JPH07154900A - ステレオ信号変換用回路及び該回路の作動方法 - Google Patents

ステレオ信号変換用回路及び該回路の作動方法

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JPH07154900A
JPH07154900A JP6185682A JP18568294A JPH07154900A JP H07154900 A JPH07154900 A JP H07154900A JP 6185682 A JP6185682 A JP 6185682A JP 18568294 A JP18568294 A JP 18568294A JP H07154900 A JPH07154900 A JP H07154900A
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circuit
correction
correction signal
stereo
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JP6185682A
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Manfred Horl
ホール マンフレッド
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Koninklijke Philips NV
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Philips Electronics NV
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    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04SSTEREOPHONIC SYSTEMS 
    • H04S1/00Two-channel systems
    • H04S1/007Two-channel systems in which the audio signals are in digital form

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  • Signal Processing (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 クロストークを簡単に、しかも自動的に消去
できるステレオ信号変換用回路を提供する。 【構成】 正面信号及び横方向信号を含むステレオ信号
を2つの各可聴信号チャネル用の出力信号に変換する回
路である。この回路の出力信号(11 と12における)間の
クロストークを最小にするためのクロストーク調整回路
を:出力信号の内の第1出力信号を(11 から)受信し
て、これを周波数が同じほぼ方形の第1振幅制限信号に
変換するリミッタ回路(16)と;振幅制限信号に第2出力
信号を乗じて整流信号を取出すミクサ回路(19)と; 整流
信号から補正信号を取出す制御回路(22)と;(24からの)
補正信号により正面及び/又は横方向信号の振幅を調整
する振幅調整回路(8) と;(24からの) 補正信号を記憶す
る記憶装置と; 第1動作モードにて補正信号を記憶装置
に記憶させるために、この記憶装置に供給でき、振幅調
整回路(8) にも供給可能とし、且つ第2モードにて、記
憶装置に記憶済みの補正信号を振幅調整回路(8) に供給
できるようにするスイッチングデバイス(25)と;で構成
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は正面信号及び横方向信号
を含むステレオ信号を2つの各可聴信号チャネル用の出
力信号に変換するステレオ信号変換用回路に関するもの
である。さらに本発明は斯種のステレオ信号変換用回路
を作動させる方法にも関するものである。
【0002】
【従来の技術】斯様なステレオ信号変換用回路において
は、可聴信号チャネル用の出力信号を正面(mid-plane)
信号と横方向(side)信号とのデマトリックス処理により
発生させる。通常のステレオ方式では、正面信号が両可
聴信号チャネルに関する可聴情報を包含するも、横方向
信号は好ましくは、一方の可聴信号チャネルに関する可
聴情報か、例えば2つの可聴信号チャネルの可聴情報の
差のいずれかを包含するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】正面信号と横方向信号
との加算又は減算混合により行うのが好適なデマトリッ
クス処理にとっては、このデマトリックス処理中に可聴
情報をクロストークなしで2つの可聴信号チャネルに分
けるために正面信号と横方向信号を所定の振幅比とする
必要がある。こうした所定の振幅比は、例えば回路公差
又は伝送誤差により乱されて、2つの可聴信号チャネル
間にクロストークを生ずることになる。
【0004】本発明の目的は、冒頭にて述べた種類のス
テレオ信号変換用回路を、その製造、セットアップ又は
動作期間中に迅速、簡単且つ正確に調整することがで
き、動作中のクロストークを有効に除去し得るように構
成することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は正面信号及び横
方向信号を含むステレオ信号を2つの各可聴信号チャネ
ル用の出力信号に変換するステレオ信号変換用回路にお
いて、当該回路が前記出力信号間のクロストークを最小
にする調整回路を具え、このクロストーク調整回路が: − 前記出力信号の内の第1出力信号を受信して、この
第1出力信号を周波数がこの第1出力信号の周波数と同
じであるほぼ方形の第1振幅制限信号に変換する第1リ
ミッタ回路と; − 前記第1振幅制限信号に前記出力信号の内の第2出
力信号を乗じることにより第1整流信号を取出す第1ミ
クサ回路と; − 前記第1整流信号から第1補正信号を取出す第1制
御回路と; − 前記第1補正信号により正面信号及び/又は横方向
信号の振幅を制御する振幅調整回路と; − 前記第1補正信号を記憶する第1記憶装置と; − 前記変換用回路の第1モードにて、前記第1補正信
号を前記第1記憶装置に記憶させるために、この第1記
憶装置に供給し得ると共に前記振幅調整回路にも供給可
能とし、且つ前記変換用回路の第2モードにて、前記第
1記憶装置に記憶済みの前記第1補正信号を前記振幅調
整回路に供給可能とする第1スイッチングデバイスと; を具えていることを特徴とする。
【0006】本発明による回路により行うことができる
調整は第1動作モードにて行われ、この第1動作モード
では振幅調整回路が制御ループを成し、この制御ループ
は可聴信号チャネル間にクロストークがある場合にのみ
発生するような信号を最小とするのに用いることができ
る。このような調整が完了したら、本発明による回路
は、その第2動作モードにて例えば送信機又は記録担体
から受信されるステレオ信号を処理するのに用いること
ができる。この第2動作モードにおけるステレオ信号変
換用回路に対するクロストーク調整状態は、補正信号を
記憶装置に記憶することにより保存される。
【0007】本発明による回路を作動させるのに有利な
方法では、第1モードにおけるステレオ信号の正面信号
と横方向信号とが一致し、且つ第1補正信号が、第2出
力信号を消失させる値に調整されるようにする。この方
法は特に、正面信号が2つの可聴信号チャネルの可聴信
号の和として伝送され、横方向信号が前記両可聴信号チ
ャネルの可聴信号の差として伝送され;右信号チャネル
が第2出力信号に割当てられるステレオ方式に用いられ
る。
【0008】本発明による回路を作動させるための本発
明による他の方法では、第1動作モードにおけるステレ
オ信号の正面信号が横方向信号の1/2に相当し、且つ
前記補正信号が、前記第2出力信号を消失させる値にも
セットされるようにする。この方法は、正面信号が2つ
の可聴信号チャネルの可聴信号の和に相当し、横方向信
号が右側の可聴信号チャネル用の可聴信号の2倍に相当
する場合に用いるのが好適である。前記最初に述べた方
法は特に欧州のステレオラジオ放送用及び韓国標準規格
に従うテレビジョン音声用に用いられるのに対し、2番
目の方法は特に欧州テレビジョンのテレビジョン音声用
に用いることができる。こうした種々の可聴信号伝送標
準規格に対して同じ構成の調整回路を用いることができ
る。
【0009】本発明による回路で、しかも本発明による
上述した方法を用いる場合に、この回路はその製造後、
又は本発明によるこの回路が組込まれるステレオ信号再
生用装置の製造中、或いは本発明による回路を最初に作
動させる際、又は作動させる度毎に直ぐに調整すること
ができる。この場合に調整に必要とされる補正信号の値
を記憶装置に記憶しておき、これを作動時に読出すこと
ができるようにする。このために、本発明による回路に
は、前記第1制御回路と、前記振幅調整回路と、前記第
1記憶装置との間における前記第1補正信号用の信号通
路内に配置され、前記第1制御回路により供給される第
1補正信号を、この信号を前記第1記憶装置に記憶し得
る形態に変換可能とし、且つ前記第1記憶装置に記憶済
みの第1補正信号を前記振幅調整回路に適用するのに必
要な形態に変換可能とする変換回路も設けるのが好適で
ある。この場合、第1補正信号を第1記憶装置にディジ
タル形態にて記憶させ、第1変換回路に第1補正信号を
ディジタル形態に変換すると共に、これをディジタル形
態から再変換する第1装置を設けることにより、補正信
号を特に簡単で、しかも正確に記憶させることができ
る。
【0010】本発明による調整方法を使用する上記種々
の変形例を実現するために、ディジタル形態にて記憶す
べき補正信号は、例えば本発明による回路と固定的に関
連付けられる読取専用メモリに記憶させることができ
る。しかし、記憶装置は制御システム、例えばステレオ
信号変換用回路とは物理的に離間したバスシステムに配
置することもでき、この記憶装置には他の制御又は調整
データを記憶することもできる。従って、本発明によれ
ば例えばこの本発明による回路を含む装置を作動させる
度毎に自動制御調整を簡単に行うこともできる。これに
より、例えば部品のエージング効果及び経時的に変化し
得る他の不所望な影響を有効になくすこともできる。
【0011】本発明の好適例では、前記第1補正信号を
ディジタル形態に変換する前記第1装置が: − 前記第1制御回路から前記第1補正信号を第1入力
端子にて受信する第1比較段;及び − 計数方向を前記第1比較段の出力信号によって定め
ることができ、且つ計数値を前記第1記憶装置に第1補
正信号としてディジタル形態にて記憶させることができ
る第1カウンタ段; を具え、且つ前記第1補正信号をディジタル形態から再
変換する前記第1装置が、前記第1補正信号をディジタ
ル形態からアナログ形態に変換し、この補正信号を前記
調整回路に供給可能とすると共に前記第1比較段の第2
入力端子にも供給可能として、このアナログ補正信号を
前記第1制御回路により供給され得る前記第1補正信号
と比較できるようにする第1ディジタル−アナログ変換
段を具えるようにする。
【0012】補正信号を変換する極めて簡単な構成の斯
種の回路は極めて正確な補正信号を供給し、しかもディ
ジタル形態の補正信号を供給したり、記憶装置から斯様
な補正信号を取出したりするのに極めて簡単且つ有効に
用いることもできる。好ましくは、第1記憶装置に記憶
済みの第1補正信号は第1カウンタ段を対応する計数値
にプリセットするために供給する。
【0013】上述した回路では、第1カウンタ段を第1
補正信号に必要とされる値にセットするのに使用すべき
クロック信号を第1振幅制限信号から取出して第1カウ
ンタ段に計数信号として供給するのが有利である。従っ
て、補正回路を簡単な手段で、しかも特にクロック信号
を別個に発生させる必要なく迅速に作動させることがで
きる。
【0014】第1制御回路は積分段と低域通過段で構成
して、第1補正信号を発生させるのが好適である。低域
通過段は第1ミクサ回路にて混合した信号の内の交流成
分を全て除去するのに用いられ、これは補正信号用には
前記混合信号の内の直流成分が必要とされるだけである
からである。しかし、低域通過段だけでは制御誤差が残
り、これによりクロストークが完全に除去されないか
ら、この制御誤差をなくすために積分段も設けてある。
このようにすることにより、クロストークを完全になく
すことができる。
【0015】本発明のさらに他の好適例では、前記クロ
ストーク調整回路が: − 前記出力信号の内の第2出力信号を受信し、この第
2出力信号を周波数がこの第2出力信号の周波数と同じ
であるほぼ方形の第2振幅制限信号に変換する第2リミ
ッタ回路と; − 前記第2振幅制限信号に前記第1出力信号を乗じる
ことにより第2整流信号を取出す第2ミクサ回路と; − 前記第2整流信号から前記第2補正信号を取出す第
2制御回路と; − 前記第2補正信号を記憶する第2記憶装置と; − 前記変換用回路の第1モードにて、前記第2補正信
号を前記第2記憶装置に記憶させるために、この第2記
憶装置に供給し得ると共に前記振幅調整回路にも供給可
能とし、且つ前記変換回路の第2モードにて、前記第2
記憶装置に記憶済みの前記第2補正信号を前記振幅調整
回路に供給可能とする第2スイッチングデバイスと; を具え、前記振幅調整回路にて、正面信号及び/又は横
方向信号の振幅を前記2つの補正信号によって相対的に
異なる周波数範囲にて調整し得るようにする。
【0016】本発明のこの例は、デマトリックスする前
に横方向信号の雑音を消去するステレオ信号変換用回路
に特に好適である。このような雑音消去は、横方向信号
が正面信号よりも高い周波数で変調され、従って雑音成
分が大きくなる場合に特に有利である。この場合には斯
かる雑音が特殊なスペクトル分布を呈するため、周波数
に応じたクロストーク調整をするのも有利である。そこ
で、横方向信号の内の別々に調整すべき周波数成分用に
2つの補正信号を用いることができる。本発明による回
路の上述した例では、制御回路にて相対的に独立した制
御ループを成す個々の信号処理段を適宜構成し、例えば
第1及び第2リミッタ回路を同一構成のものとし、又第
1及び第2ミクサ回路等も同一構成のものとすることが
できる。
【0017】上述したような2つの独立した制御ループ
を具える種類の本発明による回路でクロストークを調整
するための本発明による方法の好適例では、テスト信号
を前記第1モードにてステレオ信号として供給し、この
テスト信号における正面信号を低周波の第1テスト波と
高周波の第2テスト波との加算混合により形成し、横方
向信号を前記2つのテスト波の減算混合により形成し、
且つ前記第2テスト波が横方向信号においては正面信号
の第2テスト波とは逆相にて現れ、第2テスト波の周波
数が第1テスト波の周波数の非整数倍で、且つ第1補正
信号が、前記第2出力信号における第1テスト波の成分
を消滅させる値に調整され、第2補正信号が、前記第1
出力信号における第2テスト波の成分を消滅させる値に
調整されるようにする。
【0018】
【実施例】図1に示す本発明によるステレオ信号変換用
回路において、部番1にて示すステレオ復調器の入力端
子2にはステレオ信号が供給され、この信号は既知の伝
送標準規格の1つに従って通常の方法にて正面信号と横
方向信号とで構成されている。ステレオ復調器1からは
正面信号が第1出力端子3に供給され、横方向信号が第
2出力端子4に供給される。ステレオ信号に用いられる
伝送標準規格に応じて、第2出力端子4に現れる横方向
信号は、2つの可聴信号チャネル「左」と「右」の2つ
の可聴信号とするか、右側の可聴信号チャネルに対する
可聴信号だけとするのが好適である。
【0019】正面信号はステレオ復調器1の第1出力端
子3からデマトリックス回路6の第1入力端子5に供給
される。同様に、横方向信号はステレオ復調器1の第2
出力端子4からデマトリックス回路6の第2入力端子7
に、図1に示す例ではステレオ復調器1の第2出力端子
4に接続される入力端子9とデマトリックス回路6の第
2入力端子7に接続される出力端子10とを有している
調整回路8を介してデマトリックス回路6の第2入力端
子7に供給される。調整回路8はステレオ復調器1から
の横方向信号がデマトリックス回路6に達する前にその
信号の振幅を調整する。こうして、デマトリックス回路
6に供給される正面信号と横方向信号との振幅比を、ク
ロストークなしにデマトリックスするのに適当な値に調
整することができる。
【0020】デマトリックス回路6は2個の出力端子1
1,12も具えており、これらの出力端子には2つの可
聴信号チャネル用の可聴信号が供給され、これらの信号
は例えば再生用に、ステレオ信号変換用回路の関連する
出力端子13及び14に転送される。本発明は他の伝送
標準規格のものにも好適ではあるが、以下の説明では正
面信号が2つの可聴信号チャネル用の可聴信号の和を表
すと共に横方向信号が前記2つの可聴信号の差を表すス
テレオ信号を処理する例の図1に示す回路につき説明す
る。左側可聴信号チャネル用の可聴信号はデマトリック
ス回路6の第1出力端子11に供給され、右側可聴信号
チャネル用の可聴信号はデマトリックス回路6の第2出
力端子12に供給される。なお、図1に示す回路の変形
例として、調整回路8をステレオ復調器1の第1出力端
子3とデマトリックス回路6の第1入力端子5との間に
も接続し、この調整回路を正面信号の振幅調整用に同様
に用いることができる。
【0021】デマトリックス回路6の出力端子11(図
1に示す本例の出力端子11は左側の可聴信号チャネル
に相当する)は(第1)リミッタ回路16の入力端子1
5にも接続し、このリミッタ回路の出力端子17を(第
1)ミクサ回路19の第1入力端子18に接続する。
(第1)ミクサ回路19の第2入力端子20はデマトリ
ックス回路6の第2出力端子12(この第2出力端子は
右側可聴信号チャネルに相当する)に接続する。(第
1)リミッタ回路16はデマトリックス回路6の第1出
力端子11に現れる出力信号、即ち左側の可聴信号チャ
ネルに割当てられる可聴信号を方形の(第1)振幅制限
信号に変換し、この振幅制限信号の周波数はデマトリッ
クス回路6の出力端子11からの出力信号の周波数に維
持する。このために、(第1)リミッタ回路16には入
力端子15に供給されるデマトリックス回路6の出力端
子11からの出力信号によって強力に過励振される増幅
器を設けるのが好適である。図2aは左側の可聴信号チ
ャネル用の可聴信号が一定周波数の波形、好ましくは正
弦波である簡単な場合に対するリミッタ回路16の方形
振幅制限信号を示す。
【0022】ステレオ復調器1の入力端子2に供給され
るステレオ信号が、正しい変換が行われる場合に、左側
の可聴信号チャネル用の可聴信号しか発生しないような
信号であれば、この場合の正面信号は、横方向信号が左
側と右側の可聴信号チャネル用の可聴信号の差を表し、
且つ正面信号がこれら可聴信号の和を表す場合における
入力端子2のステレオ信号の横方向信号に相当する。同
様に、横方向信号が右側可聴信号チャネル用の可聴信号
の2倍に相当する場合には、入力端子2におけるステレ
オ信号は、正面信号が横方向信号の1/2に相当するよ
うにすべきである。最初のケースは、図1及び図2に示
した例に基づき、この際右側可聴信号チャネル用の可聴
信号を形成する第2出力信号は消えてなくなり、第2の
ケースでは左側の可聴信号チャネル用の可聴信号を形成
する第2出力信号も、ステレオ復調器1の出力端子3,
4における横方向信号及び正面信号の振幅設定が正しい
場合には消えてなくなる。
【0023】そこで、横方向信号が正面信号に対して負
の振幅誤差を有し、即ちこの横方向信号がステレオ復調
器1の第2出力端子4にかなり小さな振幅値で現れるも
のと仮定する。このような振幅が小さすぎる信号は補正
しないと、デマトリックス回路6でのデマトリックス処
理中にこの回路6の第2出力端子12に図2bに時間t
の関数にて示す波形の信号波が発生する。この信号波が
(第1)ミクサ回路19の第2入力端子20に供給さ
れ、これにて斯かる信号波は第1入力端子18からの方
形波信号により逓倍される。これにより整流されて得ら
れる波形を図2cに示してあり、これは(第1)ミクサ
回路19の出力端子21に得られる(第1)整流信号を
表す。
【0024】図2bの信号によって表されるクロストー
クを補正するためには、横方向信号の振幅を調整回路8
にて調整して、正面信号と横方向信号との間の前述した
振幅偏差をなくすようにすべきである。こうすれば、デ
マトリックス回路6の第2出力端子12における第2出
力信号、従って(第1)ミクサ回路の出力端子21にお
ける(第1)整流信号も消えてなくなる。
【0025】こうした制御、即ち斯様な調整をするため
に、図1に示す例の回路は制御回路22を具えており、
この制御回路の入力端子23には(第1)ミクサ回路1
9の出力端子21からの信号を供給する。(第1)制御
回路は(第1)整流信号から(第1)補正信号を取出し
て、これを出力端子24に供給する。このために、(第
1)制御回路22は低域通過段と積分段とで構成するの
が好適であり、積分段は本来図2cに示す(第1)整流
信号の直流成分から連続的に立上る(第1)補正信号を
取出すが、(第1)整流信号の交流成分(重畳されるリ
プル)は低域通過段によって除去される。このようにし
て形成される(第1)補正信号は(第1)制御回路22
の出力端子24に得られる。
【0026】図1には第1入力端子26、第2入力端子
27及び出力端子28を有する(第1)スイッチングデ
バイス25も示してある。便宜上(第1)スイッチング
デバイス25を機械的なスイッチとして概略的に示して
あり、このスイッチは切替え位置“1”及び切替え位置
“2”にて第1入力端子26又は第2入力端子27をそ
れぞれ出力端子28に選択的に接続することができる。
実際には(第1)スイッチングデバイス25を電子的な
スイッチング手段により構成するのが好適である。な
お、(第1)スイッチングデバイス25の出力端子28
は(第1)補正信号を受信すべく調整回路8の調整入力
端子29に接続する。スイッチングデバイス25の第1
入力端子26は補正信号出力端子30にも接続し、第2
入力端子27は補正信号入力端子31に接続する。補正
信号出力端子30は第1補正信号記憶用の(第1)記憶
装置(図示せず)の入力端子に接続し、この記憶装置の
出力端子を補正信号入力端子31に接続し得るようにす
るのが好適である。従って、この(第1)記憶装置は必
要なときに検出することのできる(第1)補正信号の値
を記憶することができる。
【0027】標準規格と同様に正面及び横方向信号を有
する前述した本例のステレオ信号に対する図1に示した
回路の第1動作モードでは、(第1)スイッチングデバ
イス25がその第1切替え位置“1”にある。従って、
(第1)補正信号は補正信号出力端子30を経てこの補
正信号を記憶するための(第1)記憶装置(図示せず)
と、調整入力端子29を経て調整回路8との双方に供給
される。このために、図1の回路はクロストーク消去用
の制御ループを形成する。(第1)補正信号は第2出力
端子12に現れる第2出力信号、従って図2cに示す
(第1)整流信号が消滅するまで変化し続ける。この場
合、(第1)制御回路22の出力端子24における第1
補正信号は一定であり、この一定値の信号を(第1)記
憶装置に記憶することができる。
【0028】第2動作モードでは、(第1)スイッチン
グデバイス25がその第2切替え位置“2”にセットさ
れる。この場合には上述した制御ループは遮断される。
この際、調整回路8は(第1)記憶装置から補正信号入
力端子31及び調整入力端子29を経て記憶済みの一定
の(第1)補正信号を受信する。この第2モードでは、
入力端子2に到来するステレオ信号がどのような波形の
信号であっても図1の回路はクロストークなしで作動す
る。従って、この図1の回路の第1動作モードはこの回
路を調整する働きをし、第2動作モードは例えば再生す
べきステレオ信号の(宛先に応じた)変換用に仕える。
【0029】図2b及び図2cと同様に図2d及び図2
eは、回路の第1動作モードにて正面信号に対して正の
振幅偏差が生ずる場合をそれぞれ示している。この場
合、デマトリックス回路6の出力端子12に現れる図2
dに示す信号は図2bの信号と比較すると負であり、
(第1)ミクサ回路19の出力端子21には負の整流信
号が得られる。この信号から(第1)補正信号を取出
し、この補正信号により調整回路8が横方向信号の振幅
を低減させることによりクロストーク補正をする。
【0030】図3は本発明による回路の他の例を示し、
これは(第1)制御回路22と、調整回路8と、(第
1)記憶装置(図示せず)との間の(第1)補正信号用
の信号通路に配置される(第1)変換回路32を具えて
いる。なお、図3の回路における図1につき前述した回
路素子と同一部分を示すものには同じ参照番号を付して
示してある。
【0031】特に、(第1)変換回路32は(第1)補
正信号を(第1)記憶装置にディジタル形態にて記憶す
ることができるようにする。このために、(第1)変換
回路32は(第1)制御回路22の出力端子24からの
(第1)補正信号をディジタル形態に変換する(第1)
変換装置を具えている。図3に示す例における斯かる
(第1)変換装置は(第1)比較段33を具えており、
この比較段33の非反転入力端子は補正信号出力端子3
0を成し、比較段33の反転第2入力端子34は補正信
号入力端子31に接続する。(第1)比較段33の出力
端子35は(第1)カウンタ段37の計数方向入力端子
36に接続する。カウンタ段37の計数方向は(第1)
比較段33の出力端子35からの出力信号によって決め
ることができる。(第1)カウンタ段37の計数値はこ
の(第1)カウンタ段37の出力端子38に(第1)補
正信号としてディジタル形態にて現れる。このディジタ
ル形態の(第1)補正信号は、(第1)記憶装置(図示
せず)に記憶するために(第1)ディジタル信号出力端
子39を経て前記(第1)記憶装置(図示せず)に供給
することができる。
【0032】(第1)補正信号をディジタル形態に変換
するために(第1)変換装置は(第1)比較段33及び
(第1)カウンタ段37を具えているので、この(第
1)変換装置には(第1)補正信号をディジタル形態か
らアナログ形態に変換する(第1)ディジタル−アナロ
グ変換段40も設ける。この変換段40は(第1)カウ
ンタ段37の出力端子38及び(第1)ディジタル信号
出力端子39に接続されるディジタル入力端子41と、
補正信号入力端子31及び(第1)比較段33の反転第
2入力端子34に供給されるアナログ出力端子42とを
有している。(第1)ディジタル−アナログ変換段40
は(第1)補正信号をディジタル形態(このディジタル
形態の(第1)補正信号を(第1)記憶装置に記憶する
ことができる)から、調整入力端子29を経て調整回路
8に供給し得る形態に変換する。(第1)比較段33に
はアナログ出力端子42から比較段33の反転第2入力
端子34に至る接続線を経て基準信号を供給し、比較段
33にてこの基準信号と、(第1)制御回路22の出力
端子24からの補正信号とを比較することができる。こ
の比較結果に応じて(第1)カウンタ段37はカウント
−アップ又はカウント−ダウン状態にセットされる。計
数入力端子43を経て供給することができるクロック信
号のパルスを計数することにより、(第1)カウンタ段
37の計数値は(第1)比較段33によって決められた
計数方向にて変化し、これは前記計数値が出力端子24
における(第1)補正信号のディジタル形態の信号値に
相当するまで続行する。このような計数値の適合化は、
(第1)スイッチングデバイス25が切替え位置“1”
にある第1モードにて行われる。従って、図3の有効制
御ループは図1の制御ループと比較するに、何等変わら
ず、従ってクロストーク信号は(第1)変換回路32で
の処理による影響を受けるたことなく制御され、即ちこ
のクロストークの補正は変換回路32により影響される
ことなく行われる。(第1)変換回路32は単に(第
1)補正信号の最終値をセットし、この最終値を(第
1)記憶装置に供給するだけである。
【0033】前記クロック信号は(第1)リミッタ回路
16の出力端子17からスイッチ44を経て(第1)カ
ウンタ段37の計数入力端子43に供給され、このこと
はクロック信号が(第1)振幅制限信号から取出される
ことを意味している。図3の回路を調整する場合にはス
イッチ44は切替え位置“1”にある。便宜上図3に機
械的なスイッチとして示してあるスイッチ44は電子的
な素子によって構成するのが好適であることは明らかで
ある。
【0034】図3に示す本発明による回路の第2実施例
の第2動作モードでは、(第1)スイッチングデバイス
25及びスイッチ44をそれぞれ切替え位置“2”にセ
ットする。このセットは、例えば再生すべきステレオ信
号の宛先に応じた処理に対する調整が完了した後に行
う。この場合には、計数入力端子43は最早計数パルス
を受信しなくなり、このために(第1)カウンタ段37
の計数値が不変となり、従ってアナログ出力端子42は
(第1)補正信号として一定値を供給する。この信号は
(第1)スイッチングデバイス25を経て調整回路8に
供給され、制御ループは図1につき述べたように遮断さ
れる。
【0035】例えば、ステレオ信号変換用回路を作動さ
せる度毎に調整処理が繰り返されるのを避けるために、
ディジタル形態の正しい(第1)補正信号が(第1)記
憶装置から(第1)カウンタ段37のプリセット入力端
子45に供給されるようにして、(第1)カウンタ段3
7を正しい調整用の(第1)補正信号に相当する計数値
にセットすることもできる。こうすると、ステレオ信号
変換用回路を再び動作状態にする場合に、(第1)カウ
ンタ段37が直ぐに正しい計数値にセットされ、このス
テレオ信号変換用回路は動作させた後に直ちに第2モー
ドにて作動させることができる。このことは、必要に応
じて他の信号処理段と一緒に本発明による回路を動作サ
イクル制御用のバスシステムに接続し、これにより(第
1)記憶装置からのディジタル形態の適当な補正信号を
利用できるようにする場合に特に有利である。
【0036】図4は本発明による回路のさらに他の実施
例を示し、この回路は2つの可聴信号チャネル間のクロ
ストークを好ましくは周波数選択的に補正する2つの制
御回路を具えており、この図4でも前述した実施例にお
ける対応する素子には同一参照番号を付して示してあ
る。
【0037】図4に示す第2制御回路は、入力端子47
が第2出力信号用のデマトリックス回路6の第2出力端
子12に接続される第2リミッタ回路46を具えてい
る。第2リミッタ回路46はデマトリックス回路6の第
2出力端子12に現れる第2出力信号を周波数が同じの
ほぼ方形の第2振幅制限信号に変換することができ、こ
の第2振幅制限信号が第2リミッタ回路46の出力端子
48に得られる。
【0038】図4に示す調整回路は、第2リミッタ回路
46の出力端子48に接続される第1入力端子50を有
する第2ミクサ回路49も具えている。この第2ミクサ
回路49の第2入力端子51はデマトリックス回路6の
第1出力端子11に接続する。こうして、第2ミクサ回
路49はその出力端子52に第2整流信号を発生するこ
とができ、この第2整流信号は第2リミッタ回路46の
出力端子48からの第2振幅制限信号にデマトリックス
回路6の第1出力端子11からの第1出力信号を乗じる
ことにより得ることができる。第2ミクサ回路49の出
力端子52からの第2整流信号は出力端子52に接続し
た入力端子54を経て第2制御回路53に供給すること
ができる。第2制御回路53の出力端子55には第2補
正信号を発生させることができ、この第2補正信号は第
2制御回路53にて第2整流信号から取出すことができ
る。
【0039】図4に示す例の調整回路はさらに、第2変
換回路56も具えており、これは第1変換回路32と同
一構成のものであり、従って第2比較段57、第2カウ
ンタ段58及び第2ディジタル−アナログ変換段59を
具えている。第2比較段57及び第2カウンタ段58
は、第2補正信号をディジタル形態に変換する第2装置
を形成し、このディジタル信号は第2記憶装置(図示せ
ず)に記憶することができる。このために、第2補正信
号出力端子60を形成する第2比較段57の非反転第1
入力端子を第2制御回路53の出力端子55に接続す
る。第2比較段57の出力端子61は第2カウンタ段5
8の計数方向入力端子62に結合させる。第2カウンタ
段58の出力端子63にはこの第2カウンタ段58の計
数値が第2補正信号としてディジタル形態にて得られ
る。第2カウンタ段58の出力端子63は第2ディジタ
ル−アナログ変換段59のディジタル入力端子64に接
続する。第2カウンタ段58の出力端子63は第2ディ
ジタル信号入力端子65にも接続し、この入力端子65
から第2補正信号を第2記憶装置にディジタル形態にて
供給することができる。第2ディジタル−アナログ変換
段59のアナログ出力端子66は第2比較段57の反転
第2入力端子67に接続し、アナログ形態に再変換した
第2補正信号を基準信号として第2比較段57に供給す
る。第2ディジタル−アナログ変換段59のアナログ出
力端子66は第2補正信号入力端子68にも接続する。
【0040】第1カウンタ段37と同様に、第2カウン
タ段58はプリセット入力端子69を有しており、この
入力端子を介して第2カウンタ段58をプリセット可能
な計数値にセットすることができる。第2カウンタ段5
8には、これに計数パルスを供給するために計数入力端
子70を設けてある。図4に示す回路では、第2リミッ
タ回路46の出力端子48に現れる第2振幅制限信号か
らクロック信号を取出すために、2個のカウンタ段3
7,58の計数入力端子43,70をスイッチ44を介
して第2リミッタ回路46の出力端子48に接続する。
【0041】図4では第2補正信号出力端子60を第2
スイッチングデバイス72の第1入力端子71に接続
し、このスイッチングデバイスの第2入力端子73を第
2補正信号入力端子68に接続する。第2スイッチング
デバイス72の出力端子74は調整回路80の第2調整
入力端子292に接続する。この調整回路80は図1及
び図3に示した例における調整回路8に代わるものであ
り、この調整回路80の第1調整入力端子291は第1
スイッチングデバイス25の出力端子28に接続する。
調整回路80は、ステレオ復調器1の第2出力端子4か
らの横方向信号の種々のスペクトル成分の振幅を調整入
力端子291,292に現れる第1及び第2補正信号に
より調整できるように構成するのが好適である。調整回
路80では、例えば、第1補正入力端子291を経て低
音制御を働かせ、第2補正入力端子292を経て高音制
御を働かせることができる。同様に、他のスペクトル成
分の調整をすることができる。こうした調整は常に2つ
の相対的に独立した制御回路によって行われる。
【0042】図4に示す回路はデータライン76を経て
データ及びコマンドを受取ったり、供給したりすること
のできるバス回路75を有している。現状の調整回路は
斯かるバス回路75及びデータライン76を経て補正信
号記憶用の記憶装置に接続することができ、バス回路7
5及びデータライン76はプリセット入力端子45,6
9及びディジタル信号出力端子39,65に接続され
る。さらに、図示してはないが、バス回路75からスイ
ッチングデバイス25,72及びスイッチ44への操作
リンクを設け、これによりスイッチングデバイス25,
72及びスイッチ44を第1モード及び第2モードにセ
ットすることができる。
【0043】図4に示した例に基づく回路を作動させる
に当たっては、第1モードにて入力端子2を経てステレ
オ復調器1に供給されるステレオ信号を正面信号が低周
波の第1テスト波と高周波の第2テスト波との加算混合
により形成され、横方向信号が前記両テスト波の減算混
合により形成されるテスト信号とする。特に、横方向信
号と正面信号における第2テスト波の位相は互いに逆相
とするが、正面信号と横方向信号の第1テスト波は同相
とする。これらのテスト波の周波数は調整回路80のス
ペクトル調整能力に応じて選択され、これらの周波数は
互いに非整数倍とすべきである。例えば、第1テスト波
の周波数は300Hzとし、第2テスト波の周波数は約
3.1KHzとすることができる。
【0044】ステレオ復調器1の各出力端子3及び4に
おける正面信号及び横方向信号の振幅が正しく調整され
ている場合には、デマトリックス回路6でのデマトリッ
クス処理中に、左側可聴信号チャネル用の第1出力信号
は第1出力端子11に現れ、この第1出力信号は第1テ
スト波(例えば300Hz)の成分を含むだけである
が、右側可聴信号チャネル用の第2出力端子12に現れ
る第2出力信号は第2テスト波(例えは3.1KHz)
の成分を含むだけである。しかし、正面信号と横方向信
号との振幅比が正しくない場合(これは調整回路80の
調整が不正確に設定されることによっても生ずる)に
は、第1出力端子11における第1出力信号がクロスト
ークとなる第2テスト波(例えば3.1KHz)の残留
成分を含むことになるのに対し、第2出力端子12にお
ける第2出力信号は第1テスト波(例えば300Hz)
の残留成分を含むことになる。これにより第1リミッタ
回路16の出力端子17には第1テスト波の周波数(例
えば300Hz)を有する振幅制限された第1の少なく
ともほぼ方形の信号が現れるが、第2リミッタ回路46
の出力端子48には第2テスト波の周波数(例えば3.
1KHz)を有する振幅制限された第2の少なくともほ
ぼ方形の信号が現れる。
【0045】ミクサ回路19及び49の各出力端子21
及び52には、第1及び第2リミッタ回路16及び46
の各出力端子17及び48に現れる信号と、クロストー
クによりデマトリックス回路6の出力端子11及び12
に発生した同じ周波数のテスト波の残留成分とがミクサ
回路19及び49にて混合されて直流成分を有する第1
整流信号及び第2整流信号が発生する。従って、第1ミ
クサ回路では、第1テスト波から取出される出力端子1
7における方形波信号と、クロストークにより出力端子
12に現れる第1テスト波の残留成分とより整流信号の
直流成分が発生し、これが第1ミクサ回路19の出力端
子21に現れる。同様に、出力端子48の高周波方形信
号と第1出力端子11における第2テスト波の残留成分
とから直流成分が得られる。ミクサ回路19及び49に
供給される他の信号成分を混合することにより各出力端
子21及び52の整流信号には交流成分が発生し、これ
はテスト波の周波数が互いに非整数比の関係にあるから
である。これらの交流成分は後段の制御回路22及び5
3にてろ波される。従って、補正信号は第1スイッチン
グデバイス25を経て調整回路80の第1調整入力端子
291に供給され、この補正信号はデマトリックス回路
6の第2出力端子12に対する第1テスト信号のクロス
トークに専ら依存し、斯かる補正信号は第1テスト波の
周波数範囲内の横方向信号の振幅を調整することにより
ゼロに低減される。同様に、デマトリックス回路6の第
1出力端子11に対する第2テスト波のクロストークを
ゼロに低減する第2補正信号は第2スイッチングデバイ
ス72を経て供給され、この第2補正信号は第1調整入
力端子291とは別の第2調整入力端子292を経て第
2テスト波の周波数範囲を調整するだけである。
【0046】しかし、第1テスト波の振幅が多分僅かで
はあるが、第2調整入力端子292の第2補正信号によ
って影響され、逆に第2テスト波の振幅が第1調整入力
端子291の第1補正信号によって影響されても、2つ
の制御回路が同時に作動することによりクロストークは
完全に相殺され、即ちステレオ信号変換用回路は正しく
調整される。従って、このような調整には第1及び第2
補正信号による調整を交互に繰返す時間のかかる反復調
整処理をする必要がない。図4に示す例では、カウンタ
段37及び58の計数入力端子43及び70用のクロッ
ク信号を第2テスト波から取出しているが、これは第2
テスト波は高周波であるため、カウンタ段37,58の
応答が速くなるからである。第1モードでの調整処理は
バス回路75により制御するのが好適である。第1モー
ドでの調整が完了したら、スイッチングデバイス25,
72及びスイッチ44を切替え位置“2”にセットし、
その後調整回路80を第1及び第2補正信号に対するそ
れぞれ一定値で作動させる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるステレオ信号変換用回路の基本回
路を示すブロック図である。
【図2】図1の回路における信号波形の幾つかの例を示
す波形図である。
【図3】図1の回路の変形例を示すブロック図である。
【図4】周波数に応じた調整をするのに適用する本発明
による回路のブロック図である。
【符号の説明】
1 ステレオ復調器 6 デマトリックス回路 8 振幅調整回路 16 (第1)リミッタ回路 19 (第1)ミクサ回路 22 (第1)制御回路 25 (第1)スイッチングデバイス

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 正面信号及び横方向信号を含むステレオ
    信号を2つの各可聴信号チャネル用の出力信号に変換す
    るステレオ信号変換用回路において、当該回路が前記出
    力信号(11と12における)間のクロストークを最小
    にする調整回路を具え、このクロストーク調整回路が: − 前記出力信号の内の第1出力信号を(11から)受
    信して、この第1出力信号を周波数がこの第1出力信号
    の周波数と同じであるほぼ方形の第1振幅制限信号に変
    換する第1リミッタ回路(16)と; − 前記第1振幅制限信号に前記出力信号の内の(12
    における)第2出力信号を乗じることにより第1整流信
    号を取出す第1ミクサ回路(19)と; − 前記第1整流信号から第1補正信号を取出す第1制
    御回路(22)と; − 前記第1補正信号(24から)により正面信号及び
    /又は横方向信号の振幅を制御する振幅調整回路(8)
    と; − 前記第1補正信号(24から)を記憶する第1記憶
    装置と; − 前記変換用回路の第1モードにて、前記第1補正信
    号(24から)を前記第1記憶装置に記憶させるため
    に、この第1記憶装置に供給し得ると共に前記振幅調整
    回路(8)にも供給可能とし、且つ前記変換用回路の第
    2モードにて、前記第1記憶装置に記憶済みの前記第1
    補正信号を前記振幅調整回路(8)に供給可能とする第
    1スイッチングデバイス(25)と; を具えていることを特徴とするステレオ信号変換用回
    路。
  2. 【請求項2】 前記第1制御回路(22)と、前記振幅
    調整回路(8)と、前記第1記憶装置との間における前
    記第1補正信号用の信号通路内に配置され、前記第1制
    御回路(22)により供給される第1補正信号を、この
    信号を前記第1記憶装置に記憶し得る形態に変換可能と
    し、且つ前記第1記憶装置に記憶済みの第1補正信号を
    前記振幅調整回路(8)に適用するのに必要な形態に変
    換可能とする変換回路(32)も具えていることを特徴
    とする請求項1に記載のステレオ信号変換用回路。
  3. 【請求項3】 前記第1補正信号が前記第1記憶装置に
    ディジタル形態にて記憶されるようにし、前記第1変換
    回路(32)が、前記第1補正信号を前記ディジタル形
    態に変換すると共に、この第1補正信号をディジタル形
    態から再変換する第1装置を具えていることを特徴とす
    る請求項2に記載のステレオ信号変換用回路。
  4. 【請求項4】 前記第1補正信号をディジタル形態に変
    換する前記第1装置が: − 前記第1制御回路(22)から前記第1補正信号を
    第1入力端子(30)にて受信する第1比較段(3
    3);及び − 計数方向を前記第1比較段(33)の出力信号(3
    5)によって定めることができ、且つ計数値(38か
    ら)を前記第1記憶装置に第1補正信号としてディジタ
    ル形態にて記憶させることができる第1カウンタ段(3
    7); を具え、且つ前記第1補正信号をディジタル形態から再
    変換する前記第1装置が、前記第1補正信号をディジタ
    ル形態からアナログ形態に変換し、この補正信号を前記
    調整回路(8)に供給可能とすると共に前記第1比較段
    (33)の第2入力端子(34)にも供給可能として、
    このアナログ補正信号を前記第1制御回路(22)によ
    り供給され得る前記第1補正信号(24から)と比較で
    きるようにする第1ディジタル−アナログ変換段(4
    0)を具えていることを特徴とする請求項3に記載のス
    テレオ信号変換用回路。
  5. 【請求項5】 前記第1記憶装置に記憶させた第1補正
    信号を前記第1カウンタ段(37)に供給して、このカ
    ウンタ段を対応する計数値にプリセット(45にて)し
    得るようにしたことを特徴とする請求項4に記載のステ
    レオ信号変換用回路。
  6. 【請求項6】 前記第1振幅制限信号(17)から取出
    されるクロック信号を計数信号(43)として前記第1
    カウンタ段(37)に供給し得るようにしたことを特徴
    とする請求項4又は5に記載のステレオ信号変換用回
    路。
  7. 【請求項7】 前記第1制御回路(22)が積分段及び
    低域通過段を具えていることを特徴とする請求項1〜6
    のいずれか一項に記載のステレオ信号変換用回路。
  8. 【請求項8】 前記クロストーク調整回路が: − 前記出力信号の内の第2出力信号を(12から)受
    信し、この第2出力信号を周波数がこの第2出力信号の
    周波数と同じであるほぼ方形の第2振幅制御信号(4
    8)に変換する第2リミッタ回路(46)と; − 前記第2振幅制限信号に前記第1出力信号(11)
    を乗じることにより第2整流信号を(52にて)取出す
    第2ミクサ回路(49)と; − 前記第2整流信号(52)から前記第2補正信号を
    (55にて)取出す第2制御回路(53)と; − 前記第2補正信号(55)を記憶する第2記憶装置
    と; − 前記変換用回路の第1モードにて、前記第2補正信
    号(55から)を前記第2記憶装置に記憶させるため
    に、この第2記憶装置に供給し得ると共に前記振幅調整
    回路(図4の80)にも供給可能とし、且つ前記変換回
    路の第2モードにて、前記第2記憶装置に記憶済みの前
    記第2補正信号を前記振幅調整回路(80)に供給可能
    とする第2スイッチングデバイス(72)と; を具え、前記振幅調整回路(80)にて、正面信号(3
    における)及び/又は横方向信号(4における)の振幅
    を前記2つの補正信号(291,292における)によ
    って相対的に異なる周波数範囲にて調整し得るようにし
    たことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載
    のステレオ信号変換用回路。
  9. 【請求項9】 前記第1モードにおけるステレオ信号の
    正面信号(3における)と横方向信号(4における)と
    が一致し、且つ前記第1補正信号(24における)が、
    前記第2出力信号(12における)を消滅させる値に調
    整されるようにしたことを特徴とする請求項1〜7のい
    ずれか一項に記載のステレオ信号変換用回路。
  10. 【請求項10】 前記第1モードにおけるステレオ信号
    の正面信号(3における)が横方向信号(4における)
    の1/2に相当し、且つ前記第1補正信号(24におけ
    る)が、前記第2出力信号(12における)を消滅させ
    る値に調整されるようにしたことを特徴とする請求項1
    〜7のいずれか一項に記載のステレオ信号変換用回路作
    動方法。
  11. 【請求項11】 テスト信号を前記第1モードにてステ
    レオ信号として供給し、このテスト信号における正面信
    号(3における)を低周波の第1テスト波と高周波の第
    2テスト波との加算混合により形成し、横方向信号(4
    における)を前記2つのテスト波の減算混合により形成
    し、且つ前記第2テスト波が横方向信号(4における)
    においては正面信号(3における)の第2テスト波とは
    逆相にて現れ、第2テスト波の周波数が第1テスト波の
    周波数の非整数倍で、且つ第1補正信号(291におけ
    る)が、前記第2出力信号(12における)における第
    1テスト波の成分を消滅させる値に調整され、第2補正
    信号(292における)が、前記第1出力信号(11に
    おける)における第2テスト波の成分を消滅させる値に
    調整されるようにしたことを特徴とする請求項1〜8の
    いずれか一項に記載のステレオ信号変換用回路作動方
    法。
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