JPH07164599A - 透明積層板 - Google Patents

透明積層板

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JPH07164599A
JPH07164599A JP5312265A JP31226593A JPH07164599A JP H07164599 A JPH07164599 A JP H07164599A JP 5312265 A JP5312265 A JP 5312265A JP 31226593 A JP31226593 A JP 31226593A JP H07164599 A JPH07164599 A JP H07164599A
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JP
Japan
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transparent
meth
double bond
polymer
acrylate
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Pending
Application number
JP5312265A
Other languages
English (en)
Inventor
Mutsuhide Amekawa
睦英 飴川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH07164599A publication Critical patent/JPH07164599A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 透明でかつ耐衝撃性の優れた積層板を提供す
る。 【構成】複数の透明板に、樹脂層を介在させた透明積層
板において、該樹脂層が、(メタ)アクリル酸のアルキ
ルエステル単位を主成分とし、一分子中にラジカル重合
可能な二重結合を複数有し、かつ最も近い二重結合と二
重結合の結合間隔が50Å以上である多官能単量体によ
り架橋しゲル分率が90%以上である重合体であること
を特徴とする透明積層板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐衝撃性に優れた透明
積層板に関する。
【0002】
【従来の技術】ガラスやアクリル系樹脂、あるいはポリ
カーボネートからなる透明板を用いた透明積層体は、該
透明板自体では耐衝撃性が低いところを補強したもので
あり、複数の透明板を有機高分子のシートやフィルムを
用いて接着している。例えば特開昭57-196747 号公報に
は中間膜にエチレン−酢酸ビニル共重合体に有機過酸化
物を配合した熱硬化性樹脂をガラス板間に介在させて一
体化した合わせガラスが開示されている。特公昭59-765
9 号公報には一定区間を置いて対向保持されたガラス板
の間に(メタ)アクリル酸のアルキルまたはシクロアル
キルエステルからなるガラス転移温度20℃以下の高分
子物質を部分的に架橋したゲル分率10〜90%の高分
子物質を介在させてなる遮音性に優れた複層ガラスが、
開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】特開昭57-196747 号公
報に開示の合せガラスでは、樹脂を介在させ一体化させ
るために、ロールミルによる樹脂材料の混和、プレスな
どによるシート化、数組のゴムロールを使用しての空気
の駆出、さらにはオートクレーブ中での加熱加圧処理な
ど、多くの煩雑な工程や装置を必要とする。また、特公
昭59-7659 号に開示されている複層ガラスは、比較的簡
便に製造することが出来るものの、グレージング材とし
て使用する場合に、物体が衝突した際の耐貫通性など、
耐衝撃性に劣り、グレージング材として使用するには、
さらなる耐衝撃性の向上が必要であった。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、複
数の透明板に、樹脂層を介在させた透明積層板において
該樹脂層が(メタ)アクリル酸のアルキルエステル単位
を主成分とし一分子中にラジカル重合可能な二重結合を
複数有し、かつ最も近い二重結合と二重結合の結合間隔
が50Å以上である多官能単量体により架橋してゲル分
率が90%以上である重合体であることを特徴とする透
明積層板である。
【0005】本発明における透明板とはガラス板あるい
は、アクリル系樹脂、ポリカーボネート、スチレン系樹
脂などの合成樹脂からなる板状材料が挙げられる。
【0006】ここでいうガラス板としては、一般的なガ
ラス板の他、化学的および熱的に強化されたガラス板も
使用することが出来る。ガラス板は耐擦傷性に優れてい
る。
【0007】アクリル系樹脂板とは、メチルメタクリレ
ート単独、あるいはメチルメタクリレート50重量%以
上と他の共重合可能なエチレン性不飽和単量体と他の共
重合体からなる樹脂の板が挙げられる。メチルメタクリ
レートと共重合可能なエチレン性不飽和単量体として
は、例えば、エチルメタクリレート、ブチルメタクリレ
ート、シクロヘキシルメタクリレート、フェニルメタク
リレート、ベンジルメタクリレート、2−エチルヘキシ
ルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレー
ト、グリシジルメタクリレートなどのメタクリル酸エス
テル類;メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブ
チルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、フェ
ニルアクリレート、ベンジルアクリレート、2−エチル
ヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレ
ート、グリシジルアクリレートなどのアクリル酸エステ
ル類;メタクリル酸、アクリル酸などの不飽和酸類;ス
チレン、α−メチルスチレン、アクリロニトリル、メタ
クリロニトニル、無水マレイン酸、フェニルマレイミ
ド、シクロヘキシルマレイミドなどが挙げられ、さらに
は、ジエン類や無水グルタル酸単位、グルタルイミド単
位を含んでいても良い。
【0008】また、これらアクリル系樹脂板をはじめ、
樹脂板では表面硬度を高め、耐擦傷性を向上させるため
に、通常知られている方法で、表面に皮膜を形成したも
のも使用することができる。
【0009】透明板は、通常2枚であるが、必要に応じ
て3枚以上であってもよく、またその厚みは用途に応じ
て適宜選択すればよい。
【0010】複数の透明板に介在させる樹脂層となる重
合体は、(メタ)アクリル酸アルキルエステルを一分子
中にラジカル重合可能な二重結合を複数有し、かつ最も
近い二重結合と二重結合の結合間隔が50Å以上である
多官能単量体の存在下で重合を行うことによりゲル分率
が90%以上の架橋重合体である。
【0011】(メタ)アクリル酸のアルキルエステルと
しては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル
(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、
シクロヘキシル(メタ)アクリレート、フェニル(メ
タ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2
−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキ
シエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)ア
クリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシ
ル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレ
ートなどが挙げられる。これらの(メタ)アクリル酸の
アルキルエステルは、1種又は2種以上用いる。
【0012】これら単量体と共重合可能な上記以外の不
飽和単量体例えば、メタクリル酸、アクリル酸などの不
飽和酸類、スチレン、α−メチルスチレン、アクリロニ
トリル、メタクリロニトニル、無水マレイン酸、フェニ
ルマレイミド、シクロヘキシルマレイミドなどを加えて
もよい。なかでも、透明板と介在させる樹脂層との接着
性を高めるためにアクリル酸、メタクリル酸などの不飽
和酸類を添加するのは好ましい。
【0013】また、透明板として、ガラス板を使用する
場合には、ガラスとの接着力を高めることを目的に公知
のシランカップリング剤などを存在させて重合してもよ
い。
【0014】該樹脂層となる重合体を構成する一分子中
にラジカル重合可能な炭素一炭素二重結合を複数有し、
かつ最も近い二重結合と二重結合結合間隔が50Å以上
の多官能単量体としては、例えばポリエチレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、ポリウレタンジ(メタ)アク
リレート、などが挙げられる。
【0015】本発明で言う最も近い二重結合と二重結合
の結合間隔とは、二重結合が2個の場合は、その2個の
間であるが、3個以上の場合は、いずれか2個で最も近
いものの間で、2個の二重結合と二重結合の近い方の端
の炭素と炭素の結合間隔を言う。又、結合間隔とは“結
合の長さ”“原子間隔”“原子間距離”などと称される
ものであり各原子の共有結合半径を加算したものであ
る。この共有結合半径は、化学大辞典(第1版,第1
刷、(株)東京化学同人、1989年10月20日発
行)584頁「共有結合半径」の項、又は、岩波全書2
28分子−化学理論入門−((株)岩波書店1975年
1月28日発行)53頁などに示されている。
【0016】結合間隔の算出例を示すと、前述のポリエ
チレングコールジ(メタ)アクリレートで下記〔化1〕
式で示されるものは上記化学大辞典からC−C結合
(1.54Å)が22個とC−O結合(1.51Å)が
42個であるから約97Åである。
【0017】
【化1】CH2=CR−COO−(CH2CH2O)n−C
O−CR=CH2 (n=20,R=水素またはメチル基を表す)
【0018】該二重結合と二重結合の結合間隔が50Å
未満のものでは、得られる透明積層板が耐衝撃性の低い
ものとなる。結合間隔があまり長いとゲル化しにくく5
000Åまでである。
【0019】単量体の量は、重合体中のゲル分率が90
%以上となる量である。この量は、用いる多官能単量体
の種類によっても多少異なるが全単量体中10重量%程
度あるいは、それ以上の量である。
【0020】ゲル分率は重合体の架橋の程度を示すもの
であるが、90%未満だと重合体の弾性が小さくなる
他、該重合体中に架橋部分と非架橋部分が存在するため
不均一な構造となり結果として積層体の衝撃強度が小さ
くなる。
【0021】前述の重合体を、該複数の透明板に介在さ
せるには、前途の(メタ)アクリル酸のアルキルエステ
ルと該多官能単量体に、熱や光によるラジカル発生剤と
混合したものを該透明板の間隙に注入し、ここで熱や光
により重合を行わしめる方法が適する。
【0022】さらに具体的には、いわゆるセルキャスト
法によりアクリル系樹脂板を製造する技術を応用し、セ
ルを成形するガラスに代えて本発明の透明板を適用す
る。なお、該透明板がガラス以外の材質の場合は、その
外側にさらにガラス板を当ててもよい。
【0023】
【発明の効果】本発明は複雑な工程を必要とせずに従来
のものより耐衝撃性に優れた透明積層体を提供するもの
である。この透明積層体は公共施設、運動施設をはじ
め、一般住宅やビル、あるいは車両などの比較的大型の
グレージング剤にも好適に使用することができる。
【0024】
【実施例】以下、実施例によって本発明を更に詳細に説
明するが、本発明はこれに限定されるものではない。な
お、得られた透明積層体の評価は次の方法に従って行っ
た。 ・耐衝撃性;150mm×150mmの大きさに積層体を切
り出し、130mm×130mmの枠上に置き試験片が破断
するまで同一試験片で所定重量の剛球を所定の高さより
順次落下させ、試験片が破断したときの剛球の重量と高
さで表した。剛球の重量は、200g、500g、10
00gで、高さは、各々30cm、50cm、70cm、90
cm、120cmである。 ・ゲル分率;約1gの重合体(その重量をWO とする)
を500gのトルエン中に浸漬し、常温で24時間攪拌
した。不溶の残渣をろ過した後130℃にて3時間乾燥
し乾燥後の残渣の重量(この重量をWとする)を測定し
た。(W/WO )×100をゲル分率(%)とした。 ・透明度;JISK7105に準拠し、50mm×50mmの試験片
を用いて、ヘイズメータにより測定した。
【0025】実施例1 200mlの丸底フラスコに、メチルメタクリレート2
8.5重量部、2−エチルヘキシルメタクリレート6
6.5重量部、メタクリル酸5.0重量部、ポリエチレ
ングリコールジメタクリレート(NKエステル23G、
新中村化学(株)製、二重結合と二重結合の結合間隔が
110Å)12.9重量部、アゾビスイソブチロニトリ
ル0.08重量部を室温にて15分間攪拌混合し、単量
体溶液を得た。該単量体溶液を減圧下で10分間放置し
て脱泡を行った。2枚のガラス板(150×150mm、
厚み2mm)に2mmのガスケットを挟んでセルを作成し、
その内部に上記の単量体溶液を注入した。このセルを熱
風乾燥炉に入れ、75℃で6時間、120℃で1時間保
持し、単量体溶液を重合させて積層板を得た。得られた
積層板に介在している重合体を取り出し、ゲル分率を測
定したところ90.2%であった。またこの積層板の衝
撃強度は1000g/120cmを越えるものであった。
ヘイズ値は、1.0%であった。
【0026】実施例2 実施例1とは別種の変成ポリプロピレングリコールジメ
タクリレート(NKオリゴU−340AX新中村化学
(株)製、二重結合と二重結合の結合間隔が930Å)
を10.0重量部を用いる以外は、実施例1と同様に行
い積層板を得た。得られた積層板に介在している重合体
を取り出し、ゲル分率を測定したところ93%であっ
た。またこの積層板の衝撃強度は1000g/120cm
を越えるものであった。ヘイズ値は、1.4%であっ
た。
【0027】実施例3 実施例2における変成ポリプロピレングリコールジメタ
クリレートの添加量を20重量部とする他は、実施例2
と同様にして透明な積層体を得た。得られた積層板に介
在している重合体を取り出し、ゲル分率を測定したとこ
ろ98.6%であった。またこの積層板の衝撃強度は1
000g/120cmを越えるものであった。ヘイズ値
は、1.8%あった。
【0028】比較例1 実施例1とは別種のポリエチレングリコールジメタクリ
レート(NKエステル3G、新中村化学(株)製、二重
結合と二重結合の結合間隔が20Å)を10.0重量部
使用する他は、実施例1と同様にして透明な積層体を得
た。得られた積層板に介在している重合体を取り出し、
ゲル分率を測定したところ92.3%であった。またこ
の積層板の衝撃強度は200g/30cmであった。ヘイ
ズ値は、1.9%であった。
【0029】比較例2 実施例2におけるポリエチレングリコールジメタクリレ
ートの添加量を5.0量部とする他は、実施例2と同様
にして透明な積層体を得た。得られた積層板に介在して
いる重合体を取り出し、ゲル分率を測定したところ8
8.7%であった。またこの積層板の衝撃強度は500
g/70cmであった。ヘイズ値は、1.5%であった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の透明板に樹脂層を介在させた透明積
    層板において、該樹脂層が(メタ)アクリル酸のアルキ
    ルエステル単位を主成分とし、一分子中にラジカル重合
    可能な二重結合を複数有し、かつ最も近い二重結合と二
    重結合の結合間隔が50Å以上である多官能単量体によ
    り架橋してゲル分率が90%以上である重合体であるこ
    とを特徴とする透明積層板。
JP5312265A 1993-12-13 1993-12-13 透明積層板 Pending JPH07164599A (ja)

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JP5312265A JPH07164599A (ja) 1993-12-13 1993-12-13 透明積層板

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JP5312265A JPH07164599A (ja) 1993-12-13 1993-12-13 透明積層板

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ID=18027167

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JP5312265A Pending JPH07164599A (ja) 1993-12-13 1993-12-13 透明積層板

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