JP3433491B2 - 近接スイッチ - Google Patents
近接スイッチInfo
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- JP3433491B2 JP3433491B2 JP34087593A JP34087593A JP3433491B2 JP 3433491 B2 JP3433491 B2 JP 3433491B2 JP 34087593 A JP34087593 A JP 34087593A JP 34087593 A JP34087593 A JP 34087593A JP 3433491 B2 JP3433491 B2 JP 3433491B2
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- Japan
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- sensitivity
- circuit
- proximity switch
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は近接スイッチに関し、特
にその感度調整及び感度設定に特徴を有する近接スイッ
チに関するものである。
にその感度調整及び感度設定に特徴を有する近接スイッ
チに関するものである。
【0002】
【従来の技術】高周波発振型の近接スイッチは物体の近
接時に発振の振幅の低下を検出する振幅検波型と、周波
数の変化に基づいて物体の近接を検出する周波数検波型
とがある。一般に磁性金属を検出する近接スイッチで
は、振幅検波型の近接スイッチが広く用いられている。
図15は従来の振幅検波型近接スイッチの一例を示すブ
ロック図である。本図において発振コイルLとコンデン
サCの並列共振回路1と共に発振回路2が構成されてい
る。発振回路2の出力は検波回路3によって検波され、
信号処理回路4によって発振レベルの低下が検出され
る。そして発振の低下が検出されれば出力回路5を介し
て物体検知信号が出力される。又電源回路6は各ブロッ
クに電源を供給するものである。ここで発振回路2には
感度を調整するための感度調整抵抗Reが接続されてい
る。
接時に発振の振幅の低下を検出する振幅検波型と、周波
数の変化に基づいて物体の近接を検出する周波数検波型
とがある。一般に磁性金属を検出する近接スイッチで
は、振幅検波型の近接スイッチが広く用いられている。
図15は従来の振幅検波型近接スイッチの一例を示すブ
ロック図である。本図において発振コイルLとコンデン
サCの並列共振回路1と共に発振回路2が構成されてい
る。発振回路2の出力は検波回路3によって検波され、
信号処理回路4によって発振レベルの低下が検出され
る。そして発振の低下が検出されれば出力回路5を介し
て物体検知信号が出力される。又電源回路6は各ブロッ
クに電源を供給するものである。ここで発振回路2には
感度を調整するための感度調整抵抗Reが接続されてい
る。
【0003】図16はこの並列共振回路1と共に構成さ
れる発振回路2の一例を示す回路図である。本図におい
て並列共振回路1には抵抗R1、ダイオードD1,D2
を介してトランジスタQ1のベースが接続される。トラ
ンジスタQ1のベースには電源より定電流が供給されて
おり、そのエミッタ側には抵抗R2,R3,R4が接地
端との間に直列接続される。そして抵抗R2,R3の中
点がトランジスタQ2のベースに接続され、そのエミッ
タには前述した感度調整抵抗Reが接続される。トラン
ジスタQ2のコレクタ側には、トランジスタQ3,Q4
から成るカレントミラー回路が接続されており、トラン
ジスタQ2に流れる電源と同じ電流値の電流がトランジ
スタQ4を介して並列共振回路1に帰還され、正帰還ル
ープが構成されて発振している。図17(a)は感度調
整抵抗ReがRe1〜Re3(Re1<Re2<Re
3)に変化したときの発振振幅と検出物体までの距離、
図17(b)はコイルの損失(コンダクタンス)と距離
の関係を示すグラフである。本図においてg1 ,g 2 ,
g3 は夫々ReがRe1,Re2,Re3のときの発振
回路側のコンダクタンスを示している。そして本図より
明らかなように、物体までの距離が特定の位置で発振が
急激に開始、停止することとなる。このような発振を硬
発振と称している。
れる発振回路2の一例を示す回路図である。本図におい
て並列共振回路1には抵抗R1、ダイオードD1,D2
を介してトランジスタQ1のベースが接続される。トラ
ンジスタQ1のベースには電源より定電流が供給されて
おり、そのエミッタ側には抵抗R2,R3,R4が接地
端との間に直列接続される。そして抵抗R2,R3の中
点がトランジスタQ2のベースに接続され、そのエミッ
タには前述した感度調整抵抗Reが接続される。トラン
ジスタQ2のコレクタ側には、トランジスタQ3,Q4
から成るカレントミラー回路が接続されており、トラン
ジスタQ2に流れる電源と同じ電流値の電流がトランジ
スタQ4を介して並列共振回路1に帰還され、正帰還ル
ープが構成されて発振している。図17(a)は感度調
整抵抗ReがRe1〜Re3(Re1<Re2<Re
3)に変化したときの発振振幅と検出物体までの距離、
図17(b)はコイルの損失(コンダクタンス)と距離
の関係を示すグラフである。本図においてg1 ,g 2 ,
g3 は夫々ReがRe1,Re2,Re3のときの発振
回路側のコンダクタンスを示している。そして本図より
明らかなように、物体までの距離が特定の位置で発振が
急激に開始、停止することとなる。このような発振を硬
発振と称している。
【0004】図18は物体までの距離に対する並列共振
回路1のコイルの受ける損失(コンダクタンス)の変化
を示すグラフであり、この近接スイッチの周囲に金属体
がない場合の曲線をA、近接スイッチが金属板に取付け
られたときのコイルの損失曲線をBとする。図18にお
いて水平な直線Cは近接スイッチ側で感度調整抵抗の設
定により定まる閾値レベルを示している。そして物体ま
での距離Lによって定まるコイルの損失曲線上の点と直
線Cで示される閾値レベルとの交点より近い距離では発
振を停止しており、これより遠い距離では発振する。こ
のように近接スイッチは周囲の金属の有無、即ち設置環
境によってその動作が大幅に異なることとなる。
回路1のコイルの受ける損失(コンダクタンス)の変化
を示すグラフであり、この近接スイッチの周囲に金属体
がない場合の曲線をA、近接スイッチが金属板に取付け
られたときのコイルの損失曲線をBとする。図18にお
いて水平な直線Cは近接スイッチ側で感度調整抵抗の設
定により定まる閾値レベルを示している。そして物体ま
での距離Lによって定まるコイルの損失曲線上の点と直
線Cで示される閾値レベルとの交点より近い距離では発
振を停止しており、これより遠い距離では発振する。こ
のように近接スイッチは周囲の金属の有無、即ち設置環
境によってその動作が大幅に異なることとなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように振幅検波型
の近接スイッチでは、以下のような欠点があった。検
出距離を伸ばそうとすれば閾値となる図18の直線Cを
低くする必要がある。この場合には周囲金属の影響が大
きくなり、周囲金属が存在すればこれを検出してしま
い、物体の近接を検出することができなくなるという欠
点がある。そのため近接スイッチの設置環境にかかわら
ず使用できるように、検出可能距離は余裕を見て短く設
定されることが多い。このため近接スイッチの最大限の
検出距離の能力より短い距離が最大検出距離として設定
されてしまうという欠点があった。感度調整が感度調
整抵抗Reを変化させるという手動で行われるため、調
整に熟練を要し、作業者によって調整位置のばらつきが
発生するという欠点があった。感度調整抵抗Reの可
変抵抗器の回転角度と検出動作距離とは比例しないた
め、最適点に調整することが難しく、勘に頼った調整と
動作確認とを繰り返す必要があった。特に長距離の動
作点を設定する場合には、検出物体の有無によって発振
コイルのコンダクタンスの変化が小さくなる。そのため
最適点に調整することが難しく、又振動等により可変抵
抗器の位置が少しずれただけでも動作点が大きく変わっ
てしまうという欠点があった。
の近接スイッチでは、以下のような欠点があった。検
出距離を伸ばそうとすれば閾値となる図18の直線Cを
低くする必要がある。この場合には周囲金属の影響が大
きくなり、周囲金属が存在すればこれを検出してしま
い、物体の近接を検出することができなくなるという欠
点がある。そのため近接スイッチの設置環境にかかわら
ず使用できるように、検出可能距離は余裕を見て短く設
定されることが多い。このため近接スイッチの最大限の
検出距離の能力より短い距離が最大検出距離として設定
されてしまうという欠点があった。感度調整が感度調
整抵抗Reを変化させるという手動で行われるため、調
整に熟練を要し、作業者によって調整位置のばらつきが
発生するという欠点があった。感度調整抵抗Reの可
変抵抗器の回転角度と検出動作距離とは比例しないた
め、最適点に調整することが難しく、勘に頼った調整と
動作確認とを繰り返す必要があった。特に長距離の動
作点を設定する場合には、検出物体の有無によって発振
コイルのコンダクタンスの変化が小さくなる。そのため
最適点に調整することが難しく、又振動等により可変抵
抗器の位置が少しずれただけでも動作点が大きく変わっ
てしまうという欠点があった。
【0006】本発明はこのような従来の近接スイッチの
感度調整方法の問題点に鑑みてなされたものであって、
近接スイッチを設置環境で最大の検出距離に自動的に調
整できるようにすることを技術的課題とする。
感度調整方法の問題点に鑑みてなされたものであって、
近接スイッチを設置環境で最大の検出距離に自動的に調
整できるようにすることを技術的課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本願の請求項1の発明
は、発振回路と、発振回路の帰還電流を切換えることに
よってその感度を調整する感度調整回路と、感度調整回
路にスイッチ信号を出力することによって発振回路の感
度を調整するスイッチ制御手段と、発振回路の出力を検
波する検波回路と、検波回路の出力に基づいて発振状態
によって物体の有無を判別する信号処理手段と、を具備
するものであり、スイッチ制御手段は、感度調整回路に
より物体の検知状態と非物体検知状態との一方から他方
となるまで帰還電流を徐々に変化させる帰還電流更新手
段と、帰還電流更新手段によって物体の検知状態と非物
体検知状態との間で変化したときの非物体検知状態の感
度調整回路の帰還電流に基づいて感度調整回路に帰還電
流を設定する感度設定手段と、を有し、物体を近接させ
ない状態で感度調整を行うことにより、設置される環境
下で最大の感度となるように自動設定することを特徴と
するものである。感度調整回路は、発振回路に接続され
た抵抗群及び該抵抗群を切換えるスイッチ回路を有し、
該スイッチ回路のスイッチ状態で定まる感度調整抵抗の
抵抗値によって帰還電流を切換えることによってその感
度を調整するものとして構成することができる。又スイ
ッチ制御手段は、物体を近接させない状態で感度調整抵
抗の抵抗値を物体の非検知状態から物体検知状態に変化
するまで低下させる抵抗値更新手段と、抵抗値更新手段
による物体検知状態に変化したとき感度調整抵抗の抵抗
値に基づいて感度調整回路に感度調整抵抗を設定する感
度設定手段と、を有するものとして構成することができ
る。
は、発振回路と、発振回路の帰還電流を切換えることに
よってその感度を調整する感度調整回路と、感度調整回
路にスイッチ信号を出力することによって発振回路の感
度を調整するスイッチ制御手段と、発振回路の出力を検
波する検波回路と、検波回路の出力に基づいて発振状態
によって物体の有無を判別する信号処理手段と、を具備
するものであり、スイッチ制御手段は、感度調整回路に
より物体の検知状態と非物体検知状態との一方から他方
となるまで帰還電流を徐々に変化させる帰還電流更新手
段と、帰還電流更新手段によって物体の検知状態と非物
体検知状態との間で変化したときの非物体検知状態の感
度調整回路の帰還電流に基づいて感度調整回路に帰還電
流を設定する感度設定手段と、を有し、物体を近接させ
ない状態で感度調整を行うことにより、設置される環境
下で最大の感度となるように自動設定することを特徴と
するものである。感度調整回路は、発振回路に接続され
た抵抗群及び該抵抗群を切換えるスイッチ回路を有し、
該スイッチ回路のスイッチ状態で定まる感度調整抵抗の
抵抗値によって帰還電流を切換えることによってその感
度を調整するものとして構成することができる。又スイ
ッチ制御手段は、物体を近接させない状態で感度調整抵
抗の抵抗値を物体の非検知状態から物体検知状態に変化
するまで低下させる抵抗値更新手段と、抵抗値更新手段
による物体検知状態に変化したとき感度調整抵抗の抵抗
値に基づいて感度調整回路に感度調整抵抗を設定する感
度設定手段と、を有するものとして構成することができ
る。
【0008】本願の請求項2の発明は、近接スイッチ
は、電源の投入を検出する電源投入検出手段を有し、ス
イッチ制御手段は、電源投入検出手段により投入が検出
されたときにその動作を開始することを特徴とするもの
である。
は、電源の投入を検出する電源投入検出手段を有し、ス
イッチ制御手段は、電源投入検出手段により投入が検出
されたときにその動作を開始することを特徴とするもの
である。
【0009】本願の請求項3の発明では、近接スイッチ
は、周囲温度を検出する温度検出手段を有し、感度設定
手段は、帰還電流更新手段により更新された帰還電流と
温度検出手段により検出される周囲温度とに基づいて感
度調整回路に設定する帰還電流を算出することを特徴と
するものである。
は、周囲温度を検出する温度検出手段を有し、感度設定
手段は、帰還電流更新手段により更新された帰還電流と
温度検出手段により検出される周囲温度とに基づいて感
度調整回路に設定する帰還電流を算出することを特徴と
するものである。
【0010】
【作用】このような特徴を有する本願の請求項1の発明
によれば、発振回路にはその感度を調整する感度調整回
路を接続し、近接スイッチを使用する環境に設置した状
態で出力が物体の検知状態と非検知状態との一方から他
方となるまで帰還電流を変化させている。そして物体検
知となる感度調整回路の帰還電流に基づいて帰還電流を
設定するようにしている。又請求項2の発明では、近接
スイッチを設置した環境で電源を投入したときにその帰
還電流を更新し感度調整を行うようにしている。更に本
願の請求項3の発明では、周囲温度を温度検出手段によ
って検出し、帰還電流更新手段によって更新された帰還
電流と周囲温度に基づいて設定する帰還電流を算出し、
これによって使用温度範囲での誤動作が起こらないよう
にしている。
によれば、発振回路にはその感度を調整する感度調整回
路を接続し、近接スイッチを使用する環境に設置した状
態で出力が物体の検知状態と非検知状態との一方から他
方となるまで帰還電流を変化させている。そして物体検
知となる感度調整回路の帰還電流に基づいて帰還電流を
設定するようにしている。又請求項2の発明では、近接
スイッチを設置した環境で電源を投入したときにその帰
還電流を更新し感度調整を行うようにしている。更に本
願の請求項3の発明では、周囲温度を温度検出手段によ
って検出し、帰還電流更新手段によって更新された帰還
電流と周囲温度に基づいて設定する帰還電流を算出し、
これによって使用温度範囲での誤動作が起こらないよう
にしている。
【0011】
【実施例】図1は本発明の一実施例による高周波発振型
の近接スイッチ20の構成を示すブロック図である。本
図において前述した従来例の振幅検波型近接スイッチと
同一部分は同一符号を付して詳細な説明を省略する。本
実施例においてもLC並列共振回路1と共に発振回路2
が構成されている。そして発振回路2にはその感度調整
を行うための感度調整回路21が設けられる。感度調整
回路21は外部からのスイッチ信号に基づいて発振回路
の感度調整抵抗を変化させ、発振感度を調整するための
調整回路である。そして発振回路2の出力は検波回路3
を介して信号処理回路4に与えられる。信号処理回路4
は従来例と同様に検波回路3の出力を所定の閾値レベル
で弁別することによって物体の有無を判別するものであ
り、その出力は出力回路5を介して外部に出力される。
さて本実施例では、信号処理回路4の出力は出力信号モ
ニタ回路22を介してマイクロコンピュータ23に入力
される。マイクロコンピュータ23には又感度設定時の
外部からの入力信号を入力する設定部24が設けられて
いる。設定部24は近接スイッチに設けたスイッチを用
いてもよく、又近接スイッチの外部より信号ラインを介
して入力された感度調整起動信号を受けてマイクロコン
ピュータ23の感度調整起動信号として出力するように
構成することもできる。又図中破線で示すように、この
近接スイッチの電源が投入されたことを検出する電源投
入モニタ回路25を設け、この電源投入モニタ回路25
からの投入信号によって感度調整を開始するように構成
することもできる。マイクロコンピュータ23はこれら
の入力信号に基づいて後述するようにティーチングを行
い、感度設定値をスイッチ信号によって感度調整回路2
1に設定するものであって、スイッチ制御手段を構成し
ている。又信号処理回路4を設けず、検波出力を直接マ
イクロコンピュータ23に入力し、マイクロコンピュー
タ23内で信号処理を行うようにすることもできる。
の近接スイッチ20の構成を示すブロック図である。本
図において前述した従来例の振幅検波型近接スイッチと
同一部分は同一符号を付して詳細な説明を省略する。本
実施例においてもLC並列共振回路1と共に発振回路2
が構成されている。そして発振回路2にはその感度調整
を行うための感度調整回路21が設けられる。感度調整
回路21は外部からのスイッチ信号に基づいて発振回路
の感度調整抵抗を変化させ、発振感度を調整するための
調整回路である。そして発振回路2の出力は検波回路3
を介して信号処理回路4に与えられる。信号処理回路4
は従来例と同様に検波回路3の出力を所定の閾値レベル
で弁別することによって物体の有無を判別するものであ
り、その出力は出力回路5を介して外部に出力される。
さて本実施例では、信号処理回路4の出力は出力信号モ
ニタ回路22を介してマイクロコンピュータ23に入力
される。マイクロコンピュータ23には又感度設定時の
外部からの入力信号を入力する設定部24が設けられて
いる。設定部24は近接スイッチに設けたスイッチを用
いてもよく、又近接スイッチの外部より信号ラインを介
して入力された感度調整起動信号を受けてマイクロコン
ピュータ23の感度調整起動信号として出力するように
構成することもできる。又図中破線で示すように、この
近接スイッチの電源が投入されたことを検出する電源投
入モニタ回路25を設け、この電源投入モニタ回路25
からの投入信号によって感度調整を開始するように構成
することもできる。マイクロコンピュータ23はこれら
の入力信号に基づいて後述するようにティーチングを行
い、感度設定値をスイッチ信号によって感度調整回路2
1に設定するものであって、スイッチ制御手段を構成し
ている。又信号処理回路4を設けず、検波出力を直接マ
イクロコンピュータ23に入力し、マイクロコンピュー
タ23内で信号処理を行うようにすることもできる。
【0012】図2は本実施例の並列共振回路1と発振回
路2及び感度調整回路21の構成を示す回路図である。
本図において前述した従来例と同一部分は同一符号を付
して詳細な説明を省略する。本実施例においても並列共
振回路1にダイオードD1,D2及びトランジスタQ1
〜Q4を有する発振回路2が接続されている。そして発
振回路2の感度調整用抵抗Reの位置には、図示のよう
に抵抗RE0,RE1・・・REmが直列に接続される。そし
て抵抗RE0とRE1の中点、RE1とRE2の中点・・・の間
には図示のように感度調整抵抗Reを切換えるためのト
ランジスタQE1,QE2・・・QEmが接続される。これら
のトランジスタQE1〜QEmはマイクロコンピュータ23
の出力ポートより並列信号として出力される。こうして
各トランジスタのオン又はオフ状態によって全体の感度
調整抵抗Reが定まる。このためマイクロコンピュータ
23からの制御によって発振回路の感度が調整できるよ
うに構成されている。ここでこのトランジスタ数をmと
し、抵抗REiはREi=R0・2i (i=1〜11)となる
抵抗値が設定されているものとする。こうすればスイッ
チングトランジスタQE1〜QEmの11ビットのスイッチ
をオンオフすることによって、2048段階で合成抵抗値R
eが設定できることとなる。
路2及び感度調整回路21の構成を示す回路図である。
本図において前述した従来例と同一部分は同一符号を付
して詳細な説明を省略する。本実施例においても並列共
振回路1にダイオードD1,D2及びトランジスタQ1
〜Q4を有する発振回路2が接続されている。そして発
振回路2の感度調整用抵抗Reの位置には、図示のよう
に抵抗RE0,RE1・・・REmが直列に接続される。そし
て抵抗RE0とRE1の中点、RE1とRE2の中点・・・の間
には図示のように感度調整抵抗Reを切換えるためのト
ランジスタQE1,QE2・・・QEmが接続される。これら
のトランジスタQE1〜QEmはマイクロコンピュータ23
の出力ポートより並列信号として出力される。こうして
各トランジスタのオン又はオフ状態によって全体の感度
調整抵抗Reが定まる。このためマイクロコンピュータ
23からの制御によって発振回路の感度が調整できるよ
うに構成されている。ここでこのトランジスタ数をmと
し、抵抗REiはREi=R0・2i (i=1〜11)となる
抵抗値が設定されているものとする。こうすればスイッ
チングトランジスタQE1〜QEmの11ビットのスイッチ
をオンオフすることによって、2048段階で合成抵抗値R
eが設定できることとなる。
【0013】又このように設定されたReに代えて図3
に示すようにFETQ5を感度調整抵抗Reに並列に接
続し、トランジスタQE1〜QEmのスイッチ回路でそのゲ
ート電圧を切換えることによってFETQ5を流れる電
流を制御するように構成してもよい。
に示すようにFETQ5を感度調整抵抗Reに並列に接
続し、トランジスタQE1〜QEmのスイッチ回路でそのゲ
ート電圧を切換えることによってFETQ5を流れる電
流を制御するように構成してもよい。
【0014】次に本実施例の動作について図4のフロー
チャートを参照しつつ説明する。まず動作を開始する
と、ステップ31において設定部24に入力信号が入力
されているかどうかをチェックする。感度設定時にはこ
の近接スイッチを設置した状態で検出すべき物体を接近
させないで、設定部24よりスイッチ入力又は内部から
の入力信号や電源投入によって感度設定の監視信号を入
力するものとする。入力されていなければ処理を終え、
入力されている場合にはステップ32に進んで出力信号
モニタ回路22によりオン状態、即ち発振回路2の発振
が停止又は信号処理回路4の閾値以下かどうかをチェッ
クする。出力信号がオンの場合には図5(a)の例えば
破線で示す位置に閾値ラインCがあるものと考えられ
る。このときにはステップ33に進んでこのときの感度
調整抵抗Reの値を1ステップ分小さくする。これは閾
値ラインを図5において上昇させることに相当する。そ
して発振が開始するかどうかを待機し、ステップ34に
進んで出力信号がオフしたかどうかをチェックする。出
力がオフ点とならなければステップ33に戻って同様の
処理を繰り返す。こうすれば感度調整抵抗Reが徐々に
小さくなり、ある位置で発振が開始して出力がオフとな
る。これは閾値ラインが図5の直線Dとなったこととな
る。出力がオフとなればステップ35に進んで、余裕度
調整を行うかどうかをチェックする。余裕度調整を行わ
ない場合にはこれで処理を終了し、このときの感度調整
抵抗Reの値を設定して実際の物体検知を行う。余裕度
調整を行う場合にはステップ36に進んで設定されたス
テップ数だけ感度調整抵抗の値Reを小さくして処理を
終える。こうすれば図5(a)に示すように閾値となる
レベルが例えば直線Eに示すように高くなり、検出距離
自体は短くなるが、安定した検出が可能となる。又この
ステップ数は使用環境に応じて任意の値を入力できるよ
うに構成しておくこともできる。
チャートを参照しつつ説明する。まず動作を開始する
と、ステップ31において設定部24に入力信号が入力
されているかどうかをチェックする。感度設定時にはこ
の近接スイッチを設置した状態で検出すべき物体を接近
させないで、設定部24よりスイッチ入力又は内部から
の入力信号や電源投入によって感度設定の監視信号を入
力するものとする。入力されていなければ処理を終え、
入力されている場合にはステップ32に進んで出力信号
モニタ回路22によりオン状態、即ち発振回路2の発振
が停止又は信号処理回路4の閾値以下かどうかをチェッ
クする。出力信号がオンの場合には図5(a)の例えば
破線で示す位置に閾値ラインCがあるものと考えられ
る。このときにはステップ33に進んでこのときの感度
調整抵抗Reの値を1ステップ分小さくする。これは閾
値ラインを図5において上昇させることに相当する。そ
して発振が開始するかどうかを待機し、ステップ34に
進んで出力信号がオフしたかどうかをチェックする。出
力がオフ点とならなければステップ33に戻って同様の
処理を繰り返す。こうすれば感度調整抵抗Reが徐々に
小さくなり、ある位置で発振が開始して出力がオフとな
る。これは閾値ラインが図5の直線Dとなったこととな
る。出力がオフとなればステップ35に進んで、余裕度
調整を行うかどうかをチェックする。余裕度調整を行わ
ない場合にはこれで処理を終了し、このときの感度調整
抵抗Reの値を設定して実際の物体検知を行う。余裕度
調整を行う場合にはステップ36に進んで設定されたス
テップ数だけ感度調整抵抗の値Reを小さくして処理を
終える。こうすれば図5(a)に示すように閾値となる
レベルが例えば直線Eに示すように高くなり、検出距離
自体は短くなるが、安定した検出が可能となる。又この
ステップ数は使用環境に応じて任意の値を入力できるよ
うに構成しておくこともできる。
【0015】一方ステップ32において出力信号がオフ
状態であればステップ37に進んでそのときの感度値抵
抗Reの値を取込む。そしてステップ38においてRe
の値を例えば2倍の値となるように更新する。これは図
5(b)において例えば閾値ラインを直線FからGに変
化させることを意味する。そしてステップ39に進んで
出力信号がオフ、即ち発振が開始又は信号処理回路の閾
値以上となったかどうかをチェックし、オフのままであ
ればステップ37に戻って同様の処理を繰り返す。こう
して感度調整抵抗Reの値を更新していけば発振が停止
することとなるため、発振が停止、即ち出力信号がオン
となればステップ39よりステップ33に戻って同様の
処理を繰り返す。こうすれば出力信号がオフ状態のとき
も比較的速く感度調整抵抗の値を設定することができ
る。ここでマイクロコンピュータ23はステップ31〜
34,37〜39において感度調整抵抗の抵抗値を物体
の検知状態から非物体検知状態に変化するまで低下させ
る抵抗値更新手段23aの機能を達成しており、ステッ
プ35,36は物体検知状態に変化したときの感度調整
抵抗の抵抗値に基づいて感度調整回路に感度調整抵抗を
設定する感度設定手段23bの機能を達成している。
状態であればステップ37に進んでそのときの感度値抵
抗Reの値を取込む。そしてステップ38においてRe
の値を例えば2倍の値となるように更新する。これは図
5(b)において例えば閾値ラインを直線FからGに変
化させることを意味する。そしてステップ39に進んで
出力信号がオフ、即ち発振が開始又は信号処理回路の閾
値以上となったかどうかをチェックし、オフのままであ
ればステップ37に戻って同様の処理を繰り返す。こう
して感度調整抵抗Reの値を更新していけば発振が停止
することとなるため、発振が停止、即ち出力信号がオン
となればステップ39よりステップ33に戻って同様の
処理を繰り返す。こうすれば出力信号がオフ状態のとき
も比較的速く感度調整抵抗の値を設定することができ
る。ここでマイクロコンピュータ23はステップ31〜
34,37〜39において感度調整抵抗の抵抗値を物体
の検知状態から非物体検知状態に変化するまで低下させ
る抵抗値更新手段23aの機能を達成しており、ステッ
プ35,36は物体検知状態に変化したときの感度調整
抵抗の抵抗値に基づいて感度調整回路に感度調整抵抗を
設定する感度設定手段23bの機能を達成している。
【0016】図6,図7,図8は感度調整の他の例を示
すフローチャート、図9はそのときの距離に対するコン
ダクタンスの変化を示すグラフである。これらの図にお
いて動作を開始するとまずステップ41において設定部
に入力信号が入力されているかどうかをチェックする。
入力信号があればステップ42に進んで出力状態を出力
信号モニタ回路22より取込み、出力がオンかどうかを
チェックする。オンの場合にはステップ43に進んで現
在の感度設定値Reの値をレジスタに取込んでRe
(n)とする。このときはRe(n)は例えば図9の直
線A()で表される。そしてステップ44に進んでR
e(n)にα(α<1)を乗じてRe(n+1)とす
る。そしてステップ44に進んでこのRe(n+1)を
感度設定値としてセットとし、出力がオフとなるかどう
かをチェックする。又ステップ42において出力がオフ
状態であればステップ47に進んで現在のReの値を取
込んでRe(n)とする。そしてステップ48において
Reにγ(γ>1)を乗じてRe(n+1)とする。そ
してステップ49に進んでこのRe(n+1)を感度設
定値としてセットし、ステップ50においてRe(n+
1)をRe(n)とする。そしてステップ51において
出力がオン状態かどうかをチェックする。出力がオフ状
態であればステップ48〜50のループを繰り返し、オ
ン状態となればステップ44に進む。こうすれば図9に
示すように出力が一旦オン状態の感度調整抵抗Re
(n)が得られることとなる。
すフローチャート、図9はそのときの距離に対するコン
ダクタンスの変化を示すグラフである。これらの図にお
いて動作を開始するとまずステップ41において設定部
に入力信号が入力されているかどうかをチェックする。
入力信号があればステップ42に進んで出力状態を出力
信号モニタ回路22より取込み、出力がオンかどうかを
チェックする。オンの場合にはステップ43に進んで現
在の感度設定値Reの値をレジスタに取込んでRe
(n)とする。このときはRe(n)は例えば図9の直
線A()で表される。そしてステップ44に進んでR
e(n)にα(α<1)を乗じてRe(n+1)とす
る。そしてステップ44に進んでこのRe(n+1)を
感度設定値としてセットとし、出力がオフとなるかどう
かをチェックする。又ステップ42において出力がオフ
状態であればステップ47に進んで現在のReの値を取
込んでRe(n)とする。そしてステップ48において
Reにγ(γ>1)を乗じてRe(n+1)とする。そ
してステップ49に進んでこのRe(n+1)を感度設
定値としてセットし、ステップ50においてRe(n+
1)をRe(n)とする。そしてステップ51において
出力がオン状態かどうかをチェックする。出力がオフ状
態であればステップ48〜50のループを繰り返し、オ
ン状態となればステップ44に進む。こうすれば図9に
示すように出力が一旦オン状態の感度調整抵抗Re
(n)が得られることとなる。
【0017】さてステップ43〜46のループにおいて
はReに係数αを乗じてその値を小さくすることによっ
て、出力がオフするまでこのループを繰り返す。出力が
オフとなる場合には、Re(n+1)は例えば図9の直
線B()で表される。そして出力がオフとなれば、図
7のステップ52に進んでXを次式によって求める。 X={Re(n)−Re(n+1)}/β ここでβは1以上の正の数、例えば2とする。そしてス
テップ53に進んでRe(n+2)を以下の式で算出す
る。 Re(n+2)=Re(n+1)+X そして感度調整抵抗をRe(n+2)の値にセットする
(ステップ54)。こうすればRe(n+2)は直線A
とBとの間に設定されることとなる。次いでステップ5
5において出力がオフとなるかどうかをチェックする。
出力がオフのままであればステップ56に進んでRe
(n+1)にRe(n+2)の値を入れて(図9→
)、ステップ52に戻って同様の処理を繰り返す。こ
うすればβが2の場合には図9に示すようにRe(n)
とRe(n+1)の中間点に順次感度調整抵抗値が設定
されることとなり、図9の直線Bから直線C、次いで直
線Dとすることができる。
はReに係数αを乗じてその値を小さくすることによっ
て、出力がオフするまでこのループを繰り返す。出力が
オフとなる場合には、Re(n+1)は例えば図9の直
線B()で表される。そして出力がオフとなれば、図
7のステップ52に進んでXを次式によって求める。 X={Re(n)−Re(n+1)}/β ここでβは1以上の正の数、例えば2とする。そしてス
テップ53に進んでRe(n+2)を以下の式で算出す
る。 Re(n+2)=Re(n+1)+X そして感度調整抵抗をRe(n+2)の値にセットする
(ステップ54)。こうすればRe(n+2)は直線A
とBとの間に設定されることとなる。次いでステップ5
5において出力がオフとなるかどうかをチェックする。
出力がオフのままであればステップ56に進んでRe
(n+1)にRe(n+2)の値を入れて(図9→
)、ステップ52に戻って同様の処理を繰り返す。こ
うすればβが2の場合には図9に示すようにRe(n)
とRe(n+1)の中間点に順次感度調整抵抗値が設定
されることとなり、図9の直線Bから直線C、次いで直
線Dとすることができる。
【0018】直線Dとなれば出力はオン状態となるた
め、ステップ55からステップ57に進んでRe(n+
2)の値をRe(n)とする(→)。そしてステッ
プ58〜61においてステップ52〜55と同様の処理
を繰り返し、出力がオフかどうかをチェックする。出力
がオフとなればステップ62,63に進んで、Re(n
+2)に所定の係数λ(λ>1)を乗じた値を新たなR
e(n+2)として、これを感度調整抵抗にセットす
る。そして出力がオンとなるまでステップ62〜64の
ループを繰り返し、オンとなればステップ65に進む。
ステップ61において出力がオン状態であれば、ステッ
プ62〜64のループを介することなくステップ65に
進む。ステップ65〜68は図4に示すステップ33以
降のフローチャートと同様であり、Reを1ステップづ
つ小さくして出力がオフとなるかどうかをチェックす
る。こうして必要に応じて余裕度の調整を行い、感度設
定を終える。ここでマイクロコンピュータ23はステッ
プ41〜66において物体を近接させない状態で感度調
整抵抗の抵抗値を物体の検知状態から非物体検知状態に
変化するまで低下させる抵抗値更新手段23aの機能を
達成しており、ステップ67,68において非物体検知
状態に変化したときの感度調整抵抗の抵抗値に基づいて
感度調整抵抗を設定する感度設定手段23bの機能を達
成している。このようにすれば元の感度調整抵抗の抵抗
値がどのような値であっても、比較的短時間で感度調整
抵抗の値を最適値に設定することができる。
め、ステップ55からステップ57に進んでRe(n+
2)の値をRe(n)とする(→)。そしてステッ
プ58〜61においてステップ52〜55と同様の処理
を繰り返し、出力がオフかどうかをチェックする。出力
がオフとなればステップ62,63に進んで、Re(n
+2)に所定の係数λ(λ>1)を乗じた値を新たなR
e(n+2)として、これを感度調整抵抗にセットす
る。そして出力がオンとなるまでステップ62〜64の
ループを繰り返し、オンとなればステップ65に進む。
ステップ61において出力がオン状態であれば、ステッ
プ62〜64のループを介することなくステップ65に
進む。ステップ65〜68は図4に示すステップ33以
降のフローチャートと同様であり、Reを1ステップづ
つ小さくして出力がオフとなるかどうかをチェックす
る。こうして必要に応じて余裕度の調整を行い、感度設
定を終える。ここでマイクロコンピュータ23はステッ
プ41〜66において物体を近接させない状態で感度調
整抵抗の抵抗値を物体の検知状態から非物体検知状態に
変化するまで低下させる抵抗値更新手段23aの機能を
達成しており、ステップ67,68において非物体検知
状態に変化したときの感度調整抵抗の抵抗値に基づいて
感度調整抵抗を設定する感度設定手段23bの機能を達
成している。このようにすれば元の感度調整抵抗の抵抗
値がどのような値であっても、比較的短時間で感度調整
抵抗の値を最適値に設定することができる。
【0019】次に本発明の第3実施例について説明す
る。第3実施例では第1,第2実施例のステップ34又
はステップ66において最大感度値が設定された後に温
度補償処理を行う。即ち図10のフローチャートにおい
てステップ71に進んでReの値を取込み、温度補正演
算式によってReの余裕度を算出し、補正後のReの値
に切換えて設定するものである。例えば図11に示すよ
うに常温での距離に対するコイルのコンダクタンス変化
を曲線Aで表すものとすると、一般に高温時にはその曲
線が例えば破線の曲線Bに示すように上昇し、近接スイ
ッチが周囲金属のある環境下に設置されたときと同一の
状態となる。従って最大感度となるReの値より低い値
となるように、ステップ72においてReに所定の係数
k(0<k<1)、例えばk=0.72を乗じる。そして補
正後の値を新たな感度設定値とする。こうすれば最も高
温の場合を含めて、全ての温度範囲で最大検出距離での
検出が可能な近接スイッチとすることができる。
る。第3実施例では第1,第2実施例のステップ34又
はステップ66において最大感度値が設定された後に温
度補償処理を行う。即ち図10のフローチャートにおい
てステップ71に進んでReの値を取込み、温度補正演
算式によってReの余裕度を算出し、補正後のReの値
に切換えて設定するものである。例えば図11に示すよ
うに常温での距離に対するコイルのコンダクタンス変化
を曲線Aで表すものとすると、一般に高温時にはその曲
線が例えば破線の曲線Bに示すように上昇し、近接スイ
ッチが周囲金属のある環境下に設置されたときと同一の
状態となる。従って最大感度となるReの値より低い値
となるように、ステップ72においてReに所定の係数
k(0<k<1)、例えばk=0.72を乗じる。そして補
正後の値を新たな感度設定値とする。こうすれば最も高
温の場合を含めて、全ての温度範囲で最大検出距離での
検出が可能な近接スイッチとすることができる。
【0020】次に本発明の第4実施例について説明す
る。本実施例では第1〜3実施例のブロックに加えて、
温度を検出する温度検出回路と検出した温度に基づいて
補正を行うものである。即ち図12に示すように近接ス
イッチ内には温度センサ、例えばサーミスタと、このサ
ーミスタ71を含むCR発振回路72が設けられる。C
R発振回路72の出力は分周回路73を介してカウンタ
74に入力される。又基準クロック信号を発生するクロ
ック発振器75の出力がカウンタ74に入力されてお
り、分周出力を計数することによってマイクロコンピュ
ータ23Aに温度情報を出力するものである。サーミス
タ71,CR発振回路72,分周回路73,カウンタ7
4及び基準クロック発振器75のブロックは、周囲温度
を検出する温度検出手段を構成している。この温度検出
手段は本実施例の構成に限らず、温度を検知する任意の
構成とすることができる。又マイクロコンピュータ23
Aにはそのときの周囲温度に対して補正係数kを記憶す
るテーブルメモリ76が接続されている。図13は周囲
温度に対する補正計数kの変化の一例を示すグラフであ
る。
る。本実施例では第1〜3実施例のブロックに加えて、
温度を検出する温度検出回路と検出した温度に基づいて
補正を行うものである。即ち図12に示すように近接ス
イッチ内には温度センサ、例えばサーミスタと、このサ
ーミスタ71を含むCR発振回路72が設けられる。C
R発振回路72の出力は分周回路73を介してカウンタ
74に入力される。又基準クロック信号を発生するクロ
ック発振器75の出力がカウンタ74に入力されてお
り、分周出力を計数することによってマイクロコンピュ
ータ23Aに温度情報を出力するものである。サーミス
タ71,CR発振回路72,分周回路73,カウンタ7
4及び基準クロック発振器75のブロックは、周囲温度
を検出する温度検出手段を構成している。この温度検出
手段は本実施例の構成に限らず、温度を検知する任意の
構成とすることができる。又マイクロコンピュータ23
Aにはそのときの周囲温度に対して補正係数kを記憶す
るテーブルメモリ76が接続されている。図13は周囲
温度に対する補正計数kの変化の一例を示すグラフであ
る。
【0021】次に本実施例の動作について図14のフロ
ーチャートを用いて説明する。そして図4,図8のステ
ップ34,66に続いて、出力信号がオフとなったとき
にステップ81においてReの値を取込む。そしてステ
ップ82に進んでカウンタ74の計数値を読込み、現在
の温度に変換する。次いでステップ83に進み温度補償
テーブルから現在の温度に対応した係数値を読込み、得
られた現在の感度調整抵抗Reの値を乗じて常温(例え
ば20℃)での感度調整抵抗の値を算出する。そしてス
テップ84においてReの値を補正演算式によって補正
する。この補正演算は前述した第3実施例のステップ7
2と同様に、Reに所定の係数k、例えば0.72を乗じて
演算する。そして補正後のReの値に切換えて処理を終
える。こうすればティーチング時の周囲温度にかかわら
ず、常に全ての温度範囲で誤動作なく余裕度を持って感
度を設定することができる。
ーチャートを用いて説明する。そして図4,図8のステ
ップ34,66に続いて、出力信号がオフとなったとき
にステップ81においてReの値を取込む。そしてステ
ップ82に進んでカウンタ74の計数値を読込み、現在
の温度に変換する。次いでステップ83に進み温度補償
テーブルから現在の温度に対応した係数値を読込み、得
られた現在の感度調整抵抗Reの値を乗じて常温(例え
ば20℃)での感度調整抵抗の値を算出する。そしてス
テップ84においてReの値を補正演算式によって補正
する。この補正演算は前述した第3実施例のステップ7
2と同様に、Reに所定の係数k、例えば0.72を乗じて
演算する。そして補正後のReの値に切換えて処理を終
える。こうすればティーチング時の周囲温度にかかわら
ず、常に全ての温度範囲で誤動作なく余裕度を持って感
度を設定することができる。
【0022】又本実施例では高周波発振型の近接スイッ
チについて説明しているが、本発明によるティーチング
は他の形式の近接スイッチに適用することができる。例
えば静電容量型の近接スイッチにおいても動作距離を感
度調整抵抗によって連続して変化させることができれ
ば、本発明によるティーチングを適用することが可能と
なる。又本実施例では感度調整抵抗の抵抗値を変化させ
ることによって帰還電流を切換え、その感度を調整する
ようにしているが、帰還電流を直接スイッチ制御手段か
ら切換えて感度を調整することができる。この場合には
感度調整抵抗は帰還電流と反比例の関係にたっているた
め、実施例の感度調整抵抗の抵抗値を大きくすることは
帰還電流を小さくすることに相当する。帰還電流更新手
段は感度調整回路により物体検知状態と非物体検知状態
との一方から他方にまで帰還電流を徐々に変化させるも
のとし、感度設定手段は帰還電流更新手段により物体の
検知状態と非検知状態との間で変化したときの帰還電流
に基づいて帰還電流値を設定するものとする。
チについて説明しているが、本発明によるティーチング
は他の形式の近接スイッチに適用することができる。例
えば静電容量型の近接スイッチにおいても動作距離を感
度調整抵抗によって連続して変化させることができれ
ば、本発明によるティーチングを適用することが可能と
なる。又本実施例では感度調整抵抗の抵抗値を変化させ
ることによって帰還電流を切換え、その感度を調整する
ようにしているが、帰還電流を直接スイッチ制御手段か
ら切換えて感度を調整することができる。この場合には
感度調整抵抗は帰還電流と反比例の関係にたっているた
め、実施例の感度調整抵抗の抵抗値を大きくすることは
帰還電流を小さくすることに相当する。帰還電流更新手
段は感度調整回路により物体検知状態と非物体検知状態
との一方から他方にまで帰還電流を徐々に変化させるも
のとし、感度設定手段は帰還電流更新手段により物体の
検知状態と非検知状態との間で変化したときの帰還電流
に基づいて帰還電流値を設定するものとする。
【0023】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本願の請求項
1の発明によれば、近接スイッチが設置される環境下で
最大の感度となるように自動的に設定することができ
る。従って全ての使用環境や取付状態で使用できるよう
に余裕をみて感度を設定する必要がなくなり、実際に検
出スイッチを使用する環境下で最大感度値とすることが
できる。更に本願の請求項2の発明では、電源投入毎に
このような感度調整を行うため、その使用状態での環境
や温度に応じた最適の最大感度値が設定できることとな
る。更に本願の請求項3の発明では、周囲温度を算出し
て感度値を設定するようにしているため、その使用環境
で使用温度範囲の全てについて誤動作しない最大感度に
設定できるという効果が得られる。従って操作性が良
く、作業者の勘や経験に頼らず、簡単に最適感度を調整
することができる。又周囲に金属や背景物体があった場
合にもその環境下で最適点に感度設定することができ
る。更に従来のように可変抵抗を用いることはなく、耐
振動性に優れている。
1の発明によれば、近接スイッチが設置される環境下で
最大の感度となるように自動的に設定することができ
る。従って全ての使用環境や取付状態で使用できるよう
に余裕をみて感度を設定する必要がなくなり、実際に検
出スイッチを使用する環境下で最大感度値とすることが
できる。更に本願の請求項2の発明では、電源投入毎に
このような感度調整を行うため、その使用状態での環境
や温度に応じた最適の最大感度値が設定できることとな
る。更に本願の請求項3の発明では、周囲温度を算出し
て感度値を設定するようにしているため、その使用環境
で使用温度範囲の全てについて誤動作しない最大感度に
設定できるという効果が得られる。従って操作性が良
く、作業者の勘や経験に頼らず、簡単に最適感度を調整
することができる。又周囲に金属や背景物体があった場
合にもその環境下で最適点に感度設定することができ
る。更に従来のように可変抵抗を用いることはなく、耐
振動性に優れている。
【図1】本発明の一実施例による振幅検波型の近接スイ
ッチのブロック図である。
ッチのブロック図である。
【図2】本発明の実施例による発振回路及び感度調整回
路の構成を示す回路図である。
路の構成を示す回路図である。
【図3】本発明の他の実施例による発振回路及び感度調
整回路の構成を示す回路図である。
整回路の構成を示す回路図である。
【図4】第1実施例の動作を示すフローチャートであ
る。
る。
【図5】本実施例の検出物体までの距離に対するコイル
の損失の変化を示すグラフである。
の損失の変化を示すグラフである。
【図6】本発明の第2実施例によるティーチング処理を
示すフローチャート(その1)である。
示すフローチャート(その1)である。
【図7】本発明の第2実施例によるティーチング処理を
示すフローチャート(その2)である。
示すフローチャート(その2)である。
【図8】本発明の第2実施例によるティーチング処理を
示すフローチャート(その3)である。
示すフローチャート(その3)である。
【図9】本発明の第2実施例における感度調整動作時の
検出距離に対するコンダクタンスの変化を示すグラフで
ある。
検出距離に対するコンダクタンスの変化を示すグラフで
ある。
【図10】本発明の第3実施例の動作を示すフローチャ
ートである。
ートである。
【図11】本発明の第3実施例による検出距離に対する
コンダクタンスの変化を示すグラフである。
コンダクタンスの変化を示すグラフである。
【図12】本発明の第4実施例による近接スイッチの全
体構成を示すブロック図である。
体構成を示すブロック図である。
【図13】周囲温度に対する補正係数kの変化を示すグ
ラフである。
ラフである。
【図14】本発明の第4実施例の動作を示すフローチャ
ートである。
ートである。
【図15】従来の振幅検波型近接スイッチの全体構成を
示すブロック図である。
示すブロック図である。
【図16】従来の振幅検波型近接スイッチの発振回路を
示す回路図である。
示す回路図である。
【図17】振幅検波型近接スイッチのワーク設定距離L
に対する発振回路の振幅及びコイルのコンダクタンスを
示すグラフである。
に対する発振回路の振幅及びコイルのコンダクタンスを
示すグラフである。
【図18】従来の近接スイッチの物体までの距離に対す
るコイルの受ける損失の変化を示すグラフである。
るコイルの受ける損失の変化を示すグラフである。
1 並列共振回路
2 発振回路
3 検波回路
4 信号処理回路
5 出力回路
20 近接スイッチ
21 感度調整回路
22 出力信号モニタ回路
23 マイクロコンピュータ
23a 抵抗値更新手段
23b,23c 感度設定手段
24 設定部
25 電源投入モニタ回路
71 サーミスタ
72 CR発振回路
73 分周回路
74 カウンタ
75 基準クロック発振器
76 テーブルメモリ
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(56)参考文献 特開 昭63−302376(JP,A)
特開 平5−218845(JP,A)
特開 昭63−198414(JP,A)
特開 平3−60517(JP,A)
特開 昭63−288515(JP,A)
実開 平5−15536(JP,U)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
H03K 17/00
G01V 3/10
Claims (3)
- 【請求項1】 発振回路と、 前記発振回路の帰還電流を切換えることによってその感
度を調整する感度調整回路と、 前記感度調整回路にスイッチ信号を出力することによっ
て前記発振回路の感度を調整するスイッチ制御手段と、 前記発振回路の出力を検波する検波回路と、 前記検波回路の出力に基づいて発振状態によって物体の
有無を判別する信号処理手段と、を具備するものであ
り、 前記スイッチ制御手段は、前記感度調整回路により 物体の検知状態と非物体検知状
態との一方から他方となるまで帰還電流を徐々に変化さ
せる帰還電流更新手段と、 前記帰還電流更新手段によって物体の検知状態と非物体
検知状態との間で変化したときの非物体検知状態の前記
感度調整回路の帰還電流に基づいて前記感度調整回路に
帰還電流を設定する感度設定手段と、を有し、 物体を近接させない状態で感度調整を行うことにより、
設置される環境下で最大の感度となるように自動設定す
る ことを特徴とする近接スイッチ。 - 【請求項2】 前記近接スイッチは、電源の投入を検出
する電源投入検出手段を有し、 前記スイッチ制御手段は、前記電源投入検出手段により
投入が検出されたときにその動作を開始するものである
ことを特徴とする請求項1記載の近接スイッチ。 - 【請求項3】 前記近接スイッチは、周囲温度を検出す
る温度検出手段を有し、 前記感度設定手段は、前記帰還電流更新手段により更新
された帰還電流と前記温度検出手段により検出される周
囲温度とに基づいて前記感度調整回路に設定する帰還電
流を算出するものであることを特徴とする請求項1又は
2記載の近接スイッチ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34087593A JP3433491B2 (ja) | 1993-12-08 | 1993-12-08 | 近接スイッチ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34087593A JP3433491B2 (ja) | 1993-12-08 | 1993-12-08 | 近接スイッチ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07162280A JPH07162280A (ja) | 1995-06-23 |
JP3433491B2 true JP3433491B2 (ja) | 2003-08-04 |
Family
ID=18341118
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34087593A Expired - Fee Related JP3433491B2 (ja) | 1993-12-08 | 1993-12-08 | 近接スイッチ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3433491B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100938879B1 (ko) | 2007-06-28 | 2010-01-27 | 주식회사 애트랩 | 접촉 감지 센서 및 이 센서의 자동 감도 조절방법 |
JP4858382B2 (ja) * | 2007-09-20 | 2012-01-18 | パナソニック電工株式会社 | 近接センサ |
US8432169B2 (en) | 2007-09-20 | 2013-04-30 | Panasonic Corporation | Proximity sensor |
WO2009038159A1 (ja) * | 2007-09-20 | 2009-03-26 | Panasonic Electric Works Co., Ltd. | 近接センサ |
JP5184022B2 (ja) * | 2007-09-21 | 2013-04-17 | パナソニック デバイスSunx株式会社 | センサシステム及び検出センサ |
JP6923849B2 (ja) * | 2018-01-29 | 2021-08-25 | オムロン株式会社 | 近接センサ及び検出距離の変更方法 |
-
1993
- 1993-12-08 JP JP34087593A patent/JP3433491B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07162280A (ja) | 1995-06-23 |
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