JPH07164475A - プラスチック製ガラス構造体の製造方法 - Google Patents
プラスチック製ガラス構造体の製造方法Info
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- JPH07164475A JPH07164475A JP31352693A JP31352693A JPH07164475A JP H07164475 A JPH07164475 A JP H07164475A JP 31352693 A JP31352693 A JP 31352693A JP 31352693 A JP31352693 A JP 31352693A JP H07164475 A JPH07164475 A JP H07164475A
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- transfer
- resin
- hard coat
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29C—SHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
- B29C45/00—Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
- B29C45/14—Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor incorporating preformed parts or layers, e.g. injection moulding around inserts or for coating articles
- B29C45/14827—Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor incorporating preformed parts or layers, e.g. injection moulding around inserts or for coating articles using a transfer foil detachable from the insert
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- B29C—SHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
- B29C45/00—Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
- B29C45/17—Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
- B29C45/46—Means for plasticising or homogenising the moulding material or forcing it into the mould
- B29C45/56—Means for plasticising or homogenising the moulding material or forcing it into the mould using mould parts movable during or after injection, e.g. injection-compression moulding
- B29C45/561—Injection-compression moulding
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- Manufacturing & Machinery (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 熱成形可能な基材フィルム上にハードコート
層を含む転写層を有する転写箔を、固定型と可動型とを
有する金型内に装着する工程、該固定型と可動型とを所
定の圧縮代をもたせて型締めする工程、該金型内に溶融
樹脂を射出充填する工程、及び前記圧縮代を再型締めし
て金型内の溶融樹脂を圧縮成形すると同時に転写する工
程からなることを特徴とする、表面にハードコート層を
有するプラスチック製ガラス構造体の製造方法。 【効果】 ハードコート層（保護層）を射出成形と同時
に成形品に転写することができ、透明なガラス部分にハ
ードコート層を有する光学的歪みの小さいプラスチック
製ガラス構造体を、安定した品質で効率的かつ経済的に
製造することができる。
層を含む転写層を有する転写箔を、固定型と可動型とを
有する金型内に装着する工程、該固定型と可動型とを所
定の圧縮代をもたせて型締めする工程、該金型内に溶融
樹脂を射出充填する工程、及び前記圧縮代を再型締めし
て金型内の溶融樹脂を圧縮成形すると同時に転写する工
程からなることを特徴とする、表面にハードコート層を
有するプラスチック製ガラス構造体の製造方法。 【効果】 ハードコート層（保護層）を射出成形と同時
に成形品に転写することができ、透明なガラス部分にハ
ードコート層を有する光学的歪みの小さいプラスチック
製ガラス構造体を、安定した品質で効率的かつ経済的に
製造することができる。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、透明な窓ガラス等のガ
ラス構造体に機能性や意匠性を施したプラスチック製ガ
ラス構造体の製造方法に関するものである。詳しくは、
本発明は、特に軽量性、安全性、耐久性、経済性に優れ
ており、自動車部品、医療、保安、建材、家庭用品など
多くの用途に好適なプラスチック製ガラス構造体の製造
方法に関する。
ラス構造体に機能性や意匠性を施したプラスチック製ガ
ラス構造体の製造方法に関するものである。詳しくは、
本発明は、特に軽量性、安全性、耐久性、経済性に優れ
ており、自動車部品、医療、保安、建材、家庭用品など
多くの用途に好適なプラスチック製ガラス構造体の製造
方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】自動車部品や建材等における窓ガラス等
のグレージング材は、従来、透明なガラス部分と、通常
はこれをはめ込む金属、樹脂、木材等の枠とによって構
成されている。このものは、重量が重い、割れる、
部品点数や組立工程が多い、生産性が低い、意匠
性付与が別工程となり且つその耐久性も劣る、等の問題
点があった。
のグレージング材は、従来、透明なガラス部分と、通常
はこれをはめ込む金属、樹脂、木材等の枠とによって構
成されている。このものは、重量が重い、割れる、
部品点数や組立工程が多い、生産性が低い、意匠
性付与が別工程となり且つその耐久性も劣る、等の問題
点があった。
【０００３】そこで、軽量化を図るべく、合成樹脂製の
押出板またはキャスティング板の熱曲げや射出成形等に
より成形されたプラスチック成形品をガラスの代わりに
ガラス部分に適用するという方法が行われてきた。
押出板またはキャスティング板の熱曲げや射出成形等に
より成形されたプラスチック成形品をガラスの代わりに
ガラス部分に適用するという方法が行われてきた。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、板の熱
曲げでは曲率等デザイン面に制限がある、光学的歪みが
大きい、等の欠点があり、また射出成形の場合において
も、たとえ高流動性の成形材料を使用しても、光学的歪
みを完全に除去することはできず、例えば窓ガラスを透
過して見る像にゆがみが生ずるという欠点がある。
曲げでは曲率等デザイン面に制限がある、光学的歪みが
大きい、等の欠点があり、また射出成形の場合において
も、たとえ高流動性の成形材料を使用しても、光学的歪
みを完全に除去することはできず、例えば窓ガラスを透
過して見る像にゆがみが生ずるという欠点がある。
【０００５】また、ガラス部分をプラスチックにしよう
とすると、表面硬度を付与するために、成形品表面にハ
ードコートを施すことが必要となるが、従来のプラスチ
ック成形品へのハードコートは、ディッピング法、スプ
レー法等による塗装工程の後、加熱または紫外線により
硬化させる方法が知られているが、これらの方法では、
塗装工程が複雑であること、塗装工程におけるクラック
の発生防止のためアニール処理が必須であること、更に
はコストが高いこと、等の欠点がある。
とすると、表面硬度を付与するために、成形品表面にハ
ードコートを施すことが必要となるが、従来のプラスチ
ック成形品へのハードコートは、ディッピング法、スプ
レー法等による塗装工程の後、加熱または紫外線により
硬化させる方法が知られているが、これらの方法では、
塗装工程が複雑であること、塗装工程におけるクラック
の発生防止のためアニール処理が必須であること、更に
はコストが高いこと、等の欠点がある。
【０００６】また、ガラス部分をプラスチックにする場
合は、意匠性を付与するために別途印刷工程が必要とな
る。よって、プラスチック成形品をガラス部分に適用し
ようとしても、従来と同様の部品点数、組立工数を要す
る上に、さらにハードコートや印刷の工程を要するとい
う問題点があった。
合は、意匠性を付与するために別途印刷工程が必要とな
る。よって、プラスチック成形品をガラス部分に適用し
ようとしても、従来と同様の部品点数、組立工数を要す
る上に、さらにハードコートや印刷の工程を要するとい
う問題点があった。
【０００７】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる問
題点を解決し、プラスチックグレージング材を工業的に
有利に製造する方法を得るべく鋭意検討した結果、射出
圧縮成形用金型を用いて射出成形同時転写法を応用する
ことにより、ハードコートを施したプラスチック製ガラ
ス構造体を、比較的少ない工程で経済的に製造すること
ができることを見いだし、本発明に到達した。
題点を解決し、プラスチックグレージング材を工業的に
有利に製造する方法を得るべく鋭意検討した結果、射出
圧縮成形用金型を用いて射出成形同時転写法を応用する
ことにより、ハードコートを施したプラスチック製ガラ
ス構造体を、比較的少ない工程で経済的に製造すること
ができることを見いだし、本発明に到達した。
【０００８】すなわち、本発明の要旨は、熱成形可能な
基材フィルム上にハードコート層を含む転写層を有する
転写箔を、固定型と可動型とを有する金型内に挿入する
工程、該固定型と可動型とを所定の圧縮代をもたせて型
締めする工程、該金型内に溶融樹脂を射出充填する工
程、及び前記圧縮代を再型締めして金型内の溶融樹脂を
圧縮成形すると同時に転写する工程からなることを特徴
とする、表面にハードコート層を有するプラスチック製
ガラス構造体の製造方法に存する。
基材フィルム上にハードコート層を含む転写層を有する
転写箔を、固定型と可動型とを有する金型内に挿入する
工程、該固定型と可動型とを所定の圧縮代をもたせて型
締めする工程、該金型内に溶融樹脂を射出充填する工
程、及び前記圧縮代を再型締めして金型内の溶融樹脂を
圧縮成形すると同時に転写する工程からなることを特徴
とする、表面にハードコート層を有するプラスチック製
ガラス構造体の製造方法に存する。
【０００９】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
製造方法においては、先ず、固定型と可動型を有する金
型内に、転写箔を挿入して所定の位置にセットする（セ
ット工程）。ここで、図１に、その転写箔を挿入した状
態を示す。即ち図１によれば、本発明の金型は、固定型
１と、可動盤６に連結して該固定型１に対し接近、離反
する可動型２と、該可動型２の内部に設けられ転写箔８
を保持し且つ固定型１と可動型２と共にキャビティを構
成する保持型３とより構成される。
製造方法においては、先ず、固定型と可動型を有する金
型内に、転写箔を挿入して所定の位置にセットする（セ
ット工程）。ここで、図１に、その転写箔を挿入した状
態を示す。即ち図１によれば、本発明の金型は、固定型
１と、可動盤６に連結して該固定型１に対し接近、離反
する可動型２と、該可動型２の内部に設けられ転写箔８
を保持し且つ固定型１と可動型２と共にキャビティを構
成する保持型３とより構成される。
【００１０】可動盤６は、型締シリンダなどの作動によ
り往復運動を行い、かかる往復運動はガイドブロック７
を介して可動型２に伝えられ、所定の圧縮代を有するキ
ャビティ４を構成する。 該可動型２と保持型３との間
には、可動型２と固定型１との間に圧縮代を設けた場合
にもキャビティ４を保持して溶融樹脂がキャビティ４の
外部に漏れるのを防止するため、且つ転写箔８を保持す
るための押圧力を与えるため、通常スプリング５が介装
されている。また、固定型１または可動型２の内には、
転写箔８をそれぞれ該固定型または可動型のキャビティ
に沿わせるため、真空吸引部が備えられる場合もある。
り往復運動を行い、かかる往復運動はガイドブロック７
を介して可動型２に伝えられ、所定の圧縮代を有するキ
ャビティ４を構成する。 該可動型２と保持型３との間
には、可動型２と固定型１との間に圧縮代を設けた場合
にもキャビティ４を保持して溶融樹脂がキャビティ４の
外部に漏れるのを防止するため、且つ転写箔８を保持す
るための押圧力を与えるため、通常スプリング５が介装
されている。また、固定型１または可動型２の内には、
転写箔８をそれぞれ該固定型または可動型のキャビティ
に沿わせるため、真空吸引部が備えられる場合もある。
【００１１】ここで、本発明で用いる転写箔８は、熱成
形可能な基材フィルム９の上にハードコート層１０を設
けた樹脂積層体より構成される。基材フィルムとして
は、通常の転写箔用基材として使用されているものであ
れば良いが、ポリエチレンテレフタレ−ト、ポリカーボ
ネート、ポリイミド、ポリアリレート、ポリエーテルエ
ーテルケトン、酢酸セルロース、ポリアミド、ポリエチ
レンテレフタレート−イソフタレート共重合体等の低結
晶性ポリエステル等が好ましい。基材の厚みは、通常５
〜３００μｍ、好ましくは１２〜１００μｍである。
形可能な基材フィルム９の上にハードコート層１０を設
けた樹脂積層体より構成される。基材フィルムとして
は、通常の転写箔用基材として使用されているものであ
れば良いが、ポリエチレンテレフタレ−ト、ポリカーボ
ネート、ポリイミド、ポリアリレート、ポリエーテルエ
ーテルケトン、酢酸セルロース、ポリアミド、ポリエチ
レンテレフタレート−イソフタレート共重合体等の低結
晶性ポリエステル等が好ましい。基材の厚みは、通常５
〜３００μｍ、好ましくは１２〜１００μｍである。
【００１２】ハードコート層を構成する樹脂としては、
熱硬化型樹脂または電離放射線硬化型樹脂が挙げられ、
熱硬化型または電離放射線型ポリマー、オリゴマー、モ
ノマー単独またはこれらの混合物、或いは、これらの熱
硬化型または電離放射線硬化型ポリマー、オリゴマー、
モノマーの少なくとも１種と熱非硬化型または電離放射
線非硬化型樹脂との混合物を用いることができる。具体
的には、例えばエポキシ樹脂系、アクリル樹脂系、アミ
ノ樹脂系、ポリシロキサン系等の従来公知のハードコー
ト剤が挙げられる。
熱硬化型樹脂または電離放射線硬化型樹脂が挙げられ、
熱硬化型または電離放射線型ポリマー、オリゴマー、モ
ノマー単独またはこれらの混合物、或いは、これらの熱
硬化型または電離放射線硬化型ポリマー、オリゴマー、
モノマーの少なくとも１種と熱非硬化型または電離放射
線非硬化型樹脂との混合物を用いることができる。具体
的には、例えばエポキシ樹脂系、アクリル樹脂系、アミ
ノ樹脂系、ポリシロキサン系等の従来公知のハードコー
ト剤が挙げられる。
【００１３】ハードコート層１０は、基材フィルム９上
にかかるハードコート剤を塗布した後、所定の硬化方法
にて樹脂を硬化せしめることにより形成することができ
る。電離放射線硬化型樹脂の硬化方法としては、通常、
紫外線、電子線等が用いられる。尚、転写箔８は、図１
に示す如く、金型を挟んで繰り出しロール１１及び巻取
りロール１２に各々ロール状に巻かれており、１回の射
出圧縮成形が行われるごとに、繰り出しロール１１から
巻取りロール１２へ所定の長さが間欠的に巻き取られ
る。
にかかるハードコート剤を塗布した後、所定の硬化方法
にて樹脂を硬化せしめることにより形成することができ
る。電離放射線硬化型樹脂の硬化方法としては、通常、
紫外線、電子線等が用いられる。尚、転写箔８は、図１
に示す如く、金型を挟んで繰り出しロール１１及び巻取
りロール１２に各々ロール状に巻かれており、１回の射
出圧縮成形が行われるごとに、繰り出しロール１１から
巻取りロール１２へ所定の長さが間欠的に巻き取られ
る。
【００１４】本発明の製造方法においては、上記金型内
へ転写箔８を挿入した後、固定型１と可動型２とを所定
の圧縮代を見込んで型締めし（型締め工程）、次いで該
金型内に溶融樹脂を射出充填する（充填工程）。そし
て、その後該圧縮代を再型締めし、金型内の溶融樹脂を
圧縮成形する（再型締め工程）。図２に、溶融樹脂を充
填した後再型締めした状態を示す。
へ転写箔８を挿入した後、固定型１と可動型２とを所定
の圧縮代を見込んで型締めし（型締め工程）、次いで該
金型内に溶融樹脂を射出充填する（充填工程）。そし
て、その後該圧縮代を再型締めし、金型内の溶融樹脂を
圧縮成形する（再型締め工程）。図２に、溶融樹脂を充
填した後再型締めした状態を示す。
【００１５】なお、図１及び図２はいずれも転写箔を可
動型側のキャビティに沿わせて成形する場合を表してい
るが、転写箔は、固定型側と可動型側のいずれのキャビ
ティに沿わせてもよく特に限定はない。但し、固定型側
のキャビティに沿わせる場合は、図１、２の場合の転写
箔とは逆向きの転写箔、即ち転写層を基材フィルムの可
動型側の面に設けた転写箔を用いる（図３、図４参
照）。
動型側のキャビティに沿わせて成形する場合を表してい
るが、転写箔は、固定型側と可動型側のいずれのキャビ
ティに沿わせてもよく特に限定はない。但し、固定型側
のキャビティに沿わせる場合は、図１、２の場合の転写
箔とは逆向きの転写箔、即ち転写層を基材フィルムの可
動型側の面に設けた転写箔を用いる（図３、図４参
照）。
【００１６】転写箔をキャビティに沿わせる場合は、型
内に設けた真空吸引部より真空吸引することにより、転
写箔をキャビティに密着させるのが好ましい。但し、固
定型側に沿わせる場合、転写箔は、溶融樹脂のキャビテ
ィ内への充填を阻害しないようにするため、スプルーブ
ッシュ先端部に対応する位置が覆われないように配置す
るか、または、スプルーブッシュ先端部に対応する位置
に透孔を設ける等の工夫がなされる。
内に設けた真空吸引部より真空吸引することにより、転
写箔をキャビティに密着させるのが好ましい。但し、固
定型側に沿わせる場合、転写箔は、溶融樹脂のキャビテ
ィ内への充填を阻害しないようにするため、スプルーブ
ッシュ先端部に対応する位置が覆われないように配置す
るか、または、スプルーブッシュ先端部に対応する位置
に透孔を設ける等の工夫がなされる。
【００１７】ここで、充填工程において金型内に射出充
填される熱可塑性樹脂は、特に限定されないが、ポリカ
ーボネート樹脂、ポリカーボネート樹脂−とポリブチレ
ンテレフタレート樹脂組成物、ポリメチルメタクリレー
ト樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合隊、ポリス
チレン等の透明な樹脂が例示される。特に、ポリカート
ネート樹脂は良好な透明性と優れた耐衝撃性とを有して
いるため、窓ガラス等の本発明の用途に好適である。
填される熱可塑性樹脂は、特に限定されないが、ポリカ
ーボネート樹脂、ポリカーボネート樹脂−とポリブチレ
ンテレフタレート樹脂組成物、ポリメチルメタクリレー
ト樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合隊、ポリス
チレン等の透明な樹脂が例示される。特に、ポリカート
ネート樹脂は良好な透明性と優れた耐衝撃性とを有して
いるため、窓ガラス等の本発明の用途に好適である。
【００１８】なお、本発明においては、射出成形同時転
写成形によるハードコート層の転写を固定側、可動側の
両面にて実施することもできる。図５にその両面転写成
形の例を示す。即ち、両面転写成形においては、図５に
示す如く、固定側転写箔と可動側転写箔とをセットし、
固定型と可動型とを所定の圧縮代を見込んで型締めす
る。この際、固定型と可動型の両側より真空吸引して固
定型と可動型の各々に転写箔を沿わせるのが好ましい。
但し、この場合、固定側転写箔は、前記固定型側に片面
転写する場合と同様、溶融樹脂のキャビティ内への充填
を阻害しないようにするため、スプルーブッシュ先端部
に対応する位置が覆われないように配置するか、また
は、スプルーブッシュ先端部に対応する位置に透孔を設
ける等の工夫がなされる。
写成形によるハードコート層の転写を固定側、可動側の
両面にて実施することもできる。図５にその両面転写成
形の例を示す。即ち、両面転写成形においては、図５に
示す如く、固定側転写箔と可動側転写箔とをセットし、
固定型と可動型とを所定の圧縮代を見込んで型締めす
る。この際、固定型と可動型の両側より真空吸引して固
定型と可動型の各々に転写箔を沿わせるのが好ましい。
但し、この場合、固定側転写箔は、前記固定型側に片面
転写する場合と同様、溶融樹脂のキャビティ内への充填
を阻害しないようにするため、スプルーブッシュ先端部
に対応する位置が覆われないように配置するか、また
は、スプルーブッシュ先端部に対応する位置に透孔を設
ける等の工夫がなされる。
【００１９】再型締め工程の後は、溶融樹脂が冷却固化
した後、型を開放し、基材フィルム９を剥離して巻き取
り機１２へ引き取る。本発明においては、転写箔に、成
形品側へ転写される転写層として、上記ハードコート層
の他に文字、図形等の絵柄層や機能性付与層を同時に設
けることもできる。また、成形品との接着性を向上させ
るために、ハードコート層や絵柄層の上に更にアクリル
・ウレタン系樹脂等の接着層形成用樹脂を塗布して転写
箔を構成せしめることもできる。
した後、型を開放し、基材フィルム９を剥離して巻き取
り機１２へ引き取る。本発明においては、転写箔に、成
形品側へ転写される転写層として、上記ハードコート層
の他に文字、図形等の絵柄層や機能性付与層を同時に設
けることもできる。また、成形品との接着性を向上させ
るために、ハードコート層や絵柄層の上に更にアクリル
・ウレタン系樹脂等の接着層形成用樹脂を塗布して転写
箔を構成せしめることもできる。
【００２０】
【実施例】次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実
施例によって限定されるものではない。なお、本実施例
におけるプラスチック製窓ガラスの評価方法は以下の通
りである。 光学的歪み 目視により、偏光観察を行った。（○：偏光無し、×：
偏光有り） 耐擦傷性 ＣＳ−１０Ｆテーバー磨耗輪を使用し、５００ｇ荷重下
でのテーバー磨耗試験を実施し、５００回転後の磨耗部
のΔＨａｚｅ（ΔＨ）を測定した。 密着性 得られた窓ガラスの表面にカッターにより１ｍｍ角の碁
盤目をきざみ、セロハンテープにより、ハードコートの
剥離を目視により観察した。（○：剥離なし、×：剥離
あり）
明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実
施例によって限定されるものではない。なお、本実施例
におけるプラスチック製窓ガラスの評価方法は以下の通
りである。 光学的歪み 目視により、偏光観察を行った。（○：偏光無し、×：
偏光有り） 耐擦傷性 ＣＳ−１０Ｆテーバー磨耗輪を使用し、５００ｇ荷重下
でのテーバー磨耗試験を実施し、５００回転後の磨耗部
のΔＨａｚｅ（ΔＨ）を測定した。 密着性 得られた窓ガラスの表面にカッターにより１ｍｍ角の碁
盤目をきざみ、セロハンテープにより、ハードコートの
剥離を目視により観察した。（○：剥離なし、×：剥離
あり）
【００２１】実施例１ 図１に示す金型と同形の金型（サイドゲート、ゲート厚
み３ｍｍ）を用いて、圧縮代δを１ｍｍとし、射出圧縮
成形と同時にハードコート層を両面転写した４００×２
００×４ｍｍｔの三角窓ガラスを実際に成形した。な
お、溶融樹脂としては、平均分子量２１０００のポリカ
ーボネート樹脂（三菱化成（株）製、商品名ノバレック
ス７０２２Ｌ１、ノバレックスは登録商標）を使用し
た。また、転写箔としては、厚みが５０μｍのポリエス
テル基材フィルムの表面にアクリル系電子線架橋樹脂よ
りなるハードコート層及びアクリル・ウレタン系樹脂よ
りなる接着層を層構成としてもつ転写箔を用いた。得ら
れた窓ガラスの評価を行い、結果を表１に示す。
み３ｍｍ）を用いて、圧縮代δを１ｍｍとし、射出圧縮
成形と同時にハードコート層を両面転写した４００×２
００×４ｍｍｔの三角窓ガラスを実際に成形した。な
お、溶融樹脂としては、平均分子量２１０００のポリカ
ーボネート樹脂（三菱化成（株）製、商品名ノバレック
ス７０２２Ｌ１、ノバレックスは登録商標）を使用し
た。また、転写箔としては、厚みが５０μｍのポリエス
テル基材フィルムの表面にアクリル系電子線架橋樹脂よ
りなるハードコート層及びアクリル・ウレタン系樹脂よ
りなる接着層を層構成としてもつ転写箔を用いた。得ら
れた窓ガラスの評価を行い、結果を表１に示す。
【００２２】比較例 実施例と同じ金型を用い、圧縮代δを０ｍｍとして通常
の射出成形を行った他は、上記実施例と同様に行って窓
ガラスを成形した。評価の結果を表１に示す。
の射出成形を行った他は、上記実施例と同様に行って窓
ガラスを成形した。評価の結果を表１に示す。
【００２３】
【表１】
【００２４】
【発明の効果】本発明によれば、ハードコート層（保護
層）を射出成形と同時に成形品に転写することができ、
透明なガラス部分にハードコート層を有する光学的歪み
の小さいプラスチック製ガラス構造体を、安定した品質
で効率的かつ経済的に製造することができる。かかるガ
ラス構造体には、ハードコート層に加え、絵柄層や機能
層を設けることができ、耐擦傷性だけでなく、成形品の
表面に意匠性や種々の機能を容易に付与することができ
る。このようにして得られるガラス構造体は、軽量性、
安全性、耐久性、経済性に優れており、自動車の窓ガラ
ス等や、医療、保安、建材、家庭用品などの多くの用途
に用いられるガラスグレージング材に適用される。
層）を射出成形と同時に成形品に転写することができ、
透明なガラス部分にハードコート層を有する光学的歪み
の小さいプラスチック製ガラス構造体を、安定した品質
で効率的かつ経済的に製造することができる。かかるガ
ラス構造体には、ハードコート層に加え、絵柄層や機能
層を設けることができ、耐擦傷性だけでなく、成形品の
表面に意匠性や種々の機能を容易に付与することができ
る。このようにして得られるガラス構造体は、軽量性、
安全性、耐久性、経済性に優れており、自動車の窓ガラ
ス等や、医療、保安、建材、家庭用品などの多くの用途
に用いられるガラスグレージング材に適用される。
【図１】本発明の製造方法の内、転写箔を可動型側に沿
わせる場合の概略図であって、転写箔を金型内に挿入し
た状態を示す図である。
わせる場合の概略図であって、転写箔を金型内に挿入し
た状態を示す図である。
【図２】本発明の製造方法の内、転写箔を可動型側に沿
わせる場合の概略図であって、溶融樹脂を充填した後、
再型締めを行った状態を示す図である。
わせる場合の概略図であって、溶融樹脂を充填した後、
再型締めを行った状態を示す図である。
【図３】本発明の製造方法の内、転写箔を固定型側に沿
わせる場合の概略図であって、転写箔を金型内に挿入し
た状態を示す図である。
わせる場合の概略図であって、転写箔を金型内に挿入し
た状態を示す図である。
【図４】本発明の製造方法の内、転写箔を固定型側に沿
わせる場合の概略図であって、溶融樹脂を充填した後、
再型締めを行った状態を示す図である。
わせる場合の概略図であって、溶融樹脂を充填した後、
再型締めを行った状態を示す図である。
【図５】本発明の内、両面転写成形の一例を示す図であ
って、転写箔を金型内に挿入した状態を示す図である。
って、転写箔を金型内に挿入した状態を示す図である。
１．固定型 ２．可動型 ３．保持型 ４．キャビティ ５．スプリング ６．可動盤 ７．ガイドブロック ８．転写箔 ９．基材フィルム １０．ハードコート層 １１．繰り出しロール １２．巻取りロール
フロントページの続き (72)発明者 伊藤 尊之 神奈川県茅ヶ崎市円蔵370番地 三菱化成 株式会社茅ヶ崎事業所内 (72)発明者 今泉 洋行 神奈川県茅ヶ崎市円蔵370番地 三菱化成 株式会社茅ヶ崎事業所内 (72)発明者 鈴木 政己 神奈川県茅ヶ崎市円蔵370番地 三菱化成 株式会社茅ヶ崎事業所内
Claims (3)
- 【請求項１】 熱成形可能な基材フィルム上にハードコ
ート層を含む転写層を有する転写箔を、固定型と可動型
とを有する金型内に装着する工程、該固定型と可動型と
を所定の圧縮代をもたせて型締めする工程、該金型内に
溶融樹脂を射出充填する工程、及び前記圧縮代を再型締
めして金型内の溶融樹脂を圧縮成形すると同時に転写す
る工程からなることを特徴とする、表面にハードコート
層を有するプラスチック製ガラス構造体の製造方法。 - 【請求項２】 転写箔を固定型と可動型とを有する金型
内に挿入した後、該転写箔をキャビティに沿わせ、固定
型から金型内に溶融樹脂を射出充填することを特徴とす
る、請求項１記載の製造方法。 - 【請求項３】 ２枚以上の転写箔を固定型と可動型とを
有する金型内に挿入した後、該転写箔を固定型と可動型
の両側のキャビティに沿わせ、金型内に溶融樹脂を射出
充填することを特徴とする、請求項１記載の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP31352693A JPH07164475A (ja) | 1993-12-14 | 1993-12-14 | プラスチック製ガラス構造体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP31352693A JPH07164475A (ja) | 1993-12-14 | 1993-12-14 | プラスチック製ガラス構造体の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07164475A true JPH07164475A (ja) | 1995-06-27 |
Family
ID=18042378
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP31352693A Pending JPH07164475A (ja) | 1993-12-14 | 1993-12-14 | プラスチック製ガラス構造体の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07164475A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP1938946A1 (en) * | 2005-06-30 | 2008-07-02 | Nissha Printing Co., Ltd. | Compression molding method and device therefor |
| JP2009226615A (ja) * | 2008-03-19 | 2009-10-08 | Teijin Chem Ltd | 表面機能層を有する樹脂成形体の製造方法及びその成形体 |
| US20100260982A1 (en) * | 2009-04-08 | 2010-10-14 | Hon Hai Precision Industry Co., Ltd. | Plastic article and method of manufacturing the same |
| JP2012183818A (ja) * | 2011-02-17 | 2012-09-27 | Nippon Steel Chem Co Ltd | 射出成形用ハードコートフィルム積層体を利用した射出成形体の製造方法 |
| KR20180131206A (ko) * | 2017-05-31 | 2018-12-10 | (주)엘지하우시스 | 디스플레이 장치용 윈도우 커버를 제조하는 방법 및 디스플레이 장치용 윈도우 커버 |
-
1993
- 1993-12-14 JP JP31352693A patent/JPH07164475A/ja active Pending
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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| EP1938946A4 (en) * | 2005-06-30 | 2009-03-25 | Nissha Printing | COMPRESSION MOLDING METHOD AND DEVICE THEREOF |
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| US8431056B2 (en) * | 2009-04-08 | 2013-04-30 | Hon Hai Precision Industry Co., Ltd. | Method for manufacturing plastic article |
| JP2012183818A (ja) * | 2011-02-17 | 2012-09-27 | Nippon Steel Chem Co Ltd | 射出成形用ハードコートフィルム積層体を利用した射出成形体の製造方法 |
| KR20180131206A (ko) * | 2017-05-31 | 2018-12-10 | (주)엘지하우시스 | 디스플레이 장치용 윈도우 커버를 제조하는 방법 및 디스플레이 장치용 윈도우 커버 |
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