JPS5843989B2 - ジクホウコウカヘンイカゴガタカイテンシデンドウキ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、回転子鉄心が回転子導体バー及び軸方向端部
の短絡環を有する長い方の回転子鉄心部と短い方の回転
子鉄心部とに分割され、その短い方の回転子鉄心部は、
第１の変位位置においては固定子鉄心の対向する端面よ
り軸方向外側にあり、固定子巻線を規定の励磁状態にし
た第２の変位位置においては少くとも一部が固定子内孔
内に入り込むようになっている軸方向変位かご彫型動機
に関する。

励磁電流を決める励磁リアクタンスによって決定される
軸方向力は、特に回転子が軸方向に運動する際の固定子
鉄心の対応する軸方向端部に対して変位する回転子部分
の範囲における空隙磁束によって左右されるという認識
に基づいて、上述の形式の既に提案されている電動機（
西独特許出願公開第２２４６９２号公報参照）にむいて
は、回転子導体バーに流れる電流のほとんど大部分は、
固定子鉄心の端面よりも外方に突出する回転子端部の近
くで中間短絡環を介して短絡されるので中間短絡環の外
側に突出して存在する短い方の回転子鉄心部の回転子導
体バーに流れる電流は小さくなる。

このため回転子電流の空隙磁界への抑制作用は中間短絡
環の外側に突出して存在する短い方の回転子鉄心部の範
囲内で減少する。

また回転子の軸方向力は短絡環通電電流によって生ずる
磁束によっても生じる。

従って軸方向力の大きさを左右する固定子鉄心と回転子
端部鉄心との間の磁束密度が高くなるので回転子の軸方
向力を大きくできる。

本発明の目的は、上記形式の電動機にかいて構造的並び
に製造技術的に簡単な手段で軸方向力をさらに一層増大
しうる構成を得ることにある。

この目的は本発明によれば、冒頭に述べた電動機におい
て、短い方の回転子鉄心部にも回転子導体バーを設け、
短い方の回転子鉄心部の固定子内孔内における外周と固
定子内孔の内周との間の空隙寸法が長い方の回転子鉄心
部の外周との間の空隙寸法より小さくなるように、短い
方の回転子鉄心部の外径を長い方の回転子鉄心部の外径
より大きくすることによって達成される。

こうすることによって冒頭で述べた形式の電動機に訃い
て、固定子鉄心の外縁下を運動する回転子鉄心部の領或
における空隙磁束は軸方向力を強める向きに良好に制御
される。

中間短絡環と回転子の他端との間に存在する長い方の回
転子鉄心部の空隙寸法は電気的並びに構造的にかご形回
転子電動機の通常の観点に従って設計されるのに対し、
短い方の回転子鉄心部の空隙寸法は製造技術的に可能な
最小寸法に１で減少される。

短い方の回転子鉄心部にも回転子導体バーを設ける理由
は、回転子導体バーが電気的に絶縁されないで短い方の
回転子鉄心部を貫通して配置されているため、この回転
子鉄心部を構成する積層鉄板によって短絡ブリッジが形
成され、その結集積層鉄板は端部あるいは端面に別に設
けた短絡環と電気的に同じような働きをし、このような
短絡環を特に設けなくとも、短い方の回転子鉄心部は軸
方向力を高めるように働くのみならず、同時にトルク形
成にも寄与し、構造が簡単で有利となる点にある。

軸方自回変位回転子の軸方向力を変位位置によって特に
段階的に所定の大きさで変化するようにするためには、
短い方の回転子鉄心部の外径を段階的に、待に中間短絡
環側から短い方の回転子鉄心部の外側端面に向って漸増
するように段階的に増大させるのがよい。

こうすることによって回転子が固定子の内孔内に入り込
む際の軸方向力を所定の位置で跳躍的に増大させること
ができ、それによって例えば摩擦制動の解除を確実に達
成することができる。

このような手段は製造コストを下げるために制動ばね力
及び構造寸法の許容誤差を比較的大きくすることが許さ
れる場合に特に右動である。

一方では軸方向可変位回転子電動機の電源投入の最初の
瞬間における軸方向力を強め、同時に他方ではそれに関
連して電動機の容量及び始動トルクを高めるためには、
回転子鉄心の全長を固定子鉄心の長さよりも長くし、か
つ両短絡環の間に存在する長い方の回転子鉄心部の長さ
を固定子鉄心の長さよりも短くするか、またはそれに等
しくするのがよい。

回転子鉄心の突出側端の初期位置は、固定子巻線及び回
転子巻線の無励磁状態で短い方の回転子鉄心部の内側端
面が固定子鉄心の同一側端面と同一平面内にあるか、ま
たは固定子鉄心の端面よりも内側にくるように選定する
のがよい。

次に図面を参照しながら本発明の詳細な説明する。

第１図及び第２図は既に提案されている前記形式の電動
機を、オた第３図以下は本発明による電動機の実施例を
それぞれ示し、同一部分は同一符号で示されている。

第１図ないし第３図は、回転子軸６に取付けられた成層
回転子鉄心２を有するかご形回転子が固定子及び回転子
の無励磁状態での初期位置に対応させて示されている。

中間短絡環１に対向している短い方の成層回転子鉄心部
２１の内側端面ば成層固定子鉄心７の同一側端面と同一
平面内にある。

この軸方向可変位回転子電動機は電源が投入されると、
回転子が図示していなし軸方向はねの軸方向ばね力Ｆｆ
に抗して右方へ平衡位置１で動き、図示していない制動
板が対向制動ライニングから離れる。

同時に通常行われるように回転子は発生トルクにより周
方向に加速される。

第１図においては回転子鉄心２の両端面側端に短絡環４
，５が配設されている。

この短絡環４゜５は、捷つすぐ捷たは斜めのスロット内
に延在しかつ当該短絡環４，５と同時にダイカストされ
たかご形回転子の回転子導体バー８とそれぞれ互いに接
続されている。

第１図ないし第４図の構成例から分かるように、かご形
回転子の軸方向の変位の際に固定子鉄心７の左側端面部
Ｖ（対して軸方向外側に突出する回転子鉄心２の一方の
端部の近くに中間短絡環１が付加的に介挿されている。

この中間短絡環１によって回転子鉄心２は軸方向長さｂ
の長い方の回転子鉄心部２２と、長さａの短い方の回転
子鉄心部２１とに分割されている。

左側の端面短絡環５の断面積と中間短絡環１の断面積と
の比は、短い方の回転子鉄心部２１上の空隙磁束にどの
ような値が要求されるかに従って、任意に選定すること
ができる。

両短絡環１，５の全抵抗は回転子鉄心２の他端側に配置
されている右側の端面短絡環４の抵抗に等しくしなけれ
ばならない。

中間短絡環１ば、かご形回転子の回転子導体バー８及び
短絡環４，５と同時にダイカスト法によって作られる。

そのため、ダイカストに先立って回転子鉄心２の積層の
際に間隔片３を介挿し、ダイカスト後にこの間隔片３の
外周と全回転子の外周との間に所望の半径方向寸法が得
られ、かつ間隔片３の両側に隣接する回転子鉄心鋼板相
互間に所望の軸方向間隔が得られ、それによって中間短
絡環１が所望の抵抗を有するようにするのがよい。

一般の場合と同様に上記形式のかご形回転子はダイカス
ト後旋盤加工が施される。

その場合、製造技術的に簡単な手段によって、例えば対
応する案内板型板を用いて既にダイカストされた回転子
を異なる直径寸法に、即ち第３図、第４図に示すように
長い方の回転子鉄心部２２の範囲の空隙寸法ばｄｌに、
また短い方の回転子鉄心部２１の範囲の空隙寸法はｄ２
に旋盤仕上げすることができる。

このようにして作った回転子は第３ａ図及び第４ａ図に
も示されているように、変位位置によって所定の大きさ
の軸方向力を得るために短い方の回転子鉄心部２１の外
径が段階的に変るようにしてもよい。

このような形式の回転子鉄心は製造技術的に簡単な手段
によって、即ち例えば回転子を所望の各外径寸法に対応
して異なる寸法に旋盤加工するなどによって作ることが
できる。

短い方の回転子鉄心部２１の範囲内に著１〜く小さな空
隙寸法ｄ２を備えた本発明によって構成されたかど形回
転子は、心合わせ上の大きな問題をひき起すことなく固
定子の内孔内に挿入することができる。

というのは減少された空隙は回転子の短い端部にのみ存
在し、しかも回転子を支承する軸受の近くにのみ存在す
ることになるからである。

第３図及び第３ａ図にはそれぞれ軸方自回変位回転子ブ
レーキモータにち・ける中間短絡環１と、唯一つの端面
短絡環４と、両回転子鉄心部２１及び２２の全体にわた
って延在する回転子導体バー８とを備えたかご形回転子
について、固定子及び回転子の無励磁状態にお・ける初
期位置、即ちばね力Ｆｆが作用して制動のかかつている
状態が示されている。

従ってこの位置は同時にかご形回転子電動機の電源投入
の瞬時における短絡運転状態に対応し、この状態では軸
方向力Ｆａが有効に作用して回転子をばね力Ｆｆに抗し
て固定子内へと軸方向右側に吸引しようとする。

投入瞬時に大きな軸方向力を得るためには、回転子鉄心
２の突出側端の初期位置を、短い方の回転子鉄心部２１
の内側端面が固定子鉄心７の同一側端面と同一平面内に
くるように選定するのがよい。

第４図及び第ね図にはそれぞれ回転中の回転子の安定平
衡位置が示されており、この状態では軸方向のばね力Ｆ
ｆと固定子及び回転子が励磁されているときにそれと反
対方向に作用する軸方向力Ｆａとが互いに平衡している
。

両回転子鉄心部２１及び２２の長さの比の選択に関して
は、回転子鉄心２の全長ａ ＋ ｂを固定子鉄心７の長
さＣよりも長く、かつ両短絡環１，４間に存在する長い
方の回転子鉄心部２２の長さｂを固定子鉄心７の長さＣ
よりも短いか、またはそれに等しく選定するのがよい。

特に望ましい比としては短い方の回転子鉄心部２１の長
さａが固定子鉄心７の長さＣの０１〜０．１５倍程度に
なるようにすることである。

いずれにしてもこの寸法比は回転子主鉄心２２の長さｂ
の絶対値によって適宜選定される。

短い方の回転子鉄心部２１の鋼板の数が少ない場合には
軸方向力は比較的急激に立上がり、これに対して多数の
鋼板を用いた場合には電動機投入後の軸方向力は比較的
ゆるやかに立上り、得られる軸方向力の絶対値は当初大
きくなるが、回転子鉄心部２１が長すぎると軸方向力Ｆ
ａはもはや大きくなることはできず、より大きな変位量
が得られるだけであり、このことは場合によっては大き
な製造誤差を補償するのに有利になりつる。

上記本発明による電動機にむいては、軸方向変位の際に
固定子から突出する短い方の回転子鉄心部により構造的
並びに製造技術的に簡単な構成によって所定の態様でか
つ所定の特性値をもって回転子に作用する軸方向力を大
きくすることができる。

回転子が軸方向に変位する形式の電動機を用いたブレー
キモータに訃いて、制動力は（ロ）転子を軸方向に押圧
する制動ばねにより得ている。

したがって制動力を大きくするためには、制動ばねのば
ね力を大きくしなければならないが、制動力を大きくす
るために制動ばねのばね力を大きくした場合は、これに
応じて電動機の回転子の軸方向力を大きくしなければブ
レーキモータの制動の投入、釈放の制御を確実に行なう
ことができないのである。

本発明によれば、回転子の軸方向力を大きくできるので
、本発明の電動機をブレーキモータに適用した場合、制
動力の大きいモータを得ることができる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は既に提案されている異なる電動機の
要部の縦断面図、第３図及び第３ａ図は本発明による軸
方向可変値回転子電動機の異なる実施例を示す要部の縦
断面図、第４図及び第４ａ図はそれぞれ第３図及び第３
ａ図の電動機の異なる状態を示す縦断面図である。 １．４・・・短絡環、２・・・回転子鉄心、２１・・・
短い方の回転子鉄心部、２２・・・長い方の回転子鉄心
部、６・・・回転子軸、７・・・固定子鉄心、８・・・
回転子導体バー、ｄｌ・・・長い方の回転子鉄心部の外
周と固定子内孔の内周との間の空隙寸法、ｄ２・・・短
い方の回転子鉄心部の固定子内孔内における外周と固定
子内孔の内周との間の空隙寸法、ａ・・・鉄心部２１の
長さ、ｂ・・・鉄心部２２の長さ、Ｃ・・・固定子鉄心
７の長さ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 回転子鉄心が回転子導体バー及び軸方向端部の短絡
   環を有する長い方の回転子鉄心部と短い方の回転子鉄心
   部とに分割され、その短い方の回転子鉄心部は、第１の
   変位位置においては固定子鉄心の対向する端面より軸方
   向外側にあり、固定子巻線を規定の励磁状態にした第２
   の変位位置にむいては少くとも一部が固定子内孔内に入
   り込むかご形量転子電動機にち・いて、短い方の回転子
   鉄心部にも回転子導体バーを設け、短い方の回転子鉄心
   部の固定子内孔内にち・ける外周と固定子内孔の内周と
   の間の空隙寸法が長い方の回転子鉄心部の外周と固定子
   内孔の内周との間の空隙寸法より小さくなるように、短
   い方の回転子鉄心部の外径を長い方の回転子鉄心部の外
   径より大きくしたことを特徴とする軸方自回変位がご形
   量転子電動機。