JPH07150813A - 塔状構造物の架設工法及びその装置 - Google Patents
塔状構造物の架設工法及びその装置Info
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- JPH07150813A JPH07150813A JP29967293A JP29967293A JPH07150813A JP H07150813 A JPH07150813 A JP H07150813A JP 29967293 A JP29967293 A JP 29967293A JP 29967293 A JP29967293 A JP 29967293A JP H07150813 A JPH07150813 A JP H07150813A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 塔状構造物の架設工数及び工期を減少するこ
と、吊り上げ中の構造ブロックの揺れ防止、稼動率の向
上。 【構成】 架設対象塔状構造物の一部をなす円柱３−１
にタワークレン１を設置し、タワークレン１に足場機構
１１を連結し、またタワークレン１の下部に開閉式防雨
カバー１３を設け、更に架設対象塔状構造物の外筒４に
ガイドレール１５を設けることにより、ジャッキアップ
機構２によりタワークレン１と一緒に足場機構１１と開
閉式防雨カバー１３が上昇するので、ガイドレール１５
で構造ブロック３ａ，４ａの揺れを抑制し、タワークレ
ン１で吊り上げて順次建て付けを行い、これと併行し
て、予め足場機構１１に搭載する水平梁５を各層に建て
付ける。また、降雨時に開閉式防雨カバー１３により架
設作業領域を被覆し、作業を続行する。
と、吊り上げ中の構造ブロックの揺れ防止、稼動率の向
上。 【構成】 架設対象塔状構造物の一部をなす円柱３−１
にタワークレン１を設置し、タワークレン１に足場機構
１１を連結し、またタワークレン１の下部に開閉式防雨
カバー１３を設け、更に架設対象塔状構造物の外筒４に
ガイドレール１５を設けることにより、ジャッキアップ
機構２によりタワークレン１と一緒に足場機構１１と開
閉式防雨カバー１３が上昇するので、ガイドレール１５
で構造ブロック３ａ，４ａの揺れを抑制し、タワークレ
ン１で吊り上げて順次建て付けを行い、これと併行し
て、予め足場機構１１に搭載する水平梁５を各層に建て
付ける。また、降雨時に開閉式防雨カバー１３により架
設作業領域を被覆し、作業を続行する。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は塔状構造物の架設工法及
びその装置に関し、例えば外装板付高層煙突や大口径高
層煙突等の各種塔状構造物の架設作業に適用して有用な
ものである。
びその装置に関し、例えば外装板付高層煙突や大口径高
層煙突等の各種塔状構造物の架設作業に適用して有用な
ものである。
【０００２】
【従来の技術】図７を参照して、従来の外装板付高層煙
突の架設工法を説明する。図７に示される煙突は適宜な
本数の内筒０３を外筒０４等の外装板で化粧しているの
で、美観型煙突と称されており、以下このように表記す
る。なお、各内筒０３は複数の内筒ブロック０３ａによ
り構成され、外筒０４は複数の分割ブロック０４ａによ
り構成されている。また各種梁材０５が適宜使用されて
いる。架設に際してまず、図示省略のクローラクレン等
により或る１つの内筒０３を或る高さまで建て付けてこ
の内筒０３の頂部にポストクレン０１を設置し、その
後、このポストクレン付内筒０３を図示省略のジャッキ
アップ装置により持ち上げ、その隙間に台車０２で搬入
した内筒ブロック０３ａを挿入する。この内筒ブロック
０３ａの挿入を順次繰り返すことにより、ポストクレン
付内筒０３を先行して架設する。次に、ポストクレン０
１を用いて、外筒０４の分割ブロック０４ａを吊り上げ
順次上乗せして建て付け、また同様に隣接する他の内筒
０３についても内筒ブロック０３ａを吊り上げ順次上乗
せして建て付け、更に各種梁材０５を吊り上げ順次建て
付けてゆく。
突の架設工法を説明する。図７に示される煙突は適宜な
本数の内筒０３を外筒０４等の外装板で化粧しているの
で、美観型煙突と称されており、以下このように表記す
る。なお、各内筒０３は複数の内筒ブロック０３ａによ
り構成され、外筒０４は複数の分割ブロック０４ａによ
り構成されている。また各種梁材０５が適宜使用されて
いる。架設に際してまず、図示省略のクローラクレン等
により或る１つの内筒０３を或る高さまで建て付けてこ
の内筒０３の頂部にポストクレン０１を設置し、その
後、このポストクレン付内筒０３を図示省略のジャッキ
アップ装置により持ち上げ、その隙間に台車０２で搬入
した内筒ブロック０３ａを挿入する。この内筒ブロック
０３ａの挿入を順次繰り返すことにより、ポストクレン
付内筒０３を先行して架設する。次に、ポストクレン０
１を用いて、外筒０４の分割ブロック０４ａを吊り上げ
順次上乗せして建て付け、また同様に隣接する他の内筒
０３についても内筒ブロック０３ａを吊り上げ順次上乗
せして建て付け、更に各種梁材０５を吊り上げ順次建て
付けてゆく。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述した如
く、従来の工法では、１台のポストクレン０１によって
複数本の内筒，外筒及び各種梁材等の全ての部材０３
ａ，０４ａ，０５を１個ずつ順次吊り上げて建て付けを
行うことになり、併行作業ができないので、架設作業の
効率が悪く、多大の工数及び工期を要するという問題が
ある。また、ポストクレン０１で内筒ブロック０３ａ，
外筒の分割ブロック０４ａ等の構造ブロックを吊り上げ
る際、風等によって揺れが生じるという問題がある。更
に、雨天時には作業領域に雨が当るため、架設作業がで
きず、稼動率が低下するという問題がある。本発明は上
述した課題を解決することを目的とする。
く、従来の工法では、１台のポストクレン０１によって
複数本の内筒，外筒及び各種梁材等の全ての部材０３
ａ，０４ａ，０５を１個ずつ順次吊り上げて建て付けを
行うことになり、併行作業ができないので、架設作業の
効率が悪く、多大の工数及び工期を要するという問題が
ある。また、ポストクレン０１で内筒ブロック０３ａ，
外筒の分割ブロック０４ａ等の構造ブロックを吊り上げ
る際、風等によって揺れが生じるという問題がある。更
に、雨天時には作業領域に雨が当るため、架設作業がで
きず、稼動率が低下するという問題がある。本発明は上
述した課題を解決することを目的とする。
【０００４】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の塔状構造物の架設工法は、既設塔状構造物
に設置したクレンで架設対象塔状構造物の構造ブロック
を吊り上げ、順次上乗せしながら前記架設対象塔状構造
物を架設してゆく工法であって、前記クレンを既設塔状
構造物に沿って上昇機構により上昇させること、及び、
前記クレンに足場機構を連結し、前記架設対象塔状構造
物各層に配設される梁部材を足場機構と一緒に前記上昇
機構により上昇させること、を特徴とする。また、上記
目的を達成するために、本発明の他の塔状構造物の架設
工法は、前記既設塔状構造物が架設対象塔状構造物の一
部をなす円筒構造物であり、前記クレーンがタワークレ
ンであり、前記上昇機構が円筒構造物に予め定ピッチで
設けたガイド穴を利用して伸縮するジャッキ機構であ
り、前記足場機構が複数段の作業足場を有するものであ
ることを特徴とする。更に、上記目的を達成するめに、
本発明の更に他の塔状構造物の架設工法は、前記構造ブ
ロックを架設対象塔状構造物の側面に沿って設置した揺
れ止め機構でガイドしながら吊り上げることを特徴とす
る。
め、本発明の塔状構造物の架設工法は、既設塔状構造物
に設置したクレンで架設対象塔状構造物の構造ブロック
を吊り上げ、順次上乗せしながら前記架設対象塔状構造
物を架設してゆく工法であって、前記クレンを既設塔状
構造物に沿って上昇機構により上昇させること、及び、
前記クレンに足場機構を連結し、前記架設対象塔状構造
物各層に配設される梁部材を足場機構と一緒に前記上昇
機構により上昇させること、を特徴とする。また、上記
目的を達成するために、本発明の他の塔状構造物の架設
工法は、前記既設塔状構造物が架設対象塔状構造物の一
部をなす円筒構造物であり、前記クレーンがタワークレ
ンであり、前記上昇機構が円筒構造物に予め定ピッチで
設けたガイド穴を利用して伸縮するジャッキ機構であ
り、前記足場機構が複数段の作業足場を有するものであ
ることを特徴とする。更に、上記目的を達成するめに、
本発明の更に他の塔状構造物の架設工法は、前記構造ブ
ロックを架設対象塔状構造物の側面に沿って設置した揺
れ止め機構でガイドしながら吊り上げることを特徴とす
る。
【０００５】一方、上記目的を達成するために、本発明
の塔状構造物の架設装置は、既設塔状構造物に設置さ
れ、架設対象塔状構造物の構造ブロックを吊り上げるク
レンと、このクレンを既設塔状構造物に沿って上昇させ
る上昇機構と、このクレンに連結され、前記架設対象塔
状構造物各層に配設される梁部材が搭載される１段以上
の作業足場を有する足場機構と、を具備することを特徴
とする。また、上記目的を達成するために、本発明の他
の塔状構造物の架設装置は、前記クレンの下部に開閉可
能な防雨カバーを具備することを特徴とする。更に、上
記目的を達成するために、本発明の更に他の塔状構造物
の架設装置は、前記架設対象塔状構造物の構造ブロック
の吊り上げ用揺れ止め機構を該架設対象塔状構造物の側
面に備えること、並びに前記既設塔状構造物が架設対象
塔状構造物の一部をなす円筒構造物であり、前記クレン
がタワークレンであり、前記上昇機構が円筒構造物に予
め定ピッチで設けたガイド穴を利用して伸縮するジャッ
キ機構であることを特徴とする。
の塔状構造物の架設装置は、既設塔状構造物に設置さ
れ、架設対象塔状構造物の構造ブロックを吊り上げるク
レンと、このクレンを既設塔状構造物に沿って上昇させ
る上昇機構と、このクレンに連結され、前記架設対象塔
状構造物各層に配設される梁部材が搭載される１段以上
の作業足場を有する足場機構と、を具備することを特徴
とする。また、上記目的を達成するために、本発明の他
の塔状構造物の架設装置は、前記クレンの下部に開閉可
能な防雨カバーを具備することを特徴とする。更に、上
記目的を達成するために、本発明の更に他の塔状構造物
の架設装置は、前記架設対象塔状構造物の構造ブロック
の吊り上げ用揺れ止め機構を該架設対象塔状構造物の側
面に備えること、並びに前記既設塔状構造物が架設対象
塔状構造物の一部をなす円筒構造物であり、前記クレン
がタワークレンであり、前記上昇機構が円筒構造物に予
め定ピッチで設けたガイド穴を利用して伸縮するジャッ
キ機構であることを特徴とする。
【０００６】
【作用】上述した架設工法及び架設装置によれば、タワ
ークレン等のクレンはジャッキ機構等の上昇機構によ
り、既設塔状構造物例えば架設対象塔状構造物の一部を
なす既設の円筒構造物に沿って上昇する。また、架設対
象塔状構造物の構造ブロックはタワークレン等のクレン
で順次吊り上げられ、架設対象塔状構造物各層の梁部材
は足場機構に搭載されて足場機構と一緒にジャッキ機構
等の上昇機構で上昇される。従って、吊り上げられた構
造ブロックは足場機構の作業足場において順次上乗せし
て建て付け、梁部材はクレンの上昇に伴い作業足場にお
いて順次取り付けることができ、併行作業が可能とな
る。また、構造ブロックの吊り上げは揺れ止め機構でガ
イドされる。これにより、風等を受けても揺れがなくな
る。更に、降雨時には防雨カバーを開くことができ、こ
れにより架設作業範囲が被覆されて、雨水等の降り込み
が防止される。従って、全天候型の架設作業が実現す
る。
ークレン等のクレンはジャッキ機構等の上昇機構によ
り、既設塔状構造物例えば架設対象塔状構造物の一部を
なす既設の円筒構造物に沿って上昇する。また、架設対
象塔状構造物の構造ブロックはタワークレン等のクレン
で順次吊り上げられ、架設対象塔状構造物各層の梁部材
は足場機構に搭載されて足場機構と一緒にジャッキ機構
等の上昇機構で上昇される。従って、吊り上げられた構
造ブロックは足場機構の作業足場において順次上乗せし
て建て付け、梁部材はクレンの上昇に伴い作業足場にお
いて順次取り付けることができ、併行作業が可能とな
る。また、構造ブロックの吊り上げは揺れ止め機構でガ
イドされる。これにより、風等を受けても揺れがなくな
る。更に、降雨時には防雨カバーを開くことができ、こ
れにより架設作業範囲が被覆されて、雨水等の降り込み
が防止される。従って、全天候型の架設作業が実現す
る。
【０００７】
【実施例】以下、図面を参照して本発明に係る塔状構造
物の架設工法及びその装置を説明する。図面中、図１に
は美観型煙突の架設装置の側面が示され、図２には架設
装置の上面が示され、図３には架設装置の揺れ止め機構
の詳細が示され、図４には架設装置のタワークレンのジ
ャッキアップ機構の側面が示され、図５には同タワーク
レンのジャッキアップ機構の上面が示され、図６には架
設装置の屋根補強材の例が示されている。
物の架設工法及びその装置を説明する。図面中、図１に
は美観型煙突の架設装置の側面が示され、図２には架設
装置の上面が示され、図３には架設装置の揺れ止め機構
の詳細が示され、図４には架設装置のタワークレンのジ
ャッキアップ機構の側面が示され、図５には同タワーク
レンのジャッキアップ機構の上面が示され、図６には架
設装置の屋根補強材の例が示されている。
【０００８】図１及び図２から判るように、本実施例の
架設対象である美観型煙突は複数（図では４本）の内筒
３と、その中央の昇降用エレベータを設置するための円
柱３−１と、これら内筒３及び円柱３−１を取り囲む外
装板としての外筒４と、煙突高さ方向の各層毎に配設さ
れる複数の水平梁５とを主要部材として構成される。各
内筒３は内筒ブロック３ａの積み重ねによって構成さ
れ、また円柱３−１は上昇機構用ガイド穴３−１ａを有
する円柱ブロック３−１ｂの積み重ねによって構成さ
れ、外筒４はその分割ブロック４ａの組み合せによって
構成される。更に、外筒４は複数の柱４−１で補強さ
れ、その内周には高さ方向の所定間隔毎に複数の水平リ
ング１２が取り付けられ、外筒４の外壁には補強用の柱
４−１に沿ってガイドレール１５が取り付けられる。
架設対象である美観型煙突は複数（図では４本）の内筒
３と、その中央の昇降用エレベータを設置するための円
柱３−１と、これら内筒３及び円柱３−１を取り囲む外
装板としての外筒４と、煙突高さ方向の各層毎に配設さ
れる複数の水平梁５とを主要部材として構成される。各
内筒３は内筒ブロック３ａの積み重ねによって構成さ
れ、また円柱３−１は上昇機構用ガイド穴３−１ａを有
する円柱ブロック３−１ｂの積み重ねによって構成さ
れ、外筒４はその分割ブロック４ａの組み合せによって
構成される。更に、外筒４は複数の柱４−１で補強さ
れ、その内周には高さ方向の所定間隔毎に複数の水平リ
ング１２が取り付けられ、外筒４の外壁には補強用の柱
４−１に沿ってガイドレール１５が取り付けられる。
【０００９】本発明の架設工法及び架設装置を用いる前
に、或る高さまで円柱ブロック３−１ｂを上架し溶接ま
たはボルト接合により連結しておき、これを既設塔状構
造物として利用する。
に、或る高さまで円柱ブロック３−１ｂを上架し溶接ま
たはボルト接合により連結しておき、これを既設塔状構
造物として利用する。
【００１０】本実施例ではクレンとしてタワークレン１
を用いており、従ってタワークレン１がその下部に有す
るジャッキアップ機構２が上昇機構となる。タワークレ
ン１は円柱３−１に設置され、円柱３−１のガイド穴３
−１ａを利用して、ジャッキアップ機構２により昇降自
在となっている。ジャッキアップ機構２の詳細について
は、図４及び図５を参照して後で説明する。このタワー
クレン１を用いて、取り付け前の内筒ブロック３ａと外
筒の分割ブロック４ａを吊り上げ、既設の内筒３上ある
いは外筒４に順次上乗せして建て付けを行う。
を用いており、従ってタワークレン１がその下部に有す
るジャッキアップ機構２が上昇機構となる。タワークレ
ン１は円柱３−１に設置され、円柱３−１のガイド穴３
−１ａを利用して、ジャッキアップ機構２により昇降自
在となっている。ジャッキアップ機構２の詳細について
は、図４及び図５を参照して後で説明する。このタワー
クレン１を用いて、取り付け前の内筒ブロック３ａと外
筒の分割ブロック４ａを吊り上げ、既設の内筒３上ある
いは外筒４に順次上乗せして建て付けを行う。
【００１１】一方、タワークレン１下部のジャッキアッ
プ機構２の下部には連結材６を吊り下げ、上下２段の作
業足場１１ａ，１１ｂからなる足場機構１１を連結材６
により吊り下げて支持している。この足場機構１１の下
段作業足場１１ｂの下部側には、複数の水平梁５を各層
分毎に一括し且つ多段に重ねて支持するための水平梁支
持機構２８を設置してある。
プ機構２の下部には連結材６を吊り下げ、上下２段の作
業足場１１ａ，１１ｂからなる足場機構１１を連結材６
により吊り下げて支持している。この足場機構１１の下
段作業足場１１ｂの下部側には、複数の水平梁５を各層
分毎に一括し且つ多段に重ねて支持するための水平梁支
持機構２８を設置してある。
【００１２】また、タワークレン１のジャッキアップ機
構２の下部には、開閉式屋根１３ａを有する開閉式防雨
カバー１３を設けてある。この防雨カバー１３は降雨時
に架設作業領域を被覆するものであり、内筒ブロック３
ａ等を吊り上げて上乗せする際には開閉式屋根１３ａを
開き、そこを通して内筒ブロック３ａ等を吊り下げる。
防雨カバー１３には、図６に示すようにトラス構造で軽
量化し且つ解体容易のために小さい部材で構成した屋根
補強材１３ｂを用いている。
構２の下部には、開閉式屋根１３ａを有する開閉式防雨
カバー１３を設けてある。この防雨カバー１３は降雨時
に架設作業領域を被覆するものであり、内筒ブロック３
ａ等を吊り上げて上乗せする際には開閉式屋根１３ａを
開き、そこを通して内筒ブロック３ａ等を吊り下げる。
防雨カバー１３には、図６に示すようにトラス構造で軽
量化し且つ解体容易のために小さい部材で構成した屋根
補強材１３ｂを用いている。
【００１３】更に、図３に示されるように、外筒４の外
壁には揺れ止め機構としてガイドレール１５を取り付け
てあり、このガイドレール１５に吊り上げ中の内筒ブロ
ック３ａまたは分割ブロック４ａ等のガイド１６が摺動
自在に嵌合する。従って、タワークレン１によりこれら
の構造ブロック３ａ，４ａ等を吊り上げる際、ガイドレ
ール１５にガイド１６を嵌合させ、ガイド１６と内筒ブ
ロック３ａまたは分割ブロック４ａ等とをワイヤ等で連
結して、ガイドレール１５に沿って吊り上げることがで
きる。これにより、風等による揺れを極力小さく抑える
ことができる。
壁には揺れ止め機構としてガイドレール１５を取り付け
てあり、このガイドレール１５に吊り上げ中の内筒ブロ
ック３ａまたは分割ブロック４ａ等のガイド１６が摺動
自在に嵌合する。従って、タワークレン１によりこれら
の構造ブロック３ａ，４ａ等を吊り上げる際、ガイドレ
ール１５にガイド１６を嵌合させ、ガイド１６と内筒ブ
ロック３ａまたは分割ブロック４ａ等とをワイヤ等で連
結して、ガイドレール１５に沿って吊り上げることがで
きる。これにより、風等による揺れを極力小さく抑える
ことができる。
【００１４】図４，図５に示すように、ジャッキアップ
機構２は伸縮作動する複数のジャッキ７ａと、上下クラ
ンプ装置８とを備えている。各ジャッキ７ａは円柱３−
１の外側に配置される。上下クランプ装置８は上下の係
止ピン８ａと、係止ピン作動用のシリンダ８ｂとを有す
る。従って、ジャッキ７ａの伸縮動作に対応させて上下
の係止ピン８ａを円柱３−１の一定ピッチのガイド穴３
−１ａに入れたり抜いたりすることにより、ジャッキア
ップ機構２と一緒にタワークレン１が円柱３−１に沿っ
て昇降する。
機構２は伸縮作動する複数のジャッキ７ａと、上下クラ
ンプ装置８とを備えている。各ジャッキ７ａは円柱３−
１の外側に配置される。上下クランプ装置８は上下の係
止ピン８ａと、係止ピン作動用のシリンダ８ｂとを有す
る。従って、ジャッキ７ａの伸縮動作に対応させて上下
の係止ピン８ａを円柱３−１の一定ピッチのガイド穴３
−１ａに入れたり抜いたりすることにより、ジャッキア
ップ機構２と一緒にタワークレン１が円柱３−１に沿っ
て昇降する。
【００１５】次に、上記構成の架設装置を用いた美観型
煙突の架設手順を説明する。まず、既設の円柱３−１に
ジャッキアップ機構２を有するタワークレン１を設置す
る。次に、タワークレン１で内筒ブロック３ａ及び外筒
の分割ブロック４ａという構造ブロックを吊り上げ、足
場機構１１を利用して内筒３及び外筒４を順次建て付け
てゆき、建て付けの進行につれてタワークレン１をジャ
ッキアップする。このジャッキアップに連動して足場機
構１１及びその下段作業足場１１ｂに多段に重ねた各層
毎の水平梁５の組が上昇するので、足場機構１１を利用
して内筒３及び外筒４の建て付けと併行に、順次各層に
水平梁５を建て付けてゆく。タワークレン１が円柱３−
１の頂部付近に達した場合は、タワークレン１自身で円
柱ブロック３−１ｂを吊り上げて上架し、溶接またはボ
ルト溶接等で連結して順次円柱３−１を高くする。タワ
ークレン１で構造ブロック３ａ，４ａ，３−１ｂを吊り
上げる際には、外筒４外壁のガイドレール１５とこれに
摺動自在に嵌合するガイド１６を利用して、揺れないよ
うに吊り上げを行う。降雨時には開閉式防雨カバー１３
により架設作業領域が被覆されるので、この防雨カバー
１３の開閉式屋根１３ａを構造ブロック３ａ，４ａ，３
−１ｂの挿入用に開くことにより、降雨時でも架設作業
を行うことができる。
煙突の架設手順を説明する。まず、既設の円柱３−１に
ジャッキアップ機構２を有するタワークレン１を設置す
る。次に、タワークレン１で内筒ブロック３ａ及び外筒
の分割ブロック４ａという構造ブロックを吊り上げ、足
場機構１１を利用して内筒３及び外筒４を順次建て付け
てゆき、建て付けの進行につれてタワークレン１をジャ
ッキアップする。このジャッキアップに連動して足場機
構１１及びその下段作業足場１１ｂに多段に重ねた各層
毎の水平梁５の組が上昇するので、足場機構１１を利用
して内筒３及び外筒４の建て付けと併行に、順次各層に
水平梁５を建て付けてゆく。タワークレン１が円柱３−
１の頂部付近に達した場合は、タワークレン１自身で円
柱ブロック３−１ｂを吊り上げて上架し、溶接またはボ
ルト溶接等で連結して順次円柱３−１を高くする。タワ
ークレン１で構造ブロック３ａ，４ａ，３−１ｂを吊り
上げる際には、外筒４外壁のガイドレール１５とこれに
摺動自在に嵌合するガイド１６を利用して、揺れないよ
うに吊り上げを行う。降雨時には開閉式防雨カバー１３
により架設作業領域が被覆されるので、この防雨カバー
１３の開閉式屋根１３ａを構造ブロック３ａ，４ａ，３
−１ｂの挿入用に開くことにより、降雨時でも架設作業
を行うことができる。
【００１６】美観型煙突の架設終了後は、開閉式防雨カ
バー１３を解体し撤去する。但し、トラス構造の屋根補
強材１３ｂについては、上下の主梁は本設材として残
し、斜材のみ解体して撤去するものとした。また、ガイ
ド穴３−１ａを有する円柱３−１は架設終了後もそのま
ま残し、昇降用エレベータのシャフトとして利用する。
これにより、解体の手間が省略できる。
バー１３を解体し撤去する。但し、トラス構造の屋根補
強材１３ｂについては、上下の主梁は本設材として残
し、斜材のみ解体して撤去するものとした。また、ガイ
ド穴３−１ａを有する円柱３−１は架設終了後もそのま
ま残し、昇降用エレベータのシャフトとして利用する。
これにより、解体の手間が省略できる。
【００１７】上記実施例では、タワークレン１を煙突の
中心に位置する円柱３−１に設置したことにより、次の
ような利点がある。 （１）クレン能力を最も小さく設定することができる。 （２）クレン支持の構造物の基礎が煙突本体の基礎と共
用することができ、仮設用基礎費が不要となるので、建
設費が低減する。
中心に位置する円柱３−１に設置したことにより、次の
ような利点がある。 （１）クレン能力を最も小さく設定することができる。 （２）クレン支持の構造物の基礎が煙突本体の基礎と共
用することができ、仮設用基礎費が不要となるので、建
設費が低減する。
【００１８】
【発明の効果】本発明によれば、架設対象塔状構造物の
既設部分などの既設塔状構造物を利用してクレンと足場
機構を順次上昇させるので、予め足場機構に梁部材を各
層毎に一括し、多段に重ねて搭載することができる。ま
た、クレンで吊り上げた構造ブロックを足場機構におい
て上乗せして建て付け、これと併行して梁部材を順次建
て付けることができるので、架設作業の効率が向上し、
工数及び工期が大幅に減少する。更に、揺れ止め機構を
用いて構造ブロックを吊り上げるので、風等による揺れ
が少なくなる。また更に、降雨時には開閉式防雨カバー
で架設作業領域を被覆することができるので、天候に左
右されることなく架設作業を行うことができ、稼動率が
大幅に向上する。更に、架設対象塔状構造物の一部をな
す既設の円筒構造物にクレンを設置することにより、ク
レン支持用既設塔状構造物の基礎が架設対象塔状構造物
本体の基礎と共用することができ、仮設用基礎費が不要
となり建設費低減に大きく寄与する。
既設部分などの既設塔状構造物を利用してクレンと足場
機構を順次上昇させるので、予め足場機構に梁部材を各
層毎に一括し、多段に重ねて搭載することができる。ま
た、クレンで吊り上げた構造ブロックを足場機構におい
て上乗せして建て付け、これと併行して梁部材を順次建
て付けることができるので、架設作業の効率が向上し、
工数及び工期が大幅に減少する。更に、揺れ止め機構を
用いて構造ブロックを吊り上げるので、風等による揺れ
が少なくなる。また更に、降雨時には開閉式防雨カバー
で架設作業領域を被覆することができるので、天候に左
右されることなく架設作業を行うことができ、稼動率が
大幅に向上する。更に、架設対象塔状構造物の一部をな
す既設の円筒構造物にクレンを設置することにより、ク
レン支持用既設塔状構造物の基礎が架設対象塔状構造物
本体の基礎と共用することができ、仮設用基礎費が不要
となり建設費低減に大きく寄与する。
【図１】本発明の一実施例として示す美観型煙突の架設
工法及び架設装置の側面図。
工法及び架設装置の側面図。
【図２】同架設装置の上面図。
【図３】同架設装置における揺れ止め機構の詳細図。
【図４】タワークレンのジャッキアップ機構の側面図。
【図５】同ジャッキアップ機構の上面図。
【図６】架設装置の屋根補強材の一例を示す図。
【図７】従来工法を示す図。
１ タワークレン ２ ジャッキアップ機構（上昇機構） ３ 内筒 ３ａ 円筒ブロック ３−１ 円柱（既設塔状構造物） ４ 外筒（外装板） ４ａ 外筒の分割ブロック ５ 水平梁 ６ 連結材 １１ 足場機構 １１ａ 上段作業足場 １１ｂ 下段作業足場 １２ 水平リング １３ 開閉式防雨カバー １５ ガイドレール（揺れ止め機構）
Claims (6)
- 【請求項１】 既設塔状構造物に設置したクレンで架設
対象塔状構造物の構造ブロックを吊り上げ、順次上乗せ
しながら前記架設対象塔状構造物を架設してゆく工法で
あって、 前記クレンを既設塔状構造物に沿って上昇機構により上
昇させること、及び、 前記クレンに足場機構を連結し、前記架設対象塔状構造
物各層に配設される梁部材を足場機構と一緒に前記上昇
機構により上昇させること、 を特徴とする塔状構造物の架設工法。 - 【請求項２】 前記既設塔状構造物が架設対象塔状構造
物の一部をなす円筒構造物であり、前記クレーンがタワ
ークレンであり、前記上昇機構が円筒構造物に予め定ピ
ッチで設けたガイド穴を利用して伸縮するジャッキ機構
であり、前記足場機構が複数段の作業足場を有するもの
であることを特徴とする請求項１記載の塔状構造物の架
設工法。 - 【請求項３】 前記構造ブロックを架設対象塔状構造物
の側面に沿って設置した揺れ止め機構でガイドしながら
吊り上げることを特徴とする請求項１記載の塔状構造物
の架設工法。 - 【請求項４】 請求項１記載の塔状構造物の架設工法に
用いられる装置であって、 既設塔状構造物に設置され、架設対象塔状構造物の構造
ブロックを吊り上げるクレンと、 このクレンを既設塔状構造物に沿って上昇させる上昇機
構と、 このクレンに連結され、前記架設対象塔状構造物各層に
配設される梁部材が搭載される１段以上の作業足場を有
する足場機構と、 を具備することを特徴とする塔状構造物の架設装置。 - 【請求項５】 前記クレンの下部に開閉可能な防雨カバ
ーを具備することを特徴とする請求項４記載の塔状構造
物の架設装置。 - 【請求項６】 前記架設対象塔状構造物の構造ブロック
の吊り上げ用揺れ止め機構を該架設対象塔状構造物の側
面に備えること、並びに前記既設塔状構造物が架設対象
塔状構造物の一部をなす円筒構造物であり、前記クレン
がタワークレンであり、前記上昇機構が円筒構造物に予
め定ピッチで設けたガイド穴を利用して伸縮するジャッ
キ機構であることを特徴とする請求項４記載の塔状構造
物の架設装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29967293A JPH07150813A (ja) | 1993-11-30 | 1993-11-30 | 塔状構造物の架設工法及びその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29967293A JPH07150813A (ja) | 1993-11-30 | 1993-11-30 | 塔状構造物の架設工法及びその装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07150813A true JPH07150813A (ja) | 1995-06-13 |
Family
ID=17875581
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP29967293A Pending JPH07150813A (ja) | 1993-11-30 | 1993-11-30 | 塔状構造物の架設工法及びその装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07150813A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP1780166A2 (de) * | 2005-10-26 | 2007-05-02 | Vincenzo Zangari | Unfallschutz für Baukräne |
-
1993
- 1993-11-30 JP JP29967293A patent/JPH07150813A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP1780166A2 (de) * | 2005-10-26 | 2007-05-02 | Vincenzo Zangari | Unfallschutz für Baukräne |
| EP1780166A3 (de) * | 2005-10-26 | 2008-10-15 | Vincenzo Zangari | Unfallschutz für Baukräne |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20010911 |