JPH0714920Y2 - 電源用ダイオードの診断回路 - Google Patents

電源用ダイオードの診断回路

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JPH0714920Y2
JPH0714920Y2 JP9769591U JP9769591U JPH0714920Y2 JP H0714920 Y2 JPH0714920 Y2 JP H0714920Y2 JP 9769591 U JP9769591 U JP 9769591U JP 9769591 U JP9769591 U JP 9769591U JP H0714920 Y2 JPH0714920 Y2 JP H0714920Y2
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power supply
output capacitor
diagnostic circuit
circuit
diode
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紳一郎 鶴島
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株式会社カンセイ
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、たとえばエアーバッ
グシステムに用いて好適な電源用ダイオードの診断回路
に関し、さらに詳しくは、電源用ダイオードの良,不良
を識別する電源用ダイオードの診断回路に関する。
【0002】
【従来の技術】図5は、エアーバッグシステムに用いら
れる電源回路の構成を示す電気回路図である。この図に
おいて、1は車載バッテリ、2は車載バッテリ1に接続
されたイグニッションスイッチ、3はコントローラ、4
はエアーバッグ展開用直流電源である。エアーバッグ展
開用直流電源4は、車載バッテリ1からイグニッション
スイッチ2を介してコントローラ3に供給するバッテリ
電圧を昇圧用のDC−DCコンバータ5で昇圧し、抵抗
6を介して出力コンデンサー7に充電する。この出力コ
ンデンサー7は、スクイーブ20に電力を供給する必要
から大容量のコンデンサーとなっている。エアーバッグ
展開用直流電源4では、電源用ダイオード8a,8b,
8cにより電流の逆流を防止すると共に、ダイオード9
により出力コンデンサー7への電流を突入を防止してい
る。また、前記電源用ダイオード8a,8cは、イグニ
ッションスイッチ2がオンされてから前記出力コンデン
サー7の端子電圧が所定の大きさに上昇するまでの時間
を短縮させる機能を有している。
【0003】10はマイクロコンピュータからなる診断
回路、11は診断回路用電源部であり、車載バッテリ1
からバッテリ電圧が供給され、診断回路10へ所定の電
力を供給する。11aは診断回路用電源部11の入力側
に接続されたバックアップコンデンサーである。このバ
ックアップコンデンサー11aの容量は、前記出力コン
デンサー7のそれと比較して小さいものである。
【0004】12は記録部であり、診断回路10との間
でデータの授受を行う。14,15,16,17,1
8,19は車体各部に設けられた衝突検出回路であり、
夫々所定以上の加速度の変化で入出力間を閉成する加速
度スイッチ14a,15a,16a,17a,18a,
19aと抵抗14b,15b,16b,17b,18
b,19bとを夫々並列にして構成されている。
【0005】20はステアリング部に設けられたスクイ
ーブである。このスクイーブ20は、ステアリング部に
設けられたエアーバッグ(図示せず)を展開するための
火薬に点火する電極である。21は、前記スクイーブ2
0と車体側に設けられたコントローラ3とを電気的に接
続するために、ステアリング軸の周囲に巻回されたフレ
キシブルコードによる渦巻ケーブルである。この渦巻ケ
ーブル21と前記スクイーブ20とによりエアーバッグ
を展開させる作動制御部20Aを構成している。
【0006】3a〜3nは前記コントローラ3の出力端
子である。出力端子3aは、衝突検出回路14−出力端
子13b−出力端子3e−渦巻ケーブル21−スクイー
ブ20−出力端子3fを介してラインL1に接続されて
いる。出力端子3h,3j,3l,3nはラインL2に
接続されている。出力端子3aと3c,3d間には衝突
検出回路15が接続されている。また、出力端子3gと
3h間、出力端子3iと3j間、出力端子3kと31
間、出力端子3mと3n間には、夫々衝突検出回路1
6,17,18,19が接続されている。
【0007】出力端子3h,3j,3l,3nは、ライ
ンL2に接続されている。ラインL2はアースされてい
る。また、コントローラ3内の診断回路10は、コネク
タハーネス30,スイッチSWを介してアースされると
共にコネクタハーネス31により警報ランプLaを介し
てアースされている。
【0008】次に、動作について説明する。イグニッシ
ョンスイッチ2を閉成すると、車載バッテリ1から供給
されるバッテリ電圧は、DC−DCコンバータ5で昇圧
されて、抵抗6と出力コンデンサー7で決る時定数でダ
イオード8cを介して出力コンデンサー7に充電され、
車載バッテリ1の電圧よりも常に高い電圧が出力コンデ
ンサー7に充電されている。診断回路10は、抵抗14
b〜19bの夫々に発生する電圧等のデータを基に、加
速度スイッチ14a〜19aのいずれかが短絡に近い状
態になって、抵抗14b〜19bの端子間に発生する電
圧が正常値と異なった値になった場合などには、その状
態が故障によるものなのか、あるいは事故による衝突に
よるものか等を判定して記録部12に記憶する。また、
記録部12は、衝突によって加速度スイッチ14a〜1
9aのいずれがオンしたか等の情報を記憶する。上記構
成において、車両が衝突して所定以上の負の加速度が発
生し、加速度スイッチ14a,15aのいずれかと加速
度スイッチ16a〜19aのいずれかがオンすると、出
力コンデンサー7に充電された電荷が、たとえば、破線
のように流れ、スクイーブ20が発熱し、火薬に点火さ
れ、エアーバッグが展開される。
【0009】
【考案が解決しようとする課題】上述したエアーバッグ
システムに用いられる電源回路では、出力コンデンサー
7は、スクイーブ20に電力を供給する必要から大容量
のコンデンサーとなっているので、イグニッションスイ
ッチ2がオンされてから前記出力コンデンサー7の端子
電圧が所定の大きさに上昇するまで比較的長い時間を要
する。このため、前記DC−DCコンバータ5には、出
力コンデンサー7の端子電圧が所定の大きさまで上昇す
る時間を短縮させるために電源用ダイオード8a,8c
が並列接続されているが、これら電源用ダイオードが劣
化しオープンの状態となると、DC−DCコンバータ5
の動作不良あるいは出力コンデンサー7の端子電圧が所
定の大きさまで上昇する時間が長くなる等の問題点が生
じ、この電源回路により駆動されるエアーバッグシステ
ムの信頼性の低下につながる。このため、これら電源用
ダイオード8a,8cの良,不良を診断する診断回路が
必要とされるが、このような診断回路は設けられていな
いという問題点がある。
【0010】この考案は、上述した課題を解決するため
になされたものであり、電源用ダイオードの良,不良を
識別することのできる電源用ダイオードの診断回路を提
供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】この考案の電源用ダイオ
ードの診断回路によれば、バッテリ電圧を昇圧し負荷に
給電する直流電源における出力コンデンサーの端子電圧
を検出する検出手段と、電源投入後所定時間経過した時
点での前記検出手段により検出した前記出力コンデンサ
ーの端子電圧の大きさに基づいて前記直流電源に並列接
続された電源用ダイオードの良,不良を識別する電源用
ダイオード不良識別手段とから構成される。
【0012】
【作用】この考案における電源用ダイオードの診断回路
は、直流電源における出力コンデンサーの端子電圧を検
出し、電源投入後所定時間経過した時点での前記検出手
段により検出した前記出力コンデンサーの端子電圧の大
きさに基づいて前記直流電源に並列接続された電源用ダ
イオードの良,不良を識別する。
【0013】
【実施例】以下、この考案の一実施例を図について説明
する。図1は、この考案の電源用ダイオードの診断回路
がエアーバッグシステムの電源回路に用いられた場合の
一実施例を示す電気回路図、図2は診断回路10の構成
を示すブロック図である。図1において図5と同一の部
分については同一の符号を付し説明を省略する。
【0014】診断回路10,記録部12には診断回路用
電源部11により電力が供給されている。診断回路10
は、図2に示すようにマイクロコンピュータ10aおよ
び出力コンデンサー7の端子電圧をディジタルデータに
変換しマイクロコンピュータ10aに供給するA/Dコ
ンバータ10bから構成されている。マイクロコンピュ
ータ10aは、CPU10c,RAM10d,ROM1
0eおよび複数のインターフェース10f,10j,1
0h,10iと表示部10g,CPU10cと前記各イ
ンターフェースとを接続するバス10kにより構成され
ている。ROM10eには、出力コンデンサー7の端子
電圧の正常値データVCnを格納したレジスタRが構成
されている。
【0015】図1に戻り、39は前記出力コンデンサー
7のプラス側端子と診断回路10のA/Dコンバータ1
0bとを接続している端子電圧検出ラインである。スイ
ッチングレギュレータ40の入力端子は、出力コンデン
サー7のプラス側の端子に接続されている。スイッチン
グレギュレータ40の出力端子は、ダイオード41のア
ノード側に接続されている。ダイオード41のカソード
側は、診断回路用電源部11の入力端子に接続されてい
る。スイッチングレギュレータ40は、出力コンデンサ
ー7に蓄えられたエネルギーをダイオード41を介して
診断回路用電源部11に供給している。
【0016】次に、診断回路10により電源用ダイオー
ド8a,8cの良,不良を識別する場合の動作について
図3に示すフローチャートを参照して説明する。まず、
各種のイニシャライズがされた後、ステップS1におい
てCPU10cは、イグニッションスイッチ2の状態が
オフからオンになったことを識別する。ステップS1に
おいて、イグニッションスイッチ2の状態がオフからオ
ンになったことを識別すると、ステップS2に進む。ス
テップS2では、イグニッションスイッチ2の状態がオ
フからオンになった時点から時間t1が経過したか否か
が判断され、時間t1が経過したと判断されるとステッ
プS3に進む。ステップS3では、出力コンデンサー7
の端子電圧データVCt1をA/Dコンバータ10bを
介して取り込む。
【0017】次いで、ステップS4に進み、レジスタR
に格納されてある出力コンデンサー7の端子電圧の正常
値データVCnを読み出すと共に、この正常値データV
Cnと前記ステップS3で取り込んだ出力コンデンサー
7の端子電圧データVCt1とを比較する。VCt1≧
VCnの条件を満足していると判断するとステップS1
に戻る。一方、VCt1≧VCnの条件を満足していな
いと判断すると、ステップS5に進み、電源用ダイオー
ドが不良であると判断し、表示部10gにおいて不良表
示をおこなう。
【0018】図4は、診断回路10により電源用ダイオ
ード8a,8cの良,不良を識別する場合の原理を模式
的に示した説明図であり、#1は電源用ダイオード8
a,8cが故障してオープンになった場合の出力コンデ
ンサー7の端子電圧の上昇曲線であり、#2は電源用ダ
イオード8a,8cが正常に動作しているときの上昇曲
線である。なお、VDは電源用ダイオード8a,8cに
おける電圧降下量である。
【0019】この図からも明らかなように、イグニッシ
ョンスイッチ2の状態がオフからオンになった時点から
時間t1が経過した時点での出力コンデンサー7の端子
電圧VCt1の大きさが出力コンデンサー7の端子電圧
の正常値データVCnよりも大きいか小さいかにより電
源用ダイオードの良,不良を識別することが出来る。
【0020】また、大事故によりイグニッションスイッ
チ2とコントローラ3との間(断線位置をXで示す)で
断線が生じると、図3に示す電源回路では、診断回路用
電源部11の入力端子に接続されたバックアップコンデ
ンサー11aにより、診断回路10,記録部12がバッ
クアップされることになる。この時のバックアップ時間
T1は
【0021】
【数1】
【0022】で表わされる。ここで、V3は診断回路用
電源部11の最低入力電圧、V1はバックアップが開始
される時のバックアップコンデンサー11aから診断回
路用電源部11側を見たときの合成インピーダンスであ
る。
【0023】これに対し、出力コンデンサー7によりバ
ックアップされるときのバックアップ時間T2は
【0024】
【数2】
【0025】により表わされる。ここで、V6はスイッ
チングレギュレータ40の最低入力電圧、C2は出力コ
ンデンサー7の容量、R1の出力コンデンサー7からス
イッチングレギュレータ40側を見たときの合成インピ
ーダンス、V4はバックアップが開始される際の出力コ
ンデンサー7の端子電圧である。
【0026】診断回路10および記録部12へのバック
アップ時間Tは、出力コンデンサー7によるバックアッ
プ時間T2とバックアップコンデンサー11aによるバ
ックアップ時間T1の和であるので
【0027】
【数3】
【0028】で表わすことができ、バックアップ時間が
延長される。なお、スイッチングレギュレータ40は、
3端子レギュレータ等のいわゆるシリーズレギュレータ
を使用することも可能である。さらに、スイッチングレ
ギュレータ40を用いることなく、出力コンデンサー7
のプラス側端子を直接診断回路用電源部11の入力端子
に接続してもよい。
【0029】
【考案の効果】この考案によれば、電源投入後所定時間
経過した時点での出力コンデンサーの端子電圧の大きさ
に基づいて直流電源に並列接続された電源用ダイオード
の良,不良を識別することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の電源用ダイオードの診断回路がエア
ーバッグシステムの電源回路に用いられた場合の一実施
例を示す電気回路図である。
【図2】診断回路の構成を示すブロック図である。
【図3】電源用ダイオードの良,不良の識別動作を説明
するためのフローチャートである。
【図4】電源用ダイオードの良,不良を識別する場合の
原理を模式的に示した説明図である。
【図5】エアーバッグシステムに用いられる電源回路の
構成を示す電気回路図である。
【符号の説明】
4 エアーバッグ展開用直流電源(直流電源) 7 出力コンデンサー 8a 電源用ダイオード 8c 電源用ダイオード 10 診断回路(電源用ダイオード不良識別手段) 10a マイクロコンピュータ 10c CPU 10d RAM 10e ROM R レジスタ 10k バス 10b A/Dコンバータ(検出手段) 39 端子電圧検出ライン 14 衝突検出回路(以下負荷) 14a 加速度スイッチ 14b 抵抗 15 衝突検出回路 15a 加速度スイッチ 15b 抵抗 16 衝突検出回路 16a 加速度スイッチ 17 衝突検出回路 17a 加速度スイッチ 17b 抵抗 18 衝突検出回路 18a 加速度スイッチ 18b 抵抗 19 衝突検出回路 19a 加速度スイッチ 19b 抵抗 20 スクイーブ 20A 作動制御部 21 渦巻ケーブル

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バッテリ電圧を昇圧し負荷に給電する直
    流電源における出力コンデンサーの端子電圧を検出する
    検出手段と、電源投入後所定時間経過した時点での前記
    検出手段により検出した前記出力コンデンサーの端子電
    圧を大きさに基づいて前記直流電源に並列接続された電
    源用ダイオードの良,不良を識別する電源用ダイオード
    不良識別手段とから構成される電源用ダイオードの診断
    回路。
JP9769591U 1991-11-01 1991-11-01 電源用ダイオードの診断回路 Expired - Lifetime JPH0714920Y2 (ja)

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