JPH07151491A - 循環冷却水系の運転方法 - Google Patents
循環冷却水系の運転方法Info
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- JPH07151491A JPH07151491A JP5297982A JP29798293A JPH07151491A JP H07151491 A JPH07151491 A JP H07151491A JP 5297982 A JP5297982 A JP 5297982A JP 29798293 A JP29798293 A JP 29798293A JP H07151491 A JPH07151491 A JP H07151491A
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Abstract
食、スケールトラブルを防止する 【構成】 循環冷却水に沈澱皮膜型防食剤及びスケール
防止剤を添加すると共に、補給水の一部として純水を用
いる。 【効果】 循環冷却水系の補給水の一部として純水を適
当量混合することにより、補給水原水中のカルシウム成
分等の防食性イオンを積極的に利用して、沈澱皮膜型防
食剤による防食を可能とする。スケール防止剤によるス
ケール防止効果と共に、沈澱皮膜型防食剤による防食に
当り、スケール成分となる補給水中の硬度成分が利用さ
れて、硬度成分が低減することによって、スケールの析
出も防止される。補給水の全量ではなく一部を純水とす
るため純水コストの低減が図れる。安価な沈澱皮膜型防
食剤を用いて良好な防食効果を得ることができる。
Description
に係り、特に、循環冷却水のブローを不要として、ブロ
ー排水処理コストの低減及び補給水コストの低減を図る
循環冷却水系の運転方法に関する。
により温度が上昇した水を冷却塔で蒸発させ、蒸発潜熱
の放出によって再冷却して循環使用する。この型式は石
油精製工場、石油化学工場、化学工場などにおける製品
の冷却や冷凍機冷媒の冷却などに広く使用されている。
冷却水の濃縮度合を調整してスケール障害や腐食障害を
防止するために、強制ブローにより循環冷却水の一部が
排出されている。そして、冷却塔からの蒸発や飛散によ
り失なわれる水量及びブロー水量に相当する水量の補給
水を供給することにより、系内の保有水量を一定に保っ
ている。
て、ブロー排水の環境への悪影響の懸念から、また、排
水処理コストの低減や節水のためにも、ブローを行わな
いようにすることが望まれている。従って、ブローを行
わずに系内の腐食やスケールトラブルを防止する方法が
望まれている。
ない方法として、防食剤を使用すると共に、補給水とし
て軟水、脱アルカリ軟水、脱アルカリ水又は純水を使用
し、部分濾過することにより、ブローを行わない方法
(特公昭50−35752号公報)が提案されている。
この方法において、防食剤としては重クロム酸塩及び縮
含リン酸塩が使用されている。
2号公報記載の方法では、次のような問題点がある。
め、補給水の供給コストが高くつく。 補給水中に防食成分がないため、重クロム酸塩のよ
うな有害な酸化皮膜型防食剤を使用する必要がある。即
ち、リン酸塩等の沈澱皮膜型防食剤は、安価な防食剤と
して広く使用されているが、沈澱皮膜型防食剤は、カル
シウム硬度が不足すると軟鋼に対する防食効果が著しく
低下し、添加量を大幅に増やして処理する必要があるた
め、軟水補給水には不適当である。
ーを行わずに系内の腐食やスケールトラブルを防止する
方法であって、補給水の供給コストを低減すると共に、
安価な沈澱皮膜型防食剤の使用を可能とする循環冷却水
系の運転方法を提供することを目的とする。
運転方法は、循環冷却水のブローを行なわない循環冷却
水系の運転方法において、循環冷却水に沈澱皮膜型防食
剤及びスケール防止剤を添加すると共に、補給水の一部
として純水を用いることを特徴とする。
は、リン酸系、重合リン酸系、ホスホン酸系、アゾール
系等の各種沈澱皮膜型防食剤を用いることができる。
酸、アクリル酸、メタクリル酸等の不飽和カルボン酸の
ホモポリマー又はこれら不飽和カルボン酸のコポリマ
ー、ターポリマー等を用いることができる。なお、マレ
イン酸系ポリマーはスケール防止剤の他に沈澱皮膜型防
食剤としても作用する。
剤は、対象循環冷却水系の種類や規模によっても異なる
が、通常の場合、循環冷却水に対して純分換算で沈澱皮
膜型防食剤を1〜100mg/l,スケール防止剤を1
〜200mg/lとなるように添加するのが好ましい。
水、水道水、工水、比較的水質の良い排水等を用いるこ
とができ、その一部を逆浸透(RO)膜分離装置やイオ
ン交換樹脂で処理して純水化して用いれば良い。
スケール防止剤を添加すると共に、補給水の一部として
純水を用いることにより、循環冷却水の水質を下記のよ
うに制御するのが好ましい。
くは、1500〜2500μs/cm なお、補給水としては、その対象とする循環冷却水系の
種類や規模、運転条件等によっても異なるが、下記補給
水水質となるように、補給水原水と純水とを混合して供
給するのが好ましい。
部、例えば2〜10%程度を、砂濾過等の濾過手段で濾
過して除濁するのが望ましい。この場合、濾過手段は、
循環冷却水の一部を抜き出して濾過した後再度循環冷却
水系に戻すものであれば良く、例えば、冷却塔の貯水部
から水を抜き出して濾過後再び該貯水部に戻すように設
けるのが好ましい。
を説明する。
一実施例方法を示す系統図である。図1において、符号
10は冷却塔であり。図示しない熱交換器との間には冷
却水供給管12と冷却水戻管14が配設され、冷却水供
給管12に循環ポンプ16が設けられている。
0が設置され、冷却器20の上側に散水器22が設けら
れている、この散水器22には前記冷却水戻管14が接
続されている。冷却器20の下側には散水器22から散
水された冷却水を受ける貯水槽24が設けられており、
該貯水槽24に前記冷却水供給管12が接続されてい
る。この貯水槽24には水位センサ26と導電率センサ
28とが設けられている。また、貯水槽24内の水を抜
き出して濾過した後、濾過水を再び貯水槽24に戻す抜
き出し配管30、濾過器32及び戻し配管34が設けら
れている。36は沈澱皮膜型防食剤及びスケール防止剤
の供給配管である。
0への補給水の供給装置ユニット1を設け、また、この
供給装置ユニット1を冷却塔10の水位センサ26、導
電率センサ28の測定値に基いて自動制御する制御盤1
Aを設けた。
タ2とRO膜分離装置3を備え、配管38より導入され
る補給水原水の一部は、バルブ40及びポンプ42を有
する配管44、カートリッジフィルタ2、ポンプ46及
びバルブ48を備える配管50、RO膜分離装置3を経
て純水化された後、配管52、配管54を経て冷却塔1
0の貯水槽24に送給される。一方、補給水原水の残部
は配管56,54を経て、純水化処理されることなく直
接冷却塔10の貯水槽24に送給される。58,60,
62はバルブ、64は電磁弁、66,68は流量計、7
0,72は導電率センサである。74は予備給水配管で
あり、バルブ74Aを備える。76はRO膜分離装置3
の濃縮水の排出配管である。
26、導電率センサ28の測定値が入力され、この値に
基いて、制御盤1Aから電磁弁64の開閉及びRO膜分
離装置3への給水ポンプ46(或いは更にカートリッジ
フィルタ2への給水ポンプ42)の作動を制御する信号
が出力される。この制御盤には、導電率センサ70,7
2及び流量計66,68の測定値も入力されている。
の貯水槽24内の水の水位及び導電率に応じて、補給水
原水とRO膜分離装置3より得られる純水との混合比を
自動制御して、防食に好適な硬度成分濃度の補給水を冷
却塔10に供給すると共に、配管36より沈澱皮膜型防
食剤及びスケール防止剤を供給することにより、ブロー
を行わずに循環冷却水系内の腐食及びスケール生成を防
止することができる。図2は本発明の循環冷却水系の運
転方法の他の実施例方法を示す系統図であり、図1に示
す部材と同一機能を奏する部材には同一符号を付してあ
る。
に受け、この受水槽4内の水をポンプ42を備える配管
44より抜き出し、カートリッジフィルタ2及び、配管
50を経てRO膜分離装置3に通水して純水化し、配管
78より受水槽4に戻すようにすると共に、この受水槽
4内の水を補給水としてポンプ80を備える配管82よ
り冷却塔10に送給するようにしたものである。
率センサ28の測定値が入力され、この測定値に基いて
ポンプ42の作動を自動制御して、防食に好適な硬度成
分濃度の補給水を冷却塔10に供給すると共に、配管3
6より沈澱皮膜型防食剤及びスケール防止剤を供給する
ことにより、ブローを行わずに循環冷却水系内の腐食及
びスケール生成を効果的に防止する。なお26は水位セ
ンサ(ボールタップ)である。
実施例方法であって、本発明はその要旨を超えない限
り、何ら図示の方法に限定されるものではない。例え
ば、補給水原水の純水化には、RO膜分離装置に限ら
ず、イオン交換樹脂塔(アニオン交換樹脂、カチオン交
換樹脂又は混床式イオン交換樹脂)を用いても良い。
は、別々の配管により冷却塔に供給することもできる。
部として純水を適当量混合することにより、補給水原水
中のカルシウム成分等の防食性イオンを積極的に利用し
て、沈澱皮膜型防食剤による防食を可能とするものであ
る。
カルシウム硬度が不足すると防食効果が著しく低下する
が、本発明の方法においては、補給水の全体を純水とす
るのではなく、補給水の一部を純水とすることにより、
下記,の効果を得る。
分となる補給水中の硬度成分の低減を図り、循環冷却水
系内のスケール生成を防止する効果 補給水原水を用いることにより、補給水中に沈澱皮
膜型防食剤による防食に必要なカルシウム成分を残留さ
せる効果 また、スケール防止剤によるスケール防止効果と共に、
沈澱皮膜型防食剤による防食に当り、スケール成分とな
る補給水中の硬度成分が利用されて硬度成分が低減する
ことによって、スケールの析出も防止される。
に説明する。
環冷却水(保有水量4.2m2 )において、図2に示す
方法を採用して運転を行った。
りである。
水槽4内の水はカートリッジフィルタ2に通水した後、
ポリスルホン製のRO膜を装着したRO膜分離装置3で
処理し、透過水を受水槽4に返送するようにし、冷却塔
10内の水の導電率を監視して、純水製造装置用給水ポ
ンプ42の稼働により、冷却塔10内の水の導電率が2
200〜2450μs/cmとなるように制御盤1Aで
制御した。
に応じて、循環水量の1〜2%/hrの割合で冷却塔1
0に補給した。また、冷却塔10には、スケール防止剤
としてポリマレイン酸(分子量4500)を、また沈澱
皮膜型防食剤として銅用防食剤のベンゾトリアゾールを
各々10mg/lづつ添加した。
部分濾過した。
造装置用給水ポンプ42が稼働した。この運転を3ヶ月
継続したところ、その間の受水槽4内の水質は平均で次
の通りであった。
りであり、従来、3ヶ月間で140m3 のブロー水が系
外に排出される循環冷却水系において、ブローを全く行
うことなく運転を行うことができた。
テストピースと銅製テストピースとを浸漬しておき、そ
の腐食速度を測定したところ、軟鋼テストピースの腐食
速度は3.5mdd,銅製テストピースの腐食速度は
0.2mddと極めて良好な結果を示した。
系の運転方法によれば、ブローを行うことなく循環冷却
水水質を所定の水質範囲に維持することができることか
ら、系内の腐食及びスケール障害を有効に防止すること
ができる。このため、水の高度利用によるブロー排水処
理コストの低減及び補給水コストの低減を図ることがで
き、循環冷却水系の運転コストを大幅に低減することが
できる。
の全量ではなく一部を純水とするため純水コストの低減
が図れ、また、安価な沈澱皮膜型防食剤を用いて良好な
防食効果を得ることができることから、経済的に極めて
有利である。
法を示す系統図である。
方法を示す系統図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 循環冷却水のブローを行なわない循環冷
却水系の運転方法において、循環冷却水に沈澱皮膜型防
食剤及びスケール防止剤を添加すると共に、補給水の一
部として純水を用いることを特徴とする循環冷却水系の
運転方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP29798293A JP3663634B2 (ja) | 1993-11-29 | 1993-11-29 | 循環冷却水系の運転方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JPH07151491A true JPH07151491A (ja) | 1995-06-16 |
JP3663634B2 JP3663634B2 (ja) | 2005-06-22 |
Family
ID=17853612
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP29798293A Expired - Lifetime JP3663634B2 (ja) | 1993-11-29 | 1993-11-29 | 循環冷却水系の運転方法 |
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JP (1) | JP3663634B2 (ja) |
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- 1993-11-29 JP JP29798293A patent/JP3663634B2/ja not_active Expired - Lifetime
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