JPH07162509A - 電子交換機のプログラム変更方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】二重化構成となっている交換機のプログラムの
変更方法において、交換動作に影響を与えずにプログラ
ムの変更を行なう方法を提供する。 【構成】両系運転動作モード（Ｓ１）となっている系構
成を片系運転動作モード（Ｓ２）にして予備系を運転動
作から切り離す。切り離された予備系のメモリーにプロ
グラム変更をかける（Ｓ３）。次に、現用系メモリーの
データより交換動作を継続させるための呼管理データ，
局データを予備系のメモリーにコピーする（Ｓ４）。し
かる後に現用系と予備系の系構成を切り替える（Ｓ５）
ことにより交換動作を継続させたままプログラム変更を
行う。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、電子交換機のプログラ
ム変更方法に関し、特に、交換動作の中断を伴うことな
くプログラム変更を行える電子交換機のプログラム変更
方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種の電子交換機のプログラム
変更方法は、二重化構成されている交換機の現在交換動
作を行なっている現用系のプログラムの一部を直接にメ
モリー書き換えを行うマン・マシン・インタフェースコ
マンドを用いて変更する方法や、現在交換動作を行なっ
ていない予備系に新しいプログラムをロードして、シス
テム再初期設定処理を強制的に行なって旧プログラムか
ら新プログラムに切り替え、移行する（以後「ファイル
アップ」と呼ぶ）等の方法や、あるいは、特開平２−２
５６３９２号公報に開示されているように、書き換えよ
うとする新データ、または新プログラムを設定した外部
装置を新たに設けて、使用する方法がある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】この従来の電子交換機
のプログラム変更方法においては、交換動作を行なって
いる現用系のプログラムをマン・マシン・インタフェー
スコマンドを用いて直接変更する方法では、コマンドを
投入する保守者はプログラムに変更をかけるためのコマ
ンドの投入の順番を考慮しなければならず、また、プロ
グラム開発者自身はその変更プログラムの作成において
プログラム変更方法を考慮しなければならない。また、
ファイルアップによる方法においては、新プログラムへ
の移行の際に初期設定処理を実行するため、交換機シス
テムを停止させなければならないので交換動作の一時中
断が発生するという問題や、特開平２−２５６３９２号
公報に開示されている技術においては、書き換えようと
する新データ、または新プログラムを設定した外部装置
を新たに設置しなければならないという問題があった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明の電子交換機のプ
ログラム変更方法は、二重化構成の電子交換機のプログ
ラム変更方法であって、予備系を交換動作から切り離
し、切り離された当該予備系のメモリーに変更プログラ
ムをロードし、現用系のメモリーの有する交換動作を継
続させるための呼管理データ、局データを予備系のメモ
リーにコピーし、しかる後に現用系と予備系の系構成を
切り替えることにより交換動作を継続させたままプログ
ラムを変更することを特徴とする。

【０００５】

【実施例】次に、本発明について図面を参照して説明す
る。

【０００６】図１は、本発明に係る電子交換機のプログ
ラム変更方法の流れ図とその各ステップに対応するメモ
リーの状態を表す図である。なお、同図において動作開
始時に現用系であるメモリー１ならびに当該メモリー１
に格納されているプログラム１１，データ１２および予
備系であるメモリー２ならびに当該メモリー２に格納さ
れているプログラム２１，データ２２に付された符号は
処理終了まで同じ符号を有しているとして以下説明す
る。

【０００７】交換機は、交換動作を継続させる信頼性確
保の面から交換動作を行っている現用系と現用系が障害
となった場合にそなえて待機している予備系とが同一内
容のプログラムおよびデータを持つ二重化の構成となっ
ている。両系運転動作モード（Ｓ１）では、現在交換動
作を行っている現用系と現在待機中の系、すなわち予備
系とが並列二重化運転を行なっている状態であり、現用
系のメモリー１のプログラム１１，データ１２と予備系
のメモリー２のプログラム２１，データ２２は同一内容
となっている。このような二重構造になっている交換機
においては、正常に運転されている場合において実際に
作動しているのは、片方の系のみであるので、本発明の
電子交換機のプログラム変更方法は待機中の予備系を活
用するものである。

【０００８】まず予備系側を切り離し、交換機を現用系
側でのみで動作する片系運転動作モード（Ｓ２）に切り
替ええる。この状態では、現用系は実際に交換動作を行
っているのでそのデータ１２の内容は時々刻々と変化す
るのに対して、予備系のメモリー２のデータ２２の内容
は、片系運転動作モードになった時点のままとなる。

【０００９】この、運転動作から切り離された予備系メ
モリー２のプログラム２１に磁気テープ装置などの入力
媒体を用いて変更プログラム３をロードする予備系のプ
ログラム変更処理（Ｓ３）を実施する。

【００１０】従来のファイルアップによる方法の場合
は、両系のデータの整合を図るためにここでシステムの
再初期設定処理を行なっていたので交換機の一時停止が
発生していたが、本発明のプログラム変更方法では現用
系メモリー１のデータ１２の交換動作を継続させるため
の呼管理情報、局データなど交換動作に必要な一時メモ
リー情報のデータ類の内容を、予備系メモリー２のデー
タ２２へコピーする状態（Ｓ４）へ移行する。この作業
を行なうことによって、交換動作の一時停止も無く、予
備系のデータ２２は現用系のデータ１２と同一とするこ
とができ、なおかつ、プログラムは変更された新内容に
切り替わる。

【００１１】最後に、系切替え処理（Ｓ５）を実施する
ことにより変更されたプログラムを持つメモリー２が現
用系となり、交換機の系は変わるが、交換動作にはなん
ら支障はなく、交換機は変更されたプログラム上で動作
することができる。

【００１２】さらに、この後、通常動作の両系運転動作
モードにすれば予備系となったメモリー１のプログラム
１１およびデータ１２は変更されたプログラムの格納さ
れている現用系のメモリー２からコピーされて、両系の
メモリーを同一内容とすることができる。

【００１３】

【発明の効果】以上説明したように本発明は、交換動作
を行っていない予備系のプログラムに変更をかけること
により、現在行っている変換動作に与える影響を考慮す
ることなくプログラム変更を行えるのでプログラム変更
を容易に実施することができ、また、交換動作の一時停
止も行わないので信頼性の高い電子交換機システムを提
供することができるという効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の電子交換機のプログラム変更方法の流
れ図とその各ステップに対応するメモリーの状態を表す
図。

【符号の説明】

１，２ メモリー １１，２１ プログラム １２，２２ データ ３ 変更プログラム

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 二重化構成の電子交換機のプログラム変
   更方法において、 予備系を交換動作から切り離し、 切り離された当該予備系のメモリーに変更プログラムを
   ロードし、 現用系のメモリーの有する交換動作を継続させるための
   呼管理データ、局データを予備系のメモリーにコピー
   し、 しかる後に現用系と予備系の系構成を切り替えることに
   より交換動作を継続させたままプログラムを変更するこ
   とを特徴とする電子交換機のプログラム変更方法。