JPH0415471Y2 - - Google Patents

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JPH0415471Y2
JPH0415471Y2 JP10225586U JP10225586U JPH0415471Y2 JP H0415471 Y2 JPH0415471 Y2 JP H0415471Y2 JP 10225586 U JP10225586 U JP 10225586U JP 10225586 U JP10225586 U JP 10225586U JP H0415471 Y2 JPH0415471 Y2 JP H0415471Y2
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monoalcohol
long fiber
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Description

【考案の詳細な説明】
(産業上の利用分野) この考案は、インストルメントパネル、グロー
ブボツクス、アームレスト、ドアパネル等の車両
用発泡成形品の改良に関する。 (従来の技術) 前記車両用発泡成形品としては、強度、形状保
持あるいは取付上の観点から、剛性のある基材上
に発泡材、更には必要に応じて表皮材を積層一体
としたものが用いられている。 ところで、車両用発泡成形品には、衝突時等に
乗員を保護する機能が必要とされ、そのため厳格
な試験方法からなる規格が定められており、その
規格を満足することが要求される。そして、従来
にあつては、前記基材を鉄板等の金属製としなけ
れば要求規格を満足することができなかつた。 (考案が解決しようとする課題) しかしながら前記従来品にあつては、金属製基
材を用いることから成形品重量が大となつて、そ
の成形品を装着した車両の重量を増大させ、車両
燃費を悪化させる問題がある。 また、従来成形品の製造においては、錆び易
い金属製基材を用いるために、その基材の防錆処
理が必要となり、多くの作業が必要となる、所
定形状の金属製基材を得るために大型の高圧プレ
ス及び頑丈なプレス型が必要であり、多額の設備
費を必要とする、前記の如く設備費が大なるた
めに、同一物の大量生産により設備費の消去を図
らねばならず、成形品の多用化に応じ難い、成
形品形状によつては金属製基材の成形に溶接が必
要なため、熟練した作業が必要となり、かつ作業
がふくざつにになる、鉄板等のプレスにより金
属製基材の成形を行うため、金属製基材の端末に
小さな波打ちが発生し易く、寸法が不均一になり
易い、等の問題がある。 この考案は、前記の問題点を解決した車両用発
泡成形品の提供を目的とする。 (課題を解決するための手段) この考案は、基材、発泡材、及び必要に応じて
用いられる表皮材をこの順に積層してなる発泡成
形品において、その基材が、フマレートエステル
モノアルコールとポリイソシアネートの反応生成
物たる合成樹脂内に長繊維補強材を埋設した構造
からなるものである。そしてかかる構造とするこ
とによつて、前記問題点の解決を図つたのであ
る。 なお、長繊維補強材としては、平均径15〜20ミ
クロン、平均長50mm以上の長繊維をマツト状とし
たものを用いるのが好ましい。 (作用) ()式で表されるフマレートエステルモノア
ルコールは、ポリイソシアネート、例えば()
式で表される液状変性4,4′−ジフエニルメタン
ジイソシアネート(MDI)と反応として()
式で示す構造のものとなる。その反応においてラ
ジカル発生剤(過酸化物触媒)が存在する場合に
は()式における二種類の二重結合(アクリル
酸部A、フマル酸部B)もラジカル重合して高架
橋密度の合成樹脂となる。()式は前記アクリ
ル酸部Aがラジカル重合した場合を示すものであ
るが、その場合残つている二重結合も更に重合に
寄与するため、生成した合成樹脂は複雑な三次元
構造となる。 なおRは を示し、R′は を示す。 このようにして生成された合成樹脂は、硬度は
比較的高いものの強度が劣る性質を有する。しか
し、かかる合成樹脂内に長繊維補強剤を埋設して
なる基材は、その長繊維補強材によつて強度及び
剛性が大なるものとなる。特に平均径15〜20ミク
ロン、平均長50mm以上のガラス長繊維をマツト状
とした長繊維補強材を使用する基材と、発泡材
と、必要に応じて用いられる表皮材との積層一体
物は、軽量であるにもかかわらず、車両用発泡成
形品に求められる規格を充分に満たすことができ
るものとなる。 また、この考案による車両用発泡成形品の製造
に際しては、基材が錆び易い金属から形成されて
ないため防錆処理が不要となる。そして、その基
材成形は、フマレートエステルモノアルコールと
ポリソシアネートの混合液状原料を、長繊維補強
材を装置した基材成形型内に注入して、その混合
液状原料を型面形状に沿つて反応硬化させること
によりなされるが、その反応硬化時に混合液状原
料が殆ど発泡せず、型内の圧力が増大しないた
め、基材成形型にい大きな型締め圧力が不要にな
る。その結果、基材成形型及び圧締装置等に要す
る設備費が従来と較べて低減でき、少量多品種生
産であつても充分に採算が合い、成形品の多様化
に対応することが可能になる。しかも、基材成形
型内への液状原料の注入によつて所定形状の基材
が成形されるため、複雑な形状でも溶接が不要と
なり、作業が簡略となる他に基材の寸法精度も向
上することとなる。 (実施例) 以下実施例に基づいてこの考案を説明する。 第1図はこの考案の車両用発泡成形品の一実施
例であるインストルメントパネルの断面図であ
り、第3図のA−A線に沿う断面を示すもの、第
2図は基材の一部拡大斜視図、第3図はインスト
ルメントパネルの斜視図である。 インストルメントパネル10は、基材12、発
泡材14、表皮材16を積層一体としたものであ
る。 基材12は、前記()式で表されるフマレー
トエステルモノアルコールとポリイソシアネート
との反応生成物たる合成樹脂12a内に長繊維補
強材12bを埋設してなるもので、通常1.5〜5
mm厚とされる。 合成樹脂12aは、前記フマレートエステルモ
ノアルコールとポリシアネートを、触媒下反応硬
化させることにより得られる。 そのフマレートエステルモノアルコールとして
は、フマレートエステルモノアルコールを95%以
上含む不飽和モノアルコールが用いられる。フマ
レートエステルモノアルコールを95%以上含む不
飽和モノアルコールは、たとえば、メタクリル
酸、プロピレオキサイド及び無水マレイン酸から
アミン触媒下容易に合成することができる。また
そのようにして合成された不飽和モノアルコール
は、95%以上が()式で示したフマレートエス
テルモノアルコール、残余が異性体の関係にある
マレートエステルモノアルコールからなり、OH
価170〜195、平均分子量290〜330である。 ポリイソシアネートとしては、芳香族、脂肪族
いずれのポリイソシアネートも使用あるいは併用
できる。 また触媒としては、ジブチルチンジラウレー
ト、スタナスオクトエイト、ジメチルチンジラウ
レート、キレートコバルト化合物、第三ブチルパ
ーベンゾエイト等が成形サイクル等の成形条件に
応じて、その量及び種類を選択又は組み合わせて
用いられる。 長繊維補強材12bとしては、車両用発泡成形
品の物性及び長繊維補強材の取り扱い上の観点か
らな平均径15〜20ミクロン、平均長50mm以上のガ
ラス長繊維をマツト状としたものが好ましい。ま
たそのマツト状長繊維補強材は、該発泡成形品に
求められる規格及び軽量性確保の点から、基材重
量の30〜60重量%になるようにし、かつ基材の厚
みによつては複数枚重ねて用いられる。なお、か
かるガラス長繊維をマツト状としたものは、通称
コンテイニユアスストランドマツトと称されてい
る。 表は、基材の厚み及び基材に対するガラス長繊
維の含量を変化させた場合の基材の物性値であ
る。使用した合成樹脂は、フマレートエステルモ
ノアルコール99%、マレートエステルモノアルコ
ール1%、OH価188、分子量300の不飽和モノア
ルコール100重量部、ジブチルチンジラウレート
0.11重量部、キレートコバルト化合物0.13重量
部、第三ブチルパーベンゾエイト2.7重量部、及
びNCO%29の液状変性4,4′−ジフエニルメタ
ンジイソシネート50重量部から形成されたもので
ある。又、長繊維補強材としては、ガラス長繊維
をマツト状としたものを使用した。試験方法は
JIS K−7203準拠。
【表】 発泡材14は緩衝材として用いられるもので、
ポリウレタンフオーム等の合成樹脂発泡体が、用
途に応じた硬さ、弾性、厚みでもつて使用され
る。中でも軟質若しくは半硬質のポリウレタンフ
オームが好適である。 表皮材16は美観あるいは発泡材14表面の保
護のために用いられるもので、成形品の用途によ
つては不要の場合もある。その表皮材としては、
塩化ビニル樹脂等からなるプラスチツクレザー、
フアブリツク、又はフアブリツクにプラスチツク
フイルム若しくはプラスチツク発泡シートを裏打
ちしたもの等が、車内の風合い等に応じて選択使
用される。 ところで、インストルメントパネルに求められ
る規格として、FMVSS201がある。この規格の
概要は、直径6.5インチ、重量15ポンドからなる
玉の形をした物体を、15マイル/時の速度でイン
ストルメントパネルに衝突させ、その際その物体
の減速度が3/1000秒以上連続して80gを超えては
ならないとするものである。そして、厚み4.0mm、
ガラス長繊維の含量40%からなる前記基材を用い
たこの考案の一実施例によるインストルメントパ
ネル10について、FMVSS201の試験を行つた
ところ、充分に満足のできる効果を得ることがで
きた。又、同一車種に用いられるものであつて、
前記規格を満たす従来のインストルメントンパネ
ルと、この考案によるインストルメントパネルと
の重量を比較したところ、従来品が2300gであつ
たのに対して、この考案品は1900gであり、約2
割の軽量化を実現することができた。 次にこの考案によるインストルメントパネルの
製造例について、製造工程に従つて説明する。 (イ) 基材の成形 所望の基材形状からなる型面を有する基材成形
型内に、長繊維補強材を装置する。続いてフマレ
ートエステルモノアルコールを95%以上含む不飽
和モノアルコール、ポリイシシアネート及び触媒
とからなる混合液状原料をその型内に注入する。
基材成形型は、混合液状原料の注入後又はその注
入前に閉型する。注入前に閉型する場合は、基材
成形型に注入口を設けておき、その注入口より型
内に混合液状原料を注入する。 注入された混合液状原料は、反応初期において
低粘性を有するために、容易に長繊維補強材内に
含浸して型内を満たし、反応により硬化して合成
樹脂となる。それによつてその合成樹脂内に長繊
維補強材が埋設されてなる基材が形成される。 なお、混合液状原料は反応硬化時に殆ど発泡し
ないため、型内の圧力増は殆どなく、基材成形型
の型締圧は上型の自重で充分である。又加圧を必
要とする場合でも混合液状原料の注入圧(通常2
Kg/cm2以下)程度でよい。 (ロ) 発泡材の成形 インストルメントパネル形状のキヤビテイを有
する発泡成形型の型面にまず表皮材を装置する。
なお、表皮材が不要の場合にはこの作業は不要と
なる。次いで、基材をキヤビテイ内の所定位置と
なるように発泡成形型に装置する。この装置は、
発泡成形型の上型型面に突設したピンにより、あ
るいは両面粘着テープにより、基材を上型型面に
係止し、閉型時にキヤビテイ内所定位置となるよ
うにするのが簡便である。なお、基材及び表皮材
には必要に応じて接着剤を塗布しておく。 そして、キヤビテイ内にポリウレタンフオーム
原料等の発泡材形成原料を注入する。この注入時
発泡成形型は開いた状態でも閉じた状態でもよ
く、いずれにするかは、製品形状、あるいは製造
設備等による発泡成形型の型構造による。開いた
状態での注入の場合は、注入後閉型する。また閉
型状態で注入する場合は、発泡成形型に注入口を
設けておき、その注入口より注入する。 注入された発泡材形成原料は、キヤビテイ内の
基材と表皮材(表皮材がない場合は型面)間で発
泡して、発泡材となる。このとき、発泡材形成原
料の接着性により、及び基材表面等に塗布した接
着剤の接着作用により、基剤、発泡材、表皮材の
接着一体化がなされる。 (ハ) 成形冷品の脱型 発泡反応の終了後、成形品を脱型し、第3図に
示すインストルメントパネルを得る。 (考案の効果) この考案は、フマレートエステルモノアルコー
ルとポリイソシアネートの反応生成物たる合成樹
脂内に長繊維補強材を埋設してなる、軽量かつ補
強及び剛性に優れる基材と、発泡材とを積層した
構成としたために、車両用発泡成形品に求められ
る機能を損なうことなく、軽量な車両用発泡成形
品を得ることができたのである。 またこの考案品は、製造に際して防錆処理、溶
接作業が不要となり、基材の寸法精度も高く、更
に、基材成形型、型締装置等の設備費を低減でき
る効果がある。しかも、設備費が低減できるため
に成形品の多様化に伴う少量生産にも適するもの
である。
【図面の簡単な説明】
図面はこの考案の実施例に関し、第1図はイン
ストルメントパネルの断面図、第2図は基材の一
部拡大斜視図、第3図はインストルメントパネル
の斜視図である。 12……基材、14……発泡材、16……表皮
材。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 基材、発泡材、及び必要に応じて用いられる
    表皮材をこの順に積層してなる発泡成形品にお
    いて、その基材が、フマレートエステルモノア
    ルコールとポリイソシアネートの反応生成物た
    る合成樹脂内に長繊維補強材を埋設してなるこ
    とを特徴とする車両用発泡成形品。 (2) 長繊維補強材が、平均径15〜20ミクロン、平
    均長50mm以上のガラス長繊維をマツト状として
    なる実用新案登録請求の範囲第1項記載の車両
    用発泡成形品。
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