JPH07158218A - 太陽電池板取付方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目 的】 屋根野地板に、直接取付金具あるい
は、架台を取付ることなく、雨漏れを防止し、メンテナ
ンスも簡単でかつ、家屋建築と同時に、太陽電池板を家
屋屋根に取付ることのできる方法の提供を目的とする。 【構 成】 野地板１に支持部材２を受材と同方向
に並列状に複数体配置固定し、これらを板金３し、しか
る後、アングル材（架台）４を、支持部材と格子状（直
交状）に複数体並列状に配置し、支持部材に固定した
後、太陽電池板係止片７を、アングル材表面に装着し、
該係止片を固定金具８でアングル材に固定する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、太陽電池板を取付け
る方法に関するものである。特には、一戸建木造住宅の
屋根に、屋根と一体となるように太陽電池板を取付ける
方法に関するものである。

【０００２】

【従前の技術】太陽電池板を一戸建木造建築家屋の屋根
に取付ける方法には、従前から種々の方法が知られてい
る。例えば、屋根上にある程度の高さの架台を、直接設
け、該架台を針金や、その他の金属材で固定し、該架台
上に太陽電池板を、装着固定する方法、また、家屋の屋
根に直接、架台を、ビスあるいは釘、などによって固定
し、その固定された架台に太陽電池板を装着固定する方
法、更には、取付け金具を用いて取付ける方法もあった
が、この取付金具を用いる方法も、この取付金具を、直
接、家屋の屋根面に取付け固定し、しかる後に、この取
付金具に、太陽電池板を取付固定するものであった。更
にまたほとんど屋根面と一体化に取付けるため、できる
限り低い架台を予じめ作り、それを屋根面に直接固定
し、その架台に太陽電池板を順次配置して取付ける方法
などもあったものである。いずれにしても従前の太陽電
池板取付方法は、ほとんど太陽電池板取付架台を用いる
かまた取付金具を使用するもので、かつ、それらを直
接、家屋の屋根に取付固定する方法によって行われてい
たものである。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従前の太陽電池板取付
方法は、全て、直接、屋根面に取付架台を直接固定し、
それに太陽電池板を取付ける方法とか、また直接、屋根
面に取付固定された金具に太陽電池板を取付固定する方
法であった。このため屋根面に、孔あるいは穴を、設け
ることとなり、そのため雨漏れの慮れが生じたり、ま
た、野地板に直接取付固定するために野地板の下に受け
材がないので、野地板に荷重がかかり、破れたりし、更
に、太陽電池板の取付位置を決めるのに、基準点が設け
られていないため、その取付位置決めや、配置方法に手
間どったり、更にまた取付金具や架台を、直接屋根野地
板に取付固定しているため、これらに破損とかが生じた
場合、容易に補修ができなかったり、あるいはまた、こ
れらの取付けは、家屋ができ上ってから行われるのが普
通であって、そのため二重の手間がかかり、不経済であ
ったし、かつ、これら取付金具あるいは架台の取付に
は、多種多様のものがあって、そのため施行時における
取付金具の選択に多くの時間を要し、不便なものであっ
た。このように、従前の太陽電池板取付方法には多くの
改良すべき点あるいは欠点があったものである。これら
の欠点あるいは不便をこの発明は解決しようとするもの
である。

【０００４】

【課題を解決するための手段】前記のような欠点や不便
を解消し、より便利な取付方法を行うには、家屋屋根に
太陽電池板を取付る方法において、屋根野地板適便箇所
に、支持部材を、複数体定間隔に並列状固定し、該支持
部材を内包して、野地板に板金し、しかる後、コ字形状
アングル材を、該支持部材上の適便箇所に、定間隔で、
かつ該支持部材と格子状（直交状）に成るよう複数体、
支持金具を介して、並列状に固定し、該固定されたコ字
形状アングル材上に、複数体の太陽電池板の各々の係止
片を順次装着し、該太陽電池板係止片を、各々適便の箇
所で、固定金具を介して、コ字形状アングル材に固定す
ることによって、太陽電池板が屋根に取付けられること
を特徴とする太陽電池板取付方法を用いることにより、
簡単に行うことができるものである。この発明は、この
ように、便利でかつ安全に簡単に行うことのできる方法
を提供しようとするものである。

【０００５】

【作 用】この発明は一戸建木造家屋建築途中において
屋根と一体に、太陽電池板を屋根に取付ける方法をとる
ものである。即ち、屋根の雨仕舞の完了後、その完了と
ほぼ同時に太陽電池板を取付ることによって、屋根と一
体に仕上るものである。そのため、この方法は、屋根の
野地板を敷くと同時に、野地板を挟んで野地板の表側及
び裏側に、一定間隔を有して、複数体の支持部材を、各
々野地板を介して重なり合うように並列状に配して、ボ
ルトや、釘などで固定する。この後屋根全体を、該支持
部材を内包して、板金で茸き、屋根の雨仕舞をする。板
金茸きが終了した後、この板金上から支持部材に、アン
グル材（架台、以下同じ）を固定する。この場合、アン
グル材は、支持部材と格子状（直交状）に交叉し、一定
間隔に複数体が並列状に、支持部材に支持金具を介し
て、ボルトなどによって固定される。アングル材が支持
部材に固定された後、太陽電池板を、それらアングル材
に装着するものであるが、この場合、太陽電池板の両側
に設けられている係止片を、アングル材の表面側に係止
することによって、太陽電池板はアングル材に係止され
る。順次、このようにして行い必要数の太陽電池板を取
付けて行く。太陽電池板とアングル材との固定は、固定
金具を介してビスなどによって、固定される。こうする
ことによって、家屋の屋根の工事完了と同時に、太陽電
池板も屋根に取付が終っているものである。この発明の
方法は、このような作用を行うものである。

【０００６】

【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基づいて説
明する。〔図１〕は、太陽電池板取付状態図であり、
〔図２〕は、太陽電池板取付構造側面図、〔図３〕は、
太陽電池板係止片取付構造側面図である。（１）は野地
板である。野地板（１）は、家屋の屋根を形成する板材
である。一戸建家屋では、普通の板材を使用するが中に
は、あるいは合板材などを使用する場合もある。どのよ
うな材料を、使用しても、家屋の屋根を構成するもので
あることには変りないものである。この野地板（１）
は、すでに設けられている屋根用垂木材などに固定され
る。（２）は、支持部材である。この支持部材（２）
は、木材を使用するものである。支持部材（２）の大き
さ寸法は、適便のものを使用するものである。但し、一
戸の家屋に使用するこの支持部材（２）の大きさ寸法
は、全て同一のものを使用する。この支持部材（２）
は、野地板（１）を茸くと同時に、野地板（１）上に取
付けられる。この場合、支持部材（２）の取付と同時に
縁部材の取付も行われる。この支持部材（２）は、野地
板（１）上に、野地板（１）を介して、予じめ予定され
ている垂木材などに、ボルト及びナットを用いて固定さ
れる。この場合、支持部材（２）を、野地板（１）のい
ずれの箇所に設けるかは、一定規格の太陽電池板を使用
するので、家屋設計の段階で、位置決めすることが可能
である。従って、垂木材が屋根のどの場所に位置するか
も家屋設計時に、すでに、その位置は明確に知ることが
できるものである。これゆえ、野地板（１）を茸く場
合、その野地板（１）の一定箇所に孔を設け、垂木材か
らボルトを貫通させておくこともできるものである。野
地板（１）を茸いた後に、垂木材と、野地板（１）を介
して、重なり合うように、複数体の支持部材（２）が、
並行状に、野地板（１）上に、ボルト及びナットで、各
々固定されるものである。支持部材（２）は、このよう
に、屋根、野地板（１）上に、複数体、屋根の形成と同
時に設けられるものである。このように、野地板（１）
上に設けられた支持部材（２）及び縁部材は、このまま
では、家屋に雨漏れを生じさせたり、このままでは、そ
れ自体が、長い時間の間に腐ったりするので、これらを
防ぐことからも、この支持部材（２）及び縁部材をも内
側に包んで、板金で、屋根の全体を覆うものである。
（３）は板金である。この板金（３）によって、屋根の
全体、即ち、野地板（１）及び支持部材（２）及び縁部
材をも含めて、全てを覆い、雨仕舞いを完了させる。板
金（３）で、野地板（１）及び支持部材（２）並びに縁
部材など屋根全体を覆うのは、このためである。（４）
は、アングル材（又は架台、以下同じ）である。アング
ル材（４）は、この実施例ではステンレス鋼材を使用し
ているものである。しかし、必ずしもステンレス鋼材に
限るものではなく、他の適便の材質、例えば、鉄材ある
いは、硬質合成樹脂材など、適便のものでもよいもので
ある。このアングル材（４）は、この実施例ではコ字形
状のステンレス鋼材を使用しているが、他の形状のもの
でもよいものである。このアングル材（４）の長さは、
必要とする太陽電池板の枚数などによって、適便の長さ
のものを、使用することができる。また、アングル材
（４）の大きさ、幅も、適便のものを使用することがで
きるが、この実施例の場合は、一戸の建物の屋根に使用
するアングル材（４）は、形状上全て、同一寸法のもの
を使用するものである。アングル材（４）は、板金
（３）完了後、一定間隔に必要な複数体を、支持部材
（２）と格子状（直交状）に支持部材（２）に板金
（３）上から並列状に固定する。アングル材（４）の一
定間隔の幅は、一定規格の太陽電池板を取付使用するの
で、予じめ、計算できるので、それによって、アングル
材（４）を、支持部材（２）に取付固定するものであ
る。このように、アングル材（４）は、支持部材（２）
と格子状（直交状）に取付固定されるので、その支持部
材（２）とアングル材（４）とは、枡目形状に構成され
るものである。また、このアングル材（４）を、支持部
材（２）に固定する場合には、直接、支持部材（２）と
アングル材（４）を接続固定することなく、支持金具を
使用して、接続固定しているものである。（５）は、支
持金具である。この支持金具（５）は、公知のものであ
る。Ｌ字状に形成され、Ｌ字状の両側壁に孔が設けら
れ、かつ、この孔は、長形状に形成されているものを、
使用するものである。これによって、支持金具（５）の
固定位置を容易にすると同時に、アングル材（４）の安
定の調整をもすることができるからである。また、支持
金具（５）を使用することにより、板金（３）とアング
ル材（４）との間に若干の空間ができるので、レベル調
節ができ、また金属の腐食を防ぐこともできるものであ
る。このように支持金具（５）は、一端を支持部材
（２）に他端をアングル材（４）に固定して、支持部材
（２）とアングル材（４）とを、接続固定するものであ
る。これによって、アングル材（４）は、支持部材
（２）上で、安定的に固定されるものである。（６）
は、太陽電池板である。この太隔電池板（６）は、公知
の太陽電池板である。特に、新しく開発したものではな
く、従前からある太陽電池板を使用するものである。た
だ太陽電池板（６）にも、各種各様の寸法のものがある
ので、その必要とする寸法の大きさの太陽電池板（６）
を使用するものである。この太陽電池板（６）を支持部
材（２）とアングル材（４）とによって形成されること
となる枡目あるいはアングル材（４）間の一定間隔幅内
に装着して行くものである。（７）は係止片である。こ
の係止片（７）は太陽電池板（６）の両側に太陽電池板
（６）と一体に設けられているものである。この係止片
（７）は、ある程度の肉厚を有するも、太陽電池板
（６）全体の肉厚から見れば薄いものである。この係止
片（７）が太陽電池板（６）両側長手方向に太陽電池板
（６）と一体に形成されているものである。この係止片
（７）を、アングル材（４）の表面に係止することによ
って、太陽電池板（６）は、順次、アングル材（４）の
一定間隔幅の箇所に装着されて行くものである。この係
止片（７）を単にアングル材（４）の表面に装着したの
みでは、太陽電池板（６）は、固定されない。そのため
固定金具を使用する。（８）は固定金具である。この固
定金具（８）は、公知のものを使用する。太陽電池板
（６）の係止片（７）がアングル材（４）表面に装着さ
れ、かつ、アングル材（４）の両側から係止片（７）が
装着されるのが通常であるが、一方側からのみの装着の
場合でも、この固定金具（８）で、係止片（７）を押
え、アングル材（４）に、ビスでもって、固定するもの
である。このように固定金具（８）を使用することによ
って、アングル材（４）に太陽電池板（６）を、しっか
りと固定することができるものである。このように構成
されるこの発明の方法において、太陽電池板（６）を屋
根に取付けるには、次のように行うものである。野地板
（１）を茸き、後に支持部材（２）を野地板（１）に複
数体並列状に取付固定し、しかる後に、支持部材（２）
をも内包し、野地板（１）を板金（３）し、板金（３）
完了後、アングル材（４）を複数体支持部材（２）に、
支持部材（２）と格子状（直交状）に支持金具（５）を
介して、並列状に固定し、支持部材（２）にアングル材
（４）の固定が完了した後、太陽電池板（６）の係止片
（７）を、アングル材（４）の表面に装着し、この係止
片（７）を固定金具（８）によって、アングル材（４）
に固定する。太陽電池板（６）を必要数順次、このよう
に装着して行く。このような方法によって、太陽電池板
（６）は、一戸建家屋の屋根と一体に形成されるもので
ある。この発明の太陽電池板（６）取付方法は、このよ
うに実施されるものである。

【０００７】

【発明の効果】この発明の方法によって、雨漏れは防止
することができるし、受材としての垂木材があるので、
荷重負担が軽くなり、また基準となる垂木材があるの
で、支持部材の位置決めが容易であり、かつ、アングル
材がコ字状に形成され、また屋根面と一体に形成されて
いないので、補修が容易に行うことができるし、更に、
建築途上で、支持部材やアングル材などを取付けること
ができるので、建築物の完了と同時に、取付も完了して
おり、建築物の建築完了後、改めて、太陽電池板取付の
工事をする必要もなく、手間が省かれると同時に工賃も
安くなり、かつ、取付けが簡単にできるため、取付に使
用する金具の種類も非常に少なくて済むという効果を有
するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】 太陽電池板取付状態図

【図２】 太陽電池板取付構造側面図

【図３】 太陽電池板係止片取付構造側面図

【符号の説明】

（１） 野地板 （２） 支持部材 （３） 板金 （４） アングル材（架台） （５） 支持金具 （６） 太陽電池板 （７） 太陽電池係止片 （８） 固定金具

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】家屋屋根に太陽電池板を取付る方法におい
   て、屋根野地板適便箇所に、支持部材を、複数体定間隔
   並列状に固定し、該支持部材を内包して、野地板に板金
   し、しかる後、コ字形状アングル材を、該支持部材上の
   適便箇所に、定間隔で、かつ該支持部材と格子状（直交
   伏）に成るよう複数体、支持金具を介して、並列状に固
   定し、該固定されたコ字形状アングル材上に、複数体の
   太陽電池板の各々の係止片を順次装着し、該太陽電池板
   係止片を、各々適便の箇所で、固定金具を介して、コ字
   形状アングル材に固定することによって、太陽電池板
   が、屋根に取付けられることを特徴とする太陽電池板取
   付方法。