JPH07149073A - 感熱孔版印刷用原紙 - Google Patents
感熱孔版印刷用原紙Info
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- JPH07149073A JPH07149073A JP32583693A JP32583693A JPH07149073A JP H07149073 A JPH07149073 A JP H07149073A JP 32583693 A JP32583693 A JP 32583693A JP 32583693 A JP32583693 A JP 32583693A JP H07149073 A JPH07149073 A JP H07149073A
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Abstract
着剤で貼り合わせ、且つ該フィルム表面にスティック防
止層を設けてなる感熱孔版印刷用原紙において、前記接
着剤が分子内の活性水素含有率0.01%以下の熱可塑
性樹脂とポリイソシアネートとを主成分とする組成物か
らなり、しかも該組成物のNCO含有率が0.3〜17
%であるものとする。 【効果】 接着剤層での熱軟化温度の上昇がないため穿
孔感度の低下がなく高解像度の印刷物が得られ、耐刷性
が向上し、更に接着剤溶液のポットライフが長く、管理
の必要性がない。
Description
良に関する。
樹脂フィルムとインキ透過性の多孔性支持体とを接着剤
で貼り合わせ、更にフィルム表面にサーマルヘッドの発
熱素子との融着を防止するためのスティック防止層を設
けた構成からなっている。そして、該原紙に従来より用
いられいる接着剤としては、例えば、アクリル系樹脂
(特公昭47ー1187号、特公昭51ー33004号
各公報)、酢酸ビニル系樹脂(特公昭47ー1188号
公報)、ロジン系樹脂を添加した酢酸ビニル系樹脂(特
開昭59ー16786号公報)、メトキシ化ポリアミド
樹脂(特開昭59ー115899号公報)、塩化ビニル
共重合体(特開昭59ー215894号公報)、塩素化
ポリプロピレン樹脂(特開昭62ー1589号公報)、
ウレタン系樹脂(特開昭61ー116595号公報)、
ジイソシアネートとポリエーテルジオールとの反応プレ
ポリマー(特開昭62ー181374号公報)、活性水
素含有樹脂とポリイソシアネートとの混合接着剤(特開
平2ー299887号公報)、紫外線硬化、電子線硬化
接着剤(W/O 89/01872号明細書)などがあ
る。
過性の多孔性支持体とを接着剤で貼り合わせ、更にサー
マルヘッドの発熱素子との融着を防止するためのスティ
ック防止層を設けた構成の感熱孔版印刷用原紙では、出
来るだけ少量の接着剤でより強固で均一な接着を得るこ
とが必要である。特に最近、製版の高速化、サーマルヘ
ッド発熱体の微細化、サーマルヘッドの高耐久性化のた
めに、低エネルギーで穿孔できる高感度フィルムが開発
され、これに使用される接着剤も高性能なものが要求さ
れるようになってきている。即ち、低エネルギーで穿孔
するために、低付着量で強接着力であると共に穿孔性を
妨げないことが要求されている。
ムの穿孔性が悪くなると共に多孔性支持体の空間が塞が
れるためインキの通過が妨げられ、鮮明な印刷物が得ら
れない。逆に接着剤の量が少ないと、接着力が弱くなり
保存中フィルムの部分的剥離が発生し易くなると共に印
刷中フィルム剥離が発生し、耐刷性が低下する。また、
接着剤を架橋硬化することにより接着強度を改善するこ
とは公知の技術であるが、熱軟化温度が高くなり熱穿孔
性が低下する。
酸ビニル系樹脂、ロジン系樹脂を添加した酢酸ビニル系
樹脂、メトキシ化ポリアミド樹脂、塩化ビニル共重合
体、塩素化ポリプロピレン樹脂などを用いた場合、これ
ら接着剤と多孔性支持体及び/又はフィルムとの接着力
が不充分であり、印刷インキがW/O型のエマルション
なのでインキ中の水分に軟化、膨潤、溶解するため耐刷
性が低下し、更に接着剤の量が多いと鮮明な印刷物が得
られない。また、ジイソシアネートとポリエーテルジオ
ールとの反応プレポリマーであるウレタン接着剤、活性
水素含有樹脂とポリイソシアネートとの混合接着剤を用
いる場合は、耐インキ性が良いので少量で耐刷強度は大
きいものの、湿度の影響を受け易い接着剤溶液のポット
ライフの管理が困難であり、硬化ムラを生じ易かった
り、硬化によりサーマルヘッドでの穿孔性が低下する等
の問題点がある。更に、紫外線硬化、電子線硬化接着剤
を用いた場合、設備面でのコストがかかる上に、これら
の接着剤の取扱いが衛生上難しく、少なからず人体への
影響がある。
従来技術の実情に鑑みてなされたものであって、多孔性
支持体と熱可塑性樹脂フィルムを接着剤で貼り合わせ、
該フィルム表面にスティック防止層を設けた構成の感熱
孔版印刷用原紙において、接着強度が強く、しかも接着
剤層での熱軟化温度の上昇がなくて穿孔感度の低下がな
く高解像度の印刷物が得られ、耐刷性に優れ、更に接着
剤溶液のポットライフが長い感熱孔版印刷用原紙を提供
することをその目的とする。
の感熱孔版印刷用原紙を製造するに際し、接着強度が強
く、低温で接着可能であり、且つ長期保存後でも穿孔感
度の劣化がなく、更に保存安定性の高い接着剤を鋭意検
討した結果、本発明に到達した。
可塑性樹脂フィルムとを接着剤で貼り合わせ、且つ該フ
ィルム表面にスティック防止層を設けてなる感熱孔版印
刷用原紙において、前記接着剤が分子内の活性水素含有
率0.01%以下の熱可塑性樹脂とポリイソシアネート
とを主成分とする組成物からなり、しかも該組成物のN
CO含有率が0.3〜17%であることを特徴とする感
熱孔版印刷用原紙が提供される。
熱可塑性樹脂の重量平均分子量に対する活性水素原子の
重量%である。また、活性水素を有しない熱可塑性樹脂
と活性水素含有熱可塑性樹脂をブレンドする場合は、ブ
レンド比率に対応した重量平均分子量を計算し、この値
に対する活性水素原子の重量%として求めた値である。
活性水素の定量方法は多種あるが、例えばZerewitinoff
法(新実験化学講座13−有機構造Ι,P41−43に
記載されている、)により求められる。
方法により求めたものである。あらかじめポリイソシア
ネート1mol中のNCO基の重量%を計算しておき、こ
の値を用い、混合するポリイソシアネートの重量(g)
に対するNCO基の重量(g)を求める。そして、熱可
塑性樹脂及びその他の添加物に前記ポリイソシアートを
混合した接着剤組成物の総重量(g)に対するNCO基
の重量(g)の割合(%)を計算し、NCO含有率とす
る。NCO含有率の計算方法は多種あるが、例えば「J
IS K 1603−ポリメリックMDΙ試験方法」中
のイソシアネート含有率の試験方法及び計算方法により
求められる。
持体と熱可塑性樹脂フィルムとを接着剤で貼り合わせ、
更に該フィルム表面にスティック防止層を設けた構成か
らなる感熱孔版印刷用原紙において、前記接着剤として
ポリイソシアネートを特定量混合したものを使用したこ
とから、多孔性支持体と熱可塑性樹脂フィルムとを少量
の接着剤で比較的容易に接着させることができるうえ
に、乾燥後の接着が強固なものとなり、そのため耐刷性
の高いものとなる。更に、接着剤として分子内の活性水
素含有率が0.01%以下の熱可塑性樹脂を用いること
により、ポリイソシアネートを混合しても、接着剤層に
おいて硬化反応による三次元構造の形成が殆ど起こり得
ないため、フィルムとの接着界面での熱軟化温度は、主
成分である活性水素を有しない熱可塑性樹脂に依存す
る。そのため、長期保存後でも三次元構造の形成による
熱軟化温度の上昇が起こらず、サーマルヘッドでの熱穿
孔時に低エネルギーで穿孔でき、穿孔感度の劣化が起こ
らないものとなる。また同様に、接着剤溶液中でも、熱
可塑性樹脂は活性水素含有率が0.01%以下なので硬
化反応は殆ど起こらず、ポットライフの管理及び湿度の
調整が不要なものとなる。
明において、接着剤に用いられる分子内の活性水素含有
率が0.01%以下の熱可塑性樹脂としては、例えば塩
素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、スチレン/
ブタジエン樹脂、アクリロニトリル/ブタジエン樹脂、
ポリエステル樹脂、その他の活性水素含有率が0.01
%以下の熱可塑性樹脂であれば使用できる。更に、活性
水素含有率が最終的に0.01%以下であれば、これら
の樹脂をブレンドして使用してもよい。また、顔料、帯
電防止剤等の添加物を、印刷画像、耐刷性に悪影響を及
ぼさない範囲の量を添加することは差支えない。
記したように、熱可塑性樹脂の重量平均分子量に対する
活性水素原子の重量%である。また、活性水素を有しな
い熱可塑性樹脂と活性水素含有樹脂をブレンドする場合
は、ブレンド比率に対応した重量平均分子量を計算し、
この値に対する活性水素原子の重量%として求めた値で
ある。更に、ここで活性水素とは、酸素、硫黄、窒素な
どと結合している水素原子を指し、反応性が強く、各種
の試薬と反応する。例えばOH、SH、NH2、COO
H等の原子団に含まれている水素は、活性水素である。
されるポリイソシアネートとしては、例えば4,4′−
ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、m−/
p−キシリレンジイソシアネート(XDI)、トリレン
ジイソシアネート(TDI)、3,3′−トリレン−
4,4′−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネ
ート(IPDI)、ジフェニルメタン−p,p′,p″
−トリイソシアネート、ナフタレン−1,5−ジイソシ
アネート(NDI)、ジシクロヘキシルメタン−4,
4′−ジイソシアネート、ヘキサヒドロ−m−キシリレ
ンジイソシアネート(HXDI)、ヘキサメチレンジイ
ソシアネート(HMDI)、トリメチロールプロパン−
1−メチル−2−イソシアナト−4−カババメート、m
−及びp−フェニレンジイソシアネート、トリメチロー
ルプロパン−イソシアナトヘキサメチレン−カババメー
ト、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート、3,
3′−ジメトキシ−4,4′−ジフェニルジイソシアネ
ート、2,4−ジイソシアナト−1−メチルシクロヘキ
サン、2,6−ジイソシアナト−1−メチルシクロヘキ
サン、ジイソシアナトシクロブタン、テトラメチレンジ
イソシアネート、シクロヘキシルメタンジイソシアネー
ト、ジメチルジシクロヘキシルメタンジイソシアネー
ト、3−メチルジフェニル−4,4′−ジイソシアネー
ト、ジフェニル−4,4′−ジイソシアネート−3,
3′−ジメチルジフェニル、1,3,5−トリイソプロ
ピルベンゼン−2,4−ジイソシアネート、クロロフェ
ニレン−2,4−ジイソシアネート及びこれらの二種以
上の混合物が挙げられる。
含有量率は0.3〜17%、好ましくは1〜15%であ
る。NCO含有率が0.3%未満では添加効果がなく、
17%超過では、それ以上の接着性向上に効果がないば
かりでなく、ポリイソシアネート自体での硬化反応が進
行するため穿孔性が低下する。
含有率は次のようにして求められたものである。即ち、
あらかじめポリイソシアネート1mol中のNCO基の重
量%を計算しておき、この値を用い、混合するポリイソ
シアネートの重量(g)に対するNCO基の重量(g)を
求める。そして、熱可塑性樹脂及びその他の添加物に前
記ポリイソシアネートを混合した接着剤組成物の総重量
(g)に対するNCO基の重量(g)の割合(%)を計算
し、NCO含有率とした。
しては、押出法、流延法などにより形成された一般的な
熱可塑性樹脂フィルムであればよく、ポリエステル(好
ましくは共重合ポリエステル)系、ナイロン(好ましく
は共重合ナイロン)系、ポリオオフィン系、ポリスチレ
ン系、塩化ビニル系、アクリル酸誘導体系、エチレン/
ビニルアルコール系、ポリカーボネート系共重合体など
が挙げられる。また、その厚みは0.2μm〜30μ
m、好ましくは0.7〜20μm、更に好ましくは1〜
3μmである。なお、溶融開始温度としては、50℃〜
300℃、好ましくは70℃〜290℃である。また、
これらの熱可塑性樹脂フィルム中に顔料、帯電防止剤を
添加したものを使用してもよい。
は、こうぞ、みつまた、マニラ麻などの天然繊維、レー
ヨンなどの半合成繊維、ポリエステル、ビニロン、ナイ
ロン、ポリプロピレンなどの合成繊維を原料として、こ
れらを単独で又は二種以上の混合物として用い、坪量は
8〜15g/m2である。また、これらの多孔性支持体
中に帯電防止剤などを添加したものを使用してもよい。
マルヘッドによる熱穿孔時、熱溶融した熱可塑性樹脂フ
ィルムがサーマルヘッドに融着するのを防ぐ機能を持
ち、熱可塑性樹脂フィルムのサーマルヘッドと接触する
表面に塗布されるものである。使用されるスティック防
止剤としては、脂肪酸金属塩、リン酸エステル型界面活
性剤、シリコーンオイル等の流動性潤滑剤、パーフロロ
アルキル基を有するフッ素化合物などの熱融着防止剤等
が挙げられ、塗布量としては、0.001〜2g/
m2、好ましくは0.005〜1g/m2である。
するが、本発明はこれらの例によってなんら限定される
ものでない。
リエステルフィルムとポリエステル繊維15%、マニラ
麻85%からなる11g/m2の多孔性支持体を用い、
貼り合わせを行なった。活性水素含有率が0.01%以
下である熱可塑性樹脂として、重量平均分子量が3万、
ガラス転移温度が60℃であるポリエステル系樹脂を用
いた。ポリイソシアネートとして、トリレンジイソシア
ネート(TDI)を用いた。前記活性水素含有率が0.
01%以下である熱可塑性樹脂を、トルエン/酢酸エチ
ル=1/1の溶媒で希釈し、固形分濃度4%、粘度2c
ps/25℃に調整した溶液100重量部に、前記ポリ
イソシアネートを酢酸エチルで固形分濃度10%にした
溶液5重量部を混合し、ポリエステルフィルムに乾燥付
着量0.24g/m2で塗布した(NCO含有率5.3
%)。貼り合わせ工程は、未乾燥状態のポリエステルフ
ィルムを多孔性支持体と重ね合わせ、65℃で数分間乾
燥した後、スティック防止層としてシリコーンオイルを
乾燥付着量で0.05g/m2塗布し、感熱孔版印刷用
原紙を得た。
原紙について、デジタル孔版印刷機[(株)リコー製
プリポートVT2500]を用いて印刷したところ、高
解像度の印刷物が得られた。解像度は穿孔率(%)で表
わされ、製版後の原紙を光学顕微鏡で観察したところの
10×10ドットにおける穿孔確率であり、すべて穿孔
されたものは100%である。更に、耐刷性において
は、製造後7日目の原紙を用いると5,000枚以上の
鮮明な印刷物が得られ、印刷耐久性の優れたものであっ
た。また、接着剤溶液を常温で5日間保存しても硬化反
応が起こらず、ポットライフ管理の必要性がなかった。
リエステルフィルムと、ポリエステル繊維15%、マニ
ラ麻85%からなる11g/m2の多孔性支持体を用
い、貼り合わせを行なった。活性水素含有率が0.01
%以下である熱可塑性樹脂として、重量平均分子量が7
万6千、ガラス転移温度が20℃である塩素化ポリエチ
レンを用いた。ポリイソシアネートとしてナフタレン−
1,5−ジイソシアネート(NDI)を用いた。前記活
性水素含有率が0.01%以下である熱可塑性樹脂をト
ルエンで希釈し、固形分濃度6%、粘度4cps/25
℃に調整した溶液100重量部に、前記ポリイソシアネ
ートを酢酸エチルで固形分濃度10%にした溶液を15
重量部混合し、ポリエステルフィルムに乾燥付着量0.
41g/m2で塗布した(NCO含有率8%)。実施例
1と同様に貼り合わせ工程を行ない、スッティク防止層
としてシリコーンオイルを乾燥付着量で0.05g/m
2塗布し、感熱孔版印刷用原紙を得た。
原紙について、デジタル孔版印刷機[(株)リコー製
プリポートVT2500]を用いて印刷したところ、高
解像度の印刷物が得られた。更に、耐刷性においては、
製造後7日後の原紙を用いると5,000枚以上の鮮明
な印刷物が得られ、印刷耐久性の優れたものであった。
また、接着剤溶液を常温で5日間保存しても硬化反応が
起こらず、ポットライフ管理の必要性がなかった。
リエステルフィルムと、ポリエステル繊維15%、マニ
ラ麻85%からなる11g/m2の多孔性支持体を用
い、貼り合わせを行なった。活性水素含有率が0.01
%以下である熱可塑性樹脂として、重量平均分子量が4
万1千、ガラス転移温度が61℃であるポリエステル樹
脂を用いた。ポリイソシアネートとして、ヘキサメチレ
ンジイソシアネート(HDI)を用いた。前記活性水素
含有率が0.01%以下である熱可塑性樹脂をトルエン
/酢酸エチル=1/1の溶媒で希釈し、固形分濃度4
%、粘度2cps/25℃に調整した溶液100重量部
に、前記ポリイソシアネートを酢酸エチルで固形分濃度
10%にした溶液を20重量部混合し、ポリエステルフ
ィルムに乾燥付着量0.35g/m2で塗布した(NC
O含有率16.7%)。実施例1と同様に貼り合わせ工
程を行ない、スティック防止層としてシリコーンオイル
を乾燥付着量で0.05g/m2塗布し、感熱孔版印刷
用原紙を得た。
原紙について、デジタル孔版印刷機[(株)リコー製
プリポートVT2500]を用いて印刷したところ、高
解像度の印刷物が得られた。更に、耐刷性においては、
製造後7日後の原紙を用いると5,000枚以上の鮮明
な印刷物が得られ、印刷耐久性の優れたものであった。
また、接着剤溶液を常温で5日間保存しても硬化反応が
起こらず、ポットライフ管理の必要性がなかった。
リエステルフィルムと、ポリエステル繊維15%、マニ
ラ麻85%からなる11g/m2の多孔性支持体を用
い、貼り合わせを行なった。活性水素含有率が0.01
%以下である熱可塑性樹脂として、重量平均分子量が4
万4千、ガラス転移温度が61℃であるポリエステル樹
脂を用いた。この活性水素含有率が0.01%以下であ
る熱可塑性樹脂をトルエン/酢酸エチル=1/1で希釈
し、固形分濃度8%、粘度5cps/25℃に調整した
溶液をポリエステルフィルムに乾燥付着量0.42g/
m2で塗布した。実施例1と同様に貼り合わせ工程を行
ない、スティック防止層としてシリコーンオイルを乾燥
付着量で0.05g/m2塗布し、感熱孔版印刷用原紙
を得た。
原紙について、デジタル孔版印刷機[(株)リコー製
プリポートVT2500]を用いて印刷したところ、高
解像度の印刷物が得られたが、耐刷性においては1,0
00枚で太りによる画像歪みが生じた。
リエステルフィルムと、ポリエステル繊維15%、マニ
ラ麻85%からなる11g/m2の多孔性支持体を用
い、貼り合わせを行なった。活性水素含有率が0.01
%以下である熱可塑性樹脂として、重量平均分子量が7
万6千、ガラス転移温度が20℃である塩素化ポリエチ
レンを用いた。ポリイソシアネートとして、ナフタレン
−1,5−ジイソシアネート(NDI)を用いた。前記
活性水素含有率が0.01%以下である熱可塑性樹脂を
トルエンで希釈し、固形分濃度6%、粘度4cps/2
5℃に調整した溶液100重量部に、前記ポリイソシア
ネートを酢酸エチルで固形分濃度10%にした溶液を1
00重量部混合し、ポリエステルフィルムに乾燥付着量
0.35g/m2で塗布した(NCO含有率25.0
%)。実施例1と同様に貼り合わせ工程を行ない、ステ
ィック防止層としてシリコーンオイルを乾燥付着量で
0.05g/m2塗布し、感熱孔版印刷用原紙を得た。
原紙について、デジタル孔版印刷機[(株)リコー製
プリポートVT2500]を用いて印刷したところ、白
ヌケの多い印刷物が得られた。これは、穿孔率が低下し
ていることから、イソシアネートの混合率が高過ぎるた
め、熱可塑性樹脂とフィルム界面においてイソシアネー
ト自体の硬化により熱軟化温度が高くなり、更に、多孔
性支持体中へポリイソシアネートが含浸し過ぎたため、
多孔性支持体の空間が塞がれ、インキ透過性が著しく低
下したものと考えられる。しかし、製造後7日後の原紙
を用いると、白ヌケの多い印刷物ではあるが5,000
枚以上得られ、印刷耐久性に関しては優れたものであっ
た。
リエステルフィルムと、ポリエステル繊維15%、マニ
ラ麻85%からなる11g/m2の多孔性支持体を用
い、貼り合わせを行なった。熱可塑性樹脂として、活性
水素含有率が1.05%であり、重量平均分子量が12
万5千、ガラス転移温度が20℃であるポリプロピレン
グリコールモノメタクリレートを用いた。ポリイソシア
ネートとして、トリレンジイソシアネート(TDI)を
用いた。前記活性水素含有率が1.05%以下である熱
可塑性樹脂をトルエン/酢酸エチル=1/1の溶媒で希
釈し、固形分濃度4%、粘度2cps/25℃に調整し
た溶液100重量部に、前記ポリイソシアネートを酢酸
エチルで固形分濃度10%にした溶液を5重量部混合
し、ポリエステルフィルムに乾燥付着量0.31g/m
2で塗布した(NCO含有率5.3%)。実施例1と同
様に貼り合わせ工程を行ない、スティック防止層として
シリコーンオイルを乾燥付着量で0.05g/m2塗布
し、感熱孔版印刷用原紙を得た。
について、デジタル孔版印刷機[(株)リコー製 プリ
ポートVT2500]を用いて印刷したところ、白ヌケ
の多い印刷物が得られた。これは、穿孔率が低下してい
ることから、接着剤層における硬化反応により熱軟化温
度が上昇したものと推測される。また、耐刷性の面では
優れていたものの、接着剤溶液を1日間保存したところ
接着剤溶液中に析出物が認められ、ポットライフが短か
った。
れる。
支持体と熱可塑性樹脂フィルムとを接着剤で貼り合わ
せ、且つ該フィルム表面にスティック防止層を設けてな
る感熱孔版印刷用原紙において、前記接着剤が分子内の
活性水素含有率0.01%以下の熱可塑性樹脂とポリイ
ソシアネートとを主成分とする組成物からなり、しかも
該組成物のNCO含有率が0.3〜17%であるものと
したことから、接着剤層での熱軟化性温度の上昇がない
ため穿孔感度の低下がなく高解像度の印刷物が得られ、
耐刷性が向上し、更に接着剤溶液のポットライフが長
く、管理の必要性がないという効果を奏する。
Claims (1)
- 【請求項1】 多孔性支持体と熱可塑性樹脂フィルムと
を接着剤で貼り合わせ、且つ該フィルム表面にスティッ
ク防止層を設けてなる感熱孔版印刷用原紙において、前
記接着剤が分子内の活性水素含有率0.01%以下の熱
可塑性樹脂とポリイソシアネートとを主成分とする組成
物からなり、しかも該組成物のNCO含有率が0.3〜
17%であることを特徴とする感熱孔版印刷用原紙。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32583693A JP3306728B2 (ja) | 1993-11-30 | 1993-11-30 | 感熱孔版印刷用原紙 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32583693A JP3306728B2 (ja) | 1993-11-30 | 1993-11-30 | 感熱孔版印刷用原紙 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07149073A true JPH07149073A (ja) | 1995-06-13 |
JP3306728B2 JP3306728B2 (ja) | 2002-07-24 |
Family
ID=18181159
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32583693A Expired - Fee Related JP3306728B2 (ja) | 1993-11-30 | 1993-11-30 | 感熱孔版印刷用原紙 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3306728B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010214635A (ja) * | 2009-03-13 | 2010-09-30 | Shikiso Ota Ohtas:Kk | サーマルヘッド感熱性スクリーン印刷用孔版原紙及び該孔版原紙を用いた製版方法 |
-
1993
- 1993-11-30 JP JP32583693A patent/JP3306728B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010214635A (ja) * | 2009-03-13 | 2010-09-30 | Shikiso Ota Ohtas:Kk | サーマルヘッド感熱性スクリーン印刷用孔版原紙及び該孔版原紙を用いた製版方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3306728B2 (ja) | 2002-07-24 |
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