JPH07145451A - リードフレーム用Fe−Ni合金及びリードフレーム用薄板 - Google Patents
リードフレーム用Fe−Ni合金及びリードフレーム用薄板Info
- Publication number
- JPH07145451A JPH07145451A JP29328893A JP29328893A JPH07145451A JP H07145451 A JPH07145451 A JP H07145451A JP 29328893 A JP29328893 A JP 29328893A JP 29328893 A JP29328893 A JP 29328893A JP H07145451 A JPH07145451 A JP H07145451A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- alloy
- lead frame
- weight
- thermal expansion
- coefficient
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Heat Treatment Of Steel (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 Ni含有量をできるだけ抑制しつつリードフ
レーム材の高強度化を図り、かつ、既存設備をそのまま
でも使用可能とする。 【構成】 Ni:33〜37重量%、Nb:1〜4重量
%を含み、残部が実質上Feからなるリードフレーム用
Fe−Ni合金を、熱間鍛造,熱間圧延の後、焼鈍と冷
間圧延を繰り返して最終圧下率40%程度で板厚0.2
5mm以下とし、さらに、500℃〜720℃の温度条
件で歪取り焼鈍をする。 【効果】 Fe−36%Ni−3%Nb合金製の薄板で
は、0〜200℃での平均熱膨張係数がFe−42%N
i合金製薄板と同じであるにもかかわらず、ばね限界値
が約6%以上もアップし、ビッカース硬さもHv220
からHv260へと大幅にアップする。
レーム材の高強度化を図り、かつ、既存設備をそのまま
でも使用可能とする。 【構成】 Ni:33〜37重量%、Nb:1〜4重量
%を含み、残部が実質上Feからなるリードフレーム用
Fe−Ni合金を、熱間鍛造,熱間圧延の後、焼鈍と冷
間圧延を繰り返して最終圧下率40%程度で板厚0.2
5mm以下とし、さらに、500℃〜720℃の温度条
件で歪取り焼鈍をする。 【効果】 Fe−36%Ni−3%Nb合金製の薄板で
は、0〜200℃での平均熱膨張係数がFe−42%N
i合金製薄板と同じであるにもかかわらず、ばね限界値
が約6%以上もアップし、ビッカース硬さもHv220
からHv260へと大幅にアップする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、リードフレーム用のF
e−Ni合金及び薄板にに関する。
e−Ni合金及び薄板にに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、リードフレーム用薄板として使用
されるFe−Ni合金は、Ni含有量が42重量%程度
のものが一般的である(例えば特開昭59−10021
5号)。ところで、最近のICチップの小型化,多ピン
化の要求は目ざましいものがあり、リードフレームの薄
板化が一層進む傾向にある。このため、これに対応して
リードフレーム材の高強度化が望まれている。
されるFe−Ni合金は、Ni含有量が42重量%程度
のものが一般的である(例えば特開昭59−10021
5号)。ところで、最近のICチップの小型化,多ピン
化の要求は目ざましいものがあり、リードフレームの薄
板化が一層進む傾向にある。このため、これに対応して
リードフレーム材の高強度化が望まれている。
【0003】こうした要望に対して、近年、Fe−42
%Ni合金にBeを添加して高強度化を図ることが行わ
れるようになった。
%Ni合金にBeを添加して高強度化を図ることが行わ
れるようになった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、そもそも高価
なNiを大量に使用した上、さらに高価なBeをも必要
とすることからコスト面で問題があった。一方、リード
フレームはSiチップと接合されるため、ICの加工中
及び使用中の温度範囲において熱膨張係数がSiと同程
度であることが要求される。また、既存のレジンモール
ド設備等を設計変更することとなるとそれによるコスト
アップが懸念されるため、既存設備の変更を伴わないで
高強度化を図ることが望まれる。
なNiを大量に使用した上、さらに高価なBeをも必要
とすることからコスト面で問題があった。一方、リード
フレームはSiチップと接合されるため、ICの加工中
及び使用中の温度範囲において熱膨張係数がSiと同程
度であることが要求される。また、既存のレジンモール
ド設備等を設計変更することとなるとそれによるコスト
アップが懸念されるため、既存設備の変更を伴わないで
高強度化を図ることが望まれる。
【0005】そこで、本発明は、高価な元素の使用をで
きるだけ抑制しつつリードフレーム材の高強度化を図
り、かつ、既存設備をそのままでも使用可能とすること
を目的とする。
きるだけ抑制しつつリードフレーム材の高強度化を図
り、かつ、既存設備をそのままでも使用可能とすること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めなされた本発明のリードフレーム用Fe−Ni合金
は、請求項1に記載した様に、Ni:33〜37重量
%、Nb:1〜4重量%を含み、残部が実質上Feから
なる。
めなされた本発明のリードフレーム用Fe−Ni合金
は、請求項1に記載した様に、Ni:33〜37重量
%、Nb:1〜4重量%を含み、残部が実質上Feから
なる。
【0007】また、本発明のリードフレーム用薄板は、
請求項2に記載した様に、この請求項1記載のリードフ
レーム用Fe−Ni合金を、熱間鍛造,熱間圧延の後、
焼鈍と冷間圧延を繰り返して板厚0.25mm以下と
し、500℃〜720℃の温度条件で歪取り焼鈍をした
ことを特徴とする。
請求項2に記載した様に、この請求項1記載のリードフ
レーム用Fe−Ni合金を、熱間鍛造,熱間圧延の後、
焼鈍と冷間圧延を繰り返して板厚0.25mm以下と
し、500℃〜720℃の温度条件で歪取り焼鈍をした
ことを特徴とする。
【0008】
【作用及び効果】請求項1記載の合金によれば、Nbを
添加することによって、所定の熱処理等を実行すれば、
硬さ、ばね限界等の高強度化が可能になる。一方、Ni
含有量を33〜37重量%とすることによって、従来の
Fe−42%Ni合金と同程度の熱膨張係数となるの
で、Siチップとの接合やレジンモールドの際、あるい
はICとして使用中の温度範囲において、熱応力による
リードフレームでのクラック発生などといった不具合を
生じない。加えて、既存のレジンモールド設備等をその
まま使用することができる。なお、原料コスト面でも、
高価なNiの使用量を減少したのでコストダウンにな
り、上記既存設備のそのままの使用できるので新たな費
用を発生させず、本発明によれば、レジンモールドIC
の大幅なコストダウンが期待できる。
添加することによって、所定の熱処理等を実行すれば、
硬さ、ばね限界等の高強度化が可能になる。一方、Ni
含有量を33〜37重量%とすることによって、従来の
Fe−42%Ni合金と同程度の熱膨張係数となるの
で、Siチップとの接合やレジンモールドの際、あるい
はICとして使用中の温度範囲において、熱応力による
リードフレームでのクラック発生などといった不具合を
生じない。加えて、既存のレジンモールド設備等をその
まま使用することができる。なお、原料コスト面でも、
高価なNiの使用量を減少したのでコストダウンにな
り、上記既存設備のそのままの使用できるので新たな費
用を発生させず、本発明によれば、レジンモールドIC
の大幅なコストダウンが期待できる。
【0009】特に、請求項2記載の様に熱処理等を施し
て薄板化すれば、後述実施例で明らかにする通り、従来
品のFe−42%Ni合金よりも強度面で優れたリード
フレームを提供することができ、一層の薄肉化にも十分
対処することができる。なお、この場合に有意な改善が
見られるのが、Nb添加量1重量%以上であり、このこ
とから、Nb添加量の下限を1重量%とした。一方、N
b添加量の増大は熱膨張係数の増大につながる。また、
Nb自体が高価な元素である。そこで、熱膨張係数が従
来のFe−42%Ni合金のそれと離れすぎない範囲内
での高強度化を図る観点及びコストダウン目標に合致さ
せる観点より、Nb添加量の上限を4重量%としたので
ある。
て薄板化すれば、後述実施例で明らかにする通り、従来
品のFe−42%Ni合金よりも強度面で優れたリード
フレームを提供することができ、一層の薄肉化にも十分
対処することができる。なお、この場合に有意な改善が
見られるのが、Nb添加量1重量%以上であり、このこ
とから、Nb添加量の下限を1重量%とした。一方、N
b添加量の増大は熱膨張係数の増大につながる。また、
Nb自体が高価な元素である。そこで、熱膨張係数が従
来のFe−42%Ni合金のそれと離れすぎない範囲内
での高強度化を図る観点及びコストダウン目標に合致さ
せる観点より、Nb添加量の上限を4重量%としたので
ある。
【0010】なお、本発明において、Ni含有量の下限
を33重量%としたのは、それより少ないと熱膨張係数
の点でFe−42%Niより大きい方向に離れてしま
い、特に、後述実施例で明らかにする様に、Nbを添加
することによって熱膨張係数が大きくなる傾向にあるこ
とから、Siチップとの熱膨張係数差による製品の損傷
や、Fe−42%Ni用として設計されている既存設備
のそのままの使用が不可能になるおそれなど不具合な点
が多いからである。
を33重量%としたのは、それより少ないと熱膨張係数
の点でFe−42%Niより大きい方向に離れてしま
い、特に、後述実施例で明らかにする様に、Nbを添加
することによって熱膨張係数が大きくなる傾向にあるこ
とから、Siチップとの熱膨張係数差による製品の損傷
や、Fe−42%Ni用として設計されている既存設備
のそのままの使用が不可能になるおそれなど不具合な点
が多いからである。
【0011】ここで、Fe−Ni合金の熱膨張係数は3
6%Niにおいて最も小さくなることから、Fe−36
%Ni合金にNbを添加した場合には、次第にFe−4
2%Ni合金に近づく傾向にある。従って、熱膨張係数
を従来品と同等にしたいという要望に対しては、Ni含
有量は36重量%とすることが最も望ましい。ただし、
コスト面では、できるだけNi含有量が小さい方がよ
く、その意味ではNi含有量=34重量%とするのが適
している。
6%Niにおいて最も小さくなることから、Fe−36
%Ni合金にNbを添加した場合には、次第にFe−4
2%Ni合金に近づく傾向にある。従って、熱膨張係数
を従来品と同等にしたいという要望に対しては、Ni含
有量は36重量%とすることが最も望ましい。ただし、
コスト面では、できるだけNi含有量が小さい方がよ
く、その意味ではNi含有量=34重量%とするのが適
している。
【0012】一方、熱膨張係数の点で34%NiにNb
を添加することと比較すると、Ni含有量が38%程度
であっても構わないことになる。しかし、本発明におい
ては、Ni含有量の抑制も一つの目的であり、その意味
では上限側はあまり広げるのは得策でない。このことか
ら、Ni含有量の上限は37重量%としたのである。
を添加することと比較すると、Ni含有量が38%程度
であっても構わないことになる。しかし、本発明におい
ては、Ni含有量の抑制も一つの目的であり、その意味
では上限側はあまり広げるのは得策でない。このことか
ら、Ni含有量の上限は37重量%としたのである。
【0013】
【実施例】次に、本発明を一層明らかにするために、好
適な実施例を、いくつかの比較例と共に説明する。ま
ず、表1に示した様な重量比となる様に原料を整え、溶
解,鋳造してインゴットとし、これを950〜1000
℃の熱間にて鍛造,圧延し、その後1000℃以下の所
定温度に保持(下記例では1000℃,2分保持)した
後に徐冷して焼鈍し、さらに圧下率40%程度で最終板
厚(0.25mm)の帯板に冷間圧延し、その後、50
0〜720℃の所定温度(下記例では600℃,5分)
に保持した後に徐冷する歪取り焼鈍を実行した。
適な実施例を、いくつかの比較例と共に説明する。ま
ず、表1に示した様な重量比となる様に原料を整え、溶
解,鋳造してインゴットとし、これを950〜1000
℃の熱間にて鍛造,圧延し、その後1000℃以下の所
定温度に保持(下記例では1000℃,2分保持)した
後に徐冷して焼鈍し、さらに圧下率40%程度で最終板
厚(0.25mm)の帯板に冷間圧延し、その後、50
0〜720℃の所定温度(下記例では600℃,5分)
に保持した後に徐冷する歪取り焼鈍を実行した。
【0014】
【表1】
【0015】上記各組成の薄板について、ビッカース硬
さ、ばね限界値、平均熱膨張係数(0〜200℃)を測
定し、図1〜図3に整理した。図1は、ビッカース硬さ
を整理したもので、Nbを添加することによって硬さが
上昇することが分かる。実施例は、いずれも従来品であ
る「比5」の試料よりも硬さがアップしていた。例え
ば、ビッカース硬さをHv値で10以上向上させること
を考えると、Nbを1%以上添加すれば効果があること
が分かる。
さ、ばね限界値、平均熱膨張係数(0〜200℃)を測
定し、図1〜図3に整理した。図1は、ビッカース硬さ
を整理したもので、Nbを添加することによって硬さが
上昇することが分かる。実施例は、いずれも従来品であ
る「比5」の試料よりも硬さがアップしていた。例え
ば、ビッカース硬さをHv値で10以上向上させること
を考えると、Nbを1%以上添加すれば効果があること
が分かる。
【0016】図2は、ばね限界値を整理したもので、ば
ね限界値もNbを添加することによって上昇することが
分かる。なお、従来品である「比5」の値(約64kg
f/mm2 )と比べた場合、Fe−36%Ni−Nb合
金ではNbを1重量%以上添加することによって同等以
上のばね限界値となることが、この図2から把握するこ
とができる。また、Fe−34%Ni−Nb合金におい
ても、このグラフによればNbを1.7重量%以上添加
することによって従来品と同等以上のばね限界値となる
ことを把握することができる。即ち、従来品よりもNi
含有量が少なくて本来ならばばね限界値が低い合金にお
いても、Nbを添加することによって従来品の性能に近
づき、あるいは従来品以上の性能に改善することができ
るということが確認できる。
ね限界値もNbを添加することによって上昇することが
分かる。なお、従来品である「比5」の値(約64kg
f/mm2 )と比べた場合、Fe−36%Ni−Nb合
金ではNbを1重量%以上添加することによって同等以
上のばね限界値となることが、この図2から把握するこ
とができる。また、Fe−34%Ni−Nb合金におい
ても、このグラフによればNbを1.7重量%以上添加
することによって従来品と同等以上のばね限界値となる
ことを把握することができる。即ち、従来品よりもNi
含有量が少なくて本来ならばばね限界値が低い合金にお
いても、Nbを添加することによって従来品の性能に近
づき、あるいは従来品以上の性能に改善することができ
るということが確認できる。
【0017】なお、Nb添加量が0.5重量%の「比
2」及び「比4」では、ばね限界値の改善効果は低く、
ビッカース硬さについても誤差範囲と考えられる。これ
らビッカース硬さ及びばね限界値の結果からすれば、今
回の実験に用いた「実1」〜「実6」のFe−36%N
i−Nb合金及びFe−34%Ni−Nb合金のいずれ
についても、高強度化できたことが分かった。なお、硬
さ及びばね限界値の双方について確実に改善するには、
Fe−36%Ni−Nb合金についてはNb添加量を1
重量%以上とすれば足り、Fe−34%Ni−Nb合金
についてはNb添加量を1.5重量%以上とすることが
望ましいといえる。
2」及び「比4」では、ばね限界値の改善効果は低く、
ビッカース硬さについても誤差範囲と考えられる。これ
らビッカース硬さ及びばね限界値の結果からすれば、今
回の実験に用いた「実1」〜「実6」のFe−36%N
i−Nb合金及びFe−34%Ni−Nb合金のいずれ
についても、高強度化できたことが分かった。なお、硬
さ及びばね限界値の双方について確実に改善するには、
Fe−36%Ni−Nb合金についてはNb添加量を1
重量%以上とすれば足り、Fe−34%Ni−Nb合金
についてはNb添加量を1.5重量%以上とすることが
望ましいといえる。
【0018】図3は、平均熱膨張係数を整理した物であ
る。この熱膨張係数は、0℃から200℃まで温度を変
化させたときの熱膨張量に基づいてこの温度範囲内にお
ける平均値として算出したものである。かかる温度範囲
を選んだのは、Siチップ接合方法として銀ペースト法
が採用された場合には、ICの製造・使用を通して加わ
る温度範囲が0〜200℃程度となることから、特に、
この温度範囲における熱膨張係数だけを問題とすればよ
いからである。なお、従来の接合方法であるAu共晶接
合の場合には、0〜400℃での熱膨張係数を比較する
ことが望ましい。この図3から、Fe−36%Ni−N
b合金製薄板では、Nbを3重量%添加しても、Fe−
42%Ni合金製薄板と同程度の熱膨張係数に留まるこ
とが分かる。なお、平均熱膨張係数は、8×10-6程度
までに収まっていれば、実用上問題がない。従って、F
e−34%Ni−Nb合金製薄板にあっても、Nbを3
重量%程度添加しても差し支えないといえる。ただし、
Fe−42%Ni合金との熱膨張係数差が3×10
-6[1/℃]程度以下であるほうがよい。
る。この熱膨張係数は、0℃から200℃まで温度を変
化させたときの熱膨張量に基づいてこの温度範囲内にお
ける平均値として算出したものである。かかる温度範囲
を選んだのは、Siチップ接合方法として銀ペースト法
が採用された場合には、ICの製造・使用を通して加わ
る温度範囲が0〜200℃程度となることから、特に、
この温度範囲における熱膨張係数だけを問題とすればよ
いからである。なお、従来の接合方法であるAu共晶接
合の場合には、0〜400℃での熱膨張係数を比較する
ことが望ましい。この図3から、Fe−36%Ni−N
b合金製薄板では、Nbを3重量%添加しても、Fe−
42%Ni合金製薄板と同程度の熱膨張係数に留まるこ
とが分かる。なお、平均熱膨張係数は、8×10-6程度
までに収まっていれば、実用上問題がない。従って、F
e−34%Ni−Nb合金製薄板にあっても、Nbを3
重量%程度添加しても差し支えないといえる。ただし、
Fe−42%Ni合金との熱膨張係数差が3×10
-6[1/℃]程度以下であるほうがよい。
【0019】これらのことから、Fe−34%Ni−N
b合金ではNbは1〜2重量%が最適であり、上限は3
重量%まで広げても実用上大きな問題は生じないといえ
る。また、Fe−36%Ni−Nb合金ではNbは1〜
4重量%なら、実用上、全く問題なく採用できることが
分かる。
b合金ではNbは1〜2重量%が最適であり、上限は3
重量%まで広げても実用上大きな問題は生じないといえ
る。また、Fe−36%Ni−Nb合金ではNbは1〜
4重量%なら、実用上、全く問題なく採用できることが
分かる。
【0020】そして、Nbを添加しないFe−Ni合金
の熱膨張係数の関係からすれば、今回実験の対象としな
かったが、Fe−33%Ni−Nb合金として実施する
場合にはNbを1.5〜2.5重量%程度としても構わ
ないと考えられ、同様に、Fe−37%Ni−Nb合金
として実施する場合にはNbを1〜3重量%程度として
も構わないことが予想できる。
の熱膨張係数の関係からすれば、今回実験の対象としな
かったが、Fe−33%Ni−Nb合金として実施する
場合にはNbを1.5〜2.5重量%程度としても構わ
ないと考えられ、同様に、Fe−37%Ni−Nb合金
として実施する場合にはNbを1〜3重量%程度として
も構わないことが予想できる。
【0021】この様に、「実1」〜「実6」は、いずれ
も、ビッカース硬さの観点から従来品である「比5」よ
りも優れており、ばね限界値について見ても「比5」と
同等以上の性能を有し、しかも平均熱膨張係数の観点か
らは実用上問題のないものであるということが分かる。
そして、これらの実験結果より、Nb添加量の下限を1
重量%としても強度アップと既存設備の使用といった要
望を、共に満足することができることも確認できた。
も、ビッカース硬さの観点から従来品である「比5」よ
りも優れており、ばね限界値について見ても「比5」と
同等以上の性能を有し、しかも平均熱膨張係数の観点か
らは実用上問題のないものであるということが分かる。
そして、これらの実験結果より、Nb添加量の下限を1
重量%としても強度アップと既存設備の使用といった要
望を、共に満足することができることも確認できた。
【0022】以上本発明の実施例を説明したが、本発明
はこれら実施例に限定されるものではなく、その要旨を
逸脱しない範囲内で種々なる態様にて実現することがで
きることはいうまでもない。
はこれら実施例に限定されるものではなく、その要旨を
逸脱しない範囲内で種々なる態様にて実現することがで
きることはいうまでもない。
【図1】 ビッカース硬さの計測結果を整理したグラフ
である。
である。
【図2】 ばね限界値の計測結果を整理したグラフであ
る。
る。
【図3】 平均熱膨張係数の計測結果を整理したグラフ
である。
である。
Claims (2)
- 【請求項1】 Ni:33〜37重量%、Nb:1〜4
重量%を含み、残部が実質上Feからなるリードフレー
ム用Fe−Ni合金。 - 【請求項2】 請求項1記載のリードフレーム用Fe−
Ni合金を、熱間鍛造,熱間圧延の後、焼鈍と冷間圧延
を繰り返して板厚0.25mm以下とし、500℃〜7
20℃の温度条件で歪取り焼鈍をしたことを特徴とする
リードフレーム用薄板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29328893A JPH07145451A (ja) | 1993-11-24 | 1993-11-24 | リードフレーム用Fe−Ni合金及びリードフレーム用薄板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29328893A JPH07145451A (ja) | 1993-11-24 | 1993-11-24 | リードフレーム用Fe−Ni合金及びリードフレーム用薄板 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07145451A true JPH07145451A (ja) | 1995-06-06 |
Family
ID=17792899
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29328893A Pending JPH07145451A (ja) | 1993-11-24 | 1993-11-24 | リードフレーム用Fe−Ni合金及びリードフレーム用薄板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07145451A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6592810B2 (en) | 2000-03-17 | 2003-07-15 | Hitachi Metals, Ltd. | Fe-ni alloy having high strength and low thermal expansion, a shadow mask made of the alloy, a braun tube with the shadow mask, a lead frame made of the alloy and a semiconductor element with lead frame |
US7618505B2 (en) * | 2002-01-18 | 2009-11-17 | Nippon Mining & Metals Co., Ltd. | Target of high-purity nickel or nickel alloy and its producing method |
-
1993
- 1993-11-24 JP JP29328893A patent/JPH07145451A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6592810B2 (en) | 2000-03-17 | 2003-07-15 | Hitachi Metals, Ltd. | Fe-ni alloy having high strength and low thermal expansion, a shadow mask made of the alloy, a braun tube with the shadow mask, a lead frame made of the alloy and a semiconductor element with lead frame |
US7618505B2 (en) * | 2002-01-18 | 2009-11-17 | Nippon Mining & Metals Co., Ltd. | Target of high-purity nickel or nickel alloy and its producing method |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP0683242A1 (en) | Method for making titanium alloy products | |
JPH07145451A (ja) | リードフレーム用Fe−Ni合金及びリードフレーム用薄板 | |
JPH0453936B2 (ja) | ||
JPH03166340A (ja) | 高強度リードフレーム材料およびその製造方法 | |
JP3133350B2 (ja) | リードフレーム材の製造方法 | |
JP3000154B2 (ja) | リードフレーム材の製造方法 | |
JPH01198440A (ja) | 高力電気電子機器用銅合金 | |
JP3299487B2 (ja) | Fe−Ni系合金薄板の製造方法 | |
JPH09268348A (ja) | 電子部品用Fe−Ni系合金薄板およびその製造方法 | |
JPH0681035A (ja) | リ−ドフレ−ム材の製造方法 | |
JPS6270541A (ja) | 半導体装置用Cu合金リ−ド素材 | |
JP3383549B2 (ja) | Fe−Ni系合金薄板の製造方法 | |
JPH04231418A (ja) | リードフレーム材の製造方法 | |
JP3379153B2 (ja) | リードフレーム用Fe−Ni合金及びリードフレーム用帯板 | |
JPH04221039A (ja) | リードフレーム用合金材及びその製造方法 | |
JPH03197641A (ja) | リードフレーム材 | |
JPH04221020A (ja) | リ−ドフレ−ム材の製造方法 | |
US5084111A (en) | Fe-Ni alloy and method for treating ingot the same | |
JP2675143B2 (ja) | クラッド密着性のすぐれたバイメタル | |
JPS6270542A (ja) | 半導体装置用Cu合金リ−ド素材 | |
JPH0543970A (ja) | 高強度アルミニウム合金メツキ基板 | |
JPH0684533B2 (ja) | リードフレームとその製造方法 | |
JPH05171357A (ja) | 熱間加工性に優れる高強度低熱膨張Fe−Ni系合金 | |
JPH04191317A (ja) | リードフレーム材の製造方法 | |
JPH0813101A (ja) | 熱間加工性に優れた電子部品用Fe−Ni系合金 |