JPH0714757Y2 - 給湯追焚式風呂装置に於ける浴槽水循環機構 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は自動的に給湯追焚を行えるようにした風呂釜等
の、給湯追焚式風呂装置に於ける浴槽水循環機構に関す
るものである。

（従来の技術） 自動的に給湯追焚を行えるようにした風呂釜に於いて
は、例えば浴槽内に自動的に足し湯を行う場合等に浴槽
内の水位を検知する必要があり、このため水位センサを
設けている。水位センサは追焚戻配管の適所に設け、追
焚戻配管内に水が満たされた状態に於ける水圧により水
位検知を行うものである。

このような水位検知を行うためには、予め基準となる水
位を設定し、この基準水位に対応する水圧を基準とし
て、現在の水圧から水位を検知する必要がある。

このため、全自動運転ではシーケンスの最初に追焚戻配
管内に満たして水位を検知する動作を設けており、この
時の水圧を基準として、以降の実際の水位検知を行うよ
うにしている。即ち、この動作では追焚戻配管の浴槽接
続部側端部の位置まで水を満たしているので、この端部
の位置が基準水位となる。

（考案が解決しようとする課題） しかしながら浴槽と給湯装置間に接続する追焚往配管と
追焚戻配管に於いて、その浴槽接続部側端部が他の部分
よりも低くなるように配設されている場合には、上述し
たように追焚戻配管に満たした水が抜けてしまう場合も
あり、この場合には、基準水位に対応する水圧が検知で
きないので、以降に浴槽内の水自体の水圧により、正確
な水位の検知を行うことが不可能となってしまう。

（課題を解決するための手段） 上述した課題を解決するための手段を、実施例に対応す
る第１図、第２図に基づいて説明すると、本考案の機構
は、浴槽１と給湯追焚装置２間に、追焚往配管３と追焚
戻配管４を接続して循環系統Ａを構成し、該追焚往配管
３と追焚戻配管４は浴槽１との接続部５側が他の部分よ
りも下側となる部分がある給湯追焚式風呂装置に於い
て、水位センサ13を追焚戻配管４に設けると共に、追焚
戻配管４と浴槽１との接続部５と水位センサ13の間の追
焚戻配管４に上下方向のループ６を形成したものであ
る。

（作用） 以上の構成に於いて追焚戻配管４内に水を満たした際、
浴槽１内の残湯がなく、追焚戻配管４の接続部５側端部
が大気に開放されている場合には、この端部から水が抜
け、代りに空気が浸入する。

しかしながら、このようにして抜けるのは、端部からル
ープ６の最初の頂部までであり、ここから追焚戻配管４
の他側方向の水は残留する。これは、追焚戻配管４の他
側が第１、第２の三方弁10,11により閉塞されて大気に
開放されていないから、ループ６の頂部にて空気の浸入
が遮断され、浴槽１からの大気圧によって追焚戻配管４
の水が残留するからである。

追焚戻配管４の残留水は静水状態を維持され、水位セン
サ13の検出値が上水の導入による影響の無いように、追
焚往配管３から浴槽１に上水が導入される。

このようにして浴槽１内に残湯がない状態でも追焚戻配
管４のループ６の頂部の下端までは水を満たすことがで
き、そしてこの頂部の下端位置は、浴槽１に対しての位
置が変わらないので、この位置を基準水位の位置とし、
この時の水圧を基準として、浴槽１への上水の導入によ
る圧力上昇を水位センサ13にて検出し、以降の浴槽１内
の水位の測定を正確に行うことができる。

また、このように追焚戻配管４には接続部５側端部の一
部を除いて水が満たされているので、ポンプ12の動作を
開始してから所定の湯水の循環を行えるまでの時間が短
い。

（実施例） 次に本発明の実施例を図を用いて説明すると、符号7,8
は夫々追焚用、給湯用熱交換器で、該追焚用、給湯用熱
交換器7,8は図示していないバーナにより加熱されて循
環水を加熱する。また符号９は大気開放ホッパー、10,1
1は第１、第２の三方弁、12はポンプ、13は水位センサ
である。

浴槽１への注湯は、上水から、給湯用熱交換器８、大気
開放ホッパー９、第１の三方弁10、追焚用熱交換器７、
ポンプ12、第２の三方弁11を通り、追焚往配管３を経て
行うことができる。また浴槽１内水の追焚は、追焚戻配
管４から、第１の三方弁10を経て追焚用熱交換器７に至
り、その後、注湯時と同様の経路を経て行うことができ
る。第２の三方弁11はポンプ12からの湯水を全自動運転
のシーケンスの最初に於いて追焚戻配管４側に供給する
ことにより、該追焚戻配管４内に前述したように水を満
たすことができ、こうして浴槽１内の水位の検知に先立
って、水位センサ13に於ける基準水位の設定を行うこと
ができる。

（考案の効果） 本考案は以上の通りであるので、全自動運転のシーケン
スの最初に、水位センサに於ける基準水位の設定を確実
に行うことができ、もって以降の浴槽内の実際の水位の
検知を正確に行うことができると共に、ポンプの動作を
開始してから所定の湯水の追焚循環を行えるまでの立上
り時間が短いという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案を適用する給湯追焚式風呂装置の実施例
の全体構成を示す系統説明図、第２図は要部の拡大説明
図である。 符号１…浴槽、２…給湯追焚装置、３…追焚往配管、４
…追焚戻配管、５…接続部、６…ループ、7,8…追焚
用、給湯用熱交換器、９…大気開放ホッパー、10,11…
第１、第２の三方弁、12…ポンプ、13…水位センサ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】浴槽と給湯追焚装置間に、追焚往配管と追
   焚戻配管を接続して循環系統を構成し、該追焚往配管と
   追焚戻配管は浴槽との接続部側が他の部分よりも下側と
   なる部分がある給湯追焚式風呂装置に於いて、水位セン
   サを追焚戻配管に設けると共に、追焚戻配管と浴槽との
   接続部と水位センサの間の追焚戻配管に上下方向のルー
   プを形成したことを特徴とする給湯追焚式風呂装置に於
   ける浴槽水循環機構