JPH0714577B2 - 芯合せ装置 - Google Patents

芯合せ装置

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JPH0714577B2
JPH0714577B2 JP22136191A JP22136191A JPH0714577B2 JP H0714577 B2 JPH0714577 B2 JP H0714577B2 JP 22136191 A JP22136191 A JP 22136191A JP 22136191 A JP22136191 A JP 22136191A JP H0714577 B2 JPH0714577 B2 JP H0714577B2
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fitting
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば、自動組立装
置において、部材を嵌合穴へ嵌入させる際に、嵌合穴に
対する芯合せを自動的に実行することの出来る芯合せ装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動組立装置においては、部材
を所定の嵌合穴内へ加入させるためには、この部材と嵌
合穴とが、互いに整合された状態、換言すれば、互いの
中心軸が同一直線上に位置するように芯合せを行なう必
要が有る。このように、部材と嵌合穴とを互いに整合す
るように芯合せを行なわせるために、従来においては、
図9A乃至図9Cに示すように、コンプライアンス機構
が採用されている。このコンプライアンス機構において
は、ピンaを被取付部材bに形成された嵌合穴cに、多
少互いの中心軸がずれていたとしても、確実に嵌入する
ことが出来るようにするものである。
【0003】ここで、従来のコンプライアンス機構は、
図示するように、ピンaは、保持具dに穿設された挿入
穴eに挿通された状態で、図示しない真空ポンプに接続
された吸引パイプfにより吸引されて、保持具dに保持
されている。この保持具dは、可動プレートgに固定さ
れている。この可動プレートgには、2枚の弾性を有す
る板ばねhが互いに平行な状態になるようにして、押え
板i及びねじjを介して固着されている。
【0004】また、上述した板ばねhの他端には、中間
プレートkが押え板lとねじjとにより固着されてい
る。更に、この中間プレートkには、上述した2枚の板
ばねhと直交する方向に沿つて延出した状態で、他の2
枚の互いに平行な板ばねmが、押え板n及びねじjを介
した固着されている。これら他方の2枚の板ばねmの他
端には、取付ベースoが、押え板n及びねじjにより固
着され、更に、この取付ベースoは、ねじpによりアー
ムqに固着されている。ここで、アームqは、自動組立
装置におけるロボツト等の可動アーム(図示せず)に取
り付けられている。
【0005】このように構成された従来のコンプライア
ンス機構においては、可動プレートgは、板ばねhの撓
みにより、図9Aにおいて、左右方向(x軸方向)に沿
つて移動し易い状態となり、また、中間プレートkは、
板ばねmの撓みにより、紙面に直交する方向(y軸方
向)に沿つて移動し易い状態となる。このようにして、
可動プレートgに固定されている保持具dは、水平面
(xーy平面)内で夫々の方向に沿つて移動することが
出来るようになる。
【0006】ここで、このようなコンプライアンス機構
は、自動組立装置のロボツトハンドに取り付けられてお
り、保持具dにより吸引保持したピンaを、ロボツトハ
ンドの移動により所定の位置まで移送し、被取付部材b
に形成してある嵌合穴c内に嵌入させようと作動する。
ここで、嵌入しようとするピンaの中心軸と、嵌入され
る嵌合穴cの中心軸とが、僅かにずれている場合には、
図9Bに示すように、嵌合穴cの開口端縁に面取り加工
してある面取り部rに、ピンaの下端縁が当接すること
になる。
【0007】この当接状態から、ロボツトアームqが更
に下降することにより、このロボツトアームqによる下
向きの力は、ピンaの下端縁と面取り部rとの当接部に
おいて分力され、ピンaに図中横方向の分力が作用する
ことになる。この結果、可動プレートgは、中間プレー
トkと平行状態を維持したままで、横方向に偏倚し、こ
のようにして、ピンaは、初期状態の姿勢と平行状態を
維持したままで、図9Cに示すように、嵌合穴c内に嵌
入されることになる。
【0008】また、自動組立装置としての組立ロボツト
に用いられる芯合せ装置の従来における具体例として、
ロボツト本体とフインガ装置との間を、複数の板ばねを
介して連結し、これら板ばねの変形可能性及び復元性を
利用するものが、特公昭61−34932号公報に開示
されている。また、板ばねの替りに、コイルスプリング
を用い、これらコイルスプリングによりロボツト本体と
フインガ装置とを互いに連結する構成が、特開昭57−
168840号公報、特開昭62−103990号公
報、及び、USP3824674号の明細書に示されて
いる。
【0009】また、芯合せ装置として、ロボツトとフイ
ンガ装置との間の相互の変位を許容すると共に、復元す
る構成が必要となる。USP4609325号明細書、
USP4179783号明細書、及びUSP40980
01号明細書には、軸受手段と弾性部材とにより、ロボ
ツトとフインガ装置との変位の許容と、復元とを行なう
構成が開示されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
コンプライアンス機構においては、簡単な構成で芯合せ
動作を実行することが出来るものであるが、以下に述べ
るような問題点を有しているものである。即ち、この従
来の芯合せ装置においては、ピンaの中心軸と嵌合穴c
の中心軸とが、互いに平行な状態で、単に、水平方向に
ずれている場合には、確実にコンプライアンスを発揮し
て、このずれを吸収した上で、ピンaの嵌合穴cへの嵌
入を許容することが出来るものである。しかしながら、
ピンaの中心軸と、嵌合穴cの中心軸とが所定角度を形
成するようにずれている場合には、この従来の芯合せ装
置では対応できず、保持具dが破壊されてしまうとか、
嵌入動作が途中で停止してしまう問題点が発生すること
になる。
【0011】このような従来公報に記載の芯合せ装置
は、変位の方向性を有しているばねを用いている。この
為、フインガ装置の変位方向に制限が生じることにな
る。また、従来の芯合せ装置においては、正確な調芯作
用を実施しようとすると、構成が複雑になってしまう。
また、ロボツトによる物品の組立作業は、単位時間内に
おいて、高速・高精度で行なうことに、そのメリットを
有するものである。ここで、このような高速作業を実施
すると、フインガ装置で把持した物品と相手部材との組
立位置にずれが生じることになる。このため、芯合せ装
置により、フインガ装置をロボツトアームに対して相対
的に変位させて、組立作業を実行し、この組立作業の終
了に伴ない、フインガ装置が元の位置に戻されることに
なる。このようなフインガ装置の復帰動作、及びフイン
ガ装置の静止までの時間は、短時間であることが好まし
いものである。
【0012】しかしながら、この高速作業を達成するた
め、ロボツトアームqを高速で移動させた場合には、こ
の高速移動中にフインガ装置に作用する加速度に基づ
き、フインガ装置の中心軸線がロボツトアームqの中心
軸線から外れてしまい、ロボツトアームqの停止時にお
いて、フインガ装置の中心軸線とロボツトアームqの中
心軸線とが整合するまでに時間が長くかかり、却つて、
作業時間が長くかかる問題が生じることになる。この発
明は上述した課題に鑑みてなされたもので、この発明の
目的は、嵌入部材と嵌合部とが所定角度を形成するよう
にずれている場合であつても、確実に嵌入部材を嵌合部
へ嵌入させることのできるコンプライアンスを有すると
共に、作業時間の短縮化を図る事の出来る芯合せ装置を
提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決し、
目的を達成するため、この発明に係わる芯合せ装置は、
所定軸に沿つて延出して配設された第1の軸部材と、こ
の第1の軸部材の所定軸に沿うように、第1の軸部材か
ら所定間隔離間して配設された第2の軸部材と、前記第
1及び第2の軸部材の、互いに対向する端部の周囲に、
これらを取り囲むように配設された複数の支持部材と、
これら支持部材を一括して取り囲むように取り付けら
れ、これら支持部材が前記第1及び第2の軸部材の、互
いに対向する端部の周囲に弾性的に圧接するように付勢
する付勢部材とを具備し、前記第1及び第2の軸部材に
形成した通孔に第3の軸部材を挿通し、この第3の軸部
材を駆動する駆動手段を設け、前記第3の軸部材を前記
第2の軸部材に係止させて、前記第1の軸部材と第2の
軸部材とをロック状態に保持するようにした事を特徴と
している。
【0014】
【作用】以上のように構成される芯合せ装置において
は、これに備えられたコンプライアンス機構が、少なく
とも、嵌入部材の中心軸に直交する面内でのずれに対す
るコンプライアンスと、嵌入部材の中心軸に対する傾き
のずれに対するコンプライアンスとを有しているので、
嵌入部材と嵌合部とが所定角度を形成するようにずれで
いたとしても確実に嵌入部材と嵌合部とを整合した状態
にコンプライアンスすることが出来ることになる。ま
た、移動中においては、前記駆動手段を起動して第3の
軸部材を第2の軸部材に係止させる事により、第1及び
第2の軸部材をロック状態として、互いの軸線の整合状
態を維持させることが出来る事になる。
【0015】
【実施例】以下に、この発明に係わる芯合せ装置の一実
施例の構成を添付図面の図1乃至図4Bを参照して、詳
細に説明する。図1には、自動組立装置の一部を構成す
るロボツトアーム10の先端に、この一実施例の芯合せ
装置12を介してハンド部14が取り付けられている状
態が示されている。このロボツトアーム10は、図示し
ない駆動機構により、図中左右方向(x軸方向)、紙面
に直交する方向(y軸方向)、そして、上下方向(z軸
方向)に沿つて自由に移動駆動されるものである。
【0016】一方、ハンド部14は、円板状のハンド本
体16と、このハンド本体16の下面にボルト18を介
して固定された保持具20とを備えている。この保持具
20の下部には、垂直方向に沿つて延出し、下面におい
て開口して、嵌入部材としてのピン22が挿入される挿
入孔24が形成されている。ここで、この挿入孔24の
上部には、図示しない吸引ポンプに接続された吸引管2
6が連通するように接続されている。そして、この吸引
ポンプが駆動することにより、挿入孔24内は負圧状態
に維持され、この負圧により、ピン22は挿入孔24内
に吸引保持されることになる。
【0017】また、このピン22が嵌入される嵌合穴2
8が、被嵌入部材としての基板30に形成されている。
この基板30は、図示しない基台上に、水平状態に取着
されており、この状態において、嵌合穴28は、垂直方
向に延出するよう設定されている。尚、この嵌合穴28
の上端縁には、ピン22の嵌入を容易ならしめるため
に、水平面に対して所定の傾斜を有したテーパ面32が
形成されている。
【0018】ここで、上述した一実施例の芯合せ装置1
2は、ロボツトアーム10の中心軸と同軸の中心軸を有
するように配設されたコンプライアンス機構34を備え
ている。この芯合せ装置12は、ロボツトアーム10の
下端にボルト36を介して固着された円板状の取付本体
40を備えている。ここで、前述したコンプライアンス
機構34は、通常状態において、保持具20に何等外力
が作用していない場合に、ロボツトアーム10の中心軸
と、保持具20の中心軸とが、互いに、垂直方向に沿つ
て整合された状態に弾性的に維持すると共に、保持具2
0に水平面内における外力が作用した場合に、この外力
に応じて、所定範囲で水平面内で柔らかく偏倚すると共
に、垂直軸に対して柔らかく傾くことを許容することが
出来るように設定されている。
【0019】尚、以下に、この一実施例を特徴付けるコ
ンプライアンス機構34の構成を説明する。即ち、この
コンプライアンス機構34は、ロボツトアーム10の下
端に固着される取付本体40の下面に、ロボツトアーム
10の中心軸と同軸に設定され、下方に突出するように
一体に形成された第1の軸部材34aを備えている。一
方、ハンド本体16の上面には、保持具20の中心軸と
同軸に設定され、上方に突出するように、第2の軸部材
34bがボルト36を介して固着されている。これら第
1及び第2の軸部材34a,34bの互いの対向端部
は、所定間隔だけ離間するように対向している。
【0020】上述した第1の軸部材34aの下面には、
後述するように、下方に突出する状態で設けられたピス
トン部材38bの下端には、吊持部材34cが取り付け
られている。この吊持部材34cの下端には、外方フラ
ンジ部34dが一体に形成されている。一方、ハンド本
体16には、相補的にこの吊持部材34cが嵌合される
段付き透孔34fが形成されている。そして、図示する
ように、この段付き透孔34fの中途部における上面部
分を規定する第2の軸部34bの段部と、吊持部材34
cの外方フランジ部34dとの間には、コイルスプリン
グ34gが介設されている。このコイルスプリング34
gは、この第2の軸部34bを、外方フランジ部34d
及び吊持部材34cを介して第1の軸部材34aに弾性
的に支持するために設けられている。
【0021】このようにして、第2の軸部34bが固着
されたハンド本体16は、第1の軸部34aが取り付け
られた取付本体40に、直接、弾性的に吊持された状態
で接続されることになる。そして、この吊持された状態
において、ハンド本体16の取付本体40に対する中心
軸回りの揺動、即ち、中心軸に対する傾き動作が許容さ
れることになる。
【0022】また、このコンプライアンス機構34は、
第1及び第2の軸部材34a,34bの互いの対向端部
の周囲を同時に取り囲むようにして配設された複数の支
持ピン34eを備えている。ここで 第1及び第2の軸
部材34a,34bと、各支持ピン34eとの夫々の直
径は、同一の値に設定されている。そして、支持ピン3
4dの設定本数は、6本に設定されており、これら6本
の支持ピン34eは、第1及び第2の軸部材34a,3
4bの互いの対向端部の周囲を、隙間無く同時に取り囲
むように配設されている。
【0023】また、各支持ピン34dの上下両端部に
は、夫々に環状の切り溝34hが夫々形成されている。
そして、図2に示すように、これら支持ピン34eが両
軸部材34a,34bを取り囲んだ状態において、これ
ら支持ピン34eを一括して取り囲むようにして、各切
り溝34hには、これら支持ピン34eが第1及び第2
の軸部材34a,34bの、互いに対向する端部の周面
に弾性的に圧接するように付勢するリング状の付勢部材
34iが夫々収納されている。尚、この一実施例におい
ては、この付勢部材34iは、細かく捲回されたリング
状のコイルスプリングから形成されている。
【0024】一方、図1に示すように、ハンド本体16
の取付本体40に対する中心軸回りの揺動を許容するた
め、各支持ピン34eの上下両端面は、夫々丸味が付け
られている。また、各支持ピン34eの上下両端部は、
夫々ボールベアリング34j,34kを介して、取付本
体34の下面、及び、ハンド本体16の上面に回転自在
に係合している。 更に、図1に示すように、この芯合
せ装置12には、ロボツトアーム10が横方向に高速で
移動した際に、その慣性により第2の軸部材34bが第
1の軸部材34aに対して横方向に偏倚することを防止
するため、ロツク機構38が設けられている。このロツ
ク機構38は、第1の軸部材34a内において、中心軸
に沿つて延出したシリンダ室38aを備えている。
【0025】このシリンダ室38a内には、中心軸に沿
つて進退自在にピストン部材38bが収納されている。
ここで、このピストン部材38bは、コイルスプリング
38cにより下方に付勢されており、このコイルスプリ
ング38cの付勢力により、このピストン部材38bの
上端に一体に形成された段部38dが、シリンダ室38
aの下面に当接して停止した位置において、ピストン部
材の非ロツク位置が規定されている。
【0026】また、第2の軸部材34bの、前述したコ
イルスプリング34gの上端が当接した段部には、下方
に向かうに従つて拡径するように傾斜したテーパ面38
eが形成されており、一方、このテーパ面38eに対向
する外方フランジ部34dの縁部には、持ち上げられた
状態でこのテーパ面38eに係合するテーパ面38fが
形成されている。
【0027】ここで、上述したシリンダ室38aの、ピ
ストン部材38bの段部38dより下方部分には、図示
しない加圧ポンプ機構に連結された連結管38gが接続
されている。そして、この加圧ポンプ機構から圧縮空気
(加圧空気)が連結管38gを介してシリンダ室38a
内に導入されることにより、ピストン部材38bは、コ
イルスプリング38cの付勢力に抗して、非ロツク位置
から上方に押し上げられて、ロツク位置に偏倚される。
【0028】尚、このロツク位置において、ピストン部
材38bの外方フランジ部38dに形成されたテーパ面
38fは、第2の軸部材34bに形成されたテーパ面3
8eに当接することになる。このようにして、このロツ
ク機構38が起動することにより、第1及び第2の軸部
材34a,34bは、互いに横方向に関してロツクさ
れ、一体的に横移動することになる。
【0029】以上のように構成されるコンプライアンス
機構34を有する芯合せ装置12を介してロボツトアー
ム10の先端にハンド部14が装着されている場合にお
いて、基板30に形成された1本の嵌合穴28に、1本
のピン22を嵌入させる嵌入動作を以下に説明する。先
ず、保持具20にピン22を吸引保持した状態で、ロボ
ツトアーム10は、このピン22を基板30に形成され
た嵌合穴28内に嵌入するよう、図示しない制御機構に
より移動制御される。即ち、この制御機構においては、
予め、嵌合穴28のxーy平面上における位置情報と、
ロボツトアーム10の立体位置、即ち、嵌入しようとす
るピン22の位置情報とが入力されており、このロボツ
トアーム10は、これら位置情報に基づく制御機構の制
御動作により、移動制御されるものである。
【0030】ここで、これら位置情報が正確であり、制
御機構の制御内容通りにロボツトアーム10が移動駆動
され、また、設定値通りに嵌合穴28は位置決めされて
いる場合には、この嵌合穴28の直上方にピン22が移
動され、その後、垂直下方に下されることにより、ピン
22は、良好に嵌合穴28内に嵌入することになる。し
かしながら、嵌合穴28の位置決めが正確でなく、xー
y平面内で設定値より僅かにずれていたり、ロボツトア
ーム10の位置が、駆動系の誤差、例えば、ギヤにおけ
るバツクラツシユ等により、制御機構により規定した姿
勢から僅かにずれている場合には、所謂ずれが発生す
る。
【0031】ここで、この一実施例においては、ロボツ
トアーム10側においては、正確に設定されているもの
の、嵌合穴28が斜めにずれて形成されている場合を想
定する。このようにずれている場合には、ロボツトアー
ム10の下降により垂直下方に下されてきたピン22
は、図1及び図3に示すように、その下端縁が嵌合穴2
8のテーパ面32に当接することになる。そして、ロボ
ツトアーム10が更に下降することにより、ピン22の
下端縁は、テーパ面32に沿つて水平方向に向かう分力
Fを受けることになる。
【0032】ここで、このような水平方向の分力Fをピ
ン22が受けることにより、この分力Fは、保持具2
0、ハンド本体16を介して、コンプライアンス機構3
4の夫々の第2の軸部材34bに作用することになる。
このため、この分力Fが作用していない状態において
は、図4Aに示すように、上下一対の付勢部材34iに
より、弾性的に第1及び第2の軸部材34a;34bが
互いに垂直軸方向に整合されていた状態から、図4Bに
示すように、これら付勢部材34iの付勢力に抗して、
支持ピン34eは斜めに傾くことにより、第2の軸部材
34bが、水平方向にずれるように移動することにな
る。
【0033】また、このコンプライアンス機構34にお
いては、第1及び第2の軸部材34a,34bは、相対
的に中心軸回りに揺動可能な状態に設定されており、こ
の結果、このような嵌合穴28やピン22の中心軸(z
軸)からの傾き(α)に対して、コンプライアンスを有
して一旦柔らかく、第2の軸部材34bは第1の軸部材
34aに対して傾くことが出来るものである。このよう
にして、このコンプライアンス機構34においては、嵌
合穴28やピン22の中心軸からの傾き(ずれ)が良好
に吸収されて、ピン22は嵌合穴28内に確実に嵌入さ
れることになる。
【0034】このようにして、ピン22と嵌合穴28と
の斜めのずれが、コンプライアンス機構34における第
1及び第2の軸部材34a;34bのずれ及び傾きによ
り弾性的に吸収され、ピン22は嵌合穴28内に、互い
の軸が整合された状態にもたらされ、ロボツトアーム1
0の下降に伴ない、ピン22は嵌合穴28内に良好に嵌
入されることになる。
【0035】そして、ピン22の嵌合穴28への嵌入動
作が終了した後、図示しない吸引ポンプの駆動が停止さ
れ、ロボツトアーム10が上昇駆動されると、保持具2
0におけるピン22の保持状態が解除され、ハンド部1
4がピン22を離した状態で、単独で上昇する。そし
て、ピン22が保持具20から完全に離れた状態で、上
述いた分力Fが、保持具20に作用しなくなる。この結
果、コンプライアンス機構34において第2の軸部材3
4bに作用していた分力が解消されることになり、上下
一対の付勢部材34iの付勢力により、第2の軸部材3
4bは、図4Bに示す偏倚状態から、図4Aに示す整合
状態に良好に復帰することになる。
【0036】このようにして、この芯合せ装置12にお
ける芯合せ動作、換言すれば、コンプライアンス機構3
4における弾性的な偏倚・復帰動作が終了する。以上詳
述したように、一実施例における芯合せ装置12におい
ては、x軸、及びy軸方向のずれに加えて、z軸に対す
る傾き(α)対して、コンプライアンスを有して対応し
て、偏倚すると共に、これらずれに基づく分力が解除さ
れた場合には、確実に、元の、整合した状態に復帰する
ことが出来るものである。
【0037】この発明は、上述した一実施例の構成に限
定されることなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲で
種々変形可能であることは言うまでもない。尚、以下の
説明において、上述した一実施例の構成と同一部分に
は、同一符合を付して、その説明を省略する。例えば、
上述した一実施例においては、ピン22は、保持具22
に形成された挿入孔24に真空吸引された状態で保持さ
れるように説明したが、これに限られることなく、マグ
ネツトを用いた磁気吸引であつても良いし、メカニカル
フインガにより機械的に係止する機構であつても良い。
更に、上述した一実施例のコンプライアンス機構34
においては、付勢部材34iとして、リング状のコイル
スプリングを用いるように説明したが、このような構成
に限定されることなく、図5Aに第1の変形例として示
すように、リング状の弾性ゴム帯34pを用いるように
しても良い。この場合、リング状のコイルスプリングを
用いる場合と比較して、各支持ピン34cに切り溝34
hを形成する必要は無くなる。
【0038】また、図5Bに第2の変形例として示すよ
うに、このリング状の弾性ゴム帯34pの幅を広く取る
ことにより、上下一対では無く、1本の弾性ゴム帯34
qで済ますことも可能となる。ここで、上述した一実施
例においては、基板30には、1本の嵌合穴28が形成
され、保持具20には、1本のピン22が挿入・保持さ
れており、このピン22を嵌合穴28に嵌入する1軸の
場合について説明したが、この発明は、このような1軸
の嵌入動作においてのみ適用できるものでなく、図6及
び図7に他の実施例として示すように、基板30に形成
された2本の嵌合穴28に、保持具20に挿入・保持さ
れた2本のピン22を嵌入する2軸の場合にも、適用し
得るものである。
【0039】即ち、上述した一実施例においては、この
ような2軸の場合において、図8Aに示すように、2本
のピン22の中心を結ぶ線分l1 と、2本の嵌合穴28
の中心を結ぶ線分l2 とが、互いに平行状態を維持して
ずれている場合には、従来技術と同様に、x軸方向に沿
うずれ量Δxと、y軸方向に沿うずれ量Δyとが、それ
ぞれのピン22と嵌合穴28のテーパ面32との当接部
において、同様な値となり、ハンド本体16のロボツト
アーム10に対する回転を伴なうことなく、確実に対応
できるものである。
【0040】一方、図8Bに示すように、2本のピン2
2の中心を結ぶ線分l1 と、2本の嵌合穴28の中心を
結ぶ線分l2 とが、所定角度Δθを有して交わるように
ずれている場合には、x軸方向に沿うずれ量Δxと、y
軸方向に沿うずれ量Δyとが、それぞれのピン22と嵌
合穴28のテーパ面32との当接部において、異なる値
となり、ハンド本体16のロボツトアーム10に対する
回転(θ)を伴なうことになる。このような場合におい
て、上述した一実施例においては、第2の軸部材34b
が第1の軸部材34aに対する回転位置が自由に設定さ
れることになるので、このような回転(θ)に対してコ
ンプライアンスを有して、偏倚し、復帰することが不可
能である。
【0041】しかしながら、他の実施例においては、以
下のように構成されているので、このような2軸の場合
におけるずれに対しても、確実に対応することが出来る
ものである。即ち、他の実施例のコンプライアンス機構
34においては、上述した一実施例の構成と異なり、各
支持ピン34eの直径は、第1及び第2の軸部材34
a,34bの直径よりかなり小さな値に設定されてい
る。一方、第1及び第2の軸部分34a,34bの夫々
の端部には、図7から明かなように、支持ピン34eの
配設個数に対応して、等間隔に6本のV溝34mが上下
方向に沿つて延出するように形成されている。
【0042】ここで、第1及び第2の軸部材34a,3
4bは、夫々に形成されたV溝34mに嵌合されるよう
に支持ピン34eが支持されているため、第1及び第2
の軸部材34a,34bにおける相対角度位置が弾性的
に規定されることになる。この結果、上述した一実施例
におけるコンプライアンスに加えて、水平面(xーy平
面)における角度がずれるように偏倚した場合における
コンプライアンスが生じることになる。このようにし
て、z軸を中心とした角度ずれ(θ)が発生した場合で
も、この角度ずれ(θ)に対応したコンプライアンス
を、このコンプライアンス機構34は更に発揮すること
が出来るものである。
【0043】尚、上述した他の実施例においては、ロツ
ク機構38は、第2の軸部材34bの回転止めの機能を
果たすために、ロボツトアーム10の中心軸を中心に、
左右対称な位置に一対配設されている。以上詳述したよ
うに、他の実施例においては、この芯合せ装置12は、
x軸、及びy軸方向に夫々沿うずれ、z軸を中心とした
回転方向のずれ(θ)、並びに、z軸に対する傾きのず
れ(α)に夫々コンプライアンスを有しており、斜め方
向のずれ対応して、柔らかく偏倚すると共に、この斜め
のずれに基づくずれ力が解除された場合には、確実に、
元の、整合した状態に復帰することが出来るものであ
る。このようにして、2軸における嵌入動作のおいてず
れが生じていたとしても、問題無く確実に嵌入動作が実
行されることになる。
【0044】ここで、2軸の場合における芯合せ動作
は、1軸の場合の、嵌入部材が断面円では無く、断面多
角形状においても、同様に適用出来るものである。ま
た、このように、このコンプライアンス機構34は、z
軸を中心とした回転方向のずれ(θ)、並びに、z軸に
対する傾きのずれ(α)に夫々コンプライアンスを有し
ているので、ロボツトアーム10を横方向に移動して、
水平方向に沿つて延出するように形成された嵌合穴内に
ピンを嵌入させる場合において、この嵌合穴の中心軸が
水平方向と所定角度を形成するようにずれているとして
も、このずれに柔らかく対応した状態で偏倚することが
出来るものである。
【0045】尚、上述した他の実施例においては、先に
説明した種々の変形例が適用できることは言うまでもな
い。
【0046】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明に係わる
芯合せ装置は、所定軸に沿つて延出して配設された第1
の軸部材と、この第1の軸部材の所定軸に沿うように、
第1の軸部材から所定間隔離間して配設された第2の軸
部材と、前記第1及び第2の軸部材の、互いに対向する
端部の周囲に、これらを取り囲むように配設された複数
の支持部材と、これら支持部材を一括して取り囲むよう
に取り付けられ、これら支持部材が前記第1及び第2の
軸部材の、互いに対向する端部の周囲に弾性的に圧接す
るように付勢する付勢部材とを具備し、前記第1及び第
2の軸部材に形成した通孔に第3の軸部材を挿通し、こ
の第3の軸部材を駆動する駆動手段を設け、前記第3の
軸部材を前記第2の軸部材に係止させて、前記第1の軸
部材と第2の軸部材とをロック状態に保持するようにし
た事を特徴としている。従つて、この発明によれば、嵌
入部材と嵌合部とが所定角度を形成するようにずれてい
る場合であつても、確実に嵌入部材を嵌合部へ嵌入させ
ることのできるコンプライアンスを有すると共に、作業
時間の短縮化を図る事の出来る芯合せ装置が提供される
ことになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係わる芯合せ装置の一実施例の構成
を一部断面を取つて示す正面図である。
【図2】図1におけるIIーII線に沿つて切断して示す断
面図である。
【図3】xーy軸平面におけるずれ状態を示す平面図で
ある。
【図4A】第1及び第2の軸部材が互いに整合された状
態を部分的に示す正面図である。
【図4B】ピンと嵌合穴とのずれを吸収するため、第1
及び第2の軸部材が互いにずれた状態を部分的に示す正
面図である。
【図5A】一実施例の第1の変形例の構成を部分的に示
す正面図である。
【図5B】一実施例の第2の変形例の構成を部分的に示
す正面図である。
【図6】この発明に係わる他の実施例の構成を示す正面
断面図である。
【図7】図6に示すコンプライアンス機構の構成を示す
横断面図である。
【図8A】2軸の場合のずれが平行状態である場合を示
す上面図である。
【図8B】2軸の場合のずれが回転状態である場合を示
す上面図である。
【図9A】、
【図9B】、
【図9C】従来の芯合せ装置の構成及び動作を示す正面
図である。
【符号の説明】
10 ロボツトアーム、 12 芯合せ装置、 14 ハンド部、 16 ハンド本体、 18 ボルト、 20 保持具、 22 ピン、 24 挿入孔、 26 吸引管、 28 嵌合穴、 30 基板、 32 テーパ面、 34 コンプライアンス機構、 34a 第1の軸部材、 34b 第2の軸部材、 34c;34d 外方フランジ部、 34e 支持ピン、 34f 吊持部材、 34g コイルスプリング、 34h 切り溝、 34i 付勢部材、 34j;34k ボールベアリング、 34m V溝、 36 ボルト、 38 ロツク機構、 38a シリンダ室、 38b ピストン部材、 38c コイルスプリング、 38d 段部、 38e;38f テーパ穴、 38g 連結管、 40 取付本体である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定軸に沿つて延出して配設された第1
    の軸部材と、 この第1の軸部材の所定軸に沿うように、第1の軸部材
    から所定間隔離間して配設された第2の軸部材と、 前記第1及び第2の軸部材の、互いに対向する端部の周
    囲に、これらを取り囲むように配設された複数の支持部
    材と、 これら支持部材を一括して取り囲むように取り付けら
    れ、これら支持部材が前記第1及び第2の軸部材の、互
    いに対向する端部の周囲に弾性的に圧接するように付勢
    する付勢部材とを具備し、 前記第1及び第2の軸部材に形成した通孔に第3の軸部
    材を挿通し、この第3の軸部材を駆動する駆動手段を設
    け、前記第3の軸部材を前記第2の軸部材に係止させ
    て、前記第1の軸部材と第2の軸部材とをロック状態に
    保持するようにした事を特徴とする芯合せ装置。
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