JPH07153622A - プランジャー型ソレノイド - Google Patents

プランジャー型ソレノイド

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Publication number
JPH07153622A
JPH07153622A JP5908692A JP5908692A JPH07153622A JP H07153622 A JPH07153622 A JP H07153622A JP 5908692 A JP5908692 A JP 5908692A JP 5908692 A JP5908692 A JP 5908692A JP H07153622 A JPH07153622 A JP H07153622A
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JP
Japan
Prior art keywords
bobbin
core
movable plunger
plunger core
magnetic flux
Prior art date
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Pending
Application number
JP5908692A
Other languages
English (en)
Inventor
Fumio Isobe
文夫 礒部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nidec Copal Corp
Original Assignee
Nidec Copal Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Nidec Copal Corp filed Critical Nidec Copal Corp
Priority to JP5908692A priority Critical patent/JPH07153622A/ja
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】可動プランジャーコア8を中空構造とし、その
肉厚は、誘起された磁束密度が磁束の表皮効果により減
衰する性質から磁気効率の有効な範囲を考慮して、磁束
密度で1/2乃至1/4に減衰する範囲、または、磁束
密度の肉厚に関する全積分面積の1/2乃至2/3にな
る範囲に設定する。 【効果】可動プランジャーコアの質量の軽減、空気流動
性の向上、磁束の表皮効果による磁気効率の向上、と3
点すべてが同時に満足されることにより、通電後の遅延
時間の短縮、可動範囲到達時間の短縮となり、立ち上が
り特性が改善され、高速応答性が格段に向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電磁変換器として用い
られるプランジャー型ソレノイドに関する。より詳細に
は、変換器として高速応答となるよう、可動プランジャ
ーコアの通電後から移動開始までの応答時間の短縮、お
よび、ボビン内移動速度の高速化を可能にしたプランジ
ャー型ソレノイドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】図2は、従来の実施例を示すプランジャ
ー型ソレノイドの断面図である。中空のボビン1にコイ
ル2が巻回され、ボビン1の周囲には断面コ字状の第1
ヨーク3が外設され、第1ヨーク3の開放端側には第2
ヨーク4が配設されている。ボビン2の中空部の一端側
には固定プランジャーコア5が配設され、第1ヨーク3
に固定保持されている。ボビン2の中空部の他端側部を
変位する丸棒可動プランジャーコア6が配設されてい
る。ボビン1の中空部の内周面にはパイプ7が内接して
配設されている。なお、周知のため図示していないが、
丸棒プランジャーコア6は固定プランジャーコア5から
離反するようにスプリングにより付勢されているが、適
宜の部材により図の位置に停止されている。このような
従来例において、中空のボビン1に巻回されたコイル2
に電流を流すと、ソレノイド部に励磁された起磁力によ
って、ボビン1の一端側に位置する丸棒可動プランジャ
ーコア6に磁束が生じ、ソレノイド部の起磁力による磁
化力と相互に作用しあって吸引力が発生する。丸棒可動
プランジャーコア6はこの吸引力に追従してボビン1内
方向に移動し、固定プランジャーコア5に突き当たった
時点で停止する。
【0003】ソレノイドの吸引力Fを求めるにあたって
は、従来より、可動プランジャーの対向断面積をS、可
動プランジャーコアとパイプとの空隙(非磁路)の誘磁
率をμ0 、磁束密度をBとすると、F=(B2 /2
μ0 )×Sとなる原理式が採用されている。鉄芯の飽和
が充分である場合には、可動プランジャーコアとパイプ
との空隙(非磁路)の誘磁率μ0 および磁束密度Bを含
む項は定数項とみなすことができるため、この比例定数
をkとすると、F=kSとなり、吸引力Fは可動プラン
ジャーコアの対向断面積Sに比例することになる。従っ
て、図2のような従来の構造においては、強い吸引力を
得るために、プランジャーのコアは、磁束を多く通せる
ように対向断面積を大きくするために太くすることが一
般的であった。
【0004】また、前述の式F=(B2 /2μ0 )×S
は、前提条件として、誘起磁化されるのに十分長い時間
が必要であるが、従来の大・中型で比較的低速応答の機
器においては充分なマージンをとることができたので、
これより短い時間を考慮する必要がなかった。つまり、
計算式において時間の項は含まれていなかった。そのた
め、高速応答化に対しては、(力)=(質量)×(加速
度)のため、力が強い程加速度が大きくなり、従って、
速度も増すと考えられがちであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、可動プランジ
ャーコアを太くすると、通常、材質は鉄系のため可動プ
ランジャーコアの質量が非常に大きくなり慣性が増す。
このことは、可動プランジャーコアを変位移動させるあ
たって変位開始までに要する時間が増大することを意味
し、応答時間が増大することになり、20msec以下
程度の高速応答には、適用できないという欠点があっ
た。また、可動プランジャーコアを太くするとコイルへ
の起電力も増す必要が生じるが、小型精密機器などにお
いては小型電池などを使用しているため大きな起電力発
生には制限があり、従来の大・中型で比較的低速応答の
機器とは違って、時間的にも起電力的にも充分なマージ
ンをとる余裕がなく、さらに、省電力の点からも問題で
あった。
【0006】また、可動プランジャーコアとパイプとの
空隙を一定とすると、可動プランジャーコアの対向断面
積に対する断面空隙面積の比は可動プランジャーコアの
半径の増大とともに減少するので、可動プランジャーコ
アを太くした場合、相対的に空隙部が小さくなるため、
可動プランジャーコアが変位移動するときの空気抵抗が
より増すことになる。このことは、時間に対する応答特
性の悪化につながり、可動プランジャーコアを太くする
ことは高速応答性の点で問題であった。空隙を可動プラ
ンジャーコアの太さに伴って増大させることは、磁化力
の誘起性の利得の点から負要因となり、よい改善策とな
らなかった。この問題に対して、可動プランジャーコア
の外周面に空気の通路用として溝や螺旋溝を形成したり
しているものがあるが、実質的に空隙を増大させること
になるので、磁気効率の点において欠点があった。
【0007】さらに、最近において、可動プランジャー
コアが磁化されるにあたって、実際は、磁束の表皮効果
があるため、極めて短い時間には深層まで磁化されない
ことがわかってきた。従って、高周波トランス等に用い
られる鉄芯は磁束の表皮効果のために内部に磁束が通り
にくくなり、見かけ上の透磁率が減少する。図3は、材
料中のヒステリシスループの表皮効果を示すグラフであ
り、材質として、鉄の場合となっている。グラフの横軸
は材料の表面からの距離を表す。縦軸は誘起された磁束
密度を表す。このグラフは、材料中のヒステリシスルー
プが表皮効果のために内部に行く程小さくなることを表
している。従って、可動プランジャーコアを太くして
も、20msec以下程度の高周波パルス波による励起
では、内部まで磁化されないため、太くしたことの効果
が小さいという欠点があった。
【0008】本発明は、このような問題点に鑑みなされ
たものであり、20msec以下程度の高速応答を可能
とするプランジャー型ソレノイドを提供することを目的
とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、ボビンと、ボビンに巻回されたコイル
と、ボビン内にて軸線方向に変位可能に配設された可動
プランジャーコアと、可動プランジャーコアのボビン内
における変位移動終端位置において可動プランジャーコ
アの先端面部と空隙を有して配設された固定プランジャ
ーコアと、ボビンに外設されたヨークと、を備え、可動
プランジャーコアは変位方向における両端面が開放であ
る中空構造とし、その肉厚は、磁束の表皮効果により内
周面における誘起磁束密度が外周面における誘起磁束密
度の1/2乃至1/4に減衰する範囲に設定されている
か、または、誘起された磁束密度の肉厚に関する積分面
積を加算し、その積分面積が、可動プランジャーコアが
丸棒である場合の磁束密度の肉厚に関する全積分面積の
1/2乃至2/3の範囲に設定されるようにしたもので
あり、特に、材質が鉄系である場合の肉厚は0.6乃至
1.2mmであるようにしたものである。
【0010】
【作用】可動プランジャーコアの質量が減り軽量化され
可動に必要な駆動力の軽減につながり、質量に比例する
応答時間も、質量の減少により応答時間の短縮となる。
また、上記の中空構造としたことにより空気の流動性を
増加させるので、可動プランジャーコアがボビン内にて
変位する際の空気抵抗を小さくすることができるため、
可動プランジャーコアとボビン間の空隙を小さくするこ
とを可能とし、磁気効率をさらに向上させ高速応答とな
る。さらに、磁束の表皮効果により、上記の中空構造と
したことにより磁気特性において損失なくきわめて有効
に吸引力に寄与している。このように、上記の構成によ
り、質量の軽減、空気流動性の向上と空気流動性の向上
による磁気効率の向上、表皮効果による磁気効率の向上
のすべてにおいて、高速応答性に寄与し作用する。
【0011】
【実施例】以下、本発明を図示する実施例により具体的
に説明する。図1は本発明の一実施例に係わるプランジ
ャー型ソレノイドを示す断面図である。中空のボビン1
にコイル2が巻回され、周囲には断面コ字状の第1ヨー
ク3が外設され、第1ヨーク3の開放端側には第2ヨー
ク4が配設されている。ボビン2の中空部の一端側には
固定プランジャーコア5が配設され、第1ヨーク3に固
定保持されている。ボビン2の中空部の他端側部を変位
する中空構造の可動プランジャーコア8が配設されてい
る。ボビン1の中空部の内周面にはパイプ7が内接して
配設されている。中空構造の可動プランジャーコア8
は、円筒形状となっている。また、中空可動プランジャ
ーコア8の外周面とパイプ7の内周面との間にはわずか
な空隙を有している。
【0012】中空可動プランジャーコア8の肉厚は、磁
束の表皮効果により内周面における誘起磁束密度が外周
面における誘起磁束密度の1/2乃至1/4に減衰する
範囲に設定されるか、または、中空可動プランジャーコ
ア8の肉厚は、誘起された磁束密度の肉厚に関する積分
面積を加算し、その積分面積が、可動プランジャーコア
が丸棒である場合の磁束密度の肉厚に関する全積分面積
の1/2乃至2/3の範囲に設定されるようにしたもの
であり、特に、材質が鉄系である場合には肉厚を0.6
乃至1.2mmとしたときに最適な範囲となる。
【0013】
【発明の効果】以上のように、本発明によるプランジャ
ー型ソレノイドにおいては、可動プランジャーコアの肉
厚は、可動プランジャーコアは変位方向における両端面
が開放である中空構造とし、その肉厚は、磁束の表皮効
果により内周面における誘起磁束密度が外周面における
誘起磁束密度の1/2乃至1/4に減衰する範囲に設定
されているか、または、誘起された磁束密度の肉厚に関
する積分面積を加算し、その積分面積が、可動プランジ
ャーコアが丸棒である場合の磁束密度の肉厚に関する全
積分面積の1/2乃至2/3の範囲に設定されるように
したものであり、特に、材質が鉄系である場合の肉厚は
0.6乃至1.2mmであるようにしたものであるか
ら、可動プランジャーコアの質量が減り軽量化され可動
に必要な駆動力の軽減につながり、また、質量に比例す
る応答時間も短縮される。また、上記の中空構造とした
ことにより空気の流動性を増加させ、可動プランジャー
コアがボビン内にて変位する際の空気抵抗を小さくする
ことができるため、可動プランジャーコアとボビン間の
空隙を小さくすることを可能とし、磁気効率をさらに向
上させ高速応答が可能となる。さらに、上記の中空構造
としたことにより磁束の表皮効果が有効に得られ磁気特
性において損失なくきわめて効率的な吸引力を得ること
ができる。このように、上記の構成とすることによって
始めて、質量の軽減、空気流動性の向上、表皮効果によ
る磁気効率の向上のすべてにおいて同時に満足されるこ
とにより、通電後の遅延時間の短縮、可動範囲到達時間
の短縮となり、立ち上がり特性が改善され、高速応答性
が格段に向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係わるプランジャー型ソレ
ノイドの断面図である。
【図2】従来のプランジャー型ソレノイドの断面図であ
る。
【図3】材料中のヒステリシスループの表皮効果を示す
グラフである。
【符号の説明】
1 ボビン 2 コイル 3 第1ヨーク 4 第2ヨーク 5 固定プランジャーコア 6 丸棒可動プランジャーコア 7 パイプ 8 中空可動プランジャーコア

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ボビンと、該ボビンに巻回されたコイル
    と、前記ボビン内にて軸線方向に変位可能に配設された
    可動プランジャーコアと、前記可動プランジャーコアの
    前記ボビン内における変位移動終端位置において前記可
    動プランジャーコアの先端面部と空隙を有して配設され
    た固定プランジャーコアと、前記ボビンに外設されたヨ
    ークと、を備え、前記可動プランジャーコアは変位方向
    における両端面が開放である中空構造とし、その肉厚
    は、磁束の表皮効果により内周面における誘起磁束密度
    が外周面における誘起磁束密度の1/2乃至1/4に減
    衰する範囲に設定されていることを特徴とするプランジ
    ャー型ソレノイド。
  2. 【請求項2】 可動プランジャーコアの肉厚は、誘起さ
    れた磁束密度の肉厚に関する積分面積を加算し、その積
    分面積が、可動プランジャーコアが丸棒である場合の磁
    束密度の肉厚に関する全積分面積の1/2乃至2/3の
    範囲に設定された請求項1記載のプランジャー型ソレノ
    イド。
  3. 【請求項3】 可動プランジャーコアの材質が鉄系であ
    り、その肉厚を0.6乃至1.2mmとした請求項1ま
    たは2記載のプランジャー型ソレノイド。
JP5908692A 1992-02-12 1992-02-12 プランジャー型ソレノイド Pending JPH07153622A (ja)

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JP5908692A JPH07153622A (ja) 1992-02-12 1992-02-12 プランジャー型ソレノイド

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JP (1) JPH07153622A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1997009727A1 (en) * 1995-09-08 1997-03-13 Toto Ltd. Solenoid and solenoid valve

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1997009727A1 (en) * 1995-09-08 1997-03-13 Toto Ltd. Solenoid and solenoid valve

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