JPH07149395A - コンテナとその成形方法および成形型 - Google Patents

コンテナとその成形方法および成形型

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JPH07149395A
JPH07149395A JP5315962A JP31596293A JPH07149395A JP H07149395 A JPH07149395 A JP H07149395A JP 5315962 A JP5315962 A JP 5315962A JP 31596293 A JP31596293 A JP 31596293A JP H07149395 A JPH07149395 A JP H07149395A
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JP
Japan
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container
mold
molding
wall
wall hole
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JP5315962A
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Inventor
Tsuneo Kasen
常雄 貨泉
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KASEN PLAST KK
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KASEN PLAST KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】コンテナ成形の型を凸型と凹型との2体で構成
して型を簡素化し、成形装置の小型化を図るとともに成
形作業を効率化してコストダウンを図る。 【構成】コンテナ10は、凸型60と凹型70とを上下
方向に分離可能に嵌合させ、これら型60、70間の空
隙内に充填材を注入して成形される。凸型60は、底面
61から上方に向かって次第に拡大されて外側面62が
外方に傾斜し、コンテナ10の内面全域を成形し、凹型
70は、コンテナ10の外面全域を成形するようになっ
ている。凸型60の側面62には、壁孔16の下面50
を所望の内外方向厚さ寸法W50を確保して成形する壁
孔下面成形部65が、凹型70の側面72には、壁孔1
6の上面51を所望の内外方向厚さ寸法W51を確保し
て成形する壁孔上面成形部74がそれぞれ多数形成され
る。さらに、各側面62、72には、上記壁孔上面成形
部74の内側縁74Aと上記壁孔下面成形部65の外側
縁65Bとを接続し水平面Hに対して少なくとも90度
以上外方に傾斜させてなる平面Fに沿って重合面66、
75がそれぞれ合致して形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、物品を収容して運搬お
よび洗滌に用いられるコンテナに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、病院等の給食用食器を収容し、運
搬および洗滌に用いられるコンテナとして、図13に示
すようなコンテナ2が知られている。コンテナ2は、底
孔4が多数形成された底部3と、底部3から立ち上が
り、上部開口に向って拡開する側壁部5とを有してい
る。側壁部5は全周に縦長のスリット(壁孔)6が多数
形成されるとともに、垂直面に対し約5°の角度で傾斜
している。コンテナ2は、耐熱性合成樹脂から構成さ
れ、図15に示すように、凸状の内型7と、この内型7
との間に所定の空隙が形成された複数の外型8A〜8D
とを組み合わせ、空隙内に充填材を射出して成形され
る。内型7はコンテナ2の内面および開口端面全域を成
形し、各外型8A〜8Dは、コンテナ2の外面をそれぞ
れ分割して成形するとともに、底孔4およびスリット
(壁孔)6を成形するようになっている。このため、コ
ンテナ2の成形後、各型7、8A〜8Dを分離する際、
内型7を上方に、各外型8A〜8Dを各孔4、6の内外
方向に沿ってそれぞれ外方に移動して、成形されたコン
テナ2を取り出すようにしている。こうして成形された
コンテナ2は、図14に示すように、積み重ねて用いら
れると、上コンテナ2Aと下コンテナ2Bの各側壁部5
が密着し、停止点P1で停止されるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のコンテナ
は、多数の型を用いて成形しているが、例えば、凸型の
内型と凹型の外型とをそれぞれ一体で構成し、これら内
型と外型とを上下に移動させて嵌合し、これら内型と外
型との間の空隙に充填材を射出してコンテナを成形する
場合、壁孔上下端の側壁部はエッジ状に成形されるた
め、コンテナの使用中にエッジ状部分に指が触れる恐れ
があり、取扱の安全上問題がある。また、コンテナ側壁
部の強度の面からも問題がある。このため、壁孔の内外
方向に所望の厚さ寸法を確保するためには、多数の型を
用いて成形する必要がある。ところが、多数の型を用い
ると、型の製作に時間と費用がかかりコストアップを招
くという問題がある。また、多数の型を用いてコンテナ
を成形するため、成形時の位置決め等に精度が求めら
れ、成形装置の大型化を招くという問題がある。
【0004】本発明は上記欠点を除くためになされたも
ので、コンテナの強度の向上と取扱の安全を図り、さら
にコンテナ成形の型を凸型と凹型との2体で構成して型
を簡素化し、成形装置の小型化を図るとともに成形作業
を効率化してコストダウンを図ることができるコンテナ
とその成形方法および成形型を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係るコンテナ
は、底部とこの底部から上部開口に向って拡開する側壁
部と、これら底部と側壁部とをそれぞれ内外に貫通する
底孔と壁孔とを多数有し、壁孔の下面と上面とが内外方
向に所望の厚さ寸法を有するとともに各壁孔の上面内側
縁と下面外側縁とを接続してなる平面が水平面に対して
90度を越えて外方に傾斜されて成形されるものであ
る。
【0006】また、本発明にかかるコンテナの成形方法
は、底面とこの底面から上方に向かって次第に外方に傾
斜した外側面とを有し、コンテナの内面全域を射出成形
する上型と、この上型との間に所定の空隙を形成して嵌
合されコンテナの外面全域を射出成形する下型とを備
え、これら上型と下型とを組み合わせて嵌合させ、上記
空隙内に充填材を射出してコンテナを成形するコンテナ
の成形方法において、これら上型を凸型から下型を凹型
からそれぞれ構成し、これら凸型と凹型とのそれぞれに
各壁孔を形成する膨出部を形成し、上記凸型外側面の膨
出部には上記各壁孔の下面を所望の内外方向厚さ寸法を
確保して成形する壁孔下面成形部が、上記凹型内側面の
膨出部には上記各壁孔の上面を所望の内外方向厚さ寸法
を確保して成形する壁孔上面成形部がそれぞれ形成され
るとともに、これら膨出部には、上記壁孔上面成形部の
内側縁と上記壁孔下面成形部の外側縁とを接続し水平面
に対して90度を越えて外方に傾斜させてなる平面に沿
った重合面がそれぞれ合致して形成され、これら凸型と
凹型を上下方向に相対移動させて嵌合させ、上記空隙内
に充填材を射出してコンテナを成形し、成形後これら凸
型と凹型とを上下に分離してコンテナを取り出すように
したものである。
【0007】さらに、本発明にかかるコンテナの成形型
は、底面とこの底面から上方に向かって次第に外方に傾
斜した外側面とを有し、コンテナの内面全域を成形する
凸型と、この凸型との間に所定の空隙を形成して嵌合さ
れ、上記コンテナの外面全域を成形する内側面と底上面
とを有する凹型とを備え、これら凸型の外側面と凹型の
内側面とにはコンテナの側壁部に形成される壁孔を成形
する膨出部がそれぞれ形成され、上記凸型外側面の膨出
部には上記各壁孔の下面を所望の内外方向厚さ寸法を確
保して成形する壁孔下面成形部が、上記凹型内側面の膨
出部には上記各壁孔の上面を所望の内外方向厚さ寸法を
確保して成形する壁孔上面成形部がそれぞれ形成される
とともに、これら膨出部には、上記壁孔上面成形部の内
側縁と上記壁孔下面成形部の外側縁とを接続し水平面に
対して少なくとも90度を越えて外方に傾斜させてなる
平面に沿った重合面がそれぞれ合致して形成されるよう
にしたものである。
【0008】
【作用】本発明に係るコンテナは、壁孔の下面と上面と
が内外方向に所望の厚さ寸法を確保し壁孔上下の側壁部
を肉厚に形成しているので、側壁部の強度を高めること
ができ、しかも作業中壁孔に指が触れても安全に取り扱
うことができる。
【0009】また、本発明に係るコンテナの成形方法
は、射出成形時に凸型と凹型とによりコンテナ側面に形
成される全ての壁孔を同時に形成し、凸型と凹型とを上
下に分離させるだけで成形作業を終了させることができ
るので、成形作業が効率化する。
【0010】さらに、本発明に係るコンテナの成形型
は、凸型の側面に壁孔下面成形部が、凹型の側面に壁孔
上面成形部がそれぞれ多数形成され、しかも重合面が壁
孔上面成形部の内側縁と壁孔下面成形部の外側縁とを接
続し水平面に対して90度を越えて外方に傾斜させて形
成されているので、凸型と凹型とをそれぞれ1体とする
ことができ、しかも成形時、凸型と凹型との嵌合及び分
離を上下方向のみで行うことができるので、成形装置が
コンパクト化される。
【0011】
【実施例】以下、図示実施例により本発明を説明する。
図1は本発明の一実施例に係るコンテナを示す平面図、
図2ないし図4はそれぞれ図1のコンテナの底面図、正
面図および側面図、図5ないし図7はそれぞれ図1のコ
ンテナとその成形型を示す図1のV-V 線断面図、VI-VI
線断面図、VII-VII 線断面図、図9は図1のコンテナを
成形する成形型の要部を拡大して示す斜視図である。コ
ンテナ10は、耐熱プラスチックからなり、図1に示す
ように、底孔14が多数形成されたほぼ正方形の底部1
3と、底部13から立ち上がり、上部開口に向って拡開
する側壁部15とを有している。
【0012】側壁部15は全周に縦長の壁孔16が多数
形成されるとともに、垂直面に対し所定の角度(本実施
例では約5°の角度)で傾斜し開口部に向かって拡開し
て形成される。側壁部15の上端には、全周にわたり周
縁部17が形成される。壁孔16のうち、後述する取手
用リブ40間に形成された壁孔16Aは、図2および図
3に示すように、他の壁孔16Bより大きく横長に形成
される。各壁孔16A、16Bの下面50と上面51
は、図8に示すように、内外方向に所望の厚さ寸法W5
1、W50をそれぞれ有して形成される。さらに、各壁
孔16A、16Bは、図8および図9に示すように、上
面51の内側縁51Aと下面50の外側縁50Bとを接
続してなる平面Fが水平面Hに対して90度を越えて外
方に傾斜されて成形され、平面Fが水平面Hに対してな
す角度α1を90度を越えるようにに設定している(α
1>90°)。また、壁孔16の両側面52、52(図
3参照)は上面51および下面50に対して直角にかつ
平坦に形成される。コンテナ10には、上下に多数の壁
孔16Bが形成され、上下の各壁孔16Bの上面51
は、水平にかつ高さが一致して形成される。また、コン
テナ10の外面側には、図3および図5に示すように、
壁孔16Bの上面51の外側縁とこれら上面51外側縁
を結ぶ線に沿って外方にわずかに突出して成形される外
周膨出部55が設けられる。
【0013】周縁部17は、図2および図5に示すよう
に、上部開口から外方に水平に突出する平坦部17A
と、先端が下方に折曲された折曲部17Bとを有してい
る。周縁部17の下側には取手用リブ40と多数の接続
リブ41とが形成される。接続リブ41は、側壁部15
外面と平坦部17Aと折曲部17Bとを接続して形成さ
れる。底部13は、図1に示すように、格子状の底リブ
13Aから構成され、底リブ13Aの中央寄りには応力
分散のための円環リブ13Bが4ヶ所に設けられる。底
リブ13Aは、強度を確保するため、図5に示すよう
に、高さh2がリブ厚さW1の3倍以上となるようにし
ている。底部13と側壁部15との間には、図5および
図6に示すように、湾曲部13Eが形成される。湾曲部
13Eの底部13側には、図2に示すように、外周リブ
18が、底リブ13Aの外周に沿って底リブ13Aより
下方に突出して形成される。
【0014】外周リブ18の四隅の角部は、Rに形成さ
れ、図2および図3に示すように、外周リブ18のR状
角部近傍には2つの辺の角部から略等距離に凹部19が
それぞれ形成される。凹部19は、外周リブ18の一辺
についてそれぞれ2箇所形成される。凹部19は、所定
の長さLを有し、立ち上がり部が傾斜して形成される。
凹部19の長さLは、本実施例では、下コンテナ10B
に対して上コンテナ10Aが約45度の角度で向きを変
えて重なった際に、下コンテナ10Bの周縁部17が上
コンテナ10Aの外周リブ18の凹部19に正確に嵌り
込む長さより若干長寸に設定され、上コンテナ10Aが
横方向に僅かに動くことができるようになっている。こ
のように、コンテナ10は、下コンテナ10Bの周縁部
17の1つの辺上に、上コンテナ10Aの外周リブ18
の1つの角部から延びる2つの辺にそれぞれ形成された
2つの凹部19、19が同時に嵌合するようになってい
る。また、外周リブ18の凹部19よりR状角部側の底
面18Aが、外周リブ18の他の底面18Bより短く形
成される。すなわち、凹部19を境に、外周リブ18の
R状角部側の高さを外周リブ18の他側の高さより短寸
に形成している。
【0015】コンテナ10は、図2および図3に示すよ
うに、取手用リブ40が周縁部17下側の所定の位置に
形成される。各取手用リブ40は、図2に示すように、
互いに対向する側壁部15の外面と平坦部17Aと折曲
部17Bとを接続して形成される。各対の取手用リブ4
0、40には、取手孔33が形成され、これら取手孔3
3に取手34が取り付けられる。コンテナ10は、図4
に示すように、取手用リブ40の下面42から平坦部1
7Aまで所定の高さh1を有している。高さh1は、各
コンテナ10が互いに内部に収容されて積重ねられ、上
コンテナ10Aの取手用リブ40が、下コンテナ10B
の平坦部17Aに当接した際、上下各コンテナ10A、
10Bの側壁部15、15間に空隙を形成するよう決め
られる。
【0016】取手用リブ40は、コンテナ10A、10
Bが上下に積重ねられる際、上コンテナ10Aの取手用
リブ下面42が下コンテナ10Bの平坦部17Aに当接
して上コンテナ10Aの下方への降下を規制し、上コン
テナ10Aの外周リブ18の底面18Bと下コンテナ1
0Bの底リブ上面13Fとの間に所定の上下方向空隙を
確保して、上コンテナ10Aの停止位置を、停止点P1
(図14参照)より上方に規制する。停止点P1は、図
14に示すように、取手用リブ40を備えていないコン
テナ2A、2Bが上下に積重ねられる際、側壁部5、5
同士が密着して停止される停止位置を示す。このため、
コンテナ10A、10Bが積重ねられると、側壁部1
5、15間には、空隙が生じるようになっている。
【0017】取手34は、可撓性を有するプラスチック
により構成され、筒状に形成されるとともに、取手34
の外径は、取手孔33の径より僅かに大きく形成され
る。取手34は、図5に示すように、腕部35が両端の
取手孔挿通部に向かって外方に傾斜して形成される。取
手34は、取り付け時、両端の取手孔挿通部を内側に撓
ませて取手孔33に圧入して取り付けるようになってい
る。取手34の腕部35は、各対の取手用リブ40の互
いに対向する内側面に圧接状態で保持される。このた
め、取手34は任意の位置で停止できるようになってい
る。
【0018】ところで、上記実施例にかかるコンテナ1
0は、図5および図6に示すように、凸型60と凹型7
0とのそれぞれ1体からなる成形型により成形される。
凸型60は、コンテナ10の内面全域すなわち図1に示
す面と底リブ13Aの立ち上がり部とを成形し、凹型7
0はコンテナ10の外面全域すなわち図2に示す面と取
手用リブ40および接続リブ41とを成形する。凸型6
0は、底面61から上方に向かって拡大され外側面62
が外方に傾斜して形成される。凹型70は、凸型60に
所定の空隙を確保して嵌め入れられるようになってお
り、凹型70と凸型60とでなす空隙はすべて連通さ
れ、この空隙に合成樹脂等の充填材が射出されるように
なっている。
【0019】凸型60の底面61には、図5および図6
に示すように、凹入部63が上方に垂直に凹陥して形成
され、凹入部63により底リブ13Aが成形される。凹
入部63間には区割り部(突出部)64が形成され、区
割り部64により底孔14が成形されるようになってい
る。凸型60の上部周縁には、周縁部17の外面を形成
する凹入部68が形成される。凹型70の底上面71は
平坦に形成され、底上面71の周縁には、凹部73が底
上面71に対して下方に直角に凹陥して形成され、凹部
73により底リブ18が成形される。凹型70の開口周
縁には、図5および図6に示すように、側壁部15外面
と平坦部17Aと折曲部17Bとにより画成される空隙
を形成する突状部82が形成され、この突状部82には
取手用リブ40および接続リブ41を形成する凹部8
0、81がそれぞれ下方に直角に凹陥して形成される。
【0020】凸型60の外側面62と凹型70の内側面
72には、図8、図9および図12の(a)に示すよう
に、壁孔16を成形するための膨出部160、170が
それぞれ多数形成される。これら膨出部160、170
には、壁孔下面成形部65と壁孔上面成形部74とがそ
れぞれ対応して形成される。壁孔下面成形部65は、図
9に示すように、外側面62から水平に外方に突出し内
外方向の厚さ寸法W50を確保して平坦に形成され、壁
孔上面成形部74は、内側面72から水平に内方に突出
し内外方向の厚さ寸法W51を確保して平坦に形成され
る。壁孔上面成形部74と壁孔下面成形部65は、壁孔
16の上面51と下面50とをそれぞれ成形するように
なっている。また、膨出部160、170には、図8お
よび図12の(a)に示すように、凸型60と凹型70
とが嵌合した際、互いに合致する重合面66、75がそ
れぞれ形成される。重合面66、75は、凸型60と凹
型70が嵌合した際、壁孔上面成形部74の内側縁74
Aと壁孔下面成形部65の外側縁65Bとを接続してな
る平面Fに沿ってそれぞれほぼ一致するようになってい
る。さらに、重合面66、75は、水平面H(壁孔下面
成形部65と壁孔上面成形部74の各面)に対してなす
角度α1をそれぞれ90度を越えるように設定している
(α1=β’1,α’1>α1>90°,β1>90
°,γ1>90°)。重合面66、75は、それぞれ外
側面62、72から直角に、かつ水平面H(壁孔下面成
形部65と壁孔上面成形部74の各面)に対しても直角
に立ち上がった立ち上がり部152(図9参照)により
外側面62と内側面72と面でそれぞれ接続される。凹
型70の壁孔上面成形部74とこれら壁孔上面成形部7
4との間は、互いに結ばれる連続した面90が形成され
る。凹型70には、この面90の外側縁91と外側縁9
1より上方の外側面72とが接続されて外周膨出部成形
部92が凹陥して形成される。外周膨出部成形部92
は、成形時コンテナ10の外周膨出部55を成形する。
【0021】凸型60と凹型70は、凹型70に凸型6
0が嵌め入れられ、凹型70と凸型60との間の空隙に
充填材が射出されると、凸型60によりコンテナ10の
上面全域(底リブ13A、底孔14、側壁部15と湾曲
部13Eとの内面、周縁部17の外面および壁孔16の
下面50)を、凹型70により下面全域(底リブ13A
の底面、外周リブ18、側壁部15と湾曲部13Eとの
外面、取手用リブ40、接続リブ41、壁孔16の上面
51)をそれぞれ成形する。そして、コンテナ10が成
形されると、凸型60と凹型70とを上下方向に分離
し、成形されたコンテナ10を取り出すようになってい
る。このように、凸型60と凹型70は、上下方向の面
がすべて分離する方向に向かって傾斜して形成されてい
るので、凸型60と凹型70とをそれぞれ1体とするこ
とができ、型数を減らすことができるので、コストが低
減される。しかも成形時、凸型60と凹型70との嵌合
及び分離を上下方向のみで行うことができるので、成形
装置をコンパクト化することができる。
【0022】次に上記実施例に係るコンテナ10の成形
方法について説明する。凸型60と凹型70とを位置決
めした後、上下方向に移動させ、これら凸型60と凹型
70とを嵌合させる(図10参照)。次に、互いに嵌合
した凸型60と凹型70との間に形成される空隙内に、
耐熱性合成樹脂等の充填材を充填する。このとき、空隙
はすべて連通されているので、空隙内の空気圧を負圧化
すると、充填材は、空隙の隅々にまで充填される。凸型
60と凹型70との間の空隙に充填材が充填されると、
凸型60の凹入部63が底リブ13Aを、区割り部64
が底孔14を、外側面62が側壁部15と湾曲部13E
との内面を、凹入部68が周縁部17の外面を、壁孔下
面成形部65が壁孔16の下面50をそれぞれ成形す
る。そして、凹型70の底上面71が底リブ13Aの底
面を、凹部73が外周リブ18を、内側面72が側壁部
15と湾曲部13Eとの外面を、凹部80、81がそれ
ぞれ取手用リブ40と接続リブ41を、壁孔上面成形部
74が壁孔16の上面51をそれぞれ成形して、コンテ
ナ10が成形される。このとき、壁孔16の両側面5
2、52は、外側面62および内側面72と各重合面6
6、75とを結ぶ立ち上がり部152、152により半
分ずつ成形される(図9参照)。こうしてコンテナ10
が成形されると、図11に示すように、凸型60と凹型
70とを上下方向に分離し、成形されたコンテナ10を
取り出すようになっている。このように、上記実施例に
かかるコンテナ10の成形方法では、成形時に凸型60
と凹型70との2体の型によりコンテナ側面に形成され
る全ての壁孔16を同時に形成し、凸型60と凹型70
とを上下に分離させるだけで成形作業を終了させること
ができるので、成形作業が効率化する。
【0023】次に上記実施例に係るコンテナ10の作用
について説明する。コンテナ10は、取手用リブ40の
間に形成された壁孔16Aの上面51が水平方向に平坦
に成形されている。このため、取手用リブ40に取手3
4が取り付けられ、取手34を用いてコンテナ10を取
り扱う際、指が壁孔16Aに触れても安全に取り扱うこ
とができる。また、各壁孔16の下面50と上面51と
が内外方向に所望の厚さ寸法W50、W51を確保し壁
孔16上下の側壁部15を肉厚に形成しているので、側
壁部15の強度を高めることができ、そのため、コンテ
ナ10の強度が向上する。
【0024】なお、上記実施例では、壁孔下面成形部6
5と壁孔上面成形部74とを平坦に成形しているが、図
12の(b)に示すように、断面弧状に成形してもよ
い。
【0025】また、上記実施例では、コンテナ10の底
リブ13Aを凸型60の底面61に形成された凹入部6
3により、底孔14を区割り部(突出部)64により成
形し、底リブ13Aの底面を凹型70の底上面71によ
り成形するようにしているが、これに限られるものでは
なく、凹型70の底上面71に凹入部を形成して底リブ
を成形し、この底リブの上面を、平坦に形成した凸型6
0の下面により成形してもよい。また、コンテナの強度
向上のため底リブを斜めに交差させて成形するようにし
てもよい。
【0026】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、コン
テナは、壁孔の下面と上面とが内外方向に所望の厚さ寸
法を確保し壁孔上下の側壁部を肉厚に形成され、側壁部
の強度を高めることができるのでコンテナの強度の向上
を図ることができる。また、作業中に壁孔に指が触れて
も安全に取り扱うことができる。さらに、本発明に係る
コンテナの成形型は、凸型と凹型とに形成された壁孔上
下面形成部が、分離方向外方に傾斜して形成されている
ことにより、凸型と凹型とをそれぞれ1体とすることが
できるので、成形型の数を減らして装置の小型化を図る
ことができ、コストダウンを図ることができる。また、
本発明に係るコンテナの成形方法は、成形時、凸型と凹
型との嵌合及び分離を上下方向のみで行うようにしてい
るので成形作業を効率化することができる。さらに、型
も小型化できるので、割型方式の金型に比べ、小型成形
機で成形できるので、コストダウンが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るコンテナを示す平面図
である。
【図2】図1のコンテナの底面図である。
【図3】図1のコンテナの正面図である。
【図4】図1のコンテナの側面図である。
【図5】図1のコンテナとその成形型を示す図1のV-V
線断面図である。
【図6】図1のコンテナとその成形型の要部を示す図1
のVI-VI 線断面図である。
【図7】図1のコンテナとその成形型の要部を示す図1
のVII-VII 線断面図である。
【図8】図5の成形型の要部を示す要部断面図である。
【図9】図5の成形型の要部を示す斜視図である。
【図10】図5の成形型の動作状態を模式的に示した動
作説明図である。
【図11】図5の成形型の動作状態を模式的に示した動
作説明図である。
【図12】本発明のコンテナの成形型の要部をそれぞれ
示す断面図で、(a)は図1に示す実施例の成形型の要
部の断面図、(b)は壁孔上面成形部および壁孔下面成
形部が断面円弧状に成形された変形例に係る成形型の断
面図である。
【図13】従来のコンテナを示す斜視図である。
【図14】従来のコンテナを積み重ねた状態を示す断面
図である。
【図15】従来のコンテナの成形方法に用いられるコン
テナの成形型を示す断面図である。
【符号の説明】
10 コンテナ 13 底部 14 底孔 16 壁孔 50 壁孔の下面 51 壁孔の上面 51A 壁孔の上面内側縁 50B 壁孔の下面外側縁 60 凸型 61 凸型の底面 62 凸型の外側面 65 壁孔下面成形部 65B 壁孔下面成形部の外側縁 66 凸型の重合面 70 凹型 72 凹型の内側面 74 壁孔上面成形部 74A 壁孔上面成形部の内側縁 75 凹型の重合面 160 凸型の膨出部 170 凹型の膨出部 W50 壁孔下面の厚さ寸法 W51 壁孔上面の厚さ寸法 F 平面 H 水平面

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 底部とこの底部から上部開口に向って拡
    開する側壁部と、これら底部と側壁部とをそれぞれ内外
    に貫通する底孔と壁孔とを多数有し、壁孔の下面と上面
    とが内外方向に所望の厚さ寸法を有するとともに各壁孔
    の上面内側縁と下面外側縁とを接続してなる平面が水平
    面に対して90度を越えて外方に傾斜されて成形される
    ことを特徴とするコンテナ。
  2. 【請求項2】 底孔間に底リブが成形され、底リブの高
    さをリブ厚さの少なくとも倍以上に成形することを特徴
    とする請求項1に記載のコンテナ。
  3. 【請求項3】 壁孔を上下2段に形成し、各段の壁孔上
    面を水平かつ高さを一致させて成形するとともに、コン
    テナ外面に、壁孔上面外側縁を結ぶ線に沿って外方に膨
    出して成形される外周膨出部を設けたことを特徴とする
    請求項1ないし2に記載のコンテナ。
  4. 【請求項4】 底面とこの底面から上方に向かって次第
    に外方に傾斜した外側面とを有し、コンテナの内面全域
    を射出成形する上型と、この上型との間に所定の空隙を
    形成して嵌合されコンテナの外面全域を射出成形する下
    型とを備え、これら上型と下型とを組み合わせて嵌合さ
    せ、上記空隙内に充填材を注入してコンテナを成形する
    コンテナの成形方法において、これら上型を凸型から下
    型を凹型からそれぞれ構成し、これら凸型と凹型とのそ
    れぞれに各壁孔を形成する膨出部を形成し、上記凸型外
    側面の膨出部には上記各壁孔の下面を所望の内外方向厚
    さ寸法を確保して成形する壁孔下面成形部が、上記凹型
    内側面の膨出部には上記各壁孔の上面を所望の内外方向
    厚さ寸法を確保して成形する壁孔上面成形部がそれぞれ
    形成されるとともに、これら膨出部には、上記壁孔上面
    成形部の内側縁と上記壁孔下面成形部の外側縁とを接続
    し水平面に対して90度を越えて外方に傾斜させてなる
    平面に沿った重合面がそれぞれ合致して形成され、これ
    ら凸型と凹型を上下方向に相対移動させて嵌合させ、上
    記空隙内に充填材を射出してコンテナを成形し、成形後
    これら凸型と凹型とを上下に分離してコンテナを取り出
    すことを特徴とするコンテナの成形方法。
  5. 【請求項5】 底面とこの底面から上方に向かって次第
    に外方に傾斜した外側面とを有し、コンテナの内面全域
    を成形する凸型と、この凸型との間に所定の空隙を形成
    して嵌合され、上記コンテナの外面全域を成形する内側
    面と底上面とを有する凹型とを備え、これら凸型の外側
    面と凹型の内側面とにはコンテナの側壁部に形成される
    壁孔を成形する膨出部がそれぞれ形成され、上記凸型外
    側面の膨出部には上記各壁孔の下面を所望の内外方向厚
    さ寸法を確保して成形する壁孔下面成形部が、上記凹型
    内側面の膨出部には上記各壁孔の上面を所望の内外方向
    厚さ寸法を確保して成形する壁孔上面成形部がそれぞれ
    形成されるとともに、これら膨出部には、上記壁孔上面
    成形部の内側縁と上記壁孔下面成形部の外側縁とを接続
    し水平面に対して少なくとも90度を越えて外方に傾斜
    させてなる平面に沿った重合面がそれぞれ合致して形成
    されることを特徴とするコンテナの成形型。
  6. 【請求項6】 凸型と凹型との各側面と各重合面とを接
    続する立ち上がり部が直角に形成されることを特徴とす
    る請求項5に記載のコンテナの成形型。
  7. 【請求項7】 凸型と凹型は、それぞれ一体で構成され
    ることを特徴とする請求項5ないし6に記載のコンテナ
    の成形型。
  8. 【請求項8】 凸型の底面と凹型の底上面のうち少なく
    ともいずれか一方に、コンテナの底孔を成形する突出部
    が、これら突出部の間にコンテナの底部を成形する間隙
    がそれぞれ設けられることを特徴とする請求項5ないし
    7に記載のコンテナの成形型。
  9. 【請求項9】 コンテナ底部を成形する間隙により底リ
    ブを成形し、この底リブの高さをリブ厚さの少なくとも
    倍以上に設定したことを特徴とする請求項8に記載のコ
    ンテナの成形型。
  10. 【請求項10】 凹型の壁孔上面成形部を水平かつ高さ
    を一致させて形成するとともに、凹型に壁孔上面成形部
    とこれら壁孔上面成形部との間を結ぶ面を形成してこの
    面を凹陥させ、コンテナ外面に外周膨出部を成形する外
    周膨出部成形部が形成されることを特徴とする請求項5
    ないし9に記載のコンテナの成形型。
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Cited By (2)

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FR2889102A1 (fr) * 2005-07-26 2007-02-02 Soparco Sa Procede pour la realisation d'un motif ornemental sur les parois d'un recipient en matiere plastique
JP2012116073A (ja) * 2010-11-30 2012-06-21 Sanko Co Ltd 樹脂成形金型、樹脂成形品の製造方法及び樹脂パレット

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