JPH07157624A - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents
熱可塑性樹脂組成物Info
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- JPH07157624A JPH07157624A JP30440393A JP30440393A JPH07157624A JP H07157624 A JPH07157624 A JP H07157624A JP 30440393 A JP30440393 A JP 30440393A JP 30440393 A JP30440393 A JP 30440393A JP H07157624 A JPH07157624 A JP H07157624A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 優れた耐熱性、耐衝撃性、成形性を有し、か
つ塗装密着性に優れた熱可塑性樹脂組成物を提供するも
のである。塗装を必要とする各種成形品、特に食品容器
に好適に用いられるものとなる。 【構成】 特定のマレイミド系共重合体10〜25重量
%、異なったグラフト率を有するグラフト共重合体を各
々5〜20重量%及び15〜25重量%、並びに芳香族
ビニル単量体とシアン化ビニル単量体との共重合体40
〜60重量%とからなり、かつ組成物中のゴム状重合体
成分含有量が15〜20重量%である熱可塑性樹脂組成
物である。
つ塗装密着性に優れた熱可塑性樹脂組成物を提供するも
のである。塗装を必要とする各種成形品、特に食品容器
に好適に用いられるものとなる。 【構成】 特定のマレイミド系共重合体10〜25重量
%、異なったグラフト率を有するグラフト共重合体を各
々5〜20重量%及び15〜25重量%、並びに芳香族
ビニル単量体とシアン化ビニル単量体との共重合体40
〜60重量%とからなり、かつ組成物中のゴム状重合体
成分含有量が15〜20重量%である熱可塑性樹脂組成
物である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、優れた耐熱性、耐衝撃
性、成形性を有し、かつ塗装密着性に優れた熱可塑性樹
脂組成物に関するものであり、本発明の組成物は、塗装
を必要とする各種成形品、特に食品容器に好適に用いる
ことが出来る。
性、成形性を有し、かつ塗装密着性に優れた熱可塑性樹
脂組成物に関するものであり、本発明の組成物は、塗装
を必要とする各種成形品、特に食品容器に好適に用いる
ことが出来る。
【0002】
【従来の技術】従来より、スチレンーマレイミド系共重
合体とABS樹脂のブレンド組成物(マレイミド系AB
S樹脂組成物)は、熱安定性に優れ、かつ良好な耐熱性
を有していることが知られている(USP3,651,
171号、USP3,652,726号、特開昭57−
98,536号、特開昭57−125,242号、58
−101,141号、特開昭58−129,043
号)。
合体とABS樹脂のブレンド組成物(マレイミド系AB
S樹脂組成物)は、熱安定性に優れ、かつ良好な耐熱性
を有していることが知られている(USP3,651,
171号、USP3,652,726号、特開昭57−
98,536号、特開昭57−125,242号、58
−101,141号、特開昭58−129,043
号)。
【0003】また、マレイミド系ABS樹脂組成物は熱
安定性、耐熱性及び成形性においてα−メチルスチレン
ーアクリロニトリル共重合体とABS樹脂のブレンド組
成物(α−メチルスチレン系ABS樹脂組成物)に比べ
て優れているが、耐衝撃性に劣っていた。その耐衝撃性
が改善されたマレイミド系ABS樹脂組成物についても
知られている(特開昭59−232,138号、特開昭
61−73,755号、特開昭61−101547
号)。
安定性、耐熱性及び成形性においてα−メチルスチレン
ーアクリロニトリル共重合体とABS樹脂のブレンド組
成物(α−メチルスチレン系ABS樹脂組成物)に比べ
て優れているが、耐衝撃性に劣っていた。その耐衝撃性
が改善されたマレイミド系ABS樹脂組成物についても
知られている(特開昭59−232,138号、特開昭
61−73,755号、特開昭61−101547
号)。
【0004】しかし、従来提案されているマレイミド系
ABS樹脂組成物は、α−メチルスチレン系ABS樹脂
組成物に比べて、上記のような諸物性に優れているにも
かかわらず塗装密着性に劣っていたため、塗装密着性の
要求される用途には不適であった。
ABS樹脂組成物は、α−メチルスチレン系ABS樹脂
組成物に比べて、上記のような諸物性に優れているにも
かかわらず塗装密着性に劣っていたため、塗装密着性の
要求される用途には不適であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、特定のマレ
イミド系共重合体、限定されたグラフト率を有する特定
のグラフト共重合体、及び芳香族ビニル単量体とシアン
化ビニル単量体との共重合体を特定のブレンド比率でブ
レンドすることによって、マレイミド系ABS樹脂組成
物の優れた耐熱性、耐衝撃性、成形性を犠牲にせず、塗
装密着性を向上させようとするものである。
イミド系共重合体、限定されたグラフト率を有する特定
のグラフト共重合体、及び芳香族ビニル単量体とシアン
化ビニル単量体との共重合体を特定のブレンド比率でブ
レンドすることによって、マレイミド系ABS樹脂組成
物の優れた耐熱性、耐衝撃性、成形性を犠牲にせず、塗
装密着性を向上させようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、耐熱性、耐衝
撃性、成形性に優れ、かつ塗装密着性に優れた下記マレ
イミド系ABS樹脂組成物を提供するものである。すな
わち本発明は、 (A)成分;ゴム状重合体5〜20重量%と、芳香族ビ
ニル単量体残基40〜70重量%、不飽和ジカルボン酸
イミド誘導体残基30〜60重量%、その他共重合可能
なビニル単量体残基0〜30重量%からなる共重合体8
0〜95重量%とを含有してなるマレイミド系共重合体
10〜25重量%と、 (B)成分;ゴム状重合体35〜65重量%に、芳香族
ビニル単量体50〜80重量%、シアン化ビニル単量体
20〜40重量%、その他共重合可能なビニル単量体0
〜30重量%からなる単量体混合物35〜65重量%を
グラフト共重合せしめた共重合体で、そのグラフト率が
15%以上30%未満であることを特徴とするグラフト
共重合体5〜20重量%と、 (C)成分;ゴム状重合体35〜65重量%に、芳香族
ビニル単量体50〜80重量%、シアン化ビニル単量体
20〜40重量%、その他共重合可能なビニル単量体0
〜30重量%からなる単量体混合物35〜65重量%を
グラフト共重合せしめた共重合体で、そのグラフト率が
30〜100%であることを特徴とするグラフト共重合
体15〜25重量%と、 (D)成分;芳香族ビニル単量体残基60〜80重量
%、シアン化ビニル単量体残基20〜40重量%、その
他共重合可能なビニル単量体残基0〜20重量%からな
る共重合体40〜60重量%と、からなり、組成物中の
ゴム状重合体成分含有量が15〜20重量%であること
を特徴とする熱可塑性樹脂組成物である。
撃性、成形性に優れ、かつ塗装密着性に優れた下記マレ
イミド系ABS樹脂組成物を提供するものである。すな
わち本発明は、 (A)成分;ゴム状重合体5〜20重量%と、芳香族ビ
ニル単量体残基40〜70重量%、不飽和ジカルボン酸
イミド誘導体残基30〜60重量%、その他共重合可能
なビニル単量体残基0〜30重量%からなる共重合体8
0〜95重量%とを含有してなるマレイミド系共重合体
10〜25重量%と、 (B)成分;ゴム状重合体35〜65重量%に、芳香族
ビニル単量体50〜80重量%、シアン化ビニル単量体
20〜40重量%、その他共重合可能なビニル単量体0
〜30重量%からなる単量体混合物35〜65重量%を
グラフト共重合せしめた共重合体で、そのグラフト率が
15%以上30%未満であることを特徴とするグラフト
共重合体5〜20重量%と、 (C)成分;ゴム状重合体35〜65重量%に、芳香族
ビニル単量体50〜80重量%、シアン化ビニル単量体
20〜40重量%、その他共重合可能なビニル単量体0
〜30重量%からなる単量体混合物35〜65重量%を
グラフト共重合せしめた共重合体で、そのグラフト率が
30〜100%であることを特徴とするグラフト共重合
体15〜25重量%と、 (D)成分;芳香族ビニル単量体残基60〜80重量
%、シアン化ビニル単量体残基20〜40重量%、その
他共重合可能なビニル単量体残基0〜20重量%からな
る共重合体40〜60重量%と、からなり、組成物中の
ゴム状重合体成分含有量が15〜20重量%であること
を特徴とする熱可塑性樹脂組成物である。
【0007】以下、本発明を詳細に説明する。先ず、A
成分のマレイミド系共重合体およびその製法を説明す
る。第1の製法とし、ゴム状重合体の存在下、芳香族ビ
ニル単量体、不飽和ジカルボン酸イミド誘導体およびこ
れらと共重合可能なビニル単量体混合物を共重合させる
方法、第2の製法として、芳香族ビニル単量体、不飽和
ジカルボン酸無水物およびびこれらと共重合可能なビニ
ル単量体混合物を共重合させた後、アンモニアおよび/
または第1級アミンを反応させて酸無水物基をイミド基
に変換させる方法が挙げられ、いずれの方法によっても
マレイミド系共重合体を得ることができる。
成分のマレイミド系共重合体およびその製法を説明す
る。第1の製法とし、ゴム状重合体の存在下、芳香族ビ
ニル単量体、不飽和ジカルボン酸イミド誘導体およびこ
れらと共重合可能なビニル単量体混合物を共重合させる
方法、第2の製法として、芳香族ビニル単量体、不飽和
ジカルボン酸無水物およびびこれらと共重合可能なビニ
ル単量体混合物を共重合させた後、アンモニアおよび/
または第1級アミンを反応させて酸無水物基をイミド基
に変換させる方法が挙げられ、いずれの方法によっても
マレイミド系共重合体を得ることができる。
【0008】A成分の共重合体製造に使用される芳香族
ビニル単量体としては、スチレン、α−メチルスチレ
ン、ビニルトルエン、p−メチルスチレン、t−ブチル
スチレン、クロロスチレン等のスチレン単量体およびそ
の置換単量体であり、これらの中で特にスチレンが好ま
しい。
ビニル単量体としては、スチレン、α−メチルスチレ
ン、ビニルトルエン、p−メチルスチレン、t−ブチル
スチレン、クロロスチレン等のスチレン単量体およびそ
の置換単量体であり、これらの中で特にスチレンが好ま
しい。
【0009】不飽和ジカルボン酸イミド誘導体として
は、マレイミド,N−メチルマレイミド、N−ブチルマ
レイミド、N−シクロヘキシルマレイミド等のN−アル
キルマレイミド、およびN−アリールマレイミド(アリ
ール基としては、例えばフェニル、クロロフェニル、メ
チルフェニル、メトキシフェニル、トリブロモフェニル
等が挙げられる)等のマレイミド誘導体が挙げらる。ま
たこれらの誘導体は二種以上混合して用いることもでき
る。
は、マレイミド,N−メチルマレイミド、N−ブチルマ
レイミド、N−シクロヘキシルマレイミド等のN−アル
キルマレイミド、およびN−アリールマレイミド(アリ
ール基としては、例えばフェニル、クロロフェニル、メ
チルフェニル、メトキシフェニル、トリブロモフェニル
等が挙げられる)等のマレイミド誘導体が挙げらる。ま
たこれらの誘導体は二種以上混合して用いることもでき
る。
【0010】不飽和ジカルボン酸無水物としては、マレ
イン酸無水物が挙げられる。
イン酸無水物が挙げられる。
【0011】また、これらと共重合可能なビニル単量体
としては、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等の
シアン化ビニル単量体、メチルアクリル酸エステル、エ
チルアクリル酸エステル等のアクリル酸エステル単量
体、メチルメタクリル酸エステル、エチルメタクリル酸
エステル等のメタクリル酸エステル単量体、アクリル
酸、メタクリル酸等のビニルカルボン酸単量体、アクリ
ル酸アミド、メタクリル酸アミド等が挙げられる。また
第1の製法では無水マレイン酸が挙げられる。第2の製
法では、マレイミド基へ転換されずに残った無水マレイ
ン酸基として、共重合体中に導入することができる。
としては、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等の
シアン化ビニル単量体、メチルアクリル酸エステル、エ
チルアクリル酸エステル等のアクリル酸エステル単量
体、メチルメタクリル酸エステル、エチルメタクリル酸
エステル等のメタクリル酸エステル単量体、アクリル
酸、メタクリル酸等のビニルカルボン酸単量体、アクリ
ル酸アミド、メタクリル酸アミド等が挙げられる。また
第1の製法では無水マレイン酸が挙げられる。第2の製
法では、マレイミド基へ転換されずに残った無水マレイ
ン酸基として、共重合体中に導入することができる。
【0012】また、第2の製法で用いるアンモニアや第
1級アミンは無水または水溶液のいずれの状態であって
もよく、第1級アミンの例としては、メチルアミン、エ
チルアミン、ブチルアミン、シクロヘキシルアミン等の
アルキルアミン、アニリン、トルイジン、クロルアニリ
ン、メトキシアニリン、トリブロモアニリン等の芳香族
アミンが挙げられる。
1級アミンは無水または水溶液のいずれの状態であって
もよく、第1級アミンの例としては、メチルアミン、エ
チルアミン、ブチルアミン、シクロヘキシルアミン等の
アルキルアミン、アニリン、トルイジン、クロルアニリ
ン、メトキシアニリン、トリブロモアニリン等の芳香族
アミンが挙げられる。
【0013】ゴム状重合体としては、ブタジエン重合
体、ブタジエンと芳香族ビニルとの共重合体、エチレン
−プロピレン共重合体、アクリル酸エステル重合体等が
挙げられる。
体、ブタジエンと芳香族ビニルとの共重合体、エチレン
−プロピレン共重合体、アクリル酸エステル重合体等が
挙げられる。
【0014】第1の製法の場合は、懸濁重合、乳化重
合、溶液重合、塊状重合等いずれも公知の重合法を用い
ることができる。第2の製法の場合は、塊状−懸濁重
合、溶液重合、塊状重合等を好適に採用できる。
合、溶液重合、塊状重合等いずれも公知の重合法を用い
ることができる。第2の製法の場合は、塊状−懸濁重
合、溶液重合、塊状重合等を好適に採用できる。
【0015】A成分の共重合体は、ゴム状重合体5〜2
0重量%と、芳香族ビニル単量体残基40〜70重量
%、不飽和ジカルボン酸イミド誘導体残基30〜60重
量%、およびその他共重合可能なビニル単量体残基0〜
30重量%からなる共重合体80〜95重量%とを含有
してなるマレイミド系共重合体である。
0重量%と、芳香族ビニル単量体残基40〜70重量
%、不飽和ジカルボン酸イミド誘導体残基30〜60重
量%、およびその他共重合可能なビニル単量体残基0〜
30重量%からなる共重合体80〜95重量%とを含有
してなるマレイミド系共重合体である。
【0016】ゴム状重合体の量が、5重量%未満である
と塗装密着性に劣り、20重量%を越えると、成形性が
損なわれる。ゴム状重合体以外の成分中の芳香族ビニル
単量体残基の量が40重量%未満であると成形性に劣
り、70重量%を越えると耐熱性が損なわれる。不飽和
ジカルボン酸イミド誘導体残基の量が30重量%未満で
あると耐熱性に劣り、60重量%を越えると成形性や衝
撃強度が損なわれる。これらの基以外のビニル単量体残
基の量が40重量%を越えると、耐熱性や他成分との相
容性が損なわれる。
と塗装密着性に劣り、20重量%を越えると、成形性が
損なわれる。ゴム状重合体以外の成分中の芳香族ビニル
単量体残基の量が40重量%未満であると成形性に劣
り、70重量%を越えると耐熱性が損なわれる。不飽和
ジカルボン酸イミド誘導体残基の量が30重量%未満で
あると耐熱性に劣り、60重量%を越えると成形性や衝
撃強度が損なわれる。これらの基以外のビニル単量体残
基の量が40重量%を越えると、耐熱性や他成分との相
容性が損なわれる。
【0017】次にB成分およびC成分ならびに製法につ
いて説明する。B成分およびC成分に用いられるゴム状
重合体は、A成分のゴム状重合体と同じ重合体を用いる
ことができる。芳香族ビニル単量体はA成分の芳香族ビ
ニル単量体と同じ単量体を用いることができる。その他
共重合可能なビニル単量体はA成分のその他共重合可能
なビニル単量体と同じ単量体および不飽和ジカルボン酸
イミド誘導単量体を用いることができる。シアン化ビニ
ル単量体としては、アクリロニトリル、メタクリロニト
リル等があり、特にアクリロニトリルが好ましい。
いて説明する。B成分およびC成分に用いられるゴム状
重合体は、A成分のゴム状重合体と同じ重合体を用いる
ことができる。芳香族ビニル単量体はA成分の芳香族ビ
ニル単量体と同じ単量体を用いることができる。その他
共重合可能なビニル単量体はA成分のその他共重合可能
なビニル単量体と同じ単量体および不飽和ジカルボン酸
イミド誘導単量体を用いることができる。シアン化ビニ
ル単量体としては、アクリロニトリル、メタクリロニト
リル等があり、特にアクリロニトリルが好ましい。
【0018】B成分およびC成分のグラフト共重合体の
製法は、ゴム状重合体35〜65重量%存在下に芳香族
ビニル単量体50〜80重量%、シアン化ビニル単量体
20〜40重量%およびその他共重合可能なビニル単量
体0〜30重量%からなる単量体混合物35〜65重量
%をグラフト共重合して得られる。
製法は、ゴム状重合体35〜65重量%存在下に芳香族
ビニル単量体50〜80重量%、シアン化ビニル単量体
20〜40重量%およびその他共重合可能なビニル単量
体0〜30重量%からなる単量体混合物35〜65重量
%をグラフト共重合して得られる。
【0019】重合は公知のいずれの重合技術も採用可能
であって、例えば懸濁重合、乳化重合のごとき水性不均
一重合、塊状重合、溶液重合および生成重合体の貧溶媒
中での沈澱重合等がある。ゴム粒径を制御しやすいとい
う点から乳化重合が好ましい。
であって、例えば懸濁重合、乳化重合のごとき水性不均
一重合、塊状重合、溶液重合および生成重合体の貧溶媒
中での沈澱重合等がある。ゴム粒径を制御しやすいとい
う点から乳化重合が好ましい。
【0020】B成分のグラフト共重合体のグラフト率は
15%以上30%未満であり、C成分のグラフト共重合
体のグラフト率は30〜100%である。B成分のグラ
フト率が15%未満であると衝撃強度が低下し、30%
以上であると塗装密着性が損なわれる。C成分のグラフ
ト率が30%未満であると衝撃強度が低下する。
15%以上30%未満であり、C成分のグラフト共重合
体のグラフト率は30〜100%である。B成分のグラ
フト率が15%未満であると衝撃強度が低下し、30%
以上であると塗装密着性が損なわれる。C成分のグラフ
ト率が30%未満であると衝撃強度が低下する。
【0021】グラフト共重合体中のゴム状重合体の粒径
には特に制限はないが、数平均粒径で、0.1μm〜
1.5μmが好ましい。塗装密着性向上の目的で配合す
るB成分の場合は、0.1μm〜0.5μmが特に好ま
しく、衝撃強度向上の目的で配合するC成分の場合は、
特に0.1μm〜0.5μmの粒径と0.5μm〜1.
5μmの粒径を有したゴム状重合体が混合されているこ
とが好ましい。
には特に制限はないが、数平均粒径で、0.1μm〜
1.5μmが好ましい。塗装密着性向上の目的で配合す
るB成分の場合は、0.1μm〜0.5μmが特に好ま
しく、衝撃強度向上の目的で配合するC成分の場合は、
特に0.1μm〜0.5μmの粒径と0.5μm〜1.
5μmの粒径を有したゴム状重合体が混合されているこ
とが好ましい。
【0022】次にD成分およびその製法について説明す
る。D成分に用いられる芳香族ビニル単量体としては、
A成分と同じ単量体が挙げられる。これらの中でα−メ
チルスチレンおよびスチレンが特に好ましい。シアン化
ビニル単量体としては、BおよびC成分で用いられるシ
アン化ビニル単量体と同じものを用いることができ、特
にアクリロニトリルが好ましい。その他共重合可能なビ
ニル単量体としては、BおよびC成分で用いられるその
他共重合可能なビニル単量体と同じ単量体を用いること
ができる。
る。D成分に用いられる芳香族ビニル単量体としては、
A成分と同じ単量体が挙げられる。これらの中でα−メ
チルスチレンおよびスチレンが特に好ましい。シアン化
ビニル単量体としては、BおよびC成分で用いられるシ
アン化ビニル単量体と同じものを用いることができ、特
にアクリロニトリルが好ましい。その他共重合可能なビ
ニル単量体としては、BおよびC成分で用いられるその
他共重合可能なビニル単量体と同じ単量体を用いること
ができる。
【0023】本発明の組成物は前記したA成分、B成
分、C成分およびD成分を混合したものであるが、その
混合方法に特に制限はなく、公知の手段を用いることが
できる。その手段としては、例えばバンバリーミキサ
ー、混合ロール、単軸・多軸押出機等が挙げられる。ま
た、押出機にて混練する前の予備混合には、ヘンシェル
ミキサーやタンブラーミキサー等公知の装置を用いるこ
とができる。また、組成物中の揮発分を減らす目的で、
脱揮装置付きの単軸、2軸押出機等を好適に用いること
ができる。
分、C成分およびD成分を混合したものであるが、その
混合方法に特に制限はなく、公知の手段を用いることが
できる。その手段としては、例えばバンバリーミキサ
ー、混合ロール、単軸・多軸押出機等が挙げられる。ま
た、押出機にて混練する前の予備混合には、ヘンシェル
ミキサーやタンブラーミキサー等公知の装置を用いるこ
とができる。また、組成物中の揮発分を減らす目的で、
脱揮装置付きの単軸、2軸押出機等を好適に用いること
ができる。
【0024】各成分を混合する割合はA成分が10〜2
5重量%、B成分が5〜20重量%、C成分が15〜2
5重量%、D成分が40〜60重量%であり、かつ組成
物中のゴム状重合体含有量が15〜20重量%になるよ
う混合比率を決める必要がある。
5重量%、B成分が5〜20重量%、C成分が15〜2
5重量%、D成分が40〜60重量%であり、かつ組成
物中のゴム状重合体含有量が15〜20重量%になるよ
う混合比率を決める必要がある。
【0025】このようにブレンド比率およびゴム成分含
有量を限定した理由は、マレイミド系ABS樹脂組成物
の本来の特性である耐熱性を保持しながら、成形性の低
下を防止し、かつ衝撃強度、塗装密着性を向上させ、他
の物性もバランスよく保持するために、適性な配合比で
ブレンドすることが必要である。
有量を限定した理由は、マレイミド系ABS樹脂組成物
の本来の特性である耐熱性を保持しながら、成形性の低
下を防止し、かつ衝撃強度、塗装密着性を向上させ、他
の物性もバランスよく保持するために、適性な配合比で
ブレンドすることが必要である。
【0026】また本発明の組成物にさらに酸化防止剤、
難燃剤、可塑剤、滑剤、ガラス繊維、カーボン繊維、炭
酸カルシウム、タルク、マイカ等の充填剤、着色剤、紫
外線吸収剤等を、目的に合わせ添加することができる。
ただし、可塑剤、滑剤等で成形品の表面にブリードアウ
トするようなものは、塗装密着性を損ねる場合があるの
で、添加量を制限する必要がある。
難燃剤、可塑剤、滑剤、ガラス繊維、カーボン繊維、炭
酸カルシウム、タルク、マイカ等の充填剤、着色剤、紫
外線吸収剤等を、目的に合わせ添加することができる。
ただし、可塑剤、滑剤等で成形品の表面にブリードアウ
トするようなものは、塗装密着性を損ねる場合があるの
で、添加量を制限する必要がある。
【0027】本発明の組成物は押出成形、射出成形、圧
縮成形等の成形法により成形することができ、得られた
成形品は、耐熱性、耐衝撃性、塗装密着性に優れてい
る。このため、塗装の必要な家庭電気製品、自動車部品
等に有用であり、さらには熱安定性や熱水安定性に優れ
ているため、食品容器に特に有用である。
縮成形等の成形法により成形することができ、得られた
成形品は、耐熱性、耐衝撃性、塗装密着性に優れてい
る。このため、塗装の必要な家庭電気製品、自動車部品
等に有用であり、さらには熱安定性や熱水安定性に優れ
ているため、食品容器に特に有用である。
【0028】
【実施例】以下、実施例によって本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるも
のではない。実施例中の部、%はいずれも重量基準で表
した。
するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるも
のではない。実施例中の部、%はいずれも重量基準で表
した。
【0029】実験例1:マレイミド系共重合体の製造−
1 撹拌機を備えた反応缶中にスチレン100部、メチルイ
ソブチルケトン50部、α−メチルスチレンダイマー
0.1部、および小片状に切断したポリブタジェン24
部を仕込み、反応缶内を窒素置換し、室温で10時間撹
拌し、ポリブタジェンを溶解した。温度を83℃に昇温
した後、無水マレイン酸67部とベンゾイルパーオキサ
イド0.2部、アゾイソブチロニトリル0.2部をメチ
ルイソブチルケトン400部に溶解した溶液を8時間で
添加した。添加後さらに3時間83℃に保ち、重合を完
了した。続いて、アニリン60部、トリエチルアミン2
部を加えて140℃で7時間反応させた。反応液を押出
機にて脱揮処理しマレイミド共重合体A−1を得た。
1 撹拌機を備えた反応缶中にスチレン100部、メチルイ
ソブチルケトン50部、α−メチルスチレンダイマー
0.1部、および小片状に切断したポリブタジェン24
部を仕込み、反応缶内を窒素置換し、室温で10時間撹
拌し、ポリブタジェンを溶解した。温度を83℃に昇温
した後、無水マレイン酸67部とベンゾイルパーオキサ
イド0.2部、アゾイソブチロニトリル0.2部をメチ
ルイソブチルケトン400部に溶解した溶液を8時間で
添加した。添加後さらに3時間83℃に保ち、重合を完
了した。続いて、アニリン60部、トリエチルアミン2
部を加えて140℃で7時間反応させた。反応液を押出
機にて脱揮処理しマレイミド共重合体A−1を得た。
【0030】実験例2:マレイミド系共重合体の製造−
2 撹拌機を備えた反応缶中にスチレン50部、メチルイソ
ブチルケトン50部、α−メチルスチレンダイマー0.
1部、および小片状に切断したポリブタジェン11部を
仕込み、反応缶内を窒素置換し、室温で10時間撹拌
し、ポリブタジェンを溶解した。温度を83℃に昇温し
た後、N−フェニルマレイミド50部、ベンゾイルパ−
オキサイド0.15部をメチルイソブチルケトン250
部に溶解した溶液を8時間で添加した。添加後さらに3
時間83℃に保ち、重合を完了した。反応液を押出機に
て脱揮処理しマレイミド共重合体A−2を得た。
2 撹拌機を備えた反応缶中にスチレン50部、メチルイソ
ブチルケトン50部、α−メチルスチレンダイマー0.
1部、および小片状に切断したポリブタジェン11部を
仕込み、反応缶内を窒素置換し、室温で10時間撹拌
し、ポリブタジェンを溶解した。温度を83℃に昇温し
た後、N−フェニルマレイミド50部、ベンゾイルパ−
オキサイド0.15部をメチルイソブチルケトン250
部に溶解した溶液を8時間で添加した。添加後さらに3
時間83℃に保ち、重合を完了した。反応液を押出機に
て脱揮処理しマレイミド共重合体A−2を得た。
【0031】実験例3:マレイミド系共重合体の製造−
3 撹拌機を備えた反応缶中にスチレン60部、メチルイソ
ブチルケトン50部、α−メチルスチレンダイマー0.
1部を仕込み、反応缶内を窒素置換し、温度を83℃に
昇温した後、無水マレイン酸40部、ベンゾイルパ−オ
キサイド0.15部をメチルイソブチルケトン250部
に 溶解した溶液を8時間で添加した。添加後さらに3
時間83℃に保ち、重合を完了した。続いて、アニリン
36部、トリエチルアミン1部を加えて140℃で7時
間反応させた。反応液を押出機にて脱揮処理しマレイミ
ド共重合体A−3を得た。
3 撹拌機を備えた反応缶中にスチレン60部、メチルイソ
ブチルケトン50部、α−メチルスチレンダイマー0.
1部を仕込み、反応缶内を窒素置換し、温度を83℃に
昇温した後、無水マレイン酸40部、ベンゾイルパ−オ
キサイド0.15部をメチルイソブチルケトン250部
に 溶解した溶液を8時間で添加した。添加後さらに3
時間83℃に保ち、重合を完了した。続いて、アニリン
36部、トリエチルアミン1部を加えて140℃で7時
間反応させた。反応液を押出機にて脱揮処理しマレイミ
ド共重合体A−3を得た。
【0032】実験例4:グラフト共重合体の製造 撹拌機を備えた反応缶中にポリブタジェンラテックス8
0部(固形分50%、平均粒径0.35μm)ステアリ
ン酸ソーダ1部、ソジウムホルムアルデヒドスルホキシ
レート0.1部、テトラソジウムエチレンジアミンテト
ラアセッチクアシッド0.03部、硫酸第一鉄0.00
3部および水200部を仕込み、65℃に加熱し、これ
にアクリロニトリル30%およびスチレン70%よりな
る単量体混合物40部、t−ドデシルメルカプタン0.
3部、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド
0.2部を4時間で添加し、さらに添加終了後65℃で
2時間重合した。得られた反応液に酸化防止剤を添加し
た後、塩化カルシュウムで凝固し、水洗、乾燥後白色微
粉末のグラフト共重合体B−1を得た。
0部(固形分50%、平均粒径0.35μm)ステアリ
ン酸ソーダ1部、ソジウムホルムアルデヒドスルホキシ
レート0.1部、テトラソジウムエチレンジアミンテト
ラアセッチクアシッド0.03部、硫酸第一鉄0.00
3部および水200部を仕込み、65℃に加熱し、これ
にアクリロニトリル30%およびスチレン70%よりな
る単量体混合物40部、t−ドデシルメルカプタン0.
3部、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド
0.2部を4時間で添加し、さらに添加終了後65℃で
2時間重合した。得られた反応液に酸化防止剤を添加し
た後、塩化カルシュウムで凝固し、水洗、乾燥後白色微
粉末のグラフト共重合体B−1を得た。
【0033】上記の製造条件において、ジイソプロピル
ベンゼンハイドロパーオキサイドをターシャリーパーオ
キシアセテートに置き換えた以外は同様の操作を行い、
グラフト共重合体C−1を得た。また、前記共重合体B
−1の製造条件において、t−ドデシルメルカプタン
0.3部、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサ
イド0.2部を4時間で添加することを、t−ドデシル
メルカプタン0.2部、ジイソプロピルベンゼンハイド
ロパーオキサイド0.3部を5時間で添加することに置
き換えた以外は同様の操作を行い、グラフト共重合体C
−2を得た。また、前記B−1の製造条件において、ポ
リブタジェンラテックス80部をポリブタジェンラテッ
クス60部(固形分50%、平均粒径0.35μm)と
ポリスチレンーブタジェンラテックス20部(固形分5
0%、平均粒径0.8μm)に、ジイソプロピルベンゼ
ンハイドロパーオキサイドをターシャリーパーオキシア
セテートに置き換えた以外は同様の操作を行い、グラフ
ト共重合体C−3を得た。
ベンゼンハイドロパーオキサイドをターシャリーパーオ
キシアセテートに置き換えた以外は同様の操作を行い、
グラフト共重合体C−1を得た。また、前記共重合体B
−1の製造条件において、t−ドデシルメルカプタン
0.3部、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサ
イド0.2部を4時間で添加することを、t−ドデシル
メルカプタン0.2部、ジイソプロピルベンゼンハイド
ロパーオキサイド0.3部を5時間で添加することに置
き換えた以外は同様の操作を行い、グラフト共重合体C
−2を得た。また、前記B−1の製造条件において、ポ
リブタジェンラテックス80部をポリブタジェンラテッ
クス60部(固形分50%、平均粒径0.35μm)と
ポリスチレンーブタジェンラテックス20部(固形分5
0%、平均粒径0.8μm)に、ジイソプロピルベンゼ
ンハイドロパーオキサイドをターシャリーパーオキシア
セテートに置き換えた以外は同様の操作を行い、グラフ
ト共重合体C−3を得た。
【0034】実験例5:α−メチルスチレンーアクリロ
ニトリル共重合体の製造 撹拌機を備えた反応缶中に、純粋100部と第三リン酸
カルシウム2部仕込み続いて、α−メチルスチレン70
部、アクリロニトリル30部、2−ターシャリーブチル
アゾー2−シアノプロパン0.9を仕込み、80℃に昇
温し、20時間重合をおこなった。得られた反応液を塩
酸にて中和し、脱水した後、乾燥し粒状重合体D−1を
得た。
ニトリル共重合体の製造 撹拌機を備えた反応缶中に、純粋100部と第三リン酸
カルシウム2部仕込み続いて、α−メチルスチレン70
部、アクリロニトリル30部、2−ターシャリーブチル
アゾー2−シアノプロパン0.9を仕込み、80℃に昇
温し、20時間重合をおこなった。得られた反応液を塩
酸にて中和し、脱水した後、乾燥し粒状重合体D−1を
得た。
【0035】実験例1から実験例5で得られた共重合体
の組成および特性を表−1、表−2、および表−3にそ
れぞれ示す。
の組成および特性を表−1、表−2、および表−3にそ
れぞれ示す。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】
【表3】
【0039】実施例1〜6および比較例1〜5 実験例1から実験例5で得られた共重合体を、表−4お
よび表−5に示す割合でブレンドして40mmφのベン
ト付き単軸押出機を用い、温度260℃にて溶融混練
し、ペレットを作成した。このペレットを250℃で射
出成形して試験片を作成し、その物性を評価した。評価
結果を表−4および表−5に示す。
よび表−5に示す割合でブレンドして40mmφのベン
ト付き単軸押出機を用い、温度260℃にて溶融混練
し、ペレットを作成した。このペレットを250℃で射
出成形して試験片を作成し、その物性を評価した。評価
結果を表−4および表−5に示す。
【0040】評価方法は次の通りである。 (1) 耐熱性;ビカット軟化点(VSP)をJIS K7
206に準拠し、5kg荷重で測定した。 (2) 耐衝撃性;アイゾット衝撃強度(IZOD)をAS
TM D256に準拠し、厚み1/8”でノッチ付きの
試験片を温度23℃の標準状態で測定した。 (3) 成形性;メルトフローレート(MFR)をJIS
K6874に準拠し、温度265℃、10kg荷重で測
定した。 (4) 塗装密着性;碁盤目剥離試験:塗料はポリエステル
ーウレタン系塗料を使用、塗膜厚30μm、乾燥後1週
間室温にて保存し、剥離試験を実施した。剥離した碁盤
目の比率を表−4および表−5に示した。 なお、表中の数値の意味は、例えば塗装密着性0%は1
00個のます目ができるように切り傷をつけた碁盤目
が、剥離試験で全く剥離しないことを、また塗装密着性
80%は80箇所の剥離が生じたことを示す。その他の
数値も同様に解釈する。
206に準拠し、5kg荷重で測定した。 (2) 耐衝撃性;アイゾット衝撃強度(IZOD)をAS
TM D256に準拠し、厚み1/8”でノッチ付きの
試験片を温度23℃の標準状態で測定した。 (3) 成形性;メルトフローレート(MFR)をJIS
K6874に準拠し、温度265℃、10kg荷重で測
定した。 (4) 塗装密着性;碁盤目剥離試験:塗料はポリエステル
ーウレタン系塗料を使用、塗膜厚30μm、乾燥後1週
間室温にて保存し、剥離試験を実施した。剥離した碁盤
目の比率を表−4および表−5に示した。 なお、表中の数値の意味は、例えば塗装密着性0%は1
00個のます目ができるように切り傷をつけた碁盤目
が、剥離試験で全く剥離しないことを、また塗装密着性
80%は80箇所の剥離が生じたことを示す。その他の
数値も同様に解釈する。
【0041】
【表4】
【0042】
【表5】
【0043】表−4に示す結果から明らかなように、実
施例1〜6の組成物は優れた塗装密着性を有しており、
しかも優れた耐熱性、耐衝撃性、成形性を有している。
施例1〜6の組成物は優れた塗装密着性を有しており、
しかも優れた耐熱性、耐衝撃性、成形性を有している。
【0044】これに対して、表−5に示すように、比較
例1の組成物は、マレイミド共重合体の組成が本発明の
範囲外であり、かつ特定のグラフト共重合体を併用して
いないため、塗装密着性が極めて劣る。
例1の組成物は、マレイミド共重合体の組成が本発明の
範囲外であり、かつ特定のグラフト共重合体を併用して
いないため、塗装密着性が極めて劣る。
【0045】比較例2および比較例3の組成物は、マレ
イミド共重合体の組成が本発明の範囲外であり、塗装密
着性に劣る。
イミド共重合体の組成が本発明の範囲外であり、塗装密
着性に劣る。
【0046】比較例4および比較例5の組成物は、特定
のグラフト共重合体を併用していないため衝撃強度と塗
装密着性の両方を満足させることができていない。
のグラフト共重合体を併用していないため衝撃強度と塗
装密着性の両方を満足させることができていない。
【0047】
【発明の効果】本発明の熱可塑性樹脂組成物は、特定の
マレイミド系共重合体の配合、特定のグラフト率を有す
るグラフト共重合体の併用により、塗装密着性が大幅に
改善されている。しかも、耐熱性、耐衝撃性、成形性に
優れており、塗装の必要な家庭電気製品や自動車部品、
特に食品容器に適しており、工業的価値が極めて大きい
ものである。
マレイミド系共重合体の配合、特定のグラフト率を有す
るグラフト共重合体の併用により、塗装密着性が大幅に
改善されている。しかも、耐熱性、耐衝撃性、成形性に
優れており、塗装の必要な家庭電気製品や自動車部品、
特に食品容器に適しており、工業的価値が極めて大きい
ものである。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 55/02 LME
Claims (1)
- 【請求項1】(A)成分;ゴム状重合体5〜20重量%
と、芳香族ビニル単量体残基40〜70重量%、不飽和
ジカルボン酸イミド誘導体残基30〜60重量%、その
他共重合可能なビニル単量体残基0〜30重量%からな
る共重合体80〜95重量%とを含有してなるマレイミ
ド系共重合体10〜25重量%と、 (B)成分;ゴム状重合体35〜65重量%に、芳香族
ビニル単量体50〜80重量%、シアン化ビニル単量体
20〜40重量%、その他共重合可能なビニル単量体0
〜30重量%からなる単量体混合物35〜65重量%を
グラフト共重合せしめた共重合体で、そのグラフト率が
15%以上30%未満であることを特徴とするグラフト
共重合体5〜20重量%と、 (C)成分;ゴム状重合体35〜65重量%に、芳香族
ビニル単量体50〜80重量%、シアン化ビニル単量体
20〜40重量%、その他共重合可能なビニル単量体0
〜30重量%からなる単量体混合物35〜65重量%を
グラフト共重合せしめた共重合体で、そのグラフト率が
30〜100%であることを特徴とするグラフト共重合
体15〜25重量%と、 (D)成分;芳香族ビニル単量体残基60〜80重量
%、シアン化ビニル単量体残基20〜40重量%、その
他共重合可能なビニル単量体残基0〜20重量%からな
る共重合体40〜60重量%と、からなり、組成物中の
ゴム状重合体成分含有量が15〜20重量%であること
を特徴とする熱可塑性樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30440393A JPH07157624A (ja) | 1993-12-03 | 1993-12-03 | 熱可塑性樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30440393A JPH07157624A (ja) | 1993-12-03 | 1993-12-03 | 熱可塑性樹脂組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07157624A true JPH07157624A (ja) | 1995-06-20 |
Family
ID=17932596
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30440393A Pending JPH07157624A (ja) | 1993-12-03 | 1993-12-03 | 熱可塑性樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07157624A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP4227362A4 (en) * | 2020-10-07 | 2024-04-10 | Denka Company Limited | HEAT-RESISTANT RESIN COMPOSITION |
-
1993
- 1993-12-03 JP JP30440393A patent/JPH07157624A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP4227362A4 (en) * | 2020-10-07 | 2024-04-10 | Denka Company Limited | HEAT-RESISTANT RESIN COMPOSITION |
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