JPH07163268A - ホタルイカ用運搬容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 容器内へのホタルイカを並べる作業が正確且
つ迅速に行なうことができ、しかも輸送中におけるホタ
ルイカのずり動きを阻止して鮮度保持に好適なホタルイ
カ用運搬容器を提供する。 【構成】 上方を開放した浅底の容器体１の底面全域に
わたって、ホタルイカＣを載置する窪み２を連続的に配
設してあり、各窪み２の底部に水抜用の貫通孔３が設け
てあることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、４月〜６月の産卵期に
群をなし美しく発光して沿岸を浮遊する時期に食用のた
めに漁獲されるホタルイカを、鮮度を保持して輸送する
際に使用するホタルイカ用運搬容器に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来のホタルイカ用運搬容器は、底面が
平らな浅底容器体であって、この平らな底面の全体に漁
獲されたばかりのホタルイカを重ならないように一尾づ
つ手作業で並べ、一つの容器体には定められた数のホタ
ルイカを収容していた。

【０００３】しかしながら、容器体の底面に定められた
数のホタルイカを重ならないようにしかも鮮度保持の必
要上迅速に並べる作業は熟練しなければなかなか困難な
ものであり、おうおうにして収容する数を間違えたまま
発送したり、あるいは作業時間が遅延して鮮度を保つ上
で好ましくない情況が生じていた。また、輸送中におい
ては容器体の底面に並べられているホタルイカが左右及
び前後にずり動いて重なり合い、この重なった部分に熱
をもって鮮度に悪影響を与えたり、あるいは形崩れを起
こしたりして、商品価値を低下させるという問題点があ
った。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は前記諸
事情に基づいてなされたものであり、容器内へのホタル
イカを並べる作業が正確且つ迅速に行なうことができ、
しかも輸送中におけるホタルイカのずり動きを阻止して
鮮度保持に好適なホタルイカ用運搬容器を提供すること
を目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明によるホタルイカ
用運搬容器は、上方を開放した浅底の容器体の底面全域
にわたって、ホタルイカを載置する窪みを連続的に配設
してあり、各窪みの底部に水抜用の貫通孔が設けてある
ことを特徴とする。

【０００６】

【作用】容器体の底面全域にわたって窪みが配設してあ
るので、すべての窪みにそれぞれ一尾づつホタルイカを
入れることにより定まった数のホタルイカを容器体内に
収容できる。また、容器体内に収容されているホタルイ
カは、それぞれが窪み内に置いてあるために、輸送中の
揺れや振動に対してもずり動くことがない。

【０００７】

【実施例】次に、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図１は本発明によるホタルイカ用運搬容器の代表
的な実施構造例を示すものである。図１において、符号
１で示すのは、上方が開放され全体として直方体形状を
した底の浅い容器体で、この容器体１はその底面全域に
わたって平面が方形状に区画された多数の窪み２が縦及
び横方向に連続して整然と配設され、且つ各窪み２に適
数の水抜用の貫通孔３が穿設されている。

【０００８】各窪み２は、短手方向が弧を描いた船底形
状に形成され、この船底形状を短手方向に連続して形成
することにより短手方向側に相互に隣接する窪み２と区
画され、また長手方向側には仕切壁４を設けることによ
り区画されている。そして各窪み２の大きさは一尾のホ
タルイカＣがちょうど収まるように（図２参照）、同一
の形状に設定されている。ただし、容器体１内の四隅角
には補強用筋交い５が配設してあり、その箇所にある窪
み２だけは一部切欠かれた形状になっている。

【０００９】容器体１の上周縁の四隅角には、Ｌ字形に
突出する係止片６が設けてあって、該係止片６によって
容器体１の下面の四隅角に対応して設けた脚片７と係合
し、上下方向に容器体１を何段にも安定して積み重ね得
るようになっている（図３参照）。また、容器体１の側
周壁には底面に対応する高さ位置に沿って多数の冷気孔
８が穿設してあり、輸送の際に、容器体１を数段重ねら
れて周りに詰める氷と共に発泡ウレタン容器に入れられ
た包装状態において、前記冷気孔８から各容器体１内に
氷による冷気が入るようになっている。

【００１０】本発明において、ホタルイカＣの収まる窪
み２の形状は、前記実施例のような船底形状に限定され
ず、輸送中におけるホタルイカのずり動きが阻止できる
形状であれば足り、例えば図４に示すように直線状に陥
没している形状であってもよい。ただし船底形状の窪み
については、ホタルイカの胴部の丸みに沿うように包み
込むような状態で載置できるので、接触面が大きくホタ
ルイカＣを安定して保持できる利点がある。

【００１１】

【発明の効果】以上説明したように本発明は、容器の底
面全域にわたってホタルイカを置く窪みが配設してある
ので、定まった数の窪み数だけのホタルイカを容易に間
違いなく容器内に収容することができ、しかも一尾づつ
窪みに置けばよいので、その作業が迅速且つ能率的にで
き、鮮度が特に要求されているホタルイカ用の運搬容器
としては好適である。

【００１２】また、窪み内に収まったホタルイカは、輸
送中の揺れや振動に対してもずり動くことなく安定して
いるので、ホタルイカ同士が重なり合って鮮度に悪影響
を及ぼしたり、形崩れを生じたりするなど不都合がな
く、高い商品価値を維持したまま輸送できるものであ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明によるホタルイカ用運搬容器の代表的な
実施構造を示す斜視図である。

【図２】使用状態を示す要部の平面図である。

【図３】本発明の容器を積み重ねた状態を一部切欠して
示す正面図である。

【図４】窪み形状の他の例を示す要部の斜視図である。

【符号の説明】

１ 容器体 ２ 窪み ３ 貫通孔 Ｃ ホタルイカ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 上方を開放した浅底の容器体（１）の底
   面全域にわたって、ホタルイカ（Ｃ）を載置する窪み
   （２）を連続的に配設してあり、各窪み（２）の底部に
   水抜用の貫通孔（３）が設けてあることを特徴とするホ
   タルイカ用運搬容器。