JP3153104B2 - 木質系成形体の製造方法 - Google Patents

木質系成形体の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、木質基材と表皮材から
なる木質成形体の製造方法に関し、さらに詳細には、製
造工程の間に表皮ソリッド層と基材の間に発泡層を形成
する、表面の滑らかなソフト感を有する木質成形体の同
時一体成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車の内装品、電気製品のキャビネッ
ト、あるいは家具等に使用される木質積層体は、従来、
例えばチップ等の木片を解繊機等によって解繊して木質
繊維を形成し、これに合成樹脂等の結合剤を混合して圧
縮成形して木質基材を形成し、この基材上に接着剤によ
って表皮材を接着することにより形成されている。この
木質基材を形成する方法として、木質繊維からいったん
成形用マットを形成し、これを圧縮成形する方法(乾式
マット化法)が行われていたが、工程が煩雑であり作業
性が悪く、また生産コストが高い等の問題があった。こ
の問題を解決するため、成形素材をマット化することな
く圧縮成形する直接成形法が確立された。この方法は木
質繊維に結合剤を添加した木質成形素材を堆積させて低
密度の素材集合体を形成し、この素材集合体を成形型に
入れ圧縮成形するものである。
【0003】しかしながら、このような直接成形法によ
り木質基材を製造しても、前記のように、従来木質系成
形体は、木質基材もしくは表皮材に接着剤を塗布し、真
空成形等によって表皮材を基材に接着することによって
製造されているため、このような方法では表皮材の接着
に多くの労力と工程を要し、従って上記のような新たな
木質基材の製造方法を採用することによるコスト的なメ
リットが失われてしまうという問題があった。そこで、
あらかじめ表皮材をセットした成形型に木質成形素材を
入れ、木質基材の形成と表皮材の接着を同時に行う方法
が提案された(例えば、特開平3−92301 号公報参
照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】最近では自動車のイン
テリアには高級化が求められており、従って自動車の内
装部品、例えばインスツルメントパネル、ドアトリム等
にも高級感、ソフト感が求められている。このような自
動車の内装部品は木質系成形体により形成されるが、こ
の木質系成形体にソフト感を与えるため木質基材と表皮
ソリッド層の間に発泡層が設けられている。
【0005】この発泡層は通常8〜10倍発泡程度のもの
であり、成形前にあらかじめ表皮ソリッド層上に設けら
れている。従って、この発泡層は、同時一体成形の際に
熱と圧力により永久変形をおこし、例えば100 ℃、30kg
f/m2、40秒の圧締で元厚1mmの発泡層は0.6mm 程度の厚
さになってしまう。従って、上記のような従来の同時一
体成形方法により木質基材と表皮材を一体成形すると、
表皮ソリッド層と木質基材の間の発泡層がつぶれてしま
い、ソフト感を十分に確保することが困難であった。
【0006】このソフト感を高めるために、ウレタンス
ラブ等のパット材を基材と表皮ソリッド層との間に挿入
して成形することが試みられたが、この方法ではパット
材の位置がずれたり、またパット材が存在する部位と存
在しない部位との境界線が現れる等の問題がある。従来
の同時一体成形法において発泡層のつぶれを抑えるた
め、発泡層の厚さを厚くすることが試みられたが、発泡
層が厚いと真空成形が困難になり、従って一体成形が困
難になるという問題がある。
【0007】さらに、木質基材に用いられる木質繊維
は、繊維の直径が数10μm から数100μm ほどの幅をも
っており、ミクロ的にみると密度のばらつきがある。ま
た、発泡層にもミクロ的な密度のばらつきを避けること
は困難である。従って、この基材とこの発泡層を有する
表皮材とを一体成形すると、基材と表皮材との境界面は
平滑とはならず、凸凹面となってしまう。一方、このよ
うにして得られた成形体において、その凸R部では、成
形後に表皮ソリッド層が縮もうとする張力が発生し、こ
の張力により発泡層には常に圧縮力が働くことになる。
この際、過酷な環境条件(例えば100 ℃×48時間)など
がこの成形体に作用すると、発泡層がクリープ変形を起
こしもとに戻らなくなってしまう。その結果、基材の凸
凹が表皮の表面に現れることになる。
【0008】本発明は、上記のような従来の同時一体成
形法における問題を解決することを課題としてなされた
ものであり、発泡層のつぶれを抑制し、ソフト感を有す
る、表面が滑らかな木質系成形体を得ることのできる方
法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明によれば、木質繊維に結合剤を添加した木質
系成形素材を堆積させて木質素材集合体を形成し、この
木質素材成形体をあらかじめ表皮材をセットした成形型
に投入し、次いで前記木質素材集合体と表皮材とを圧縮
して木質基材の成形とこの基材と表皮材との接着を同時
に行う木質系成形体の製造方法において、前記表皮材が
表皮ソリッド層上に発泡可能な層を具備し、前記圧縮工
程の間及び/又はその後に前記発泡可能な層を発泡させ
て表皮ソリッド層と木質基材の間に発泡層を形成し、こ
の発泡層の形成を、成形型の温度を部分的に変化させる
ことにより制御し、表皮ソリッド層と木質基材の間の発
泡層の厚さを部分的に変えることを特徴とする木質系成
形体の製造方法が提供される。
【0010】また、本発明によれば、木質繊維に結合剤
を添加した木質系成形素材を堆積させて木質素材集合体
を形成し、この木質素材成形体をあらかじめ表皮材をセ
ットした成形型に投入し、次いで前記木質素材集合体と
表皮材とを圧縮して木質基材の成形とこの基材と表皮材
との接着を同時に行う木質系成形体の製造方法におい
て、前記表皮材が表皮ソリッド層/発泡層/発泡可能な
層を具備し、前記圧縮工程の間及び/又はその後に前記
発泡可能な層を発泡させて表皮ソリッド層と木質基材の
間に発泡層を形成することを特徴とする、木質成形体の
製造方法が提供される。さらに、本発明によれば、上記
の方法において、成形型の温度を部分的に変化させるこ
とにより前記発泡層の形成を制御し、表皮ソリッド層と
木質基材の間の発泡層の厚さを部分的に変えることを特
徴とする木質系成形体の製造方法が提供される。
【0011】
【作用】請求項1記載の発明では、表皮材に発泡可能な
層を設け、表皮材と基材との同時一体成形の間もしくは
この後にこの発泡可能な層を発泡させて発泡層を形成す
ることにより基材と表皮ソリッド層の間に十分な発泡層
を確保することができ、成形型の温度を制御することに
より前記発泡可能な層を部分的に発泡させ、発泡層の厚
さを部分的に変えることができる。また請求項2記載の
発明では、発泡層と発泡可能な層を組み合わせることに
より、最終成形体の発泡層の厚みを確保することがで
き、さらに請求項3記載の発明では、成形型の温度を制
御することにより前記発泡可能な層を部分的に発泡さ
せ、発泡層の厚さを部分的に変えることができる。
【0012】
【課題を解決するための手段の補足説明】本発明におい
て用いる木質繊維は、木材等をほぐしたものであり、こ
の木材としては種々のものを用いることができ、その例
としてはヒノキ、アカマツ、スギ、ラワン、ブナ、エ
ゾ、トド等が例示される。この木材を解繊して木質繊維
を製造する方法は特に限定されず、当業者において慣用
の方法を用いることができる。その例としては、加圧し
て蒸煮し、そのままの圧で機械的にほぐす方法や、蒸煮
した後常圧で機械的にほぐす方法などが挙げられる。
【0013】この木質繊維に加えられる結合剤は、圧縮
成形時に木質繊維と表皮材を一体的に結合させ、所望強
度の成形品にすることのできるものであればどのような
ものであってもよい。その例としては、フェノール樹
脂、ポリイソシアネート、ユリア樹脂、不飽和ポリエス
テル、及びこれらの混合物が挙げられる。これらのう
ち、フェノール樹脂のみでは高い成形温度が必要であ
り、ポリイソシアネートのみでは得られる成形体の強度
が十分でないことがあるため、フェノール樹脂とポリイ
ソシアネートの混合物が結合剤として最も好ましい。結
合剤としてこのような混合物を用いることにより、表皮
材を溶融させることのない温度において成形することが
できかつ満足な強度を有する成形体を得ることができ
る。この混合物中の混合比は、その効果を十分なものと
するため、好ましくは1:3〜3:1であり、最も好ま
しくは1:1である。
【0014】フェノール樹脂は、一般に木材の接着に用
いられているものであり、特に制限はなく、いずれのも
のも用いることができる。ポリイソシアネートについて
も公知のものであり、例えばトリレンジイソシアネート
(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MD
I)、あるいはイソシアネートプレポリマー等を用いる
ことができる。このポリイソシアネートは反応性が高
く、比較的低温において、例えば木材、繊維、紙、合成
樹脂等と強力な一次結合を形成する。フェノール樹脂と
ポリイソシアネートは混合物として木質繊維に加えても
よく、又は別々に加えてもよい。これらフェノール樹脂
及びポリイソシアネートは原液のままでは粘度が高く、
混合を容易にするため水もしくはアセトン等で希釈して
用いてもよい。
【0015】結合剤は6〜20重量%添加することが好ま
しい。この範囲以下では、十分な結合が得られないこと
があり、またこの範囲以上ではコストが高くなり、さら
に得られる成形体の剛性が高くなりすぎると共に、ぜい
性破壊することがある。
【0016】こうして木質繊維に結合剤を添加した木質
素材を堆積させ木質素材集合体を形成した後、この木質
素材集合体をあらかじめ表皮材をセットした成形型に投
入し、次いで前記素材集合体と表皮材とを圧縮して木質
基材の成形とこの基材と表皮材との接着を同時に行う。
【0017】表皮材は表皮ソリッド層上に発泡可能な層
を有していることが必要である。従って、表皮材として
は、表皮ソリッド層/発泡層/未発泡層の3層構造、表
皮ソリッド層/未発泡層の2層構造等が可能である。発
泡可能な層としては未発泡層に限られず、発泡を不完全
な状態で止めたもの、すなわち、発泡層の形成の際に、
温度を低めに設定して発泡させたもの、あるいは加熱時
間を短くしたもの等も可能である。
【0018】表皮ソリッド層としては、ポリ塩化ビニ
ル、ポリプロピレン、TPO(熱可塑性ポリオレフィ
ン)など一般的に内装材に使用されるものであれば特に
制限はない。発泡可能な層としても特に制限はなく、ポ
リ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウ
レタン、ポリスチレン等を使用することができる。ただ
し、発泡層としてオレフィン系(ポリエチレン、ポリプ
ロピレン等)を用いる場合、木質基材との接着力が弱い
ため、接着面にプライマー処理を施すことが好ましい。
【0019】発泡可能な層の発泡は、この層内に混入さ
せた発泡剤の作用により行われる。発泡剤は使用する発
泡層の材料によって適宜選択することができる。例え
ば、ポリ塩化ビニル用の発泡剤としては、アゾジカルボ
ンアミドやジニトロソペンタメチレンテトラミン等が例
示される。また、ポリエチレン及びポリプロピレン用の
発泡剤としてはアゾジカルボンアミドや4,4'- オキシビ
スベンゼンスルホニルヒドラジド等が例示される。
【0020】成形温度は、高すぎると表皮ソリッド層を
溶融させてしまい、また低すぎると結合剤の硬化及び発
泡可能な層の発泡に時間がかかり好ましくない。従っ
て、成形温度は70〜170℃が好ましい。PVC用の
発泡剤として用いられるアゾジカルボンアミドやジニト
ロソペンタメチレンテトラミンはその分解発泡温度が20
0 ℃前後と高いため、分解促進触媒を用いて発泡温度を
低下させることが好ましい。この分解促進触媒は使用す
る発泡剤用に各種のものが知られており、例えばアゾジ
カルボンアミド用の分解促進触媒としては、亜鉛華、三
塩基性硫酸鉛等の無機塩、ステアリン酸亜鉛、ステアリ
ン酸鉛等の金属石鹸、及び尿素化合物が知られている。
また、表皮材のダメージを抑制するため、下型の温度と
上型の温度を変えることも可能である。すなわち、表皮
材側の下型温度を、表皮材が変形しないが木質素材集合
体と十分結合する70〜100℃にし、木質基材側の上
型温度を100〜170℃にする。このように下型と上
型の温度を変えることにより、表皮材にダメージを与え
ることなく木質基材を十分に硬化させることができ、ま
た時間の短縮を図ることもできる。さらに、表皮材の線
膨張係数は木質基材の線膨張係数より大きいため、同じ
温度の型を用いて成形すると、常温に戻った際に表皮側
の収縮が大きく、得られる成形体にソリが発生するおそ
れがあるが、上記のように木質基材側の型の温度を高く
することにより、常温に戻った際のソリを抑制すること
が期待できる。
【0021】さらに、結合剤の硬化時間を短縮するた
め、結合剤としてポリイソシアネートを用いた場合、こ
のポリイソシアネートの硬化用触媒を使用することも好
ましい。このような触媒としては種々のものが公知であ
り、例えば以下のものが例示される。N,N,N',N'-テトラ
メチルヘキサメチレンジアミン、N,N,N',N'-テトラメチ
ルプロピレンジアミン、N,N,N',N'-テトラメチルエチレ
ンジアミン、N,N,N',N',N'- ペンタメチルジエチレント
リアミン、N,N-ジメチルベンジルアミン、N-メチルモル
ホリン、N-エチルモルホリン、1,4-ジアザビシクロ[2,
2,2] オクタン、1,8-ジアザビシクロ[5,4,0]-7-ウンデ
セン、1,5-ジアザビシクロ[4,3,0] ノン-5-エン、ジメ
チルエタノールアミン、N-メチル-N−(ジメチルアミノ
プロピル)アミノエタノール、ジメチルアミノプロピル
アミン、N,N,N',N'-テトラメチルジエチレントリアミ
ン、2,4,6-トリス(ジメチルアミノメチル)フェノー
ル。
【0022】また、表皮材側の型の温度を部分的もしく
は局所的に変えることにより、発泡可能な層の発泡を制
御することができる。すなわち、型の温度を変化させる
ことによって発泡可能な層の発泡倍率(すなわちセルの
大きさ)を変化させ、発泡層の厚さをなめらかに変える
ことができる。この操作によってよりソフト感が望まれ
る部位を他の部位よりも発泡層を厚くすることにより所
望の効果が得られる。
【0023】
【実施例】実施例1 フェノール樹脂(群栄化学(株)製、PL4630(登録商
標))を水で希釈して50%水溶液とし、これを固形分で
5重量%の割合で木質のチップを解繊して得られる木質
繊維と混合し、空気で均一に攪拌する。次いでMDI
(群栄化学(株)製、UL-4800(登録商標))をアセトンで
希釈して50重量%溶液とし、この溶液を上記混合物にM
DI成分で5重量%の割合で混合し、均一に攪拌し、木
質系成形素材Cを得た。
【0024】次に、表皮材を成形器にセットした。成形
器は、図1に示すように、上型11、下型12、下型12を囲
む保持枠13、上型11と下型12を支持してこれらを所定の
温度に保持する熱板14とからなっている。表皮材は、下
型12上に図2に示すような、PVCソリッド層/PVC
発泡層/PVC未発泡層の3層からなる表皮材を乗せ、
電磁バルブ15を開き吸引孔16を介して真空成形すること
により所望の製品形状に付型された。この表皮材の各層
の厚さは、PVCソリッド層0.4mm /PVC発泡層1.0m
m /PVC未発泡層0.1mm であった。この未発泡層には
発泡剤(アゾジカルボンアミド)を含ませておいた。ま
た、下型12の温度は表面が90℃であり、PVCソリッド
層が意匠面となるように、すなわち下型に面着するよう
に真空成形した。
【0025】この成形型に、積層ケースに積層した上記
木質系成形素材Cを、成形後の目付け量が1.8kg/m2とな
るように投入した。この木質系成形素材の積層体は概
略、最終製品と同形状であった。また、この木質系成形
素材の投入は、エアで吸引しながら、かつ各部の密度が
極力均一になるように行った。その後、150 ℃に温調し
た上型11を30kgf/m2の圧力で30秒間圧締して熱圧成形を
行った。
【0026】この成形時の熱により、前記未発泡層は発
泡し、さらに圧力を除いた後も余熱によって発泡が進行
した。得られた成形体の発泡層の厚さは0.4mm 〜1.1mm
であった。またこの成形体は、成形直後から凸R部に凹
凸はなく、100 ℃×48時間の過酷環境試験評価後におい
てもこの凸R部に凹凸は現れなかった。
【0027】比較例1 表皮材として、PVCソリッド層 0.4mm/PVC発泡層
1.5mmの2層構造のものを使用することを除き、実施例
1と同様にして成形を行った。得られた成形体の発泡層
の厚さは0.2mm 〜0.9mm であり、成形直後には凸R部に
凹凸はみられなかった。しかしながら、100 ℃×48時間
の過酷環境試験評価後に凸R部に凹凸が現れた。この実
施例1及び比較例1において得られた成形体の性能を表
1に示す。
【0028】
【表1】
【0029】実施例2 表皮材側の型の温度を変えることを除き、実施例1と同
様にして成形体を製造した。この表皮材側の型を図3に
示す。図3はドアトリム用の型であるが、この型におい
てよりソフト感が望まれるアッパー部(図3中において
斜線で示す部分)を150 〜155 ℃に、それ以外の部分を
130 ℃に調温した。得られた成形体は、150 〜155 ℃に
調温した部分の発泡層の厚さが0.6mm 〜1.1mm であり、
130 ℃に調温した部分の発泡層の厚さが0.2mm 〜0.8mm
であり、アッパー部の発泡層を選択的に厚くすることが
できた。また、部分置きパットを挿入する場合に現れる
ような発泡層の厚さの違いによる境界線が現れなかっ
た。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る木質
系成形体の製造方法によれば、発泡層の厚さを十分確保
しつつ、木質基材と表皮からなる木質成形体を同時一体
成形することができる。さらに、本発明によれば、発泡
層の厚さを選択的に変化させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る木質系成形体の製造方法の成形工
程を示す断面図である。
【図2】表皮材の構造を示す略断面図である。
【図3】ドアトリムの製造に用いられる型を示す図であ
る。
【符号の説明】
11…上型 12…下型 13…保持枠 14…熱板 15…電磁バルブ 16…吸引穴 17…電磁バルブ 18…表皮材 19…吸引穴
フロントページの続き (72)発明者 林 修弘 愛知県豊田市吉原町上藤池25番地 アラ コ株式会社内 (72)発明者 伊豆原 康之 愛知県豊田市小坂町16丁目55番地 (56)参考文献 特開 昭55−5880(JP,A) 特開 平1−288404(JP,A) 特開 平3−92301(JP,A) 特開 平8−66906(JP,A) 特開 平8−142016(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B27N 5/00 B27N 3/04 B32B 5/20 B32B 21/04

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 木質繊維に結合剤を添加した木質系成形
    素材を堆積させて木質素材集合体を形成し、この木質素
    材成形体をあらかじめ表皮材をセットした成形型に投入
    し、次いで前記木質素材集合体と表皮材とを圧縮して木
    質基材の成形とこの基材と表皮材との接着を同時に行う
    木質系成形体の製造方法において、前記表皮材が表皮ソ
    リッド層上に発泡可能な層を具備し、前記圧縮工程の間
    及び/又はその後に前記発泡可能な層を発泡させて表皮
    ソリッド層と木質基材の間に発泡層を形成し、この発泡
    層の形成を、成形型の温度を部分的に変化させることに
    より制御し、表皮ソリッド層と木質基材の間の発泡層の
    厚さを部分的に変えることを特徴とする木質系成形体の
    製造方法。
  2. 【請求項2】 木質繊維に結合剤を添加した木質系成形
    素材を堆積させて木質素材集合体を形成し、この木質素
    材成形体をあらかじめ表皮材をセットした成形型に投入
    し、次いで前記木質素材集合体と表皮材とを圧縮して木
    質基材の成形とこの基材と表皮材との接着を同時に行う
    木質系成形体の製造方法において、前記表皮材が表皮ソ
    リッド層/発泡層/発泡可能な層を具備し、前記圧縮工
    程の間及び/又はその後に前記発泡可能な層を発泡させ
    て表皮ソリッド層と木質基材の間に発泡層を形成するこ
    とを特徴とする、木質成形体の製造方法。
  3. 【請求項3】 成形型の温度を部分的に変化させること
    により前記発泡層の形成を制御し、表皮ソリッド層と木
    質基材の間の発泡層の厚さを部分的に変えることを特徴
    とする、請求項2記載の方法
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