JPH07162991A - スピーカ用振動部材及びその製造方法 - Google Patents

スピーカ用振動部材及びその製造方法

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JPH07162991A
JPH07162991A JP11787994A JP11787994A JPH07162991A JP H07162991 A JPH07162991 A JP H07162991A JP 11787994 A JP11787994 A JP 11787994A JP 11787994 A JP11787994 A JP 11787994A JP H07162991 A JPH07162991 A JP H07162991A
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利雄 広沢
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 振動部材本体キャビティ27を有する下型2
2に対してエッジ部キャビティ28を有する上型23と
の間に相互連通部29を設けるとともに、組み合わされ
て構成した成形型21を用い、振動部材本体キャビティ
27に第1の樹脂材料33を射出して振動部材本体36
を成形した後、エッジ部キャビティ28に第1の樹脂材
料33と異なる第2の樹脂材料34を射出し、第1の樹
脂材料33により成形された振動部材本体36と第2の
樹脂材料34により成形されたエッジ部37とが、相互
連通部29により形成された相互接合部において溶融密
着状態となって一体化されてスピーカ用振動部材35を
製造する。 【効果】 品質が均一化され、音響特性のコントロール
が容易となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、音声等を発生する、例
えば、ダイナミック型スピーカ等の構成部材として用い
られ、特に、各々が異なる樹脂材料によって形成される
振動部材本体とその端部に配されるエッジ部とが相互接
合されて成るスピーカ用振動部材及びその製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】スピーカに用いられる振動部材は、一般
的に、円錐台筒状に形成された振動部材本体を備えて構
成されている。円錐台筒状の振動部材本体は、相対向す
る大径開口端部と小径開口端部とを有し、大径開口端部
側は、環状のエッジ部を介してフレーム部により支持さ
れ、また小径開口端部側は、ボイスコイルが巻装される
ボビンが取付けられるとともに、ダンパ部材を介してフ
レーム部に支持されている。
【0003】このスピーカ用振動部材は、振動部材本体
とエッジ部とを、各々が異なる樹脂材料から形成される
とともに、振動部材本体における大径開口端部側に環状
のエッジ部が予め固着されて一体化され、全体でスピー
カ用振動部材を構成することが提案されている。したが
って、スピーカ用振動部材は、振動部材本体とエッジ部
とが一体化されることによって、スピーカの組立てにあ
たっての簡易化がもたらされるとともに、スピーカによ
り再生される音声の質の向上が図られる。
【0004】従来のスピーカ用振動部材は、例えば、図
14及び図15に示すように、振動部材本体11と弾性
支持部であるエッジ部12とが別々に形成されている。
その後、スピーカ用振動部材は、図16に示すように、
振動部材本体11とエッジ部12とが相互接合されて一
体化されることにより得られている。
【0005】かかる際、振動部材本体11は、例えば、
樹脂材料を成形材料とする射出成形により得られ、全体
が円錐台筒状に形成され、相対向する大径開口端部11
Aと小径開口端部11Bとを有する。また、エッジ部1
2は、例えば、振動部材本体11用の樹脂材料とは異な
る樹脂材料を成形材料とする射出成形により得られ、振
動部材本体11における大径開口端部11Aに対応する
直径寸法を有した環状のエッジ本体12Aと、エッジ本
体12Aの外周縁部に連結されてエッジ本体12Aを包
囲するガスケット部12Bとが設けられている。そし
て、図16に示すように、エッジ部12におけるエッジ
本体12Aの内周縁部と振動部材本体11における大径
開口端部11Aの近傍部分とが、接着剤13を用いて貼
り合わされることにより、振動部材本体11とエッジ部
12とが一体化される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述したように振動部
材本体11とエッジ部12とが一体化されて得られる従
来のスピーカ用振動部材にあっては、振動部材本体11
とエッジ部12とが接着剤13が用いられて貼り合され
ることに起因して、接着剤13が硬化した後の音響特性
が、接着剤13の特性や塗布量のバラツキ等に左右され
ることになる。このため、振動部材本体11は、その音
響特性をコントロールすることが難しいという問題点が
ある。
【0007】また、従来のスピーカ用振動部材の製造方
法は、特に、振動部材本体11とエッジ部12とを、ポ
リプロピレン系樹脂材料やエラストマー樹脂材料を成形
材料として成形した場合、相互の接着力を高めるために
プライマーが必要であり、その塗布工程が必要である。
したがって、従来のスピーカ用振動部材の製造方法は、
振動部材本体11とエッジ部12との一体化作業が作業
効率の面で劣るとともに、得られるスピーカ用振動部材
の品質の均一化を図ることが困難とされる等々の問題が
ある。
【0008】さらに、振動部材本体11とエッジ部12
とが接着剤13を用いて貼り合されて一体化されたスピ
ーカ用振動部材は、歪や変形等を伴っている場合、ある
いは、一体化した後に歪や変形等を生じた場合に、修正
することが困難である。このため、歪や変形等を生じた
スピーカ用振動部材は、廃棄処分せざるを得ない。した
がって、従来のスピーカ用振動部材の製造においては、
比較的大なる工数が必要であるにもかかわらず、生産歩
留りが低く、生産コストが嵩むという問題点がある。
【0009】そこで、本発明は、各々が異なる樹脂材料
によって形成される振動部材本体とその開口大径開口端
部及び/又は小径開口端部を支持する弾性支持部とが、
接着剤を用いることなく相互接合されて構成され、音響
特性のコントロールが容易に行われ、改善された作業効
率のもとで振動部材本体と弾性支持部とが一体化される
とともに、品質の均一化が図られ、かつスピーカ用振動
部材の歪みや変形等の修正を容易に行うことが可能なス
ピーカ用振動部材の製造方法を提供することを目的とす
る。
【0010】また、本発明は、各々が異なる樹脂材料に
よって形成される振動部材本体と弾性支持部とが、接着
剤を用いることなくそれぞれ相互接合され、音響特性を
コントロールすることが容易にでき、品質を均一にする
ことが可能なスピーカ用振動部材を提供することを目的
とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述したような目的を達
成するため、本発明に係るスピーカ用振動部材の製造方
法は、円錐台筒状の振動部材本体と、この振動部材本体
の大径開口端部及び/又は小径開口端部を支持する弾性
支持部とから構成されるスピーカ用振動部材の製造方法
であって、振動部材本体キャビティを有する振動部材本
体型部に対して弾性支持部キャビティを有する弾性支持
部型部との間に相互連通部を設けるとともに、型締め、
型開き自在に組み合わせて構成した成形金型を用いて行
う。そして、振動部材本体キャビティに第1の樹脂材料
を射出して振動部材本体を成形した後、振動部材本体型
部に型締めされた弾性支持部型部の弾性支持部キャビテ
ィに前記第1の樹脂材料と異なる第2の樹脂材料を射出
し、第1の樹脂材料により成形された振動部材本体と第
2の樹脂材料により成形された弾性支持部とが、相互連
通部により形成された相互接合部において溶融密着状態
となって一体化されてスピーカ用振動部材を一体成形す
る。
【0012】また、本発明に係るスピーカ用振動部材
は、円錐台筒状の振動部材本体と、この振動部材本体の
大径開口端部及び/又は小径開口端部を支持する環状の
弾性支持部とから構成される。また、振動部材本体と弾
性支持部とが互いに異なる樹脂材料により形成されると
ともに、これら振動部材本体と弾性支持部との相互接合
部が、溶融密着状態をとって一体に連設される。
【0013】
【作用】本発明に係るスピーカ用振動部材の製造方法
は、第1の樹脂材料を成形材料として成形された振動部
材本体と第2の樹脂材料を成形材料として成形された弾
性支持部との相互接合部とが溶融密着状態をとることに
より、接着剤を用いることなく相互接合されて一体化さ
れ、スピーカ用振動部材が形成される。したがって、振
動部材本体とエッジ部及び/又はダンパ部との一体化
が、改善された作業効率のもとで行われ、それにより得
られるスピーカ用振動部材の品質が均一化される。ま
た、スピーカ用振動部材は、接着剤が用いられないこと
により、その音響特性をコントロールすることが容易と
なる。
【0014】さらに、本発明に係るスピーカ用振動部材
の製造方法によれば、振動部材本体と弾性支持部とが、
それらの相互接合部が溶融密着状態をとることにより、
一体化され、適正な形態をとる状態におかれたもとで、
略50°Cから90°Cの温度範囲内の温度に略30分
から60分の時間範囲内の時間だけ維持される加熱が施
されて、その後自然冷却されるアニーリング処理が施さ
れることにより、スピーカ用振動部材におけるエッジ部
等に生じた歪、変形等の修正がアニーリング処理によっ
て容易に行われ、各部に歪、変形等の発生が防止され
る。なお、スピーカ用振動部材に上述のアニーリング処
理を施すに際して、好ましくは、このスピーカ用振動部
材を適正な形態に保持する保持装置に装着された状態と
する。かかる保持装置は、例えば、エッジ部の外周部側
を固定して支持するとともに、振動部材本体の小径開口
端部を、ダンパ部材を介して支持するフレーム構体によ
り構成される。
【0015】また、本発明に係るスピーカ用振動部材
は、振動部材本体と弾性支持部との相互接合部がそれぞ
れ溶融密着状態をとって一体化されていることにより、
振動系全体の剛性のバラツキが少なくなり、音響特性が
均一になる。
【0016】
【実施例】以下、本発明に係るスピーカ用振動部材及び
その製造方法について図1乃至図13、及び図17乃至
図20を参照して説明する。まず、図1乃至図7に示す
第1の実施例スピーカ用振動部材の製造方法は、各々が
樹脂材料を成形材料として成形された振動部材本体36
とエッジ部37とが一体化されることにより、図2に示
したスピーカ用振動部材35を形成するが、このスピー
カ用振動部材35を製造するにあたって、図5に示す成
形金型21が用いられる。成形金型21は、下型22と
この下型22の上方に配される上型23とから構成され
ている。
【0017】上型23は、型中央部24と、この型中央
部24を包囲して配される環状可動型部25、及びこの
環状可動型部25のさらに外側に環状可動型部25を包
囲して配される環状型外周部26とを含んで構成されて
いる。上型23は、環状可動型部25が、型中央部24
及び環状型外周部26に対して、若干の上下方向の相対
移動を行うことにより、下降位置と上昇位置とを選択的
にとり得る構造とされている。
【0018】そして、成形金型21は、図5に示すよう
に、環状可動型部25が下降位置をとる状態にあるもと
では、下型22と上型23における型中央部24との間
に、振動部材本体36を成形するための型空間である振
動部材本体キャビティ27が形成されている。また、成
形金型21は、下型22と上型23における環状型外周
部26との間に、エッジ部を形成するための型空間であ
るエッジ部キャビティ28の一部が形成されている。さ
らに、成形金型21は、下型22と上型23における環
状可動型部25の一部との間に、振動部材本体キャビテ
ィ27とエッジ部キャビティ28の両者に共通の相互連
通部29の一部が形成される。すなわち、成形金型21
は、環状可動型部25が下降位置をとるときに、下型2
2と上型23における環状可動型部25との間に、エッ
ジ部キャビティ28の主要部分が形成されない状態とさ
れる。
【0019】一方、成形金型21は、環状可動型部25
が上昇位置をとる状態にあるもとでは、下型22と上型
23における型中央部24との間に、振動部材本体キャ
ビティ27が形成されるとともに、下型22と上型23
における環状可動型部25及び環状型外周部26との間
に、エッジ部キャビティ28がその主要部分を含んで全
体的に形成されている。さらに、下型22と上型23に
おける環状可動型部25の一部との間には、振動部材本
体キャビティ27とエッジ部キャビティ28との両者に
共通の相互連通部29が全体的に形成されている。
【0020】下型22には、それを貫通して振動部材本
体キャビティ27と成形金型21の外部とを連結するゲ
ート部30が形成されており、また、上型23における
環状型外周部26には、それを貫通してエッジ部キャビ
ティ28と成形金型21の外部とを連結するゲート部3
1が形成されている。そして、成形加工が行われる際に
は、成形材料がゲート部30を通じて振動部材本体キャ
ビティ27内に射出され、また、成形材料がゲート部3
1を通じてエッジ部キャビティ28内に射出される。
【0021】かかる成形金型21が用意されたもとで、
先ず、図5に示すように、成形金型21における環状可
動型部25を下降位置をとる状態とし、図5に白抜矢印
によって示すように、例えば、オレフィン系樹脂材料と
し、特には、ポリプロピレン樹脂材料とした第1の樹脂
材料33を、ゲート部30を通じて振動部材本体キャビ
ティ27内に射出し、振動部材本体キャビティ27に、
下型22と上型23における環状可動型部25の一部と
の間に形成される相互連通部29の一部も含めて、第1
の樹脂材料33を充填し、第1の樹脂材料33による振
動部材本体36の成形加工を行う。
【0022】このとき、成形金型21は、環状可動型部
25が下降位置をとることにより、下型22と上型23
における環状可動型部25との間にエッジ部キャビティ
28の主要部分が形成されない状態とされている。この
ため、成形金型21は、振動部材本体キャビティ27に
充填された第1の樹脂材料33が、相互連通部29を通
じてエッジ部キャビティ28に流入することが防止され
る。
【0023】続いて、図7に示すように、成形金型21
は、環状可動型部25を下降位置をとる状態から上昇位
置をとる状態に移行する。成形金型21は、図7におけ
る白抜矢印によって示すように、例えば、スチレン系樹
脂材料とし、特には、ポリスチレン樹脂材料とした第2
の樹脂材料34を、ゲート部31を通じてエッジ部キャ
ビティ28内に射出する。そして、成形金型21は、エ
ッジ部キャビティ28に、下型22と上型23における
環状可動型部25の一部との間に形成され、既にその一
部に第1の樹脂材料33により成形された振動部材本体
36の一部が配された相互連通部29をも含めて、第2
の樹脂材料34を充填し、この第2の樹脂材料材34に
よりエッジ部37の成形加工を行う。
【0024】このとき、相互連通部29においては、第
1の樹脂材料33により成形された振動部材本体の一部
に重ねて、第2の樹脂材料34によりエッジ部37の一
部が成形されることになり、振動部材本体36の一部と
それに重ねられたエッジ部37の一部とが、溶融密着状
態をとって相互に接合される。したがって、成形金型2
1は、相互連通部29において、第1の樹脂材料33に
より成形された振動部材本体36と第2の樹脂材料34
により成形されたエッジ部37とが、溶融密着状態とさ
れる相互接合部を形成する。
【0025】このようにして、成形金型21は、第1の
樹脂材料33による振動部材本体36の成形加工及び第
2の樹脂材料34によるエッジ部37の成形加工を行っ
た後、型開き動作が行われて、第1の樹脂材料33によ
り成形された振動部材本体36と第2の樹脂材料34に
より成形されたエッジ部37とが、相互接合部において
溶融密着状態をとって、スピーカ用振動部材35を一体
に形成する。スピーカ用振動部材35は、全体として型
開き動作された成形金型21から取り出される。
【0026】図2に示すスピーカ用振動部材35は、ポ
リプロピレン樹脂材料を第1の樹脂材料33として成形
された振動部材本体36と、ポリスチレン樹脂材料を第
2の樹脂材料34として成形されたエッジ部37とが一
体化されて得られる。上述したように、スピーカ用振動
部材35は、振動部材本体36をポリプロピレン樹脂材
料を用いて成形するのに対して、エッジ部37をポリス
チレン樹脂材料を用いて成形することにより、振動部材
本体36に比してエッジ部37を柔軟性に富むものとし
ている。
【0027】振動部材本体36は、全体が円錐台筒状に
形成され、大径開口端部38を有するとともに、大径開
口端部38に対向する連結部39が設けられている。連
結部39には、ゲート部30における第1の樹脂材料3
3の第1の破断部39Aが残されている。また、エッジ
部37は、振動部材本体36における大径開口端部38
に対応する径を有した環状のエッジ本体41と、このエ
ッジ本体41の外周縁部41Aに連結されてエッジ本体
41を包囲する環状のガスケット部42とから構成され
ている。ガスケット部42には、ゲート部31における
第2の樹脂材料34の第2の破断部42Aが残されてい
る。
【0028】そして、スピーカ用振動部材35は、エッ
ジ部37のエッジ本体41における内周縁部41Bが、
振動部材本体36における大径開口端部38の近傍部分
38Aに重ね合わせて形成されている。すなわち、スピ
ーカ用振動部材35には、振動部材本体36における大
径開口端部38の近傍部分38Aとエッジ部37のエッ
ジ本体41における内周縁部41Bとが、溶融密着状態
をとる相互接合部が形成されている。
【0029】続いて、スピーカ用振動部材35は、振動
部材本体36に設けられた連結部39を、それに残され
た第1の樹脂材料33の破断部39A共々切除する処
理、及びエッジ部37におけるガスケット部42に残さ
れた第2の樹脂材料34の破断部42Aを切除する処理
が施される。さらに必要に応じて、スピーカ用振動部材
35は、振動部材本体36及びエッジ部37についてそ
れぞれトリミング処理が施される以上の工程を経て、図
3に示すように、振動部材本体36が大径開口端部38
に対向する小径開口端部40を有するスピーカ用振動部
材35が得られる。
【0030】上述したように得られたスピーカ用振動部
材35にあっては、図4に示すように、溶融密着状態を
とる相互接合部が形成された振動部材本体36における
大径開口端部38の近傍部分38Aとエッジ部37のエ
ッジ本体41における内周縁部41Bとが、各々の接合
面側を相互に溶融し合って重ね合わされて、強固に接合
されている。
【0031】さらに、図1に示すように、一体化された
振動部材本体36とエッジ部37とから成るスピーカ用
振動部材35は、このスピーカ用振動部材35を適正な
形態に保持する保持装置を構成するフレーム構体44に
装着される。フレーム構体44は、振動部材本体36の
小径開口端部40の背面側から覆うものとなるような、
全体として円錐台筒状に形成されて、大径端部側断部4
5と小径端部側断部46とが設けられている。この小径
端部側断部46には、環状ダンパ部材47が取付けられ
ている。
【0032】そして、スピーカ用振動部材35は、図1
に示すように、エッジ部37におけるガスケット部42
が、フレーム構体44に設けられた大径端部側断部45
により固定されて支持されるとともに、振動部材本体3
6の小径開口端部40の近傍部分を、フレーム構体44
に設けられた小径端部側断部46に取付けられた環状ダ
ンパ部材47によって支持されることにより、フレーム
構体44に装着される。
【0033】このように、フレーム構体44に装着され
て、フレーム構体44により適正な形態に保持されたス
ピーカ用振動部材35は、槽内温度が50°Cから90
°Cの温度範囲内の温度に設定された恒温槽内に配され
て、50°Cから90°Cの温度範囲内の温度に維持し
たもとで、30分から60分の時間範囲内の時間を経過
させる加熱処理が施される。その後、スピーカ用振動部
材35は、恒温槽から槽外に移して室温内に放置され
て、自然冷却される。
【0034】すなわち、フレーム構体44により適正な
形態に保持されたスピーカ用振動部材35は、50°C
から90°Cの温度範囲内の温度に30分から60分の
時間範囲内の時間だけ維持する加熱処理が施されて、そ
の後、自然冷却するアニーリング処理が施される。かか
るアニーリング処理によって、スピーカ用振動部材35
は、その後、フレーム構体44から取り外された後にお
いても、フレーム構体44により保持された状態と同様
な適正な形態を維持するものとなる。
【0035】そして、アニーリング処理が終了し、自然
冷却が完了したスピーカ用振動部材35は、フレーム構
体44から取り外される。振動部材本体36とエッジ部
37とから構成されるスピーカ用振動部材35にあって
は、ポリプロピレン樹脂材料とされた第1の樹脂材料3
3により成形された振動部材本体36に比して、ポリス
チレン樹脂材料とされた第2の樹脂材料34により成形
されたエッジ部37が柔軟性に富むものとされていて、
良好な音響特性が得られる。
【0036】なお、上述においては、スピーカ用振動部
材35に対するアニーリング処理にあたっての加熱温度
及び加熱時間は、50°Cから90°Cまでの温度範囲
内の温度及び30分から60分までの時間範囲内の時間
とされているが、斯かる50°Cから90°Cまでの温
度範囲、及び30分から60分のまで時間範囲は厳密で
ある必要はない。すなわち、50°Cより多少低い温度
から90°Cより多少高い温度までの範囲を含む略50
°Cから90°Cまでの温度範囲、及び30分より多少
短い時間から60分より多少長い時間までを含む略30
分から60分までの時間範囲内とすることで足りる。
【0037】上述したように実施される本発明に係るス
ピーカ用振動部材の製造方法の一例によれば、第1の樹
脂材料33により成形された振動部材本体36と第2の
樹脂材料34により成形されたエッジ部37との一体化
は、接着剤を用いて両者が貼り合わされるのではなく、
振動部材本体36及びエッジ部37の夫々の成形過程に
おいて両者に形成される相互接合部が溶融密着状態をと
ることによって行われるので、その一体化が、改善され
た作業効率のもとで行われることになる。このため、得
られるスピーカ用振動部材35は、品質の均一化が図ら
れ、また、接着剤を用いないことにより、その音響特性
を容易にコントロールすることができる。
【0038】さらに、このようにして得られるスピーカ
用振動部材35は、フレーム構体44により適正な形態
に保持されたもとで、略50°Cから90°Cまでの温
度範囲内の温度に略30分から60分までの時間範囲内
の時間だけ維持される加熱が行われた後、自然冷却され
るアニーリング処理が施され、その後適正な形態を維持
するものとされてスピーカ用振動部材となる。このた
め、スピーカ用振動部材35は、エッジ部37等に生じ
た歪、変形等の修正が容易に行われることによって、各
部に歪、変形等を伴わないスピーカ用振動部材として完
成される。
【0039】上述したスピーカ用振動部材の製造方法に
より製造された第1の実施例スピーカ用振動部材35に
ついて、図17を参照して説明する。このスピーカ用振
動部材35は、振動部材本体36と、エッジ部37と、
このエッジ部の外周に位置するガスケット部42とから
構成されている。
【0040】振動部材本体36は、ポリプロピレン樹脂
材料を成形材料として円錐台筒状に形成され、大径開口
端部38と、この大径開口部38に対向位置する小径開
口部109とを有している。また、小径開口部109に
は、円筒部が連結して一体に形成されている。振動部材
本体36は、大径開口端部38の主面に沿って設けられ
た接合部38Aに、エッジ部37の内周部背面に設けら
れた接合部41Bを重ね合わせて連結されている。
【0041】エッジ部37は、ポリスチレン樹脂材料を
成形材料として環状に形成され、略円弧に膨出形成され
たエッジ部本体41と、このエッジ部本体41の内周部
背面に沿って設けられた接合部41B及び外周部に沿っ
て設けられた接合部41Aとから構成されている。
【0042】ガスケット部42は、ポリスチレン樹脂材
料を成形材料として環状に形成され、エッジ部37の外
周部に沿って設けられた接合部41Aに、内周部が連結
して一体に形成されている。
【0043】以上のように構成されたスピーカ用振動部
材35は、振動部材本体36とエッジ部37とが、接着
剤を用いずに溶融密着状態で相互に接合されており、エ
ッジ部37とガスケット部42とが一体に形成されてい
ることにより、接合状態や振動系全体の剛性等の品質が
均一になり、音響特性を的確にコントロールすることが
できる。
【0044】上述したように第1のスピーカ用振動部材
35は、振動部材本体36とエッジ部とが、接着剤を用
いることなく、溶融密着状態で接合されることにより、
接合状態や振動系全体の剛性等の品質が均一になり、音
響特性を的確にコントロールすることができる。また、
接着剤を用いることなく接合することにより、生産工程
が簡略化され、生産効率が向上される。
【0045】つぎに、第2の実施例スピーカ用振動部材
の製造方法について、図8乃至図13を参照して説明す
る。実施例スピーカ用振動部材の製造方法は、各々が樹
脂材料を成形材料として成形された振動部材本体81と
エッジ部79及びダンパ部83とが一体化されることに
より得られる図9に示したスピーカ用振動部材85を形
成するが、このスピーカ用振動部材85を製造するにあ
たって、図10に示す成形金型50が用いられる。この
成形金型50は、可動型の上型52と固定型の下型51
とから構成されている。
【0046】上型52は、型中央部54と、この型中央
部54を包囲して配される環状可動型部53、及びこの
環状可動型部53のさらに外側にこの環状可動型部53
を包囲して配される環状型外周部55とを含んで構成さ
れている。上型52は、環状可動型部53が、型中央部
54及び環状型外周部55に対して、若干の上下方向の
相対移動を行うことにより、下降位置と上昇位置とを選
択的にとり得る構造とされている。
【0047】下型51は、型中央部56と、この型中央
部56を包囲して配される第1の環状可動型部57と、
この環状可動型部53のさらに外側にこの環状可動型部
57を包囲して配される環状型外周部59と、上型52
の型中央部54に臨む位置に配される第2の環状可動型
部58、及び上型52の環状可動型部53及び環状型外
周部55とに臨む位置に配される環状型上部60とから
構成されている。環状可動型部58は、第1の半環状可
動型部58Aと第2の半環状可動型部58Bとが組み合
わされて構成されている。
【0048】下型51は、第1の環状可動型部57が、
型中央部56及び環状型外周部59に対して、若干の上
下方向の相対移動を行って、下降位置と上昇位置とを選
択的にとり得る構造とされている。また、下型51は、
第2の環状可動型部58が、型上部60及び環状型外周
部59に対して、若干の水平方向の相対移動を行って、
下降位置と上昇位置とを選択的にとり得る構造とされて
いる。
【0049】そして、成形金型50は、環状可動部53
が下降位置する状態において、下型51と上型52の型
中央部54との間に、振動部材本体81を形成するため
の型空間である振動部材本体キャビティ61が形成され
ている。また、成形金型50は、下型51の環状可動型
部58と上型52の型中央部54との間に、エッジ部7
9を形成するための型空間であるエッジ部キャビティ6
2の一部が形成されている。
【0050】さらに、成形金型50は、下型51におけ
る第1の環状可動型部57と第2の環状可動型部58と
の間に、ダンパ部83を形成するための型空間であるダ
ンパ部キャビティ64が形成されている。さらにまた、
成形金型50は、下型51の環状可動型部58と上型の
環状可動型部53との間に、振動部材本体キャビティ6
1とエッジ部キャビティ62との両者に共通の相互連通
部63の一部が形成される。そして、成形金型50は、
環状可動部53が下降位置をとるときに、下型51の環
状型上部60と上型52の環状可動型部53との間に、
エッジ部キャビティ62の主要部分が形成されていない
状態とされる。
【0051】一方、成形金型50は、上型52の環状可
動型部53が上昇位置をとる状態にあるもとでは、下型
51と上型52の型中央部54との間に、振動部材本体
キャビティ61が形成される。また、成形金型50は、
下型51と上型52の環状可動型部53及び環状外周部
55との間に、エッジ部キャビティ62がその主要部を
含んで全体的に形成されている。さらに、成形金型50
は、下型51と上型52の環状可動部53の一部との間
に、振動部材本体キャビティ61とエッジ部キャビティ
62との両者に共通の相互連通部が全体的に形成されて
いる。
【0052】下型51には、それを貫通して振動部材本
体キャビティ61と成形金型50の外部とを連結するゲ
ート部71が、略中心に位置して形成されている。ま
た、下型51には、それを貫通してダンパ部キャビティ
64と成形金型50の外部とを連結するゲート部73が
形成されている。上型52は、環状型外周部55に、そ
れを貫通してエッジ部キャビティ62と成形金型50の
外部とを連結するゲート部72が形成されている。
【0053】そして、成形金型50は、成形が行われる
際に、第1の樹脂材料74がゲート部71を通じて振動
部材本体キャビティ61内に射出される。また、成形金
型50は、第2の樹脂材料75がゲート部72を通じて
エッジ部キャビティ62内に射出されるとともに、第3
の樹脂材料76がゲート部73を通じてダンパ部キャビ
ティ64内に射出される。
【0054】以上のように構成された成形金型50を用
いてスピーカ用振動部材85を成形する製造方法につい
て、以下、説明する。成形金型50は、図10に示すよ
うに、上型52の環状可動型部53が下降位置をとる状
態とするとともに、下型51の第1の環状可動型部57
が上昇位置をとる状態とする。
【0055】成形金型50は、図11に示すように、例
えば、オレフィン系熱可塑性樹脂材料とし、特に、ポリ
プロピレン樹脂材料とした第1の樹脂材料74が、ゲー
ト部71を通じて振動部材本体キャビティ61内に射出
される。そして、成形金型50は、振動部材本体キャビ
ティ61に、下型51と上型52の環状可動型部53の
一部との間に形成される相互連通部63の一部を含め
て、第1の樹脂材料74が充填され、この第1の樹脂材
料74による振動部材本体81の成形を行う。
【0056】このとき、成形金型50は、上型52の環
状可動型部53が下降位置をとることにより、下型51
と上型52の環状可動型部53との間にエッジ部キャビ
ティ62の主要部分が形成されない状態とされている。
このため、振動部材本体キャビティ61に充填された第
1の樹脂材料74は、相互連通部63を通じてエッジ部
キャビティ62に流入することが防止されている。
【0057】また、成形金型50は、下型51の第1の
環状可動型部57が上昇位置をとることにより、下型5
1における第1の環状可動型部57と第2の環状可動型
部58との間にダンパ部キャビティ64が形成されない
状態とされている。このため、振動部材本体キャビティ
61に充填された第1の樹脂材料74は、ダンパ部キャ
ビティ64に流入することが防止されている。
【0058】続いて、振動部材本体81が成形された直
後、成形金型50は、図12に示すように、上型52の
環状可動型部53を下降位置から上昇位置をとる状態に
移行するとともに、下型51の第1の環状可動型部57
を上昇位置から下降位置をとる状態に移行する。
【0059】成形金型50は、図13に示すように、例
えば、スチレン系樹脂材料とし、特に、エラストマー樹
脂材料とした第2の樹脂材料75を、ゲート部72を通
じてエッジ部キャビティ62内に射出され、かつ、例え
ば、ナイロン系樹脂材料又はポリプロピレン樹脂材料と
した第3の樹脂材料76を、ゲート部73を通じてダン
パ部キャビティ64内に射出される。このとき、成形金
型50には、ゲート部72及びゲート部73からそれぞ
れ第2の樹脂材料75及び第3の樹脂材料76とが同時
に射出される。
【0060】そして、成形金型50は、下型51と上型
52の環状可動型部53の一部との間に形成され、既に
その一部に第1の樹脂材料74により成形された振動部
材本体81の一部が配された相互連通部63を含めて、
エッジ部キャビティ62に第2の樹脂材料75を充填す
ることにより、この第2の樹脂材料75によるエッジ部
79の成形を行う。
【0061】このとき、成形金型50は、第1の樹脂材
料74により相互連通部63に形成された振動部材本体
81の一部に重ねて、第2の樹脂材料75によりエッジ
部の一部が形成されることになる。このため、振動部材
本体81の一部とそれに重ねられたエッジ部の一部と
は、溶融密着状態をとって相互に接合される。したがっ
て、成形金型50は、相互連通部63において、第1の
樹脂材料74により成形された振動部材本体81と第2
の樹脂材料75により成形されたエッジ部79とが、溶
融密着状態とされる相互接合部を形成する。
【0062】また、成形金型50は、第1の樹脂材料7
4により形成された振動部材本体81の一部に重ねて、
第3の樹脂材料76によりダンパ部83の一部が形成さ
れることになる。このため、振動部材本体81の一部と
それに重ねられたダンパ部83の一部とは、溶融密着状
態をとって相互に接合される。したがって、成形金型5
0は、第1の樹脂材料74により成形された振動部材本
体81と第3の樹脂材料76により成形されたダンパ部
83とが、溶融密着状態とされる相互接合部を形成す
る。
【0063】上述したように、成形金型50は、第2の
樹脂材料75によるエッジ部79の成形加工及び第3の
樹脂材料76によるダンパ部83の成形加工とを行った
後、上型52と下型51との型開き動作が行われる。下
型51は、第2の環状可動型部58が、第1の半環状可
動型部58A及び第2の半環状可動型部とに分割され、
これら半環状可動型部58A、58Bとがそれぞれ水平
方向にスライドすることにより、型開き動作が行われ
る。そして、振動部材本体81とダンパ部79とが接合
されたスピーカ用振動部材85は、型開き動作された下
型51から取り出される。
【0064】図8に示すスピーカ用振動部材85は、ポ
リプロピレン樹脂材料を第1の樹脂材料74として成形
された振動部材本体81と、エラストマー樹脂材料を第
2の樹脂材料75として成形されたエッジ部79及びポ
リプロピレン樹脂材料を第3の樹脂材料76として成形
されたダンパ部83とが一体化されて得られる。
【0065】振動部材本体81は、円錐台筒状に全体が
形成され、大径開口端部78を有するとともに、大径開
口端部78に対向する連結部77が設けられている。こ
の連結部77には、ゲート部71から射出された第1の
樹脂材料74の第1の破断部77Aが残されている。
【0066】エッジ部79は、振動部材本体81の大径
開口端部78に対応する直径寸法を有した環状のエッジ
本体82と、このエッジ本体82の外周縁部82Aに連
結されてエッジ本体82を包囲する環状のガスケット部
84とから構成されている。ガスケット部84には、ゲ
ート部72から射出された第2の樹脂材料75の第2の
破断部84Aが残されている。
【0067】ダンパ部83には、振動部材本体81の連
結部77の外周部77Bに沿って凹部83Bが設けられ
ている。また、ダンパ部83には、ゲート部73から射
出された第3の樹脂材料76の第3の破断部83Aが残
されている。
【0068】そして、スピーカ用振動部材85は、エッ
ジ部79に設けられたエッジ本体82の内周縁部82B
が、振動部材本体81における大径開口端部78の近傍
部分78Aに重ね合わせて形成れている。すなわち、ス
ピーカ用振動部材85は、振動部材本体81における大
径開口端部78の近傍部分78Aと、エッジ部79に設
けられたエッジ本体82の内周縁部82Aとが、溶融密
着状態をとる相互接合部を形成している。また、スピー
カ用振動部材85は、振動部材本体81の連結部77の
外周部77Bと、ダンパ部83の内周部83Cとが、溶
融密着状態をとる相互接合部を形成している。
【0069】続いて、図8に示すスピーカ用振動部材8
5に対して、振動部材本体81に設けられた連結部77
を、この連結部77に残された第1の樹脂材料74の破
断部77Aと共に切除する処理が施される。また、スピ
ーカ用振動部材85に対して、エッジ部79のガスケッ
ト部84に残された第2の樹脂材料75の破断部84
A、及びダンパ部83に残された成形材料73の破断部
83Aとをそれぞれ切除する処理が施される。さらに、
必要に応じて、振動部材本体81と、エッジ部79、及
びダンパ部83について、それぞれトリミング処理が施
される。したがって、図9に示すように、振動部材本体
81が大径開口端部78に対向する小径開口端部80を
有するスピーカ用振動部材85が、得られる。
【0070】さらに、スピーカ用振動部材85は、適正
な形態を保持するために、図1に示した保持装置を構成
するフレーム構体44に装着され、加熱処理及びアニー
リング処理が施される。これら加熱処理及びアニーリン
グ処理は、上述した第1の実施例スピーカ用振動部材の
製造方法とほぼ同一であるため、説明を省略する。
【0071】上述したように、第2の実施例スピーカ用
振動部材の製造方法によれば、振動部材本体とエッジ
部、及び振動部材本体とダンパ部とを、接着剤を用いず
に3種類の樹脂材料から一体成形することにより、製造
工程を削減し、簡略化することができるため、生産効率
が向上される。また、振動部材本体とエッジ部、及び振
動部材本体とダンパ部とが接着剤を用いずに、それぞれ
溶融密着状態によって一体成形されることにより、振動
系全体の剛性の品質を均一にすることができる。
【0072】第2の実施例スピーカ用振動部材の製造方
法により製造される第2の実施例スピーカ用振動部材8
5について、図18及び図19を参照して説明する。こ
のスピーカ用振動部材85は、振動部材本体81と、エ
ッジ部79と、このエッジ部79の外周に位置するガス
ケット部84と、ダンパ部83とから構成されている。
【0073】振動部材本体81は、ポリプロピレン樹脂
材料を成形材料として円錐台筒状に形成され、大径開口
端部78と、この大径開口端部78に対向位置する小径
開口部80とを有している。そして、振動部材本体81
は、大径開口端部78の主面に沿って設けられた接合部
78Aに、エッジ部79の内周部背面に設けられた接合
部82Bを重ね合わせて連結されている。また、小径開
口部80の外周部に沿ってダンパ部83の接合部83C
が連結されている。
【0074】エッジ部79は、エラストマー樹脂材料を
成形材料として環状に形成され、略円弧に膨出形成され
たエッジ部本体82と、このエッジ部本体82の内周部
背面に沿って設けられた接合部82B及び外周部に沿っ
て設けられた接合部82Aとから構成されている。
【0075】ガスケット部84は、エラストマー樹脂材
料を成形材料として環状に形成され、エッジ部79の外
周部に沿って設けられた接合部82Aに、内周部が連結
して一体に形成されている。そして、ガスケット部84
には、環状底面部114に所定間隔を隔てて放射状に複
数個の溝140がそれぞれ設けられている。また、この
溝140は、図19中A詳細に示すように、断面略V字
状に形成されている。すなわち、ガスケット部84の環
状底面部114は、複数個の溝140が設けられること
により、歪等による変形が防止されている。
【0076】ダンパ部83は、ナイロン系樹脂材料を成
形材料として円盤状に形成され、底面部に小径開口部8
0の軸線を中心とする円形溝83Bが凹設されている。
そして、ダンパ部83には、図19に示すように、小径
開口部80の軸線を中心とする複数個の円弧状スリット
120が、円形溝83Bの底面にそれぞれ設けられてい
る。また、ダンパ部83は、小径開口部80の軸線を中
心とする複数個の円弧状スリット121が、円弧状スリ
ット120の外周に沿って、それぞれ設けられている。
【0077】さらに、ダンパ部83には、外周部の環状
底面部115に所定間隔を隔てて放射状に複数個の溝1
39がそれぞれ設けられている。また、この溝139
は、図19中A詳細に示すように、断面略V字状に形成
されている。すなわち、ダンパ部83の外周部の環状底
面部115は、複数個の溝139がそれぞれ設けられる
ことにより、歪等による変形が抑制されている。
【0078】以上のように構成されたスピーカ用振動部
材85が用いられるスピーカ103について、図20を
参照して説明する。このスピーカ103は、音声を発生
する振動部133と、この振動部133に振動を発生す
る磁気回路部134と、これら振動部133及び磁気回
路部134とを収納する本体部135とから構成されて
いる。
【0079】振動部133は、スピーカ用振動部材85
と、このスピーカ用振動部材85に接合されたボビン1
27と、このボビン127に設けられたキャップ138
と、ボビン127に巻回されたボイスコイル132とか
ら構成されている。ボビン127は、円筒状に形成さ
れ、一方の側端部がキャップ138により閉塞されてい
る。また、ボビン127には、開口されている側端部の
外周部に、ボイスコイル132が巻回されている。この
ボイスコイル132は、両端部が図示しない電源に接続
されている。そして、スピーカ用振動部材85には、小
径開口部80の内周部に沿って、ボビン127のキャッ
プ138により閉塞された側端部の外周部が接合されて
いる。
【0080】磁気回路部134は、ポール131と、こ
のポール131に設けられた主マグネット128と、こ
の主マグネット128に接して設けられたヨーク130
と、ポール131を挟んで対向する位置に設けられたシ
ールド用マグネット131とから構成されている。ポー
ル131は、円盤状に形成され、主面の中心に位置して
円柱状突部131Aが一体に突出形成されている。そし
て、ポール131の円柱状突部131Aは、ボビン12
7の中空部に配されている。
【0081】また、ポール131には、環状に形成され
た主マグネット128が、主面に設けられている。ま
た、ポール131には、主マグネット128に接して、
環状に形成されたヨーク130が、振動部133のボイ
スコイル132を包囲する状態に設けられている。さら
に、ポール131には、このポール131を挟んで主マ
グネット128と対向する位置に、環状に形成されたシ
ールド用マグネット131が設けられている。このシー
ルド用マグネット131は、主マグネット128の磁気
がスピーカ103の外部に漏れないように、主マグネッ
ト128の磁気を打ち消すはたらきをする。
【0082】本体部135は、振動部133を支持する
フレーム構体125と、磁気回路部134を収納するシ
ールドカバー126とから構成されている。フレーム構
体125は、略円錐台筒状に形成され、大径開口端部1
25Aと、この大径開口端部125Aと対向位置する小
径開口端部125Bとを有している。フレーム構体12
5には、大径開口端部125Aに、スピーカ用振動部材
85のガスケット部84を支持する第1の環状支持部1
36が形成されており、この第1の環状支持部136に
ガスケット部84が接着されている。また、フレーム構
体125には、円錐台筒状の傾斜部の中途位置に、スピ
ーカ用振動部材85のダンパ部83を支持する第2の環
状支持部137が形成されており、この第2の環状支持
部137にダンパ部83が接着されている。
【0083】シールドカバー126、鉄を材料として円
筒状に形成され一方の開口端部を閉塞されている。そし
て、このシールドカバー126は、磁気回路部134が
収納され、フレーム構体125の小径開口部125B側
に、開口端部が接合されている。シールドカバー126
は、主マグネット128の磁気が外部に漏れることを防
止するはたらきをする。
【0084】以上のように構成されたスピーカ103
は、スピーカ用振動部材85のガスケット部84に複数
個の溝140がそれぞれ設けられることにより、フレー
ム構体125との接着面であるガスケット部84の歪み
が抑制される。また、スピーカ103は、スピーカ用振
動部材85のダンパ部83に複数個の溝139がそれぞ
れ設けられることにより、フレーム構体125との接着
面であるダンパ部83の歪みが抑制される。このため、
スピーカ103は、スピーカ用振動板85とフレーム構
体125との接着力が向上する。
【0085】上述したように、スピーカ用振動部材85
は、振動部材本体81とエッジ部79、及び振動部材本
体81とダンパ部83とが、接着剤を用いることなく、
それぞれ溶融密着状態で接合されることにより、接合状
態や振動系全体の剛性等の品質が均一になり、音響特性
を的確にコントロールすることができる。また、スピー
カ用振動部材85は、ガスケット部84の環状底面部1
14、及びダンパ部83の外周部の環状底面部115と
に、放射状に溝140、139がそれぞれ設けられるこ
とにより、歪等による変形が抑制される。このため、ス
ピーカ用振動部材85は、フレーム構体125との接着
力が向上する。
【0086】
【発明の効果】本発明に係るスピーカ用振動部材の製造
方法によれば、例えば、オレフィン系樹脂材料を成形材
料として成形された振動部材本体と、例えば、スチレン
系樹脂材料を成形材料として成形されたエッジ部とが、
それらの相互接合部が溶融密着状態をとることにより、
接着剤を用いることなく相互接合されて一体化され、ス
ピーカ用振動部材を形成する。このため、振動部材本体
とエッジ部との一体化が改善された作業効率のもとで行
われ、それにより得られるスピーカ用振動部材の品質の
均一化が図られることにより、また、接着剤が用いられ
ないことにより、振動部材本体とエッジ部とが一体化さ
れて得られるスピーカ用振動部材は、その音響特性を容
易にコントロールすることできる。
【0087】さらに、本発明に係るスピーカ用振動部材
の製造方法によれば、振動部材本体と弾性支持部とが、
それらの相互接合部が溶融密着状態をとることにより、
一体化されて得られるスピーカ用振動部材が、適正な形
態をとる状態におかれたもとで、略50°Cから90°
Cまでの温度範囲内の温度に略30分から60分までの
時間範囲内の時間だけ維持される加熱処理が施され、そ
の後自然冷却されることにより、スピーカ用振動部材に
おけるエッジ部等に生じた歪、変形等の修正が容易に行
われて、各部に歪、変形等を伴わないスピーカ用振動部
材が得られる。
【0088】また、本発明に係るスピーカ用振動部材に
よれば、振動部材本体と、この振動部材本体の大径開口
端部及び/又は小径開口端部を支持する環状の弾性支持
部とが、接着剤を用いることなく溶融密着状態で接合さ
れることにより、接合状態や振動系全体の剛性等の品質
が均一になり、音響特性を的確にコントロールすること
ができる。さらに、弾性支持部の外周部の環状底面部
に、放射状に溝を設けたことにより、これら環状底面部
の歪等による変形が抑制される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るスピーカ用振動部材の製造方法に
おいてスピーカ用振動部材がフレーム構体に支持された
状態を示す縦断面図である。
【図2】同スピーカ用振動部材の製造方法において成形
されたスピーカ用振動部材を示す縦断面図である。
【図3】同スピーカ用振動部材の製造方法において成形
されたスピーカ用振動部材を示す縦断面図である。
【図4】同スピーカ用振動部材の製造方法において成形
せれたスピーカ用振動部材を示す要部縦断面図である。
【図5】同スピーカ用振動部材の製造方法に用いられる
成形金型を示す縦断面図である。
【図6】同スピーカ用振動部材の製造方法に用いられる
成形金型を示す縦断面図である。
【図7】同スピーカ用振動部材の製造方法に用いられる
成形金型を示す縦断面図である。
【図8】同スピーカ用振動部材の製造法において成形さ
れたスピーカ用振動部材を示す縦断面図である。
【図9】同スピーカ用振動部材の製造法において成形さ
れたスピーカ用振動部材を示す縦断面図である。
【図10】同スピーカ用振動部材の製造法に用いられる
成形金型を示す縦断面図である。
【図11】同スピーカ用振動部材の製造法に用いられる
成形金型を示す縦断面図である。
【図12】同スピーカ用振動部材の製造法に用いられる
成形金型を示す縦断面図である。
【図13】同スピーカ用振動部材の製造法に用いられる
成形金型を示す縦断面図である。
【図14】従来のスピーカ用振動部材の製造方法におい
て製造過程の説明に供されるスピーカ用振動部材を示す
縦断面図である。
【図15】従来のスピーカ用振動部材の製造方法におい
て製造過程の説明に供されるスピーカ用振動部材を示す
縦断面図である。
【図16】従来のスピーカ用振動部材の製造方法におい
て製造過程の説明に供されるスピーカ用振動部材を示す
縦断面図である。
【図17】本発明に係るスピーカ用振動部材を示す縦断
面図である。
【図18】同スピーカ用振動部材を示す縦断面図であ
る。
【図19】同スピーカ用振動部材を示す背面側平面図で
ある。
【図20】同スピーカ用振動部材が用いられたスピーカ
を示す縦断面図である。
【符号の説明】
21 成形金型 22 下型 23 上型 24 型中央部 25 環状可動型部 26 環状型外周部 27 振動部材本体キャビティ 28 エッジ部キャビティ 29 相互連結部分 30、31 ゲート部 33 第1の樹脂材料 34 第2の樹脂材料 35 スピーカ用振動部材 36 振動部材本体 37 エッジ部(弾性支持部) 38 大径開口端部 40 小径開口端部 41 エッジ本体 42 ガスケット部 44 フレーム構体 47 環状ダンパ部材

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円錐台筒状の振動部材本体と、この振動
    部材本体の大径開口端部及び/又は小径開口端部を支持
    する弾性支持部とから構成されるスピーカ用振動部材の
    製造方法において、 振動部材本体キャビティを有する振動部材本体型部に対
    して弾性支持部キャビティを有する弾性支持部型部との
    間に相互連通部を設けるとともに、型締め、型開き自在
    に組み合わせて構成した成形金型を用い、 振動部材本体キャビティに第1の樹脂材料を射出して振
    動部材本体を成形した後、振動部材本体型部に型締めさ
    れた弾性支持部型部の弾性支持部キャビティに前記第1
    の樹脂材料と異なる第2の樹脂材料を射出し、第1の樹
    脂材料により成形された振動部材本体と第2の樹脂材料
    により成形された弾性支持部とが、相互連通部により形
    成された相互接合部において溶融密着状態となって一体
    化されてスピーカ用振動部材を一体成形することを特徴
    とするスピーカ用振動部材の製造方法。
  2. 【請求項2】 弾性支持部は、振動部材本体の大径開口
    端部側に設けたエッジ部であることを特徴とする請求項
    1記載のスピーカ用振動部材の製造方法。
  3. 【請求項3】 弾性支持部は、振動部材本体の小径開口
    端部側に設けたダンパ部であることを特徴とする請求項
    1記載のスピーカ用振動部材の製造方法。
  4. 【請求項4】 弾性支持部は、振動部材本体の大径開口
    端部側に設けたエッジ部及び振動部材本体の小径開口端
    部側に設けたダンパ部とからなることを特徴とする請求
    項1記載のスピーカ用振動部材の製造方法。
  5. 【請求項5】 振動部材本体キャビティを有する振動部
    材本体型部に対して一方側にエッジ部キャビティを有す
    るエッジ部型部を、他方側にダンパ部キャビティを有す
    るダンパ部型部とをそれぞれ相互連通部を介して型締
    め、型開き自在に組み合わせて構成した成形金型を用
    い、振動部材本体キャビティに第1の樹脂材料を射出し
    て振動部材本体を成形した後、振動部材本体型部に型締
    めされたエッジ部型部のエッジ部キャビティに第2の樹
    脂材料を射出し、振動部材本体型部に型締めされたダン
    パ部型部のダンパ部キャビティに前記第2の樹脂材料と
    異なる第3の樹脂を射出し、振動部材本体に対してエッ
    ジ部とダンパ部とを相互連通部により形成された相互接
    合部において一体化されてスピーカ用振動部材を一体成
    形することを特徴とする請求項4記載のスピーカ用振動
    部材の製造方法。
  6. 【請求項6】 成形されたスピーカ用振動部材は、適正
    な形態をとる状態におかれ、略50°Cから90°Cの
    温度範囲内の温度に維持したもとで略30分から60分
    の時間範囲内の時間を経過させる加熱処理を行い、該加
    熱処理後、自然冷却状態において製造されることを特徴
    とする請求項1乃至5記載のスピーカ用振動部材の製造
    方法。
  7. 【請求項7】 成形されたスピーカ用振動部材に対する
    加熱処理及び自然冷却は、このスピーカ用振動部材を適
    正な形態に保持する保持装置に装着して行うことを特徴
    とする請求項6記載のスピーカ用振動部材の製造方法。
  8. 【請求項8】 成形されたスピーカ用振動部材のエッジ
    部の外周縁部側を固定して支持するとともに、振動部材
    本体における相互接合部とは反対側の端部をダンパ部材
    を介して支持するフレーム構体により構成された保持装
    置を用いることを特徴とする請求項7記載のスピーカ用
    振動部材の製造方法。
  9. 【請求項9】 成形されたスピーカ用振動部材を略50
    °Cから90°Cの温度範囲内の温度に維持するにあた
    り、このスピーカ用振動部材を恒温槽内に配することを
    特徴とする請求項6記載のスピーカ用振動部材の製造方
    法。
  10. 【請求項10】 第1の樹脂材料により成形された振動
    部材本体に対して第2の樹脂材料により成形されたエッ
    ジ部を柔軟性に富むものとなすことを特徴とする請求項
    1、2又は4乃至9記載のスピーカ用振動部材の製造方
    法。
  11. 【請求項11】 第1の樹脂材料は、オレフィン系樹脂
    材料が用いられるとともに第2の樹脂材料は、スチレン
    系樹脂材料が用いられることを特徴とする請求項1、2
    又は6乃至9記載のスピーカ用振動部材の製造方法。
  12. 【請求項12】 第1の樹脂材料は、ポリプロピレン樹
    脂材料が用いられるとともに第2の樹脂材料は、ポリス
    チレン樹脂材料が用いられることを特徴とする請求項
    1、2又は6乃至9記載のスピーカ用振動部材の製造方
    法。
  13. 【請求項13】 第1の樹脂材料は、オレフィン系樹脂
    材料が用いられ、第2の樹脂材料は、スチレン系樹脂材
    料が用いられるとともに第3の樹脂材料は、ナイロン系
    樹脂材料が用いられることを特徴とする請求項5乃至9
    記載のスピーカ用振動部材の製造方法。
  14. 【請求項14】 第1の樹脂材料は、オレフィン系樹脂
    材料が用いられ、第2の樹脂材料は、スチレン系樹脂材
    料が用いられるとともに第3の樹脂材料は、オレフィン
    系樹脂材料が用いられることを特徴とする請求項5乃至
    9記載のスピーカ用振動部材の製造方法。
  15. 【請求項15】 円錐台筒状の振動部材本体と、この振
    動部材本体の大径開口端部及び/又は小径開口端部を支
    持する環状の弾性支持部とから構成されるスピーカ用振
    動部材において、振動部材本体と弾性支持部とが互いに
    異なる樹脂材料により形成されるとともに、これら振動
    部材本体と弾性支持部との相互接合部が、溶融密着状態
    をとって一体に連設されていることを特徴とするスピー
    カ用振動部材。
  16. 【請求項16】 弾性支持部は、振動部材本体の大径開
    口端部側に設けたエッジ部であることを特徴とする請求
    項15記載のスピーカ用振動部材。
  17. 【請求項17】 弾性支持部は、振動部材本体の小径開
    口端部側に設けたダンパ部であることを特徴とする請求
    項15記載のスピーカ用振動部材。
  18. 【請求項18】 弾性支持部は、振動部材本体の大径開
    口端部側に設けたエッジ部及び振動部材本体の小径開口
    端部側に設けたダンパ部であることを特徴とする請求項
    15記載のスピーカ用振動部材。
  19. 【請求項19】 弾性支持部は、振動部材本体に対して
    柔軟性を付与されて構成されたことを特徴とする請求項
    15乃至18記載のスピーカ用振動部材。
  20. 【請求項20】 弾性支持部には、外周部の環状底面部
    に沿って放射状に所定個数の溝がそれぞれ設けられたこ
    とを特徴とする請求項15、16、18又は19記載の
    スピーカ用振動部材。
  21. 【請求項21】 振動部材本体がオレフィン系樹脂材料
    により形成されるとともに弾性支持部がスチレン系樹脂
    材料により形成されることを特徴とする請求項15乃至
    18、20又は21記載のスピーカ用振動部材。
  22. 【請求項22】 振動部材本体がポリプロピレン樹脂材
    料により形成されるとともに弾性支持部がポリスチレン
    樹脂材料により形成されることを特徴とする請求項15
    乃至18、20又は21記載のスピーカ用振動部材。
  23. 【請求項23】 振動部材本体がオレフィン系樹脂材料
    により形成され、エッジ部がスチレン系樹脂材料により
    形成されるとともにダンパ部がナイロン系樹脂材料によ
    り形成されることを特徴とする請求項18、20又は2
    1記載のスピーカ用振動部材。
  24. 【請求項24】 振動部材本体がオレフィン系樹脂材料
    により形成され、エッジ部がスチレン系樹脂材料により
    形成されるとともにダンパ部がオレフィン系樹脂材料に
    より形成されることを特徴とする請求項18、20又は
    21記載のスピーカ用振動部材。
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