JPH07153054A - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JPH07153054A
JPH07153054A JP5319207A JP31920793A JPH07153054A JP H07153054 A JPH07153054 A JP H07153054A JP 5319207 A JP5319207 A JP 5319207A JP 31920793 A JP31920793 A JP 31920793A JP H07153054 A JPH07153054 A JP H07153054A
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JP
Japan
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magnetic
recording medium
diisocyanate
group
magnetic recording
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Application number
JP5319207A
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English (en)
Inventor
Yukinori Kakinuma
幸則 垣沼
Toshiaki Sasahara
俊昭 笹原
Takao Fukami
孝夫 深見
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Nippon Polyurethane Industry Co Ltd
Original Assignee
Nippon Polyurethane Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 磁性粉の分散性が良好で、かつ磁性塗膜と非
磁性支持体との接着性および耐スクラッチ性に優れた磁
気記録媒体を提供する。 【構成】 非磁性支持体上に磁性粉と結合剤を主体とす
る磁性層が形成されてなる磁気記録媒体である。結合剤
の成分として、芳香族ポリエステルポリオールと、SO
3 M基またはCOOM´基(但し、M、M´はそれぞれ
水素原子またはアルカリ金属原子を表わす)を含有する
脂肪族系ポリエステルポリオールと、鎖延長剤と、有機
ジイソシアネートとを反応させて得られるポリウレタン
樹脂を含有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁気記録媒体に関するも
のであり、さらに詳しくは、磁性塗膜と非磁性支持体と
の接着性および耐スクラッチ性に優れた磁気記録媒体に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】磁気記録媒体の磁性層は基本的に、磁性
粉、樹脂結合剤および有機溶剤からなる磁性塗料を芳香
族系ポリエステルフィルム等の非磁性支持体上に塗布、
乾燥して形成される。近年、磁気記録媒体の高記録密度
化に伴い、用いられる磁性粉はより微細化の傾向とな
り、樹脂結合剤には高度な分散性が要求されている。そ
こで、従来から分散性の向上のために、公知のポリウレ
タン樹脂に親水性極性基を含有させる方法が提案されて
いる(特公昭58−41565号公報等参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記方法で
は、分散性が向上する反面、樹脂の親水性が高くなるた
めに非磁性支持体である芳香族ポリエステルフィルムと
の親和性が低下し、磁性塗膜の接着性および耐スクラッ
チ性が悪化するという問題点を有している。
【0004】本発明は、上記問題点を克服して、磁性粉
の分散性が良好で、かつ磁性塗膜と非磁性支持体との接
着性および耐スクラッチ性に優れた磁気記録媒体を提供
することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
の結果、結合剤の成分として、非磁性支持体との親和性
の良好な芳香族ポリエステルポリオールと親水性極性基
を導入した脂肪族系ポリエステルポリオールとを併用し
て得られるポリウレタン樹脂を採用することにより、前
記目的を達成しうる磁気記録媒体が得られることを見い
出し、本発明を完成するに至った。
【0006】すなわち本発明は、非磁性支持体上に磁性
粉と結合剤を主体とする磁性層が形成されてなる磁気記
録媒体において、前記結合剤の成分として、芳香族ポリ
エステルポリオールと、SO3 M基またはCOOM´基
(但し、M、M´はそれぞれ水素原子またはアルカリ金
属原子を表わす)を含有する脂肪族系ポリエステルポリ
オールと、鎖延長剤と、有機ジイソシアネートとを反応
させて得られるポリウレタン樹脂を含有することを特徴
とする磁気記録媒体である。また本発明は、非磁性支持
体上に磁性粉と結合剤を主体とする磁性層が架橋・形成
されてなる磁気記録媒体において、前記結合剤の成分と
して、芳香族ポリエステルポリオールと、SO3 M基ま
たはCOOM´基(但し、M、M´はそれぞれ水素原子
またはアルカリ金属原子を表わす)を含有する脂肪族系
ポリエステルポリオールと、鎖延長剤と、有機ジイソシ
アネートとを反応させて得られるポリウレタン樹脂、お
よび架橋剤を含有することを特徴とする磁気記録媒体で
ある。
【0007】本発明を詳しく説明する。本発明に使用さ
れる芳香族ポリエステルポリオールとしては、例えば、
イソフタル酸、テレフタル酸、オルソフタル酸、ナフタ
レンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸の1種または
2種以上の混合物と、エチレングリコール、プロピレン
グリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタ
ンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、
1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、
2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、
ジエチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジオー
ル、1,4−シクロヘキサンジメタノール等のジオー
ル、またはトリメチロールプロパン、グリセリン等のト
リオールの1種または2種以上の混合物との重縮合反応
によって得られるものが挙げられる。芳香族ポリエステ
ルポリオールの成分である芳香族ジカルボン酸に、アジ
ピン酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸を併用する
と、ポリエステル分子中の芳香環の繰り返しが乱れるた
め、十分な接着性、耐スクラッチ性を有しえなくなる。
特に好ましい芳香族ポリエステルポリオールは、両末端
に水酸基を有する分子量500〜5,000の線状ポリ
エステルジオールである。
【0008】本発明に使用されるSO3 M基またはCO
OM′基(但し、M、M′はそれぞれ水素原子またはア
ルカリ金属原子を表わす)を含有する脂肪族系ポリエス
テルポリオールとは、SO3 M基またはCOOM′基
(但し、M、M′はそれぞれ水素原子またはアルカリ金
属原子を表わす)を含有する原料を除いて脂肪族の原料
化合物から得られる(これらの基を分子内に含有する)
ポリエステルポリオールの1種または2種以上の混合
物、あるいはこのポリエステルポリオールとこれらの基
を分子内に含有しない1種または2種以上の脂肪族ポリ
エステルポリオールとの混合物である。SO3 M基また
はCOOM′基(但し、M、M′はそれぞれ水素原子ま
たはアルカリ金属原子を表わす)を分子内に含有する脂
肪族系ポリエステルポリオールは、具体的には例えば、
エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−
ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチ
ル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオ
ール、ネオペンチルグリコール、2−ブチル−2−エチ
ル−1,3−プロパンジオール、ジエチレングリコー
ル、トリメチロールプロパン、グリセリン等の脂肪族ジ
オールまたは脂肪族トリオールの1種または2種以上の
混合物とコハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライ
ン酸等の脂肪族ジカルボン酸の1種または2種以上の混
合物とを重縮合反応させる際に、その原料の一部または
全部として、2−ナトリウムスルホ−1,4−ブタンジ
オール、2−カリウムスルホ−1,4−ブタンジオー
ル、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロールプロピオ
ン酸ナトリウム、ナトリウムスルホコハク酸等のSO3
M基またはCOOM′基(但し、M、M′はそれぞれ水
素原子またはアルカリ金属原子を表わす)を含有するグ
リコールやジカルボン酸を1種または2種以上用いるこ
とにより得られるものが挙げられる。その原料の一部と
して、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、5−カリウ
ムスルホイソフタル酸等のSO3 M基またはCOOM′
基(但し、M、M′はそれぞれ水素原子またはアルカリ
金属原子を表わす)を含有する芳香族ジカルボン酸を1
種または2種以上用いる場合には、全カルボン酸の50
モル%以内の量で用いることにより得られるものが挙げ
られる。さらには、前記のSO3 M基またはCOOM′
基(但し、M、M′はそれぞれ水素原子またはアルカリ
金属原子を表わす)を含有するグリコールあるいはジカ
ルボン酸を、ε−カプロラクトン、δ−バレロラクトン
等の環状ラクトンモノマーの開環重合反応の開始剤とし
て、あるいは脂肪族ポリエステルポリオールとエステル
交換反応させることによって、得られるものが挙げられ
る。脂肪族系ポリエステルポリオール中へのSO3 M基
またはCOOM′基(但し、M、M′はそれぞれ水素原
子またはアルカリ金属原子を表わす)の導入量は、好ま
しくは2×10-7〜2×10-3mol/gであり、より
好ましくは5×10-7〜1×10-3mol/gである。
これらの基の導入量がこれ以下であると、脂肪族系ポリ
エステルセグメントの親水性が弱いため芳香族ポリエス
テルセグメントと十分な分離状態に至らず、非磁性支持
体との接着性が低下する。一方、これらの基の導入量が
これ以上であると脂肪族系ポリエステルセグメントの親
水性が強すぎるため、有機溶剤への溶解性が悪くなるな
どの欠点を生じる。SO3 M基またはCOOM′基(但
し、M、M′はそれぞれ水素原子またはアルカリ金属原
子を表わす)を分子内に含有する前記脂肪族系ポリエス
テルポリオールの分子量は、500〜5,000の範囲
が特に好ましい。また、SO3 M基またはCOOM′基
(但し、M、M′はそれぞれ水素原子またはアルカリ金
属原子を表わす)を分子内に含有する前記脂肪族系ポリ
エステルポリオールと併用してもよい、これらの基を分
子内に含有しない脂肪族ポリエステルポリオールとして
は、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸
等の脂肪族ジカルボン酸、トリメリット酸、ピロメリッ
ト酸等の脂肪族トリカルボン酸または脂肪族テトラカル
ボン酸の1種または2種以上の混合物とエチレングリコ
ール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオー
ル、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−
ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペ
ンチルグリコール、2−ブチル−2−エチル−1,3−
プロパンジオール、ジエチレングリコール等の脂肪族ジ
オール、またはトリメチロールプロパン、グリセリン等
の脂肪族トリオールの1種または2種以上の混合物との
重縮合反応によって得られるもの、あるいはε−カプロ
ラクトン、δ−バレロラクトン等の環状ラクトンモノマ
ーの開環重合によって得られるものなどが挙げられる。
この脂肪族ポリエステルポリオールの分子量は、500
〜5,000の範囲が特に好ましい。脂肪族ポリエステ
ルポリオールを配合した脂肪族系ポリエステルポリオー
ルの場合、その配合量は、SO3 M基またはCOOM′
基(但し、M、M′はそれぞれ水素原子またはアルカリ
金属原子を表わす)が前記導入量となる範囲とするのが
好ましい。
【0009】芳香族ポリエステルポリオールと脂肪族系
ポリエステルポリオールとの好ましい重量比は1:9〜
9:1であり、より好ましくは2:8〜8:2である。
これらの重量比がこれ以下の場合、芳香族ポリエステル
ポリオールの量が少ないために十分な接着性が得られ
ず、また重量比がこれ以上の場合、粘着力が下がるため
接着性が低下する。
【0010】本発明に使用される鎖延長剤としては、例
えば、分子量500までのジオール、ジアミン、アミノ
アルコール等の1種または2種以上の混合物、具体的に
は、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,
4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−
メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサン
ジオール、ネオペンチルグリコール、2−ブチル−2−
エチル−1,3−プロパンジオール、ジエチレングリコ
ール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シク
ロヘキサンジメタノール、2,2−ジメチロールプロピ
オン酸、2,2−ジメチロールプロピオン酸ナトリウ
ム、2−ナトリウムスルホ−1,4−ブタンジオール、
ヘキサメチレンジアミン、キシレンジアミン、イソホロ
ンジアミン、エチレンジアミン、モノエタノールアミ
ン、N−メチルジエタノールアミン等が挙げられる。
【0011】本発明に使用される有機ジイソシアネート
としては、例えば、2,4−トリレンジイソシアネー
ト、2,6−トリレンジイソシアネート、キシリレン−
1,4−ジイソシアネート、キシリレン−1,3−ジイ
ソシアネート、2,2′−ジフェニルメタンジイソシア
ネート、2,4′−ジフェニルメタンジイソシアネー
ト、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、
4,4′−ジフェニルエーテルジイソシアネート、2−
ニトロジフェニル−4,4′−ジイソシアネート、2,
2′−ジフェニルプロパン−4,4′−ジイソシアネー
ト、3,3′−ジメチルジフェニルメタン−4,4′−
ジイソシアネート、4,4′−ジフェニルプロパンジイ
ソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−
フェニレンジイソシアネート、ナフチレン−1,4−ジ
イソシアネート、ナフチレン−1,5−ジイソシアネー
ト、3,3′−ジメトキシジフェニル−4,4′−ジイ
ソシアネート等の芳香族ジイソシアネート、テトラメチ
レンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネー
ト、リジンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネー
ト、イソホロンジイソシアネート、水添加トリレンジイ
ソシアネート、水添加ジフェニルメタンジイソシアネー
ト、シクロヘキサンジイソシアネート等の脂環族ジイソ
シアネート等の1種または2種以上の混合物が挙げられ
る。本発明にかかるポリウレタン樹脂の製造原料中の有
機ジイソシアネートの量は、好ましくは12〜35重量
%、特に好ましくは14〜30重量%である。有機ジイ
ソシアネートの量がこれ以下の場合、ウレタン結合によ
るポリウレタン樹脂の凝集力が弱いため、耐スクラッチ
性、接着性が低下する。これ以上の場合、凝集力が強す
ぎるため、有機溶剤への溶解性が低下したり、磁性塗料
の高粘度化、高チキソ性のため、塗料化および塗布工程
が困難になる。例え塗布できたとしても接着性が低下す
る。
【0012】本発明にかかるポリウレタン樹脂は、公知
の方法により、ポリエステルポリオールの混合物、鎖延
長剤、および有機ジイソシアネートを溶剤中または無溶
剤中で反応させることにより得られるが、その際のイソ
シアネート基と活性水素基の当量比は好ましくは0.5
〜1.2である。このようにして得られるポリウレタン
樹脂の数平均分子量は、好ましくは5,000〜80,
000、より好ましくは8,000〜60,000であ
る。数平均分子量がこれ以下の場合、耐スクラッチ性が
悪くなり、これ以上の場合は磁性塗料の粘度が高くなる
ため、塗料化および塗布工程が困難になる。
【0013】本発明における結合剤の成分には、前記ポ
リウレタン樹脂以外に、磁気記録媒体の結合剤として通
常用いられる、他のポリウレタン樹脂、塩化ビニル−酢
酸ビニル系共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニル
アルコール系共重合体、ポリビニルブチラール系樹脂、
繊維素系樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェ
ノキシ樹脂、さらに、これら樹脂にSO3 M基、COO
M′基、O=P(OM″)2 基(但し、M、M′はそれ
ぞれ水素原子またはアルカリ金属原子、M″は水素原子
を表わし、アルカリ金属原子または炭化水素基を表わ
す)等の親水性極性基を導入したタイプ等の1種または
2種以上の混合物を併用することができる。
【0014】さらに本発明の結合剤には、結合剤樹脂の
架橋剤として、有機ポリイソシアネート化合物を1種ま
たは2種以上併用することができる。その例として、
2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレン
ジイソシアネート、キシリレン−1,4−ジイソシアネ
ート、キシリレン−1,3−ジイソシアネート、2,
2′−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4′−
ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4′−ジフェ
ニルメタンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルエ
ーテルジイソシアネート、2−ニトロジフェニル−4,
4′−ジイソシアネート、2,2′−ジフェニルプロパ
ン−4,4′−ジイソシアネート、3,3′−ジメチル
ジフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネート、4,
4′−ジフェニルプロパンジイソシアネート、m−フェ
ニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネ
ート、ナフチレン−1,4−ジイソシアネート、ナフチ
レン−1,5−ジイソシアネート、3,3′−ジメトキ
シジフェニル−4,4′−ジイソシアネート等の芳香族
ジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、
ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネ
ート等の脂肪族ジイソシアネート、イソホロンジイソシ
アネート、水添加トリレンジイソシアネート、水添加ジ
フェニルメタンジイソシアネート、シクロヘキサンジイ
ソシアネート等の脂環族ジイソシアネート等の脂環族ジ
イソシアネート等のジイソシアネート類、また、これら
ジイソシアネート類のビュウレット体、環状トリマー
体、ウレトンイミン変成体、ポリメリック体、トリメチ
ロールプロパン等とのアダクト体等が挙げられる。具体
的には、日本ポリウレタン工業製のコロネートL、コロ
ネート3041、コロネートHL等が挙げられる。
【0015】本発明に使用される磁性粉としては、γ−
Fe23 、Co−γ−Fe23、Co−FeO・F
23 等の酸化鉄磁性粉、CrO2 、六方晶系バリウ
ムフェライト微粒子、またはFe、Ni、Co、Fe−
Ni−Co合金、Fe−Mn−Zn合金等のFe、N
i、Coを主成分とするメタル磁性粉等各種の強磁性粉
が挙げられる。
【0016】本発明の磁気記録媒体における結合剤に
は、必要に応じて、帯電防止剤としてカーボン微粒子
を、研磨剤として非極性の金属酸化物微粒子を、摩擦係
数低下のための潤滑剤として高級脂肪酸、脂肪酸エステ
ル、流動パラフィン、シロキサン類およびフルオロカー
ボン類を、分散剤としてレシチン等を添加することがで
きる。
【0017】本発明に使用される非磁性支持体の素材と
してはポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフ
タレート等のポリエステル類、ポリイミド類、ポリアミ
ドイミド類、ポリフェニレンスルフィド類等が挙げら
れ、用途によりテープ、フィルム、シートの形態で用い
られる。特に好ましい非磁性支持体の素材は、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポ
リエステル類である。
【0018】
【実施例】以下に、本発明を実施例により具体的に説明
するが、本発明はこれらの実施例により限定して解釈さ
れるべきものではない、なお、合成例、実施例および比
較例における「部」および「%」はそれぞれ、原則とし
て、「重量部」および「重量%」を示す。使用したポリ
エステルポリオールの組成を表1および表2に示す。
【0019】〈ポリウレタン樹脂の合成〉 合成例1 数平均分子量2,000の芳香族ポリエステルポリオー
ルA(表1参照)1,000部、数平均分子量2,00
0の脂肪族系ポリエステルポリオールF(表2参照)6
51部、鎖延長剤としてネオペンチルグリコール52
部、溶剤としてメチルエチルケトン1,350部及びウ
レタン化触媒としてジオクチル錫ジラウレート0.4部
を50℃で混合したのち、4,4′−ジフェニルメタン
ジイソシアネート322部加え、75℃にて反応させ
た。時間と共に粘度が上昇するので、適時メチルエチル
ケトンおよびトルエン(溶剤)にて希釈して、赤外スペ
クトルで2,275cm-1のイソシアネート基の吸収が
消失するのを確認し、溶剤の仕込み量の合計が4,72
6部になるようにし、淡黄色透明液を得た。このように
して得られたポリウレタン樹脂溶液は固形分30.0
%、粘度800cp/25℃であり、ゲルパーミエーシ
ョンクロマトグラフィー(GPC)によりポリスチレン
換算したその数平均分子量は26,000であった。合
成したポリウレタン樹脂(溶液)1の組成および特性を
表3に示す。
【0020】合成例2 数平均分子量2,000の芳香族ポリエステルポリオー
ルA(表1参照)1,000部、数平均分子量2,00
0の脂肪族系ポリエステルポリオールG(表2参照)3
46部、鎖延長剤としてネオペンチルグリコール35
部、溶剤としてメチルエチルケトン1,081部及びウ
レタン化触媒としてジオクチル錫ジラウレート0.3部
を50℃で混合したのち、4,4′−ジフェニルメタン
ジイソシアネート241部加え、75℃にて反応させ
た。時間と共に粘度が上昇するので、適時メチルエチル
ケトンおよびトルエン(溶剤)にて希釈して、赤外スペ
クトルで2,275cm-1のイソシアネート基の吸収が
消失するのを確認し、溶剤の仕込み量の合計が3,78
4部になるようにし、淡黄色透明液を得た。このように
して得られたポリウレタン樹脂溶液は、固形分29.8
%、粘度2,000cp/25℃であり、GPCにより
ポリスチレン換算したその数平均分子量は12,000
であった。合成したポリウレタン樹脂(溶液)2の組成
および特性を表3に示す。
【0021】合成例3〜11 合成例2と同様な方法で、表1および表2に示すポリエ
ステルポリオール、鎖延長剤および有機ジイソシアネー
トの種類と量を変えてポリウレタン樹脂(溶液)を合成
した。合成したポリウレタン樹脂(溶液)3〜11の組
成および特性を表3および表4に示す。
【0022】
【表1】
【0023】
【表2】
【0024】
【表3】
【0025】
【表4】
【0026】〈磁性塗料の調製および磁性塗膜の評価〉 実施例1 合成例1で得られたポリウレタン樹脂溶液を用いて、下
記の配合割合の組成物をペイントシェーカー(浅田鉄工
製)で5時間分散させ、硬化剤としてコロネート304
1(日本ポリウレタン工業製)を固形分換算で前記ポリ
ウレタン樹脂20部に対して4部加え、2時間混合し
た。得られた磁性塗料をただちに厚さ15μmのポリエ
チレンテレフタレートフィルム上に乾燥膜厚4μmにな
るように塗布し、直ちに2,000ガウスの磁場中を通
過させて配向処理を施し、80℃で4分間乾燥後、さら
に60℃で24時間静置し磁気テープを得た。得られた
磁気テープの光沢度、剥離強度、耐スクラッチ性を評価
した。その測定結果を表5に示す。 磁気記録媒体用配合組成物 磁性粉(Co−γ−Fe23 、BET=33m2 /g) 100部 ポリウレタン樹脂(固形分換算) 20部 メチルエチルケトン 112部 トルエン 84部 シクロヘキサノン 84部
【0027】実施例2〜5、比較例1〜6 実施例1で用いたポリウレタン樹脂溶液の代わりに、合
成例2〜11で得たポリウレタン樹脂溶液を用いて、実
施例1と同様な処方で、磁気テープの光沢度、剥離強
度、耐スクラッチ性を評価した。その測定結果を表5に
示す。実施例6 合成例1で得られたポリウレタン樹脂溶液とエスレック
A(塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合体、積水化学工業
製)を用いて、実施例1と同様な処方で、下記の配合割
合の組成物を調製し、次いで磁気テープを得た。得られ
た磁気テープの光沢度、剥離強度、耐スクラッチ性を評
価した。その測定結果を表6に示す。 磁気記録媒体用配合組成物 磁性粉(Co−FeO・Fe23 、BET=38m2 /g) 100部 ポリウレタン樹脂(固形分換算) 10部 エスレックA 10部 メチルエチルケトン 112部 トルエン 84部 シクロヘキサノン 84部 実施例7〜10、比較例7〜12 実施例6で用いたポリウレタン樹脂溶液の代わりに、合
成例2〜11で得たポリウレタン樹脂溶液を用いて、実
施例6と同様な処方で、磁気テープの光沢度、剥離強
度、耐スクラッチ性を評価した。その測定結果を表6に
示す。評価方法 (1)光沢度:得られた磁気テープの磁性塗膜面を光沢
計を用いて、入射角45度、反射角45度における反射
率を測定した。 (2)剥離強度:得られた磁気テープの磁性塗膜にポリ
アセテート製粘着テープ(幅18mm)を貼り、テンシ
ロン(オリエンテック製)を用いて、粘着テープとベー
スフィルムを200mm/minの引っ張り速度でT型
剥離することにより測定した。 (3)耐スクラッチ性:得られた磁気テープの磁性塗膜
面を表面性測定機(新東科学製)を用いて20回引っ掻
き、表面状態を観察し耐スクラッチ性を評価した。 ○:磁性塗膜面はほとんど傷つかない △:磁性塗膜面はやや傷つく ×:磁性塗膜面はほとんど傷つく
【0028】
【表5】
【0029】
【表6】
【0030】
【発明の効果】本発明の磁気記録媒体の結合剤成分ポリ
ウレタン樹脂においては、親水性極性基セグメントが比
較的ソフトな部位に導入されているために磁性粉に吸着
しやすく、さらには、芳香族ポリエステルセグメントが
親水性極性基セグメントから離れているため、親水性極
性基が芳香族ポリエステルセグメント同士または芳香族
ポリエステルセグメントと支持体との接着を阻害しな
い。そのため、本発明の磁気記録媒体は、磁性粉の分散
性が良好で、かつ磁性塗膜と非磁性支持体との接着性お
よび耐スクラッチ性に優れており、高耐久性を要求され
るビデオテープ、オーディオテープ、コンピューターテ
ープ、フロッピーディスク、磁気カード等として有用で
ある。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性支持体上に磁性粉と結合剤を主体
    とする磁性層が形成されてなる磁気記録媒体において、 前記結合剤の成分として、芳香族ポリエステルポリオー
    ルと、SO3 M基またはCOOM´基(但し、M、M´
    はそれぞれ水素原子またはアルカリ金属原子を表わす)
    を含有する脂肪族系ポリエステルポリオールと、鎖延長
    剤と、有機ジイソシアネートとを反応させて得られるポ
    リウレタン樹脂を含有することを特徴とする磁気記録媒
    体。
  2. 【請求項2】 非磁性支持体上に磁性粉と結合剤を主体
    とする磁性層が架橋・形成されてなる磁気記録媒体にお
    いて、 前記結合剤の成分として、芳香族ポリエステルポリオー
    ルと、SO3 M基またはCOOM´基(但し、M、M´
    はそれぞれ水素原子またはアルカリ金属原子を表わす)
    を含有する脂肪族系ポリエステルポリオールと、鎖延長
    剤と、有機ジイソシアネートとを反応させて得られるポ
    リウレタン樹脂、および架橋剤を含有することを特徴と
    する磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】 前記ポリウレタン樹脂の製造原料中の前
    記有機ジイソシアネートの使用量が12〜35重量%で
    ある請求項1または2に記載の磁気記録媒体。
JP5319207A 1993-11-26 1993-11-26 磁気記録媒体 Pending JPH07153054A (ja)

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