JPH07149215A - 制動エネルギ回生装置 - Google Patents

制動エネルギ回生装置

Info

Publication number
JPH07149215A
JPH07149215A JP30048293A JP30048293A JPH07149215A JP H07149215 A JPH07149215 A JP H07149215A JP 30048293 A JP30048293 A JP 30048293A JP 30048293 A JP30048293 A JP 30048293A JP H07149215 A JPH07149215 A JP H07149215A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pump
motor
clutch
signal
control
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP30048293A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2885034B2 (ja
Inventor
Nobuaki Takeda
信章 武田
Yusuke Horii
裕介 堀井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Motors Corp
Original Assignee
Mitsubishi Motors Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Motors Corp filed Critical Mitsubishi Motors Corp
Priority to JP30048293A priority Critical patent/JP2885034B2/ja
Publication of JPH07149215A publication Critical patent/JPH07149215A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2885034B2 publication Critical patent/JP2885034B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Fluid Gearings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 車輪駆動軸からクラッチを介して制動エネル
ギを油圧エネルギに変換してアキュムレータに蓄積し、
発進/加速時にはアキュムレータに蓄積した油圧エネル
ギを発進/加速エネルギとして利用し、車輪駆動軸をク
ラッチを介して駆動する制動エネルギ回生装置におい
て、クラッチ断接センサの異常によって制動エネルギ回
生装置が誤作動し、ポンプ/モータの破損や制動力供給
不足を起こすことを未然に防止する。 【構成】 ドグクラッチ断接SWによりドグクラッチの
接続状態が検出され(S70) 、かつ車速Vとポンプ回転数
NP とが所定の比例関係にあることが確認された場合に
のみ(S72、S73 、S74)、ポンプ/モータの作動制御を実
行する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、作動油をエネルギ伝達
媒体として、車両の制動エネルギを発進/加速エネルギ
に利用する蓄圧式の制動エネルギ回生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、市街バス等の車両に搭載され、制
動時のエネルギを回収して、これを発進時や加速時に利
用する制動エネルギ回生装置が、例えば特公平5−11
68号公報により知られている。この制動エネルギ回生
装置は、車両制動時に、ポンプ/モータをポンプとして
作動させ、アキュムレータに低圧タンクの作動油を圧送
して、これに制動エネルギを蓄えるようにしている。そ
して、車両の発進時あるいは加速運転時(これらを単に
発進/加速時とも記す)には、アキュムレータの高圧作
動油をポンプ/モータに供給してポンプ/モータをモー
タとして作動させ、車両の駆動輪をポンプ/モータで駆
動し、これにより制動エネルギを再利用している。
【0003】このような、制動エネルギ回生装置は、回
生装置を使用する必要のないときあるいは使用すべきで
ないときには、車両の駆動輪から切り離すことができる
ようになっており、駆動軸と制動エネルギ回生装置との
間に、クラッチ(ドグクラッチ等)が介装されている。
制動エネルギ回生装置を作動させる場合には、このクラ
ッチが接続状態になっていることが作動条件になってお
り、回生装置の作動時には必ずこの条件が成立している
か否かを先ず確認するようにしている。そして、クラッ
チが接続状態である場合に限って制動エネルギ回生装置
が作動するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】クラッチの接続状態あ
るいは切断状態を検出するために、電気的にオン、オフ
を検出するクラッチ断接センサ(クラッチ断接SWとも
いう)を通常使用しているが、このクラッチ断接センサ
が、故障を起こして誤った信号を出力することも考えら
れる。このような場合には、制動エネルギ回生装置を作
動させてはならないのに作動してしまったり、作動させ
たいのに作動しなかったりといった不具合が発生するこ
とにもなる。特に、クラッチが実際には切断状態にもか
かわらず、クラッチ断接センサが接続であるという誤っ
た信号を出力した場合には、制動エネルギ回生装置は通
常通り作動してしまい、エネルギを発進/加速に利用す
るモータ作動時にあっては、ポンプ/モータに損傷を与
えたり、エネルギを回収するポンプ作動時にあっては、
ポンプ作動による制動力が働かなくなることで制動力不
足を引き起こしたりする虞がある。
【0005】そこで、本発明は、実際のクラッチの断接
状態を正確に確認するようにして、ポンプ/モータの損
傷や制動力低下のトラブルを未然に防止するように図っ
た制動エネルギ回生装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、本発明の制動エネルギ回生装置は、作動油を貯溜す
る低圧タンクと油圧エネルギを蓄圧するアキュムレータ
との間の油路に介裝され、車両の駆動系部材にクラッチ
を介して連結される油圧ポンプ/モータを、制動時にポ
ンプ作動させ、制動エネルギを油圧エネルギに変換して
前記アキュムレータに蓄積する一方、発進/加速時には
モータ作動させて、アキュムレータに蓄積した油圧エネ
ルギを発進/加速エネルギとして利用する制動エネルギ
回生装置において、前記クラッチを断接駆動するクラッ
チ操作手段と、前記クラッチの断接状態を検出するクラ
ッチ断接検出手段と、車速を検出する車速検出手段と、
前記油圧ポンプ/モータの回転数を検出するポンプ回転
数検出手段と、前記油圧ポンプ/モータの作動を制御す
る制御手段とを備え、前記制御手段は、前記クラッチが
接状態であることがクラッチ断接検出手段によって検出
され、かつ前記車速検出手段の出力と前記ポンプ回転数
検出手段の出力とが所定の比例関係にある場合にのみ、
前記油圧ポンプ/モータの作動制御を実行するようにし
たことを特徴とする。
【0007】
【作用】クラッチの接続状態をクラッチ断接検出手段に
よって検出し、かつ、車速とポンプ/モータ回転数とが
所定の比例関係にあることを確認することによって、ク
ラッチの断接状態が異なる方法によって同時に検出され
る。
【0008】
【実施例】この発明の一実施例を図面に基づいて説明す
る。図1乃至図3に示すエネルギ回生装置は、トランス
ミッション3、クラッチ2を介して駆動輪を駆動するた
めのエンジン1を備える車両に適用され、ピストン型ア
キュムレータ20、低圧作動油タンク30、斜板式可変
容量ピストン型のポンプ/モータ40、ギヤボックス5
0、コントロールユニット60(以下これをECUとい
う)等を備えている。
【0009】先ず、エネルギ回生装置が適用される車両
の構成から説明すると、エンジン1の出力軸はクラッチ
2を介してトランスミッション3に接続され、トランス
ミッション3の出力軸13は、後輪駆動軸10の差動装
置(スルーシャフト型)に接続されている。そして、エ
ネルギ回生装置は、駆動軸12を介して前述した差動装
置に接続されている。
【0010】アキュムレータ20は、高圧油管路P1を
介して斜板式可変容量ピストン型ポンプ/モータ40の
第1ポート40aに接続されており、ポンプ/モータ4
0の第2ポート40bは、低圧油管路P2を介して作動
油タンク30に接続されている。アキュムレータ20
は、ピストン21によりガス室22と作動油室23に区
画され、ガス室22には所定圧の窒素ガスが封入され、
作動油室23には油圧が蓄圧可能となっている。
【0011】高圧油管路P1には、アキュムレータ20
側から順に、作動油の蓄圧と解放を行う切換弁としての
遮断弁24ならびにアンロード弁(ノーマルオープン)
25が配設されている。遮断弁24は、電磁パイロット
操作弁であり、通常はポンプ/モータ40からアキュム
レータ20へ向かう作動油の流れを許容し、逆方向の流
れを阻止する逆止弁として機能するが、ECU60から
の遮断弁信号D2が入力すると、アキュムレータ20側
からポンプ/モータ40側への作動油の流れを許容す
る。電磁式のアンロード弁25は、ECU60からのア
ンロード弁信号D3によって作動し、高圧油管路P1と
低圧油管路P2を管路P4を介して短絡し、高圧油管路
P1に閉じ込められた残圧を低圧油管路P2に逃がすこ
とができるようになっている。
【0012】高圧油管路P1と低圧油管路P2間には、
逆止弁46が配設され、この逆止弁46は低圧油管路P
2から高圧油管路P1への作動油の流入を可能にしてお
り、高圧油管路P1の作動油切れによって引き起こされ
る装置破損等を防止している。さらに、遮断弁24より
ポンプ/モータ40側の高圧油管路P1から分岐して管
路P3が作動油タンク30に接続され、この管路P3に
は、ポンプ/モータ40の吐出圧PHYが所定圧(例え
ば、350kgf/cm2 )以上になったとき、高圧油を作動
油タンク30に逃がすためのリリーフ弁26が設けられ
ている。
【0013】高圧油管路P1には、遮断弁24よりポン
プ/モータ40側の管内圧力を知るための油圧センサと
しての吐出圧センサ89が設けられており、吐出圧信号
PHYをECUに供給している。アキュムレータ20に
は、窒素ガスの膨張によってピストン21が作動油室2
3の最大膨張位置の僅かに手前の所定位置(直前位置と
いう)に移動したとき、これを検出してピストン位置信
号(オフ信号)LP を出力するピストン位置センサ87
と、作動油室23内の作動油圧を検出して蓄圧信号PAC
を出力する蓄圧センサ88が設けられており、それぞれ
ピストン位置信号LP 、蓄圧信号PACをECU60に供
給している。
【0014】ポンプ/モータ40は、ギヤボックス50
を介して前述した駆動軸12に接続されており、駆動軸
10の制動エネルギは、駆動軸12とギヤボックス50
を介してポンプ/モータ40に伝達され、逆にポンプ/
モータ40の発進/加速エネルギは、ギヤボックス50
から駆動軸12、差動装置を介して駆動軸10に伝達さ
れる。ギヤボックス50は、一対の歯車50aとドグク
ラッチ51とから構成され、一対の歯車50aは駆動軸
12の回転を増速してポンプ/モータ40に伝達する。
駆動軸12とポンプ/モータ40との連結はドグクラッ
チ51によって断接される。
【0015】ポンプ/モータ40は、ギヤボックス50
の出力軸に接続された駆動軸40eと、これと一体回転
するピストンシリンダ40fと、該シリンダ40fに嵌
装されたピストン40cと、駆動軸40eの回転に伴っ
てピストン40cを往復運動させる斜板40dとを有
し、駆動軸40eに対する斜板40dの角度すなわち傾
転角を制御することによって、そのポンプ/モータ容量
が設定されるようになっている。
【0016】斜板40dの傾転角は、傾転シリンダ41
によって可変制御される。この傾転シリンダ41は、斜
板40dに連結されたピストン41aと、該ピストン4
1aの両側にそれぞれ形成されたチャンバ41b、41
cとを有し、一方のチャンバ例えばチャンバ41bに後
述するパイロット油圧源43からのパイロット油圧が供
給されると斜板40dがポンプ作動側に駆動され、他方
のチャンバ41cにパイロット油圧が供給されるとモー
タ作動側に駆動されるようになっている。
【0017】パイロット油圧源43は、電動モータ等に
より駆動されるオイルポンプや調圧弁から構成され、所
定圧のパイロット油圧を発生させる。この油圧源43と
傾転シリンダ41間には、フィルタ45、電磁式の2ポ
ート切換弁44、比例電磁弁42がこの順で配設され、
これらは、パイロット油圧源43から傾転シリンダ41
へのパイロット油圧の供給圧を制御するためのパイロッ
ト油圧制御回路を構成している。切換弁44は、ECU
60からの駆動信号D1によって、パイロット油路P5
の連通および遮断を行う。
【0018】比例電磁弁42の一方のソレノイド例えば
ソレノイド42aに制御信号ELPを供給すると、信号
値ELPに応じた大きさのパイロット油圧が比例電磁弁
42を介して傾転シリンダ41のポンプ作動側のチャン
バ41bに供給され、また、他方のソレノイド42bに
制御信号ELMを供給すると、信号値ELMに応じた大
きさのパイロット油圧がモータ作動側のチャンバ41c
に供給され、これにより、傾転シリンダ41のピストン
41aの作動位置、ひいては斜板40dの傾転角が可変
制御され、ポンプ作動時にあっては、吐出量の調整を
し、また、モータ作動時にあっては、出力トルクの調整
をするようになっている。
【0019】ポンプ/モータ40のポンプ作動時には、
斜板40dが傾転シリンダ41によってポンプ作動側に
駆動され、作動油は、作動油タンク30からフィルタ3
8、逆止弁58、管路P2、ポンプ/モータ40、管路
P1を介してアキュムレータ20へ流れ、モータ作動時
には、斜板40dがモータ作動側に駆動され、作動油は
ポンプ作動時とは逆方向に、アキュムレータ20から管
路P1、ポンプ/モータ40、管路P2、逆止弁57、
フィルタ37を介して作動油タンク30へ流れる。
【0020】作動油タンク30は、電磁式の2ポート切
換弁33、減圧弁35、エアドライヤ36を介して加圧
エアタンク31に、また、電磁式の3ポート切換弁34
を介してサブエアタンク32に接続されており、これら
は、作動油タンク30へのエア圧力供給回路を構成して
いる。切換弁34は、ECU60からの駆動信号D7に
よって作動し、サブエアタンク32と作動油タンク30
とを連通させる位置に切換えられる。サブエアタンク3
2と作動油タンク30とを連通させることによって、サ
ブエアタンク32は、一部保留していたエアを作動油タ
ンク30に供給し、また、作動油タンク30内の作動油
量の変動に合わせて、エアの補給又は吸収を行い、作動
油タンク30内エア圧の安定化を図る。一方、ECU6
0からの駆動信号D7が断たれると、切換弁34は、大
気解放位置に切り換わり、作動油タンク30内の圧力を
大気中に逃がす。
【0021】切換弁33は、ECU60からの駆動信号
D6によって作動し、エアタンク31内の高圧エアを作
動油タンク30内に供給し、タンク30内の作動油を所
定圧に加圧することにより、ポンプ/モータ40の作動
を安定した状態に保つ。ポンプ/モータ40や油圧経路
内嵌合部(オイルシール)等から漏れる作動油は、ドレ
ンタンク39へ還流する。ドレンタンク39は、ポンプ
59、フィルタ97および電磁式2ポート切換弁98を
介して作動油タンク30に接続されており、ドレンタン
ク39内の作動油が所定量に達すると、ポンプ59を作
動させ、ECU60は、切換弁98に駆動信号を出力
し、これを開成して、不足する作動油を作動油タンク3
0に補充する。
【0022】作動油タンク30には、作動油レベルセン
サ90と油温センサ91が設けられており、それぞれ作
動油レベル信号LOIL 、油温信号TOIL をECU60に
供給している。ECU60は、これらの信号によって、
作動油が正常な状態であるかどうかを監視し、回生装置
の作動を規制することで、ポンプ/モータ40等の装置
の破損を防止している。
【0023】前述したドグクラッチ51は、エア圧によ
って断接作動し、ドグクラッチ51には、クラッチ接続
用の電磁式3ポート切換弁(ドグクラッチ接弁)53お
よびクラッチ切断用の電磁式3ポート切換弁(ドグクラ
ッチ接弁)54を介してエアタンク52が接続されてお
り、これらはドグクラッチ作動制御回路(クラッチ操作
手段)を構成している。クラッチ接続用の切換弁53
が、ECU60からの駆動信号D8により作動すると、
エアタンク52の高圧エアが、ドグクラッチ51に供給
され、ドグクラッチ51は接続作動となり、一方、クラ
ッチ切断用の切換弁54が、ECU60からの駆動信号
D9により作動すると、ドグクラッチ51は切断作動と
なる。
【0024】ドグクラッチ51には、ドグクラッチ断接
センサ(クラッチ断接検出手段でありドグクラッチ断接
SWともいう)92が設けられており、このセンサ92
はリミットスイッチやリードスイッチ等で構成され、ド
グクラッチ51の断接状態を検出して、その検出信号
(オンオフ信号)DCLをECU60に供給している。
また、ドグクラッチ51のポンプ/モータ40側出力軸
には、ポンプ/モータ40の回転数を検出するポンプ回
転数センサ93が設けられており、ポンプ回転数信号N
P をECU60へ供給している。ポンプ回転数センサ9
3としては、例えばスリット円板と光素子からなるエン
コーダ等が用いられる。ポンプ/モータ40はドグクラ
ッチ51を介して駆動軸10に接続されているため、ド
グクラッチ51が接続状態にあるときには、ポンプ回転
数は車速Vと所定の比例関係にあり、車速Vに比例して
上昇するようになっている。
【0025】ブレーキペダル(図示せず)に接続された
ブレーキパワーユニット70は、駆動輪WR および従動
輪WF の制動力を制御するためのものであり、各車輪の
ホイールシリンダ(図示せず)にブレーキエア圧を供給
している。ブレーキペダル(図示せず)の踏込量に応じ
て発生するブレーキ圧PBKは、図示しないセンサによっ
て検出され、ECU60にブレーキ圧検出信号PBKが供
給されている。ECU60は、前述した吐出圧センサ8
9によって検出されるポンプ/モータ40の吐出圧PHY
およびブレーキ圧PBKの大きさを、それぞれの所定値と
比較することによって、ポンプ/モータ40のポンプ作
動による蓄圧ブレーキと通常のサービスブレーキとの作
動切換制御を行っている。
【0026】エンジン1には燃料噴射装置5が備えられ
ており、この燃料噴射装置5に接続されたガバナコント
ロールユニット67は、通常の燃料噴射制御を行うとと
もに、後述するECU60からのラック制限信号Rによ
る燃料噴射制限(ラック制限)を行っている。この燃料
噴射制限(ラック制限)は、ポンプ/モータ40のモー
タ作動による出力とエンジン1による出力との和が、通
常のエンジン1だけによる最大駆動トルクに対応する出
力以上にならないようにエンジン側の制御を行うもので
ある。また、ガバナコントロールユニット67は、エン
ジン回転数NEを検出し、エンジン回転数信号NE をE
CU60へ供給している。
【0027】トランスミッション3には、その出力軸の
回転速度から車速を検出する車速センサ83、T/Mリ
バースセンサ84、T/Mニュートラルセンサ85およ
び変速段を検知するセレクト位置センサ86が設けられ
ており、それぞれ車速信号V、T/Mリバース信号TM
R、T/Mニュートラル信号TMNおよびセレクト位置
信号LTMをECU60へ供給している。車速センサ83
としては、例えば出力軸に取り付けた円板の突起をピッ
クアップコイルで検出するもの等が使用される。
【0028】図3は、エネルギ回生装置の作動を制御す
るECU60の構成を示し、ECU60には、プロセッ
サ、メモリ、入出力回路等を備えている。このECU6
0の入力側には、電源のオンオフ状態信号を供給するメ
インSW64、アクセルペダル(図示せず)に連動し、
アクセルペダルの踏込量を検出するアクセル開度センサ
61、クラッチペダル(図示せず)に連動し、エンジン
クラッチ断接を検出する2つのクラッチセンサ(CL
1)62、(CL2)63、および前述したブレーキ圧
センサを含む各種センサが接続される。ここで、エンジ
ンクラッチ断接センサ(CL1)62は、クラッチペダ
ル(図示せず)の戻り限(クラッチ接続)で信号を供給
してONになるように設定され、またエンジンクラッチ
断接センサ(CL2)63は、クラッチペダル(図示せ
ず)の踏込限(クラッチ切断)で信号を供給してONに
なるように設定されており、センサ(CL1)62とセ
ンサ(CL2)63の組み合わせによって半クラッチ状
態が検出可能となっている。
【0029】一方、ECU60の出力側には、前述した
各種電磁切換弁、各種インジケータ類が接続されてい
る。インジケータ類には、アキュムレータ20のピスト
ンセンサ87からのピストン位置信号LP と蓄圧センサ
88からの蓄圧信号PACとによって蓄圧量を表示する蓄
圧インジケータ66、ドグクラッチ断接センサ92から
のドグクラッチ断接信号DCLによって、ドグクラッチ
51が接続されておりエネルギ回生装置が作動中である
ことを表示する回生ランプ68および各種エラー信号に
よってエラーを表示するダイアグランプ69が有る。
【0030】以下、上述のように構成される制動エネル
ギ回生装置のポンプ制御およびモータ制御を図4乃至図
10に示すフローチャートを参照して説明する。図4、
図5および図6は、ECU60が実行する制動時のポン
プ制御の制御手順を示す。先ず、ECU60は、ステッ
プS10で、詳細は後述するドグクラッチ断接フラグf
(C/L) によってドグクラッチ51がON(接続)かOF
F(切断)かを判別する。尚、ドグクラッチ51は、車
両が所定の運転状態(例えば、車速が5km/h以下であり
後退ギヤ段以外のセレクト位置で走行している状態)で
あるときに、ECU60からクラッチ接続用切換弁53
に駆動信号D8が供給されてON(接続)となり、所定
の車速(例えば、60km/h)以上の場合にはポンプ/モ
ータ40の損傷を防止するため、切断用切換弁54に駆
動信号D9が供給されてOFF(切断)となる。ドグク
ラッチ51が接続状態になると、ポンプ/モータ40
は、駆動軸10、12、ギヤボックス50を介して駆動
輪WR により駆動されることになる。
【0031】ステップS10の判別結果がOFF(切
断)であれば図6のステップS20に進む。ECU60
は、ステップS20において比例電磁弁42への傾転角
制御信号値ELPをゼロ(ELP=0)に設定する。こ
れにより、パイロット油圧源43からのパイロット油圧
は遮断された状態に保持され、傾転角シリンダ41のピ
ストン41aも中立位置に保持される。そして、ポンプ
/モータ40の斜板40dの傾転角度をゼロに保持する
ことによって、ポンプ/モータ40は、ポンプとして機
能しないことになる。次に、ステップS21では、切換
弁44への駆動信号D1を断ったままにして、これをO
FF(閉)状態に保持し、さらに、ステップS22で
は、アンロード弁(ノーマルオープン)25へアンロー
ド弁信号D3を出力せず、これをOFF(開)とし、高
圧油管路P1と低圧油管路P2とを連通の状態に保持す
る。ステップS23では、ECU60は、プログラム制
御変数であるフラグf1に値0(f1=0)を設定し、
これによりポンプ制御が実施されていないことを記憶す
る。
【0032】図4のステップS10に戻り、このステッ
プでの判別結果がON(接続)状態であれば、ステップ
S11に進む。尚、後述するドグクラッチ断接フラグf
(C/L) により、このドグクラッチ51やドグクラッチ断
接センサ92の異常が検出された場合には、ステップS
10の判別結果がOFF(断)になり、この場合にもポ
ンプ制御は実行しないことになる。ステップS11で
は、ECU60は、トランスミション3のセレクト位置
が後退ギヤ段(リバース位置)であるか否かをT/Mリ
バース信号TMRにより判別して、判別結果がYES
(リバース)つまり車両後退ギヤ段位置であれば前述し
た図6のステップS20以下を実行し、ポンプ制御を行
わない。一方、判別結果がNOつまり車両前進ギヤ段位
置であればステップS12を実行する。
【0033】ステップS12では、ECU60は、車両
が停止しているか否かを判別する。この判別は、車速V
が所定値XV0( 例えば、1 km/h)以下であるかを車速信
号Vにより判別して、V≦XV0(1km/h)であればポン
プ制御を実行しない。一方、判別結果がV>XV0(1km
/h)であればステップS13を実行する。ステップS1
3では、ECU60は、運転手がブレーキペダル(図示
せず)を踏んだことによりブレーキ圧PBKが発生してい
るかどうかをブレーキ圧センサからのブレーキ圧信号P
BKにより判別して、PBK<XPB(例えば、0.2kgf/cm
2)であればブレーキペダル(図示せず)を踏んでいな
い状態とみなして、ポンプ制御を実行しない。一方、判
別結果がPBK≧XPB(0.2kgf/cm2 )であればエネル
ギを回生すべき運転条件がすべて成立したと判別して、
ステップS14を実行する。
【0034】ステップS14では、ECU60は、ポン
プ/モータ40の斜板40dの傾転角制御信号値ELP
を設定するサブルーチンを実行する。ELP値の設定方
法としては、例えば図12に示すように、ブレーキ圧P
BKに応じた基準値を計算し、さらに、この基準値を、作
動油タンク30の油温センサ91で検出された油温TOI
L 、車速センサ83で検出された車速V、アキュムレー
タ20の蓄圧量PAC等により補正して適宜値に設定され
る。
【0035】ステップS15では、ECU60は、上述
のように設定されたELP値に対応する制御信号を比例
電磁弁42に出力し、ポンプ/モータ40の傾転角を信
号値ELPに対応する角度に設定する。次いで、ステッ
プS16では、切換弁44に駆動信号D1を出力して、
これをON(開)にし、傾転角シリンダ41にパイロッ
ト油圧を供給する。また、ステップS17では、低圧油
管路P2と高圧油管路P1間のアンロード弁(ノーマル
オープン)25をアンロード弁信号D3によってON
(閉)とし、高圧油管路P1の圧力が低圧油管路P2に
逃げないように遮断する。さらに、ステップS18で
は、ポンプ作動中であることを記憶するためにフラグf
1に値1を設定する。
【0036】このようにして、ポンプ/モータ40の傾
転角が比例電磁弁42への制御信号値ELPに対応する
角度に設定されると、ポンプ/モータ40はポンプとし
て作動し、作動油タンク30の作動油を吸い込んで、こ
れをアキュムレータ20の作動油室23に押し込んで蓄
圧する。以上のポンプ制御では、運転者のブレーキペダ
ル踏込量に応じてポンプ/モータ40の傾転角が設定さ
れることになり、ポンプ/モータ40がブレーキペダル
踏込量に応じた仕事をして、制動エネルギが回収される
ことになる。
【0037】図7乃至図10は、発進および加速時(発
進/加速時)のモータ制御の制御手順を示す。先ず、E
CU60は、モータ作動に入る前に、ステップS30乃
至ステップS40において、モータ制御を実行しても良
いか否かを判別する。ステップS30では、運転手が車
両を発進させる意図を有しているか否かを、ブレーキ圧
PBKが所定値XPB(例えば、0.2kgf/cm2 )より小で
あるか否かにより判断する。ステップS30の判別結果
が、PBK≧XPB(0.2kgf/cm2 )であれば、後述する
図10のステップS50以下を実行して、モータ制御を
行わない。一方、判別結果がPBK<XPB(0.2kgf/cm
2 )であればステップS31に進む。
【0038】ステップS31では、ECU60は、ポン
プ制御中であるか否かを、ポンプ制御中であることを示
すフラグf1が1(YES)であるか0(NO)である
かで判別する。フラグf1が1(YES)のとき、つま
りポンプ制御中のときには、後述する図10のステップ
S50以下を実行し、モータ制御を行わない。一方、フ
ラグf1が0(NO)のとき、つまりポンプ制御中でな
いときには、ステップS32に進む。
【0039】ステップS32では、ECU60は、ドグ
クラッチ断接フラグf(C/L) によってドグクラッチ51
がON(接続)かOFF(切断)かを判別し、OFF
(切断)であればモータ制御を実行しない。一方、判別
結果がON(接続)であればステップS33に進む。
尚、ポンプ制御でも説明したように、後述するドグクラ
ッチ断接フラグf(C/L) により、このドグクラッチ51
やドグクラッチ断接センサ92の異常が検出された場合
には、ステップS32の判別結果がOFF(断)にな
り、この場合もモータ制御は実施しないことになる。
【0040】ステップS33では、ECU60は、トラ
ンスミション3のセレクト位置が後退ギヤ段(リバース
位置)であるか否かをT/Mリバース信号TMRにより
判別して、判別結果がYES(リバース)つまり車両後
退ギヤ段位置であればモータ制御を実行しない。一方、
判別結果がNOつまり車両前進ギヤ段位置であればステ
ップS34に進む。
【0041】ステップS34では、ECU60は、トラ
ンスミション3のセレクト位置がニュートラルであるか
否かをT/Mニュートラル信号TMNにより判別する。
判別結果がYES(ニュートラル)つまりセレクト位置
がニュートラルであれば、運転手には未だ車両を発進さ
せる意図がないと判断して、モータ制御を行わない。一
方、判別結果がNOのときには、ステップS35に進
む。
【0042】ステップS35では、ECU60は、クラ
ッチ2が接続状態か切断状態かをクラッチ断接センサ
(CL2)63のクラッチ断接信号CL2により判別
し、切断状態であれば、トランスミション3のセレクト
位置がニュートラルのときと同様に、モータ制御を行わ
ない。一方、接続状態(半クラッチ状態も含む)であれ
ば図8のステップS36に進む。
【0043】ステップS36では、ECU60は、アキ
ュムレータ20に作動油が充填されているかどうかを、
ピストン位置センサ87からのピストン位置信号LP に
よって判別する。ピストン21の前述した直前位置に設
定されたピストン位置センサ87が0FFつまり作動油
が空のときには、アキュムレータ20に作動油が蓄圧さ
れていないことになり、このような場合には、モータ制
御を実行しない。一方、ピストン位置センサ87がON
つまりアキュムレータ20に作動油が充填されていると
きには、ステップS37に進む。
【0044】ステップS37では、ECU60は、車速
Vが所定値XV2(例えば、65km/h)以下であるか否か
を車速信号Vにより判別し、所定値XV2(65km/h)よ
り大であれば、ポンプ/モータ40が、許容能力を越え
て破損することを防止するために、モータ制御は行わな
い。一方、所定値XV2(65km/h)以下であればステッ
プS38に進む。
【0045】ステップS38では、ECU60は、ステ
ップS37と同様に車速Vを所定値XV1(例えば、5km
/h)と比較して、XV1値より小の場合にはステップS3
9に進み、クラッチ2が完全に接続されているか半クラ
ッチ状態であるかを、クラッチ断接センサ(CL1)6
2のクラッチ断接信号CL1によって判別する。ステッ
プS38の判別により、車速Vが所定値XV1(5km/h)
より小であるにもかかわらず、クラッチ2が完全に接続
されていると判別されるような場合には、クラッチセン
サ62、63や車速センサ83等に何らかの異常が有る
と判断して、安全上モータ制御は行わない。一方、クラ
ッチ断接信号CL1がOFF状態を示す場合には、前述
したステップS35の判別結果と合わせて、クラッチ2
が半クラッチ状態にあることを意味し、このような場合
にはステップS40に進む。
【0046】ステップS40では、ECU60は、アク
セル開度L Aθが、モータ開始開度判別値Xθ1 より大
であるか否かを、アクセル開度信号L Aθにより判断す
る。上述の判別値Xθ1 は、車速Vに応じて設定され、
図13は、車速Vと、それによって設定される判別値X
θ1 との関係を示している。アクセル開度L Aθが判別
値Xθ1 より小(L Aθ<Xθ1 )の場合には、車両を
加速させるべき状態ではないと判断して、モータ作動は
行わない。一方、判別値Xθ1 より大(L Aθ≧Xθ1
)である場合には、ステップS41に進んでモータ制
御を開始することになる。
【0047】モータ制御を実行しない場合には、ECU
60は、図10のステップS50において比例電磁弁4
2への傾転角制御信号値ELMをゼロ(ELM=0)に
設定しこれを出力する。これにより、傾転角シリンダ4
1のピストン41aは中立位置に保持され、ポンプ/モ
ータ40の斜板40dの傾転角度がゼロになり、ポンプ
/モータ40はモータとして機能しない状態となる。ス
テップS51では、傾転角シリンダ41のピストン41
aを駆動するパイロット油の給排制御を行う切換弁44
を、駆動信号D1を断ってOFF(閉)にする。ステッ
プS52では、モータ作動時にON(開)である遮断弁
24を、遮断弁信号D2を断ってOFF(閉)にし、ア
キュムレータ20からポンプ/モータ40への作動油の
流れを止める。ステップS53では、低圧油管路P2と
高圧油管路P1間に配設されるアンロード弁(ノーマル
オープン)25を、アンロード弁信号D3の出力を停止
してOFF(開)とし、高圧油管路P1と低圧油管路P
2を連通させる。ステップS54では、モータ作動時に
エンジン1に対して発信していた後述のラック制限信号
Rを断ってOFFとし、さらにステップS55にて、同
様に発信していたラック制限有効信号REを断ってOF
Fとする。最後にステップS56で、プログラム制御変
数であるフラグf2に値0(f2=0)を設定し、これ
によりモータ制御が実施されていないことを記憶する。
【0048】一方、ステップS41の実行によりモータ
制御が開始されると、ECU60は、ポンプ/モータ4
0の斜板40dの傾転角制御信号値ELMを設定するサ
ブルーチンを実行する。ELM値の設定方法としては、
先ず、アクセル開度L Aθおよび車速V(車速Vに代え
てエンジン回転数NE でもよい)に応じて基準値を設定
する。図14は、ECU60の記憶装置に記憶されてい
るELMマップを示し、ECU60は、このマップから
車速Vおよびアクセル開度L Aθに応じたELM基準値
(XM0、XM1、・・・)を読み出す。次に、油温センサ
91で検出された作動油タンク30の油温に応じた補正
係数K2 を求め、これをELM基準値に掛け合わせて、
最適な傾転角制御信号ELM値(=ELM基準値×K2
)を算出している。アクセル開度L Aθによって傾転
角制御信号値ELMを変化させることは、通常のエンジ
ン1だけによる発進および加速時のアクセル操作のレス
ポンスと同様のレスポンスが得られるように、ポンプ/
モータ40のモータ作動による出力トルク値を変化させ
ることである。また、車速V(又はエンジン回転数NE
)によって傾転角制御信号値ELMを変化させ、発進
等の低速域で回生エネルギの有効利用を図って、黒煙の
発生を防止している。
【0049】作動油タンク30の油温による補正は、油
温が例えば70℃未満ではELM値の補正を必要としな
いが、油温が70℃以上では、傾転角制御信号値ELM
を減少させるように補正する。高温時には、作動油の粘
性が低下し、ポンプ/モータ40の焼きつきの虞が生じ
るため、モータ容量を下げることでこれを防止してい
る。
【0050】次に、ECU60は、図9のステップS4
2において、上述のようにして設定したELM値に対応
する制御信号を比例電磁弁42に出力し、ステップS4
3では、駆動信号D1を出力して、切換弁44をON
(開)とし、比例電磁弁42を介して傾転角シリンダ4
1にパイロット油圧を供給する。これにより、ポンプ/
モータ40の斜板40dが、ELM値に対応する傾転角
に設定される。次いでステップS44では、遮断弁26
に遮断弁信号D2を出力して、これをON(開)にする
とともに、ステップS45において、アンロード弁(ノ
ーマルオープン)25にアンロード弁信号D3を供給し
て、これをON(閉)とし、高圧油管路P1の圧力が低
圧油管路P2に逃げないように遮断する。これにより、
ポンプ/モータ40は、アキュムレータ20内に蓄圧さ
れていた高圧作動油により駆動され、その駆動力は駆動
軸40e、ギヤボックス50、駆動軸12、10を介し
て駆動輪WR に伝達され、発進時や加速時の駆動力の一
部を賄う。
【0051】ステップS46では、ECU60は、エン
ジン1の燃料噴射装置5の燃料供給制限を行うためのラ
ック制限信号Rを、ガバナコントロールユニット67を
介して燃料噴射装置5に供給する。このラック制限信号
Rは、モータ制御時におけるエンジン1側の出力トルク
制限を行うものであり、エンジン1側の出力制限量は、
エンジン回転数NE およびアキュムレータ20の蓄圧量
PACに基づいて決定される。そして、燃料噴射装置5へ
供給されたエンジン1側の出力制限を確実に実行させる
ために、ステップS47において、ラック制限有効信号
REをガバナコントロールユニット67に出力して、ノ
イズ等による誤作動を防止している。最後にステップS
48で、プログラム制御変数であるフラグf2に値1を
設定し、これによりモータ作動中であることを記憶す
る。
【0052】図11は、本発明に係るドグクラッチ接続
確認制御手順を示し、ECU60は、この確認制御プロ
グラムを所定周期で繰り返し実行するようにし、常にド
グクラッチ51の接続状態を監視するようにしている。
この監視制御の実行によって、ドグクラッチ51が接続
していないにもかかわらず、ドグクラッチ断接センサ
(ドグクラッチ断接SW)92がON(接続)信号を出
力した場合に発生するポンプ/モータ40破損等の種々
のトラブルを防止することができる。
【0053】先ず、ステップS70で、ドグクラッチ断
接センサ92がONであるかOFFであるかを判別す
る。判別結果がOFFの場合にはポンプ/モータ作動制
御は実施しないので、ステップS80で、ドグクラッチ
51の断接フラグf(C/L) に値0を設定してこれを記憶
し、次のステップS81で、ポンプ/モータ制御を実行
しないことを運転者に知らせるために回生ランプ68
(図3)を消灯(OFF)して当該ルーチンを終了す
る。フラグf(C/L) がリセット(値0)されると、前述
した通り、ポンプ制御もモータ制御も実行されない。
【0054】一方、ドグクラッチ断接センサ92により
ドグクラッチ51の接続が検出されて、ステップS70
の判別結果がONの場合には次のステップS71に進
み、ドグクラッチ断接フラグf(C/L) が値1であるか否
かを判別する。当該ルーチンの実行により一旦ドグクラ
ッチ51の接続が確認され、フラグf(C/L) に値1が設
定された場合には、以後ドグクラッチ51の接続確認を
行う必要がなく、このような場合には、後述するステッ
プS73に進む。そして、判別結果がNO(f(C/L) =
0)で、未だドグクラッチ51の接続が確認されていな
い場合には、ドグクラッチ接続確認を行うべく次のステ
ップS72の実行に移る。
【0055】ステップS72は、ドグクラッチ接続確認
を行うステップであり、車速Vとポンプ回転数NP とが
所定の比例関係になっているか否かを車速センサ83か
らの車速信号Vとポンプ回転数センサ93からのポンプ
回転数信号NP とを比較することによって判別する。こ
の判別は、例えば、それぞれの信号の周波数比較によっ
て行われ、両方の周波数が一定の比例関係にあり、その
誤差が所定の範囲(例えば、±10〜20%)であれば
ドグクラッチ接続とみなすようにするものである。そし
て、判別結果がNOで車速Vとポンプ回転数NP との比
例関係が確認できない場合には、前述したステップS8
0でフラグf(C/L) を値0のままとし、ステップS81
で回生ランプ68を消灯(OFF)させ、ポンプ制御あ
るいはモータ制御の実行が禁止される。この禁止指令に
よって、ポンプ制御あるいはモータ制御は一切実施され
ないことになる。
【0056】一方、ステップS72の判別結果がYES
で、ドグクラッチ接続が確認できれば、次にステップS
73に進み、フラグf(C/L) に値1を設定するとともに
ステップS74において、エネルギ回生制御実行中であ
ることを示すために回生ランプ68を点灯(ON)す
る。これにより、ドグクラッチ51の作動とドグクラッ
チ断接センサ92との整合性が取れたことになり、ポン
プ制御あるいはモータ制御を実施してもよいことにな
る。ところで、先のステップS71での判別結果がYE
Sのとき、すなわち、一旦ドグクラッチ51の接続確認
が得られた場合には、再びステップS72を実行するこ
となくステップS73に進んで、フラグf(C/L) を値1
に保持し、ステップS74で回生ランプ68を点灯(O
N)状態に保って、ポンプ制御あるいはモータ制御の実
行を継続する。
【0057】
【発明の効果】上述のように、本発明の制動エネルギ回
生装置に依れば、クラッチの断接状態を検出するクラッ
チ断接検出手段によりクラッチが接続状態であることが
検出され、かつ車速検出手段の出力とポンプ回転数検出
手段の出力とが所定の比例関係にある場合にのみ、ポン
プ/モータの作動制御を実行するようにしたので、クラ
ッチ断接検出手段の異常によって制動エネルギ回生装置
が誤作動して、ポンプ/モータの破損や制動力不足を起
こすことを未然に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例が適用される制動エネルギ回
生装置の一部およびこれを搭載した車両の構成を示す概
略図である。
【図2】本発明の制動エネルギ回生装置の主要構成を示
す油圧回路図である。
【図3】本発明の制動エネルギ回生装置の電子制御装置
(ECU)の構成を示すブロック図である。
【図4】図3のECU60が実行するポンプ制御ルーチ
ンのフローチャートの一部である。
【図5】図4のフローチャートに続く、ポンプ制御ルー
チンのフローチャートの一部である。
【図6】図4のフローチャートに続く、ポンプ制御ルー
チンのフローチャートの残部である。
【図7】図3のECU60が実行するモータ制御ルーチ
ンのフローチャートの一部である。
【図8】図7のフローチャートに続く、モータ制御ルー
チンのフローチャートの一部である。
【図9】図8のフローチャートに続く、モータ制御ルー
チンのフローチャートの一部である。
【図10】図8のフローチャートに続く、モータ制御ル
ーチンのフローチャートの残部である。
【図11】本発明に係る、制動エネルギ回生装置のドグ
クラッチ接続確認制御ルーチンのフローチャートであ
る。
【図12】制動エネルギ回生装置のポンプ制御時におけ
るブレーキ圧PBKと、それに応じて設定されるELP値
との関係の一例を示すグラフである。
【図13】制動エネルギ回生装置のモータ制御時におけ
る車速Vと判別値Xθ1 (アクセル開始開度)との関係
の一例を示すグラフである。
【図14】制動エネルギ回生装置のモータ制御時におけ
る車速Vとアクセル開度とこれらに応じた傾転角制御信
号値ELMの関係の一例を示すグラフである。
【符号の説明】
1 エンジン 2 クラッチ 3 トランスミッション 10 後輪駆動軸 20 アキュムレータ 24 遮断弁 26 リリーフ弁 30 低圧作動油タンク 40 斜板式可変容量ピストンポンプ/モータ 41 傾転シリンダ 42 比例電磁弁 43 パイロット油圧源 50 ギヤボックス 51 ドグクラッチ 52 エアタンク(クラッチ操作手段) 53 ドグクラッチ接弁(クラッチ操作手段) 54 ドグクラッチ断弁(クラッチ操作手段) 60 コントロールユニット(ECU) 68 回生ランプ 83 車速センサ(車速検出手段) 92 ドグクラッチ断接センサ(クラッチ断接検出手
段) 93 ポンプ回転数センサ(ポンプ回転数検出手段)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 作動油を貯溜する低圧タンクと油圧エネ
    ルギを蓄圧するアキュムレータとの間の油路に介裝さ
    れ、車両の駆動系部材にクラッチを介して連結される油
    圧ポンプ/モータを、制動時にポンプ作動させ、制動エ
    ネルギを油圧エネルギに変換して前記アキュムレータに
    蓄積する一方、発進/加速時にはモータ作動させて、ア
    キュムレータに蓄積した油圧エネルギを発進/加速エネ
    ルギとして利用する制動エネルギ回生装置において、前
    記クラッチを断接駆動するクラッチ操作手段と、前記ク
    ラッチの断接状態を検出するクラッチ断接検出手段と、
    車速を検出する車速検出手段と、前記油圧ポンプ/モー
    タの回転数を検出するポンプ回転数検出手段と、前記油
    圧ポンプ/モータの作動を制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、前記クラッチが接状態であることがク
    ラッチ断接検出手段によって検出され、かつ前記車速検
    出手段の出力と前記ポンプ回転数検出手段の出力とが所
    定の比例関係にある場合にのみ、前記油圧ポンプ/モー
    タの作動制御を実行するようにしたことを特徴とする制
    動エネルギ回生装置。
JP30048293A 1993-11-30 1993-11-30 制動エネルギ回生装置 Expired - Fee Related JP2885034B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30048293A JP2885034B2 (ja) 1993-11-30 1993-11-30 制動エネルギ回生装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30048293A JP2885034B2 (ja) 1993-11-30 1993-11-30 制動エネルギ回生装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07149215A true JPH07149215A (ja) 1995-06-13
JP2885034B2 JP2885034B2 (ja) 1999-04-19

Family

ID=17885340

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30048293A Expired - Fee Related JP2885034B2 (ja) 1993-11-30 1993-11-30 制動エネルギ回生装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2885034B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP2885034B2 (ja) 1999-04-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8646565B2 (en) Hydraulic hybrid vehicle method of safe operation
KR20160014755A (ko) 자동차 상태에 기초하여 어큐뮬레이터를 제어하는 방법
JP2970363B2 (ja) 制動エネルギ回生装置
JP3079862B2 (ja) 制動エネルギ回生装置
JP2885034B2 (ja) 制動エネルギ回生装置
JP3079860B2 (ja) 制動エネルギ回生装置
JP2885031B2 (ja) 制動エネルギ回生装置
JPH07144618A (ja) 制動エネルギ回生装置
JP3079861B2 (ja) 制動エネルギ回生装置
JP4951436B2 (ja) 油圧駆動車両のクラッチ制御装置
JP3183004B2 (ja) 制動エネルギ回生装置
JP2885030B2 (ja) 制動エネルギ回生装置を備えた車両
JPH07144619A (ja) 制動エネルギ回生装置
JP2885033B2 (ja) 制動エネルギ回生装置を備えた車両
JP2885024B2 (ja) 制動エネルギ回生装置
JP2885032B2 (ja) 制動エネルギ回生装置
JP2970433B2 (ja) 制動エネルギ回生装置
JP2982633B2 (ja) 制動エネルギ回生装置
JP3481281B2 (ja) 制動エネルギ回生装置を備えた車両
JP2970444B2 (ja) 制動エネルギ回生装置用メンテナンス装置
JP2947101B2 (ja) 制動エネルギ回生装置
JPH02120145A (ja) 車両のブレーキエネルギー回生装置

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19990112

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees