JPH07151256A - 防食弁 - Google Patents

防食弁

Info

Publication number
JPH07151256A
JPH07151256A JP5329844A JP32984493A JPH07151256A JP H07151256 A JPH07151256 A JP H07151256A JP 5329844 A JP5329844 A JP 5329844A JP 32984493 A JP32984493 A JP 32984493A JP H07151256 A JPH07151256 A JP H07151256A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
valve
valve box
seat
ball
box
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5329844A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeo Hanaoka
威夫 花岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takasago Thermal Engineering Co Ltd
Original Assignee
Takasago Thermal Engineering Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Takasago Thermal Engineering Co Ltd filed Critical Takasago Thermal Engineering Co Ltd
Priority to JP5329844A priority Critical patent/JPH07151256A/ja
Publication of JPH07151256A publication Critical patent/JPH07151256A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Valve Housings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 弁の構成部材に異種金属が使用されている弁
において、防食性能を高めて耐久性の向上を図る。 【構成】 ボール11を内部に回転自在となるように有
している弁箱2の内外周表面、並びに両端部のつば部
6、球座部7の各表面に対して、樹脂ライニングPを施
す。 【効果】 樹脂ライニングによって、弁箱及びその両端
の継手構成部材は他の構成部材から絶縁されるので、自
然電極電位差に起因する腐食電流は発生せず、弁箱、継
手接続部の腐食は防止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、防食性に優れた防食弁
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】水配管に使用される開閉弁には、バタフ
ライ弁やボール弁を始めとして各種の構造のものが数多
く提案されているが、その必要な強度や特性、コスト等
に鑑みて、これら弁における構成部材、例えば弁箱や弁
体、弁棒には、各々相互に異なった異種金属が使用され
ていることが多い。例えば上記構成部材のうち弁体を内
部に保有する弁箱について鋳鉄が使用され、他の構成部
材、例えば弁体にはステンレス鋼、その他の要部には砲
金などが使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで金属の自然電
極電位は、その材質によって異なっており、これら異種
金属が管路内で共存していると、各金属の自然電極電位
差によって擬制陽極となる部分が創出し、卑(負)位の
ものはアノード反応を起こして溶出する。このことは、
管路中に流れる流体の酸性度が大きかったり、その流速
が速い場合に顕著であり、しかも溶接等の溶着箇所や管
路全体がいわゆる開放系にあるときは、さらに一層顕著
であり、防食機能が著しく低下してしまって、耐久性が
劣化していた。
【0004】本発明はかかる点に鑑みてなされたもので
あり、弁の構成部材として異種金属が使用されているボ
ール弁、バタフライ弁であっても、防食機能が高くかつ
これを安定して持続させることのできる防食弁を提供し
て上記問題の解決を図ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1では、貫通孔を中心部に有する球体が弁箱
内に回転自在に設けられ、前記球体の回転によって弁箱
内の流路が遮断自在となるように構成されたボール弁に
おいて、前記弁箱が鋼管を成形加工して構成され、少な
くともこの弁箱に対して、例えばナイロン11〜12な
どの樹脂ライニングが施されていることを特徴とする、
防食弁が提供される。
【0006】請求項2によれば、略円板形状の弁体が弁
箱内に回転自在に設けられ、前記弁体の回転によって弁
箱内の流路が遮断自在となるように構成されたバタフラ
イ弁において、前記弁箱が鋼管を成形加工して構成さ
れ、少なくともこの弁箱に対して上記のような樹脂ライ
ニングが施されていることを特徴とする、防食弁が提供
される。
【0007】かかる場合、請求項3のように、樹脂ライ
ニングに代えて、ニッケル−燐系合金メッキを施しても
よく、また請求項4に記載したように、樹脂ライニング
に代えて、銅−燐系合金メッキを施してもよい。
【0008】前記したように、鋼管の弁箱に対してニッ
ケル−燐系合金メッキや銅−燐系合金メッキを施す場合
には、例えばカニゼンメッキ(化学ニッケルメッキ法の
1つで、General American Transportation Corp.の商
品名)方法を用いることができる。
【0009】さらに請求項5に記載したように、弁箱の
端部に継手構成部材が設けられている場合には、この継
手構成部材表面にも、弁箱表面と同一処理、即ち樹脂ラ
イニングやニッケル−燐系合金メッキ、銅−燐系合金メ
ッキを施してもよい。
【0010】
【作用】請求項1によれば、樹脂は絶縁性能が高いの
で、このような樹脂が弁箱にライニングされていると、
他の部材と弁箱相互が各々異種の金属で構成される。そ
れゆえ両者間に自然電極電位の差があっても、それら相
互間に腐食電流は流れない。従って、自然電極電位差に
基づく防食機能の低下を防止できる。
【0011】請求項2によれば、この場合にも前記請求
項1と同様、その弁箱にライニングされているので、他
の部材と弁箱相互が各々異種の金属で構成されている場
合でも、自然電極電位差に基づく防食機能の低下を防止
できる。
【0012】請求項3によれば、ニッケル−燐系合金メ
ッキの自然電極電位は貴いので、アノード反応を起こさ
ず、鋼管によって構成されている弁箱に対して良好かつ
耐久性のある防食効果をもたらす。また高温の水系に対
しても適用可能である。
【0013】請求項4によっても、前記請求項3の場合
と同様、鋼管によって構成される弁箱に対して、自然電
極電位が貴い銅−燐系合金メッキが施されているので、
やはりアノード反応を起こさず、鋼管に対して良好かつ
耐久性のある防食効果をもたらす。しかも高温の水系に
対しても定期要できる。効果が大きい。
【0014】請求項5によれば、弁箱端部の継手構成部
材に対しても上記のような、樹脂ライニングやニッケル
−燐系合金メッキ、銅−燐系合金メッキが施されている
ので、他の管材と継手による接続をした場合、これら継
手部分が絶縁状態で接続されたり、あるいはまた自然電
極電位が貴い状態での接続であるから、異種金属製の管
材と接続する場合、当該継手接続部分に対しても良好か
つ耐久性のある防食効果が得られるものである。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき説明す
れば、図1は、本実施例にかかるボール弁1の断面を示
しており、このボール弁1に使用された弁箱2は図2に
示したような略管状の形態を有しており、市販鋼管やス
クラップ管などを必要長さに輪切り切断して構成された
ものである。
【0016】この弁箱2の中央に、管体からなるボンネ
ット3が、弁箱2と直交する形で取り付けられている。
図示の例では、溶接によってボンネット3の下端部を弁
箱2の外周に固定することによって取り付けられてい
る。このボンネット3の軸心に対応する弁箱2には、弁
棒4を挿通させる孔5が穿設されている。
【0017】弁箱2の一端部(図2における左側)外周
には、継手構成部材である拡径したつば部6が形成さ
れ、他端部外周(図2における右側)には、大径部7a
と小径部7bを有する段付きリングによって構成される
球座部7が、レーザ溶接によって固着されている。また
弁箱2の内周には、孔5を挟んだ対称位置に、それぞれ
環状の溝8、9が設けられている。
【0018】そして以上の構成に77かかる弁箱2の表
面(内外周表面)とボンネット3の表面(内外周表面)
には、つば部6、球座部7も含めて全面に渡ってナイロ
ン12による樹脂ライニングP(図中、太線で示されて
いる)が施されている。このような樹脂ライニングP
は、例えば流動浸漬法によって容易に実現できる。
【0019】前出ボンネット3内に挿入される弁棒4
は、図1に示したように、上記孔5内を回転自在となる
ように貫通して弁箱2内に突出し、その突出した端部4
aには、流路を構成する貫通孔10を有するボール11
が固定されている。かかる固定にあたっては、貫通孔1
0の軸心と、弁箱2の軸心とが同一平面上にあるように
配置され。なおボンネット3の内部には、その上方端部
に筒状のスペーサ12が装入され、外部からのダボ打ち
によって固定されている。
【0020】図1における状態では、ボール11の貫通
孔10と弁箱2の軸心が一致した状態にあり、この状態
で流路は最大に開放されている。そしてこの状態から弁
棒4を回転させてボール11を90゜回転させると、貫
通孔10は図1における二点鎖線で示す位置に角度を変
え、流路は完全に遮断される。
【0021】ボール11が遮断位置にあるときには、ボ
ール11の外周縁と弁箱2の内周面との間のシールを完
全にする必要があり、そのため本実施例では、ボール1
1を回転自在に支持する弁座となるテフロン製のシート
リング21、22と、これら各シートリング21、22
を弁箱2の内面に固定するための筒状のシートリテーナ
31、32を使用している。
【0022】シートリング21、22は図1、図3に示
したようにそれぞれ同一構成であり、例えばシートリン
グ21についていえば、このシートリング21は全体と
してテフロン製の略輪状ベルトであって、その内周部の
径は前記ボール11の貫通孔10と同一径を有してお
り、かつ当該内周部の一側端縁には、ボール11の表面
と密着する湾曲面21aを有している。そしてこれら各
シートリング21、22はそれぞれ対応する各シートリ
テーナ31、32の一端部によって弁箱2内に固定され
る。
【0023】シートリテーナ31、32もそれぞれ同一
構成であるので、いま図1、図3における左側のシート
リテーナ31についての構成を説明すると、本実施例に
おけるシートリテーナ31は、市販の金属製薄肉パイプ
を所定の短い長さをもって輪切り切断することによって
得られた、全体として短い筒状の形態を有しており、そ
の外径は、前出弁箱2の内径よりも若干小さくなるよう
に設定されている。
【0024】さらにこのシートリテーナ31の一側端面
には、前記シートリング21の端面に接してOリング2
3を押圧する径小の端面部33が形成されており、また
シートリテーナ31の他側寄りには、その外周に環状溝
34が設けられている。この環状溝34の位置は、図1
に示したように、ボール11、シートリング21、22
及びシートリテーナ31、32の弁箱2内への装着がな
されたときに、弁箱2の内周に設けられた前出環状の溝
8、9に応対する位置である。そしてこの環状溝34内
には、Oリング35がはめ込まれている。このOリング
35の外径はシートリテーナ31の外径よりも大きくか
つ弁箱2の内周径よりも小さいものである。
【0025】上記のシートリテーナ31は、さらに中央
部から前記径小の端面部33側にいくにつれて次第にそ
の外径が小さくなるようにテーパ部36が形成されてい
る。そしてこのシートリテーナ31の前記径小の端面部
33によって前出シートリング21は弁箱2の内周に固
定される。
【0026】次に叙上のボール11、シートリング2
1、22及びシートリテーナ31、32の弁箱2内への
装着手順について説明すると、まず図3に示したよう
に、ボール11を挟んで、シートリング21、22及び
シートリテーナ31、32を配置し、例えば図3におけ
る二点鎖線で示されるボルト41とナット42によって
これらを予め一体化させる。かかる場合、これらボルト
41とナット42の締め付け度合いに応じて、ボール1
1の開閉トルクを自由に設定することができるものであ
る。
【0027】なおそのようにボルト41とナット42に
よる一体化の前に、シートリング21、22の他側端面
と、シートリテーナ31、32における各端面部33と
の間(図3におけるQで示される部分)に、予めシール
剤を塗布しておけば、シートリング21、22とシート
リテーナ31、32との間のシール性がさらに向上す
る。
【0028】以上のようにしてボール11の開閉トルク
が所定値に設定されたままで一体化されたボール11、
シートリング21、22及びシートリテーナ31、32
を、そのまま弁箱2内の所定位置、即ち弁棒4の端部が
ボール11の嵌入孔11aに嵌入される位置にまで挿入
する。この場合、既述のようにシートリテーナ31、3
2の外径は、前出弁箱2の内径よりも若干小さくなるよ
うに設定されているから、かかる挿入にあたり、弁箱2
の内周壁に設けられている樹脂ライニングPを傷つける
ことはない。
【0029】そして上記の所定位置に挿入されたとき
に、各シートリテーナ31、32の環状溝34、34に
は、図4に示したように、弁箱2内の環状の溝8、9が
応対しているので、バルジング機によるバルジングによ
ってシートリテーナ31、32を、弁箱2の管壁側(図
5における矢印方向)に膨出させると、図5に示される
ように環状溝34近傍はこの溝8をあたかもダイス型と
するように溝8内に押し出し成形され、シートリテーナ
31は弁箱2の内周壁に強固に固定されるのである。
【0030】このとき環状溝34内にはめ込まれていた
Oリング35は、図5に示したように溝8の底部と圧接
して圧縮変形され、極めて強固なシールが確保される。
そして以上のような固定によって、シートリテーナ31
は弁箱2から抜けでたり、位置ズレすることはなく、ま
たシートリテーナ31、32の各端面部33によるシー
トリング21、22の押さえも強固になる。また以上の
ようなバルジングによる膨出固定であるから、かかる固
定の際にも弁箱2の内周に設けられている樹脂ライニン
グPを傷つけることはない。
【0031】而して図1に示される構造からも明らかな
ように、弁箱2の内外周、さらにはボンネット3の内外
周にも、その表面に樹脂ライニングPが施されているか
ら、弁棒4やシートリテーナ31、32に、弁箱2やボ
ンネット3とは異なった材質の金属を用いても、その間
は絶縁されているから腐食電流は発生せず、この点から
の防食が図れる。
【0032】もちろん弁箱2、ボンネット3の表面にそ
のような樹脂ライニングPが施されているので、上記の
ような異種金属使用に伴う自然電極電位差に基づいた腐
食のみならず、管路内を流れる流体からの保護も図られ
ている。またそのような樹脂ライニングPを施す場合に
は、既述の如く流動浸漬法によって容易にこれを実現す
ることができ、しかもそれに要するコストを低廉に抑え
ることができるものである。
【0033】上記本実施例にかかる上記ボール弁1にお
ける弁箱2の両端部には、それぞれ継手構成部材となる
つば部6と、球座部7が設けられ、しかもこれらつば部
6、球座部7の表面にも、樹脂ライニングPが施されて
いるから、この弁箱2の両端に当該弁箱2とは異なった
金属で構成される他の管体を継手接続する場合にも、該
継手接続部に自然電極電位差に基づいた腐食が発生する
ことを防止できる。
【0034】図6はそのように継手接続した場合の断面
を示しており、弁箱2の球座部7と他の管体51のつば
部52とを向き合わせ、両者間にOリング53を介在さ
せて、これら球座部7とつば部52の外側から、適宜の
分割クランプタイプのハウジング材54を嵌め、この分
割クランプタイプのハウジング材54を、ボルト・ナッ
トなどで締め付けることによって、継手接続がなされ
る。かかる場合、既述の如く弁箱2の球座部7の表面に
は樹脂ライニングPが施されているので、管体51や管
体51のつば部52が弁箱2とは異なった金属で構成さ
れていても、両者間はこの樹脂ライニングPによって絶
縁され、自然電極電位差に起因する腐食を防止すること
ができる。また継手接続自体についても、球座部7とつ
ば部52との間に介在して押圧されたOリング53によ
って高い水密性が確保されており、しかも図示したよう
な球座部7とつば部52との突き合わせであるから、こ
の継手接続は可撓性をも有するものとなっている。
【0035】上記実施例は本発明をボール弁に適用した
例であったが、もちろんその他の弁、例えば開閉操作の
容易性や軽量小型の点で近年利用度が高まっているバタ
フライ弁に対しても本発明は適用可能である。
【0036】図7は本発明を適用したバタフライ弁61
の断面を示しており、このバタフライ弁61に使用され
た弁箱62も、前出実施例と同様、市販鋼管を必要長さ
に切断して構成されたものであり、その両端部にはつば
部63と球座部64が形成されている。またこの弁箱6
の中央には、やはり市販鋼管やスクラップ管などを利用
した管体からなるボンネット65が、弁箱62と直交す
る形で取り付けられている。図示の例では、溶接によっ
てボンネット65の下端部を弁箱62の外周に固定する
ことによって取り付けられている。
【0037】前記ボンネット65の固定にあたっては、
まず弁箱62の所定箇所に円形に平坦部62aをまず形
成し、この平坦部62aの上に前記孔を穿設し、その後
前記ボンネット65を固着するようにすれば、ボンネッ
ト65の端面を特に弁箱2の外形に合わせていわゆる
「鞍形」に成形しなくともよい。従って、極めて簡単に
製造できる。またこのボンネット65の軸心に対応する
弁箱62の箇所には、弁棒66を挿通させる孔が穿設さ
れている。
【0038】一方、このボンネット65に対向した側の
弁箱62の外側にも、円筒状のボトムケース67が前記
ボンネット65の場合と同様に溶接によって取り付けら
れている。かかるボトムケース67固着の際にも、前出
ボンネット65の取付けと同様に、まず弁箱62の所定
箇所に円形に平坦部62bを形成し、この平坦部62b
の上に下部弁棒76挿通用の孔を穿設し、その後前記平
坦部62bにボトムケース67を固着するようにすれ
ば、ボトムケース67の端面を特に弁箱62の外形に合
わせて、いわゆる「鞍形」形状に成形しなくともよい。
【0039】そしてこの弁箱62の内周には、前出実施
例における弁箱2と同様、環状の溝68、69が設けら
れている。弁箱62は以上の構成を有しており、その内
外周表面、並びボンネット65、ボトムケース67の内
外周表面、さらにはつば部63と球座部64の各表面に
は、ナイロン11による樹脂ライニングRが、図中の太
線で示されるように施されている。
【0040】前記ボンネット65内に挿入された弁棒6
6は、前記孔内を回転自在となるように貫通して弁箱6
2内に突出し、その突出した端部には、外形が真円であ
る円板状の弁体71が固定されている。またボンネット
65の内部には、その上方にOリング72を介して軸受
73が挿入され、さらにボンネット65の外方から図中
のXで示されるように、いわゆる「ダボ打ち」によって
軸受73はボンネット65内に固定されている。またこ
のボンネット65の上端部には、前記弁体71の開度を
保持するための開度保持機構74が設けられている。
【0041】一方前記ボトムケース67内にも、Oリン
グ75を介して下部弁棒76が挿入されて弁箱62の管
壁を貫通して軸回りに回転自在となるように挿入され、
当該下部弁棒76の上端部に弁体71の下部が支持され
ている。そして最後にキャップ状のボトムカバー77が
前記ボトムケース67に螺着されている。
【0042】図7における状態では、弁体71は弁箱6
2の流路を遮断する位置にあり、この状態から弁棒66
を90゜回転させると、弁体71は弁箱62内の流路を
最大に開放するようになる。そのように弁体71が遮断
位置にあるときには、弁体71の外周縁と弁箱62の内
周面との間のシールを完全にする必要があり、そのため
ゴム製のシートリング81と、このシートリング81を
弁箱62の内面に固定するための筒状のシートリテーナ
82、83が弁箱62内周に固定されている。これら各
シートリテーナ82、83の固定に当たっては、前出ボ
ール弁の実施例と同様、バルジング機によるバルジング
によって弁箱62内周の環状の溝68、69に対する膨
出成形によってなされている。
【0043】この第2の実施例にかかるバタフライ弁6
1の場合でも、弁箱62の内外周表面には、ナイロン1
1による樹脂ライニングRが施されているので、例えば
弁体71やシートリテーナ82、83を、弁箱62とは
異なった金属で構成しても、既述の実施例と同様、自然
電極電位差に基づく腐食が発生するのを防止でき、耐久
性が向上している。またシートリテーナ82、83の固
定に当たっては、前出実施例と同様バルジングによる溝
68、69への膨出加工であるから、樹脂ライニングR
は弁の組み付け過程において傷つくことはないものであ
る。
【0044】もちろんこの第2実施例の場合も、弁箱6
2の両端部に夫々つば部63と球座部64が形成されて
いるから、前出第1実施例と全く同様にして、図7に示
したように、2点鎖線で示された他の管体91、92と
可撓性のある継手接続が可能である。
【0045】即ち、他の管体91の接続端部に、弁箱6
2のつば部63と例えば相似形のテーパ状に開口したつ
ば部93を形成しておき、球座部64のへこみ部64a
にOリング94を装着し、他の管体91のつば部93と
球座部64とを向き合わせ、これらつば部93と球座部
64の外側から、例えば2つの半割半円体によって構成
されたれハウジング95をかぶせ、このハウジング95
を締め付け固定するだけで、継手接続が完了する。従っ
て、現場での施工性が良好である。
【0046】さらにかかる継手接続は、図1の2点鎖線
で示された管体92のように、その管径が弁箱62と異
なっている場合でも、支障なく継手接続することが可能
となっている。
【0047】上記各実施例は、樹脂ライニングを施した
場合を示していたが、かかる樹脂ライニングに代えて、
例えばニッケル−燐系合金メッキを施したり、銅−燐系
合金メッキを施してもよい。これらの場合には、自然電
極電位差に起因する腐食の防止の他に、使用環境や流路
を流れる流体が高温の場合であっても適用できる効果が
得られる。また例えばニッケル−燐合金そのもので弁箱
を構成するよりも、製造コストをはるかに低くできるメ
リットもある。
【0048】
【発明の効果】請求項1によれば、ボール弁における弁
箱と他の構成部材とが各々異なった金属で構成されてい
ても、それら相互間に腐食電流は流れず、自然電極電位
差に基づく防食機能の低下を防止できる。また弁箱自体
は鋼管を適宜成形加工することによって構成されている
から、市販鋼管やスクラップ管から製造でき、樹脂ライ
ニングの容易性と相俟って、極めて安価な製品を提供す
ることができる。
【0049】請求項2によれば、バタフライ弁に弁箱と
他の構成部材とが各々異なった金属で構成されていて
も、請求項1の場合と同様、それら相互間に腐食電流は
流れないので、自然電極電位差に基づく防食機能の低下
を防止でき、高い防食機能を維持できる。また弁箱自体
は鋼管を適宜成形加工することによって構成されている
から、市販鋼管やスクラップ管から製造でき、樹脂ライ
ニングの容易性と相俟って、極めて安価な製品を提供す
ることができる。
【0050】請求項3によれば、アノード反応を起こさ
ないボール弁やバタフライ弁となっており、良好かつ耐
久性のある防食機能を発揮する。また高温の水系に対し
ても適用可能である。
【0051】請求項4によっても、アノード反応を起こ
さないボール弁やバタフライ弁となっており、良好かつ
耐久性のある防食機能を発揮する。また高温の水系に対
しても適用可能である。
【0052】請求項5によれば、弁箱端部の継手構成部
材に対しても、それぞれ対応する上記各請求項の効果が
得られるので、異種金属からなる他の管材と継手による
接続をした場合、当該継手接続部分の腐食をも防止する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例にかかるボール弁の構造を示す縦断面図
である。
【図2】実施例にかかるボール弁に使用した弁箱の縦断
面図である。
【図3】実施例にかかるボール弁の弁箱内に挿入する前
に、ボール、シートリング、シートリテーナを一体化し
た様子を示す縦断面図である。
【図4】シートリテーナを膨出させる前の様子を示すた
めのシートリテーナの環状溝の拡大説明図である。
【図5】シートリテーナを膨出させた後の様子を示すた
めのシートリテーナの環状溝の拡大説明図である。
【図6】実施例にかかるボール弁の弁箱端部と他の管体
とを継手接続した様子を示す要部縦断面図である。
【図7】他の実施例にかかるバタフライ弁の構造を示す
縦断面図である。
【符号の説明】
1 ボール弁 2 弁箱 3 ボンネット 4 弁棒 6 つば部 7 球座部 8 溝 9 溝 10 貫通孔 11 ボール 21 シートリング 22 シートリング 31 シートリテーナ 32 シートリテーナ 34 環状溝 35 Oリング P 樹脂ライニング

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 貫通孔を中心部に有する球体が弁箱内に
    回転自在に設けられ、前記球体の回転によって弁箱内の
    流路が遮断自在となるように構成されたボール弁におい
    て、前記弁箱が鋼管を成形加工して構成され、少なくと
    もこの弁箱に対して樹脂ライニングが施されていること
    を特徴とする、防食弁。
  2. 【請求項2】 略円板形状の弁体が弁箱内に回転自在に
    設けられ、前記弁体の回転によって弁箱内の流路が遮断
    自在となるように構成されたバタフライ弁において、 前記弁箱が鋼管を成形加工して構成され、少なくともこ
    の弁箱に対して樹脂ライニングが施されていることを特
    徴とする、防食弁。
  3. 【請求項3】 樹脂ライニングに代えて、ニッケル−燐
    系合金メッキが施されていることを特徴とする、請求項
    1又は2に記載の防食弁。
  4. 【請求項4】 樹脂ライニングに代えて、銅−燐系合金
    メッキが施されていることを特徴とする、請求項1又は
    2に記載の防食弁。
  5. 【請求項5】 弁箱の端部に継手構成部材が設けられ、
    この継手構成部材表面にも、弁箱表面と同一処理が施さ
    れていることを特徴とする、請求項1、2、3又は4に
    記載の防食弁。
JP5329844A 1993-12-01 1993-12-01 防食弁 Pending JPH07151256A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5329844A JPH07151256A (ja) 1993-12-01 1993-12-01 防食弁

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5329844A JPH07151256A (ja) 1993-12-01 1993-12-01 防食弁

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07151256A true JPH07151256A (ja) 1995-06-13

Family

ID=18225871

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5329844A Pending JPH07151256A (ja) 1993-12-01 1993-12-01 防食弁

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07151256A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003517144A (ja) * 1999-12-15 2003-05-20 ワッツ インヴェストメント カンパニー 逆流防止アセンブリ
JP2005315359A (ja) * 2004-04-28 2005-11-10 Chiyoda Kucho Kiki Kk バルブ装置
KR100784407B1 (ko) * 2005-05-11 2007-12-13 신관철 볼 밸브
CN112145734A (zh) * 2019-06-28 2020-12-29 中核核电运行管理有限公司 一种耐冲刷腐蚀的陶瓷球阀

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61116269U (ja) * 1984-12-29 1986-07-22
JPS6237673U (ja) * 1985-08-26 1987-03-05
JPS63150172U (ja) * 1987-03-23 1988-10-03
JPH0297778A (ja) * 1988-10-05 1990-04-10 Tomoe Gijutsu Kenkyusho:Kk バタフライ弁及びその製造方法
JPH0550255U (ja) * 1991-12-16 1993-07-02 愛三工業株式会社 湯水混合栓

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61116269U (ja) * 1984-12-29 1986-07-22
JPS6237673U (ja) * 1985-08-26 1987-03-05
JPS63150172U (ja) * 1987-03-23 1988-10-03
JPH0297778A (ja) * 1988-10-05 1990-04-10 Tomoe Gijutsu Kenkyusho:Kk バタフライ弁及びその製造方法
JPH0550255U (ja) * 1991-12-16 1993-07-02 愛三工業株式会社 湯水混合栓

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003517144A (ja) * 1999-12-15 2003-05-20 ワッツ インヴェストメント カンパニー 逆流防止アセンブリ
JP2005315359A (ja) * 2004-04-28 2005-11-10 Chiyoda Kucho Kiki Kk バルブ装置
KR100784407B1 (ko) * 2005-05-11 2007-12-13 신관철 볼 밸브
CN112145734A (zh) * 2019-06-28 2020-12-29 中核核电运行管理有限公司 一种耐冲刷腐蚀的陶瓷球阀

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4703235B2 (ja) バタフライバルブ
JP5505605B2 (ja) バタフライバルブ
EP0000098B1 (en) Tight shutoff butterfly valve
KR100497604B1 (ko) 볼 밸브 제조방법
US3069129A (en) Valve construction having fluid pressure and spring bias seals
US5553898A (en) Hot-tapping sleeve
US3913610A (en) Butterfly valve
JPH07151256A (ja) 防食弁
US3069128A (en) Butterfly valve seal construction
JP2008002512A (ja) バルブ用締結部材及びそれを用いたバタフライバルブ
JPH09222174A (ja) 溶接形ボール弁
JP4276014B2 (ja) 分水栓
JP3195701B2 (ja) 管路構成材
JP2008309224A (ja) ボールバルブ
JP3195712B2 (ja) 管継手の製造方法
JP2556972Y2 (ja) 回転弁の接続構造
JPH06129575A (ja) 管継手構造
JP3108402B2 (ja) バタフライ弁装置
JP2005027769A (ja) スプリンクラー用フレキユニット
JP2527277Y2 (ja) ねじ込み形バタフライ弁
JP2931179B2 (ja) ボール弁の組付方法
US20060102868A1 (en) Parts for fluid
JPH0193692A (ja) 管継手
JPH0332861Y2 (ja)
JPH10185041A (ja) 外側体と内側体の接続装置

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20020903