JPH07153320A - 多層絶縁電線およびこれを用いた変圧器 - Google Patents

多層絶縁電線およびこれを用いた変圧器

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JPH07153320A
JPH07153320A JP29792393A JP29792393A JPH07153320A JP H07153320 A JPH07153320 A JP H07153320A JP 29792393 A JP29792393 A JP 29792393A JP 29792393 A JP29792393 A JP 29792393A JP H07153320 A JPH07153320 A JP H07153320A
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JP
Japan
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layer
resin
insulating layer
insulating
polyamide resin
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JP29792393A
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Nobuhiro Shinkoya
悦宏 新子谷
Atsushi Higashiura
厚 東浦
Shigeo Yamaguchi
繁男 山口
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Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 絶縁層が押出被覆で形成され、絶縁層の厚み
を薄くしても、半田付け性,耐熱性,層間剥離性,電気
絶縁性はIEC規格を満足する多層絶縁電線を提供す
る。 【構成】 導体と前記導体の表面を被覆する3層以上の
絶縁層とから成る多層絶縁電線において、1層目の絶縁
層は、熱可塑性ポリアミド樹脂または熱可塑性ポリアミ
ド樹脂を主成分とする樹脂混和物の押出被覆層であり、
第2層目および第3層目の絶縁層は、前記1層目の絶縁
層を形成する樹脂と同種または異種の熱可塑性ポリアミ
ド樹脂もしくは熱可塑性ポリアミド樹脂を主成分とする
樹脂混和物の押出被覆層から成る多層絶縁電線。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は多層絶縁電線に関し、更
に詳しくは、半田付け特性が優れ、絶縁層の絶縁特性が
優れ、また絶縁層の耐熱性や耐軟化性に優れていて、電
気・電子機器などに組み込む変圧器の巻線やリード線と
して有用な多層絶縁電線に関する。
【0002】
【従来の技術】変圧器の構造は、IEC規格(Internat
ional Electrotechnical Communication Standard) Pu
b.950,65,335,601 などによって規定されている。すな
わち、これらの規格では、巻線において導体を被覆する
エナメル皮膜は絶縁層と認定しない、一次巻線と二次巻
線の間には補助絶縁も含めて少なくとも3層の絶縁層が
形成されているかまたは絶縁層の厚みは0.4mm以上であ
ること、一次巻線と二次巻線の沿面距離は、印加電圧に
よっても異なるが、5mm以上であること、また一次側と
二次側に3000Vを印加したときに1分以上耐えるこ
と、などが規定されている。
【0003】そのため、現在、主流の座を占めている変
圧器では、例えばフェライトコアに鍔付きのボビンを嵌
め込み、そのボビンの周面両側端に沿面距離を確保する
ための絶縁バリヤを配置した状態でエナメル被覆された
一次巻線を巻回したのち、この一次巻線の上に、絶縁テ
ープを少なくとも3層巻回し、更にこの絶縁テープの上
に沿面距離を確保するための絶縁バリヤを配置したの
ち、同じくエナメル被覆された二次巻線を巻回した構造
になっている。
【0004】ところで、近年、上記した構造の変圧器に
代わり、絶縁バリヤや絶縁テープ層を含まない構造の変
圧器が登場しはじめている。この変圧器は、従来構造の
変圧器に比べて、巻線の占積率が小さくなるので、全体
を小型化することができ、また、絶縁テープの巻回作業
を省略できるなどの利点を備えている。
【0005】この新規構造の変圧器を製造する場合、用
いる一次巻線および二次巻線では、いずれか一方もしく
は両方の導体の外周に少なくとも3層の絶縁層が形成さ
れていること、しかもこれらの各絶縁層の間では互いの
層間剥離が可能であることを実現することにより前記し
たIEC規格を満足させることが必要になる。このよう
な巻線としては、まず導体の外周に絶縁テープを巻回し
て1層目の絶縁層を形成し、更にその上に、絶縁テープ
を巻回して2層目の絶縁層,3層目の絶縁層を順次形成
して互いに層間剥離する3層構造の絶縁層を形成したも
のが知られている。また、ポリウレタンによるエナメル
被覆がなされた導体の外周にフッ素系樹脂を順次押出被
覆して、全体として3層構造の押出被覆層を絶縁層とす
る巻線が知られている(実開平3−56112号公
報)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の
巻線の場合は、絶縁テープの巻回作業が不可避であるた
め生産性は著しく低くなり、そのため製造コストは上昇
するという問題がある。また、後者の巻線の場合、絶縁
層はフッ素系樹脂で形成されているので耐熱性や層間の
剥離性が良好であるという利点を備えているが、逆にい
えば、層間の密着性が悪いため絶縁電線としての信頼性
を確保することが困難である。
【0007】更には、この絶縁層は半田浴に浸漬しても
除去することができないため、例えば絶縁電線を半田付
けによって部品のリードピンに接続するときに行う端末
加工に際しては、端末の絶縁層を信頼性の低い機械的な
手段で剥離しなければならないという問題がある。この
ような問題を解決するために、1層目および2層目の絶
縁層をポリエステル系樹脂の押出被覆層で形成し、最外
層である3層目の絶縁層をポリアミド樹脂で形成した3
層絶縁電線が検討されている。
【0008】しかしながら、上記した3層絶縁電線には
次のような問題がある。すなわち、ポリエステル系樹脂
は比較的軟質であるため、この電線をコイル加工したと
きに、最外層に加わる巻張力による圧縮力を受けて2層
目,1層目の絶縁層(ポリエステル系樹脂層)は厚み方
向に若干圧縮変形する。そして、製造されたコイルに通
電すると、導体発熱を受けてポリエステル系樹脂は軟化
し、しかも上記巻張力は常時作用しているので、上記し
た2層目,1層目における圧縮変形は一層進行して絶縁
層の厚みが薄くなり、全体として絶縁層がつぶれた状態
になる。このような状態になると、絶縁層の電気絶縁性
は低下する。
【0009】また、1層目,2層目の絶縁層はいずれも
ポリエステル系樹脂層であるため、上記した軟化の過程
で相互に密着し、層間の剥離識別が困難になる。本発明
は、従来の3層絶縁電線または多層絶縁電線における上
記した問題を解決し、IEC規格を充足することはもち
論のこと、絶縁層の耐熱性,耐軟化性が優れ、また絶縁
層を薄くすることができる多層絶縁電線の提供を目的と
する。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明においては、導体と前記導体の表面を被
覆する3層以上の絶縁層とから成る多層絶縁電線におい
て、1層目の絶縁層は、熱可塑性ポリアミド樹脂または
熱可塑性ポリアミド樹脂を主成分とする樹脂混和物の押
出被覆層であり、第2層目および第3層目の絶縁層は、
前記1層目の絶縁層を形成する樹脂と同種または異種の
熱可塑性ポリアミド樹脂もしくは熱可塑性ポリアミド樹
脂を主成分とする樹脂混和物の押出被覆層であることを
特徴とする多層絶縁電線が提供される。
【0011】本発明の多層絶縁電線は、導体の表面が3
層以上の絶縁層で被覆されているものである。それら絶
縁層のうち、導体から数えて1層目,2層目,3層目の
絶縁層は後述する構成になっていることを必須要件とす
る。そして3層目の絶縁層の上には、4層目,5層目…
…と任意の層数の絶縁層が形成されていてもよい。ま
ず、本発明の多層絶縁電線における1層目の絶縁層は、
熱可塑性ポリアミド樹脂またはそれを主成分とする樹脂
混和物の押出被覆層である。
【0012】この1層目の絶縁層は、導体との密着性も
良好で、かつ、ポリエステル系樹脂よりも機械的強度が
優れ、しかも軟化温度は高い。したがって、コイル加工
時の巻張力とコイル使用時の導体発熱により、2層目,
3層目の絶縁層につぶれ現象が発生しても、この1層目
の絶縁層は変形能が小さいので、上記つぶれ現象が導体
にまで波及することが有効に防止され、絶縁特性の低下
は抑制される。
【0013】この1層目の絶縁層を形成する熱可塑性ポ
リアミド樹脂としては、例えば、4−ナイロン,6−ナ
イロン,10−ナイロン,11−ナイロン,12−ナイ
ロン,4,6−ナイロン,6,6−ナイロン,6,10
−ナイロン,6,12−ナイロン、またはそれらの共重
合ナイロン(いずれも、デュポン社製の商品名)をあげ
ることができる。
【0014】これらのうち、4,6−ナイロンは、他の
ナイロンに比べて、融点が20〜30℃高い290℃程
度であるため、例えば厚み60μm程度の薄い絶縁層に
した場合でも、コイル使用時における熱変形を起こしに
くく、1層目の絶縁層の素材原料としては好適である。
また、これらの熱可塑性ポリアミド樹脂に、例えば、エ
チレン−メタアクリル酸共重合体,エチレン−アクリル
酸共重合体,熱可塑性直鎖状ポリエステル樹脂,ポリウ
レタン系樹脂などの1種または2種以上を変性樹脂とし
て混和してもよい。
【0015】その場合、上記した樹脂の熱可塑性ポリア
ミド樹脂に対する混和の割合が多すぎると、絶縁層の耐
熱性や軟化性が低下して、コイル加工時の巻張力や通電
時における導体発熱によって絶縁層の変形が起こりやす
くなり、また少なすぎると、絶縁層と導体との密着性が
悪くなって、いわゆる鞘抜けなどが起こりやすくなるの
で、混和の割合は、熱可塑性ポリアミド樹脂100重量
部に対し、5〜50重量部に設定されることが好まし
い。とくに好ましくは10〜30重量部である。
【0016】混和する樹脂のうち、熱可塑性直鎖状ポリ
エステル樹脂は好ましいものである。この熱可塑性直鎖
状ポリエステル樹脂としては、芳香族ジカルボン酸また
はその一部が脂肪族ジカルボン酸で置換されているジカ
ルボン酸と脂肪族ジオールとのエステル反応で得られた
ものが用いられる。例えば、ポリエチレンテレフタレー
ト樹脂(PET),ポリブチレンテレフタレート樹脂
(PBT),ポリエチレンナフレート樹脂,ポリシクロ
ヘキサンメチレンテレフタレート樹脂(PCT)などを
代表例としてあげることができる。
【0017】本発明の多層絶縁電線は、1層目用の熱可
塑性ポリアミド樹脂またはそれを主成分とする樹脂混和
物を、導体の外周に押出被覆して所望厚みの1層目の絶
縁層を形成し、ついで、この1層目の絶縁層の外周に2
層目用の樹脂を押出被覆して所望厚みの2層目の絶縁層
を形成し、更に、この2層目の絶縁層の外周に3層目用
の樹脂を押出被覆して所望厚みの3層目の絶縁層という
ように順次絶縁層を形成することにより製造される。
【0018】このとき、2層目および3層目の各押出被
覆に用いる樹脂は、熱可塑性ポリアミド樹脂または熱可
塑性ポリアミド樹脂を主成分とする樹脂混和物であれ
ば、1層目で用いたものと同種であっても、異種であっ
てもよい。また、2層目および3層目の絶縁層は同じ樹
脂で形成されてもよく、また異なった樹脂で形成されて
もよい。
【0019】上記した1層目,2層目,3層目の押出被
覆層を全て同種の樹脂で形成する場合には、各層を押出
被覆した時点で、その表面を、例えば水冷また空冷のよ
うな方法で100℃以下に冷却したのち、その上に次の
層を押出被覆すると、各層間の層間剥離性が向上する。
また、層間剥離性を一層向上させるためには、1層目と
2層目を互いに異なる熱可塑性ポリアミド樹脂で形成
し、同じく、2層目と3層目も互いに異なる熱可塑性ポ
リアミド樹脂で形成することが好ましい。このように各
層を形成すると、層間剥離性と絶縁層の耐つぶれ特性と
を両立させることができる。
【0020】3層目の絶縁層の上に更に絶縁層を形成す
る場合、その4層目以上に用いる樹脂は格別限定される
ものではないが、1〜3層目で用いたと同じような樹
脂、すなわち、前記したような熱可塑性ポリアミド樹脂
または熱可塑性ポリアミド樹脂を主成分とする樹脂混和
物を用いることが好ましい。
【0021】
【作用】本発明の多層絶縁電線においては、各絶縁層は
いずれも樹脂の押出被覆法で形成されるので、製造時の
生産性は非常に高くなる。1〜3層目の絶縁層は機械的
強度や軟化温度が高い熱可塑性ポリアミド樹脂またそれ
を主成分とする樹脂混和物で形成されているので、コイ
ル加工時の巻張力やコイル使用時の導体発熱に起因する
絶縁層のつぶれ現象が導体表面にまで波及しなくなる。
そのため、絶縁層の厚みを従来に比べて薄くすることが
でき、コイル巻線として使用したときにコイルの占積率
をより小さくすることができるようになる。
【0022】
【発明の実施例】
実施例1〜3,比較例1,2 表1に示した各成分を表示の割合(重量部)で混練し
て、各押出被覆層用の樹脂混和物を調製した。導体とし
て線径0.6mmの軟銅線を用意し、その外周に、ポリアミ
ド樹脂またはそれを主成分とする樹脂混和物を押出被覆
して、表示の厚みで1層目の押出被覆層を形成し、つい
で2層目の押出被覆層を形成してその表面を水冷したの
ち、更に2層目の外周に上記樹脂混和物を押出被覆して
3層絶縁電線を製造した。
【0023】なお、実施例1〜3では各押出被覆層の形
成後、その表面を100℃以下に水冷した。また、比較
例1の電線の各絶縁層は、表示した絶縁フィルムを巻回
したものである。
【0024】
【表1】
【0025】以上の5種類の3層絶縁電線につき、下記
の仕様で各種の特性を測定した。 半田付け性:電線の末端約40mmの部分を温度400℃
の溶融半田に浸漬し、浸漬した30mmの部分に半田が付
着するまでの時間(秒)を測定。この時間が短いほど半
田付け性に優れていることを表す。
【0026】電気絶縁性:製造直後の2層被覆,3層被
覆のそれぞれの電線につき、JISC3003で規定す
る2個撚り法に準じて片方に裸銅線を用い、そのときの
絶縁破壊電圧を測定。 耐熱性:3層被覆電線と裸銅線をJISC3003に準
拠して2個撚りし、その状態で、温度200℃で7日間
の加熱処理を施したのち絶縁破壊電圧を測定。この値が
大きいほど耐熱性に優れていることを表す。
【0027】層間剥離性(1):絶縁層の長手方向をカ
ッターナイフで切り裂いた状態で、3%伸長させながら
直径12mmのボビンにコイリングし、絶縁層が互いに剥
離するか否かを観察。この試験は、通常のコイリング作
業時に絶縁層に層間剥離が生ずるか否かを調べる試験
で、この試験においては、絶縁層間で層間剥離が生じな
い方が望ましい。
【0028】層間剥離性(2):絶縁層の長手方向を約
50cmに亘りカッターナイフで切り裂いたのち電線の一
端の全周に切り込みをいれてよじり器に挟み、他端を回
転させることにより電線を捻じり、3層の絶縁層がそれ
ぞれ各層に剥離するまでの回転数を測定。この試験は、
絶縁層の各層の層間識別が可能が否かを調べる試験で、
この回転数が少ないほど、各層の層間剥離性は優れてい
ることを表す。なお、剥離は切り込み部の皮膜の一部が
剥離した時点とする。
【0029】耐軟化性:JISC3003で規定する交
差法に準拠し、荷重を600g,3kgとしたときの短
絡温度を測定。この値が高いほど絶縁層の耐軟化性は優
れていてつぶれ現象が起きずらいことを表す。以上の結
果を一括して表2に示した。
【0030】
【表2】
【0031】実施例1〜3では、それぞれ異種のポリア
ミド樹脂または4,6ナイロンを用いているので層間剥
離性は良好であり、耐熱性が優れている。また、耐軟化
性も良好で、絶縁層のつぶれも起こりにくく、半田付け
性の低下も非常に少ない。また、1層目のポリアミド樹
脂に密着性が良好なポリエステル樹脂を混合しているの
で、通常のコイリング作業では層間剥離が発生せず、層
間識別作業時における強加工時で容易に層間剥離を起こ
している。
【0032】比較例1においては、ポリエステルフィル
ムを巻回して絶縁層を形成しているため、半田付けがで
きないのみならず、絶縁破壊電圧が低く絶縁特性は悪く
なっている。比較例2においては、フッ素系樹脂を用い
ているので、半田付けができないのみならず、層間の密
着性が悪すぎるため、容易に層間剥離を起こして信頼性
は低くなる。
【0033】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明の
多層絶縁電線は、その絶縁層がいずれも押出被覆で形成
されるので製造時における生産性は高く、また、絶縁層
は半田付け性,耐熱性,層間剥離性,電気絶縁性が優れ
ている。そして、耐軟化性も優れているので絶縁層の厚
みを薄くすることができ、コイル巻線として使用したと
きのコイル占積率を小さくすることができる。これは、
実施例と比較例1の結果を比較すれば明らかなように、
本発明の多層絶縁電線では、1層目の絶縁層がポリアミ
ド樹脂で形成されていることがもたらす効果である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年4月25日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の名称
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の名称】 多層絶縁電線およびこれを用
いた変圧器
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正内容】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は多層絶縁電線およびそれ
を用いた変圧器に関し、更に詳しくは、半田付け特性が
優れ、絶縁層の絶縁特性が優れ、また絶縁層の耐熱性や
耐軟化性に優れていて、電気・電子機器などに組み込む
変圧器の巻線やリード線として有用な多層絶縁電線およ
びこの多層絶縁電線を用いた変圧器に関する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】また、1層目,2層目の絶縁層はいずれも
ポリエステル系樹脂層であるため、上記した軟化の過程
で相互に密着し、層間の剥離識別が困難になる。本発明
は、従来の3層絶縁電線または多層絶縁電線における上
記した問題を解決し、IEC規格を充足することはもち
論のこと、絶縁層の耐熱性,耐軟化性が優れ、また絶縁
層を薄くすることができる多層絶縁電線およびこれを用
いた変圧器の提供を目的とする。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明においては、導体と前記導体の表面を被
覆する3層以上の絶縁層とから成る多層絶縁電線におい
て、1層目の絶縁層は、熱可塑性ポリアミド樹脂または
熱可塑性ポリアミド樹脂を主成分とする樹脂混和物の押
出被覆層であり、第2層目および第3層目の絶縁層は、
前記1層目の絶縁層を形成する樹脂と同種または異種の
熱可塑性ポリアミド樹脂もしくは熱可塑性ポリアミド樹
脂を主成分とする樹脂混和物の押出被覆層であることを
特徴とする多層絶縁電線およびこれを用いた変圧器が提
供される。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0033
【補正方法】変更
【補正内容】
【0033】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明の
多層絶縁電線は、その絶縁層がいずれも押出被覆で形成
されるので製造時における生産性は高く、また、絶縁層
は半田付け性,耐熱性,層間剥離性,電気絶縁性が優れ
ている。そして、耐軟化性も優れているので絶縁層の厚
みを薄くすることができ、コイル巻線として使用したと
きのコイル占積率を小さくすることができる。これは、
実施例と比較例1の結果を比較すれば明らかなように、
本発明の多層絶縁電線では、1層目の絶縁層がポリアミ
ド樹脂で形成されていることがもたらす効果である。
た、本発明の変圧器は、上記多層絶縁電線を用いたもの
なので、コイル占積率が小さく半田付け性,耐熱性,電
気絶縁性に優れたものとなる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導体と前記導体の表面を被覆する3層以
    上の絶縁層とから成る多層絶縁電線において、1層目の
    絶縁層は、熱可塑性ポリアミド樹脂または熱可塑性ポリ
    アミド樹脂を主成分とする樹脂混和物の押出被覆層であ
    り、第2層目および第3層目の絶縁層は、前記1層目の
    絶縁層を形成する樹脂と同種または異種の熱可塑性ポリ
    アミド樹脂もしくは熱可塑性ポリアミド樹脂を主成分と
    する樹脂混和物の押出被覆層であることを特徴とする多
    層絶縁電線。
  2. 【請求項2】 前記樹脂混和物が、熱可塑性ポリアミド
    樹脂100重量部に対し、熱可塑性直鎖状ポリエステル
    樹脂などの変性樹脂5〜50重量部を混和して成る請求
    項1の多層絶縁電線。
  3. 【請求項3】 前記熱可塑性ポリアミド樹脂が、4,6
    −ナイロンまたは6,6ナイロンである請求項1または
    2の多層絶縁電線。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7341609B2 (en) 2002-10-03 2008-03-11 Genesis Fueltech, Inc. Reforming and hydrogen purification system
JPWO2007037417A1 (ja) * 2005-09-30 2009-04-16 古河電気工業株式会社 多層絶縁電線及びそれを用いた変圧器

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