JPH1155041A - 電力増幅器 - Google Patents

電力増幅器

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JPH1155041A
JPH1155041A JP9212141A JP21214197A JPH1155041A JP H1155041 A JPH1155041 A JP H1155041A JP 9212141 A JP9212141 A JP 9212141A JP 21214197 A JP21214197 A JP 21214197A JP H1155041 A JPH1155041 A JP H1155041A
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JP
Japan
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audio signal
power supply
input
supply voltage
amplifier
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JP9212141A
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Kenji Kusakabe
健二 日下部
Mitsuo Shida
光男 志田
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Roland Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電力損失を大幅に低減できる高効率な、可変動
電源電圧方式の電力増幅器に関し、電源経路側での信号
遅延に基づき生じるオーディオ出力信号の歪、特に高域
周波数成分の歪を、簡単かつ安価に低減することを目的
とする。 【解決手段】入力されたオーディオ信号のうちの高域成
分の位相を遅らせる位相シフト手段と、位相シフト手段
を通過したオーディオ信号を電力増幅する増幅回路と、
位相シフト手段の入力側で分岐されたオーディオ信号が
導かれてオーディオ信号の大きさに対応した大きさの可
変動電源電圧を発生して増幅回路に供給する電源手段と
を備え、位相シフト手段で遅らせる高域成分の位相特性
は、オーディオ信号の分岐点から該オーディオ信号に応
答して電源手段が可変動電源電圧を発生して増幅回路に
供給するまでの経路で生じる信号の遅延を、オーディオ
信号の分岐点から増幅回路に入力するまでの経路で調整
するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電力損失を大幅に
低減できる高効率な、可変動電源電圧方式の電力増幅器
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電力増幅器に供給する電源電圧を
その入力信号に追従させることで電力損失を小さくした
電力増幅器が知られている。この種の一般的な電力増幅
器は、電力増幅用の増幅回路に入力される入力信号を分
岐してスイッチング電源に導き、このスイッチング電源
では入力信号の大きさに応じて、出力する電源電圧の大
きさを変化させ、その可変動電源電圧を増幅回路に供給
するものである。
【0003】また、この種の電力増幅器では、入力信号
に応答してスイッチング電源側で行う制御に動作遅延が
あるため、増幅回路に供給する可変動電源電圧の変化
は、増幅回路に入力される入力信号に対して遅れてしま
い、そのため、増幅回路の出力信号が歪んでしまう。こ
の歪は特に高域周波数成分に対して影響が大きい。
【0004】このような問題を解決する方法として、増
幅回路の前段に信号を遅延する遅延回路を設けて増幅回
路へはこの遅延回路を通して入力信号を入力し、一方、
スイッチング電源の制御は遅延回路の入力側から分岐し
た信号を用いて行い、遅延回路での遅延でスイッチング
電源で生じる遅延を相殺する方法が知られている。
【0005】また、スイッチング電源での可変動電源電
圧の制御方法としては、入力信号の瞬時振幅値に対応
して可変動電源電圧の大きさを制御するものと、入力
信号のピークレベルの包絡線に対応して可変動電源電圧
の大きさを制御するものとがある。前者の例としては、
例えば特開昭57−152741号公報、特開昭59−
17710号公報などに記載されたものがあり、後者の
例としては、例えば特開昭56−40307号公報、特
開昭56−131209号公報などに記載されたものが
ある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述の各特許公開公報
に開示されたものは、いずれも電力増幅を行うための増
幅回路の前段に遅延回路を配置するものであるが、例え
ば入力信号がアナログである場合、このアナログ入力信
号を遅延させるアナログ遅延素子は音質劣化が大きく、
また回路規模が大きくコストが高いという問題がある。
また入力信号をディジタル信号にしてディジタル遅延回
路で遅延させる場合には回路規模が大きくなって装置を
大型化させるとともにコストアップともなり、またディ
ジタル遅延回路を通過後の信号をディジタル/アナログ
変換する際に発生するノイズで音質が劣化する。また、
オーディオ信号が通過する増幅回路側の経路に遅延回路
を挿入することは、本来のオーディオ入力信号に対して
遅延を生じさせるものであるので、望ましいことではな
い。
【0007】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであり、電源経路側での信号遅延に基づき生じるオー
ディオ出力信号の歪、特に高域周波数成分の歪を、簡単
かつ安価に低減できる電力増幅器を提供することを目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段および作用】上述の課題を
解決するために、本発明に係る電力増幅器は、一つの形
態として、入力されたオーディオ信号のうちの高域成分
の位相を遅らせる位相シフト手段と、該位相シフト手段
を通過したオーディオ信号を電力増幅する増幅回路と、
該位相シフト手段の入力側で分岐されたオーディオ信号
が導かれて該オーディオ信号の大きさに対応した大きさ
の可変動電源電圧を発生して該増幅回路に供給する電源
手段とを備え、該位相シフト手段で遅らせる高域成分の
位相特性は、該オーディオ信号の分岐点から該オーディ
オ信号に応答して該電源手段が可変動電源電圧を発生し
て該増幅回路に供給するまでの経路で生じる信号の遅延
を、該オーディオ信号の分岐点から該増幅回路に入力す
るまでの経路で調整するものであるように構成したもの
である。入力されたオーディオ信号の高域成分に関し、
入力オーディオ信号に対して可変動電源電圧を発生させ
る際に電源手段側で生じる遅延は、位相シフト手段で高
域成分の位相が遅らされる(すなわち高域成分信号が遅
延される)ことで相殺され、したがって、増幅回路では
入力側のオーディオ信号と供給される可変動電源電圧と
の間にタイミングのズレがなくなり、増幅回路から出力
される出力信号の高域成分が歪むことを防止できる。
【0009】また、本発明に係る電力増幅器は、他の形
態として、入力されたオーディオ信号のうちの高域成分
の位相を遅らせる位相シフト手段と、該位相シフト手段
を通過したオーディオ信号を電力増幅する増幅回路と、
該位相シフト手段の入力側で分岐されたオーディオ信号
と出力側で分岐されたオーディオ信号とが導かれて、該
入力側で分岐されたオーディオ信号の振幅と出力側で分
岐されたオーディオ信号の振幅とのうちの大きい方に対
応した大きさの可変動電源電圧を発生して該増幅回路に
供給する電源手段とを備え、該位相シフト手段で遅らせ
る高域成分の位相特性は、該オーディオ信号の分岐点か
ら該オーディオ信号に応答して該電源手段が可変動電源
電圧を発生して該増幅回路に供給するまでの経路で生じ
る信号の遅延を、該オーディオ信号の分岐点から該増幅
回路に入力するまでの経路で調整するものであるように
構成したものである。この構成によれば、上述同様、入
力されたオーディオ信号の高域成分に関し、入力オーデ
ィオ信号に対して可変動電源電圧を発生させる際に電源
手段側で生じる遅延は、位相シフト手段で高域成分の位
相が遅らされる(すなわち高域成分信号が遅延される)
ことで相殺され、したがって、増幅回路では入力側のオ
ーディオ信号と供給される可変動電源電圧との間にタイ
ミングのズレがなくなり、増幅回路から出力される出力
信号の高域成分が歪むことを防止できる。そしてさら
に、増幅回路に入力される入力信号波形とその時点で増
幅回路に印加される可変動電源電圧との差が小さい場
合、特に入力信号波形の立下り(下降)部分で可変動電
源電圧が入力信号波形の振幅以下になることを防止でき
る。
【0010】また、本発明に係る電力増幅器において
は、上述の位相シフト手段は、入力されたオーディオ信
号の高域成分の位相を遅らせ、かつ通過するオーディオ
信号の周波数特性が全域にわたり平坦なオールパスフィ
ルタで構成することができる。このようにオールパスフ
ィルタとすることで、出力されるオーディオ信号の周波
数特性が影響を受けることを防止できる。
【0011】また、本発明に係る電力増幅器において
は、上述のオールパスフィルタに入力されるオーディオ
信号はアナログ信号であり、上述のオールパスフィルタ
はアナログ回路で構成されるようにすることができる。
高域成分だけを遅らすオールパスフィルタをアナログ回
路で構成することは容易であるとともに安価である。し
たがって簡単かつ安価な素子で、可変動電源電圧型の電
力増幅器において生じる出力信号の高域成分の歪を改善
することができる。また、遅延補償用の素子(すなわち
オールパスフィルタ)としてアナログ回路を用いること
ができるので、電力増幅器全体をアナログ回路で構成す
ることが可能となり、装置の小型化、低コスト化に役立
つ。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図1には本発明の一実施例として
の電力増幅器が示される。図1において、入力されたオ
ーディオ信号はバッファアンプ1を介してローパスフィ
ルタ2に入力される。ローパスフィルタ2を通過したオ
ーディオ信号は2分岐され、一方はオールパスフィルタ
3に、他方は整流回路6に入力される。図2には上記の
バッファアンプ1、ローパスフィルタ2、オールパスフ
ィルタ3の具体的な回路例が示される。図示するよう
に、それぞれはアナログ回路で構成されている。ローパ
スフィルタ2は音声信号帯域以外の不要な信号をカット
することによってこの電力増幅器を保護する役割をする
もので、3次元ローパスフィルタで構成され、そのカッ
トオフ周波数は30kHzである。
【0013】オールパスフィルタ3は1次オールパスフ
ィルタであって、演算増幅器、抵抗器、キャパシタから
なるアナログ回路構成である。図5にはこのオールパス
フィルタ3の周波数特性および位相特性が示される。図
5に示すとおり、周波数特性はオーディオ信号の全帯域
にわたり平坦であるが、位相特性はオーディオ信号の高
域側が5kHz付近から漸次遅れるものとなっている。こ
の高域の位相特性は、オーディオ信号の高域成分につい
て、後述の整流回路6とスイッチング電源7での信号処
理により生じる遅延時間(主にスイッチング電源7で生
じる遅延時間)を相殺できるようなものとなっている。
【0014】オールパスフィルタ3を通過したオーディ
オ信号は次にパワーアンプ4に入力され、ここで電力増
幅された後にスピーカ5に出力されて放音される。この
パワーアンプ4は後述のスイッチング電源7から可変動
の電源電圧+VPP、−VPPが供給される。図4にはこの
パワーアンプ4の具体的な回路例が示されており、図示
するように、最終段の2つのトランジスタはプッシュプ
ル構成となっていて、それらのエミッタ側に上記の可変
動電源電圧+VPP、−VPPがそれぞれ供給される。
【0015】整流回路6は入力されたオーディオ信号に
ついてその正側波形の瞬時振幅値と負側波形の瞬時振幅
値を検出してそれぞれ出力する。図3にはその具体的な
回路例が示される。図示するように、出力端子6aから
は正側波形の瞬時振幅値(0〜+V)が、出力端子6b
からは負側波形の瞬時振幅値(0〜−V)がそれぞれ検
出信号として出力される。
【0016】整流回路6から出力される2つの検出信号
はスイッチング電源7の基準入力端子、にそれぞれ
入力される。スイッチング電源7はPWM(パルス幅変
調)方式などにより、入力信号の大きさに応じた可変動
電源電圧を発生して出力する回路である。基準入力端子
には整流回路6からのオーディオ信号正側波形の瞬時
振幅値が入力され、それに応じて0〜+VPPの範囲で変
動する可変動電源電圧が発生され、基準入力端子には
整流回路6からのオーディオ信号負側波形の瞬時振幅値
が入力され、それに応じて0〜−VPPの範囲で変動する
可変動電源電圧が発生される。これらの可変動電源電圧
+VPP、−VPPはパワーアンプ4にその電源電圧として
供給される。
【0017】図6にはパワーアンプ4の出力信号OUT
と可変動電源電圧+VPP、−VPPとの関係が示される。
図6に示すように、出力信号OUTの波形が正側にある
場合にはその振幅値よりも少し大きい値となるように可
変動電源電圧+VPPが制御され、一方、可変動電源電圧
−VPPはその間はほぼゼロとなる。また出力信号OUT
の波形が負側にある場合にはその振幅値よりも負側に少
し大きい値となるように可変動電源電圧−VPPが制御さ
れ、一方、可変動電源電圧+VPPはその間はほぼゼロと
なる。
【0018】従来回路であればスイッチング電源7側の
信号処理で生じる遅延により、パワーアンプ4に入力さ
れるオーディオ信号と供給される可変動電源電圧+
PP、−VPPとのタイミングにズレが生じてパワーアン
プ4から出力される出力信号が歪み、特に高域成分の歪
が目立つものであるが、この実施例の電力増幅器によれ
ば、オールパスフィルタ3においてオーディオ信号の高
域成分の位相を遅らすことで、スイッチング電源7側で
生じる遅延時間分だけ高域成分を遅延させ、それにより
両者のタイミングを一致させているので、高域成分に関
してはパワーアンプ4での増幅にあたり出力信号に歪が
生じなくなる。また高域以外の成分に関しては、スイッ
チング電源7の追従性が十分にあり、たとえ歪が生じた
としてもほとんど気にかからない程度のものである。な
お、従来の遅延回路を使用する方法と比較して出力され
るオーディオ信号の位相特性が多少変化することになる
が、実用上は聴感上ほとんど問題にならないものであ
る。
【0019】図7には本発明の他の実施例が示される。
この実施例は、左右2チャンネルのステレオシステムの
電力増幅器に本発明を適用したものであり、コスト節減
のためにスイッチング電源7を左右のパワーアンプ4
L、4Rに対して共通に使用している。図示するよう
に、左右チャンネルのローパスフィルタ2L、2Rから
出力されたオーディオ信号はそれぞれ分岐されて整流回
路6’に入力される。図8にはこの整流回路6’の具体
的な回路例が示される。この整流回路6’は、左チャン
ネルの入力波形と右チャンネルの入力波形との2つの波
形を比較し、振幅の大きい側の瞬時振幅値を検出するも
ので、前述の実施例同様、出力端子6aからは正側波形
の瞬時振幅値(0〜+V)が、出力端子6bからは負側
波形の瞬時振幅値(0〜−V)がそれぞれ出力される。
【0020】整流回路6’からの検出信号はスイッチン
グ電源7に入力される。スイッチング電源7の構成・動
作は上述の実施例と同じである。スイッチング電源7か
らの可変動電源電圧+VPPはパワーアンプ4L、4Rの
正側電源回路に共通に供給され、可変動電源電圧−VPP
はパワーアンプ4L、4Rの負側電源回路に共通に供給
される。
【0021】この実施例のように構成すると、左右チャ
ンネルのオーディオ信号が波形が異なっている場合に
も、その左右チャンネルの信号波形に応じた可変動電源
電圧+VPP、−VPPが発生されてパワーアンプ4L、4
Rに供給される。図9にはこの様子が示される。図示の
ように、左チャンネルの出力信号OUT1と右チャンネ
ルの出力信号OUT2の波形が異なっている場合にも、
整流回路6’ではそれらの出力信号OUT1、OUT2
に相当するオーディオ入力信号波形のうちの大きい方の
振幅値を検出してスイッチング電源7に供給するから、
可変動電源電圧+VPPは常に出力信号OUT1、OUT
2よりもやや大きい値となり、可変動電源電圧−VPP
常に出力信号OUT1、OUT2よりも負側にやや大き
い値となる。
【0022】図10には本発明のまた他の実施例が示さ
れる。前述の図1の実施例の場合、パワーアンプ4への
入力信号波形と可変動電源電圧+VPP、−VPPとの差が
小さいと、図11(イ)に示すように、オールパスフィ
ルタ3の出力信号を実線で表すと、パワーアンプ4に入
力される波形信号(オールパスフィルタ3の出力信号)
の下降部分で、破線で示すように可変動電源電圧が入力
信号波形よりも先に下降して入力信号波形により小さく
なり、十分に入力信号波形に追従しない状態が生じるこ
とがある。図10の実施例はこれを解決するためのもの
である。
【0023】図10において、オールパスフィルタ3の
入力側の信号と出力側の信号とを整流回路6’に導く。
この整流回路6’は前述の図8に示す構成のものと同じ
であり、オールパスフィルタ3への入力信号を入力端子
A(=Rチャンネル入力端子)に、オールパスフィルタ
3からの出力信号を入力端子B(=Lチャンネル入力端
子)にそれぞれ導く。このように構成すると、オールパ
スフィルタ3の入力信号と出力信号とのうちの大きい方
の振幅を制御回路6’で検出し、その検出信号でスイッ
チング電源7を制御するようになり、よって、図11
(ロ)に示すように、実線で示されるパワーアンプ4の
入力波形信号(オールパスフィルタ3の出力信号)の下
降部分でも、これを上回る大きさの可変動電源電圧+V
PP、−VPPをパワーアンプ4に供給することができ、上
述の問題点を解決することができる。
【0024】図12は本発明のまた他の実施例を示すも
ので、この実施例は図7と同様に本発明の電力増幅器を
ステレオシステムに適用する場合に、図10の実施例の
場合と同様の問題点を解決するものである。この実施例
では、Lチャンネル側のオールパスフィルタ3Lの入力
信号と出力信号をそれぞれ整流回路6”の入力端子AL
と入力端子BLとに導き、Rチャンネル側のオールパス
フィルタ3Rの入力信号と出力信号とをそれぞれ整流回
路6”の入力端子ARと入力端子BRとに導く。
【0025】図13には整流回路6”の構成が示され
る。この整流回路6”は、入力された4つの波形を比較
し、それらのうちの最も振幅の大きいものを瞬時振幅値
として検出するもので、前述の実施例同様、出力端子6
aからは正側波形の瞬時振幅値(0〜+V)が、出力端
子6bからは負側波形の瞬時振幅値(0〜−V)がそれ
ぞれ出力される。
【0026】本発明の実施にあたっては上述のものの他
にも種々の変形形態が可能である。例えば、上述の実施
例では整流回路では実質的には入力信号波形の瞬時振幅
値を検出し、スイッチング電源7ではこの入力信号波形
の瞬時振幅値に応答して可変動電源電圧+VPP、−VPP
を発生するようにしている。つまり入力信号の波形単位
での可変動電源電圧制御を行っている。しかし、本発明
はこれに限られるものではなく、この整流回路を減衰の
時定数が長いものにすれば、入力信号のピークの包絡線
を検出することができ、これにより入力信号のエンベロ
ープに応答して可変動電源電圧+VPP、−VPPを発生す
るようにもでき、入力信号のエンベロープに応じた可変
動電源電圧制御を行える。
【0027】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、電源経路側での信号遅延に基づき生じるオーディオ
出力信号の歪、特に高域周波数成分の歪を、簡単かつ安
価に低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としての電力増幅器を示す図
である。
【図2】実施例装置におけるバッファアンプ、ローパス
フィルタ、オールパスフィルタの具体的な回路例を示す
図である。
【図3】実施例装置における整流回路の具体的な回路例
を示す図である。
【図4】実施例装置におけるパワーアンプの具体的な回
路例を示す図である。
【図5】実施例装置におけるオールパスフィルタの周波
数および位相特性を示す図である。
【図6】実施例装置におけるパワーアンプの電源電圧と
出力信号との関係を示す図である。
【図7】本発明の他の実施例としての電力増幅器を示す
図である。
【図8】他の実施例装置における整流回路の具体的な回
路例を示す図である。
【図9】他の実施例装置におけるパワーアンプの電源電
圧と出力信号との関係を示す図である。
【図10】本発明のまた他の実施例としての電力増幅器
を示す図である。
【図11】図1の実施例装置の問題点を説明する図であ
る。
【図12】本発明のまた他の実施例としての電力増幅器
を示す図である。
【図13】図12の実施例における整流回路の構成例を
示す図である。
【符号の説明】
1、1L、1R バッファアンプ 2、2L、2R ローパスフィルタ 3、3L、3R オールパスフィルタ 4、4L、4R パワーアンプ 5、5L、5R スピーカ 6、6’、6” 整流回路 7 スイッチング電源

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力されたオーディオ信号のうちの高域成
    分の位相を遅らせる位相シフト手段と、 該位相シフト手段を通過したオーディオ信号を電力増幅
    する増幅回路と、 該位相シフト手段の入力側で分岐されたオーディオ信号
    が導かれて該オーディオ信号の大きさに対応した大きさ
    の可変動電源電圧を発生して該増幅回路に供給する電源
    手段とを備え、 該位相シフト手段で遅らせる高域成分の位相特性は、該
    オーディオ信号の分岐点から該オーディオ信号に応答し
    て該電源手段が可変動電源電圧を発生して該増幅回路に
    供給するまでの経路で生じる信号の遅延を、該オーディ
    オ信号の分岐点から該増幅回路に入力するまでの経路で
    調整するものであるように構成した電力増幅器。
  2. 【請求項2】入力されたオーディオ信号のうちの高域成
    分の位相を遅らせる位相シフト手段と、 該位相シフト手段を通過したオーディオ信号を電力増幅
    する増幅回路と、 該位相シフト手段の入力側で分岐されたオーディオ信号
    と出力側で分岐されたオーディオ信号とが導かれて、該
    入力側で分岐されたオーディオ信号の振幅と出力側で分
    岐されたオーディオ信号の振幅とのうちの大きい方に対
    応した大きさの可変動電源電圧を発生して該増幅回路に
    供給する電源手段とを備え、 該位相シフト手段で遅らせる高域成分の位相特性は、該
    オーディオ信号の分岐点から該オーディオ信号に応答し
    て該電源手段が可変動電源電圧を発生して該増幅回路に
    供給するまでの経路で生じる信号の遅延を、該オーディ
    オ信号の分岐点から該増幅回路に入力するまでの経路で
    調整するものであるように構成した電力増幅器。
  3. 【請求項3】上記位相シフト手段は、入力されたオーデ
    ィオ信号の高域成分の位相を遅らせ、かつ通過するオー
    ディオ信号の周波数特性がオーディオ帯域の全域にわた
    り平坦なオールパスフィルタである請求項1または2記
    載の電力増幅器。
  4. 【請求項4】該オールパスフィルタに入力されるオーデ
    ィオ信号はアナログ信号であり、該オールパスフィルタ
    はアナログ回路で構成されている請求項3記載の電力増
    幅器。
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