JPH07145528A - 整経ドラム装置 - Google Patents

整経ドラム装置

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JPH07145528A
JPH07145528A JP5318991A JP31899193A JPH07145528A JP H07145528 A JPH07145528 A JP H07145528A JP 5318991 A JP5318991 A JP 5318991A JP 31899193 A JP31899193 A JP 31899193A JP H07145528 A JPH07145528 A JP H07145528A
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JP
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winding
warp
reed
warping drum
controller
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JP5318991A
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English (en)
Inventor
Isao Harada
勲 原田
Hirokazu Fukami
弘和 深見
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OTIX KK
Original Assignee
OTIX KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 第1セクションの始端側に巻細り部を自動的
に形成することのできる効率的な整経ドラム装置の提
供。 【構成】 整経ドラム10と筬台20と,筬台20を駆
動するアクチュエータ30と,経糸8の巻厚を検知する
巻取センサ42と,コントローラ40とを有する整経ド
ラム装置1である。コントローラ40は,実在のコーン
11の傾斜角αよりも急な傾斜角を有する仮想コーンに
沿って,経糸8が巻取られる如く筬台20を制御する。
入力手段41を設け,経糸情報などを入力させるように
すること,巻取センサ42を筬台20に取付け経糸表層
との間の距離が所定値となるように,筬台20の位置を
制御することが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,筬台と整経ドラムとを
有する整経ドラム装置であって,特にビームに巻取られ
る経糸両端部のテンションに変化をつけることのできる
整経ドラム装置に関する。
【0002】
【従来技術】図8に示すように,部分整経機9において
は,クリール91から繰り出された経糸8を整経ドラム
92に巻取られる。そして,整経ドラム92に巻取られ
た経糸8は,ビーム93に巻返された後,織機に掛けら
れる。このとき,ビーム93のフランジ931,932
に近い経糸層の両端部における経糸のテンションを,他
の部分における経糸のテンションよりも若干強くするこ
とにより,良好な織布が得られることは一般的によく知
られている。
【0003】そして,このように経糸のテンションをビ
ーム93の端部において強めるためには,ビーム93に
巻取られる経糸8の巻取径,即ち経糸層8の巻厚を小さ
くすることによって実現することができる(図7,符号
820,821参照)。即ち,巻取径が小さければ,ビ
ームを1回転して巻き戻したとき,巻取径の小さい所で
は全長が短くなる。そのためビームの中央部における径
糸長より短くなり,径糸が引張られてテンションが強め
られる。
【0004】そして,ビーム93の両端の経糸巻厚を小
さめにするために,整経ドラム92に巻取られる経糸8
の巻厚tを,同様に両端部(巻始端と巻終端)において
小さくすることが必要となる。なお,整経ドラム92に
おいては,経糸8の巻始端部側(図8上方)はコーン9
21の傾斜面に沿って巻重ねられる。そのため経糸8の
巻太りに応じて筬台94を巻始端部側に少しずつシフト
させながら経糸8を巻取ってゆく。
【0005】そして,整経ドラム92における経糸の巻
終わりに近い部分では,クリール91から引き出される
経糸8のボビン(図示せず)の径が小さくなり,これに
よって経糸8の張力が強くなり,特別な手段を講じなく
ても自動的に良好なテンション強め効果が得られる。こ
れはボビンの径が小さくなると,経糸の接触や摩擦など
による経糸の引き出し抵抗が増大し,テンションが増す
ためであると考えられる。
【0006】しかしながら,整経ドラムに巻取られる第
1セクションの巻始端部側の経糸については,特別の手
段を講じなければ,他の部分よりも強めの経糸テンショ
ンは得られない。そのため,整経ドラム92のコーン9
21の角度を変えるという調整が手加減によってなされ
ている。
【0007】即ち,経糸8を整経ドラムに均一な厚さに
巻取るためには,コーン921の傾斜角によって,経糸
8の巻厚tに対応する筬台93のシフト量Sが一義的に
決まってくるが,筬台93のシフト量Sに対応するコー
ンの傾斜角βよりも実在のコーン921の傾斜角αを小
さくすることによって,巻始端部側の巻厚t′を他の部
分より小さくすることができる(詳細を後述する図3参
照)。このような,巻細り部を整経ドラムの巻始端部側
に形成するため,作業者は傾斜板可動式の整経ドラムに
おける傾斜板の傾斜角を,経験と感によって調整してい
る。
【0008】
【解決しようとする課題】しかしながら,上記のような
経糸の始端部側の巻細り部の形成法は,作業者の熟練に
依存しており,品質の均一性などに問題があると共に生
産効率が悪い。本発明は,かかる従来の問題点に鑑み,
整経ドラムに経糸を巻取る際に,その始端側に均質でば
らつきの少ない巻細り部を自動的に形成することのでき
る,効率的な整経ドラム装置を提供しようとするもので
ある。
【0009】
【課題の解決手段】本発明は,クリールから供給される
経糸を巻取る整経ドラムと,該整経ドラムに供給する経
糸の位置を変化させる筬台と,該筬台を駆動するアクチ
ュエータと,上記整経ドラムに巻取られた経糸の巻厚t
を検知する巻取センサと,該巻取センサの出力信号を受
信し,上記アクチュエータを操作して筬台の位置を制御
するコントローラとを有する整経ドラム装置であって,
上記コントローラは,整経ドラムに形成されている実在
コーンの傾斜角αよりも急な傾斜角βを有する仮想コー
ンに沿って,第1セクションの経糸が巻取られるが如く
筬台の位置を制御し,これによって第1セクションの始
端側に巻厚の小さい巻細り部を形成することを特徴とす
る整経ドラム装置にある。
【0010】本発明において最も注目すべきことは,整
経ドラムに巻取られた経糸の巻厚tを検知する巻取セン
サを設けると共に,アクチュエータを操作して筬台の位
置を制御するコントローラを設けたことである。そし
て,上記コントローラは,整経ドラムに形成されている
実在のコーンよりも急な傾斜角βを有する仮想コーンに
沿って第1セクションの経糸が巻取られる如く筬台を制
御する。その結果,詳細を後述するように第1セクショ
ンの始端側に巻厚の小さい巻細り部を形成するものであ
る。
【0011】例えば,上記のようなコントローラとし
て,上記第1セクションの経糸表層部の平坦部と巻細り
部との巻厚差Δt(巻細め量)と,経糸の番手,糸質,
配列密度などの経糸情報とを入力することのできる入力
手段を有しており,上記巻厚差Δtと経糸情報とから,
経糸の巻取り量に対応する筬台のシフト量Sを算出し,
これによって筬台の位置を制御するものがある。
【0012】即ち,経糸情報が与えられれば,経糸の整
経ドラムへの巻取りターン数Nに対する巻厚t(図3参
照)を予測することができる。そして上記平坦部と巻細
り部との巻厚差Δtが与えられれば,図3(a)に示す
ように,筬台の送り量を実在コーン11に対する送り量
1 からS2 に減少させればよく,その送り差ΔS(=
1 −S2 )は,tanα=Δt/ΔSで与えられる
(αは実在コーン11の傾斜角)。
【0013】それ故,整経ドラムの第1セクション(始
端部側の経糸層)の経糸8について,あたかも図3に示
す傾斜角βの仮想コーン12に沿って巻取られるが如
く,筬台の位置を制御すれば,所望の巻厚差Δtを得る
ことができる。即ち,図3(b)に示すように,筬台を
仮想コーン12に沿って巻重ねるが如く制御すれば,結
果として図3(a)に示す巻厚差Δtの巻細りが得られ
る。
【0014】そして,経糸の番手,糸質,配列密度など
の経糸情報を与えれば,経糸の巻長(巻ターン数N)に
対する巻厚tは,計算によって近似値を算出することが
できる。また,経糸に必要な始端側のテンションの強め
度合とそのために必要な上記巻厚差Δtは,経験的に知
ることができる。それ故,コントローラは経糸の種類や
巻長に対応した上記巻厚差Δtを入力手段から入力し,
上記仮想コーン12に沿った筬台の制御を行なうことに
より,所望の巻厚差Δtを有する巻細り部を形成するこ
とができる。
【0015】そして,入力手段を設ければ,制御に必要
な上記情報を容易に入力することが可能であり,対象と
する経糸の変更に対する対応は極めて柔軟である。ま
た,経験によるデータの蓄積に応じて,より適切な巻厚
差Δt等が得られた場合には,コントローラに蓄積され
たデータを簡単に更新することができるから,コントロ
ーラの制御特性を日常的に改善することができる。
【0016】また,巻取センサを筬台と一体的に移動す
るよう取付け,第1セクションの経糸表層の平坦部との
距離g(図3参照)を測定し,上記距離gが所定値g0
となるよう筬台の位置を制御すると好適である。前記の
ように経糸の巻取長さ(巻ターン数N)に対する巻厚t
は,近似的に算出可能である。しかしながら,実際の巻
厚tは,その計算値t0 と差を生ずることがある。
【0017】それ故,上記のように筬台に巻取センサを
設けて経糸表層との距離gを測定し,計算巻厚t0 に対
応する計算値g0 との差(δg=g−g0 )を検知すれ
ば,上記巻厚tの計算値t0 との差(δt=t−t0
を知ることが出来るから,実際の巻厚tに合致した筬台
の制御が可能となる。即ち,まず計算巻厚t0 を基に仮
想コーンの傾斜角βに沿うよう筬台をシフトし,実際の
巻厚t(距離g)が計算巻厚t0 (計算値g0 )に対し
変化した場合には,それに合わせて筬台のシフト量Sを
変化させる。これにより正確に仮想コーンに沿った筬台
の送り制御が可能となる。
【0018】また,筬台に巻取センサを設けることによ
り,整経ドラムの経糸に対する筬台の位置制御をより精
度の良いものとすることができる。即ち,筬台の位置の
制御は,取りも直さず整経ドラムとの位置関係の制御で
あり,筬台自体にセンサを設けることが,筬台の位置制
御の理に最も適うからである。
【0019】
【作用及び効果】本発明の整経ドラムにおいては,コン
トローラは,実在のコーン11の傾斜角αよりも急な傾
斜角βを有する仮想コーン12に沿って経糸が巻取られ
るように筬台を制御する(図3(b))。しかしながら
実在のコーン11の傾斜角αはそれよりも小さいから,
図3(b)のようには巻取られず図3(a)に示すよう
に,経糸の始端側(図3の左端側)において下方への経
糸8の巻下りが生じ,巻細り部(巻厚t′)を生ずる。
【0020】一方,セクションの終端側には,自然に巻
細り部が生ずることは前記のとおりである(図示せ
ず)。そして,両側に巻細り部を有する状態で整経ドラ
ムに巻かれた経糸をビームに巻返せば,図7に示すよう
に,ビーム15の両端側にも巻細り部820,821を
生ずる。
【0021】そして,図7に示すビーム15を織機に掛
ければ,ビーム15の両端における1回転当たりの経糸
長は他の部分の経糸より短めになるから,この部分の経
糸は強く引張られてテンションが強くなる。その結果,
前記のように良質の織布を織ることが可能となる。
【0022】また,本発明の整経ドラム装置において
は,上記巻厚差Δtの制御は,巻取センサとコントロー
ラを用いて自動的に行なわれるから,人手による従来方
法より効率的であり,形成される巻細り部は均質であ
り,ロット毎のばらつきも生じない。その結果,その後
の織布工程において得られる織布は,良質で均質なもの
となる。
【0023】上記のように,本発明によれば,整経ドラ
ムに経糸を巻取る際に,その始端側に均質でばらつきの
少ない巻細り部を自動的に形成することのできる,効率
的な整経ドラム装置を提供することができる。
【0024】
【実施例】本発明の実施例にかかる整経ドラム装置につ
いて図1〜図7を用いて説明する。本例は,図1に示す
ように,図示しないクリールから供給される経糸8を巻
取る整経ドラム10と,整経ドラム10に供給する経糸
8の位置を変化させる筬台20と,筬台20を駆動する
アクチュエータ30と,整経ドラム10に巻取られた経
糸8の巻厚みt(図3)を検知する巻取センサ42と,
巻取センサ42の出力信号を受信し,上記アクチュエー
タ30を操作して筬台20の位置を制御するコントロー
ラ40とを有する整経ドラム装置1である。
【0025】コントローラ40は,整経ドラム10に形
成されている実在コーン11の傾斜角αよりも急な,図
3に示す傾斜部βを有する仮想コーン12に沿って,第
1セクション81の経糸8があたかも巻取られるが如く
筬台20の位置を制御し,これによって,図3(a)に
示すように第1セクション81の始端側に巻厚の小さい
巻細り部82を形成する。
【0026】また,コントローラ40は,第1セクショ
ン81の経糸表層の平坦部811と上記巻細り部82と
の差厚差Δt(図3(a))と,経糸8の番手,糸質,
配列密度などの経糸情報とを入力することのできる入力
手段41(図1,図6)を有している。そして,コント
ローラ40は,上記巻厚差Δtと経糸情報とから,経糸
の巻取り量に対応する筬台20のシフト量S(図3)を
算出し,これによって筬台20の位置を制御する。
【0027】そして,図1に示すように巻取センサ42
は,筬台20に取付けられ,図3(a)に示す第1セク
ション81の平坦部811との間の距離gを測定する距
離センサである。そして,コントローラ40は,上記巻
取センサ42の距離測定値gが所定値g0 となるように
筬台20の位置を制御する。
【0028】以下それぞれについて詳説する。整経ドラ
ム10は,図1に示すように,左右のフレーム13の間
に回転できるように取付けられており,左端(経糸の巻
始端)側に傾斜角αのコーン11が形成されている。そ
して,その回転軸101には,整経ドラム10の回転量
を検知する回転センサ(エンコーダ)43が取付けられ
ている。
【0029】また,上記フレーム13の間には,筬台2
0を装着しその横行運動をガイドするガイドレール21
と,筬台20をガイドレール21に沿って横行駆動する
筬送りスクリュー31が配設されている。スクリュー3
1はベルト車221,222を介して,アクチュエータ
30のサーボモータ32に連結されている。
【0030】一方,筬台20は,図2,図4に示すよう
に,筬23を取付けた上台24と,上記ガイドレール2
1及びスクリュー31に装着された胴部25とからな
る。胴部25には,図4に示すように,スクリュー31
に噛合する雌ねじ251が形成されており,胴部25は
スクリュー31の回転に伴い左右に横行する。
【0031】一方,上台24には,ラック241が前後
方向に形成されており,胴部25に設けた第1ピニオン
252に駆動されて上台24を前後方向に移動させる。
また,ガイドレール21には,横行ラック211が図1
の左右の方向に形成されている。この横行ラック211
は,胴部25に設けた第2ピニオン253に噛合し,傘
歯車254を介して上記第1ピニン252を駆動する。
【0032】即ち,スクリュー31に駆動されて筬台2
0の胴部25が横行すると,横行ラック211に噛合す
る第2ピニオン253が回転し,傘歯車254及び第1
ピニオン252,ラック241を介して,上台24を前
後運動させる。それ故,筬23を取付けた上台24は,
筬台20の横行運動に伴って前後運動を行ない,整経ド
ラム10に近接又は離隔する。この結果,筬23は,整
経ドラム10のコーンの円錐角(図3,β)に沿った運
動を行なう。
【0033】また,上記上台24には,巻取センサ42
が取付けられており,巻取センサ42は整経ドラム10
に形成された第1セクション81の経糸表層の平坦部8
11(図3)に対向する位置に配置されている。そし
て,図1に示すように,フレーム13の側部には,コン
トローラ40と入力手段41が取付けられている。
【0034】上記入力手段41は,図6に示すような信
号を入力するタッチパネル411付きのディスプレイ装
置であり,前記経糸情報や巻厚差Δtを入力することが
できると共にコントローラ40を操作し,コントローラ
40が有する各種の情報を画面に表示することができ
る。
【0035】コントローラ40は,図5に示すように,
入力手段41,巻取センサ42,回転センサ43,アク
チュエータ30のサーボモータ32に接続されている。
次に,コントローラ40による制御の流れについて説明
する。コントローラ40には,入力手段41を介して経
糸の番手,糸質,配列密度などの経糸情報が入力されて
おり,この経糸情報に基づいて,整経ドラム10の経糸
の巻取り量(巻取りターン数N)に対する巻厚t0 を算
出することができる。
【0036】そして,この計算巻厚t0 と仮想コーン1
2の傾斜角βから筬台20のシフト量Sを算出すること
ができる。なお,上記仮想コーン12の傾斜角βは,コ
ントローラ40に入力された巻厚差Δtから算出するこ
とができることは,前記の通りである(図3参照)。
【0037】上記の計算巻厚t0 をベースに,コントロ
ーラ40はサーボモータ32を所定量だけ回転し,筬台
20をシフトさせる。例えば,仮想コーン12に沿って
経糸が巻かれるように,整経ドラム10の単位回転当た
りのサーボモータ32の回転数を算出してサーボモータ
32を駆動する。なお,整経ドラム10の回転量は,回
転センサ43の出力により知ることができる。
【0038】しかしながら,上記計算巻厚t0 には誤差
がある。このため,コントローラ40は巻取センサ42
を用いて巻厚の誤差εを検知し,補正の制御を行なって
いる。巻取センサ42による上記誤差εとは,次のよう
にして検知する。即ち,巻厚tが上記t0 に等しく,誤
差εがゼロならば,巻取センサ42と経糸表層の平坦部
811との距離gは所定値g0 である。
【0039】なぜならば,前記のように巻取センサ42
を取付けた筬台20は横行すると同時にそれに比例して
整経ドラム10から離隔し,巻厚tが計算値t0 に等し
ければ,巻取センサ42と平坦部との距離gは所定値g
0 に保持され,巻厚tが計算値t0 と差δtがあれば,
距離gは上記g0 との差−δgとなって表れるからであ
る(δt=t−t0 =g0 −g=−δg)。
【0040】なお上記所定値g0 は,巻厚tによって変
化する値であり,数式としてはg0=g00+Δtで示さ
れる。ここでg00は,巻厚ゼロ(巻取開始前)における
距離gであり,Δtは前記巻細り部における巻厚差(図
3)である(Δt∝t)。そこで,距離差δgを検知し
たコントローラ40は,サーボモータ32の回転量を補
正し,上記距離gが所定値g0 に合致するように筬台2
0を制御する。
【0041】その結果,図3(b)に示すように,筬台
20は経糸8が仮想コーン12に沿って巻取られるが如
く,正確に送り制御される。ところが実際の経糸8は実
在コーン11に沿って巻き取られる。その結果,図3
(a)に示すように,巻厚差Δtの巻細り部82が,第
1セクション81の始端側に形成される。
【0042】なお,上記巻取センサ42による距離補正
δgは,巻取りの初期段階において実施すれば充分であ
る。これによって巻厚tの計算式を一旦補正すれば,そ
れ以降については,計算式によってほぼ充分な精度が得
られるからである。上記のように筬台20を制御して所
定の巻細り部82を形成することができる。
【0043】そして,第2セクション以降の筬台20の
制御は,上記第1セクションにおける筬台20の制御モ
ードをコントローラ40に記憶させ,この結果をもと
に,現実の巻厚tに則した正しい制御モードを当初から
実現させることにより行なわれる。
【0044】即ち,コントローラ40は,回転センサ4
3によって経糸8の巻取り量を検知し,この巻取り量に
対応する第1セクションでの巻厚t及び筬台20のシフ
ト量Sのデータを参照し,第2セクションにおける筬台
20送り制御を実行する。第3セクション以降について
も同様である。
【0045】このようにして,全セクションを整経ドラ
ム10に巻取り,その後ビームに巻返しを行なえば,図
7に示すようにビーム15の両側部に小径の巻細り部8
20,821を有する経糸層83が形成される。そし
て,これを織機に掛ければ,ビーム両端部の巻細り部8
20,821によって実現されるテンションの強め効果
によって良質の織布を得ることができる。同図における
左方の巻細り部820が,整経ドラム10の第1セクシ
ョンの巻細り部82に対応するものである。
【0046】上記のように,本例の整経ドラム装置1
は,入力手段41から経糸情報などの所定の情報を入力
すれば,コントローラ40は自動的に筬台20を制御
し,第1セクションの始端側に均質でばらつきのない所
定の巻細り部82を形成し,良質で均一な織布の製造に
寄与することができる。
【0047】そして,第2セクションは図1に示す第1
セクション81の右端に形成される傾斜812に沿って
巻き重ねられる。そして上記傾斜812は,前記仮想コ
ーン12の傾斜と同一であるから,第1セクション81
と第2セクションとは整然と連続して巻き重ねられる
(巻細り部は生じない)。第3セクション以降も同様で
ある。
【0048】上記のように,本例によれば,整経ドラム
10に経糸8を巻取る際に,その始端側に均質でばらつ
きの少ない巻細り部を自動的に形成することのできる,
効率的な整経ドラム装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の整経ドラム装置の平面図。
【図2】図1のA−A矢視線側面図。
【図3】実施例の整経ドラム装置の第1セクションの巻
太り説明図。
【図4】実施例の整経ドラム装置の筬台周辺の拡大側面
図。
【図5】実施例の整経ドラム装置の制御回路図。
【図6】実施例の整経ドラム装置の入力手段の正面図。
【図7】実施例の整経ドラム装置からビームへの巻返し
状態の説明図。
【図8】部分整経機の配置図。
【符号の説明】
1...整経ドラム装置, 10...整経ドラム, 11...実在のコーン, 20...筬台, 30...アクチュエータ, 40...コントローラ, 41...入力手段, 42...巻取センサ, 8...経糸,

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クリールから供給される経糸を巻取る整
    経ドラムと,該整経ドラムに供給する経糸の位置を変化
    させる筬台と,該筬台を駆動するアクチュエータと,上
    記整経ドラムに巻取られた経糸の巻厚tを検知する巻取
    センサと,該巻取センサの出力信号を受信し,上記アク
    チュエータを操作して筬台の位置を制御するコントロー
    ラとを有する整経ドラム装置であって,上記コントロー
    ラは,整経ドラムに形成されている実在コーンの傾斜角
    αよりも急な傾斜角βを有する仮想コーンに沿って,第
    1セクションの経糸が巻取られるが如く筬台の位置を制
    御し,これによって第1セクションの始端側に巻厚の小
    さい巻細り部を形成することを特徴とする整経ドラム装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1において,上記コントローラ
    は,上記第1セクションの経糸表層の平坦部と巻細り部
    との巻厚差Δtと,経糸の番手,糸質,配列密度などの
    経糸情報とを入力することのできる入力手段を有してお
    り,上記巻厚差Δtと経糸情報とから,経糸の巻取り量
    に対応する筬台のシフト量Sを算出し,これによって筬
    台の位置を制御することを特徴とする整経ドラム装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2において,上記巻
    取センサは,筬台と一体的に移動するよう取付けられ,
    第1セクションの上記平坦部との間の距離gを測定する
    距離センサであって,一方,上記コントローラは,上記
    巻取センサの距離測定値gが所定値g0 となるよう筬台
    の位置を制御することを特徴とする整経ドラム装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102400256A (zh) * 2010-09-10 2012-04-04 卡尔迈尔纺织机械制造有限公司 分条整经机和用于运行分条整经机的方法

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