JPH07146036A - 冷媒吸着剤の吸着余力残存状態および吸着能力回復状態判定方法、並びに同判定装置 - Google Patents

冷媒吸着剤の吸着余力残存状態および吸着能力回復状態判定方法、並びに同判定装置

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JPH07146036A
JPH07146036A JP29644893A JP29644893A JPH07146036A JP H07146036 A JPH07146036 A JP H07146036A JP 29644893 A JP29644893 A JP 29644893A JP 29644893 A JP29644893 A JP 29644893A JP H07146036 A JPH07146036 A JP H07146036A
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refrigerant
adsorption
adsorption tank
adsorbent
capacity
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Application number
JP29644893A
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English (en)
Inventor
Keiji Tachibana
慶二 立花
Susumu Ishii
進 石井
Akira Kabeta
昭 壁田
Takeshi Otomo
毅 大友
Masashi Tokunaga
政司 徳永
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Hitachi Building Systems Engineering Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Building Systems Engineering Co Ltd
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2345/00Details for charging or discharging refrigerants; Service stations therefor
    • F25B2345/007Details for charging or discharging refrigerants; Service stations therefor characterised by the weighing of refrigerant or oil

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  • Separation Of Gases By Adsorption (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 冷凍機用の冷媒を回収する技術、および、冷
媒ガス中に混入した非凝縮性ガスを抽気する技術を改良
してフロン公害を完全に防止し得るシステムを開発する
ために必要な、「吸着タンク内の冷媒吸着剤が、冷媒ガ
スを吸着・脱離している反応の進捗状態を判定し得る方
法および技術」を提供する。 【構成】 冷凍機1に設けられた抽気装置31が大気中
に放出していたガスを、接続ホース81を介して可搬性
の吸着タンク34に流通させ、該吸着タンク34内に収
納されている冷媒吸着剤によって冷媒ガス成分を吸着除
去する。この際、吸着タンク34の総重量を秤量機器8
2で検出して、吸着した冷媒ガス量を判定する。上記吸
着タンク内を減圧して冷媒ガスを脱離させる場合も同様
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】フロン公害の原因物質である特定
フロンは、例えば冷凍機の冷媒として広く用いられてい
る。本発明は、冷凍機用の抽気装置から放出される非凝
縮性ガスに随伴して大気中に放散せしめられる冷媒ガ
ス、又は冷凍機用の冷媒回収装置から放出される非凝縮
性ガスに随伴して大気中に放散せしめられる冷媒ガス
を、冷媒吸着剤によって吸着除去した場合に、冷媒吸着
剤の吸着能力消費を管理する技術、および冷媒ガスを吸
着・飽和して吸着性能を喪失した冷媒吸収剤や、冷媒ガ
スを吸着して吸着余力の減少した冷媒吸着剤から冷媒ガ
スを脱離せしめて、冷媒吸着剤の吸着性能を回復せしめ
る再生操作の管理技術に関するものであって、特に、冷
媒吸着剤を収納した可搬形タンク(吸着タンクと名付け
る)から冷媒吸着剤を取り出す必要無く、上記冷媒吸着
剤の吸着能力の変化状態を判定するための方法および同
装置に関するものである。この技術的内容を大別する
と、 イ.冷媒吸着剤によって冷媒ガスを吸着する場合、吸着
の進行に伴って冷媒ガス吸着余力が減少してゆくが、こ
の状態を連続量として検出し、あと何の位の使用に耐え
るかを判定する方法,装置。および、 ロ.冷媒吸着剤が吸着している冷媒ガスを脱離させて、
その吸着能力を回復させるには通常、数時間を要し、し
かも所要時間は一律でない。そこで、冷媒ガスの脱離の
進捗状態(すなわち吸着能力の回復状態)を連続量とし
て検出し、あと何の位の脱離操作続行を必要とするかを
判定する方法,装置、に関するものである。
【0002】
【従来の技術】フロン公害を防止するため、代替フロン
に関する研究が進められる一方、既設の機器のメンティ
ナンス技術を改良してフロンを大気中に放散させないよ
うにする工夫も進められている。
【0003】例えばビルの空調などに用いられている冷
凍機は一般に、常温近くに沸点を有する冷媒物質(例え
ばフロン・R11)を封入密閉して、蒸発→圧縮→凝縮
→減圧→(蒸発)の冷凍サイクルを行わせる。この冷凍
機を点検,整備するために分解(部分分解を含む)する
と冷媒が大気中に放散されるので、これを防止するため
予め冷凍機の冷凍系から冷媒を抜き取って冷媒タンク内
に回収,一時保管しておき、点検,整備を終えた後、冷
媒タンク内の冷媒を冷凍機内に戻す操作(冷媒の回収と
いう)が行われている。冷凍機内には、冷媒ガスや冷媒
液と共に、漏入した空気などの非凝縮性ガスや水蒸気が
混在しているのが一般的である。冷媒液は比較的容易に
冷媒タンクなどの容器に回収することができ、冷媒ガス
の回収に先立って冷媒液の抜き取りが行われるが、この
冷媒液抜取作業は一般に広く行われているので説明を省
略する。冷媒ガスは液化して回収し、非凝縮性ガスや水
蒸気は冷媒から分離する必要が有る。図4は従来例の冷
媒ガスの回収装置を示す系統図である。冷凍機1は凝縮
器1aと蒸発器1bと圧縮機1cとによって冷凍系を構
成し、冷媒(例えばフロン・R11)を封入,密閉して
いる。上記の冷凍系から冷媒タンク5に冷媒ガスを回収
するため、冷凍機1内の冷媒ガスを圧縮機2によって吸
入,圧送し、凝縮器3で冷却して液化させる。前記の冷
媒ガスの中には空気などの非凝縮性ガスが混入してお
り、さらに該空気は多少の水蒸気を含んでいる。そこ
で、前記の凝縮器3で液化した冷媒等を気液分離器4に
導いて冷媒液のみをフロート弁4aから冷媒タンク5に
回収し、凝縮しないガス成分は放出弁4bから大気中に
放出する。このガス成分中には、凝縮しなかった冷媒ガ
スが含まれている。Wは液化した水分の溜まり具合を観
察するための覗き窓、vは排水用の弁である。
【0004】往時(例えば昭和30年代の高度経済成長
以前)においては冷媒が高価であったため、これを放散
させることなく回収しようというのが経済・技術の思潮
であった。このため、図4に示した従来例のようにして
冷媒の回収が図られたのであるが、この考え方に立つ限
りにおいては、回収する冷媒よりも高い費用を費してま
で徹底回収するという努力は為されなかった。昭和40
年代に入って各種の公害が社会問題化し、さらに昭和6
0年代になると、フロンなどの冷媒や溶剤によるオゾン
層破壊という地球規模の環境問題が国際的に論じられる
ようになり、回収フロンの金銭的価値以上の費用をかけ
てでも極限までフロンを回収し、フロンを大気中に放散
してはならないという時代になった。こうして観点から
図4の従来技術を見ると、圧縮機2によって冷凍機1内
の冷媒ガスを精一杯排出しても、機内ガス圧は一般的に
は−650mmHg程度にしか下がらない。この−650
mmHgの冷媒ガスは分解整備に際して大気中に放散され
てしまう。この機内残留ガス圧を−750〜約760mm
Hgまで下げるため、図5に示すように真空ポンプ19
を用いる技術も公知である。しかしながら、図5の従来
例では機内残留ガス圧を−760mmHg近くまで下げ得
る代りに、該真空ポンプ19の吐出圧が低いので、前記
気液分離器4内上部空間の非凝縮性ガス圧力が0.3Kg
f/cm2g程度までしか上がらない。この非凝縮性ガス
の中には、凝縮器3内の凝縮温度に相当する分圧の未凝
縮冷媒ガスが混在しており、その冷媒ガス濃度は気液分
離器4内の圧力に反比例し、圧力が低いと冷媒ガスの分
圧が相対的に高くなり、未凝縮冷媒ガス濃度が高くな
る。従って、放出弁4bから大気中に放出される非凝縮
性ガスに随伴して高濃度の未凝縮冷媒ガスが放散され
る。図4および図5について説明した従来例の不具合を
解消するため、図6に示すように真空ポンプ9の下流側
に圧縮機2を直列に介挿接続する構成が有効である。こ
の構成は本発明者らが創作して本出願人によって別途出
願中(特願平4−156912号)の未公知の先願に係
る発明である。上記先願の発明によれば、冷凍機1内の
残留冷媒ガス圧を理想的に低くし、(約−760mmH
g)、しかも、気液分離器4内の非凝縮性ガス圧力を高
く(例えば5Kgf/cm2g)することができ、従って、
冷凍機内に残留して大気中に放散される冷媒の量と、放
出弁から非凝縮性ガスに随伴して放散される冷媒の量と
の合計量を、実用上零と見なし得る程度に減少せしめる
ことができる。
【0005】以上に図4〜図6を参照して説明したの
は、冷凍機における冷媒の回収に関する先行技術であっ
て、その技術的なポイントは、冷凍機内に封入されてい
る冷媒を大気中に放散させることなく、冷媒ガス中に漏
入した非凝縮性ガスを大気中に排出することであった。
【0006】一方、冷凍機のメンティナンスに関して、
前述の回収と並んで重要な抽気という操作が有る。この
抽気について次に述べると、冷凍機に封入された冷媒
が、前述のごとく蒸発→圧縮→凝縮→減圧→(蒸発)の
冷凍サイクルを繰り返す途中で、大気圧に比して負圧に
なる状態を経過する。このため、冷媒ガス中に非凝縮性
ガス(空気など)が混入する虞れが有る。冷媒ガス中に
非凝縮性ガスが混入すると、冷凍機の能力や効率を低下
させたり、冷凍機内の発錆を誘発したりするので、混入
した非凝縮性ガスを分離して大気中に放出する操作(抽
気)が必要となる。この抽気操作における技術的ポイン
トも、大気中に放出する非凝縮性ガスに随伴して大気中
に放散される冷媒ガスの含有率を如何にして減少させる
か、ということである。このように、抽気操作と回収操
作とは技術的に共通する部分が少なくない。図4に示し
た従来例の回収装置において、気液分離器4の底部に溜
まった冷媒液を冷媒タンク5に注入する代りに、該冷媒
液を冷凍機1の蒸発器1bに還流せしめるように配管を
改造すると図7のごとくになる。図7において、冷凍機
1内に漏入した非凝縮性ガスは冷媒ガスよりも軽いの
で、凝縮器1a内に集まり、冷媒ガスと混合して混合ガ
スとなる。この混合ガスを圧縮機2で吸入,圧送し、凝
縮器3で冷却して気液分離器4に導く。このとき、該気
液分離器4内に流入する流体は、主として冷媒ガスと非
凝縮性ガスと冷媒液との気液混合流であり、これに若干
の水蒸気および微細な水滴などが含まれている。この気
液混合流は気液分離器4で分離され、冷媒液はフロート
弁4aを経て冷凍機1の蒸発器1bに還流せしめられ
る。水分は排水弁vから排出され、非凝縮ガスおよび未
凝縮の冷媒ガスは放出弁4bから大気中に放出される。
【0007】図6に示した回収装置および図7に示した
抽気装置において、気液分離器4の上部空間に溜まった
非凝縮性ガスを放出弁4bから大気中に放出する場合、
若干の冷媒ガスが随伴して一緒に放出される。その随伴
冷媒ガスの含有率を低下せしめるには、該気液分離器4
内の混合ガス(非凝縮性ガスと冷媒ガスが主成分)を強
冷することが有効である。図8は、図6に示した回収装
置における気液分離器内の混合ガスを強冷するように改
良した1例であって、先願の発明(特願平4−1569
12号)に提案された未公知の先行技術に係る回収装置
の系統図である。この構成を概要的に述べれば、図6の
従来例における気液分離器4に小形冷凍機22を併設し
たものである。本発明において小形冷凍機とは、冷媒回
収操作の対象である冷凍機1よりも小形,小容量の冷凍
機をいう。本例の気液分離器4′は、その内部に冷却管
4cを設けてある。一方、小形冷凍機22は圧縮機22
a,凝縮器22bおよび膨張弁22cを備えていて、冷
却流体22dを前記の冷却管4cに供給して循環させ
る。本例によれば気液分離器4′内で冷媒ガスが強冷さ
れてその蒸気圧が低くなるので、放出弁4cから放出さ
れる非凝縮性ガスに随伴する冷媒ガス濃度がいっそう低
くなる。上述のごとく冷媒ガスが強冷されるので、この
冷却温度が水の氷結点以下である場合は、上記冷媒ガス
に水蒸気が含まれていると気液分離器4′内に霜を生
じ、また氷結して弁類の作動を阻害する虞れ無しとしな
い。このため、仮想線で示したように気液分離器4′の
流入側にドライヤ23を設けて水蒸気を除去することが
望ましい。図8の従来例から容易に理解できるように、
気液分離器4′内の冷却管4c内を循環して冷媒ガスを
強冷する冷却流体は、小形冷凍機22の併設によらず、
他の冷却装置から供給される冷水,冷媒等の低温流体を
利用することも可能である。
【0008】図9および図10はそれぞれ、小形冷凍機
22を併設して冷媒ガスを強冷するように構成された未
公知の先願(特願平4−181035号)に係る抽気装
置の1例を示し、模式的な系統図である。本図10に示
した1例における気液分離器4は冷却ジャケット8を備
えており、冷凍機1の凝縮器1aからオリフィス21を
介して低温の冷媒を供給されて該気液分離器4内の混合
ガス(冷媒ガス+非凝縮性ガス)が冷却され、効率良く
非凝縮性ガスと冷媒液との分離が行なわれる。しかし、
この気液分離器4内に溜まったガスをそのまま大気中に
放出せしめることなく、電磁弁14,15を操作して精
溜器9に導入し、小形冷凍機22から供給される低温流
体を冷却管9aに循環流通させて強冷する。精溜器9内
に導入された混合ガスが強冷されると、冷媒ガスの分圧
が顕著に低下し、飽和を越えた冷媒ガスは凝縮し、冷凍
機1の蒸発器1bに還流せしめられる。上記精溜器9内
の上部空間に溜まったガス(ほとんど純粋の非凝縮性ガ
ス)の圧力は圧力センサ9bによって検出し、所定値に
達すると放出ユニット9cから大気中に放出される。
【0009】上記精溜器9内に導入される混合ガス中に
多量の水蒸気が含まれていると、冷却管9aに結霜して
熱伝導を妨げたりするので、ドライヤ23を設けて除湿
されるようになっている。
【0010】以上に述べたごとく、フロン公害を防止す
るため、抽気操作および回収操作に際して大気中に放出
する非凝縮性ガスに冷媒ガスを随伴させない工夫が為さ
れてきた。本出願人による前記未公知の発明を含めて、
「温度,圧力の制御による冷媒の相変化」を利用した冷
媒ガス放散防止は、極限的に追及されて効果を挙げた。
しかし乍ら、社会的要請は更にいっそうの改善を求めて
いる。これに応えるためには、前述した各種の先行技術
(温度,圧力制御)に加えて、化学的ないし分子化学的
な方法の併用を考究する必要が有る。例えば、フロンを
大量に使用して洗浄を行なう工場においては、フロンの
吸着剤を収納した複数の吸着塔を設置し、その一部分を
使用して排出ガス中のフロンを吸着,除去し、フロンを
吸着,飽和して吸着性能が衰えた吸着塔は使用を中止し
て脱離操作が加えられて再生される(前記の脱離とは、
吸着の反対語であって、脱着もしくは離脱とも呼ばれ
る。本発明においては、機械的な着脱と紛らわしくない
ように脱離と呼ぶことにする)。従来主としてフロン洗
浄設備の排気に適用されていた吸着法を、冷凍機の抽気
装置や回収装置に応用しようというアイデアも提案され
ているが、冷房用の冷凍機は一般に狭隘な空間に設置さ
れているので、大形の吸着,脱離設備を付加設置するこ
とは実用性に問題が有るので普及しない。現在、本邦に
おける殆ど全部のビルには冷房用の冷凍機が設置されて
いるが、経済価値の高い階層は収益性の高い用途(事務
室,売場,生産設備,住居など)に振り当てられ、冷凍
機は地下もしくは屋上の狭い空間に配置されている。し
かも、冷凍機の仕様と機械室容積とは、ビルの建築工事
の設計段階で決定されており、フロン公害防止の世論が
高まったからと言って、大形の吸着,脱離装置を追加設
置することは現実に受け入れられない。また、今後建築
されるビルについても、直接的な収益性を有しない吸
着,脱離設備に大きいスペースを割くことは種々の困難
や抵抗が有る。また、冷凍機が設置されているビルの機
械室ごとに大形の吸着・脱離装置を設置することは社会
的にみて不経済である。本発明者らは、既設の冷凍機室
内に設置し得る程度の小形吸着・脱離装置の開発につい
ても試作,実用試験を重ねたが、次に述べるような不具
合があって、理論的には成功しながら実用普及が進まな
かった。すなわち、 イ.吸着装置が小形であると、比較的早期に吸着剤が吸
着飽和してしまって吸着性能を喪失する。一方、抽気装
置の作動インターバルは諸種の条件によって変化する
が、比較的短周期で間欠的に作動する場合も少なくな
い。このため、冷媒を吸着した吸着剤を脱離していて未
だ脱離が完了しないうちに、次のサイクルの抽気作動が
始まってしまう。こういう事を繰返していると、常に飽
和に近い状態の吸着剤の中を通過した排ガスが大気中に
放散され、冷媒ガスの随伴を防止できない。 ロ.冷媒を吸着して飽和した吸着剤から冷媒を脱離させ
る操作は高度の技術を要し、これを自動機器で行なわせ
るにしても厳重に管理しなければならない。脱離の圧
力,温度条件が適正でないと脱離が進行しなかったり、
脱離させた冷媒が分解してしまって回収再利用が出来な
くなったりするからである。
【0011】前記イ,ロに示した不具合を解消して、フ
ロン公害の完全な防止を図るための新規な方法として、
ターボ冷凍機用抽気装置(もしくは冷媒回収装置)のガ
ス放出口に対して着脱自在に接続され、冷媒吸着剤を収
納した多数の吸着タンクを用い、上記多数の吸着タンク
のうち、収納している冷媒吸着剤が吸着能力を有してい
る吸着タンクを、多数のターボ冷凍機のそれぞれに配給
して抽気装置(もしくは冷媒回収装置)に接続し、上記
抽気装置(もしくは冷媒回収装置)から放出されるガス
を、吸着タンク内の冷媒吸着剤に流通せしめて、該放出
ガス中に含まれている冷媒ガスを吸着除去し、収納して
いる冷媒吸着剤が冷媒を吸着して飽和した吸着タンクを
抽気装置(もしくは冷媒回収装置)から取り外して、吸
着タンク再生工場に搬入し、上記吸着タンクを、再生工
場の脱離炉に入れて加熱するとともに真空吸引し、冷媒
吸着剤から冷媒を脱離せしめて吸着タンクを再生し、再
生した吸着タンクを冷凍機サイトに返送して再使用に供
し、上記の操作をエンドレスに循環せしめて遂行するこ
とが考えられる。上記の新規な方法は本発明者らが創作
したもの(以下、未公知の先行技術という)である。
【0012】上記の方法によると、多数の吸着タンクの
うち、吸着性能を有しているもの(再生された新たな吸
着タンク)を、冷凍機の抽気装置(もしくは冷媒回収装
置)に接続しておくと、非凝縮性ガスと冷媒ガスとの混
合ガスである放出ガスが上記吸着タンク内を通過し、収
納されている冷媒吸着剤によって混合ガス中の冷媒ガス
が選択的に吸着,除去される。収納されている冷媒吸着
剤が冷媒を吸着して飽和すると、新たな吸着タンクと容
易に交換できるので、抽気装置(冷媒回収装置)の放出
ガスは常に吸着機能を有する吸着タンクによって処理さ
れる。このため、排ガス中の冷媒ガスは実用上零と見做
し得る程度に完全除去される。
【0013】そして、冷凍機の抽気装置(冷媒回収装
置)に対して装着しなければならない部材は、可搬形の
吸着タンク1個のみであるから、総べての既設冷凍機に
適用することができ、好ましくは使用済み吸着タンクと
未使用吸着タンクとを保管しておくためのスペースが冷
凍機の近傍に有れば良い。従って、適用スペース不足を
理由として普及を妨げられる虞れが無い。冷媒を吸着し
て飽和した冷媒吸着剤は、吸着タンク内に収納されたま
まの状態で取り外され、吸着タンク再生工場の脱離炉に
装入され、真空ポンプで真空引きなどして脱離され、脱
離した冷媒は液化装置で液化される。この操作は再生工
場において専門技術者による管理の下で、経済的に行な
うことができる。図11は、未公知の先行技術に係るフ
ロン公害防止システムの概要を示す模式的な系統図であ
る。冷凍機1に抽気装置31が付設されていて、該抽気
装置31の放出ガス(主として非凝縮性ガスであるが微
量の冷媒ガスを含んでいる)を、大気中に放出すること
なく、圧力調整弁32で減圧して吸着タンク34に導か
れる(矢印a)。上記吸着タンク34の中には冷媒ガス
の吸着剤(図示せず)が充填されており、導かれたガス
は上記吸着剤の中を流通して冷媒成分を吸着除去され、
矢印bのごとく大気中に放散せしめられる。吸着タンク
34に充填されている吸着剤が冷媒ガスを吸着して飽和
すると、再生工場に搬入され(矢印c)、脱離炉38に
装入されて加熱されるとともに真空吸引手段39により
真空引きされる。これにより、冷媒吸着剤に吸着されて
いた冷媒が脱離され、冷媒吸着剤は吸着機能を回復す
る。冷媒吸着剤が吸着機能を回復して再生された吸着タ
ンクは、冷凍機サイトへ返送(矢印d)される。また、
脱離したガス状の冷媒は液化装置46によって液化され
て回収タンク42に貯えられ、再使用に供される。
【0014】図11について説明した未公知の先行技術
に係るフロン公害完全防止システムをして実用価値有ら
しめるためには、使い易くて、簡単で安価な構成で、随
伴冷媒ガスの吸着除去機能を有し、繰返し使用に耐え
る、ポータブルな吸着タンクを必要とし、かつ、上記の
冷媒吸着剤を収納した可搬形のタンク(吸着タンク)が
使用されて、内部の冷媒吸着剤が冷媒ガスを吸着して吸
着能力を喪失し、もしくは吸着余力が減少したとき、こ
れを専門工場に集めて高能率で、経済的に再生せしめ得
る、品質管理が容易な技術を必要とする。
【0015】本発明者らは、上述した未公知の先行技術
(図11)をして実用的効果あらしめるべく、さらに試
験研究および試作テストを続行し、多数の吸着タンク
を、集中管理的に、かつ経済的に再生(収納している冷
媒吸着剤の吸着性能を回復せしめること)するための新
たな技術(以下、説明の便宜上、試案と呼ぶ)を開発し
た。こうした改良の流れの中で、試案に係る冷媒吸着剤
の再生方法は、冷凍機用の抽気装置(もしくは冷媒回収
装置)の放出口に対して着脱される流入口と、大気に対
して連通される流出口とを備えた可搬形タンクの中に収
納されている冷媒吸着剤が冷媒ガスを吸着したとき、吸
着している冷媒ガスを脱離させて冷媒吸着剤の吸着性能
を回復させる方法であって、前記の流入口および流出口
の少なくとも片方に真空ポンプを接続して、上記可搬形
タンク内を負圧に保ち、冷媒吸着剤に吸着されている冷
媒ガスを脱離させるものである。また、該試案の方法を
実施するため、試案に係る再生装置の構成は、冷凍機用
の抽気装置(もしくは冷媒回収装置)の放出口に対して
着脱される流入口と、大気に対して連通される流出口と
を備えた可搬形タンクの中に収納されている冷媒吸着剤
が冷媒ガスを吸着したとき、吸着している冷媒ガスを脱
離させて冷媒吸着剤の吸着性能を回復させる装置であっ
て、前記可搬形タンクの流入口および流出口の少なくと
も何れか一方に接続される真空ポンプと、上記真空ポン
プによって吸い出したガスを冷却して液化させる液化装
置と、を設けた。
【0016】次に、図11ないし図14を順次に参照し
つつ、試案の実施例を説明する。図13は、本発明に係
る冷媒吸着剤の再生技術において取扱いの対象とする、
冷媒吸着剤を収納した可搬形タンク(吸着タンク)、す
なわち、未公知の先行技術に係るフロン公害防止システ
ム(図11)に用いられる多数の吸着タンクの内の1個
を示す断面図である。図13に示した41はタンク本体
である。その形状,寸法は特に限定されないが、ハンド
ル53とハンドル兼脚54とを両手で持って運べるよう
に構成する。
【0017】後述するごとく、このタンク本体内にはガ
スが流通せしめられるが、流出口が大気に連通している
に近い構造であって、大きい内圧が掛からないから大き
い肉厚寸法を必要とせず、軽量に構成するについて別段
の困難は無い。上記タンク本体41の内部空間は、ネッ
ト42a,42bによって、入口側室Fと、出口側室D
と、中央室Eとに仕切られ、該中央室E内に冷媒吸着剤
45が収納されている。本実施例においては上記の冷媒
吸着剤として粒状の活性炭が用いられている。本実施例
におけるネット42a,42bは、前記粒状の活性炭を
通過させないメッシュの金網より成り、パンチングプレ
ートを重ね合わせて補強されている。本発明を実施する
際、上記のネットの構造は格別に限定されること無く、
要するに通気性を有する板状部材、ないしは、機構学的
にこれと等価な構造であれば良い。
【0018】前記の出口側室Dを貫通して中央室Eに連
通する活性炭封入口43が設けられていて、蓋を装着し
て密閉されている。そして、前記の入口側室Fを貫通し
て中央室Eに連通する活性炭取出口44が設けられてい
て、蓋を装着して密閉されている。活性炭が冷媒ガス
(例えばフロン・R11)を吸着した場合、加熱・減圧
によって吸着ガスを脱離させて繰返し使用し得るが、次
第に性能が劣化する。前記のような活性炭封入口43,
活性炭取出口44を設けておくと、活性炭の吸着性能が
劣化したときの交換が容易である。上述の構造機能から
容易に推察し得るごとく、本発明を実施する場合、必ず
しも封入口と取出口とを別個に設けなくても、封入口兼
取出口を設けることもできる。活性炭が冷媒ガスを吸着
・脱離する現象は可逆的であって、吸着作用の際は発熱
し、脱離作用の際は吸熱する。上記発,吸熱の伝熱を円
滑ならしめるため本例は図13に示したように、冷媒吸
着剤(粒状活性炭)に接触せしめて放熱板47が設けら
れている。本実施例の放熱板47はタンク本体41に対
して熱的に接続され、該タンク本体41を介して大気に
接触している。図示を省略するが、放熱板を直接的に大
気に接触せしめても良い。また、図13に仮想線で示し
たように、冷媒吸着剤45に接触せしめて放熱管54を
配設するとともに、該放熱管の内腔を大気に連通せしめ
ても良い。活性炭が冷媒ガスを吸着するときに吸着潜熱
を発生するため、該活性炭が冷媒ガスを脱離するときは
吸着潜熱を吸収する。従って、冷媒ガス(例えばフロン
・R11)を吸着,飽和した活性炭を減圧して冷媒ガス
を脱離せしめて吸着機能を回復させる(吸着タンクを再
生させる)際は吸着潜熱を与えなければならない。この
吸着機能回復操作の際、前記の放熱板47もしくは放熱
管54は、活性炭に熱を与えて昇温させるとともに吸着
潜熱を与える作用を果たす。こうした作用に着目する
と、これらの放熱板47および放熱管54は伝熱板,伝
熱管である。前記タンク本体41に、入口側室Fに連通
せしめて混合ガスの流入口が設けられており、この流入
口に急速継手・甲40aが接続固定されている。上記の
急速継手・甲40aは、図示の急速継手・乙40bとペ
アになって、逆流防止機構付きの急速継手40を構成し
ている。
【0019】図13に示した48は、タンク本体内の冷
媒吸着剤が吸着性能を保持しているか喪失したかを検知
する吸着センサであって、管状の中空部材に冷媒吸着剤
(本実施例においては活性炭)を収納している。該管状
の中空部材の一方の端はタンク本体41の出口側室Dに
連通固着され、他方の端には逆止弁49が取付けられて
いる。上記逆止弁49の方向性は、大気中への流出を許
容し、大気の流入を阻止する方向になっている。これに
より、大気中の水蒸気が流入して活性炭の吸着力を弱め
る虞れが無い。
【0020】タンク本体41内に導かれた混合ガスは、
タンク本体内の冷媒吸着剤(活性炭)に接触しつつ流通
し、冷媒ガスが吸着除去されて非凝縮性ガスのみが吸着
センサ48を流通し、逆止弁49を経て大気中に放出さ
れる。上記のごとく、冷媒ガスはタンク本体の中に装填
されている冷媒吸着剤(活性炭)45によって吸着さ
れ、発生した吸着熱は放熱板47によって放散せしめら
れる。吸着センサ48内に収納されている冷媒吸着剤
(活性炭)は流通するガスが非凝縮性ガスのみである間
は吸着作用を行なわないので吸着熱を発生することが無
い。こうした状態で、吸着センサに収納されている冷媒
吸着剤が吸着作用を行なわず、従って吸着熱を発生しな
いということは、吸着センサの中で吸着作用が行なわれ
ていないこと、すなわち、タンク本体内の冷媒吸着剤に
よって冷媒ガスの吸着除去が行なわれていることを意味
している。
【0021】タンク本体内の冷媒吸着剤45が冷媒ガス
を吸着して飽和すると、冷媒ガスの吸着性能を失う。こ
うした状態になると混合ガス中の冷媒ガスがタンク本体
内を素通りして吸着センサに流入し、該吸着センサ48
内の冷媒吸着剤(活性炭)によって吸着除去されるよう
になる。この状態においては吸着センサ48内の冷媒吸
着剤が吸着熱を発生する。この作用を外部から観察する
と、吸着センサ48が発熱し始めるということは、タン
ク本体内の冷媒吸着剤45が吸着性能を喪失したことを
表していることになる。このようにして吸着センサ48
は、発熱することによって吸着タンクが交換時機に達し
たことを表示するが、もう一つの重要な効果として、吸
着タンク内の冷媒吸着剤45が吸着飽和して冷媒ガスを
素通りさせるようになっても、なお暫くの間は吸着セン
サによって冷媒ガスを吸着捕捉し、該冷媒ガスが大気中
に放散されることを阻止し、フロン公害の完全防止をサ
ポートする。
【0022】吸着センサ48内の冷媒吸着剤が発熱を開
始したことは、該吸着センサ48を構成している管状の
中空部材の昇温を検知して把握することが出来る。本実
施例では上記管状の中空部材を保温材50で包み、吸着
センサ48の周囲に保温層を構成して上記管状の中空部
材の昇温を助長し、検出の鋭敏性を向上せしめている。
【0023】上記管状の中空部材の昇温を検知するに
は、公知の技術を任意に適用することができ、温度変化
に伴って電気抵抗を変えるサーミスタなども使用し得
る。本実施例においては、温度変化に伴って色調が変わ
る薬剤(例えばサーモラベル,サーモペイント等)を利
用した。この実施例によれば、一見して吸着性能の保持
状態を判定することができるので便利である。
【0024】図13に示した保温剤50には覗き窓(開
口ないし透孔)52を設けてあり、吸着センサ48の一
部分が外観に現われるようにし、この部分にサーモラベ
ル52を貼着した。サーモラベルには、可逆的な色調変
化を生じるものと、不可逆的な色調変化を生じるものと
が有り、それぞれ一長一短が有る。可逆的な色調変化を
呈するサーモラベルは、昇温に伴って一旦変色しても、
温度が低下して室温に戻ると原色調に復元するので繰り
返し使用することができ、経済的である。しかし乍ら、
次のような問題が有るので、本実施例では不可逆的な色
調変化を生じるサーモラベルを使用した。すなわち、先
に説明したように、タンク本体41内の冷媒吸着剤が吸
着,飽和すると、冷媒ガスはタンク本体を素通りして吸
着センサ48内の冷媒吸着剤で吸着されるようになり、
該吸着センサ48が昇温する。ところが、何らかの事情
で、このまま放置されると、吸着センサ48内の冷媒吸
着剤が吸着飽和して吸着性能を失うに至り、その後は吸
着センサ48が発熱しなくなって室温に戻る。このよう
な状態になった場合、不可逆色調変化を生じるサーモラ
ベルは、吸着センサ48が室温まで放冷された後も、昇
温によって変化した色調を表示し続ける。従って、何ら
かの事情によって吸着タンク巡視点検のインターバルが
延びたため、タンク本体41内の冷媒吸着剤45のみな
らず吸着センサ内の冷媒吸着剤までも冷媒ガスを吸着,
飽和した後にサーモラベル52を目視した場合も、該サ
ーモラベルは昇温歴が有ること(すなわち吸着タンク本
体内の冷媒吸着剤が飽和に達して吸着性能を喪失したこ
と)を容易に判定することができる。
【0025】上述のようにして吸着タンク内の冷媒吸着
剤が交換時機に達し、若しくは交換時機を経過したもの
と判定されたならば急速継手40を切り離し、吸着性能
を喪失した吸着タンクを取り外し、予め準備してあった
吸着タンクと交換する。上記の脱着交換に際し、急速継
手40が設けられているので迅速,容易に交換すること
ができ、その上、該急速継手40には逆流阻止機構が備
えられているので、交換作業に熟練を要せず、冷媒ガス
を漏らさない。図示の53,54は、本実施例の吸着タ
ンクを両手で持ち運びし易いように取り付けたハンドル
である。上記1対のハンドルのうち、吸着センサ48と
反対側に位置しているハンドル54は、この吸着タンク
を床上に置く場合に脚としても機能するように構成して
ある。
【0026】収納されている冷媒吸収剤45が冷媒ガス
を吸着・飽和して吸着能力を喪失した吸着タンクは下記
のようにして再生されるが、まだ飽和に達していない吸
着タンクであっても同様にして再生することができる。
吸着タンクは図12について後述するようにして冷媒吸
着剤の脱離操作を施されるが、この脱離操作に先立っ
て、予め配管のための準備操作が行われる。図14は、
図13に示した実施例の吸着タンクに準備操作を施し終
わった状態を示す部分断面図である。前述の急速継手・
甲40aを取り外して直管状のアダプタパイプ63が接
続される。64は管継手である。さらに、前述の逆止弁
49を取り外して真空ホース61が接続される。62は
管継手である。本実施例のアダプタパイプ63は剛性の
部材であり真空ホースは可撓性の部材であるが、その役
目は両方とも同様であって、タンク本体41の内部空間
を真空ポンプに接続し、該内部空間を真空引きするため
のものである。図12は、本試案に係る冷媒吸着剤再生
装置の1実施例を示し、吸着タンクを装入した状態の炉
体を部分的に破断して描いた正面図に、配管系機器を付
記した説明図である。図14について説明したような準
備作業によって、吸着タンク34のタンク本体の流入口
に接続されたアダプタパイプ63、および、同じく流出
口側に接続された真空ホース61を、真空ポンプ67の
吸入側に接続して、吸着タンク内を減圧する。図示の6
6は、炉体65の炉壁を貫通せしめて配置された接続管
である。また、孔65dはアダプタパイプ63を挿通す
るためのものである。
【0027】吸着タンク34内に収納されている冷媒吸
着剤(本例においては活性炭)から吸着している冷媒ガ
ス(本例ではフロン・R11)を脱離させるための必要
最少限の条件は減圧である。本発明を実施する際、−7
50mmHg程度の真空引きのみによって冷媒ガスの脱離
を行なうこともできる。しかし、脱離が吸熱反応である
から、加熱しつつ真空引きする方が高能率で冷媒ガスの
脱離、すなわち吸着剤の再生を行なうことができる。そ
こで本実施例では、電気ヒータ65eを備えた炉体65
内に吸着タンク34を装入して加熱する。65fは吸着
タンク34を支持しているガイドバーであり、65bは
炉蓋、65cはそのハンドルである。本例においては、
吸着タンク34を炉体65に装入したり取り出したりす
るに便なるごとく、高さ寸法約1メートルのベース65
a上に炉体65を設置してある。本図12においては重
なって1個のみ表わされているが、複数個の吸着タンク
34が炉体65内に装入されている。本実施例において
は、各吸着タンクはそれぞれ図示のごとく水平姿勢に保
持され、相互に平行に、紙面と垂直方向に配列される。
従って、これら複数個の吸着タンクを装入し得るよう、
炉体65は、その炉前側(図において右側)から見ると
横長形状をなしている。
【0028】図に示した69a,69bはサービスホー
ルである。本実施例における炉体65の内部は、発熱体
(電気ヒータ65e)によっても加熱することができる
が、上記発熱体と併用して、若しくは該発熱体に代え
て、前記サービスホール69a,69bを経て熱風を循
環せしめ得るようになっている。どのような加熱手段を
用いる場合も、炉内温度が100℃ないし180℃の間
の所定温度に保たれるように温度制御手段(図示せず)
が設けられている。100℃未満では冷媒吸着剤から冷
媒ガスを脱離させる反応の速度が低くて実用的価値が低
く、また、180℃を越えると冷媒物質が分解して、再
利用に供し得なくなるからである。
【0029】前記の真空ポンプ67からは、脱離された
冷媒ガスを主成分とするガスが吐出される。このガスを
液化装置68に導き、冷却管69に接触せしめて冷却
し、凝縮させ、液ポンプ70で回収タンク71に送入し
て一時的に貯蔵し、再使用に備える。前記真空ポンプ6
7として、本実施例においては連続定格吸入圧力−75
0mmHgのロータリ型真空ポンプを用いた。本試案を実
施する際、真空ポンプは任意型式のものを選定して適用
することができる。一般に真空ポンプの吐出圧力は大気
圧に比して余り高くない。従って、前記の液化装置68
に加圧手段を設けて冷媒ガスを圧縮すると容易に液化せ
しめ得るので好都合である。前記回収タンク71に送出
用の開閉弁72を設けておいて、該回収タンク71内に
貯溜された冷媒液を冷凍機用の補給冷媒として利用す
る。この回収タンク71に送入された冷媒液の由来を辿
ると冷凍機内に封入されていたものであるから、これを
返送することによってフロン公害を防止しつつ、補給用
フロンの購入を不要ならしめることができる。本発明を
適用して、1滴のフロンも大気中に放散させなければ、
冷媒としてフロンを用いる冷凍機を運転しても地球環境
に悪影響を及ぼす虞れが無く、かつ、フロンの補給が途
絶しても冷凍機の運転を継続することができる。本試案
においては、前記の回収タンク71の上部空間と液化装
置68との間に圧力をバランスさせるための管路73を
設けて、冷媒流体が円滑に流動し得るようにしてある。
【0030】図14に示したようにしてアダプタパイプ
63や真空ホース61を取り付け、図12に示したよう
にして冷媒吸着剤を再生するとともに、脱離した冷媒ガ
スを液化させて回収した後、上記アダプタパイプ63を
取り外して図13に示した急速継手・甲40aを取り付
けるとともに、真空ホース61を取り外して逆止弁49
を取り付けて、図2に示されている状態に復元する。そ
して、変色しているサーモラベル52を剥がして新たな
サーモラベルを貼着する。もしくは、変色しているサー
モペイントを塗り直す。前記の液化装置(図1)から送
出される流体は必ずしも純粋な冷媒液と限らず、水分を
含有している場合も有る得る。こうした事情を勘案し
て、図示を省略するが、液化装置68と回収タンク71
とを結ぶ管路の途中にドライヤを設けることも出来る。
【0031】本試案を適用すると、可搬形タンク(吸着
タンク)内に収納されている冷媒吸着剤が冷媒ガスを吸
着・飽和して吸着能力を喪失した場合や、冷媒ガスを吸
着して吸着余力が減少した場合、該可搬形タンク内から
冷媒吸着剤を取り出す必要なく、個々の可搬形タンクに
配管を接続して真空引きすることにより、該冷媒吸着剤
から冷媒を脱離せしめることができるので取扱いが容易
であり、しかも、脱離せしめた冷媒ガスを大気中に放散
せしめる虞れ無く捕捉・回収して再使用に供することが
できる。以上が、本発明の技術的背景であって、前記未
公知の先行技術および前記の試案は、本発明者らが創作
した未公知の発明である。
【0032】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、前記試
案に係る未公知の発明について実用化試験,研究を行な
い、所期の効果を奏することを実用面で確認したが、上
記実用化試験の結果,なお次に述べるような改良の余地
が有ることを確認した。 (a)図13および図14に示した吸着センサ48を設
けて、サーモラベル52の変色によって冷媒吸着剤45
が吸着,飽和したことを検出し得るが、その検出結果
は、飽和に達したか否かをイエスかノーかという形で、
いわゆる2値的に表示される。しかし、冷凍機の管理運
営に当たる責任者としては、単に「未飽和」という答え
だけでなく「飽和に達するまで、あと何の位の余裕が有
るか」を知りたい。それによって次回点検の計画も樹て
られるし、交換用の吸着タンクを準備することの緊急度
を判断し得るからである。すなわち、「現時点では未飽
和であるが、1時間後には飽和するかもしれない」とい
う意味の表示であっては不安を残す。 (b)先に述べたごとくサーモラベルには(サーモペイ
ントも同様)、可逆的に色調を変え、昇温によって一旦
変色しても冷却すると元の色調に戻るものと、非可逆的
に色調を変え、冷却しても元の色調に戻らないものとが
有る。可逆的に変色するサーモラベルを用いると、吸着
センサ48内の冷媒吸着剤が冷媒ガスを吸着,飽和して
冷媒ガスを素通りさせるようになると、吸着熱が発生し
なくなり、サーモラベルが元の色調に戻ってしまうとい
う危険性が有る。しかし、非可逆的に変色するサーモラ
ベルを用いた場合は、吸着タンクに脱離操作を施して再
生した際、サーモラベルを貼り替え(サーモペイント塗
り替え)なければならない。
【0033】(c)図12に示すようにして吸着タンク
34に再生操作を施す場合、その再生処理が完了したか
否かを判定することが極めて困難である。実務的には、
予め実験的に脱離所望時間を求めておいて、この所要時
間に若干の余裕時間を加算して、充分と思われる時間の
脱離処理を施す他は無いが、脱離反応の進行速度は諸種
の条件によって変化するので、こうした手法では不安を
残す。特に、この脱離処理(吸着タンクの再生処理)
は、専門の再生工場で集中的に行なわれるが、目分量の
脱離処理では、脱離時間に無駄を生じたり、脱離未完了
のままに残したりする虞れ無しとしない。
【0034】本発明は上述の事情に鑑みて為されたもの
であって、吸着タンクに収納されている冷媒吸着剤を該
吸着タンクから取り出す必要無く、吸着反応もしくは脱
離反応を進行させつつ、その反応の進捗状態を連続的に
(若しくは任意インターバルで間欠的に)検知し得る方
法、および、上記の方法を実施するに好適な装置を提供
することを目的とする。
【0035】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに創作した本発明の基本的な原理を略述すると、次の
ごとくである。冷媒吸着剤が冷媒ガスを吸着すると、そ
の重量が増加する。また、吸着していた冷媒ガスを脱離
すると、その重量が減少する。従って、冷媒吸着剤の重
量変化を検知することにより、吸着反応もしくは脱離反
応の進捗状態を判定することができる。
【0036】しかし乍ら、本発明は上記の公知の現象を
単に冷媒吸着剤による冷媒ガスの吸着除去、および脱離
再生に適用したものではない。すなちわ、冷凍機の抽気
装置、もしくは冷媒回収装置から放出される随伴冷媒ガ
スの含有率を、先ず、温度,圧力操作による相変化を利
用して極限的に減少させた上で、なお、非凝縮性ガスの
放出に随伴する微量の冷媒ガスを吸着除去し(未公知の
先行技術)、さらに、上記の吸着除去を経済的に実用化
するため、吸着タンクを用いた集中管理方式(図11)
を創作し(試案の発明)、上記の技術的改良の上に立っ
て、さらに上記試案の発明をして実用価値有らしめるべ
く、前記の現象(冷媒吸着剤の重量変化)を利用して、
吸着タンクという未公知の機器内に収納されている冷媒
吸着剤について、吸着タンクに収納したままの状態で、
しかも吸着,脱離操作を中断することなく、その進捗状
況を判定する技術を創作したものである。
【0037】前述の原理に基づいて前記の目的(吸着タ
ンク内の反応進行を連続的に検知)を達成するための具
体的な手段として、第1の発明方法は冷媒吸着剤が収納
されている吸着タンクを、冷凍機に設けた抽気装置の放
出口に取付けて、放出ガス中に含まれている冷媒ガスを
吸着除去する場合、上記冷媒吸着剤を含む吸着タンクの
総重量を連続的ないし間欠的に検出して、その重量増加
に基づいて冷媒ガスの吸着量を推定するとともに、予め
調べておいた冷媒吸着剤の総吸着能力から上記の吸着量
推定値を差し引いて、前記冷媒吸着剤が保有している残
存吸着能力を算出することを特徴とする。また、第2の
発明方法は、冷媒吸着剤を収納している吸着タンク内を
減圧して、上記冷媒吸着剤が吸着している冷媒ガスを脱
離させる場合、上記冷媒吸着剤を収納した状態の吸着タ
ンクの総重量を連続的ないし間欠的に検出して、その重
量減少に基づいて冷媒ガスの脱離量を推定するととも
に、予め調べておいた脱離完了状態の吸着タンク総重量
と比較して、離脱操作の進捗状態を推定することを特徴
とする。
【0038】そして、第1の発明装置は、冷媒吸着剤が
収納されている吸着タンクの流入口を、冷凍機に設けた
抽気装置の放出口に接続する、屈曲自在な配管部材と、
冷媒吸着剤を含めての吸着タンクの総重量を、連続的,
ないし間欠的に検出する手段と、を具備していることを
特徴とする。さらに、第2の発明装置は、冷媒吸着剤が
収納されている吸着タンクを真空ポンプに接続する屈曲
自在な配管部材と、上記吸着タンクの、冷媒吸着剤を含
む総重量を継続的ないし間欠的に検出する手段とを具備
していることを特徴とする。
【0039】これらの発明は、冷媒ガスの吸着,脱離に
伴う重量の変化率が、吸着タンク(未公知の機器)の総
重量に対して実用的に所要の精度で検知し得るレベルで
あるか否かを、本発明者が蓄積した経験的知識および入
念な試作,実験に基づいて確認することによって完成さ
れたものである。
【0040】
【作用】上述の手段によると、冷媒吸着剤の重量を含め
て吸着タンクの総重量を検出するとともに、その検出値
を、予め求めておいたデータと比較することにより、該
冷媒吸着剤を吸着タンク内に収納したまま取り出すこと
なく、しかも、吸着・脱離の反応を中断することなく継
続しつつ、実用上充分な精度で反応の進捗度を判定する
ことができ、フロン公害の防止による地球環境の保全に
貢献するところ多大である。
【0041】
【実施例】次に、図1ないし図3を順次に参照しつつ本
発明の実施例を説明する。図1は、本発明に係る冷媒吸
着剤の吸着余力残存状態判定装置を用いて本発明に係る
冷媒吸着剤の吸着余力残存状態判定方法を実施した例を
示し、(A)は1実施例における模式的な系統図、
(B)は上記と異なる実施例における要部を模式的に描
いた系統図、(C)は上記二つの実施例とさらに異なる
実施例における要部を模式的に描いた系統図である。
(A)図に示すごとく、吸着タンク34と抽気装置31
とを接続する管路の途中に接続ホース81を介挿し、該
吸着タンクの移動を管路によって拘束しないようにす
る。本発明を実施する場合、必ずしもホースを使わなく
ても、屈曲自在な配管部材(例えばスイベルジョイント
等)を用いれば良い。そして吸着タンク34を秤量機器
(例えば台秤)82の上に載せ、内部に収納されている
冷媒吸着剤を含めた総重量を検知できるようにする。本
例の吸着タンク34は、 風袋重量……………………………30kg 冷媒吸着剤重量……………………15kg 吸着可能な冷媒ガス重量………… 8kg である。
【0042】従って、実験的に完全に吸着飽和させた場
合の総重量………53kg 実験的に完全に脱離させた場合の総重量……………45
kg であり、通常の精度の秤量機器を用いて冷媒ガスの吸着
量を算定することは容易である。なお、本実施例におい
ては、冷媒吸着剤として粒状の活性炭を用いた。
【0043】本実施例の秤量機器82の目盛は、45kg
に相当する位置を0%とし、53kgに相当する位置を1
00%としてある。すなわち、冷媒ガスの吸着余力をパ
ーセンテージで表示してある。
【0044】しかし乍ら、冷媒ガスの吸着余力に若干の
余裕度(安全率)を与えておく方が好ましいことと、お
よび、冷媒ガスを完全に脱離させるには長時間を要して
不経済であることを勘案し、上記と異なる実施例とし
て、吸着率70%と吸着率30%との間に等分目盛を施
して百分割することが推奨される。すなわち、吸着タン
ク34内の冷媒吸着率が次第に増加して70%になった
時の吸着タンク総重量をWとし、 W=45+(8×0.7)=50.6kg に相当する位置を吸着余力0とする、これは、フロンは
1mgたりとも大気中に放散させないという本発明の基本
的思想の表われである。上述した吸着率30%の具体的
な取扱いについては、図3を参照して後に詳述する。前
記秤量機器82の出力信号を、連続量として警報回路8
3に与え、その吸着余力が零になると警告灯85を点灯
させ、マイナス10%目盛になると警音器84を作動さ
せる。本発明を実施する際、警告灯や警音器を作動させ
る管理基準値は適宜,任意に設定することができる。ま
た、上記と異なる実施例として、警報回路83が秤量機
器83の出力信号を連続量としてでなく、間欠的に取り
込むように構成することもできる。(A)図に示したよ
うに、吸着タンク34を秤量機器82上に載置するとい
うことは、基本的には吸着タンク34の重量を弾性部材
で支承するとともに、該弾性部材の弾性変形量を読み取
ることである。上記(A)図と異なる実施例として
(B)図に示すごとく、吸着タンク34の総重量を弾性
部材で支持するとともに、該弾性部材に貼着したストレ
ンゲージ86の抵抗値変化を演算回路87で読み取ると
ともに、前述した吸着余力百分率をディスプレイ88に
表示させることもでき、この(B)図の実施例において
も演算回路の出力によって警告灯85を点灯させたり警
音器84を鳴動させたりすることができる。(C)図の
実施例では、吸着タンク34の総重量を圧電素子89で
支持するとともに、該圧電素子89の出力電位差を演算
回路87′に入力させて、ディスプレイ88を作動さ
せ、警音器84や警告等85を作動させる。図1から容
易に理解できるように、これらの実施例においては吸着
タンク34の中に冷媒吸着剤を収納し、かつ抽気操作を
継続したままの状態で、上記冷媒吸着剤の吸着余力の減
少状態を判定することができる。
【0045】図2は前記と異なる実施例を示し、図1に
おけると同様の構成部材を冷凍機用の冷媒回収装置に接
続して、冷媒回収操作を継続しつつ冷媒吸着剤の吸着余
力を判定している状態の模式的な系統図である。図示の
30は冷媒回収装置、5は冷媒タンクである。上記冷媒
回収装置30の放出口と吸着タンク34とを接続ホース
81を介して接続する。本図2において上記接続ホース
81よりも右方に描いた構成部分は、図1(A)の接続
ホース81の右方に描かれた構成部分と同様ないし類似
であり、同様の作用,効果を奏する。図1(B)に示し
たようにストレンゲージ86を用いて吸着タンク34の
総重量を検出する技術、および、図1(C)に示したよ
うに圧電素子89を用いて吸着タンク34の総重量を検
出する技術を、図2に示した冷媒回収装置に適用するこ
とも可能である。
【0046】図3は本発明に係る冷媒吸着剤の吸着能力
回復状態判定装置を用いて本発明に係る冷媒吸着剤の回
復状態判定方法を実施しているところを示し、(A)は
秤量機器を用いた実施例の模式的な系統図、(B)はス
トレンゲージを用いた実施例の模式的な系統図、(C)
は圧電素子を用いた実施例の模式的な系統図である。図
3(A)に示した65は、図13を参照して先に説明し
た炉体である。該炉体65内に装入した吸着タンク34
を100℃〜180℃に加熱しつつ、真空ポンプ67に
より真空吸引して脱離操作を施す。上記吸着タンク34
を秤量機器82′で吊持し、その総重量を検出する。上
記秤量機器の目盛は脱離の進行に伴う重量の減少を、脱
離操作の進捗状況として表わしている。ただし、実験室
的な完全脱離に到達することは多大の時間を要して不経
済であるから、冷媒ガスの吸着量が30%まで減少した
時の吸着タンク総重量に対応する点を脱離操作100%
完了とした目盛を付してある。すなわち、先に述べたご
とく、 風袋重量………………………………30kg 冷媒吸着剤重量………………………15kg 吸着可能な冷媒ガス重量…………… 8kg であり、 風袋重量+冷媒吸着剤重量=30+15=45kgである
から、 45+(8×0.3)=45+2.4=47.5kg に対応する点を脱離操作進捗度100%として目盛を付
してある。上記秤量機器82′に警報手段を連動させる
ことは可能であるが、 イ.吸着余力の残量が零になったまま放置するとフロン
公害発生を招くのに比して、脱離操作が完了した後に脱
離操作を継続してもフロン公害を招く虞れが無いこと、
および、 ロ.脱離操作(吸着タンク再生処理)は通常、専門の再
生工場で集中管理されること、により、警報手段を併設
する必要性は比較的少ない。ただし、警報手段の併設を
妨げるものではない。
【0047】図3(B)の実施例においては、吸着タン
ク34の長手方向について1端付近を軸90によって傾
動自在に支承するとともに、その他端付近を弾性部材に
よって吊持するとともに、該弾性部材に貼着されたスト
レンゲージ86の電気抵抗値変化を演算回路91によっ
て算出するとともに、ディスプレイ92に吸着剤の吸着
能力回復度を表示させる。本図3(B)の実施例によれ
ば、吸着タンク34の2個所を安定に支持することがで
き、しかも該吸着タンク34を吊持するための部材が炉
体65を貫通する個所は1個所で足りる。
【0048】上述した(A)図の実施例および(B)図
の実施例においては、吸着タンクの重量を検出するため
の弾性部材が炉外に位置しているので、該弾性部材の弾
性率に関する温度係数を考慮しなくても良い。
【0049】(C)図に示した実施例は、吸着タンク3
4の重量を圧電素子89で支持し、その電気的出力信号
(電位差)を演算回路91′に入力せしめ、吸着能力回
復度をディスプレイ92′に表示させた。本実施例によ
れは、機械的に移動可能でなければならない部材が炉体
65を貫通しないので、炉の密閉性の維持が容易であ
る。そして、本実施例の炉内温度は、冷媒が熱分解する
虞れの有る温度以下(例えば180℃以下)であるか
ら、圧電素子89の耐熱性に関して格別の困難は無い。
【0050】図3から容易に理解し得るごとく、
(A),(B),(C)いずれの実施例においても、冷
媒吸着剤を吸着タンク34内に収納したままの状態で冷
媒ガスの脱離操作(吸着タンクの再生処理)を継続しつ
つ、上記冷媒吸着剤の吸着能力回復状態を連続的に(も
しくは間欠的に)表示することができるので、これに基
づいて脱離操作(吸着タンク再生処理)の完了時期を容
易に判定することができる。
【0051】
【発明の効果】本発明を適用すると、冷媒吸着剤の重量
を含めて吸着タンクの総重量を検出するとともに、その
検出値を、予め求めておいたデータと比較することによ
り、該冷媒吸着剤を吸着タンク内に収納したまま取り出
すことなく、しかも、吸着・脱離の反応を中断すること
なく継続しつつ、実用上充分な精度で反応の進捗度を判
定することができ、フロン公害の防止による地球環境の
保全に貢献するところ多大であるという優れた実用的効
果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る冷媒吸着剤の吸着余力残存状態判
定装置を用いて本発明に係る冷媒吸着剤の吸着余力残存
状態判定方法を実施した例を示し、(A)は1実施例に
おける模式的な系統図、(B)は上記と異なる実施例に
おける要部を模式的に描いた系統図、(C)は上記二つ
の実施例とさらに異なる実施例における要部を模式的に
描いた系統図である。
【図2】前記と異なる実施例を示し、図1におけると同
様の構成部材を冷凍機用の冷媒回収装置に接続して、冷
媒回収操作を継続しつつ冷媒吸着剤の吸着余力を判定し
ている状態の模式的な系統図である。
【図3】本発明に係る冷媒吸着剤の吸着能力回復状態判
定装置を用いて本発明に係る冷媒吸着剤の回復状態判定
方法を実施しているところを示し、(A)は秤量機器を
用いた実施例の模式的な系統図、(B)はストレンゲー
ジを用いた実施例の模式的な系統図、(C)は圧電素子
を用いた実施例の模式的な系統図である。
【図4】従来例の冷媒ガスの回収装置を示す系統図であ
る。
【図5】上記と異なる従来例の冷媒ガスの回収装置を示
す系統図である。
【図6】先願の発明(特願平4−156912号)に係
る冷媒の回収装置を示す系統図である。
【図7】抽気装置の従来例を示す系統図である。
【図8】図6に示した回収装置における気液分離器内の
混合ガスを強冷するように改良した1例であって、先願
の発明(特願平4−156912号)に提案された未公
知の回収装置の系統図である。
【図9】小形冷凍機22を併設して冷媒ガスを強冷する
ように構成された未公知の先願(特願平4−18103
5号)に係る抽気装置の1例を示し、模式的な系統図で
ある。
【図10】上記未公知の先願に係る抽気装置における、
図9と異なる1例を示す模式的な系統図である。
【図11】未公知の先行技術に係る、フロン公害完全防
止システムの1例を示す系統図である。
【図12】試案に係る冷媒吸着剤再生装置の1実施例を
示し、吸着タンクを装入した状態の炉体を部分的に破断
して描いた正面図に、配管系機器をシンボルマークで付
記した説明図である。
【図13】試案に係る冷媒吸着剤の再生技術において取
扱いの対象とする、冷媒吸着剤を収納した可搬形タンク
(吸着タンク)、すなわち、未公知の先行技術に係るフ
ロン公害防止システム(図11)に用いられる多数の吸
着タンクの内の1個を示す断面図である。
【図14】図13に示した実施例の吸着タンクに準備操
作を施し終わった状態を示す部分断面図である。
【符号の説明】
1…冷凍機、1a…凝縮器、1b…蒸発器、1c…圧縮
機、2,2′…圧縮機、3…凝縮器、4,4′…気液分
離器、4a…フロート弁、4b…放出弁、4c…冷却
管、5…冷媒タンク、6…圧力センサ、8…冷却ジャケ
ット、9…精溜器、9a…冷却管、9b…圧力センサ、
9c…放出ユニット、14,15…電磁弁、19…真空
ポンプ、21…オリフィス、22…小形冷凍機、22a
…圧縮機、22b…凝縮器、22d…冷却流体、23,
23′…ドライヤ、30…冷媒回収装置、31…抽気装
置、34…吸着タンク、40…急速継手、40a…急速
継手・甲、40b…急速継手・乙、41…タンク本体、
42a,42b…ネット、43…活性炭封入口、44…
活性炭取出口、45…冷媒吸着剤、46…液化装置、4
7…放熱板、48…吸着センサ、49…逆止弁、50…
保温材、51…覗き窓、52…サーモラベル、53…ハ
ンドル、54…ハンドル兼脚、55…放熱管、61…真
空ホース、62…管継手、63…アダプタパイプ、64
…管継手、65…炉体、65a…ベース、65b…炉
蓋、65c…ハンドル、65d…孔、65e…電気式ヒ
ータ、65f…ガイドバー、66…接続管、67…真空
ポンプ、68…液化装置、69…冷却管、70…液ポン
プ、71…回収タンク、72…冷媒液流出用の開閉弁、
73…圧力バランス管路、81…接続ホース、82,8
2′…秤量機器、83…警報回路、84…警音器、85
…警告灯、86…ストレンゲージ、87…演算回路、8
8…ディスプレイ、89…圧電素子、90…軸、91,
91′…演算回路。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年1月12日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】前記の出口側室Dを貫通して中央室Eに連
通する活性炭封入口43が設けられていて、蓋を装着し
て密閉されている。そして、前記の入口側室Fを貫通し
て中央室Eに連通する活性炭取出口44が設けられてい
て、蓋を装着して密閉されている。活性炭が冷媒ガス
(例えばフロン・R11)を吸着した場合、加熱・減圧
によって吸着ガスを脱離させて繰返し使用し得るが、次
第に性能が劣化する。前記のような活性炭封入口43,
活性炭取出口44を設けておくと、活性炭の吸着性能が
劣化したときの交換が容易である。上述の構造機能から
容易に推察し得るごとく、本発明を実施する場合、必ず
しも封入口と取出口とを別個に設けなくても、封入口兼
取出口を設けることもできる。活性炭が冷媒ガスを吸着
・脱離する現象は可逆的であって、吸着作用の際は発熱
し、脱離作用の際は吸熱する。上記発,吸熱の伝熱を円
滑ならしめるため本例は図13に示したように、冷媒吸
着剤(粒状活性炭)に接触せしめて放熱板47が設けら
れている。本実施例の放熱板47はタンク本体41に対
して熱的に接続され、該タンク本体41を介して大気に
接触している。図示を省略するが、放熱板を直接的に大
気に接触せしめても良い。また、図13に仮想線で示し
たように、冷媒吸着剤45に接触せしめて放熱管5
配設するとともに、該放熱管の内腔を大気に連通せしめ
ても良い。活性炭が冷媒ガスを吸着するときに吸着潜熱
を発生するため、該活性炭が冷媒ガスを脱離するときは
吸着潜熱を吸収する。従って、冷媒ガス(例えばフロン
・R11)を吸着,飽和した活性炭を加熱,減圧して冷
媒ガスを脱離せしめて吸着機能を回復させる(吸着タン
クを再生させる)際は吸着潜熱を与えなければならな
い。この吸着機能回復操作の際、前記の放熱板47もし
くは放熱管5は、活性炭に熱を与えて昇温させるとと
もに吸着潜熱を与える作用を果たす。こうした作用に着
目すると、これらの放熱板47および放熱管5は伝熱
板,伝熱管である。前記タンク本体41に、入口側室F
に連通せしめて混合ガスの流入口が設けられており、こ
の流入口に急速継手・甲40aが接続固定されている。
上記の急速継手・甲40aは、図示の急速継手・乙40
bとペアになって、逆流防止機構付きの急速継手40を
構成している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 壁田 昭 東京都港区高輪2丁目20番36号 日立ビル 施設エンジニアリング株式会社フロン削減 本部内 (72)発明者 大友 毅 東京都港区高輪2丁目20番36号 日立ビル 施設エンジニアリング株式会社フロン削減 本部内 (72)発明者 徳永 政司 東京都港区高輪2丁目20番36号 日立ビル 施設エンジニアリング株式会社フロン削減 本部内

Claims (27)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷媒吸着剤が収納されている吸着タンク
    を、冷凍機に設けた抽気装置の放出口に取付けて、放出
    ガス中に含まれている冷媒ガスを吸着除去する場合、上
    記冷媒吸着剤を含む吸着タンクの総重量を連続的ないし
    間欠的に検出して、その重量増加に基づいて冷媒ガスの
    吸着量を推定するとともに、予め調べておいた冷媒吸着
    剤の総吸着能力から上記の吸着量推定値を差し引いて、
    前記冷媒吸着剤が保有している残存吸着能力を算出する
    ことを特徴とする、冷媒吸着剤の吸着余力残存状態判定
    方法。
  2. 【請求項2】 冷媒吸着剤が収納されている吸着タンク
    を、冷凍機用の冷媒回収装置の放出口に取付けて、放出
    ガス中に含まれている冷媒ガスを吸着除去する場合、上
    記冷媒吸着剤を含む吸着タンクの総重量を連続的ないし
    間欠的に検出して、その重量増加に基づいて冷媒ガスの
    吸着量を推定するとともに、予め調べておいた冷媒吸着
    剤の総吸着能力から上記の吸着量推定値を差し引いて、
    前記冷媒吸着剤が保有している残存吸着能力を算出する
    ことを特徴とする、冷媒吸着剤の吸着余力残存状態判定
    方法。
  3. 【請求項3】 前記の冷媒吸着剤を含む吸着タンクの総
    重量検出は、前記の放出口と吸着タンクとを屈曲自在な
    配管部材で接続した状態で、該吸着タンクの重量を弾性
    部材で支持し、上記弾性部材の弾性変形量を検出して行
    なうことを特徴とする、請求項1もしくは請求項2に記
    載した冷媒吸着剤の吸着余力残存状態判定方法。
  4. 【請求項4】 前記の冷媒吸着剤を含む吸着タンクの総
    重量検出は、前記の放出口と吸着タンクとを屈曲自在な
    配管部材で接続した状態で、該吸着タンクの重量を弾性
    部材で支持し、上記弾性部材の弾性変形に伴って該弾性
    部材に貼着された導電性部材の電気抵抗が変化する状態
    を検出して行なうことを特徴とする、請求項1もしくは
    請求項2に記載した冷媒吸着剤の吸着余力残存状態判定
    方法。
  5. 【請求項5】 前記の冷媒吸着剤を含む吸着タンクの総
    重量検出は、前記の放出口と吸着タンクとを屈曲自在な
    配管部材で接続した状態で、該吸着タンクの重量を圧電
    素子によって支持し、上記圧電部材に発生する起電力を
    検出して行なうことを特徴とする、請求項1もしくは請
    求項2に記載した冷媒吸着剤の吸着余力残存状態判定方
    法。
  6. 【請求項6】 前記重量検出は、重量の増加に伴って減
    少する目盛を用い、残存吸着能力をアナログ表示,もし
    くはデジタル表示することを特徴とする、請求項1もし
    くは請求項2に記載した冷媒吸着剤の吸着余力残存状態
    判定方法。
  7. 【請求項7】 前記のようにして算出した残存吸着能力
    が所定値以下となったとき、警報手段を作動させること
    を特徴とする、請求項1もしくは請求項2に記載した冷
    媒吸着剤の吸着余力残存状態判定方法。
  8. 【請求項8】 冷媒吸着剤が収納されている吸着タンク
    の流入口を、冷凍機に設けた抽気装置の放出口に接続す
    る、屈曲自在な配管部材と、 冷媒吸着剤を含めての吸着タンクの総重量を、連続的,
    ないし間欠的に検出する手段と、を具備していることを
    特徴とする、冷媒吸着剤の吸着余力残存状態判定装置。
  9. 【請求項9】 冷媒吸着剤が収納されている吸着タンク
    の流入口を、冷凍機用の冷媒回収装置の放出口に接続す
    る、屈曲自在な配管部材と、 冷媒吸着剤を含めての吸着タンクの総重量を、連続的,
    ないし間欠的に検出する手段と、を具備していることを
    特徴とする、冷媒吸着剤の吸着余力残存状態判定装置。
  10. 【請求項10】 前記の冷媒吸着剤を含む吸着タンクの
    総重量検出は、前記の放出口と吸着タンクとを屈曲自在
    な配管部材で接続した状態で、該吸着タンクの重量を弾
    性部材で支持し、上記弾性部材の弾性変形量を検出して
    行なうことを特徴とする、請求項8もしくは請求項9に
    記載した冷媒吸着剤の吸着余力残存状態判定装置。
  11. 【請求項11】 前記の冷媒吸着剤を含む吸着タンクの
    総重量検出は、前記の放出口と吸着タンクとを屈曲自在
    な配管部材で接続した状態で、該吸着タンクの重量を弾
    性部材で支持し、上記弾性部材の弾性変形に伴って該弾
    性部材に貼着された導電性部材の電気抵抗が変化する状
    態を検出して行なうことを特徴とする、請求項8もしく
    は請求項9に記載した冷媒吸着剤の吸着余力残存状態判
    定装置。
  12. 【請求項12】 前記の冷媒吸着剤を含む吸着タンクの
    総重量検出は、前記の放出口と吸着タンクとを屈曲自在
    な配管部材で接続した状態で、該吸着タンクの重量を圧
    電素子によって支持し、上記圧電部材に発生する起電力
    を検出して行なうことを特徴とする、請求項8もしくは
    請求項9に記載した冷媒吸着剤の吸着余力残存状態判定
    装置。
  13. 【請求項13】 前記重量検出は、重量の増加に伴って
    減少する目盛を用い、残存吸着能力をアナログ表示,も
    しくはデジタル表示することを特徴とする、請求項8も
    しくは請求項9に記載した冷媒吸着剤の吸着余力残存状
    態判定装置。
  14. 【請求項14】 前記のようにして算出した残存吸着能
    力が所定値以下となったとき、警報手段を作動させるこ
    とを特徴とする、請求項8もしくは請求項9に記載した
    冷媒吸着剤の吸着余力残存状態判定装置。
  15. 【請求項15】 冷媒吸着剤を収納している吸着タンク
    内を減圧して、上記冷媒吸着剤が吸着している冷媒ガス
    を脱離させる場合、上記冷媒吸着剤を収納した状態の吸
    着タンクの総重量を連続的ないし間欠的に検出して、そ
    の重量減少に基づいて冷媒ガスの脱離量を推定するとと
    もに、予め調べておいた脱離完了状態の吸着タンク総重
    量と比較して、離脱操作の進捗状態を推定することを特
    徴とする、冷媒吸着剤の吸着能力回復状態判定方法。
  16. 【請求項16】 前記の吸着タンクの総重量を検出する
    操作は、該吸着タンクを炉に装入して所定温度に保ち、
    かつ真空ポンプで吸引して減圧した状態で行なうことを
    特徴とする、請求項15に記載した冷媒吸着剤の吸着能
    力回復状態判定方法。
  17. 【請求項17】 前記の吸着タンク総重量の検出は、吸
    着タンクの長手方向の1端付近を炉に対して直接もしく
    は間接に、回動自在に支承するとともに、その他端付近
    を重量検出手段によって支持して行なうことを特徴とす
    る、請求項15もしくは請求項16に記載した冷媒吸着
    剤の吸着能力回復状態判定方法。
  18. 【請求項18】 前記の冷媒吸着剤を含む吸着タンクの
    総重量検出は、前記真空ポンプと吸着タンクとを屈曲自
    在な配管部材で接続した状態で、該吸着タンクの重量を
    弾性部材で支持し、上記弾性部材の弾性変形量を検出し
    て行なうことを特徴とする、請求項15もしくは請求項
    16に記載した冷媒吸着剤の吸着能力回復状態判定方
    法。
  19. 【請求項19】 前記の冷媒吸着剤を含む吸着タンクの
    総重量検出は、前記真空ポンプと吸着タンクとを屈曲自
    在な配管部材で接続した状態で、該吸着タンクの重量を
    弾性部材で支持し、上記弾性部材の弾性変形に伴って該
    弾性部材に貼着された導電性部材の電気抵抗が変化する
    状態を検出して行なうことを特徴とする、請求項15も
    しくは請求項16に記載した冷媒吸着剤の吸着能力回復
    状態判定方法。
  20. 【請求項20】 前記の冷媒吸着剤を含む吸着タンクの
    総重量検出は、前記真空ポンプと吸着タンクとを屈曲自
    在な配管部材で接続した状態で、該吸着タンクの重量を
    圧電素子によって支持し、上記圧電部材に発生する起電
    力を検出して行なうことを特徴とする、請求項15もし
    くは請求項16に記載した冷媒吸着剤の吸着能力回復状
    態判定方法。
  21. 【請求項21】 前記重量検出は、重量の減少に伴って
    増加する目盛を用い、吸着能力回復状態をアナログ表
    示,もしくはデジタル表示することを特徴とする、請求
    項15もしくは請求項16に記載した、冷媒吸着剤の吸
    着能力回復状態判定方法。
  22. 【請求項22】 冷媒吸着剤が収納されている吸着タン
    クを真空ポンプに接続する屈曲自在な配管部材と、 上記吸着タンクの、冷媒吸着剤を含む総重量を継続的な
    いし間欠的に検出する手段とを具備していることを特徴
    とする、冷媒吸着剤の吸着能力回復状態判定装置。
  23. 【請求項23】 前記の吸着タンクを装入して一定温度
    に保持し得る炉を備えており、かつ、前記の屈曲自在な
    配管部材は、炉内に位置する吸着タンクに接続し得るよ
    うになっていることを特徴とする、請求項22に記載し
    た冷媒吸着剤の吸着能力回復状態判定装置。
  24. 【請求項24】 前記の炉は、吸着タンクの長手方向の
    片方の端付近を傾動自在に支承する手段を備えており、
    かつ、 前記吸着タンクの総重量を検出する手段は、該吸着タン
    クの長手方向の他方の端付近を支持する構造であること
    を特徴とする、請求項23に記載した冷媒吸着剤の吸着
    能力回復状態判定装置。
  25. 【請求項25】 前記の吸着タンクの総重量を検出する
    手段は、上記吸着タンク総重量の全部もしくはその一定
    割合の部分を支持する弾性部材と、上記弾性部材の変形
    量を検知する手段とを備えていることを特徴とする、請
    求項22ないし請求項24の何れかに記載した冷媒吸着
    剤の吸着能力回復状態判定装置。
  26. 【請求項26】 前記の吸着タンクの総重量を検出する
    手段は、上記吸着タンク総重量の全部もしくはその一定
    割合の部分を支持する弾性部材と、上記弾性部材に貼着
    された導電性部材の電気抵抗の変化を検知する手段とを
    備えていることを特徴とする、請求項22ないし請求項
    24の何れかに記載した冷媒吸着剤の吸着能力回復状態
    判定装置。
  27. 【請求項27】 前記の吸着タンクの総重量を検出する
    手段は、上記吸着タンク総重量の全部もしくはその一定
    割合の部分を支持する圧電素子と、上記圧電素子から発
    生する電位差を検知する手段とを備えていることを特徴
    とする、請求項22ないし請求項24の何れかに記載し
    た冷媒吸着剤の吸着能力回復状態判定装置。
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JP (1) JPH07146036A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN115683923A (zh) * 2023-01-04 2023-02-03 杭州嘉隆气体设备有限公司 一种吸附剂再生残余水量测定装置以及方法

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