4a,4b内にセットして加熱加圧
成形して硬化させることを特徴とするものである。
【0006】また本発明に係る不飽和ポリエステル樹脂
発泡成形品の製造方法は、不飽和ポリエステル樹脂とイ
ソシアネート又はポリウレタンプレポリマーと水を主成
分として含有する不飽和ポリエステル樹脂発泡材料1を
発泡させると共に不飽和ポリエステル樹脂を半硬化さ
せ、この発泡体3にガラス繊維2あるいはSMC5を重
ね、加熱加圧成形して硬化させることを特徴とするもの
である。
発泡成形品の製造方法は、不飽和ポリエステル樹脂とイ
ソシアネート又はポリウレタンプレポリマーと水を主成
分として含有する不飽和ポリエステル樹脂発泡材料1を
発泡させると共に不飽和ポリエステル樹脂を半硬化さ
せ、この発泡体3にガラス繊維2あるいはSMC5を重
ね、加熱加圧成形して硬化させることを特徴とするもの
である。
【0007】以下、本発明を詳細に説明する。不飽和ポ
リエステル樹脂発泡材料1は、不飽和ポリエステル樹脂
とイソシアネート又はポリウレタンプレポリマーと水を
主成分とするものであり、その他、架橋用単量体、硬化
触媒、発泡助剤、低収縮剤、離型剤、充填剤、界面活性
剤等を配合することができる。
リエステル樹脂発泡材料1は、不飽和ポリエステル樹脂
とイソシアネート又はポリウレタンプレポリマーと水を
主成分とするものであり、その他、架橋用単量体、硬化
触媒、発泡助剤、低収縮剤、離型剤、充填剤、界面活性
剤等を配合することができる。
【0008】イソシアネートとしては、4,4′−ジフ
ェニルメタンジイソシアネート(MDI)、2,4−ト
ルエンジイソシアネート(TDI)など任意のものを用
いることができ、ポリウレタンプレポリマーとしては、
これらイソシアネートにポリエステルポリオールやポリ
エーテルポリオール等のポリオールを反応させたプレポ
リマーを用いることができる。
ェニルメタンジイソシアネート(MDI)、2,4−ト
ルエンジイソシアネート(TDI)など任意のものを用
いることができ、ポリウレタンプレポリマーとしては、
これらイソシアネートにポリエステルポリオールやポリ
エーテルポリオール等のポリオールを反応させたプレポ
リマーを用いることができる。
【0009】また、不飽和ポリエステル樹脂を架橋させ
る架橋用単量体としてはスチレンモノマーを、不飽和ポ
リエステル樹脂を硬化させる硬化触媒としてはターシャ
リーブチルパーベンゾエート(TBPB)などの有機過
酸化物を、イソシアネート又はポリウレタンプレポリマ
ーと水との反応を促進する発泡助剤としてはトリエチレ
ンジアミン等のアミンを、低収縮剤としてはポリスチレ
ン等の熱可塑性樹脂を、離型剤としてはステアリン酸亜
鉛(Zn−St)等を用いることができる。
る架橋用単量体としてはスチレンモノマーを、不飽和ポ
リエステル樹脂を硬化させる硬化触媒としてはターシャ
リーブチルパーベンゾエート(TBPB)などの有機過
酸化物を、イソシアネート又はポリウレタンプレポリマ
ーと水との反応を促進する発泡助剤としてはトリエチレ
ンジアミン等のアミンを、低収縮剤としてはポリスチレ
ン等の熱可塑性樹脂を、離型剤としてはステアリン酸亜
鉛(Zn−St)等を用いることができる。
【0010】これら各材料を図1(a)のように攪拌容
器7に投入してスクリュー8等で攪拌混合することによ
って、不飽和ポリエステル樹脂発泡材料1の樹脂液を調
製することができる。各材料の配合量は次の範囲に設定
するのが好ましい。 ・不飽和ポリエステル樹脂 100重量部 ・低収縮剤(熱可塑性樹脂) 0〜30重量部 ・架橋用単量体(スチレンモノマー) 50〜150重量部 ・硬化触媒(有機過酸化物) 0.5〜3重量部 ・離型剤 0〜7重量部 ・イソシアネート又はポリウレタンプレポリマー 5〜50重量部 ・水 0.5〜10重量部 ・発泡助剤(アミン) 0〜0.3重量部 ・MgO 0〜5重量部 ・界面活性剤 0〜5重量部 一方、この不飽和ポリエステル樹脂発泡材料1を含浸さ
せるガラス繊維2としてはガラスマットやチョップドガ
ラスなどを用いることができる。そして、ガラス繊維2
に不飽和ポリエステル樹脂発泡材料1を含浸させるにあ
たっては、図1(b)のようにバットなどの浅い容器9
の底にシート状のガラス繊維2を敷き、容器9内に不飽
和ポリエステル樹脂発泡材料1を流し込むことによって
おこなうことができる。ガラス繊維2への不飽和ポリエ
ステル樹脂発泡材料1の含浸量は、不飽和ポリエステル
樹脂発泡材料1が50〜95重量%、ガラス繊維2が5
〜50重量%の割合になるように設定するのが好まし
い。
器7に投入してスクリュー8等で攪拌混合することによ
って、不飽和ポリエステル樹脂発泡材料1の樹脂液を調
製することができる。各材料の配合量は次の範囲に設定
するのが好ましい。 ・不飽和ポリエステル樹脂 100重量部 ・低収縮剤(熱可塑性樹脂) 0〜30重量部 ・架橋用単量体(スチレンモノマー) 50〜150重量部 ・硬化触媒(有機過酸化物) 0.5〜3重量部 ・離型剤 0〜7重量部 ・イソシアネート又はポリウレタンプレポリマー 5〜50重量部 ・水 0.5〜10重量部 ・発泡助剤(アミン) 0〜0.3重量部 ・MgO 0〜5重量部 ・界面活性剤 0〜5重量部 一方、この不飽和ポリエステル樹脂発泡材料1を含浸さ
せるガラス繊維2としてはガラスマットやチョップドガ
ラスなどを用いることができる。そして、ガラス繊維2
に不飽和ポリエステル樹脂発泡材料1を含浸させるにあ
たっては、図1(b)のようにバットなどの浅い容器9
の底にシート状のガラス繊維2を敷き、容器9内に不飽
和ポリエステル樹脂発泡材料1を流し込むことによって
おこなうことができる。ガラス繊維2への不飽和ポリエ
ステル樹脂発泡材料1の含浸量は、不飽和ポリエステル
樹脂発泡材料1が50〜95重量%、ガラス繊維2が5
〜50重量%の割合になるように設定するのが好まし
い。
【0011】このようにガラス繊維2に不飽和ポリエス
テル樹脂発泡材料1を含浸させた後、これを加熱するこ
とによってイソシアネート又はポリウレタンプレポリマ
ーと水とを反応させ、両者の反応に伴って発生する炭酸
ガスで発泡させ、図1(c)のような板状の発泡体3を
得るものである。このとき、不飽和ポリエステル樹脂は
完全硬化させず半硬化状態(プリプレグ)にするよう
に、加熱条件を調整するものであり、加熱温度を20〜
60℃の範囲に設定し、12〜24時間の加熱をおこな
うようにするのが好ましい。
テル樹脂発泡材料1を含浸させた後、これを加熱するこ
とによってイソシアネート又はポリウレタンプレポリマ
ーと水とを反応させ、両者の反応に伴って発生する炭酸
ガスで発泡させ、図1(c)のような板状の発泡体3を
得るものである。このとき、不飽和ポリエステル樹脂は
完全硬化させず半硬化状態(プリプレグ)にするよう
に、加熱条件を調整するものであり、加熱温度を20〜
60℃の範囲に設定し、12〜24時間の加熱をおこな
うようにするのが好ましい。
【0012】上記のようにして得られる半硬化状態の発
泡体3を図1(d)のようにプレス成形機等の金型4
a,4b内にセットし、そして金型4a,4b内で加圧
しつつ加熱することによって、金型4a,4b内で発泡
体3を所定の目的とする形状に成形しつつ不飽和ポリエ
ステル樹脂を完全硬化させ、例えば図1(e)のような
形状の発泡成形品Aを製造することができるものであ
る。金型4a,4bによる成形の加圧・加熱条件は、圧
力10〜100kg/cm2 、温度120〜160℃の
範囲が好ましく、加熱温度を160℃に設定する場合は
成形時間(硬化時間)を20〜30秒/厚み(mm)に
設定するのがよい。
泡体3を図1(d)のようにプレス成形機等の金型4
a,4b内にセットし、そして金型4a,4b内で加圧
しつつ加熱することによって、金型4a,4b内で発泡
体3を所定の目的とする形状に成形しつつ不飽和ポリエ
ステル樹脂を完全硬化させ、例えば図1(e)のような
形状の発泡成形品Aを製造することができるものであ
る。金型4a,4bによる成形の加圧・加熱条件は、圧
力10〜100kg/cm2 、温度120〜160℃の
範囲が好ましく、加熱温度を160℃に設定する場合は
成形時間(硬化時間)を20〜30秒/厚み(mm)に
設定するのがよい。
【0013】このようにして発泡成形品Aを製造するに
あたって、金型4a,4b内で成形をおこなう前に不飽
和ポリエステル樹脂発泡材料1を発泡させるようにして
おり、金型4a,4b内では発泡によるガスは発生せず
(発生しても僅か)、金型4a,4b内のガスで充填性
が悪くなるようなことがなくなり、表面にボイドなどが
発生することなく表面状態の良好な発泡成形品Aを得る
ことができるものである。
あたって、金型4a,4b内で成形をおこなう前に不飽
和ポリエステル樹脂発泡材料1を発泡させるようにして
おり、金型4a,4b内では発泡によるガスは発生せず
(発生しても僅か)、金型4a,4b内のガスで充填性
が悪くなるようなことがなくなり、表面にボイドなどが
発生することなく表面状態の良好な発泡成形品Aを得る
ことができるものである。
【0014】図2は積層体として発泡成形品Aを製造す
るようにした例を示すものであり、まず図2(a)のよ
うに既述した各材料を攪拌容器7に投入してスクリュー
8等で攪拌混合することによって、不飽和ポリエステル
樹脂発泡材料1の樹脂液を調製する。そして、この不飽
和ポリエステル樹脂発泡材料1をバットなどの浅い容器
9に流し込んで、20〜100℃程度の温度で加熱する
ことによって、イソシアネート又はポリウレタンプレポ
リマーと水とを反応させ、両者の反応に伴って発生する
炭酸ガスで発泡させ、図2(b)のような板状の発泡体
3を得る。このとき、不飽和ポリエステル樹脂は完全硬
化させず半硬化状態(プリプレグ)になっている。
るようにした例を示すものであり、まず図2(a)のよ
うに既述した各材料を攪拌容器7に投入してスクリュー
8等で攪拌混合することによって、不飽和ポリエステル
樹脂発泡材料1の樹脂液を調製する。そして、この不飽
和ポリエステル樹脂発泡材料1をバットなどの浅い容器
9に流し込んで、20〜100℃程度の温度で加熱する
ことによって、イソシアネート又はポリウレタンプレポ
リマーと水とを反応させ、両者の反応に伴って発生する
炭酸ガスで発泡させ、図2(b)のような板状の発泡体
3を得る。このとき、不飽和ポリエステル樹脂は完全硬
化させず半硬化状態(プリプレグ)になっている。
【0015】次に、ガラス繊維2あるいはSMC5をこ
の発泡体3に図2(d)のように重ね、加熱加圧成形す
る。ガラス繊維2はガラスマットとしてシート状に集合
したものなどを用いることができる。またSMC(シー
トモールディングコンパウンド)5はガラス繊維に不飽
和ポリエステル樹脂等を含浸してゲル化させたものであ
り、従来から提供されている任意のものを用いることが
できる。発泡体3とガラス繊維2やSMC5との積層構
成は、発泡体3の両面にそれぞれガラス繊維2,2を重
ねる構成、発泡体3の両面にそれぞれSMC5,5を重
ねる構成、発泡体3の一方の片面にガラス繊維2を他方
の片面にSMC5をそれぞれ重ねる構成のいずれでもよ
い。
の発泡体3に図2(d)のように重ね、加熱加圧成形す
る。ガラス繊維2はガラスマットとしてシート状に集合
したものなどを用いることができる。またSMC(シー
トモールディングコンパウンド)5はガラス繊維に不飽
和ポリエステル樹脂等を含浸してゲル化させたものであ
り、従来から提供されている任意のものを用いることが
できる。発泡体3とガラス繊維2やSMC5との積層構
成は、発泡体3の両面にそれぞれガラス繊維2,2を重
ねる構成、発泡体3の両面にそれぞれSMC5,5を重
ねる構成、発泡体3の一方の片面にガラス繊維2を他方
の片面にSMC5をそれぞれ重ねる構成のいずれでもよ
い。
【0016】そして上記のように発泡体3にガラス繊維
2あるいはSMC5を重ねて加熱加圧成形することによ
って、発泡体3を構成する不飽和ポリエステル樹脂発泡
材料1を溶融硬化させ、不飽和ポリエステル樹脂発泡材
料1の自己接着性で発泡体3にガラス繊維2あるいはS
MC5を接着させると共に、SMC5を用いる場合は同
時にSMC5の不飽和ポリエステル樹脂を硬化させ、図
2(e)のような発泡体3にガラス繊維2あるいはSM
C5を積層一体化した発泡成形品Bを得ることができる
ものである。成形の加圧・加熱条件は、圧力10〜10
0kg/cm2、温度120〜160℃の範囲が好まし
く、加熱温度を140℃に設定する場合は成形時間(硬
化時間)を20〜30秒/厚み(mm)に設定するのが
よい。
2あるいはSMC5を重ねて加熱加圧成形することによ
って、発泡体3を構成する不飽和ポリエステル樹脂発泡
材料1を溶融硬化させ、不飽和ポリエステル樹脂発泡材
料1の自己接着性で発泡体3にガラス繊維2あるいはS
MC5を接着させると共に、SMC5を用いる場合は同
時にSMC5の不飽和ポリエステル樹脂を硬化させ、図
2(e)のような発泡体3にガラス繊維2あるいはSM
C5を積層一体化した発泡成形品Bを得ることができる
ものである。成形の加圧・加熱条件は、圧力10〜10
0kg/cm2、温度120〜160℃の範囲が好まし
く、加熱温度を140℃に設定する場合は成形時間(硬
化時間)を20〜30秒/厚み(mm)に設定するのが
よい。
【0017】このようにして発泡成形品Bを製造するに
あたって、ガラス繊維2あるいはSMC5と積層成形す
る前に不飽和ポリエステル樹脂発泡材料1を発泡させる
ようにしており、積層成形の際には発泡によるガスは発
生せず(発生しても僅か)、発生するガスでガラス繊維
2やSMC5による表層にボイドなどが発生することが
なくなり、表面状態の良好な発泡成形品Bを得ることが
できるものである。またこの発泡成形品Bは発泡体3に
よる軽量化で、軽量なガラス繊維強化積層体とすること
ができるものである。ちなみに、軽量なガラス繊維強化
積層体として、ガラスバルーン等を配合したSMCで製
造したものが従来から提供されているが、比重を1.0
以下にするにはガラスバルーン等の配合量が非常に多く
なって強度低下が大きくなる。これに対して本発明の発
泡成形品Bは発泡体3によって軽量化しているために、
このような強度低下の問題なく1.0以下の低比重のも
のを製造することができるものである。
あたって、ガラス繊維2あるいはSMC5と積層成形す
る前に不飽和ポリエステル樹脂発泡材料1を発泡させる
ようにしており、積層成形の際には発泡によるガスは発
生せず(発生しても僅か)、発生するガスでガラス繊維
2やSMC5による表層にボイドなどが発生することが
なくなり、表面状態の良好な発泡成形品Bを得ることが
できるものである。またこの発泡成形品Bは発泡体3に
よる軽量化で、軽量なガラス繊維強化積層体とすること
ができるものである。ちなみに、軽量なガラス繊維強化
積層体として、ガラスバルーン等を配合したSMCで製
造したものが従来から提供されているが、比重を1.0
以下にするにはガラスバルーン等の配合量が非常に多く
なって強度低下が大きくなる。これに対して本発明の発
泡成形品Bは発泡体3によって軽量化しているために、
このような強度低下の問題なく1.0以下の低比重のも
のを製造することができるものである。
【0018】
【実施例】次に、本発明を実施例によって例証する。 (実施例1) ・不飽和ポリエステル樹脂 100重量部 (武田薬品工業社製「ポリマール9305Z」 ・スチレンモノマー 75重量部 ・TBPB 1.5重量部 ・Zn−St 5重量部 ・MDI 25重量部 ・水 5重量部 ・トリエチレンジアミン 0.1重量部 ・MgO 4重量部 以上の配合で不飽和ポリエステル樹脂発泡材料を調製
し、これをチョップドガラスに、不飽和ポリエステル樹
脂発泡材料70重量%、チョップドガラス30重量%の
割合になるように含浸させた。次に、この含浸物を40
℃で18時間加熱することによって不飽和ポリエステル
樹脂発泡材料を発泡させ、250mm×200mm×5
mmの発泡体を得た。そして、この発泡体を圧縮金型に
セットして50kg/cm2 の成形圧力で加圧しつつ1
60℃で2分間加熱することによって、不飽和ポリエス
テル樹脂発泡材料を硬化させて発泡成形品を得た。
し、これをチョップドガラスに、不飽和ポリエステル樹
脂発泡材料70重量%、チョップドガラス30重量%の
割合になるように含浸させた。次に、この含浸物を40
℃で18時間加熱することによって不飽和ポリエステル
樹脂発泡材料を発泡させ、250mm×200mm×5
mmの発泡体を得た。そして、この発泡体を圧縮金型に
セットして50kg/cm2 の成形圧力で加圧しつつ1
60℃で2分間加熱することによって、不飽和ポリエス
テル樹脂発泡材料を硬化させて発泡成形品を得た。
【0019】(比較例1) ・不飽和ポリエステル樹脂 70重量部 ・メタクリル酸−2−ヒドロシキエチル 30重量部 ・過酸化ベンゾイル 1重量部 ・水 1重量部 ・シリコンオイル 1重量部 ・トリエチルアミン 3重量部 ・MDI 30重量部 以上の配合で不飽和ポリエステル樹脂発泡材料を調製
し、これをチョップドガラスに、不飽和ポリエステル樹
脂発泡材料70重量%、チョップドガラス30重量%の
割合になるように含浸させた。次に、この含浸物を圧縮
金型にセットして50kg/cm2 の成形圧力で加圧し
つつ160℃で2分間加熱することによって、不飽和ポ
リエステル樹脂発泡材料を発泡させながら硬化させて発
泡成形品を得た。
し、これをチョップドガラスに、不飽和ポリエステル樹
脂発泡材料70重量%、チョップドガラス30重量%の
割合になるように含浸させた。次に、この含浸物を圧縮
金型にセットして50kg/cm2 の成形圧力で加圧し
つつ160℃で2分間加熱することによって、不飽和ポ
リエステル樹脂発泡材料を発泡させながら硬化させて発
泡成形品を得た。
【0020】上記実施例1及び比較例1で得た発泡成形
品について、曲げ強度、曲げ弾性率、比重を測定した。
また実施例1及び比較例1で用いた不飽和ポリエステル
樹脂発泡材料のポットライフを測定した。さらに圧縮金
型で成形をおこなう際の成形性を評価した。結果を表1
に示す。
品について、曲げ強度、曲げ弾性率、比重を測定した。
また実施例1及び比較例1で用いた不飽和ポリエステル
樹脂発泡材料のポットライフを測定した。さらに圧縮金
型で成形をおこなう際の成形性を評価した。結果を表1
に示す。
【0021】
【表1】
【0022】(実施例2)実施例1と同じ配合で不飽和
ポリエステル樹脂発泡材料を調製し、これをチョップド
ガラスに、不飽和ポリエステル樹脂発泡材料70重量
%、チョップドガラス30重量%の割合になるように含
浸させた。次に、この含浸物を60℃で加熱することに
よって不飽和ポリエステル樹脂発泡材料を発泡させ、厚
み10mm、比重0.32の発泡体を得た。そして、こ
の発泡体の両面に950g/m2 、比重1.5のSMC
を重ね、成形圧力50kg/cm2 、成形温度160
℃、成形時間120秒の条件で加熱加圧して積層成形す
ることによって、厚み5mmの発泡成形品を得た。
ポリエステル樹脂発泡材料を調製し、これをチョップド
ガラスに、不飽和ポリエステル樹脂発泡材料70重量
%、チョップドガラス30重量%の割合になるように含
浸させた。次に、この含浸物を60℃で加熱することに
よって不飽和ポリエステル樹脂発泡材料を発泡させ、厚
み10mm、比重0.32の発泡体を得た。そして、こ
の発泡体の両面に950g/m2 、比重1.5のSMC
を重ね、成形圧力50kg/cm2 、成形温度160
℃、成形時間120秒の条件で加熱加圧して積層成形す
ることによって、厚み5mmの発泡成形品を得た。
【0023】(実施例3)ガラスマットの代わりに、1
50g/m2 、比重2.5のガラスマットを用いるよう
にした他は、実施例2と同様にして厚み5mmの発泡成
形品を得た。 (比較例2) ・不飽和ポリエステル樹脂 90重量部 ・ガラスバルーン 10重量部 ・Zn−St 1重量部 ・TBPB 1重量部 ・MgO 2重量部 以上の配合で不飽和ポリエステル樹脂発泡材料を調製
し、これをチョップドガラスに、不飽和ポリエステル樹
脂発泡材料70重量%、チョップドガラス30重量%の
割合になるように含浸させた。次に、この含浸物を10
0kg/cm2 の成形圧力で加圧しつつ160℃で2分
間加熱することによって、不飽和ポリエステル樹脂発泡
材料を発泡させながら硬化させて厚み5mmの発泡成形
品を得た。
50g/m2 、比重2.5のガラスマットを用いるよう
にした他は、実施例2と同様にして厚み5mmの発泡成
形品を得た。 (比較例2) ・不飽和ポリエステル樹脂 90重量部 ・ガラスバルーン 10重量部 ・Zn−St 1重量部 ・TBPB 1重量部 ・MgO 2重量部 以上の配合で不飽和ポリエステル樹脂発泡材料を調製
し、これをチョップドガラスに、不飽和ポリエステル樹
脂発泡材料70重量%、チョップドガラス30重量%の
割合になるように含浸させた。次に、この含浸物を10
0kg/cm2 の成形圧力で加圧しつつ160℃で2分
間加熱することによって、不飽和ポリエステル樹脂発泡
材料を発泡させながら硬化させて厚み5mmの発泡成形
品を得た。
【0024】上記実施例2,3及び比較例2で得た発泡
成形品について、比重、曲げ強度、曲げ弾性率を測定し
た。結果を表2に示す。
成形品について、比重、曲げ強度、曲げ弾性率を測定し
た。結果を表2に示す。
【0025】
【表2】
【0026】
【発明の効果】上記のように本発明は、不飽和ポリエス
テル樹脂とイソシアネート又はポリウレタンプレポリマ
ーと水を主成分として含有する不飽和ポリエステル樹脂
発泡材料をガラス繊維に含浸させ、これを発泡させると
共に不飽和ポリエステル樹脂を半硬化させた後に、この
発泡体を金型内にセットして加熱加圧成形して硬化させ
るようにしたので、金型内で成形をおこなう前に不飽和
ポリエステル樹脂発泡材料を発泡させるようにしてお
り、金型内では発泡によるガスは発生せず、金型内のガ
スで充填性が悪くなるようなことがなくなり、表面にボ
イドなどが発生することなく表面状態の良好な発泡成形
品を得ることができるものである。
テル樹脂とイソシアネート又はポリウレタンプレポリマ
ーと水を主成分として含有する不飽和ポリエステル樹脂
発泡材料をガラス繊維に含浸させ、これを発泡させると
共に不飽和ポリエステル樹脂を半硬化させた後に、この
発泡体を金型内にセットして加熱加圧成形して硬化させ
るようにしたので、金型内で成形をおこなう前に不飽和
ポリエステル樹脂発泡材料を発泡させるようにしてお
り、金型内では発泡によるガスは発生せず、金型内のガ
スで充填性が悪くなるようなことがなくなり、表面にボ
イドなどが発生することなく表面状態の良好な発泡成形
品を得ることができるものである。
【0027】また本発明は、不飽和ポリエステル樹脂と
イソシアネート又はポリウレタンプレポリマーと水を主
成分として含有する不飽和ポリエステル樹脂発泡材料を
発泡させると共に不飽和ポリエステル樹脂を半硬化さ
せ、この発泡体にガラス繊維あるいはSMCを重ね、加
熱加圧成形して硬化させるようにしたので、ガラス繊維
あるいはSMCと積層成形する前に不飽和ポリエステル
樹脂発泡材料を発泡させるようにしており、積層成形の
際には発泡によるガスは発生せず、発生するガスでガラ
ス繊維やSMCによる表層にボイドなどが発生すること
がなくなって、表面状態の良好な発泡成形品を得ること
ができるものであり、しかも発泡体による軽量化で、強
度を低下させることなく軽量なガラス繊維強化積層体と
することができるものである。
イソシアネート又はポリウレタンプレポリマーと水を主
成分として含有する不飽和ポリエステル樹脂発泡材料を
発泡させると共に不飽和ポリエステル樹脂を半硬化さ
せ、この発泡体にガラス繊維あるいはSMCを重ね、加
熱加圧成形して硬化させるようにしたので、ガラス繊維
あるいはSMCと積層成形する前に不飽和ポリエステル
樹脂発泡材料を発泡させるようにしており、積層成形の
際には発泡によるガスは発生せず、発生するガスでガラ
ス繊維やSMCによる表層にボイドなどが発生すること
がなくなって、表面状態の良好な発泡成形品を得ること
ができるものであり、しかも発泡体による軽量化で、強
度を低下させることなく軽量なガラス繊維強化積層体と
することができるものである。
【図1】本発明の一例の製造工程の概略図である。
【図2】本発明の他例の製造工程の概略図である。
1 不飽和ポリエステル樹脂発泡材料 2 ガラス繊維 3 発泡体 4a,4b 金型 5 SMC
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B29K 33:04 105:04 105:06
Claims (2)
- 【請求項1】 不飽和ポリエステル樹脂とイソシアネー
ト又はポリウレタンプレポリマーと水を主成分として含
有する不飽和ポリエステル樹脂発泡材料をガラス繊維に
含浸させ、これを発泡させると共に不飽和ポリエステル
樹脂を半硬化させた後に、この発泡体を金型内にセット
して加熱加圧成形して硬化させることを特徴とする不飽
和ポリエステル樹脂発泡成形品の製造方法。 - 【請求項2】 不飽和ポリエステル樹脂とイソシアネー
ト又はポリウレタンプレポリマーと水を主成分として含
有する不飽和ポリエステル樹脂発泡材料を発泡させると
共に不飽和ポリエステル樹脂を半硬化させ、この発泡体
にガラス繊維あるいはSMCを重ね、加熱加圧成形して
硬化させることを特徴とする不飽和ポリエステル樹脂発
泡成形品の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5314852A JPH07165958A (ja) | 1993-12-15 | 1993-12-15 | 不飽和ポリエステル樹脂発泡成形品の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5314852A JPH07165958A (ja) | 1993-12-15 | 1993-12-15 | 不飽和ポリエステル樹脂発泡成形品の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07165958A true JPH07165958A (ja) | 1995-06-27 |
Family
ID=18058392
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5314852A Withdrawn JPH07165958A (ja) | 1993-12-15 | 1993-12-15 | 不飽和ポリエステル樹脂発泡成形品の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07165958A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021014125A (ja) * | 2015-10-23 | 2021-02-12 | スーパーレジン工業株式会社 | 繊維強化樹脂構造物の製造方法、繊維強化樹脂構造物の製造システム及び繊維強化樹脂構造物 |
-
1993
- 1993-12-15 JP JP5314852A patent/JPH07165958A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021014125A (ja) * | 2015-10-23 | 2021-02-12 | スーパーレジン工業株式会社 | 繊維強化樹脂構造物の製造方法、繊維強化樹脂構造物の製造システム及び繊維強化樹脂構造物 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20010306 |