JPH07161314A - 水平直線性補正コイル - Google Patents

水平直線性補正コイル

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JPH07161314A
JPH07161314A JP31165693A JP31165693A JPH07161314A JP H07161314 A JPH07161314 A JP H07161314A JP 31165693 A JP31165693 A JP 31165693A JP 31165693 A JP31165693 A JP 31165693A JP H07161314 A JPH07161314 A JP H07161314A
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coil
linearity correction
horizontal linearity
winding
drum type
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Yutaka Tsutsumi
豊 堤
Isogo Konno
五十五 今野
Takanobu Ito
孝伸 伊藤
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 広偏向角度の陰極線管を備えたテレビジョン
受像機に用いられる水平直線性補正コイルに関し、生産
性、品質、実装性に優れたものを提供することを目的と
する。 【構成】 ドラム型磁心15の巻芯部18に中空部19
を形成し、この巻芯部18に巻線20を巻回して一方の
コイル部21とし、ドラム型磁心22に巻線26を巻回
して他方のコイル部27とし、この両コイル部21,2
7間に永久磁石28と非磁性絶縁体29を介して結合し
て構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はテレビジョン受像機など
に用いられる水平直線性補正コイルに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】112度の広偏向角度でフラットフェー
スと呼ばれる蛍光面が平坦な陰極線管を用いるテレビジ
ョン受像機では、図4に示すように画面に格子状のクロ
スハッチパターン1を表示すると画面の水平方向におい
て、中央部と左右両端との中間部1a,1bで示される
間隔が伸びる歪が発生する。
【0003】図5の水平偏向電流2aのように時間tに
対して直線性(時間に対して一定の変化率)であり、図
6に示す陰極線管3の陰極線(電子ビーム)が時間変化
に対して一定の角度(θa1=θa2=θa3=θa4)で電磁
偏向され、そして、陰極線管3の蛍光面は平坦な形状と
なっているため、陰極線管3の蛍光面の表示される位置
寸法はla1≠la2≠la3≠la4となる。
【0004】この歪を補正するため図7に示す回路のよ
うに、水平偏向出力回路4に接続される水平偏向コイル
5に水平直線性補正コイル6,7を直列に接続し、この
水平直線性補正コイル7にコンデンサ8を接続して水平
偏向回路としていた。
【0005】図8に上記水平直線性補正コイル6と7の
電気的特性を示している。水平直線性補正コイル6の特
性はL6で、水平直線性補正コイル7の特性はL7で示し
てある。水平直線性補正コイル6の特性L6は水平偏向
電流IHの0と−側最大値との中間でインピーダンスの
ピーク値を示し、水平直線性補正コイル7の特性L7
水平偏向電流IHの0と+側最大値との中間でインピー
ダンスのピーク値を示し、特性L6のピーク値は特性L7
のピーク値より大きくなっている。
【0006】この両特性L6,L7を合せてL8の特性を
得るように水平直線性補正コイル6,7を直列接続し、
図5に示すように水平偏向電流2aは2bに示すように
補正され、水平偏向電流の時間に対する変化率を変化さ
せている。特に陰極線管の蛍光面の水平方向の中央部と
左右両端部との中間部の位置に相当する水平偏向電流の
変化率が小さくなり、図9に示すように陰極線管3の陰
極線(電子ビーム)の時間変化に対する電磁偏向角度は
θb1≠θb2≠θb3≠θb4となるが、陰極線管3の蛍光面
に表示される位置寸法はlb1=lb2=lb3=lb4となり
歪が補正され、画面に格子状のクロスハッチパターン1
を表示すると図10に示すように一定の間隔をもったも
のとできる。
【0007】従来の水平直線性補正コイル6,7として
は、図11,図12に示すような構成となっていた。す
なわち、いずれの水平直線性補正コイル6,7とも、ド
ラム型のフェライト磁心9,10に巻線11,12を巻
回し、このフェライト磁心9,10の一方の鍔にフェラ
イトマグネット13,14を結合して構成されていた。
【0008】そして、図11に示す水平直線性補正コイ
ル6は、ドラム型のフェライト磁心9として、鍔9aの
直径に対し巻芯部9bの直径は0.33〜0.35とな
るように構成され、図12に示す水平直線性補正コイル
7は、ドラム型のフェライト磁心10として、鍔10a
の直径に対し巻芯部10bの直径は0.3以下とされ小
さなインダクタンスで磁気飽和が生じるように構成され
ていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】以上のように従来にお
いては、2個の水平直線性補正コイル6,7を直列接続
して合成特性を得ているため、それぞれの水平直線性補
正コイル6,7の特性バラツキを小さくしたり、2つの
ペアリングを最適にする必要があり、その生産管理や特
性検査にかなりの労力を要し、生産コストの点で著しく
不利になるものであった。
【0010】また、小さなインダクタンスで磁気飽和が
生じる構成とするために、巻芯部の直径を小さくしてい
るが、一般的に機械的強度、フェライト磁心の製造条
件、巻線の巻回時のフェライト磁心の破損といったこと
から鍔の直径に対して巻芯部の直径は0.33以上が有
効とされているが、0.33以下にする必要があり、製
造時の工程不良率の増加、水平直線性補正コイルの品質
低下を招くといった問題があった。
【0011】本発明は以上のような従来の欠点を除去
し、生産性に優れ、高品質な水平直線性補正コイルを提
供することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の水平直線性補正コイルは、両端に鍔を有しそ
の巻芯部に中空部を形成したドラム型磁心に巻線を巻回
した一方のコイル部と、同じく両端に鍔を有したドラム
型磁心に巻線を巻回した他方のコイル部を、ドラム型磁
心の軸方向に着磁された永久磁石と、一方のコイル部側
に非磁性絶縁体を介して結合した構成としたものであ
る。
【0013】
【作用】上記構成とすることにより、中空部を有する巻
芯部で構成するコイル部は、中空部でない巻芯部で構成
するコイル部より小さなインダクタンスで磁気飽和を生
じて蛍光面が平坦な陰極線管の水平偏向の歪を補正する
ことができる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の水平直線性補正コイルの一実
施例を図面を用いて説明する。
【0015】図1は本発明の水平直線性補正コイルの一
実施例を示す断面図、図2はその等価回路図、図3はそ
の特性図を示している。
【0016】図面において、15は一方のフェライトよ
りなるドラム型磁心を示し、このドラム型磁心15は上
端鍔16と下端鍔17を有しこの各鍔16,17間を結
合する巻芯部18によって構成されている。また、上端
鍔16と巻芯部18には中空部19が形成されている。
この中空部19は下端鍔17まで貫通する構成であって
もよい。そして、このドラム型磁心15の巻芯部18に
は巻線20が巻回されて一方のコイル部21を構成して
いる。
【0017】22は他方のフェライトよりなるドラム型
磁心であり、このドラム型磁心22は上端鍔23と下端
鍔24と、この両鍔間を結合する巻芯部25によって構
成され、この巻芯部25には巻線26が巻回されて他方
のコイル部27を形成している。
【0018】この2つのコイル部21と27は、両コイ
ル部21,27のドラム型磁心15,22の軸方向に着
磁されたフェライトなどからなる永久磁石28と、この
永久磁石28のコイル部21側にエポキシやフェノール
などの耐熱性樹脂からなる非磁性絶縁体29を配置した
積層体を介して結合されている。
【0019】これで両コイル部21,27は永久磁石2
8によってそれぞれ水平直線性補正コイルを構成するこ
とになり、コイル部21はドラム型磁心15の巻芯部1
8に中空部19を設けているため、小さいインダクタン
スで磁気飽和することになり、このコイル部21側に非
磁性絶縁体29を介して永久磁石28と結合するのは、
永久磁石28によるバイアス磁力を少なくするためのも
のである。
【0020】また、上記両コイル部21,27の巻線2
0,26は直列接続され、両巻線20,26に発生する
磁束の方向が逆向きとなるように接続されている。
【0021】なお、ドラム型磁心15の巻芯部18に中
空部19を形成したのは、巻芯部18の直径を鍔16,
17の直径に対して0.3以下に形成することはドラム
型磁心15の生産上機械的な強度面で破損しやすくなる
ことを考慮し、0.33以上となるようにしたことによ
る。
【0022】このような構成の水平直線性補正コイルの
等価回路は図2に示すようになり、そのインダクタンス
対電流特性は図3に示すようになり、従来例で説明した
図8と同様の合成特性となって広偏向角度で蛍光面が平
坦な陰極線管に用いても、画面の格子状のクロスハッチ
パターンは図10に示すような等間隔のものとすること
ができる。
【0023】図3においてAはコイル部21の特性、B
はコイル部27の特性、Cは両水平直線性補正コイル部
21,27の合成特性を示している。
【0024】
【発明の効果】以上の実施例から明らかなように本発明
の水平直線性補正コイルは、従来独立していた異なる特
性の2つの水平直線性補正コイルを1個で実現できるこ
とになり、生産性の大幅な向上が図れるとともに、求め
られる特性を完全に満足できる設計が可能となり、しか
も強度的にも安定し生産中に破損する可能性も少なくフ
ェライト磁心の製作も容易で、永久磁石が1個となって
構成部品も少なく、実装面積の低減化も図れるなどの利
点を有し産業的価値の大なるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の水平直線性補正コイルの一実施例を示
す断面図
【図2】同等価回路図
【図3】同特性図
【図4】一般的な広偏向角度の陰極線管の画像歪を説明
する説明図
【図5】従来の水平直線性補正コイルを2個用いたとき
の水平偏向電流の特性図
【図6】同一般的な広偏向角度の陰極線管の陰極線の電
磁偏向を示す説明図
【図7】従来の水平偏向回路を示す回路図
【図8】同従来の2つの水平直線性補正コイルの電気的
特性図
【図9】同従来の2つの水平直線性補正コイルを用いた
ときの広偏向角度の陰極線管の陰極線の電磁偏向を示す
説明図
【図10】同陰極線管の画像状態を示す説明図
【図11】従来の一方の水平直線性補正コイルを示す断
面図
【図12】従来の他方の水平直線性補正コイルを示す断
面図
【符号の説明】
15 ドラム型磁心 16 上端鍔 17 下端鍔 18 巻芯部 19 中空部 20 巻線 21 コイル部 22 ドラム型磁心 23 上端鍔 24 下端鍔 25 巻芯部 26 巻線 27 コイル部 28 永久磁石 29 非磁性絶縁体

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両端に鍔を有し巻芯部に中空部を形成し
    たドラム型磁心に巻線を巻回した一方のコイル部と、同
    じく両端に鍔を有したドラム型磁心に巻線を巻回した他
    方のコイル部を、ドラム型磁心の軸方向に着磁された永
    久磁石とこの永久磁石の一方のコイル部側に配置される
    非磁性絶縁体の積層体を介して結合してなる水平直線性
    補正コイル。
  2. 【請求項2】 両コイル部の巻線は、巻線に発生する磁
    束の方向が逆向きとなるように直列接続された請求項1
    記載の水平直線性補正コイル。
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