JPH07148830A - 吊具付き容器およびその製造装置 - Google Patents

吊具付き容器およびその製造装置

Info

Publication number
JPH07148830A
JPH07148830A JP5323148A JP32314893A JPH07148830A JP H07148830 A JPH07148830 A JP H07148830A JP 5323148 A JP5323148 A JP 5323148A JP 32314893 A JP32314893 A JP 32314893A JP H07148830 A JPH07148830 A JP H07148830A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
container
flange
head
shaped head
shaped
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP5323148A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3452959B2 (ja
Inventor
Noriyoshi Nakajima
徳義 中島
Satoshi Seshimo
智 瀬下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissei ASB Machine Co Ltd
Original Assignee
Nissei ASB Machine Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissei ASB Machine Co Ltd filed Critical Nissei ASB Machine Co Ltd
Priority to JP32314893A priority Critical patent/JP3452959B2/ja
Publication of JPH07148830A publication Critical patent/JPH07148830A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3452959B2 publication Critical patent/JP3452959B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Medical Preparation Storing Or Oral Administration Devices (AREA)
  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 容器重量による引張り応力や曲げ応力の発生
に対する耐久性を確保して脱落の危険をなくすことので
きる構造を備えた吊具付き容器およびその製造装置を提
供すること。 【構成】 吊具付き容器10の底壁14に当接する吊具
20の基台22に設けられている孔22Aと、底壁14
と一体的に延伸吹込み成形によって形成され、孔22A
に挿通される断面中空状の軸部28と、断面中空状の軸
部28が孔22Aから突出した側にて軸部28と一体的
に形成され、孔22Aの開口面積よりも広い面積のフラ
ンジ状頭部26とを有し、フランジ状頭部26は、外周
壁に、軸部28の中心を基準とした周方向で複数の凹部
26Aが形成され、この凹部26A間には、吊具20の
外表面に向け張り出した羽根状の膨出部26Bが設けら
れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、点滴容器として用いら
れる輸液瓶等、容器を逆さ吊りするための吊具を備えた
吊具付き容器およびその製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、点滴液などを収容した輸
液瓶として用いられる容器は、ガラス製の瓶が多用され
ている。このようなガラス製の瓶を点滴に用いる場合の
吊下げ具としては、反転されたガラス瓶の肩部に掛けら
れる紐や帯などが用いられる。
【0003】しかしながら、ガラス瓶自体の価格が比較
的高いことやガラス瓶を吊下げる吊具が瓶を覆うような
大型なものになるという不具合があることから、近年、
ガラス瓶に代えて合成樹脂製の容器が用いられるように
なってきている。
【0004】上記合成樹脂製の容器にあっては、点滴時
等に容器を逆さに懸垂して使用する関係上、吊具を一体
成形して、懸垂した際に脱落しないようにした吊具付き
容器が提案されている(例えば、特公平2−6535号
公報)。
【0005】上記公報によれば、容器底面部に、容器の
射出成形時に形成されたゲート痕を残しておき、このゲ
ート痕をリベットの代りとして吊具に開けられた透孔に
挿入し、ゲート痕を熱融着にて吊具を容器底面に一体化
するようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな容器においては、容器を逆さ吊りすると、リベット
として機能するゲート痕の融着部に過大な負荷が作用す
ることになる。このため、比較的小径の外径を設定せざ
るを得ないゲート痕の破損により吊具が脱落してしまう
危険がある。そこで、リベット部に相当するゲート痕の
外径を大きくすることも考えられるが、このようにゲー
ト痕を太くするとパリソン形状が特殊なものとなり、パ
リソンの温度分布が所望な状態にならなかったり、パリ
ソンの偏温によりブロー成形後の製品にも樹脂肉厚にバ
ラツキが生じるという新たな問題が発生する。
【0007】このような問題に鑑み、延伸吹き込み成形
により容器底壁の一部を前記吊具に形成された透孔から
突出させ、さらに吹込み圧力によってその突出した一部
を吊具の外表面側で側方に向け膨張させてフランジ状頭
部を形成することが提案されている。
【0008】このようにして吊具を容器底壁に結合させ
た場合には、フランジ状頭部と容器底壁とを連結する軸
部が延伸吹込み成形による断面中空リング状であるの
で、前述したゲート痕よりも比較的太くすることができ
る。このため、ゲート痕による連結構造に比べ、容器を
逆さ吊りした場合の強度を確保することができる。ま
た、フランジ状頭部は吊具の透孔よりも側方に向け膨張
していることにより、吊具を底壁とともに挟み込むこと
ができ、これによって、容器と吊具との結合を確実なも
のとすることができる。
【0009】しかしながら、このようなフランジ状頭部
を有する容器と吊具との結合構造においては、フランジ
状頭部が、吊具の透孔の形状に沿った円盤状であること
により、次のような問題があった。
【0010】すなわち、円盤形状のフランジ状頭部は、
その周方向全域にわたって延伸吹込み成形されるので、
吊具の側方に向け膨張する量が多いと頭部から側方に向
け延伸される樹脂の量が多く必要になる。このため、頭
部自体の肉厚が薄くなり、頭部に作用する容器重量によ
る引張り応力および曲げ応力に対する耐久性が低くなっ
てしまい、吊具が脱落してしまう危険がある。また、こ
のような耐久性の悪化を防止する意味で吊具外表面にて
側方に向け膨張する樹脂の量を少なくした場合には、吊
具を挟み込むための寸法が確保されなくなり、これによ
って、吊具の脱落が起きやすくなる。
【0011】そこで、本発明の目的は、上記従来の吊り
具付き容器における問題に鑑み、容器重量による引張り
応力や曲げ応力の発生に対する耐久性を確保して脱落の
危険をなくすことのできる構造を備えた吊具付き容器お
よびその製造装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、容器を逆さ吊りするための
吊具を、予備成形品の延伸吹込み成形により成形される
容器の底壁に具備する吊具付き容器において、前記容器
の底壁に当接する吊具の基台に設けられている孔と、前
記底壁と一体的に延伸吹込み成形によって形成され、前
記孔に挿通される断面中空状の軸部と、前記断面中空状
の軸部が前記孔から突出した側にて前記軸部と一体的に
形成され、前記孔の開口面積よりも広い面積のフランジ
状頭部と、を有し、前記フランジ状頭部は、外周壁に、
前記軸部の中心を基準とした周方向で複数の凹部が形成
され、前記凹部間には、前記吊具の外表面に向け張り出
した羽根状の膨出部が設けられていることを特徴として
いる。
【0013】請求項2記載の発明は、請求項1記載の吊
具付き容器を製造する装置であって、容器の外側壁を規
定するキャビティ型と、容器の底壁を規定する昇降可能
な底型と、前記底型内に位置して昇降可能な頭部押圧用
昇降ピンと、を備え、前記頭部押圧用昇降ピンは、容器
の底壁に対向する頂面で周方向に沿って複数の上向き突
起が形成され、この上向き突起は、上端に前記吊具の載
置面を有し、かつ、上端から前記頭部押圧用ピンの頂面
に至る長さとして、前記フランジ状頭部を横軸方向に膨
張させるための隙間が設定できる長さに設定されている
ことを特徴としている。
【0014】
【作用】本発明の吊具付き容器では、吊具の孔から突出
する底壁の一部が延伸吹込み成形によってフランジ状頭
部として構成されるが、このフランジ状頭部の外周壁
は、周方向で凹凸状に形成されている。このため、吊具
の外表面で側方に膨張する樹脂の量が、全周にわたって
膨張する場合に比べて少なくされる。したがって、フラ
ンジ状頭部での肉厚が薄くなることがないので、吊具が
引張られる方向での強度を確保でき、これによって吊具
の脱落を防止することができる。
【0015】しかも、フランジ状頭部の外周壁に形成さ
れている凹部間は、吊具の外表面で側方に向け張り出す
膨出部とされているので、吊具を底壁とともに確実に挟
み込むことができる。
【0016】また、本発明の製造装置では、吊具の載置
面が頭部押圧用昇降ピン側に設けられている。
【0017】ところで、吊具を載置する構造としては、
図5に示すように、容器100の底壁102を規定する
底型104に設けることも考えられる。この場合の載置
部の構造としては、底型104の中心部に形成された開
口の内周壁104Aから開口中心に向け延長された複数
のピン108が備えられている。そして、このピン10
8は、開口内周壁で周方向に沿って複数設けられてい
る。
【0018】しかし、このような載置部の構造では、頭
部押圧用昇降ピンの頂面と吊具の外表面との間に隙間が
あることが原因して容器の底壁を破損したり離型性が悪
化したりする虞がある。つまり、図6において、フラン
ジ状頭部を押し潰して吊具に対する密着面積を拡大する
ために用いられる頭部押圧用ピン110の頂面と吊具1
06の外表面との間には、吊具側に形成された孔部10
6Aから突出してくるパリソン頭部をフランジ状に形成
するためにその頭部を横軸方向に膨張させるに必要な僅
かながらの隙間が設けられている。このため、吊具10
6の外表面では、パリソン頭部が横軸方向に膨張する過
程で、吊具106の載置部をなすピン108の下面側に
も樹脂が回り込むことがある。したがって、ピン108
の下面側に回り込んだ樹脂がピン108に引掛かかる状
態になるので、延伸吹込み成形後、底型104が容器1
00から離れる場合、容器100の底壁102が底型1
04の移動とともに膨出する方向に変形してしまう虞が
ある。しかも、このような事態は、底型102の離型を
阻害することにもなる。
【0019】そこで、本発明の製造装置では、前記頭部
押圧用昇降ピンに吊具の載置部をなす上向き突起を設け
ることで、延伸吹込み成形時での樹脂の回り込みをなく
すことができる。
【0020】
【実施例】以下、図によって本発明による吊り具付き容
器の詳細を説明する。
【0021】図1は、本発明による吊り具付き容器の一
例である輸液瓶の底部を示す図である。
【0022】輸液瓶10は、断面矩形リング状の側壁1
2を有し、その底壁14にはこの輸液瓶10を正立状態
とした際の接地面となる脚部16が例えば4隅に形成さ
れている。
【0023】また、4つの脚部16よりも低い段差面1
8が底部14の基部に形成され、その中心には吊具20
が固定されている。
【0024】吊具20は、孔部を有する基台22とリン
グ状フック24とを一体的に形成されたものであり、基
台22とリング状フック24との境界位置には、図2に
示すように、ヒンジ部24Aが形成されてリング状フッ
ク24が起倒可能になっている。
【0025】吊具20は、脚部16を結ぶ面内に納まる
ように段差面18側に倒れた状態を通常状態とされ、吊
るす際にのみリング状フック24を輸液瓶10の底面か
ら離れる方向に弾性変形させるようになっている。この
ため、この吊具20は、例えば、樹脂材料により射出成
形にて形成されるものに限らず、弾性変形可能な金属そ
の他の材質を用いて形成することも可能である。
【0026】このような輸液瓶およびその予備成形品で
あるパリソンとしての材料は、最終製品が輸液瓶である
ような場合には、ポリピロピレンが最適であるが、他の
熱可塑性樹脂として、例えば、ポリエチレンテレフタレ
ート(PET)、ポリブチレンテレフタレート、ポリエ
チレン、ポリアリレート等の熱可塑性ポリエステル樹
脂、あるいはポリアミド(ナイロン)系樹脂、ポリ塩化
ビニール等が用いられる。
【0027】そして、輸液瓶10を延伸ブロー成形する
ための予備成形品であるパリソンの射出成形は、通常の
有底パリソンと同一な成形条件にて実施される。
【0028】一方、吊具20は、輸液瓶10の底壁14
に設けられた段差面18とフランジ状頭部26とで挟持
されることで輸液瓶10の底壁14に結合されている。
すなわち、フランジ状頭部26は、図3に示すように、
吊具20の基台22に形成された孔部22Aに挿通され
る断面中空リング状の軸部28によって段差面18と一
体的に結合されている。そして、このフランジ状頭部2
6は、吊具20の外表面に突出した位置で、フランジ面
積を吊具20の基台22に形成された孔部22Aの開口
面積よりも大きくされている。この結果、段差面18か
らフランジ状頭部26にかけての形状がアンダーカット
形状にされている。
【0029】なお、前記孔部22Aの大きさとしては、
逆さ吊りされる輸液瓶10の重量に耐えることができる
軸部28の直径に見合うものであればよく、軸部28
は、延伸吹込み成形により形成されるので、孔部22A
の大きさのみに依存して形成され、パリソンの射出条件
と無関係にその外形を大きく設定することができる。
【0030】さらにフランジ状頭部26は、その周方向
に沿って複数の凹部26Aが設けられている。すなわ
ち、この凹部26Aは、フランジ状頭部26の外周壁を
軸部28の中心に向け突とされた形状を設定されてお
り、これによって、外周壁が凹凸状の形状をなしてい
る。
【0031】本実施例の場合、上記凹部26Aは周方向
で4箇所に形成されており、これによって、凹部26A
間に羽根状の膨出部26Bが形成されている。
【0032】本実施例は以上のような構成であるから、
輸液瓶10を延伸吹込み成形するための予備成形品であ
るパリソンの射出成形は、通常の有底パリソンと同一な
成形条件にて実施される。
【0033】そして、パリソンを縦軸および横軸方向に
延伸吹込み成形することにより、輸液瓶10の底壁14
の一部は吊具20の基台22に形成された孔部22Aか
ら突出し、断面中空状の軸部28が形成される。また、
この軸部28に連続してフランジ状頭部26が成形され
る。このフランジ状頭部26は、吊具20の外表面にお
いて横軸方向に膨張することにより孔部22Aの開口面
積よりも大きくされ、これによって、底壁14と協働し
て吊具20を挟持する。
【0034】一方、フランジ状頭部26が膨張する際に
は、その周方向で複数箇所に凹部26Aが形成される。
この凹部26Aは、例えば、図5に示した、ピン108
によってパリソン頭部の膨出が妨げられることで形成さ
れる。
【0035】このように、周方向で複数の凹部26Aを
有するフランジ状頭部26は、その外周壁が凹凸状をな
し、この凹部26A間に羽根状の膨出部26Bを形成さ
れている。このため、フランジ状頭部26は、周方向で
横軸方向に膨張する箇所が部分的とされている。したが
って、フランジ状頭部26から横軸方向に膨張しようと
する樹脂の量が凹部26Aに相当する分だけ減少するの
で、フランジ状頭部26の頂面での肉厚が薄くなること
がない。
【0036】このようにしてフランジ状頭部26での肉
厚減少が抑えられることで、輸液瓶10を逆さ吊りした
場合にフランジ状頭部26に加わる重量に対する耐久強
度を確保することができ、これによって、吊具20がフ
ランジ状頭部26から脱落するような事態が防止され
る。
【0037】なお、フランジ状頭部26Aの成形を確実
にするために、吊具20における基台22の孔部22A
の内周形状として、例えば、図3に示すように、孔部2
2Aより突出する樹脂の側方への移行を案内するテーパ
状あるいは円弧状のガイド面を設けることが好ましい。
【0038】以上のように、本実施例によれば、フラン
ジ状頭部26と輸液瓶10の底壁14とにより吊具20
を挟持することができる。そして、挟持する場合には、
フランジ状頭部26が吊具20の基台22に形成された
孔の開口面積よりも大きい面積を以て吊具20の外表面
に膨張しているので、吊具20の挟持範囲を大きく採れ
ることで吊具20の脱落を防止することができる。しか
も、フランジ状頭部26は、その外周壁を凹凸状に形成
されることで、頂面から横軸方向に向けた樹脂の延伸が
抑制され、これにより肉厚を薄くすることがない。この
ため、輸液瓶10を逆さ吊りした場合にフランジ状頭部
26に作用する重量に対する強度を確保することができ
るので、離型時でのフランジ状頭部26の形状反転等を
防止して吊り具20の脱落を未然に防ぐことができる。
【0039】ところで、上記実施例においては、フラン
ジ状頭部26の成形構造として、輸液瓶10の底壁14
の形状を規定する底型30に吊具載置用ピン32を設け
た構造を用いているが、この構造に限らないこと勿論で
ある。
【0040】以下、この構造について説明する。
【0041】図3は、上記構造を備えた容器の製造装置
の概略を説明するための模式図である。そして、この装
置では、フランジ状頭部26の周壁に有する凹部26A
を、底型30以外の部材によって形成することを特徴と
している。
【0042】すなわち、装置は、この種、有底パリソン
を二軸延伸吹込み成形する場合と同様に、輸液瓶10の
側壁を規定するブローキャビティ型34と、輸液瓶10
の底壁を規定する昇降可能な底型36と、有底パリソン
のネック部を保持するネック型(図示されず)と、有底
パリソンのネック部内部に挿入されてブローエアを導入
するブローコア型(図示されず)と、有底パリソンを縦
軸延伸する延伸ロッド38とが用いられる。
【0043】一方、底型36の中心部には、頭部押圧用
ピン40が昇降自在に設けられている。この頭部押圧用
ピン40は、吊り具20の基台22に形成された孔部2
2Aから突出するパリソン頭部を底部側に押し返すこと
により、横軸方向でのパリソン頭部の張出し量を増加さ
せて、この頭部が相当するフランジ状頭部26の面積を
孔部22Aの開口面積よりも一層拡大する機能、および
吊具20をブローエア圧に抗して保持することで吊具2
0が所定位置から外れてしまうようなことを防止する機
能を有している。
【0044】このため、頭部押圧用ピン40の頂面は、
フランジ状頭部26として吊り具20側の孔部22Aか
ら突出してくるパリソン頭部を横軸方向に導入すること
ができる面形状を設定されている。
【0045】そして、頭部押圧用ピン40の頂面には、
図4に示すように、周方向に沿って複数の上向き突起4
2が設けられている。この上向き突起42は、輸液瓶1
0側のフランジ状頭部26の周壁に位置する凹部26A
を形成するためおよび吊具20を載置するために設けら
れている。
【0046】すなわち、上向き突起42は、上端から前
記頭部押圧用ピン40の頂面に至る長さとして、前記フ
ランジ状頭部26を横軸方向に膨張させることができる
隙間を持たせた長さに設定されている。
【0047】また、頭部押圧用ピン40には、頂面から
下がった位置に頭部押圧用ピン40の上昇位置を規制す
るための膨径部40Aが形成されており、この膨径部4
0Aは、図3に示すように、底型36内に形成された段
部36Aに衝合させることができるようになっている。
膨径部40Aは、段部36Aに衝合することにより、吊
具20を底壁14の外表面に当接させて面一とすること
ができる位置に上向き突起42の先端部を位置決めする
ことができるようになっている。
【0048】本実施例は以上のような構成であるから、
輸液瓶10を成形するにあたり、ブローキャビティ型3
4が閉鎖駆動され、かつ、底型36が上昇することで輸
液瓶10の外壁を規定するキャビティが形成される。
【0049】一方、底型36には、図3に示すように、
吊具20が載置されている。吊具20は底型36の所定
位置にて位置決めされる。このとき、頭部押圧用ピン4
0は、吊具20の下面から離間した位置に下降してい
る。
【0050】そして、ブロー型が型締めされてから延伸
ロッド38を下降駆動するとともにブローコアを介して
パリソン内部に高圧のブローエアが導入されると、パリ
ソンの外壁が型内面に到達するまで縦軸および横軸各方
向に二軸延伸され、側壁12および底壁14を有する輸
液瓶10が成形される。
【0051】一方、成形過程において、底型36のキャ
ビティ面に到達するパリソン頭部は、その頭部の一部が
吊具20の基台22に形成された孔部22Aに挿通され
ることで断面中空状の軸部28を形成される。
【0052】この軸部28に連続してフランジ状頭部2
6が吹込み成形されるが、このフランジ状頭部26が成
形されるに際し、フランジ状頭部26の外周壁に対向し
て位置する頭部押圧用ピン40側の上向き突起42は、
軸部28が横方向にほとんど、あるいは全く膨張してい
ない状態のときに上昇する。これは、膨張している軸部
28の一部を吊具20の基部22とで挟持しないように
するためである。頭部押圧用ピン40の上昇は、膨径部
40Aが底型36の段部36Aに衝合することで規定さ
れる。このため、フランジ状頭部26の外周壁のうち、
上向き突起42と対向する箇所は横軸方向に膨張しよう
とするのを妨げられるので、フランジ状頭部26の外周
壁を凹凸状に形状出しすることになる。また、ある程度
膨張した軸部28は頭部押圧用ピン40の上昇によって
フランジ状頭部26が押し返されるので、フランジ状頭
部26の面積を一層拡大されるとともに、フランジ状頭
部26に充分な肉厚を確保される。しかも、形状出しに
際しては、上向き突起42が頭部押圧用ピン40の頂面
に設けられているので、フランジ状頭部26を形成する
ための樹脂が横軸方向にのみ膨張移動することになる。
これにより、樹脂は、上向き突起42によって全周方向
での膨張がされないので、充分な肉厚を羽根状に形成さ
れたフランジ状頭部26の成形のために回り込むことに
なる。
【0053】このような実施例による製造装置において
は、外周壁に複数の凹部を有するフランジ状頭部26を
形状出しする際に、吊具20を載置している箇所で樹脂
の回り込みが発生することがない。つまり、フランジ状
頭部26の外周壁に凹部26Aを形成するために設けら
れている上向き突起42は、基端が頭部押圧用ピン40
の頂面に一体成形されている。このため、図6に示した
ような吊具20の載置部下面に向けた樹脂の回り込みを
阻止することができる。したがって、底型36の離型時
には、フランジ状頭部26をなす樹脂が上向き突起42
に引掛かるような事態が発生しないので、離型性を阻害
しないばかりでなく、底壁の形状反転等の弊害を防止す
ることができる。
【0054】本実施例によれば、簡単な構造および製作
によってフランジ状頭部の外周壁を形状出しすることが
できる。つまり、底型側に吊具の載置部を設ける場合に
は、頭部押圧用ピンを昇降自在に挿通するための開口部
内周壁において中心に向け突出するピンを周方向で部分
的に形成しなければならない。したがって、このような
狭い範囲のピンのみを残して中繰り加工することは、き
わめて困難であるばかりでなく加工時間が長大化するこ
とになる。このため、底型とは別に上記ピンを加工され
たリング状部材を設けて前記開口部に挿填することも考
えられるが、この場合には、部品点数の増加や開口中心
とリングの中心との整合性が得られない等の問題があ
る。
【0055】これに対し、本実施例では、底型とは別の
頭部押圧用ピンにおいて吊具底面に当接可能な箇所が形
成されているので、頭部押圧用ピンの加工に合せて吊具
載置面を有する上向き突起を形成することが可能であ
り、しかもその加工も、中繰り加工等の特殊なものとす
る必要がないので、加工手順や加工時間を省力化するこ
とができる。
【0056】また、本実施例での上向き突起を設けた構
造では、延伸吹込みに用いられるブロー圧に対する強度
を確保することができる。つまり、開口内周壁から中心
に向け突出したピンの場合には、ブロー圧によって曲げ
荷重が加わり、折損する虞がある。これに対して本実施
例に置ける上向き突起は、ブロー圧を圧縮荷重として受
けることができるので、折損等の心配がない。
【0057】なお、本発明は、上記実施例に限定される
ものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施
が可能である。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように本発明の吊具付き容
器によれば、フランジ状頭部の外周壁に凹部を設けて凹
凸状とすることで、フランジ状頭部の肉厚を容器の重量
による引張り応力や曲げ応力に耐えることができる厚さ
に設定することができる。このため、吊具の脱落を確実
に防止できる。しかも、フランジ状頭部は、凹凸状の外
周壁のうちで羽根状に張り出した膨出部が吊具の外表面
で側方に張り出しているので吊具を確実に挟み込むこと
ができ、これによっても吊具の脱落を防止することがで
きる。
【0059】さらに本発明の製造装置によれば、吊具の
載置面を有し、かつ、フランジ状頭部の凹部を形成する
ための上向き突起が頭部押圧用ピンの頂面に設けられて
いるので、延伸吹込み成形される際の樹脂の回り込みを
なくすることができる。このため、フランジ状頭部を成
形するための上向き突起に対して樹脂が回り込んだ際に
発生する容器底壁の形状反転や離型性の悪化を未然に防
止することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る吊具付き容器の平面図である。
【図2】本発明に係る吊具付き容器の底部を示す斜視図
である。
【図3】本発明にかかる吊具付き容器の製造装置に用い
られる構造を示す局部的な断面図である。
【図4】図3に示した製造装置に用いられる頭部押圧用
ピンの構造を示す斜視図である。
【図5】図1に示した吊具付き容器の製造装置に用いら
れる型の構造を説明するための局部的な断面図である。
【図6】図5に示した型における問題点を説明するため
の局部的な断面図である。
【符号の説明】
10 容器をなす輸液瓶 14 底壁 20 吊具 26 フランジ状頭部 26A 凹部 26B 膨出部 28 軸部 36 底型 40 頭部押圧用ピン 42 上向き突起
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29L 22:00

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 容器を逆さ吊りするための吊具を、予備
    成形品の延伸吹込み成形により成形される容器の底壁に
    具備する吊具付き容器において、 前記容器の底壁に当接する吊具の基台に設けられている
    孔と、 前記底壁と一体的に延伸吹込み成形によって形成され、
    前記孔に挿通される断面中空状の軸部と、 前記断面中空状の軸部が前記孔から突出した側にて前記
    軸部と一体的に形成され、前記孔の開口面積よりも広い
    面積のフランジ状頭部と、を有し、 前記フランジ状頭部は、外周壁に、前記軸部の中心を基
    準とした周方向で複数の凹部が形成され、 前記凹部間には、前記吊具の外表面に向け張り出した羽
    根状の膨出部が設けられていることを特徴とする吊具付
    き容器。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の吊具付き容器を製造する
    装置であって、 容器の外側壁を規定するキャビティ型と、 容器の底壁を規定する昇降可能な底型と、 前記底型内に位置して昇降可能な頭部押圧用昇降ピン
    と、 を備え、 前記頭部押圧用昇降ピンは、容器の底壁に対向する頂面
    で周方向に沿って複数の上向き突起が形成され、この上
    向き突起は、上端に前記吊具の載置面を有し、かつ、上
    端から前記頭部押圧用ピンの頂面に至る長さとして、前
    記フランジ状頭部を横軸方向に膨張させるための隙間が
    設定できる長さに設定されていることを特徴とする吊具
    付き容器の製造装置。
JP32314893A 1993-11-29 1993-11-29 吊具付き容器およびその製造装置 Expired - Lifetime JP3452959B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32314893A JP3452959B2 (ja) 1993-11-29 1993-11-29 吊具付き容器およびその製造装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32314893A JP3452959B2 (ja) 1993-11-29 1993-11-29 吊具付き容器およびその製造装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07148830A true JPH07148830A (ja) 1995-06-13
JP3452959B2 JP3452959B2 (ja) 2003-10-06

Family

ID=18151625

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP32314893A Expired - Lifetime JP3452959B2 (ja) 1993-11-29 1993-11-29 吊具付き容器およびその製造装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3452959B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100446960C (zh) * 2005-07-26 2008-12-31 林裕朗 塑料输液瓶带环模内吹瓶的方法及其所用的模具
JP2016182184A (ja) * 2015-03-25 2016-10-20 テルモ株式会社 医療用液体収納用容器体およびそれを用いた薬剤充填済み医療用容器
CN110978462A (zh) * 2019-11-29 2020-04-10 佛山市工正包装设备科技股份有限公司 吊环吹模底模、吹塑模具、吹塑方法及吊环一体输液容器
JPWO2020175607A1 (ja) * 2019-02-28 2021-12-23 日精エー・エス・ビー機械株式会社 容器の金型および容器の製造方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100446960C (zh) * 2005-07-26 2008-12-31 林裕朗 塑料输液瓶带环模内吹瓶的方法及其所用的模具
JP2016182184A (ja) * 2015-03-25 2016-10-20 テルモ株式会社 医療用液体収納用容器体およびそれを用いた薬剤充填済み医療用容器
JPWO2020175607A1 (ja) * 2019-02-28 2021-12-23 日精エー・エス・ビー機械株式会社 容器の金型および容器の製造方法
CN110978462A (zh) * 2019-11-29 2020-04-10 佛山市工正包装设备科技股份有限公司 吊环吹模底模、吹塑模具、吹塑方法及吊环一体输液容器

Also Published As

Publication number Publication date
JP3452959B2 (ja) 2003-10-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR0166578B1 (ko) 모노베이스 용기용 프리폼
JP2781810B2 (ja) 加熱充填物用容器、その製造方法及びその中間成形品
US4547333A (en) Apparatus for biaxial-blow-molding hollow bottle-shaped container of synthetic resin and method of biaxial-blow-molding the same container
JP3325074B2 (ja) 容器の成形方法
US5763030A (en) Biaxially stretch blow-molded article and bottom mold therefor
KR820001944B1 (ko) 플라스틱제 용기의 블로우 성형 방법
KR880013675A (ko) 블로우 성형된 단일 조각 플래스틱 용기 및 그 제조공정
KR100340300B1 (ko) 합성수지제병성형방법및2축연신취입성형용프리폼지지치구
US3926324A (en) Plastic container for pressurized liquid
JPH0684038B2 (ja) 吊具付き容器成形用プリフォーム及び吊具付き容器の成形方法
JP3452959B2 (ja) 吊具付き容器およびその製造装置
JPH07148829A (ja) 吊り具付き容器
JP3420803B2 (ja) 吊具付き容器の成形方法及びその装置
JP3343151B2 (ja) 自立瓶
JPH11188779A (ja) 射出延伸ブロー成形方法
JPH04174668A (ja) 吊具付き容器及びその製造方法
US6872354B1 (en) Parison and blow molding method for bottle having undercut
JP2000052412A (ja) 偏平容器の製造方法
JP6777960B1 (ja) 射出成形型とプリフォーム成形方法、及び中空体の製造方法
JPH08198256A (ja) 合成樹脂製二重構造容器及びその製造方法
JP2000246789A (ja) 延伸ブロー成形による広口容器の底部成形方法
JPH0749216B2 (ja) 把手付き合成樹脂製容器の成形方法及び装置
JP2004059129A (ja) 底部に吊り具を有するボトル及びその成形方法と射出金型
CA2408169C (en) Parison and blow molding method for bottle having undercut
JP2002166465A (ja) 広口容器の延伸ブロー成形方法及びブロー金型

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20030617

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080718

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080718

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090718

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090718

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100718

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110718

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110718

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120718

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120718

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130718

Year of fee payment: 10

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term