JPH07153386A - 陰極線管 - Google Patents
陰極線管Info
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- JPH07153386A JPH07153386A JP5302718A JP30271893A JPH07153386A JP H07153386 A JPH07153386 A JP H07153386A JP 5302718 A JP5302718 A JP 5302718A JP 30271893 A JP30271893 A JP 30271893A JP H07153386 A JPH07153386 A JP H07153386A
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- JP
- Japan
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- panel portion
- phosphor
- ray tube
- panel
- layer
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- Optical Elements Other Than Lenses (AREA)
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- Vessels, Lead-In Wires, Accessory Apparatuses For Cathode-Ray Tubes (AREA)
- Cathode-Ray Tubes And Fluorescent Screens For Display (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】スクリーンを構成する光吸収マトリクスや蛍光
体層のムラを無くし、再生処理を容易にすると共に、優
れた反射防止膜を備えた陰極線管を提供する。 【構成】パネル部1の内面に酸化珪素の超微粒子層41
を有し、その上に光吸収マトリクス42、蛍光体層4
3、およびメタルバック44を形成してなる。
体層のムラを無くし、再生処理を容易にすると共に、優
れた反射防止膜を備えた陰極線管を提供する。 【構成】パネル部1の内面に酸化珪素の超微粒子層41
を有し、その上に光吸収マトリクス42、蛍光体層4
3、およびメタルバック44を形成してなる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、陰極線管に係り、特に
入射した外来光の反射を防止して高コントラスト化を図
って高品質の画像表示を可能とした陰極線管に関する。
入射した外来光の反射を防止して高コントラスト化を図
って高品質の画像表示を可能とした陰極線管に関する。
【0002】
【従来の技術】テレビジョン受像機や情報機器端末のモ
ニターに使用されるCPTあるいはCDTとして知られ
る陰極線管は、画像表示面であるスクリーンを内面に形
成したパネル部と、電子銃を収納するネック部、および
パネル部とネック部とを連接するファンネル部で構成さ
れる真空外囲器からなる。
ニターに使用されるCPTあるいはCDTとして知られ
る陰極線管は、画像表示面であるスクリーンを内面に形
成したパネル部と、電子銃を収納するネック部、および
パネル部とネック部とを連接するファンネル部で構成さ
れる真空外囲器からなる。
【0003】図5はこの種の陰極線管の一例としてのシ
ャドウマスク型カラー陰極線管の構造を説明する概略断
面図であって、1はパネル部、2はネック部、3はファ
ンネル部、4はスクリーン、5はシャドウマスク、6は
マスクフレーム、7は懸架スプリング、8はピン、9は
磁気シールド、10はアノード電極、11は内部導電
層、12は偏向ヨーク、13は電子銃、14は電子ビー
ムである。
ャドウマスク型カラー陰極線管の構造を説明する概略断
面図であって、1はパネル部、2はネック部、3はファ
ンネル部、4はスクリーン、5はシャドウマスク、6は
マスクフレーム、7は懸架スプリング、8はピン、9は
磁気シールド、10はアノード電極、11は内部導電
層、12は偏向ヨーク、13は電子銃、14は電子ビー
ムである。
【0004】同図において、このカラー陰極線管は、ス
クリーン4を構成するパネル部1と、電子銃13を収納
するネック部2、および前記パネル部1と前記ネック部
2を連接するファンネル部3から真空外囲器を構成す
る。
クリーン4を構成するパネル部1と、電子銃13を収納
するネック部2、および前記パネル部1と前記ネック部
2を連接するファンネル部3から真空外囲器を構成す
る。
【0005】シャドウマスク5はマスクフレーム6に溶
接固定されて、懸架スプリング7を介してパネル部1の
スカート部内壁に植設したピン8に懸架され、スクリー
ン4と所定の間隔をもって懸架される。なお、マスクフ
レーム6には外部磁界を遮断する磁気シールド9が固定
される。
接固定されて、懸架スプリング7を介してパネル部1の
スカート部内壁に植設したピン8に懸架され、スクリー
ン4と所定の間隔をもって懸架される。なお、マスクフ
レーム6には外部磁界を遮断する磁気シールド9が固定
される。
【0006】電子銃13から発射された通常3本の電子
ビーム14は、ネック部2とファンネル3の遷移領域に
外装された偏向ヨーク12で水平と垂直の2方向に偏向
され、シャドウマスク5で色選別を受けてスクリーン4
を構成する通常赤,緑,青の3色の蛍光体モザイクに射
突して所要のカラー画像を再現する。
ビーム14は、ネック部2とファンネル3の遷移領域に
外装された偏向ヨーク12で水平と垂直の2方向に偏向
され、シャドウマスク5で色選別を受けてスクリーン4
を構成する通常赤,緑,青の3色の蛍光体モザイクに射
突して所要のカラー画像を再現する。
【0007】一般に、この種の陰極線管のパネル部1の
表面すなわち画像表示面は、光沢をもつガラス素材で構
成されているため、外部からパネル部1に入射する外来
光は当該パネル部表面で強く反射し、スクリーン4に形
成される画像が見にくくなるという問題がある。
表面すなわち画像表示面は、光沢をもつガラス素材で構
成されているため、外部からパネル部1に入射する外来
光は当該パネル部表面で強く反射し、スクリーン4に形
成される画像が見にくくなるという問題がある。
【0008】この対策として、従来は、パネル部の表面
に外来光の反射を低減させる手段が施されている。
に外来光の反射を低減させる手段が施されている。
【0009】上記の反射防止膜は、アルコキシシラン
(Si(OR)4 、ただしRはアルキル基)のアルコー
ル溶液をパネル部の表面に吹き付けた後、焼成し、酸化
珪素(SiO2 )からなる凹凸膜を形成し、この凹凸で
外来光を散乱させる方法、あるいは粒子径が5〜100
0nmの範囲内で整粒されたフッ化マグネシウム(Mg
F2 ),酸化珪素などの超微粒子を添加したアルコキシ
シラン(Si(OR)4、ただしRはアルキル基)のア
ルコール溶液をパネル部の表面に塗布後、焼成し、フッ
化マグネシウム,酸化珪素などの微細凹凸膜を形成し、
この微細凹凸膜により外来光を吸収して反射を弱めるも
のである。
(Si(OR)4 、ただしRはアルキル基)のアルコー
ル溶液をパネル部の表面に吹き付けた後、焼成し、酸化
珪素(SiO2 )からなる凹凸膜を形成し、この凹凸で
外来光を散乱させる方法、あるいは粒子径が5〜100
0nmの範囲内で整粒されたフッ化マグネシウム(Mg
F2 ),酸化珪素などの超微粒子を添加したアルコキシ
シラン(Si(OR)4、ただしRはアルキル基)のア
ルコール溶液をパネル部の表面に塗布後、焼成し、フッ
化マグネシウム,酸化珪素などの微細凹凸膜を形成し、
この微細凹凸膜により外来光を吸収して反射を弱めるも
のである。
【0010】また、フッ化マグネシウム(MgF2 ),
酸化スズ(SnO2 ),二酸化チタン(TiO2 ),酸
化アルミニウム(Al2 O3 ),酸化珪素(SiO2 )
などの金属化合物の透明な膜を一定膜厚でパネル部表面
に直接積層し、あるいはこれらの金属化合物の透明な膜
を一定膜厚で積層した透明ガラスパネル(所謂、テレパ
ネル)をパネル部の表面に樹脂で貼り付けて、その屈折
率や膜厚を選択することにより、光の干渉を利用して外
来光の反射を弱める方法も提案されている。
酸化スズ(SnO2 ),二酸化チタン(TiO2 ),酸
化アルミニウム(Al2 O3 ),酸化珪素(SiO2 )
などの金属化合物の透明な膜を一定膜厚でパネル部表面
に直接積層し、あるいはこれらの金属化合物の透明な膜
を一定膜厚で積層した透明ガラスパネル(所謂、テレパ
ネル)をパネル部の表面に樹脂で貼り付けて、その屈折
率や膜厚を選択することにより、光の干渉を利用して外
来光の反射を弱める方法も提案されている。
【0011】しかし、上記の対策は何れもパネル部の外
面(表面)に施す反射防止方法であって、パネル部の内
面で反射する外来光が表示画像を見難くするという新た
な問題が生じることが分かった。
面(表面)に施す反射防止方法であって、パネル部の内
面で反射する外来光が表示画像を見難くするという新た
な問題が生じることが分かった。
【0012】これを解消するものとして下記に説明する
手段が知られている。
手段が知られている。
【0013】図6は従来技術による内面反射防止構造を
説明する要部断面図であって、図5の矢印A部分の拡大
図である。
説明する要部断面図であって、図5の矢印A部分の拡大
図である。
【0014】同図において、1はパネル部、4はスクリ
ーン、5はシャドウマスク、51はマスク開口で、蛍光
体スクリーン4は微粒子41をバインダ41’で固定し
てなる反射防止膜と、蛍光体モザイク43を埋設する開
口部を有する光吸収マトリクス42と、この上を被覆す
るメタルバック層44からなる。
ーン、5はシャドウマスク、51はマスク開口で、蛍光
体スクリーン4は微粒子41をバインダ41’で固定し
てなる反射防止膜と、蛍光体モザイク43を埋設する開
口部を有する光吸収マトリクス42と、この上を被覆す
るメタルバック層44からなる。
【0015】この反射防止膜は、パネル部1の内面に、
酸化珪素(SiO2 )の超微粒子を添加したアルコキシ
シラン(Si(OR)4 、ただしRはアルキル基)のア
ルコール溶液をパネル部の内面に塗布し、焼成して、酸
化珪素の超微粒子と酸化珪素のバインダからなる微細な
凹凸を形成し、この凹凸によってパネル部1の内面に入
った外来光を吸収するものである。
酸化珪素(SiO2 )の超微粒子を添加したアルコキシ
シラン(Si(OR)4 、ただしRはアルキル基)のア
ルコール溶液をパネル部の内面に塗布し、焼成して、酸
化珪素の超微粒子と酸化珪素のバインダからなる微細な
凹凸を形成し、この凹凸によってパネル部1の内面に入
った外来光を吸収するものである。
【0016】また、図7は従来技術による他の内面反射
防止構造を説明する要部断面図であって、図5の矢印A
部分の拡大図である。
防止構造を説明する要部断面図であって、図5の矢印A
部分の拡大図である。
【0017】この例では、パネル部1の内面をフッ酸で
エッチングして、その表面粗さを粗くし、所謂スモーク
化することにより、パネル部1の内面に入った外来光を
散乱化するものである。
エッチングして、その表面粗さを粗くし、所謂スモーク
化することにより、パネル部1の内面に入った外来光を
散乱化するものである。
【0018】なお、この種の従来技術を開示したものと
しては、特開平2−45374号公報を挙げることがで
きる。
しては、特開平2−45374号公報を挙げることがで
きる。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術における
内面反射防止手段を適用した陰極線管においては、十分
な反射防止効果を有し、再生画像は見易くなり、かつコ
ントラストも向上する等、顕著な効果を得られるもので
ある。
内面反射防止手段を適用した陰極線管においては、十分
な反射防止効果を有し、再生画像は見易くなり、かつコ
ントラストも向上する等、顕著な効果を得られるもので
ある。
【0020】しかし、新たな問題が生じることが分かっ
た。すなわち、一般にガラス材料で構成されるパネル部
内面に酸化珪素の超微粒子と酸化珪素のバインダからな
る微細な凹凸を形成するものでは、この微細凹凸膜のバ
インダが比較的疎水性であるのに対し、この反射防止膜
の上に光吸収マトリクスを形成する工程においては、こ
の光吸収性マトリクスのフォトレジストは親水性である
ため、塗布ムラが生じ易いことである。
た。すなわち、一般にガラス材料で構成されるパネル部
内面に酸化珪素の超微粒子と酸化珪素のバインダからな
る微細な凹凸を形成するものでは、この微細凹凸膜のバ
インダが比較的疎水性であるのに対し、この反射防止膜
の上に光吸収マトリクスを形成する工程においては、こ
の光吸収性マトリクスのフォトレジストは親水性である
ため、塗布ムラが生じ易いことである。
【0021】そして、この反射防止膜は、パネル部を構
成するガラスと化学的に結合しているため、通常の陰極
線管製造工程において発生するパネル再生工程での上記
酸化珪素の超微粒子と酸化珪素のバインダからなる反射
防止膜の除去は困難であるという問題があった。
成するガラスと化学的に結合しているため、通常の陰極
線管製造工程において発生するパネル再生工程での上記
酸化珪素の超微粒子と酸化珪素のバインダからなる反射
防止膜の除去は困難であるという問題があった。
【0022】さらに、ガラス材料で構成されるパネル部
内面をエッチング処理で粗面化するものでは、形成され
た凹凸によりフォトレジスト工程で形成される光吸収層
のエッジ形状および切れが悪くなって、蛍光面が一様に
形成されず、蛍光膜に欠陥が生じ易いという問題があっ
た。
内面をエッチング処理で粗面化するものでは、形成され
た凹凸によりフォトレジスト工程で形成される光吸収層
のエッジ形状および切れが悪くなって、蛍光面が一様に
形成されず、蛍光膜に欠陥が生じ易いという問題があっ
た。
【0023】通常の陰極線管製造工程では、形成された
光吸収マトリクスや蛍光膜に欠陥があると、その工程で
パネル部は再生工程に回され、温水や水酸化ナトリウ
ム、フッ酸等により清浄化されて当該パネル部を再利用
できるようになっている。
光吸収マトリクスや蛍光膜に欠陥があると、その工程で
パネル部は再生工程に回され、温水や水酸化ナトリウ
ム、フッ酸等により清浄化されて当該パネル部を再利用
できるようになっている。
【0024】しかしながら、粗面化したパネル部を上記
と同様の清浄化工程で洗浄した場合、粗面の凹凸の中に
入った光吸収マトリクス材料や蛍光体が十分に除去され
ずに残留し、再生が困難となるという問題があった。
と同様の清浄化工程で洗浄した場合、粗面の凹凸の中に
入った光吸収マトリクス材料や蛍光体が十分に除去され
ずに残留し、再生が困難となるという問題があった。
【0025】本発明の目的は、上記従来技術の諸問題を
解消し、通常の陰極線管製造工程において光吸収マトリ
クス材料や蛍光体を均一にムラなく塗布でき、かつ、反
射防止膜や光吸収マトリクスあるいは蛍光膜が通常の洗
浄工程で容易に除去でき、パネル部の再生が容易な陰極
線管を提供することにある。
解消し、通常の陰極線管製造工程において光吸収マトリ
クス材料や蛍光体を均一にムラなく塗布でき、かつ、反
射防止膜や光吸収マトリクスあるいは蛍光膜が通常の洗
浄工程で容易に除去でき、パネル部の再生が容易な陰極
線管を提供することにある。
【0026】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1に記載の発明は、スクリーンを構
成するパネル部と、電子銃を収納するネック部、および
前記パネル部と前記ネック部を連接するファンネル部か
らなる真空外囲器で構成される陰極線管において、前記
パネル部内面に酸化珪素の超微粒子薄層からなる反射防
止膜と、この反射防止膜の上に形成した蛍光体層を有す
ることを特徴とする。
に、本発明の請求項1に記載の発明は、スクリーンを構
成するパネル部と、電子銃を収納するネック部、および
前記パネル部と前記ネック部を連接するファンネル部か
らなる真空外囲器で構成される陰極線管において、前記
パネル部内面に酸化珪素の超微粒子薄層からなる反射防
止膜と、この反射防止膜の上に形成した蛍光体層を有す
ることを特徴とする。
【0027】また、本発明の請求項2に記載の発明は、
複数種の蛍光体モザイクからなるスクリーンを構成し前
記蛍光体スクリーンに近接させてシャドウマスクを内部
に懸架したパネル部と、前記複数種の蛍光体モザイクを
構成する各蛍光体に対応した複数の電子ビームを発射す
る電子銃を収納するネック部、および前記パネル部と前
記ネック部を連接するファンネル部からなる真空外囲器
で構成される陰極線管において、前記パネル部内面に形
成した酸化珪素の超微粒子薄層からなる反射防止膜と、
前記反射防止膜の上に形成した前記蛍光体モザイクを構
成するための多数の開口を有する光吸収マトリクス層
と、前記光吸収マトリクス層の前記開口に前記複数種の
蛍光体モザイクを構成する蛍光体を埋設してなることを
特徴とする。
複数種の蛍光体モザイクからなるスクリーンを構成し前
記蛍光体スクリーンに近接させてシャドウマスクを内部
に懸架したパネル部と、前記複数種の蛍光体モザイクを
構成する各蛍光体に対応した複数の電子ビームを発射す
る電子銃を収納するネック部、および前記パネル部と前
記ネック部を連接するファンネル部からなる真空外囲器
で構成される陰極線管において、前記パネル部内面に形
成した酸化珪素の超微粒子薄層からなる反射防止膜と、
前記反射防止膜の上に形成した前記蛍光体モザイクを構
成するための多数の開口を有する光吸収マトリクス層
と、前記光吸収マトリクス層の前記開口に前記複数種の
蛍光体モザイクを構成する蛍光体を埋設してなることを
特徴とする。
【0028】さらに、本発明の請求項3に記載の発明
は、複数種の蛍光体モザイクからなるスクリーンを構成
し前記スクリーンに近接させてシャドウマスクを内部に
懸架したパネル部と、前記複数種の蛍光体モザイクを構
成する各蛍光体に対応した複数の電子ビームを発射する
電子銃を収納するネック部、および前記パネル部と前記
ネック部を連接するファンネル部からなる真空外囲器で
構成される陰極線管において、前記パネル内面に形成し
た多数の開口を有する光吸収マトリクス層と、前記光吸
収マトリクス層の開口部に露呈する前記パネル内面に形
成した酸化珪素の超微粒子薄層からなる反射防止膜と、
前記光吸収マトリクス層の前記開口部の前記反射防止膜
上に前記複数種の蛍光体モザイクを構成する蛍光体を埋
設してなることを特徴とする。
は、複数種の蛍光体モザイクからなるスクリーンを構成
し前記スクリーンに近接させてシャドウマスクを内部に
懸架したパネル部と、前記複数種の蛍光体モザイクを構
成する各蛍光体に対応した複数の電子ビームを発射する
電子銃を収納するネック部、および前記パネル部と前記
ネック部を連接するファンネル部からなる真空外囲器で
構成される陰極線管において、前記パネル内面に形成し
た多数の開口を有する光吸収マトリクス層と、前記光吸
収マトリクス層の開口部に露呈する前記パネル内面に形
成した酸化珪素の超微粒子薄層からなる反射防止膜と、
前記光吸収マトリクス層の前記開口部の前記反射防止膜
上に前記複数種の蛍光体モザイクを構成する蛍光体を埋
設してなることを特徴とする。
【0029】なお、上記本発明の陰極線管の反射防止膜
の形成は、酸化珪素の超微粒子を添加したアルコール溶
液を塗布し、乾燥することにより前記反射防止膜を形成
する方法を採用するのが好ましい。
の形成は、酸化珪素の超微粒子を添加したアルコール溶
液を塗布し、乾燥することにより前記反射防止膜を形成
する方法を採用するのが好ましい。
【0030】また、上記反射防止膜を構成する超微粒子
の層は、基本的には当該超微粒子がパネル部内面に単一
層で配列されるものが好適である。
の層は、基本的には当該超微粒子がパネル部内面に単一
層で配列されるものが好適である。
【0031】
【作用】上記本発明の構成において、陰極線管のパネル
部内面の反射防止膜は、酸化珪素の超微粒子を添加した
アルコール溶液を塗布し、乾燥して形成される。
部内面の反射防止膜は、酸化珪素の超微粒子を添加した
アルコール溶液を塗布し、乾燥して形成される。
【0032】この反射防止膜は親水性であるため、その
後の光吸収マトリクスがムラなく均一に塗布でき、その
後に形成される蛍光体層にムラが生じない。
後の光吸収マトリクスがムラなく均一に塗布でき、その
後に形成される蛍光体層にムラが生じない。
【0033】したがって、温水や水酸化ナトリウムある
いはフッ酸等を用いる陰極線管製造工程での通常のパネ
ル部再生方法によって反射防止膜、光吸収マトリクス、
蛍光体膜を容易に除去できる。
いはフッ酸等を用いる陰極線管製造工程での通常のパネ
ル部再生方法によって反射防止膜、光吸収マトリクス、
蛍光体膜を容易に除去できる。
【0034】従来技術におけるパネル部内面の粗面化に
よる反射防止方法では、その凹凸が粗いために、光吸収
マトリクスのフォトレジストの切れが悪くなり、光吸収
マトリクス層のエッジ形状および切れも悪化して蛍光体
膜にムラが生じる。
よる反射防止方法では、その凹凸が粗いために、光吸収
マトリクスのフォトレジストの切れが悪くなり、光吸収
マトリクス層のエッジ形状および切れも悪化して蛍光体
膜にムラが生じる。
【0035】また、上記凹凸の中に入り込んだ光吸収マ
トリクスや蛍光体は通常の清浄化工程では十分に除去さ
れない。
トリクスや蛍光体は通常の清浄化工程では十分に除去さ
れない。
【0036】さらに、酸化珪素の超微粒子を添加したア
ルコキシシランのアルコール溶液をパネル部内面に塗布
し、乾燥して得た酸化珪素の超微粒子と酸化珪素のバイ
ンダからなる反射防止膜を形成する方法では、焼成され
た酸化珪素のバインダが疎水性であるため、次の工程で
ある親水性の光吸収マトリクス塗膜との間で塗布ムラが
生じ易い。また、ガラス材料からなるパネル部と酸化珪
素は化学的に結合しているために、通常の陰極線管製造
工程におけるパネル部再生工程での洗浄では反射膜が完
全に除去されない。
ルコキシシランのアルコール溶液をパネル部内面に塗布
し、乾燥して得た酸化珪素の超微粒子と酸化珪素のバイ
ンダからなる反射防止膜を形成する方法では、焼成され
た酸化珪素のバインダが疎水性であるため、次の工程で
ある親水性の光吸収マトリクス塗膜との間で塗布ムラが
生じ易い。また、ガラス材料からなるパネル部と酸化珪
素は化学的に結合しているために、通常の陰極線管製造
工程におけるパネル部再生工程での洗浄では反射膜が完
全に除去されない。
【0037】これに対し、本発明の構成によれば、酸化
珪素の超微粒子は親水性であるために、光吸収マトリク
スの塗膜形成用のフォトレジストと極性が同じである。
そのため、その塗布ムラはなくなる。
珪素の超微粒子は親水性であるために、光吸収マトリク
スの塗膜形成用のフォトレジストと極性が同じである。
そのため、その塗布ムラはなくなる。
【0038】また、パネル部と反射防止膜とは物理的に
接着しているものであるため、パネル部再生工程での上
記洗浄法である温水、水酸化ナトリウム、フッ酸などの
化学的および機械的(パネル部へのスプレー)な力で完
全に除去できる。
接着しているものであるため、パネル部再生工程での上
記洗浄法である温水、水酸化ナトリウム、フッ酸などの
化学的および機械的(パネル部へのスプレー)な力で完
全に除去できる。
【0039】なお、通常の陰極線管の製造工程における
光吸収マトリクスや蛍光体膜の形成工程で反射防止膜が
剥離したり脱落することはない。
光吸収マトリクスや蛍光体膜の形成工程で反射防止膜が
剥離したり脱落することはない。
【0040】
【実施例】以下、本発明の実施例につき図面を参照して
詳細に説明する。
詳細に説明する。
【0041】図1は本発明による陰極線管の第1実施例
を説明するパネル部の要部断面図であって、前記図5の
矢印Aに相当する部分の拡大図である。
を説明するパネル部の要部断面図であって、前記図5の
矢印Aに相当する部分の拡大図である。
【0042】同図において、1はパネル部、4はスクリ
ーン、5はシャドウマスク、51はマスク開口で、スク
リーン4は微粒子41からなる反射防止膜と、蛍光体モ
ザイク43を埋設する開口部を有する光吸収マトリクス
42と、この上を被覆するメタルバック層44からな
る。
ーン、5はシャドウマスク、51はマスク開口で、スク
リーン4は微粒子41からなる反射防止膜と、蛍光体モ
ザイク43を埋設する開口部を有する光吸収マトリクス
42と、この上を被覆するメタルバック層44からな
る。
【0043】図示しない電子銃から発射された3本の電
子ビームR,G,Bはシャドウマスク5の開口51を通
ってそれぞれの蛍光体モザイクに射突して画像を再現す
る。超微粒子41からなる反射防止膜41は、基本的に
は酸化珪素の超微粒子を一層配列したものからなる。
子ビームR,G,Bはシャドウマスク5の開口51を通
ってそれぞれの蛍光体モザイクに射突して画像を再現す
る。超微粒子41からなる反射防止膜41は、基本的に
は酸化珪素の超微粒子を一層配列したものからなる。
【0044】この反射防止膜41の上には、蛍光体モザ
イク43を埋設する開口部を有する光吸収マトリクス層
42が形成され、これら蛍光体モザイク43と光吸収マ
トリクス42を覆ってアルミニウムからなるメタルバッ
ク44が被着されている。
イク43を埋設する開口部を有する光吸収マトリクス層
42が形成され、これら蛍光体モザイク43と光吸収マ
トリクス42を覆ってアルミニウムからなるメタルバッ
ク44が被着されている。
【0045】この構成により、パネル部1の外面から入
射する外来光は反射防止膜41によって吸収され、再度
パネル部1の外面側に出射する光量は低減するので、蛍
光体モザイク43に形成された画像のコントラストが高
くなって、見易いスクリーンとなる。
射する外来光は反射防止膜41によって吸収され、再度
パネル部1の外面側に出射する光量は低減するので、蛍
光体モザイク43に形成された画像のコントラストが高
くなって、見易いスクリーンとなる。
【0046】また、酸化珪素の超微粒子層の上に形成す
る光吸収マトリクスに塗布ムラが生じないため、均一な
蛍光体膜が得られると共に、パネル部の再生時には反射
防止膜や光吸収マトリクスおよび蛍光体の除去が容易と
なる。
る光吸収マトリクスに塗布ムラが生じないため、均一な
蛍光体膜が得られると共に、パネル部の再生時には反射
防止膜や光吸収マトリクスおよび蛍光体の除去が容易と
なる。
【0047】図2は本発明による陰極線管の第2実施例
を説明するパネル部の要部断面図であって、前記図5の
矢印Aに相当する部分の拡大図である。
を説明するパネル部の要部断面図であって、前記図5の
矢印Aに相当する部分の拡大図である。
【0048】同図において、上記第1実施例とは反射防
止膜41が光吸収マトリクス42の開口部におけるパネ
ル部1の内面にのみ形成されている点で異なるのみであ
り、他の構成は当該実施例と同様である。
止膜41が光吸収マトリクス42の開口部におけるパネ
ル部1の内面にのみ形成されている点で異なるのみであ
り、他の構成は当該実施例と同様である。
【0049】この実施例では、光吸収マトリクス42を
形成した後に反射防止膜41を塗布することで、図示し
た光像のスクリーン4を得ることができる。
形成した後に反射防止膜41を塗布することで、図示し
た光像のスクリーン4を得ることができる。
【0050】この実施例によっても、パネル部1の外面
から入射する外来光は反射防止膜41によって吸収さ
れ、再度パネル部1の外面側に出射する光量は低減する
ので、蛍光体モザイク43に形成された画像のコントラ
ストが高くなって、見易いスクリーンとなる。
から入射する外来光は反射防止膜41によって吸収さ
れ、再度パネル部1の外面側に出射する光量は低減する
ので、蛍光体モザイク43に形成された画像のコントラ
ストが高くなって、見易いスクリーンとなる。
【0051】また、酸化珪素の超微粒子層の上に形成す
る光吸収マトリクスに塗布ムラが生じないため、均一な
蛍光体膜が得られると共に、パネル部の再生時には反射
防止膜や光吸収マトリクスおよび蛍光体の除去が容易と
なる。
る光吸収マトリクスに塗布ムラが生じないため、均一な
蛍光体膜が得られると共に、パネル部の再生時には反射
防止膜や光吸収マトリクスおよび蛍光体の除去が容易と
なる。
【0052】図3は本発明による陰極線管の第3実施例
を説明するパネル部の要部断面図であって、前記図5の
矢印Aに相当する部分の拡大図である。
を説明するパネル部の要部断面図であって、前記図5の
矢印Aに相当する部分の拡大図である。
【0053】同図において、前記第1実施例とはパネル
部1の外面にも反射防止層15が設けてある点で異なる
のみであり、他の構成は当該実施例と同様である。
部1の外面にも反射防止層15が設けてある点で異なる
のみであり、他の構成は当該実施例と同様である。
【0054】すなわち、パネル部1の外面に設けた反射
防止層15は、前記した多層膜からなるテレパネルをパ
ネル部1の外面(表面)に樹脂により貼り付けてなるも
のである。
防止層15は、前記した多層膜からなるテレパネルをパ
ネル部1の外面(表面)に樹脂により貼り付けてなるも
のである。
【0055】この実施例においては、パネル部1に入射
する外来光は先ずパネル部1の外面に設けた反射防止層
15の干渉作用により反射が弱められ、さらにパネル部
1の内面に設けた反射防止膜41によって吸収される。
そのため、再度パネル部1の外面側に出射する光量は著
しき低減するので、蛍光体モザイク43に形成された画
像のコントラストがさらに高くなって、極めて見易いス
クリーンとなる。
する外来光は先ずパネル部1の外面に設けた反射防止層
15の干渉作用により反射が弱められ、さらにパネル部
1の内面に設けた反射防止膜41によって吸収される。
そのため、再度パネル部1の外面側に出射する光量は著
しき低減するので、蛍光体モザイク43に形成された画
像のコントラストがさらに高くなって、極めて見易いス
クリーンとなる。
【0056】また、パネル部1の内面に形成した酸化珪
素の超微粒子層の上に形成する光吸収マトリクスに塗布
ムラが生じないため、均一な蛍光体膜が得られると共
に、パネル部の再生時には反射防止膜や光吸収マトリク
スおよび蛍光体の除去が容易となる。
素の超微粒子層の上に形成する光吸収マトリクスに塗布
ムラが生じないため、均一な蛍光体膜が得られると共
に、パネル部の再生時には反射防止膜や光吸収マトリク
スおよび蛍光体の除去が容易となる。
【0057】図4は本発明による陰極線管の第4実施例
を説明するパネル部の要部断面図であって、前記図5の
矢印Aに相当する部分の拡大図である。
を説明するパネル部の要部断面図であって、前記図5の
矢印Aに相当する部分の拡大図である。
【0058】同図において、前記第2実施例とはパネル
部1の外面にも反射防止層15が設けてある点で異なる
のみであり、他の構成は当該実施例と同様である。
部1の外面にも反射防止層15が設けてある点で異なる
のみであり、他の構成は当該実施例と同様である。
【0059】すなわち、パネル部1の外面に設けた反射
防止層15は、前記した多層膜からなるテレパネルをパ
ネル部1の外面(表面)に樹脂により貼り付けてなるも
のである。
防止層15は、前記した多層膜からなるテレパネルをパ
ネル部1の外面(表面)に樹脂により貼り付けてなるも
のである。
【0060】この実施例においては、上記第3実施例と
同様に、パネル部1に入射する外来光は先ずパネル部1
の外面に設けた反射防止層15の干渉作用により反射が
弱められ、さらにパネル部1の内面に設けた反射防止膜
41によって吸収される。そのため、再度パネル部1の
外面側に出射する光量は著しき低減するので、蛍光体モ
ザイク43に形成された画像のコントラストがさらに高
くなって、極めて見易いスクリーンとなる。
同様に、パネル部1に入射する外来光は先ずパネル部1
の外面に設けた反射防止層15の干渉作用により反射が
弱められ、さらにパネル部1の内面に設けた反射防止膜
41によって吸収される。そのため、再度パネル部1の
外面側に出射する光量は著しき低減するので、蛍光体モ
ザイク43に形成された画像のコントラストがさらに高
くなって、極めて見易いスクリーンとなる。
【0061】また、パネル部1の内面に形成した酸化珪
素の超微粒子層の上に形成する光吸収マトリクスに塗布
ムラが生じないため、均一な蛍光体膜が得られると共
に、パネル部の再生時には反射防止膜や光吸収マトリク
スおよび蛍光体の除去が容易となることも上記第3実施
例と同様である。
素の超微粒子層の上に形成する光吸収マトリクスに塗布
ムラが生じないため、均一な蛍光体膜が得られると共
に、パネル部の再生時には反射防止膜や光吸収マトリク
スおよび蛍光体の除去が容易となることも上記第3実施
例と同様である。
【0062】なお、上記した第3実施例および第4実施
例におけるパネル部1の外面に設けた反射防止層15
は、所謂テレパネルを樹脂により接着したものである
が、これに代えて、パネル部1の表面に酸化珪素の超微
粒子層を塗布して構成してもよく、あるいはその他既知
の反射防止手段を設置してもよいものである。
例におけるパネル部1の外面に設けた反射防止層15
は、所謂テレパネルを樹脂により接着したものである
が、これに代えて、パネル部1の表面に酸化珪素の超微
粒子層を塗布して構成してもよく、あるいはその他既知
の反射防止手段を設置してもよいものである。
【0063】次に、本発明による反射防止膜の形成方法
について説明する。
について説明する。
【0064】まず、処理対象のパネル部をフッ酸、温水
などの通常の陰極線管のガラスバルブ清浄化方法で洗浄
し、パネル部の内面を清浄化する。
などの通常の陰極線管のガラスバルブ清浄化方法で洗浄
し、パネル部の内面を清浄化する。
【0065】これと共に、エタノールを主成分とする溶
媒に、整粒された平均粒径150nmの酸化珪素(Si
O2 )の超微粒子を添加混合した下記成分の塗布液を準
備する。
媒に、整粒された平均粒径150nmの酸化珪素(Si
O2 )の超微粒子を添加混合した下記成分の塗布液を準
備する。
【0066】 平均粒径150nmの酸化珪素超微粒子・・・・1.0wt% エタノール ・・・・73.0wt% 水 ・・・・・8.0wt% ジアセトンアルコール ・・・・10.0wt% イソプロピルアルコール ・・・・・8.0wt% 次に、パネル部を遠赤外線ヒータで約40°Cに加熱す
る。加熱したパネル部を回転塗布機にセットし、100
rpmの早さで回転させながら上記塗布液をパネル部内
に注入し、その後200rpmに回転速度を上げて1分
間持続して塗布液をパネル部内面にムラなく広げる。こ
のとき、回転に伴う風とパネル部の余熱で乾燥して反射
防止膜を形成する。
る。加熱したパネル部を回転塗布機にセットし、100
rpmの早さで回転させながら上記塗布液をパネル部内
に注入し、その後200rpmに回転速度を上げて1分
間持続して塗布液をパネル部内面にムラなく広げる。こ
のとき、回転に伴う風とパネル部の余熱で乾燥して反射
防止膜を形成する。
【0067】このようにして形成した反射防止膜の上に
光吸収マトリクス層を形成し、さらに光吸収マトリクス
層の開口部に蛍光体層を形成した後、蒸着アルミニウム
薄層からなるメタルバックを施してスクリーンを形成す
る。
光吸収マトリクス層を形成し、さらに光吸収マトリクス
層の開口部に蛍光体層を形成した後、蒸着アルミニウム
薄層からなるメタルバックを施してスクリーンを形成す
る。
【0068】なお、反射防止膜の形成前にパネル部を加
熱するものとしているが、塗布液の溶媒組成を適宜選択
することにより、この加熱を必要としない方法とするこ
ともでき、また、塗布液の塗布も上記の回転塗布に限る
ものではなく、例えばディップ法を用いることもでき
る。
熱するものとしているが、塗布液の溶媒組成を適宜選択
することにより、この加熱を必要としない方法とするこ
ともでき、また、塗布液の塗布も上記の回転塗布に限る
ものではなく、例えばディップ法を用いることもでき
る。
【0069】上記の方法は前記第1実施例の陰極線管に
適用するものであるが、前記第2実施例の陰極線管で
は、準備するパネル部として、光吸収マトリクスを形成
したものを用いる。
適用するものであるが、前記第2実施例の陰極線管で
は、準備するパネル部として、光吸収マトリクスを形成
したものを用いる。
【0070】この光吸収マトリクス付きのパネル部に上
記と同様の塗布液を形成して、さらに蛍光体膜とメタル
バックを施してスクリーンを形成する。
記と同様の塗布液を形成して、さらに蛍光体膜とメタル
バックを施してスクリーンを形成する。
【0071】また、前記第3実施例および第4実施例に
陰極線管に適用する場合は、上記パネル部のスクリーン
形成後、パネル部の外面に反射防止層を形成する。
陰極線管に適用する場合は、上記パネル部のスクリーン
形成後、パネル部の外面に反射防止層を形成する。
【0072】このようにして得たパネル部にシャドウマ
スクを懸架し、ファンネルと封止して外囲器となし、そ
のネック部に電子銃を封入してカラー陰極線管を完成さ
せる。
スクを懸架し、ファンネルと封止して外囲器となし、そ
のネック部に電子銃を封入してカラー陰極線管を完成さ
せる。
【0073】このようにして完成したカラー陰極線管
は、パネル部内面に反射防止膜を有しないものと比べ
て、その正反射率がそれぞれ約半分となり、極めて良好
な反射防止効果を奏するものである。
は、パネル部内面に反射防止膜を有しないものと比べ
て、その正反射率がそれぞれ約半分となり、極めて良好
な反射防止効果を奏するものである。
【0074】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
光吸収マトリクスや蛍光体層の品質に影響を与えること
なくパネル部内面に反射防止膜を形成することができ、
またパネル部の再生が容易となり、量産性に優れると共
に、外来光の反射を大幅に低減して高コントラストの陰
極線管を提供できる。
光吸収マトリクスや蛍光体層の品質に影響を与えること
なくパネル部内面に反射防止膜を形成することができ、
またパネル部の再生が容易となり、量産性に優れると共
に、外来光の反射を大幅に低減して高コントラストの陰
極線管を提供できる。
【図1】本発明による陰極線管の第1実施例を説明する
パネル部の要部断面図である。
パネル部の要部断面図である。
【図2】本発明による陰極線管の第2実施例を説明する
パネル部の要部断面図である。
パネル部の要部断面図である。
【図3】本発明による陰極線管の第3実施例を説明する
パネル部の要部断面図である。
パネル部の要部断面図である。
【図4】本発明による陰極線管の第4実施例を説明する
パネル部の要部断面図である。
パネル部の要部断面図である。
【図5】陰極線管の一例としてのシャドウマスク型カラ
ー陰極線管の構造を説明する概略断面図である。
ー陰極線管の構造を説明する概略断面図である。
【図6】従来技術による内面反射防止構造を説明する要
部断面図である。
部断面図である。
【図7】従来技術による他の内面反射防止構造を説明す
る要部断面図である。
る要部断面図である。
1 パネル部 4 スクリーン 5 シャドウマスク 51 マスク開口 41 微粒子 42 光吸収マトリクス 43 蛍光体モザイク 44 メタルバック層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河村 孝男 千葉県茂原市早野3300番地 株式会社日立 製作所電子デバイス事業部内
Claims (3)
- 【請求項1】スクリーンを構成するパネル部と、電子銃
を収納するネック部、および前記パネル部と前記ネック
部を連接するファンネル部からなる真空外囲器で構成さ
れる陰極線管において、 前記パネル部内面に酸化珪素の超微粒子薄層からなる反
射防止膜と、この反射防止膜の上に形成した蛍光体層を
有することを特徴とする陰極線管。 - 【請求項2】複数種の蛍光体モザイクからなるスクリー
ンを構成し前記スクリーンに近接させてシャドウマスク
を内部に懸架したパネル部と、前記複数種の蛍光体モザ
イクを構成する各蛍光体に対応した複数の電子ビームを
発射する電子銃を収納するネック部、および前記パネル
部と前記ネック部を連接するファンネル部からなる真空
外囲器で構成される陰極線管において、 前記パネル部内面に形成した酸化珪素の超微粒子薄層か
らなる反射防止膜と、前記反射防止膜の上に形成した前
記蛍光体モザイクを構成するための多数の開口を有する
光吸収マトリクス層と、前記光吸収マトリクス層の前記
開口に前記複数種の蛍光体モザイクを構成する蛍光体を
埋設してなることを特徴とする陰極線管。 - 【請求項3】複数種の蛍光体モザイクからなるスクリー
ンを構成し前記スクリーンに近接させてシャドウマスク
を内部に懸架したパネル部と、前記複数種の蛍光体モザ
イクを構成する各蛍光体に対応した複数の電子ビームを
発射する電子銃を収納するネック部、および前記パネル
部と前記ネック部を連接するファンネル部からなる真空
外囲器で構成される陰極線管において、 前記パネル内面に形成した多数の開口を有する光吸収マ
トリクス層と、前記光吸収マトリクス層の開口部に露呈
する前記パネル内面に形成した酸化珪素の超微粒子薄層
からなる反射防止膜と、前記光吸収マトリクス層の前記
開口部の前記反射防止膜上に前記複数種の蛍光体モザイ
クを構成する蛍光体を埋設してなることを特徴とする陰
極線管。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5302718A JPH07153386A (ja) | 1993-12-02 | 1993-12-02 | 陰極線管 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5302718A JPH07153386A (ja) | 1993-12-02 | 1993-12-02 | 陰極線管 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07153386A true JPH07153386A (ja) | 1995-06-16 |
Family
ID=17912341
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5302718A Pending JPH07153386A (ja) | 1993-12-02 | 1993-12-02 | 陰極線管 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07153386A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004022247A (ja) * | 2002-06-13 | 2004-01-22 | Kakuma:Kk | 電子線管の蛍光膜およびこれを用いた電子線管を使用した表示装置 |
US7843120B2 (en) | 2007-11-15 | 2010-11-30 | Canon Kabushiki Kaisha | Screen structure, display panel and electronic equipment using the same, and method of manufacturing the same |
-
1993
- 1993-12-02 JP JP5302718A patent/JPH07153386A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004022247A (ja) * | 2002-06-13 | 2004-01-22 | Kakuma:Kk | 電子線管の蛍光膜およびこれを用いた電子線管を使用した表示装置 |
US7843120B2 (en) | 2007-11-15 | 2010-11-30 | Canon Kabushiki Kaisha | Screen structure, display panel and electronic equipment using the same, and method of manufacturing the same |
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