JPH0715330Y2 - 誘導電動機 - Google Patents

誘導電動機

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JPH0715330Y2
JPH0715330Y2 JP1987145176U JP14517687U JPH0715330Y2 JP H0715330 Y2 JPH0715330 Y2 JP H0715330Y2 JP 1987145176 U JP1987145176 U JP 1987145176U JP 14517687 U JP14517687 U JP 14517687U JP H0715330 Y2 JPH0715330 Y2 JP H0715330Y2
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JP
Japan
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rotor
cage
cylindrical conductor
induction motor
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JP1987145176U
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定良 日々野
資康 望月
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Toshiba Corp
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Toshiba Corp
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Description

【考案の詳細な説明】 [考案の目的] (産業上の利用分野) 本考案は、始動及び停止が頻繁に行なわれる用途に好適
する誘導電動機に関する。
(従来の技術) 一般に、誘導電動機を始動及び停止が頻繁に行なわれる
用途に適用した場合、比較的大なる始動電流による固定
子,回転子での銅損並びに固定子鉄心での鉄損に起因し
た発熱が徐々に蓄積されて、大きな温度上昇を来たすこ
とになる。このため、上記のような用途を目的とした誘
導電動機にあっては、始動電流が小さいこと、並びに短
時間で始動を完了できるように始動トルクが大きいこと
が必要条件となる。
上記のような用途には、熱的に安定な構造を有し且つ二
次抵抗を増やすことにより始動特性を容易に改善できる
かご形誘導電動機が使用されることが多い。この場合、
始動及び停止が頻繁に行なわれるかご形誘導電動機に必
要な前述の条件を満たすために、従来では、かご形回転
子として、次に述べるような構造のアルミニウム鋳込か
ご形回転子、所謂アルミダイカスト回転子を採用するこ
とが行なわれている。
即ち、第1の例としては、かご形回転子のかご形導体に
通常用いられる純アルミニュウムより比抵抗が大きい高
抵抗アルミニュウム(例えばAl-Mn合金)を、回転子鉄
心と一体に加圧鋳造してかご形導体を形成し、以て二次
抵抗が大きくなるように構成したものがある。この場
合、一般的な誘導電動機にあっては、良く知られている
ように、その始動電流は二次抵抗が大きいほど小さくな
ると共に、始動トルクは二次抵抗に比例する性質があ
る。従って、上記第1の例のものは、二次抵抗が大きく
なった分だけ起動特性を改善することができ、以て始動
及び停止が頻繁に行なわれる用途に適したものとなる。
第2の例は、実開昭62-64172号公報に示されたもののよ
うに、純アルミニュウムをかご形導体とした通常のアル
ミダイカスト回転子の外周に、これを覆うように鉄より
成る円筒状導体を嵌め込む構成としたものである。この
ような構成とした場合、円筒状導体には、固定子巻線か
らの主磁束が鎖交し、鉄損(うず電流損及びヒステリシ
ス損)が生ずるが、この損失は、鎖交磁束の周波数の関
数(うず電流損は周波数の2乗に比例し、ヒステリシス
損は周波数に比例する)で表わされるものである。従っ
て、円筒状導体での損失は、回転子周波数が高い始動時
において高く、且つ回転子周波数が低い定格運転時には
少なくなる。つまり、上記円筒状導体での損失を等価二
次抵抗に置換えて考えた場合、始動時には二次抵抗が大
きく、且つ定格運転時には二次抵抗が小さくなる。
従って、この第2の例のものでも、始動時の二次抵抗が
大きくなる分だけ始動特性を改善することができて、始
動及び停止が頻繁に行なわれる用途に適したものとな
る。また、一般的な誘導電動機にあっては、その二次抵
抗が小さいほど定格運転時におけるすべりが小さくなる
と共に、銅損が軽減されるという性質があるから、上記
第2の例のように定格運転時の二次抵抗が小さくなるも
のでは、この点で有利になる。
(考案が解決しようとする問題点) 第1の例のものでは、トルク特性が固定的なものとなる
ため、定格運転時のトルク特性が悪化する欠点がある。
第2の例のものでは、鉄より成る円筒状導体の磁気抵抗
が比較的小さいという事情があるため、その円筒状導体
に鎖交する磁束が回転子の接線方向へ多く流れることに
なり、これによりかご形導体に鎖交する磁束が減少す
る。このことは、漏れリアクタンスが大きくなることを
意味し、従って全体のトルクが減少して、特に定格運転
時のトルク特性が悪化することになる。
本考案は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目
的は、始動特性を改善できて始動及び停止が頻繁に行な
われる用途に好適し、しかも定格運転時の特性向上を同
時に実現できる等の効果を奏する誘導電動機を提供する
にある。
[考案の構成] (問題点を解決するための手段) 本考案による誘導電動機は、アルミニウム鋳込かご形回
転子の外周に磁性アルミニュウム材料製の円筒状導体を
嵌め込む構成としたものである。
(作用) 円筒状導体を構成する磁性アルミニュウム材料は、その
比抵抗が比較的高い(純アルミニュウムの数倍程度)と
いう性質がある。このため、回転子周波数が高い始動時
には円筒状導体での損失が比較的大きくなり、また斯様
な損失は、回転子周波数が低い定格運転時には小さくな
る。従って、その損失を等価二次抵抗に置換えた場合、
始動時には二次抵抗が増大すると共に、定格運転時には
二次抵抗が減少する。この結果、始動特性の改善並びに
定格運転時における特性向上を図り得る。また、円筒状
導体を鉄等より磁気抵抗が大きい磁性アルミニュウム材
料により形成したから、その円筒状導体に鎖交する磁束
が回転子の接線方向へ流れ難くなる。この結果、円筒状
導体に鎖交する磁束は、回転子の半径方向への成分が多
くなり、以て回転トルクが有効に発生されて、定格運転
時のトルク特性の悪化が極力防止されるようになる。
(実施例) 第1図にはかご形誘導電動機の全体構造が示され、第2
図には同電動機のかご形回転子の構造が示されている。
第1図において、1は円筒状をなす固定子枠で、これの
内部に固定子2が支持されている。上記固定子2は、固
定子鉄心3に固定子巻線4を巻装して構造されており、
その固定子鉄心3が固定子枠1の内部に圧入固定されて
いる。5及び6は固定子枠1の両端部に取付けられた軸
受ブラケットで、これらの各中心部には、かご形回転子
7の回転子軸8を支持するための軸受9及び10が夫々装
着されている。
さて、以下においては、上記かご形回転子7について第
2図も参照しながら述べる。
即ち、このかご形回転子7は、珪素鋼板を積層して成る
回転子鉄心11の外周部の溝11a内に、純アルミニュウム
を加圧しながら鋳込んでかご形導体12を形成すると共
に、その加圧鋳造時に短絡環13及び冷却用ファン14も同
時に形成することによって、所謂アルミダイカスト回転
子(アルミニウム鋳込かご形回転子)として構成されて
いる。そして、回転子鉄心11の外周には、比抵抗が6.3
μΩcm程度で、しかも磁気抵抗が鉄の3倍程度の磁性ア
ルミニュウム材料製の円筒状導体15が嵌め込まれてお
り、この円筒状導体15と前記固定子鉄心3の内周との間
に所定の空隙が存するように構成されている。尚、この
場合、円筒状磁性体15の軸方向寸法は、回転子鉄心11の
軸方向寸法と略一致するように構成されている。また、
上記磁性アルミニュウム材料は、例えば(株)神戸製鋼
所が「磁性アルミ合金」として市販しているものであ
り、アルミニュウム粉末と強磁性体片とを混合した後に
固化成形することにより製造される。
しかして、上記した実施例では、かご形回転子7のかご
形導体12を純アルミニュウム(比抵抗:2.7μΩcm程度)
により形成すると共に、回転子鉄心11の外周に比抵抗が
高い磁性アルミニュウム材料(6.3μΩcm程度)製の円
筒状導体15嵌め込む構成としたので、回転子周波数が高
い始動時には円筒状導体15での損失が比較的大きくな
り、また、回転子周波数が低い定格運転時には上記損失
が減少するようになる。従って、円筒状導体15での損失
を二次抵抗に置換えて考えた場合、始動時には二次抵抗
が増大すると共に、定格運転時には二次抵抗が減少する
ようになる。このとき、(従来の技術)の項でも述べた
ように、一般的な誘導電動機にあっては、始動電流は二
次抵抗が大きいほど小さくなると共に、始動トルクは二
次抵抗に比例する性質がある。このため、本実施例の構
成によれば、上記のように二次抵抗が大きくなった分だ
け、始動電流の抑制及び始動トルクの向上を実現でき、
以て始動特性を改善できて、始動及び停止が頻繁に行な
われる用途に好適するようになる。勿論、定格運転時に
は、円筒状導体15での損失が減少するようになるから、
定格運転時における滑りが小さくなると共に、銅損が軽
減される等、特性悪化を来たす虞がなくなる。また、円
筒状導体15を構成する磁性アルミニュウム材料の磁気抵
抗は、従来の円筒状導体に使用されていた鉄の磁気抵抗
の3倍程度であるため、円筒状導体15に鎖交する磁束が
かご形回転子7の接線方向へ流れ難くなる。このため、
その円筒状導体15に鎖交する磁束は、かご形回転子7の
半径方向の成分が多くなってかご形導体12と鎖交し易く
なる。この結果、回転トルクが有効に発生されて、定格
運転時のトルク特性の悪化が極力防止されるようにな
る。
尚、第3図には、上記した本実施例の作用・効果に対す
る理解を容易にするために、本実施例の構成によるかご
形誘導電動機のトルク曲線T1、通常のアルミダイカスト
回転子(かご形導体は純アルミニュウム製)を備えた一
般的なかご形誘導電動機によるトルク曲線T2、上記アル
ミダイカスト回転子の外周に鉄材等より成る円筒状導体
を嵌め込んだ従来のかご形誘導電動機のトルク曲線T3を
夫々示した。
また、上記実施例では、円筒状導体15の軸方向寸法を回
転子鉄心11の軸方向寸法と略一致させる構成としたが、
例えば円筒状導体15の軸方向寸法を長くすることによっ
て冷却効果を上げる構成としたり、或は、上記軸方向寸
法を適宜変更することによってトルク特性を調節するよ
うにしても良い。加えて、上記実施例では、かご形導体
12として純アルミニュウムを用いるようにしたが、高抵
抗アルミニュウムによりかご形導体を形成しても良い。
さらに、溝及びかご形導体のない所謂ソリッド形の回転
子鉄心を備えた誘導電動機に対して、上記実施例のよう
な円筒状導体15を適用する構成としても良い。
[考案の効果] 本考案によれば以上の説明によって明らかなように、回
転子鉄心の外周に磁性アルミニュウム製の円筒状導体を
嵌め込む構成とした点に特徴を有し、このように構成し
たことによって、始動特性を始動及び停止が頻繁に行な
われる用途に好適するように改善できると共に、定格運
転時の特性向上を実現できる等の実用的な効果を奏する
ものである。
【図面の簡単な説明】
図面は本考案の一実施例を説明するためのもので、第1
図は上半部を断面にして示す全体の側面図、第2図は回
転子の横断面図、第3図はトルク特性曲線図である。 図中、2は固定子、3は固定子鉄心、7はアルミニウム
鋳込かご形回転子、8は回転子軸、11は回転子鉄心、12
はかご形導体、15は円筒状導体を示す。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルミニュウム鋳込かご形回転子の外周に
    磁性アルミニュウム材料製の円筒状導体を嵌め込んだこ
    とを特徴とする誘導電動機。
JP1987145176U 1987-09-22 1987-09-22 誘導電動機 Expired - Lifetime JPH0715330Y2 (ja)

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JP1987145176U JPH0715330Y2 (ja) 1987-09-22 1987-09-22 誘導電動機

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JP1987145176U JPH0715330Y2 (ja) 1987-09-22 1987-09-22 誘導電動機

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JPS6450659U JPS6450659U (ja) 1989-03-29
JPH0715330Y2 true JPH0715330Y2 (ja) 1995-04-10

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ID=31413538

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JP1987145176U Expired - Lifetime JPH0715330Y2 (ja) 1987-09-22 1987-09-22 誘導電動機

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JPS62145469U (ja) * 1986-03-07 1987-09-14

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JPS6450659U (ja) 1989-03-29

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