JPH07145165A - シクロスルフィット誘導体及びそれを用いる架橋方法 - Google Patents

シクロスルフィット誘導体及びそれを用いる架橋方法

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JPH07145165A
JPH07145165A JP28560493A JP28560493A JPH07145165A JP H07145165 A JPH07145165 A JP H07145165A JP 28560493 A JP28560493 A JP 28560493A JP 28560493 A JP28560493 A JP 28560493A JP H07145165 A JPH07145165 A JP H07145165A
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JP
Japan
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compound
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cyclosulfite
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JP28560493A
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Kiyoshi Watanabe
澄 渡辺
Tomoo Matsuura
智夫 松浦
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Zeon Corp
Original Assignee
Nippon Zeon Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ホルマリンを発生せず、低温でも容易に重合体
を架橋できる新規化合物及びそれを用いる架橋方法を提
供する。 【構成】 式(1)で表されるシクロスルフィット誘導
体及びそれを用いて活性水素含有官能基を有する重合体
を架橋する方法。 【化1】 (式中、R1は水素原子または低級アルキル基を示す。
2はアルケニル基、エポキシアルキル基、アセトアシ
ル基、(置換)アルキルスルホニル基、(置換)フェニ
ルスルホニル基、(置換)ベンゾイル基または(置換)
フェノキシカルボニル基を示す。aは0または1を示
す。) 【効果】ホルマリンを発生せず、低温でも容易に重合体
を架橋できる新規化合物及びそれを用いる架橋方法を提
供することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規なシクロスルフィッ
ト誘導体及びそれを用いる架橋方法に関する。
【0002】
【従来の技術】重合体を架橋してなる架橋体は耐熱性、
耐水性、耐溶剤溶解性、耐油性などに優れているため、
塗料、接着剤、繊維などの分野で広く利用することがで
きる。架橋剤としては、例えば、メチロール尿素、メチ
ロールフェノールなどが知られているが、これらは通
常、130℃以上の高温下でないと架橋反応が進行しに
くいため操作性や経済性などの点で問題があった。さら
にそのような高温下ではホルマリンが発生するため安全
性の点でも問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、かかる
事情のもとに鋭意検討した結果、後記式(2)で表され
る新規なシクロスルフィット誘導体は、100℃以下の
温度でも容易に重合体を架橋することができ、またその
際にホルマリンのような毒性物質を発生しないことを見
出し、この知見に基づいて本発明を完成するに到った。
【0004】
【課題を解決する為の手段】かくして本発明によれば、
式(2)で表されるシクロスルフィット誘導体が提供さ
れる。
【化2】 (式中、R1は水素原子または低級アルキル基を示す。
2はアルケニル基、エポキシアルキル基、アセトアシ
ル基、(置換)アルキルスルホニル基、(置換)フェニ
ルスルホニル基、(置換)ベンゾイル基または(置換)
フェノキシカルボニル基を示す。aは0または1を示
す。)また、上記シクロスルフィット誘導体を用いて活
性水素含有官能基を有する重合体を架橋する方法が提供
される。
【0005】本発明のシクロスルフィット誘導体は前記
式(2)で表され、文献未記載の新規化合物である。式
中、R1は水素原子;メチル基、エチル基、プロピル基
などの低級アルキル基を示す。なかでも、水素原子、メ
チル基またはエチル基が好ましい。R2はアリル基、メ
タリル基、3−ブテニル基、4−ペンテニル基などの炭
素数5以下のアルケニル基;グリシジル基、エポキシブ
チル基、エポキシペンチル基などのエポキシアルキル
基;アセトアセチル基、アセトプロピオニル基、アセト
ブチリル基などのアセトアシル基;メタンスルホニル
基、トリフルオロメタンスルホニル基などの(置換)ア
ルキルスルホニル基;フェニルスルホニル基、4−トリ
ルスルホニル基、エチルフェニルスルホニル基、3−ク
ロルフェニルスルホニルなどの(置換)フェニルスルホ
ニル基;ベンゾイル基、4−ニトロベンゾイル基、2,
4−ジクロロベンゾイル基などの(置換)ベンゾイル
基;フェノキシカルボニル基、4−ニトロフェノキシカ
ルボニル基などの(置換)フェノキシカルボニル基を示
す。なかでも、アリル基、メタリル基、グリシジル基、
アセトアセチル基、4−トリルスルホニル基、2,4−
ジクロロベンゾイル基、4−ニトロフェノキシカルボニ
ル基、メタンスルホニル基などが好ましい。aは0また
は1を示す。
【0006】かかるシクロスルフィット誘導体の具体例
としては、4−アリルオキシメチル−1,3,2−ジオ
キソチオラン−2−オキシド、5−アリルオキシメチル
−5−エチル−1,3,2−ジオキサチアン−2−オキ
シド、4−メタリルオキシメチル−1,3,2−ジオキ
ソチオラン−2−オキシド、4−(1−プロペニルオキ
シメチル)−1,3,2−ジオキソチオラン−2−オキ
シド、4−グリシジルオキシメチル−1,3,2−ジオ
キソチオラン−2−オキシド、3,4−エポキシブトキ
シ−5−メチル−1,3,2−ジオキサチアン−2−オ
キシド、アセト酢酸5−メチル−1,3,2−ジオキサ
チアン−2−オキシド−5−イルメチル、4−アセト酪
酸5−エチル−1,3,2−ジオキサチアン−2−オキ
シド−5−イルメチル、4−アセト酪酸5−メチル−
1,3,2−ジオキサチアン−2−オキシド−5−イル
メチル、ベンゼンスルホン酸1,3,2−ジオキソチオ
ラン−2−オキシド−4−イルメチル、3−クロロベン
ゼンスルホン酸5−エチル−1,3,2−ジオキサチア
ン−2−オキシド−5−イルメチル、p−トルエンスル
ホン酸1,3,2−ジオキソチオラン−2−オキシド−
4−イルメチル、メタンスルホン酸1,3,2−ジオキ
ソチオラン−2−オキシド−4−イルメチル、トリフル
オロメタンスルホン酸5−プロピル−1,3,2−ジオ
キサチアン−2−オキシド−5−イルメチル、安息香酸
5−エチル−1,3,2−ジオキサチアン−2−オキシ
ド−5−イルメチル、p−ニトロ安息香酸−1,3,2
−ジオキソチオラン−2−オキシド−4−イルメチル、
2,4−ジクロロ安息香酸1,3,2−ジオキソチオラ
ン−2−オキシド−4−イルメチル、炭酸(1,3,2
−ジオキソチオラン−2−オキシド−4−イルメチル)
4−ニトロフェニル、炭酸(5−メチル−1,3,2−
ジオキサチアン−2−オキシド−5−イルメチル)フェ
ニルなどが挙げられる。
【0007】かかるシクロスルフィット誘導体の製造法
は式(2)のR2の種類により異なり、例えば、以下の
方法が示される。式(2)のR2がアルケニル基である
シクロスルフィット誘導体は、例えば、式(3)で表さ
れるジオール体と式(4)で表されるチオニルハライド
とを反応させることにより得ることができる。
【化3】 (式中、R1及びaは前述と同様のものを示す。R2はア
ルケニル基を示す。)
【化4】 (式中、Xは塩素原子、臭素原子、よう素原子、弗素原
子などのハロゲン原子を示す。)
【0008】式(4)で表されるチオニルハライドの使
用量は、式(3)で表されるジオール体1モルに対し、
通常、0.5〜3モル、好ましくは0.8〜2モルであ
る。反応に際しては塩基を存在させてもよい。塩基とし
ては1,4−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン、
トリメチルアミン、トリエチルアミン、N−メチルモル
ホリン、N−エチルモルホリン、ジイソプロピルエチル
アミン、4−ジメチルアミノピリジン、ピリジン、2,
6−ルチジン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジ
エチルアニリンなどが例示される。塩基の使用量は式
(3)で表されるジオール体1モルに対し、通常、1〜
4モル、好ましくは1〜3モルが用いられる。
【0009】反応に際しては希釈剤を用いてもよい。希
釈剤としてはトルエン、ベンゼン、シクロヘキサンなど
の炭化水素類;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラ
ン、ジメトキシエタンなどのエーテル類;アセトニトリ
ルのようなニトリル類;塩化メチレン、クロロホルムな
どのようなハロゲン化炭化水素類;アセトン、メチルエ
チルケトンなどのようなケトン類;酢酸エチルのような
エステル類などが例示される。希釈剤の使用量は式
(3)で表されるジオール体と式(4)で表されるチオ
ニルハライドの合計量が5〜50重量%になるような範
囲で適宜選択される。
【0010】反応温度は−50〜+100℃、好ましく
は−20〜+80℃で、反応時間は1〜10時間、好ま
しくは2〜6時間である。
【0011】式(2)のR2がエポキシアルキル基であ
るシクロスルフィット誘導体は、例えば、前記方法で得
られたR2がアルケニル基であるシクロスルフィット誘
導体のアルケニル基を酸化剤でエポキシ化させることに
より得ることができる。酸化剤としては酸素;過酸化水
素、t−ブチルヒドロパーオキシドなどのような過酸化
物;m−クロル過安息香酸、過酢酸などのような過酸類
などが用いられる。なかでも、m−クロル過安息香酸が
賞用される。酸化剤の使用量はR2がアルケニル基であ
るシクロスルフィット誘導体1モルに対し、通常、0.
9〜5モル、好ましくは0.9〜3モルが用いられる。
反応に際しては前述と同様の希釈剤を用いることができ
る。反応温度は−30〜+50℃、好ましくは−20〜
+30℃で、反応時間は1〜24時間、好ましくは1〜
10時間である。
【0012】式(2)のR2がアセトアシル基であるシ
クロスルフィット誘導体は、例えば、式(5)で表され
るアルコール体とジケテンとを反応させるか、式(5)
で表されるアルコール体と式(6)で表される酸ハライ
ドとを反応させることにより得ることができる。
【化5】 (式中、R1及びaは前述と同様のものを示す。)
【化6】 (式中、R2はアセトアシル基を示す。)ジケテンまた
は式(6)で表される酸ハライドの使用量は式(5)で
表されるアルコール体1モルに対し、通常、1〜5モ
ル、好ましくは1〜2モルである。反応に際しては前述
と同様の塩基を存在させてもよい。また、反応に際して
は前述と同様の希釈剤を用いることができる。反応温度
は−50〜+150℃、好ましくは−20〜+120℃
で、反応時間は1〜24時間、好ましくは1〜10時間
である。
【0013】式(2)のR2が(置換)アルキルスルホ
ニル基、(置換)フェニルスルホニル基、(置換)ベン
ゾイル基または(置換)フェノキシカルボニル基である
シクロスルフィット誘導体であるシクロスルフィット誘
導体は、例えば、前記式(5)で表されるアルコール体
と式(7)で表されるハライドとを反応させることによ
り得ることができる。
【化7】 (式中、R2は(置換)アルキルスルホニル基、(置
換)フェニルスルホニル基、(置換)ベンゾイル基また
は(置換)フェノキシカルボニル基、Xは塩素原子、臭
素原子、よう素原子、弗素原子などのハロゲン原子を示
す。)式(7)で表されるハライドの使用量は式(5)
で表されるアルコー体1モルに対し、通常、1〜5モ
ル、好ましくは1〜2モルである。反応に際しては前述
と同様の塩基を存在させてもよい。塩基の使用量は式
(5)で表されるアルコール体1モルに対し、通常、1
〜10モル、好ましくは1〜3モルが用いられる。ま
た、反応に際しては前述と同様の希釈剤を用いることが
できる。反応温度は−50〜+150℃、好ましくは−
20〜+50℃で、反応時間は1〜24時間、好ましく
は1〜6時間である。
【0014】反応終了後は抽出、蒸留、カラムクロマト
グラフィーによる精製などの操作を行うことにより、シ
クロスルフィット誘導体を得ることができる。かくして
得られたシクロスルフィット誘導体は100℃以下、好
ましくは20〜100℃の温度でも、重合体を容易に架
橋することができる。重合体は活性水素含有官能基を有
する重合体が用いられる。活性水素とは、酸素原子、窒
素原子、硫黄原子に結合した反応性の高い水素原子を意
味する。活性水素含有官能基としては、例えば、アミノ
基、イミノ基、カルボキシル基、フェノール性水酸基、
スルホ基、チオール基などが挙げられる。また、酸無水
物基のような無水物基も加水分解により活性水素含有基
となるので、ここでいう活性水素含有官能基に含まれ
る。これらのなかでも、アミノ基及びイミノ基が好適で
ある。重合体中の活性水素含有官能基の含有量は、通
常、重合体1グラム当り、0.01ミリ当量以上であ
る。
【0015】活性水素含有官能基を有する重合体は活性
水素含有官能基を有する単量体を重合させたもの、また
は前記単量体と共重合可能な他の単量体とを共重合させ
たものである。活性水素含有官能基を有する単量体とし
ては、例えば、(メタ)アクリルアミドのようなアミド
類;ビニルエチルアミン、ビニルブチルアミンなどのア
ミン類;(メタ)アクリル酸、マレイン酸、イタコン
酸、フマル酸などのカルボン酸類;スチレンスルホン酸
のようなスルホン酸類が挙げられる。共重合可能な他の
単量体としてはスチレン、メチルスチレンなどのスチレ
ン類;(メタ)アクリル酸メチル、マレイン酸ジエチル
などのカルボン酸エステル類;(メタ)アクリロニトリ
ルのようなニトリル類;1,3−ブタジエン、イソプレ
ンなどの共役ジエン類などが挙げられる。
【0016】シクロスルフィット誘導体は、重合体中の
活性水素含有官能基1モルに対して、通常、シクロスル
フィット基が0.01〜20モルになる範囲で用いられ
る。架橋反応は、通常、100℃以下、好ましくは20
〜100℃の温度で実施される。100℃を超える温度
でも架橋は進行するが、操作性や経済性の点で前記範囲
が好適である。反応時間は温度により一概には限定でき
ないが、通常、5分〜50時間程度である。
【0017】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明する。なお、実施例及び比較例中の部及び%は特
に断りのないかぎり重量基準である。 実施例1 乾燥した反応器にグリセロール−α−モノアリルエーテ
ル29.5ミリモル、四塩化炭素30ミリリットル及び
N,N’−ジメチルホルムアミド0.1ミリリットルを
加えた。この溶液に塩化チオニル34.3ミリモルを滴
下した。塩化水素ガスの発生が終わった後、70℃に加
熱し、4時間攪拌した。反応終了後、反応液を蒸留し、
23.7ミリモルの4−(アリルオキシメチル)−1,
3,2−ジオキソチオラン−2−オキシド(化合物1と
記す。)収率80%で得た。化合物1の構造式及びスペ
クトルデータを表1に示す。
【0018】実施例2 乾燥した反応器に4−(アリルオキシメチル)−1,
3,2−ジオキソチオラン−2−オキシド0.64ミリ
モルと塩化メチレン4ミリリットルを加え、0℃に冷却
した。この溶液に80%m−クロロ過安息香酸0.80
ミリモルを加え15分間攪拌し、室温に昇温し7時間攪
拌した。反応終了後、反応液に5%亜硫酸水素ナトリウ
ムを加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和重曹
水、飽和食塩水で順次洗浄した後、減圧下に濃縮し、得
られた油状物質をシリカゲルクロマトグラフィーで精製
し、4−グリシジルオキシメチル−1,3,2−ジオキ
ソチオラン−2−オキシド(化合物2と記す。)収率5
8%で得た。化合物2の構造式及びスペクトルデータを
表1に示す。
【0019】実施例3 乾燥した反応器に5−メチル−5−ヒドロキシメチル−
1,3,2−ジオキサチアン−2−オキシド2.72ミ
リモル、1,4−ジアザビシクロ−2,2,2−オクタ
ン0.06ミリモル及びトルエン2ミリリットルを加
え、0℃に冷却した。これにジケテン3.2ミリモルを
含むトルエン溶液1ミリリットルを0〜7℃で滴下し、
室温に昇温し2時間攪拌した。反応終了後、反応液に1
2%塩酸を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和
食塩水で洗浄した後、濃縮し、得られた油状物質をシリ
カゲルクロマトグラフィーで精製し、アセト酢酸5−メ
チル1,3,2−ジオキサチアン−2−オキシド−5−
イルメチル(化合物3と記す。)を収率65%で得た。
化合物3の構造式及びスペクトルデータを表1に示す。
【0020】実施例4 乾燥した反応器に4−ヒドロキシメチル−1,3,2−
ジオキソチオラン−2−オキシド5.9ミリモル、ピリ
ジン8.5ミリモル、4−ジメチルアミノピリジン0.
07ミリモル及び塩化メチレン2ミリリットルを加え、
0℃に冷却した。これに塩化メタンスルホニル7.0ミ
リモルを含む塩化メチレン溶液2ミリリットルを7℃で
滴下し、室温に昇温し3時間攪拌した。反応終了後、反
応液に12%塩酸を加え、酢酸エチルで抽出した。有機
層を飽和重曹水と飽和食塩水で順次洗浄した後、濃縮
し、得られた油状物質をシリカゲルクロマトグラフィー
で精製し、メタンスルホン酸1,3,2−ジオキソチオ
ラン−2−オキシド−4−イルメチル(化合物4と記
す。)を収率98%で得た。化合物4の構造式及びスペ
クトルデータを表2に示す。
【0021】実施例5 塩化メタンスルホニルの代わりに塩化p−トルエンスル
ホニルを用いること以外は実施例4と同様に反応を行
い、p−トルエンスルホン酸1,3,2−ジオキサチア
ン−2−オキシド−4−イルメチル(化合物5と記
す。)を収率59%で得た。化合物5の構造式及びスペ
クトルデータを表2に示す。
【0022】実施例6 塩化メタンスルホニルの代わりにクロロ蟻酸4−ニトロ
フェニルを用いること以外は実施例4と同様に反応を行
い、炭酸(1,3,2−ジオソチオラン−2−オキシド
−4−イルメチル)4−ニトロフェニル(化合物6と記
す。)を収率51%で得た。化合物6の構造式及びスペ
クトルデータを表2に示す。
【0023】実施例7 塩化メタンスルホニルの代わりに塩化2,4−ジクロロ
ベンゾイルを用いること以外は実施例4と同様に反応を
行い、2,4−ジクロロ安息香酸1,3,2−ジオキソ
チオラン−2−オキシド−4−イルメチル(化合物7と
記す。)を収率92%で得た。化合物7の構造式及びス
ペクトルデータを表2に示す。
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
【0026】参考例1 温度計、攪拌器、還流冷却器、供給管及び窒素導入管を
備えた反応器に、イソプロピルアルコール280部及び
n−ブトキシエタノール124.6部を仕込んだ後、窒
素を導入して80℃に加熱した。次にメタクリル酸8
0.5部、メタクリル酸メチル136.5部、スチレン
70部及びアゾビスイソブチロニトリル9部からなる混
合物を2時間かけて反応器に添加した。添加終了後、さ
らに80℃で6時間反応させ、20℃に冷却した。次に
トリエチルアミン33部を添加して30分間攪拌し、均
一に混合した後、エチレンイミン37%水溶液61.6
部を添加し、80℃に加熱して4時間反応させた。そし
て、トリエチルアミン8.4部と脱イオンや75部とを
添加して20℃に冷却し、不揮発分40%の重合体の溶
液を得た。
【0027】上記重合体の溶液46部に化合物3を0.
5部添加し、攪拌混合して重合体組成物を得た。重合体
組成物を枠付きガラス板に流延し、20℃で48時間放
置しフィルム(フィルム1と記す。)を得た。フィルム
を得る際にはホルマリンの発生は認められなかった。フ
ィルム1を100メッシュの金網に入れ、20℃のテト
ラヒドロフランに24時間浸漬した後、金網に残った固
形分の恒量を求め、最初に金網に入れたフィルムの恒量
に対する重量百分率を求めたところ、92%であった。
厚さ0.4mmのフィルム1を定型2号ダンベル型打ち
抜き刃で打ち抜き、試験片を得、この試験片について定
速緊張形引張試験機を用いて、チャック間距離5cm、
引張速度300mm/分の条件で測定したところ、破断
時の引張強度は47(Kgf/cm2)、破断時の伸び
は220%であった。
【0028】比較例1 化合物3を用いないこと以外は、参考例1と同様に操作
して、重合体組成物及びフィルム(フィルム2と記
す。)を得た。フィルムを得る際にはホルマリンの発生
は認められなかった。フィルム2を100メッシュの金
網に入れ、20℃のテトラヒドロフランに24時間浸漬
した後、金網に残った固形分の恒量を求め、最初に金網
に入れたフィルムの恒量に対する重量百分率を求めたと
ころ、0%であった。厚さ0.4mmのフィルム2を定
型2号ダンベル型打ち抜き刃で打ち抜き、試験片を得、
この試験片について定速緊張形引張試験機を用いて、チ
ャック間距離5cm、引張速度300mm/分の条件で
測定したところ、破断時の引張強度は5(Kgf/cm
2)未満、破断時の伸びは2000%以上であった。
【手続補正書】
【提出日】平成5年10月29日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】実施例5 塩化メタンスルホニルの代わりに塩化p−トルエンスル
ホニルを用いること以外は実施例4と同様に反応を行
い、p−トルエンスルホン酸1,3,2−ジオキソチオ
ラン−2−オキシド−4−イルメチル(化合物5と記
す。)を収率59%で得た。化合物5の構造式及びスペ
クトルデータを表2に示す。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正内容】
【0022】実施例6 塩化メタンスルホニルの代わりにクロロ蟻酸4−ニトロ
フェニルを用いること以外は実施例4と同様に反応を行
い、炭酸(1,3,2−ジオキソチオラン−2−オキシ
ド−4−イルメチル)4−ニトロフェニル(化合物6と
記す。)を収率51%で得た。化合物6の構造式及びス
ペクトルデータを表2に示す。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正内容】
【0025】
【表2】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(1)で表されるシクロスルフィット
    誘導体。 【化1】 (式中、R1は水素原子または低級アルキル基を示す。
    2はアルケニル基、エポキシアルキル基、アセトアシ
    ル基、(置換)アルキルスルホニル基、(置換)フェニ
    ルスルホニル基、(置換)ベンゾイル基または(置換)
    フェノキシカルボニル基を示す。aは0または1を示
    す。)
  2. 【請求項2】 請求項1記載のシクロスルフィット誘導
    体を用いて活性水素含有官能基を有する重合体を架橋す
    る方法。
JP28560493A 1993-09-30 1993-10-20 シクロスルフィット誘導体及びそれを用いる架橋方法 Pending JPH07145165A (ja)

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JP28560493A JPH07145165A (ja) 1993-09-30 1993-10-20 シクロスルフィット誘導体及びそれを用いる架橋方法

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003051865A1 (de) * 2001-12-19 2003-06-26 Merck Patent Gmbh Dioxathianone

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WO2003051865A1 (de) * 2001-12-19 2003-06-26 Merck Patent Gmbh Dioxathianone

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