JP2945808B2 - 誘導電動機の回転子 - Google Patents
誘導電動機の回転子Info
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- JP2945808B2 JP2945808B2 JP29950492A JP29950492A JP2945808B2 JP 2945808 B2 JP2945808 B2 JP 2945808B2 JP 29950492 A JP29950492 A JP 29950492A JP 29950492 A JP29950492 A JP 29950492A JP 2945808 B2 JP2945808 B2 JP 2945808B2
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- induction motor
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、家電製品等のファン駆
動用に使用される誘導電動機の回転子に関するものであ
る。
動用に使用される誘導電動機の回転子に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の電動機の回転子は、図4
および図5に示すような構成であった。すなわち、円板
状で、その外周端から外方へ開口部101を臨ませたス
ロット102を複数設けた薄鉄板103を、そのスロッ
ト102が円周方向に所定の傾斜を有するように連通さ
せて積層形成した積層鉄芯105を金型(図示せず)内
に挿入し、鋳込んだアルミダイカストを積層鉄芯105
の両端部、およびスロット102内部に流し込むことに
よって、エンドリング106とスロットバー107とを
一体成型して誘導電動機の回転子108を形成してい
た。
および図5に示すような構成であった。すなわち、円板
状で、その外周端から外方へ開口部101を臨ませたス
ロット102を複数設けた薄鉄板103を、そのスロッ
ト102が円周方向に所定の傾斜を有するように連通さ
せて積層形成した積層鉄芯105を金型(図示せず)内
に挿入し、鋳込んだアルミダイカストを積層鉄芯105
の両端部、およびスロット102内部に流し込むことに
よって、エンドリング106とスロットバー107とを
一体成型して誘導電動機の回転子108を形成してい
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の誘導
電動機の回転子108では、エンドリング106とスロ
ットバー107とを比重の大きいアルミダイカストで形
成しているので、回転子108全体の重量が重くなり、
この回転子108を回転自在に支持する軸受(図示せ
ず)にかかる荷重が大きくなるとともに、エンドリング
106が偏心した場合には、その重量アンバランス量も
大きくなって軸受の寿命を短くするという課題があっ
た。また、エンドリング106とスロットバー107と
を形成するためには、常にアルミダイカストを溶融させ
た状態、すなわち、約700℃もの高温で維持しなけれ
ばならないので、その作業環境も悪いという問題があっ
た。
電動機の回転子108では、エンドリング106とスロ
ットバー107とを比重の大きいアルミダイカストで形
成しているので、回転子108全体の重量が重くなり、
この回転子108を回転自在に支持する軸受(図示せ
ず)にかかる荷重が大きくなるとともに、エンドリング
106が偏心した場合には、その重量アンバランス量も
大きくなって軸受の寿命を短くするという課題があっ
た。また、エンドリング106とスロットバー107と
を形成するためには、常にアルミダイカストを溶融させ
た状態、すなわち、約700℃もの高温で維持しなけれ
ばならないので、その作業環境も悪いという問題があっ
た。
【0004】本発明は上記課題を解決するもので、回転
子の重量やエンドリングの偏心による重量アンバラスの
影響によって、回転子を支持する軸受の寿命が短くなる
のを防止するとともに、誘導電動機の回転子を製造する
作業環境を改善することのできる誘導電動機の回転子を
提供することを目的としている。
子の重量やエンドリングの偏心による重量アンバラスの
影響によって、回転子を支持する軸受の寿命が短くなる
のを防止するとともに、誘導電動機の回転子を製造する
作業環境を改善することのできる誘導電動機の回転子を
提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するもので、円板状で、その外周部に複数のスロットを
有する薄鉄板を前記スロットが連通するように複数枚積
層して積層鉄芯を形成し、この積層鉄芯の両端部に設け
られるエンドリングと、これらのエンドリングを前記ス
ロットを通して連結するスロットバーとを、PET樹脂
に銅繊維を配合した導電性樹脂材料を作製し、この導電
性樹脂材料を溶融させた状態で、積層鉄芯の両端部、お
よびスロット内部に流し込むことによって、エンドリン
グとスロットバーとを一体成型した誘導電動機の回転子
の構成としたものである。
するもので、円板状で、その外周部に複数のスロットを
有する薄鉄板を前記スロットが連通するように複数枚積
層して積層鉄芯を形成し、この積層鉄芯の両端部に設け
られるエンドリングと、これらのエンドリングを前記ス
ロットを通して連結するスロットバーとを、PET樹脂
に銅繊維を配合した導電性樹脂材料を作製し、この導電
性樹脂材料を溶融させた状態で、積層鉄芯の両端部、お
よびスロット内部に流し込むことによって、エンドリン
グとスロットバーとを一体成型した誘導電動機の回転子
の構成としたものである。
【0006】
【作用】本発明は上記した構成により、アルミダイカス
トより比重が小さく、かつその溶融温度が低い導電性樹
脂材料で、エンドリングとスロットバーとを一体形成し
ているので、回転子全体の重量が軽く、しかも、エンド
リングが偏心した場合にも、その重量アンバランスも小
さくなるとともに、回転子を製造する作業環境もよくな
ることとなる。
トより比重が小さく、かつその溶融温度が低い導電性樹
脂材料で、エンドリングとスロットバーとを一体形成し
ているので、回転子全体の重量が軽く、しかも、エンド
リングが偏心した場合にも、その重量アンバランスも小
さくなるとともに、回転子を製造する作業環境もよくな
ることとなる。
【0007】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図1〜図3
を参照しながら説明する。
を参照しながら説明する。
【0008】図に示すように、円板状で、その外周端か
ら外方へ開口部1を臨ませたスロット2を複数設けた薄
鉄板3を、そのスロット2が円周方向に所定の傾斜を有
するように連通させて積層形成した積層鉄芯5を金型
(図示せず)内に挿入し、たとえば、PET樹脂に5〜
15%の銅繊維を配合することによってアルミダイカス
トに近い導電性を有した導電性樹脂材料を作製し、この
導電性樹脂材料を溶融させた状態で、積層鉄芯5の両端
部、およびスロット2内部に流し込むことによって、エ
ンドリング6とスロットバー7とを一体成型して誘導電
動機の回転子8を形成する。
ら外方へ開口部1を臨ませたスロット2を複数設けた薄
鉄板3を、そのスロット2が円周方向に所定の傾斜を有
するように連通させて積層形成した積層鉄芯5を金型
(図示せず)内に挿入し、たとえば、PET樹脂に5〜
15%の銅繊維を配合することによってアルミダイカス
トに近い導電性を有した導電性樹脂材料を作製し、この
導電性樹脂材料を溶融させた状態で、積層鉄芯5の両端
部、およびスロット2内部に流し込むことによって、エ
ンドリング6とスロットバー7とを一体成型して誘導電
動機の回転子8を形成する。
【0009】上記構成において、導電性樹脂材料はアル
ミダイカストの比重に対して約1/2と小さいことか
ら、回転子8全体の重量が軽くなり、この回転子8を支
持する軸受9にかかる荷重が低減するとともに、エンド
リング6が偏心した場合にも、その重量アンバランス量
も低減させることができる。また、導電性樹脂材料はア
ルミダイカストの溶融温度に対して約1/3.5と低い
ことから、エンドリング6とスロットバー7とを形成す
るために、導電性樹脂材料を溶融した状態で維持させる
温度を大幅に低減させることができる。
ミダイカストの比重に対して約1/2と小さいことか
ら、回転子8全体の重量が軽くなり、この回転子8を支
持する軸受9にかかる荷重が低減するとともに、エンド
リング6が偏心した場合にも、その重量アンバランス量
も低減させることができる。また、導電性樹脂材料はア
ルミダイカストの溶融温度に対して約1/3.5と低い
ことから、エンドリング6とスロットバー7とを形成す
るために、導電性樹脂材料を溶融した状態で維持させる
温度を大幅に低減させることができる。
【0010】なお、実施例では導電性樹脂材料にPET
樹脂に5〜15%の銅繊維を配合したものを用いたが、
この回転子を用いる電動機の特性に合わせてPET樹脂
と銅繊維との配合比を変えても、その作用効果に差異を
生じない。
樹脂に5〜15%の銅繊維を配合したものを用いたが、
この回転子を用いる電動機の特性に合わせてPET樹脂
と銅繊維との配合比を変えても、その作用効果に差異を
生じない。
【0011】また、導電性、耐熱性に大きな違いがなけ
れば他の樹脂材料に、他の金属繊維あるいは金属粉を混
入してもよく、その作用効果に差異を生じない。
れば他の樹脂材料に、他の金属繊維あるいは金属粉を混
入してもよく、その作用効果に差異を生じない。
【0012】
【発明の効果】以上の実施例の説明から明らかなよう
に、本発明によれば、エンドリングとスロットバーとを
導電性樹脂材料で一体形成しているので、誘導電動機の
回転子の重量やエンドリングの偏心による重量アンバラ
スの影響によって、回転子を支持する軸受の寿命が短く
なるのを防止するとともに、回転子を製造する作業環境
を改善することのできる効果のある回転子を提供でき
る。
に、本発明によれば、エンドリングとスロットバーとを
導電性樹脂材料で一体形成しているので、誘導電動機の
回転子の重量やエンドリングの偏心による重量アンバラ
スの影響によって、回転子を支持する軸受の寿命が短く
なるのを防止するとともに、回転子を製造する作業環境
を改善することのできる効果のある回転子を提供でき
る。
【図1】本発明の一実施例の誘導電動機の回転子を用い
た電動機の縦断面図
た電動機の縦断面図
【図2】同誘導電動機の回転子を示す斜視図
【図3】同横断面図
【図4】従来の誘導電動機の回転子の斜視図
【図5】同横断面図
2 スロット 3 薄鉄板 5 積層鉄芯 6 エンドリング 7 スロットバー 8 回転子
Claims (1)
- 【請求項1】 円板状で、その外周部に複数のスロット
を有する薄鉄板を前記スロットが連通するように複数枚
積層して積層鉄芯を形成し、この積層鉄芯の両端部に設
けられるエンドリングと、これらのエンドリングを前記
スロットを通して連結するスロットバーとを、PET樹
脂に銅繊維を配合した導電性樹脂材料を作製し、この導
電性樹脂材料を溶融させた状態で、積層鉄芯の両端部、
およびスロット内部に流し込むことによって、エンドリ
ングとスロットバーとを一体成型した誘導電動機の回転
子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29950492A JP2945808B2 (ja) | 1992-11-10 | 1992-11-10 | 誘導電動機の回転子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29950492A JP2945808B2 (ja) | 1992-11-10 | 1992-11-10 | 誘導電動機の回転子 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06153470A JPH06153470A (ja) | 1994-05-31 |
JP2945808B2 true JP2945808B2 (ja) | 1999-09-06 |
Family
ID=17873442
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29950492A Expired - Fee Related JP2945808B2 (ja) | 1992-11-10 | 1992-11-10 | 誘導電動機の回転子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2945808B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR3090234B1 (fr) | 2018-12-14 | 2021-11-12 | Ge Energy Power Conversion Technology Ltd | Rotor à arbre non traversant et machine électrique tournante associée |
-
1992
- 1992-11-10 JP JP29950492A patent/JP2945808B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06153470A (ja) | 1994-05-31 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |