JPH07154226A - 近接スイッチ - Google Patents

近接スイッチ

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JPH07154226A
JPH07154226A JP5321274A JP32127493A JPH07154226A JP H07154226 A JPH07154226 A JP H07154226A JP 5321274 A JP5321274 A JP 5321274A JP 32127493 A JP32127493 A JP 32127493A JP H07154226 A JPH07154226 A JP H07154226A
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transistors
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Kazuo Sasaki
一夫 佐々木
Shinya Tamino
真也 民野
Masazumi Ueda
正純 上田
Takashi Otsuka
隆史 大塚
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 比較的簡単な構成で容易に感度設定を行える
ようにする。 【構成】 発振回路に感度を調整する感度調整回路を接
続する。感度調整回路は複数の抵抗RB1〜RBnと夫々の
抵抗に直列接続されたスイッチSW1〜SWnを有す
る。そして外部からのスイッチ信号に基づいてスイッチ
を開閉し、その合成抵抗を変化させることによって帰還
電流を変化させるようにしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は近接スイッチに関し、特
にその感度調整及び感度設定に特徴を有する近接スイッ
チに関するものである。
【0002】
【従来の技術】高周波発振型の近接スイッチは物体の近
接時に発振の振幅の低下を検出する振幅検波型と、周波
数の変化に基づいて物体の近接を検出する周波数検波型
とがある。一般に磁性金属を検出する近接スイッチで
は、振幅検波型の近接スイッチが広く用いられている。
図15は従来の振幅検波型近接スイッチの一例を示すブ
ロック図である。本図において発振コイルLとコンデン
サCの並列共振回路1と共に発振回路2が構成されてい
る。発振回路2の出力は検波回路3によって検波され、
信号処理回路4によって発振レベルの低下が検出され
る。そして発振の低下が検出されれば出力回路5を介し
て物体検知信号が出力される。又電源回路6は各ブロッ
クに電源を供給するものである。ここで発振回路2には
感度を調整するための感度調整抵抗Reが接続されてい
る。
【0003】図16はこの並列共振回路1と共に構成さ
れる発振回路2の一例を示す回路図である。本図におい
て並列共振回路1には抵抗R1、ダイオードD1,D2
を介してトランジスタQ1のベースが接続される。トラ
ンジスタQ1のベースには電源より定電流が供給されて
おり、そのエミッタ側には抵抗R2,R3,R4が接地
端との間に直列接続される。そして抵抗R2,R3の中
点がトランジスタQ2のベースに接続され、そのエミッ
タには前述した感度調整抵抗Reが接続される。トラン
ジスタQ2のコレクタ側には、トランジスタQ3,Q4
から成るカレントミラー回路が接続されており、トラン
ジスタQ2に流れる電源と同じ電流値の電流がトランジ
スタQ4を介して並列共振回路1に帰還され、正帰還ル
ープが構成されて発振している。図17(a)は感度調
整抵抗Reが小〜大に変化したときの発振振幅と検出物
体までの距離の関係を示すグラフである。本図より明ら
かなように物体までの距離が特定の位置で発振が急激に
開始、停止することとなる。このような発振を硬発振と
称している。
【0004】図18は周波数検波型の近接スイッチの一
例を示すブロック図である。本図ではセンサヘッド11
と信号処理ユニット12とを分離した分離型の近接スイ
ッチについて示している。センサヘッド11はコイル及
びコンデンサから成る並列共振回路11aと温度検出素
子11bを含んでいる。又信号処理ユニット12はこの
並列共振回路11aに接続される発振回路13を有して
おり、その出力端は周波数カウンタ14に接続される。
周波数カウンタ14は発振回路の発振周波数を検出する
ものであって、その出力はマイクロコンピュータ15で
構成される信号処理部15aに接続される。又センサヘ
ッド11の感温素子11bが信号処理ユニット12内の
温度検出回路16に入力される。温度検出回路16は温
度情報をマイクロコンピュータ15内に出力するもので
ある。マイクロコンピュータ15は所定の周波数を閾値
として物体の有無を判別するものであって、その出力は
出力ポート15bを介して出力バッファ回路17より出
力される。又感度設定時には設定部18より入力ポート
15cを介して信号処理部15aに入力される。
【0005】このような周波数検波型の近接スイッチで
は、図17(b)に示すように物体までの距離Lに対し
て周波数fが連続して変化する。従って閾値レベルをテ
ィーチングすることによって動作距離を調整するものが
知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかるに前述した振幅
検波型の近接スイッチでは、以下のような欠点があっ
た。 感度調整が感度調整抵抗Reを変化させるという手動
で行われるため、調整に熟練を要し、作業者によって調
整位置のばらつきが発生するという欠点があった。 感度調整抵抗Reの可変抵抗器の回転角度と検出動作
距離とは比例しないため、最適点に調整することが難し
く、感に頼った調整と動作確認とを繰り返す必要があっ
た。 特に長距離の動作点を設定する場合には、検出物体の
有無によって発振コイルのコンダクタンスの変化が小さ
くなる。そのため最適点に調整することが難しく、又振
動等により可変抵抗器の位置が少しずれただけでも動作
点が大きく変わってしまうという欠点があった。 又近接スイッチは物体の通過検知だけに用いる場合が
最も多いが、この場合にも物体を配置した状態で可変抵
抗の調整や動作確認が必要となる。特に物体を動かしに
くい場合には、調整が困難になるという欠点があった。
【0007】一方周波数検波型の近接スイッチにおいて
は、以下のような欠点があった。 物体の接近による発振周波数の変化は振幅検波型の近
接スイッチにおけるコンダクタンス変化よりも小さく、
使用温度による周波数変動が動作点に大きな影響を与え
る。従って温度検出回路を要し、マイクロコンピュータ
内での温度補償処理が必要となるが、1台毎にスクリー
ニングを行って補正する必要があり、製造工程が長く複
雑になるという欠点があった。 センサヘッドを近接スイッチ本体と分離する構造の近
接スイッチでは、センサヘッドが本体と対応付けられる
ため、使用時の融通性がなくなる。従っていずれか一方
のみが破損した場合にも全体を交換する必要があった。 更にセンサヘッドには温度検出素子が必要となって、
小型化が難しくなる。又センサヘッドと本体側との接続
ケーブル数が増えるため、接続工程も増加するという欠
点もあった。 更に感度設定時には検出物体の有無から閾値を決定し
ているため、検出物体の単なる通過検出のように、特に
高精度を必要としない感度設定の場合にも検出物体が接
近した状態と物体のない状態とで2回のティーチングが
必要となり、操作が複雑になるという欠点があった。
【0008】本発明はこのような従来の近接スイッチの
感度調整方法の問題点に鑑みてなされたものであって、
構造を複雑にすることなく可変抵抗を用いずに感度設定
を行えるようにすることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本願の請求項1の発明
は、発振コイルを含む発振回路と、発振回路に接続され
た抵抗群及び該抵抗群を切換えるスイッチ回路を有し、
該スイッチ回路のスイッチ状態で定まる感度調整抵抗の
抵抗値によって帰還電流を切換えることによってその感
度を調整する感度調整回路と、感度調整回路にスイッチ
信号を出力することによって発振回路の感度を調整する
スイッチ制御手段と、発振回路の出力を検波する検波回
路と、検波回路の出力に基づいて発振又はその停止によ
って物体の有無を判別する信号処理手段と、を具備する
ことを特徴とするものである。
【0010】本願の請求項2の発明では、感度調整回路
は、第1のトランジスタと、夫々スイッチを介して第1
のトランジスタと共にカレントミラー接続された第2の
複数のトランジスタとを有し、該第2の各トランジスタ
はそのエミッタサイズ比を変化させたものであり、該第
2のトランジスタはスイッチ制御手段からのスイッチ信
号に基づいて動作することによりスイッチ制御手段から
のスイッチ信号に応じた帰還電流を発振回路に帰還する
ことを特徴とするものである。
【0011】本願の請求項3の発明では、感度調整回路
は、互いに異なった抵抗値を有する複数の抵抗と、複数
の抵抗の夫々に直列接続されたスイッチング用のトラン
ジスタの直列接続体を並列接続して構成され、スイッチ
制御手段は、トランジスタに並列のスイッチ信号を与え
ることを特徴とするものである。
【0012】本願の請求項4の発明では、感度調整回路
は、複数のトランジスタにインピーダンス素子を介して
接続され、各トランジスタのオフ時にベース・コレクタ
間の寄生容量を充電する充電回路を含むことを特徴とす
るものである。
【0013】本願の請求項5の発明では、感度調整回路
は、複数のトランジスタのベース・コレクタ間に接続さ
れた補助コンデンサを有し、該補助コンデンサの容量は
下位ビットのトランジスタより最上位ビットのトランジ
スタまで順次その容量を上昇させるように選択したこと
を特徴とするものである。
【0014】
【作用】このような特徴を有する本願の請求項1の発明
によれば、スイッチ制御手段からのスイッチ信号に基づ
いて感度調整回路の合成抵抗を変化させ、帰還電流を切
換えるようにしている。
【0015】又請求項2の発明では、第1のトランジス
タと複数の第2のトランジスタを用い、第2のトランジ
スタのエミッタサイズを変化させスイッチ制御手段から
のスイッチ信号に基づいて第2のトランジスタを選択的
に動作させることによって、帰還電流を変化させるよう
にしている。
【0016】更に請求項3の発明では、感度調整回路は
異なった抵抗値を有する複数の抵抗とスイッチング用の
トランジスタを用いて構成しており、スイッチング用ト
ランジスタのオンオフ状態によって帰還電流を変化させ
ている。
【0017】請求項4の発明では、スイッチング用のト
ランジスタを用いた場合にそのトランジスタのオフ時に
ベース・コレクタ間の寄生容量を充電回路から充電させ
ることによって帰還電流の誤差の発生を防止するように
している。
【0018】更に請求項5の発明では、複数のトランジ
スタのベース・コレクタ間に補助コンデンサを接続し、
その容量をトランジスタのビットに対応させて順次増加
させるようにしている。こうすればスイッチ制御手段か
らの並列信号によってオンオフとなるトランジスタ数が
変化した場合にも、寄生容量に基づく充電電流はビット
に対応して増加することとなるため、帰還電流が増減す
ることがなくなる。
【0019】
【実施例】図2は本発明の一実施例による高周波発振型
の近接スイッチ20の構成を示すブロック図である。本
図において前述した従来例の振幅検波型近接スイッチと
同一部分は同一符号を付して詳細な説明を省略する。本
実施例においてもLC並列共振回路1と共に発振回路2
が構成されている。そして発振回路2にはその感度調整
を行うための感度調整回路21が設けられる。感度調整
回路21は外部からのスイッチ信号に基づいて発振回路
の感度調整抵抗を変化させ、発振感度を調整するための
調整回路である。そして発振回路2の出力は検波回路3
を介して信号処理回路4に与えられる。信号処理回路4
は従来例と同様に検波回路3の出力レベルを所定の閾値
で弁別することによって物体の有無を判別するものであ
り、その出力は出力回路5を介して外部に出力される。
さて本実施例では近接スイッチのモードを動作モード
「RUN」と感度設定のためのセットモード「SET」
に切換えるモード切換スイッチ22、及びティーチング
時に用いられるティーチングスイッチ23が設けられて
いる。これらのスイッチからの信号はマイクロコンピュ
ータ24に入力される。マイクロコンピュータ24はモ
ード切換スイッチ22及びティーチングスイッチ23か
らの入力に基づいて、ティーチングを夫々行い、感度設
定値をスイッチ信号によって感度調整回路21に設定す
るものであって、スイッチ制御手段を構成している。
【0020】図1は第1実施例の並列共振回路1と発振
回路2及び感度調整回路21の構成を示す回路図であ
る。本図において前述した従来例と同一部分は同一符号
を付して詳細な説明を省略する。本実施例においても並
列共振回路1にダイオードD1,D2及びトランジスタ
Q1〜Q4を有する発振回路2が接続されている。そし
て発振回路2の感度調整用抵抗Reの位置には、図示の
ように抵抗RA ,RB1,RB2,RB3・・・RBnから成る
抵抗群が並列に接続される。抵抗RB1,RB2,RB3・・
・にはこれを切換えるスイッチ回路として、夫々スイッ
チSW1,SW2・・・SWnが直列に接続されてい
る。これらのスイッチはマイクロコンピュータ24から
のスイッチ信号に基づいて開閉され、並列の合成抵抗が
前述した抵抗Reに代えて用いられる。このためマイク
ロコンピュータ24からの制御によって発振回路の感度
が調整できるように構成されている。ここでこのスイッ
チ数をSW1〜SW11までの11個とし、これに夫々
直列に接続される抵抗もRB1〜RB11 とする。これらの
抵抗RB(i)はRBi=R0 ・2i (i=1〜11)となる抵
抗値が設定されているものとする。こうすればスイッチ
SW1〜SW11の11ビットのスイッチをオンオフす
ることによって、2048段階で合成抵抗値Reが設定でき
ることとなる。ここで図1のスイッチSW1〜SWn
は、トランジスタやアナログスイッチ,リレーのいずれ
によっても構成することができる。
【0021】図3は発振回路の帰還電流を調整する第2
実施例を示す発振回路と感度調整回路を示す回路図であ
る。本図において第1実施例と同一部分は同一符号を付
して詳細な説明を省略する。本実施例では感度調整抵抗
Reに代えてトランジスタQ5を接続し、そのベースに
はトランジスタQ5と共にカレントミラー回路を構成す
るトランジスタQ6を接続する。トランジスタQ6のコ
レクタ側には電源端子との間に複数のスイッチSW1・
・・と抵抗RB1,RB2・・・の直列接続体を接続してお
く。この場合にもスイッチSW1〜SWnを切換えるこ
とによって、トランジスタQ5,Q6から成るカレント
ミラー回路及びトランジスタQ3,Q4から成るカレン
トミラー回路を介して、選択した帰還電流を並列共振回
路1側に帰還することができる。
【0022】図4はトランジスタQ3と共に構成される
トランジスタQ4のコレクタ抵抗R7をスイッチ回路で
変化させることによって帰還電流を変更するようにした
第3実施例である。即ち抵抗R7に代えて抵抗RB1〜R
BnとスイッチSW1〜SWnの直列回路を並列に接続す
る。こうすれば前述した実施例と同様に、スイッチ信号
に基づいてこれらのスイッチを開閉することによって帰
還電流を制御することができる。
【0023】図5は本発明の第4実施例による発振回路
及び感度調整回路の一例を示す回路図である。本実施例
では第3実施例のカレントミラー回路を構成するトラン
ジスタQ4に代えて、多数のトランジスタQ71 ,Q7
2 ・・・と抵抗RC1,RC2・・・の直列回路を用い、夫
々のトランジスタのエミッタサイズ比又はエミッタ抵抗
比を変化させることによって帰還電流を変えるように構
成する。更に図6に第5実施例を示すように、トランジ
スタQ2のベースと抵抗R2,R3の接続との間に、抵
抗RD1,RD2・・・とスイッチSW1,SW2・・・と
を夫々直列制御した回路を並列に接続し、これによって
感度調整を行うように構成することも可能である。又図
7に第6実施例を示すように感度調整抵抗Reに代えて
FETQ8を接続し、そのゲート電圧をスイッチ回路で
変化させ、FETを定電流動作させ、定電流の値をスイ
ッチ回路によって選択して帰還電流を変えるように構成
することもできる。
【0024】図8は発振回路及び感度調整回路の第7実
施例を示す回路図である。本実施例では図1のスイッチ
SW1〜SWnとして、トランジスタQB1〜QBnを用い
て構成している。これらのトランジスタはオン状態では
コレクタ・ベース間にVsatが残留する。従ってこれを
相殺するために抵抗R1と並列共振回路1との間にトラ
ンジスタQB0を接続しておく。このトランジスタQB0
常にオン状態とすれば、トランジスタQB1〜QBnのいず
れがオン状態となっていても、この残留電圧分を相殺す
ることができ、RB1〜RBnの並列抵抗値を理想的なもの
とすることができる。
【0025】図9は本発明の第8実施例による感度調整
回路の一部を示す回路図である。第7実施例のように感
度調整回路のスイッチとしてトランジスタQBi(i=1
〜n)を用いた場合には、ベース・コレクタ間に寄生容
量Csが存在する。このためトランジスタQBiをオフと
したときに、各トランジスタのコレクタに直列に接続さ
れている抵抗RBiから寄生容量Csに充電され、充電電
流iB が流れることとなる。この充電電流iB はトラン
ジスタQ2のエミッタ電流の増加分となり、トランジス
タQ3,Q4のカレントミラー回路を介して発振回路の
並列共振回路1に帰還される。このため帰還電流が見か
け上増加することとなる。このスイッチ回路は例えば1
1ビットの並列信号によってオンオフ制御されるため、
トランジスタの全寄生容量に対する充電電流もスイッチ
のオンオフ状態により異なっている。従ってこの寄生容
量Csの影響により帰還電流の変化が連続しなくなる。
図10はスイッチ制御部から出力される並列のnビット
のスイッチ信号の値をポインタm(11ビットの場合、
m=0〜2047)で表したときに、ポインタmに対する帰
還電流の変化を示すグラフである。本図に示すように、
これらのスイッチングトランジスタQB1〜QBnの制御信
号である並列信号のハミング距離が大きく異なる変化点
では、寄生容量の影響によって帰還電流が大きく変化
し、これに伴って発振の振幅が大きく変化することがあ
る。このため各トランジスタQBiに直列に接続されてい
る抵抗値RBiだけでなく、この寄生容量の影響のためn
ビットのスイッチ信号と帰還電流が連続せず、不連続で
大きく変化してしまう点が存在することとなる。
【0026】第8実施例ではこれを改善するために充電
回路31を加えたものである。図9のトランジスタQ9
はこの充電回路の構成を示しており、トランジスタQ9
のコレクタは電源Vccに、ベースは抵抗R2,R3の共
通接続端、即ちトランジスタQ2のベースに接続され
る。又トランジスタQ9のエミッタはインピーダンス素
子であるコンデンサCEiを介してトランジスタQBiのコ
レクタに接続される。トランジスタQ9は能動動作を行
い、トランジスタQBiがオフ状態のときにそのエミッタ
からトランジスタQBiのベース・エミッタ間の寄生容量
Csを充電するものである。
【0027】図11はこの充電回路31を有する発振回
路及び感度調整回路を含む全体の回路図である。充電回
路31はトランジスタQ2のベースにそのベースが接続
され、コレクタ端が電源Vccに接続されたトランジスタ
Q9と、このトランジスタのエミッタと各スイッチング
用トランジスタQB1〜QBnのコレクタとの間に接続され
るコンデンサCE1〜CEnを有している。充電回路31を
設けることによって、スイッチングトランジスタQB1
BnがオフとなったときにはトランジスタQ9から寄生
容量Csに充電するため、寄生容量による帰還電流への
影響を除くことができる。ここで充電回路31はコンデ
ンサCE0〜CEnに代えて抵抗を用いて構成してもよい。
又トランジスタQ9を各ビット毎に独立して構成するこ
ともできる。
【0028】又このトランジスタQ9に代えて図12の
第9実施例に示すように、演算増幅器32を用いて構成
してもよい。図12では感度調整回路及び感度調整回路
内の充電回路33のみを示している。この場合には演算
増幅器32はトランジスタQ2のエミッタ側からみた入
力インピーダンスが上昇するため、発振回路の感度調整
をより理想的に行うことができる。
【0029】図13は充電回路を含む感度調整回路の第
10実施例である。本図に示すように、各スイッチング
素子に充放電用のトランジスタを用い、更にトランジス
タQ1のベースにベースを共通に接続したトランジスタ
Q10を用い、このトランジスタQ10のコレクタを電
源Vccに、エミッタを抵抗R2〜R4と同一の抵抗値を
有する抵抗R8〜R9の直列接続体を介して接地する。
こうして得られた抵抗R8とR9の中点間をトランジス
タQ91 〜Q9n のベースに共通に接続するようにした
ものである。このように各ビットのトランジスタQB1
Bnの寄生容量の充電回路を各ビット毎に独立して構成
すれば、他のビットの影響をなくすることができ、又調
整部のインピーダンスの影響を除くことができる。
【0030】ここで図13に示すように各スイッチング
トランジスタQB1〜QBnの各ビットにトランジスタ及び
コンデンサから成る充電回路を接続する場合には、部品
点数が増加する。従ってトランジスタのコレクタと抵抗
B1〜RBnとを接続するプリントパターンに近接させて
他のラインを接続し、基板容量でこれを代用することも
考えられる。
【0031】又スイッチングトランジスタのコレクタと
ベース間に補助コンデンサを接続し、コンデンサの接続
が不連続にならないようにすることも考えられる。図1
4はこのような感度調整回路の第11実施例を示す回路
図である。本図において各トランジスタには前述したよ
うにコレクタ・ベース間に寄生容量Csが接続されてい
るのと等価な状態となっており、この影響を除くために
ベース・コレクタ間にコンデンサCC2〜CCnを図示のよ
うに接続しておく。今感度調整抵抗を3ビットで制御す
るものとすれば、P1〜P3までの3ビット(P1=L
SB,P3=MSB)に対してトランジスタQB1〜QB3
がオフ状態では、各トランジスタのコレクタ・ベース間
に補助コンデンサCC2,CC3を接続しない場合Aと、補
助CC2,CC3を接続した場合Bとは接続される全てのコ
ンデンサの容量は次の表1のようになる。
【表1】 ここでポインタmが4から5に変化する点、即ちP3〜
P1が「HLL」から「LHH」に変化する点で、表1
のAに示すように寄生容量のコンデンサ数が増減する。
従ってこの変化を補うようにCC2をCsと同一値、CC3
を2Csとする。このような外付けのコンデンサCC2
C3を接続することによって、表1のBに示すように、
ポインタmの増加に対応して接続されるコンデンサ数が
単調に増加することとなって、増減がなくなる。この接
続するコンデンサ数は表1においてポインタ4〜5のよ
うに増減する点をなくするために用いられる。又4ビッ
トの場合にはトランジスタQB4のコレクタ・ベース間に
コンデンサCC4を付加する。このコンデンサCC4はポイ
ンタmが7から8に変化する点で単調に増加するよう
に、即ちCC2,CC3で付加された容量3Csに加えてこ
のときオフとなる3ビット分のトランジスタのCsが付
加されるため、6Csとする必要がある。トランジスタ
B4では1Csが内在しているため、これを減じて5C
sとする。以下同様にして例えば11ビットまででは、
付加するコンデンサCC2,CC3・・・CC11 の容量は表
2のようになる。
【表2】 こうすれば以下の表に示すようにスイッチ制御手段の信
号によって各トランジスタQB1〜QBnのベースへの入力
電圧が表1に示すように変化し、そのとき補助コンデン
サがなければトランジスタQ2のエミッタと接地端間に
コンデンサCsの整数倍が接続されていることとなる。
しかしスイッチ信号で示されるポインタmの増加によっ
て、補助コンデンサにより表1に示す数のコンデンサが
同時に並列接続されることとなるため、ビットの変化方
向に対してコンデンサの接続数が単調に増加することと
なる。従って増減がなくなり、寄生容量を影響を少なく
することができる。
【0032】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本願の請求項
1〜3の発明によれば、スイッチ制御手段からのスイッ
チ信号に基づいて発振回路の帰還電流を変化させること
によって発振回路の感度を調整することができる。従っ
て物体までの距離に応じて最適な感度に発振レベルを調
整すれば、閾値を連続的に変化させるのと同等に物体ま
での検出距離が調整できることとなる。又従来のように
可変抵抗を用いることはなく、耐振動性に優れている。
そして変化率が大きいコンダクタンスの変化を利用する
振幅検波型であるため、長距離でも安定して検出するこ
とができる。
【0033】更に本願の請求項4の発明では、感度調整
回路を抵抗とトランジスタの直列接続体を多数並列に接
続した回路構成としており、このトランジスタのコレク
タとベース端の寄生容量の影響をなくすための充電回路
を設けている。又請求項5の発明では、この寄生容量の
影響をなくすためにトランジスタのコレクタとベース間
にそのビットに対応して順次大きくなる容量の補助コン
デンサを設けている。こうすればスイッチ信号に応じて
接続されるコンデンサの容量値が単調に増加することと
なる。従ってこの寄生容量の影響がなく、正確に感度を
調整することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による発振回路及び感度調整
回路の構成を示す回路図である。
【図2】本発明の一実施例による振幅検波型の近接スイ
ッチの全体を示すブロック図である。
【図3】本発明の第2実施例による発振回路及び感度調
整回路の構成を示す回路図である。
【図4】本発明の第3実施例による発振回路及び感度調
整回路の構成を示す回路図である。
【図5】本発明の第4実施例による発振回路及び感度調
整回路の構成を示す回路図である。
【図6】本発明の第5実施例による発振回路及び感度調
整回路の構成を示す回路図である。
【図7】本発明の第6実施例による発振回路及び感度調
整回路の構成を示す回路図である。
【図8】本発明の第7実施例による発振回路及び感度調
整回路の構成を示す回路図である。
【図9】本発明の第8実施例による感度調整回路のスイ
ッチングトランジスタ及びこの寄生容量を充電するため
の充電回路を示す回路図である。
【図10】充電回路を用いない場合のポインタmに対す
る帰還電流の変化を示すグラフである。
【図11】本発明の第8実施例による発振回路及び感度
調整回路の構成を示す回路図である。
【図12】本発明の第9実施例による感度調整回路の構
成を示す回路図である。
【図13】本発明の第10実施例による感度調整回路及
び発振回路の一部の構成を示す回路図である。
【図14】本発明の第11実施例による感度調整回路の
構成を示す回路図である。
【図15】従来の振幅検波型近接スイッチの全体構成を
示すブロック図である。
【図16】従来の振幅検波型近接スイッチの発振回路を
示す回路図である。
【図17】(a)は振幅検波型近接スイッチのワーク設
定距離Lに対する発振回路の振幅を示すグラフ、(b)
はワーク設定距離に対する発振周波数の変化を示すグラ
フである。
【図18】従来の周波数検波型近接スイッチの一例を示
すブロック図である。
【符号の説明】
1 並列共振回路 2 発振回路 3 検波回路 4 信号処理回路 5 出力回路 20 近接スイッチ 21 感度調整回路 22 モード切換スイッチ 23 ティーチングスイッチ 24 マイクロコンピュータ 31,33 充電回路 32 演算増幅器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大塚 隆史 京都府京都市右京区花園土堂町10番地 オ ムロン株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発振コイルを含む発振回路と、 前記発振回路に接続された抵抗群及び該抵抗群を切換え
    るスイッチ回路を有し、該スイッチ回路のスイッチ状態
    で定まる感度調整抵抗の抵抗値によって帰還電流を切換
    えることによってその感度を調整する感度調整回路と、 前記感度調整回路にスイッチ信号を出力することによっ
    て前記発振回路の感度を調整するスイッチ制御手段と、 前記発振回路の出力を検波する検波回路と、 前記検波回路の出力に基づいて発振又はその停止によっ
    て物体の有無を判別する信号処理手段と、を具備するこ
    とを特徴とする近接スイッチ。
  2. 【請求項2】 前記感度調整回路は、第1のトランジス
    タと、夫々スイッチを介して第1のトランジスタと共に
    カレントミラー接続された第2の複数のトランジスタと
    を有し、該第2の各トランジスタはそのエミッタサイズ
    比を変化させたものであり、該第2のトランジスタは前
    記スイッチ制御手段からのスイッチ信号に基づいて動作
    することにより前記スイッチ制御手段からのスイッチ信
    号に応じた帰還電流を前記発振回路に帰還するものであ
    ることを特徴とする請求項1記載の近接スイッチ。
  3. 【請求項3】 前記感度調整回路は、互いに異なった抵
    抗値を有する複数の抵抗と、前記複数の抵抗の夫々に直
    列接続されたスイッチング用のトランジスタの直列接続
    体を並列接続して構成され、前記スイッチ制御手段は、
    前記トランジスタに並列のスイッチ信号を与えるもので
    あることを特徴とする請求項1記載の近接スイッチ。
  4. 【請求項4】 前記感度調整回路は、前記複数のトラン
    ジスタにインピーダンス素子を介して接続され、前記各
    トランジスタのオフ時にベース・コレクタ間の寄生容量
    を充電する充電回路を含むものであることを特徴とする
    請求項3記載の近接スイッチ。
  5. 【請求項5】 前記感度調整回路は、前記複数のトラン
    ジスタのベース・コレクタ間に接続された補助コンデン
    サを有し、該補助コンデンサの容量は下位ビットのトラ
    ンジスタより最上位ビットのトランジスタまで順次その
    容量を上昇させるように選択したものであることを特徴
    とする請求項3記載の近接スイッチ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008004706A (ja) * 2006-06-21 2008-01-10 Mitsumi Electric Co Ltd 発光ダイオード駆動回路
JP2009278196A (ja) * 2008-05-12 2009-11-26 Panasonic Electric Works Co Ltd 近接センサ
US8432169B2 (en) 2007-09-20 2013-04-30 Panasonic Corporation Proximity sensor
JP2019121845A (ja) * 2017-12-28 2019-07-22 アズビル株式会社 近接スイッチ及びクランプシステム

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