JPH07150334A - レーザ光用薄膜の製造方法 - Google Patents

レーザ光用薄膜の製造方法

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JPH07150334A
JPH07150334A JP5319076A JP31907693A JPH07150334A JP H07150334 A JPH07150334 A JP H07150334A JP 5319076 A JP5319076 A JP 5319076A JP 31907693 A JP31907693 A JP 31907693A JP H07150334 A JPH07150334 A JP H07150334A
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JP
Japan
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gas
thin film
film
etching
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Application number
JP5319076A
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English (en)
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Minoru Otani
実 大谷
Atsumichi Ishikura
淳理 石倉
Mitsuharu Sawamura
光治 沢村
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 基板の表面を効果的に清浄化してレーザ耐力
を向上させる。 【構成】 成膜前の基板W1 の表面に、ガス導入ライン
4からアース電極3の開口3aを経て導入されるエッチ
ングガスに接触させ、その化学反応によって基板W1
表面を清浄化したうえで反射防止膜や高反射膜等を成膜
する。エッチングガスの少くとも一部分はアース電極3
と基板W1 を保持する基板ホルダ6と一体であるRF電
極2の間に印加される高周波電圧によってガスプラズマ
となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レーザ光用の光学部品
や光学素子等に反射防止膜、高反射膜あるいは偏光膜等
の光学薄膜を製造するためのレーザ光用薄膜の製造方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】石英等の光学基板にレーザ光用の反射防
止膜、高反射膜や偏光膜等の光学薄膜を成膜する場合に
は、高エネルギーであるレーザ光に対する耐久性を向上
させるために成膜前の基板表面をイオンビームエッチン
グ等によって清浄化し、基板表面に残存する研磨剤やゴ
ミあるいは加工変質層等を除去して光学薄膜の密着性や
充填率を高める方法が開発されている(特開平01−1
04760号公報参照)。
【0003】図2は従来のイオンビームエッチング装置
を示すもので、基板W0 を搬入した真空室101を所定
の真空度に減圧し、ガス導入ライン104から導入され
たガスをイオン源102によってイオン化して発生した
イオンビームを基板W0 の表面に照射する。なお、基板
0 は、その表面がイオン源102から発生されるイオ
ンビームに対して垂直あるいは所定の傾斜角度になるよ
うに保持され、必要であれば図示しない回転装置によっ
て回転される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の技術によれば、成膜前の基板表面をイオン衝突によっ
てエッチングするものであるため、エッチングしきい値
以上のイオンエネルギーを必要とするうえに、エッチン
グの速度を高めるにはより一層イオンエネルギーを高く
しなければならず、このように高エネルギーのイオンの
ために基板表面に種々の欠陥(例えば石英基板の場合は
酸素欠落(欠陥E’センター)や5.8eV吸収バンド
ギャップ等)が発生する。これらの欠陥はそのバンドギ
ャップの波長のレーザ光に対する光学薄膜の吸収を増大
させ、該波長以下のレーザ光を照射するとレーザ光のエ
ネルギーの一部が欠陥に吸収され、光学薄膜の発熱、損
傷を起すおそれがある。また、イオンビームエッチング
においては、イオンを加速して基板表面に衝突させるた
めにイオン流に指向性があり、曲面状の基板や表面に凹
凸のある基板の場合は基板を回転させてもエッチング深
さを均一にすることができず、また、基板の両面を同時
にエッチングする場合には多くの困難を伴う。
【0005】本発明は、上記従来の技術の有する問題点
に鑑みてなされてものであり、イオン衝撃等による表面
欠陥を発生させることなく基板の表面を効果的に清浄化
し、レーザ耐力の高いレーザ光用薄膜を得ることが容易
であるレーザ光用薄膜の製造方法を提供することを目的
とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め本発明のレーザ光用薄膜の製造方法は、基板の表面に
ガスを接触させ、その化学反応によって前記表面を清浄
化する工程と、清浄化された表面に薄膜を成膜する工程
を有することを特徴とする。
【0007】ガスの少くとも一部分がガスプラズマであ
るとよい。
【0008】
【作用】上記方法によれば、基板の表面をガスに接触さ
せ、その化学反応によって清浄化するものであるため、
イオン衝撃等による表面欠陥を発生させることなく基板
の表面を効果的に清浄化し、成膜される薄膜との密着性
を高めその充填率を向上させることができる。また、基
板が曲面状であったりその表面に凹凸がある場合でも均
一に清浄化するのが容易であるうえに、基板の両面を同
時に清浄化することも容易である。前記ガスの少くとも
一部分がガスプラズマであれば化学反応が迅速に行われ
るため、薄膜の製造時間を短縮できる。
【0009】
【実施例】本発明の実施例を図面に基いて説明する。
【0010】図1は第1ないし第3の実施例に用いるガ
スプラズマエッチング装置を示すもので、これは、図示
しない真空ポンプに接続された排気口1aを有する真空
室1と、その内部に互に対向して配設されたRF電極2
およびアース電極3と、両者の間にエッチングガスを導
入するガス導入ライン4を有し、RF電極2の下面は水
冷テーブル5によって冷却され、水冷テーブル5はこれ
に冷却水を供給する冷却水管5aを有し、RF電極2は
冷却水管5a内を通る配線2aによってRF電源2bに
接続されている。また、RF電極2の上面には基板ホル
ダ6が保持され、基板ホルダ6はアース電極3に対向し
て基板W1 を保持する。ガス導入ライン4から真空室1
内に導入されたCF4 ,C26 等のガスであるエッチ
ングガスは、アース電極3に設けられた開口3aから基
板W1 に向かって噴出され、基板W1 の表面を化学反応
によって清浄化する。エッチングガスの少なくとも一部
分は、RF電極2とアース電極3の間に発生される高周
波電圧によってガスプラズマとなり、基板W1 の表面を
高速度でエッチングする。
【0011】(第1実施例)図1のガスプラズマエッチ
ング装置を用いて、直径40mm、厚さ3mmの石英基
板の表面を清浄化し、その上にArFレーザ(波長19
3nm)用の薄膜である反射防止膜を成膜した。
【0012】エッチングガスはガス圧10PaのCF4
ガス、RFパワーは500W、エッチング深さは約15
0nm、反射防止膜の膜構成は基板/LaF3 /MgF
2 であった。
【0013】製作された反射防止膜のレーザ耐力を測定
した結果は、極めて良好であり、これは反射防止膜を成
膜する前の基板表面の清浄化が充分であり、かつ清浄化
の過程で基板表面に欠陥を生じることがなかったためと
推定される。
【0014】比較のために、同様の石英基板を図2に示
した従来のイオンビームエッチング装置によって清浄化
したうえで同様の反射防止膜を成膜してこれをサンプル
B、同様の石英基板の表面を清浄化することなく同様の
反射防止膜を成膜したものをサンプルC、本実施例の反
射防止膜をサンプルAとし、パルス幅10nsのArF
レーザを照射してレーザ耐力の測定を行った結果を表1
に示す。
【0015】
【表1】 表1から、本実施例による反射防止膜のレーザ耐力は、
イオンビームエッチングによる清浄化を行ったものや清
浄化を行わなかったものに比べてはるかにすぐれている
ことが解る。
【0016】次に、本実施例と同様の石英基板に前述と
同様の清浄化を行ったうえでKrFレーザ(波長248
nm)用の反射防止膜を成膜した。該反射防止膜の膜構
成は基板/Al23 /MgF2 であった。これをサン
プルDとし、前述と同様にイオンビームエッチングによ
って清浄化を行ったものをサンプルE、清浄化を行わず
に成膜したものをサンプルFとしてパルス幅15nsの
KrFレーザを照射してレーザ耐力の測定を行った結果
を表2に示す。
【0017】
【表2】 表2から、本実施例によるガスプラズマエッチングを行
ったサンプルDは残りのサンプルE,Fに比べてレーザ
耐力がすぐれていることがわかる。また、表1と表2を
比較して、短波長のレーザ光に対するものほどガスプラ
ズマエッチングによるレーザ耐力の向上が著しいことが
解る。これは、イオンビームエッチングによって清浄化
したものはイオン衝突による表面欠陥のために短波長の
レーザ光に対してレーザ耐力が劣るが、本実施例による
ガスプラズマエッチングではこのような表面欠陥が生じ
ないためと考えられる。
【0018】なお、エッチングガスとしてC26 ,C
38 ,CHF3 ,CH3 F,CCl4 ,CCl3 F,
CCl22 ,CClF3 ,SF6 ,BCl3 ,F2
Cl2 ,Br2 を用いた実験においても同様の結果が得
られた。また、エッチングガスの種類やガスプラズマエ
ッチング装置の条件によってはエッチング残留物が残る
ことがある。このような場合は酸素ガスプラズマ処理あ
るいは水素ガスプラズマ処理によって基板表面の残留物
を除去すると効果的であることが判明した。
【0019】(第2実施例)図1のガスプラズマエッチ
ング装置を用いてそれぞれ直径30mm、厚さ2.5m
mで表面を光学研磨したMgF2 結晶の基板と、CaF
2 結晶の基板の表面を清浄化し、その上に、それぞれA
rFレーザ(193nm)用の薄膜である反射防止膜を
成膜した。エッチングガスはCl2 とHeを流量比1:
1で混合したガス圧1.5Paの混合ガス、RFパワー
は800W、エッチング深さは約150nm、反射防止
膜の膜構成は基板/LaF3 /MgF2 であった。
【0020】各基板に製作された反射防止膜のレーザ耐
力をパルス幅10nsのArFレーザ光を用いて測定
し、かつ、比較のために同様の基板の表面を清浄化する
ことなく同様の反射防止膜を成膜し、同様の条件でレー
ザ耐力を測定した結果は表3に示す通りであった。
【0021】
【表3】 表3から本実施例による清浄化を行ったものはいずれも
清浄化を行わないものに比べてレーザ耐力が2倍以上に
向上していることが解る。
【0022】なお、エッチングガスとして、CCl4
CCl3 F,CCl22 ,CClF3 ,BCl3 を用
いた実験においても同様の結果が得られた。
【0023】(第3実施例)図1のガスプラズマエッチ
ング装置を用いて直径50mm、曲率150mmのBK
光学ガラス製の凸レンズ2枚の表面を、一方のエッチン
グガスとしてC26 ガス、他方のエッチングガスとし
て不活性ガスであるArガスを用いてそれぞれ清浄化
し、その上にそれぞれNd:YAGレーザ(波長106
4nm)用の薄膜である反射防止膜を成膜した。いずれ
の場合もエッチングガスのガス圧は15Pa、RFパワ
ーは800W、エッチング深さは約200nm、反射防
止膜の膜構成は基板/Al23 /MgF2 であった。
【0024】反射防止膜を成膜する前に前記2枚の凸レ
ンズのエッチング深さの均一性を測定したところ、エッ
チングガスとしてC26 を用いた方はエッチング深さ
のバラつきが±5.5%、Arを用いた方は±8.0%
であり、不活性ガスより反応性ガスを用いた方がエッチ
ング深さがより均一になることが解った。また、本実施
例によって製作された2つの反射防止膜をサンプルG,
H、比較のために基板表面を清浄化することなく製作さ
れたものをサンプルIとしてパルス幅1nsのNd:Y
AGレーザを照射してレーザ耐力を測定した結果を表4
に示す。
【0025】
【表4】 表4から本実施例による清浄化を行ったものは清浄化工
程無しの場合に比べてレーザ耐力が2倍以上向上してい
ることが解る。
【0026】
【発明の効果】本発明は上述のとおり構成されているの
で、次に記載するような効果を奏する。
【0027】成膜前の基板の表面を効果的に清浄化して
レーザ耐力の高いレーザ光用薄膜を製造することが容易
である。その結果、良質で安価なレーザ光用薄膜を実現
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1ないし第3実施例に用いるガスプラズマエ
ッチング装置を説明する説明図である。
【図2】従来のイオンビームエッチング装置を説明する
説明図である。
【符号の説明】
1 真空室 2 RF電極 3 アース電極 4 ガス導入ライン 6 基板ホルダ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01S 3/034 // G02B 1/11

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板の表面にガスを接触させ、その化学
    反応によって前記表面を清浄化する工程と、清浄化され
    た表面に薄膜を成膜する工程を有することを特徴とする
    レーザ光用薄膜の製造方法。
  2. 【請求項2】 ガスの少くとも一部分がガスプラズマで
    あることを特徴とする請求項1記載のレーザ光用薄膜の
    製造方法。
  3. 【請求項3】 基板の材料が、石英、光学硝子、MgF
    2 結晶あるいはCaF2 結晶であることを特徴とする請
    求項1または2記載のレーザ光用薄膜の製造方法。
  4. 【請求項4】 ガスが、CF4 、C26 ,C38
    CHF3 ,CH3 F,CCl4 ,CCl3 F,CCl2
    2 ,CClF3 ,SF6 ,BCl3 ,F2,Cl2
    Br2 および不活性ガスのうちの1つまたはこれらのう
    ちの複数を組合わせたものであることを特徴とする請求
    項1ないし3いずれか1項記載のレーザ光用薄膜の製造
    方法。
  5. 【請求項5】 清浄化された表面の残留物を酸素ガスプ
    ラズマまたは水素ガスプラズマによって除去することを
    特徴とする請求項1ないし4いずれか1項記載のレーザ
    光用薄膜の製造方法。
JP5319076A 1993-11-25 1993-11-25 レーザ光用薄膜の製造方法 Pending JPH07150334A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013514539A (ja) * 2009-12-18 2013-04-25 ボエグリ − グラビュル ソシエテ アノニム 回折格子を使用して色パターンを生成する方法及びデバイス

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013514539A (ja) * 2009-12-18 2013-04-25 ボエグリ − グラビュル ソシエテ アノニム 回折格子を使用して色パターンを生成する方法及びデバイス
US9140834B2 (en) 2009-12-18 2015-09-22 Boegli-Gravures S.A. Method and device for producing color pattern by means of diffraction gratings

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