JPH07144108A - ハニカム状エレクトレットフィルターおよびその製造方法 - Google Patents

ハニカム状エレクトレットフィルターおよびその製造方法

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JPH07144108A
JPH07144108A JP29678293A JP29678293A JPH07144108A JP H07144108 A JPH07144108 A JP H07144108A JP 29678293 A JP29678293 A JP 29678293A JP 29678293 A JP29678293 A JP 29678293A JP H07144108 A JPH07144108 A JP H07144108A
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浦 智 松
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浅 治 夫 湯
Masayuki Mito
戸 正 之 水
Hirofumi Shirai
井 博 典 白
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Abstract

(57)【要約】 【目的】集塵性に優れ、かつ、圧力損失が低く、捕集性
能の持続性に優れたハニカム状エレクトレットフィルタ
ーおよびその製造方法の提供。 【構成】エレクトレット化された不織布積層シートをハ
ニカム状に成形してなるハニカム状エレクトレットフィ
ルターであって、前記不織布積層シートが、フィルム解
繊糸からなるエレクトレット化不織布層(A)と、メル
トブローン法不織布からなるエレクトレット化不織布層
(B)とを有する積層シートであるハニカム状エレクト
レットフィルターおよびその製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はハニカム状エレクトレッ
トフィルターおよびその製造方法に関し、特に、集塵性
に優れ、かつ、圧力損失が低く、捕集性能の持続性に優
れたハニカム状エレクトレットフィルターおよびその製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリオレフィン、例えば、ポリプロピレ
ンを、メルトブロー法によって不織布に成形し、得られ
た不織布に直流高電圧を印加してエレクトレット化する
ことによりエレクトレット化不織布を製造する方法が、
特開昭60−168511号公報、特開平2−1971
10号公報等に開示されている。
【0003】このエレクトレット化不織布は、例えば、
プリーツ状に形成してその内部に気流を通過させて、該
気流中のゴミ、塵等の微粒子を静電力により吸着して除
去するフィルターとして使用できることが知られてい
る。
【0004】しかし、エレクトレット化不織布を用いる
フィルターは、(1)圧力損失が高く、また、(2)粒
子が詰まり易いことから寿命が短いという問題があっ
た。
【0005】このような問題を解決するために、前記エ
レクトレット化不織布をハニカム状に成形してなるフィ
ルターが提案されている(特公昭59−51323号
等)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、本発明者らが
検討した結果、このようなハニカム状エレクトレット化
フィルターにおいても、必ずしも(1)低い圧力損失、
(2)高捕集性能、(3)長期寿命の3点のいずれもを
満足することはできないことが判明した。例えば、エア
コン用フィルターの場合、圧力損失がmmAq以下、捕
集性能が12%以上、タバコ粒子に対する捕集性能の寿
命が100本以上であることが要求されている。
【0007】そこで、本発明の目的は、このような低い
圧力損失を有し、捕集性能および長期にわたる捕集性能
の寿命に優れたエアコン用ハニカム状エレクトレットフ
ィルター、およびそのハニカム状エレクトレットフィル
ターを製造することができる方法を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明は、エレクトレット化された不織布積層シー
トをハニカム状に成形してなるハニカム状エレクトレッ
トフィルターであって、前記不織布積層シートが、フィ
ルム解繊糸からなるエレクトレット化不織布(A)と、
メルトブローン法不織布からなるエレクトレット化不織
布(B)とを有する積層シートであるハニカム状エレク
トレットフィルターを提供するものである。
【0009】また、本発明は、前記ハニカム状エレクト
レットフィルターを製造するための方法として、熱可塑
性樹脂フィルムをエレクトレット化してエレクトレット
化フィルムを形成した後、該エレクトレット化フィルム
を解繊してエレクトレット化不織布(A)を形成する工
程と、熱可塑性樹脂からなるメルトブローン法不織布を
エレクトレット化してエレクトレット化不織布(B)を
形成する工程と、前記エレクトレット化不織布(A)と
エレクトレット化不織布(B)とを積層して積層シート
を形成する工程と、該積層シートをハニカム状に成形す
る工程とを含むハニカム状エレクトレットフィルターの
製造方法をも提供するものである。
【0010】以下、本発明のハニカム状エレクトレット
フィルター(以下、「本発明のフィルター」という)お
よびその製造方法について詳細に説明する。
【0011】本発明のフィルターは、フィルム解繊糸か
らなるエレクトレット化不織布(A)と、メルトブロー
ン法不織布からなるエレクトレット化(B)とを有する
積層シートをハニカム状に成形してなるものである。こ
の不織布(A)および(B)は、熱可塑性樹脂からなる
ものである。用いられる熱可塑性樹脂は、特に制限され
ず、各種の熱可塑性樹脂を用いることができる。特に、
エレクトレット化が容易で、その電荷および捕集性能の
持続性が優れている点で、極性基を有するポリオレフィ
ン系重合体または該ポリオレフィン系重合体を含むポリ
オレフィン組成物が好ましい。この極性基を有するポリ
オレフィン系重合体またはポリオレフィン組成物とし
て、 (A)極性基を有する単量体と、α−オレフィンとの共
重合体、 (B)酸化またはハロゲン化により、ポリオレフィンの
側鎖または主鎖に極性基を導入してなる変性ポリオレフ
ィン (C)ポリオレフィンまたは前記(B)の重合体に、極
性基を有する単量体をグラフト共重合してなる変性ポリ
オレフィン (D)未変性ポリオレフィンと、前記(A)、(B)お
よび(C)から選ばれる少なくとも1種との混合物 等の重合体単独、またはその混合物などを主要成分とし
て含む組成物が挙げられる。ここで、ポリオレフィン組
成物が、変性ポリオレフィンと未変性ポリオレフィンと
を含む場合、変性ポリオレフィンと未変性ポリオレフィ
ンとは、相互に同一のポリオレフィンからなるものであ
ってもよいし、異なるポリオレフィンからなるものであ
ってもよい。
【0012】このポリオレフィン系重合体または該ポリ
オレフィン系重合体を含むポリオレフィン組成物が有す
る極性基としては、例えば、塩素原子、フッ素原子、臭
素原子、ヨウ素等のハロゲン原子;カルボニル基、ニト
ロ基等の原子団;あるいは、下記式: −COOCH3 、−COOC2 5 、−OCOCH3
−OC2 5 、−OCH2 6 5 、−COOH、−O
H、−NH2 、−CONH2 、−COONH4
【0013】
【化1】
【0014】で表される基などが挙げられる。これらの
極性基の1種または2種以上が、前記ポリオレフィン系
重合体またはポリオレフィン組成物に含まれていてもよ
い。以下、このポリオレフィン系重合体または該ポリオ
レフィン系重合体を含むポリオレフィン組成物を総称し
て「ポリオレフィン系組成物」という。
【0015】また、前記(A)極性基を有する単量体
と、α−オレフィンとの共重合体の具体例として、式
(iii)で表される基を有するペンタブロモフェニルメタ
クリレート、または式 (iv)で表される基を有する2,
4,6−トリブロモフェニルメタクリレート、あるいは
式 (v)で表される基を有するトリフロロエチルメタクリ
レート等と、エチレン、プロピレン等のα−オレフィン
との共重合体などが挙げられる。
【0016】また、(B)酸化またはハロゲン化により
ポリオレフィンの側鎖または主鎖に極性基を導入してな
る変性ポリオレフィンの具体例として、ポリエチレン、
ポリプロピレン等を、オゾン、一酸化窒素等と反応させ
て酸化する、あるいはコロナ放電処理により表面を酸化
する等の処理により、分子内にカルボニル基やニトロ基
を形成してなるもの、またはポリオレフィンを塩素化し
て分子内に塩素原子を導入してなるものなどが挙げられ
る。
【0017】さらに、(C)極性基を有する単量体をグ
ラフト共重合させてなる変性ポリオレフィンの具体例と
して、不飽和カルボン酸またはその誘導体から選ばれる
少なくとも1種の変性単量体で変性された変性ポリオレ
フィンが挙げられる。
【0018】前記変性ポリオレフィン、または未変性ポ
リオレフィンの主成分であるポリオレフィンは、α−オ
レフィンの単独重合体、2種以上のα−オレフィンから
なる共重合体、またはこれらから選ばれる2種以上の混
合物である。α−オレフィンとしては、例えば、エチレ
ン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキ
セン、イソペンテン、4−メチル−1−ペンテン、3−
メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン、1
−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセン等
が挙げられる。
【0019】このポリオレフィンの具体例として、ポリ
エチレン、ポリプロピレン、ポリ−1−ブテン、ポリ−
4−メチル−1−ペンテン、エチレン・プロピレン共重
合体、エチレン・1−ブテン共重合体、エチレン・4−
メチル−1−ペンテン共重合体、プロピレン・1−ブテ
ン共重合体、4−メチル−1−ペンテン・1−デセン共
重合体等が挙げられる。これらの中でも、強度が高く、
適度な溶融粘度に調整するのが容易であり、メルトブロ
ー法による成形が容易である点で、ポリプロピレン、ポ
リ−1−ブテン、ポリ−4−メチル−1−ペンテンが好
ましく、特にポリプロピレンが安価で成形し易く、エレ
クトレット化が容易であるため、特に好ましい。
【0020】また、このポリオレフィンは、適度な流動
特性を示すため、メルトブロー法による不織布の製造が
容易であり、強度に優れた不織布が得られる点で、
[η]が、通常、0.5〜3dl/g、好ましくは0.
7〜1.5dl/g、特に好ましくは0.8〜1.3d
l/gの範囲のものが好ましい。本発明において、
[η]は135℃デカリン中で測定される値である。
【0021】(C)変性ポリオレフィンは、前記ポリオ
レフィンに、不飽和カルボン酸およびその誘導体から選
ばれる少なくとも1種の変性単量体をグラフト共重合し
て変性してなるものである。この変性ポリオレフィン
は、未変性ポリオレフィンと同一ないしは相溶性の優れ
たポリオレフィンを用いることが好ましい。例えば、ポ
リオレフィン系組成物の成分として、変性ポリオレフィ
ンと未変性ポリオレフィンを含む組成物を使用する場
合、未変性ポリオレフィンとしてポリプロピレンを用い
るときには、グラフト変性ポリオレフィンの原料ポリオ
レフィンとして、ポリプロピレンを用いることが好まし
い。
【0022】(C)変性ポリオレフィンをグラフト変性
するための変性単量体として用いられる不飽和カルボン
酸またはその誘導体として、例えば、不飽和カルボン
酸、その無水物、エステル、アミド、イミド、クロリド
などを挙げることができる。
【0023】前記不飽和カルボン酸またはその誘導体の
具体例としては、アクリル酸、メタクリル酸、ビニル酢
酸、エチルアクリル酢酸、2,4−ペンタジエン酸、カ
ルボキシスチレン、マレイン酸、フマル酸、イタコン
酸、シトラコン酸、アリルコハク酸、メサコン酸、グル
タコン酸、ナジック酸、メチルナジック酸、テトラヒド
ロフタル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、ア
クリル酸ブチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エ
チル、メタクリル酸ブチル、マレイン酸モノメチル、マ
レイン酸ジメチル、マレイン酸モノエチル、マレイン酸
ジエチル、フマル酸モノメチル、フマル酸ジメチル、フ
マル酸モノエチル、フマル酸ジエチル、シトラコン酸モ
ノメチル、シトラコン酸ジメチル、シトラコン酸モノエ
チル、シトラコン酸ジエチル、ナジック酸モノメチル、
ナジック酸ジメチル、ナジック酸モノエチル、ナジック
酸ジエチル、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリ
シジル、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラ
コン酸、メチルヘキサヒドロフタル酸、3,6−エンド
メチレン無水フタル酸、無水メチルテトラヒドロフタル
酸、アクリルアミド、メタクリルアミド、マレイン酸モ
ノアミド、マレイン酸ジアミド、マレイン酸−N−モノ
エチルアミド、マレイン酸−N,N−ジエチルアミド、
マレイン酸−N−モノブチルアミド、マレイン酸−N,
N−ジエチルアミド、フマル酸モノアミド、フマル酸ジ
アミド、フマル酸−N−モノエチルアミド、フマル酸−
N,N−ジエチルアミド、フマル酸−N−モノブチルア
ミド、フマル酸−N,N−ジブチルアミド、マレイミ
ド、N−ブチルマレイミド、N−フェニルマレイミド、
アクリル酸ナトリウム、メタクリル酸ナトリウム、アク
リル酸カリウム、メタクリル酸カリウム等が挙げられ、
これらは1種あるいは2種以上組み合わせて併用するこ
ともできる。これらの中では無水マレイン酸が好まし
い。
【0024】上記変性単量体をポリオレフィンにグラフ
ト共重合させて(C)変性ポリオレフィンを調製する方
法としては、公知の種々の方法を採用することができ
る。例えば、ポリオレフィンと変性単量体とを、溶媒の
存在下または不存在下に、ラジカル重合開始剤を添加し
て、または添加せずに高温に加熱して反応させる方法に
よって行うことができる。また、この反応に際して、ス
チレン等の他のビニルモノマーを共存させてもよい。
【0025】(C)変性ポリオレフィンにおける変性単
量体の含有量、すなわち(C)変性ポリオレフィンのグ
ラフト率は、通常、3モル%以下であり、特に1.5モ
ル%以下の範囲になるように調製することが好ましい。
特にポリオレフィン系組成物として変性ポリオレフィン
単独を使用して不織布(A)および/または不織布
(B)を形成する場合は、グラフト率が1モル%以下で
あるのが好ましい。
【0026】また、(C)変性ポリオレフィンの固有粘
度(135℃、デカリン)は、未変性ポリオレフィンと
の均一な混合が容易となり、適度な流動特性を有し、メ
ルトブローン法不織布の製造が容易となる点で、通常、
0.1〜3.0dl/g、好ましくは0.3〜2.0d
l/g、特に好ましくは0.5〜1.5dl/gであ
る。
【0027】本発明において、未変性ポリオレフィンと
変性ポリオレフィンとを含むポリオレフィン系組成物を
前記不織布(A)および不織布(B)の主材として用い
る場合、そのポリオレフィン系組成物における変性ポリ
オレフィン/未変性ポリオレフィンの含有割合は、通
常、重量比で0.1/99.9〜20/80程度であ
り、好ましくは1/99〜5/95程度である。
【0028】また、ポリオレフィン系組成物には、前記
変性ポリオレフィンおよび未変性ポリオレフィン以外
に、本発明の目的を損なわない範囲で、各種の添加剤を
配合してもよい。この添加剤としては、例えば、酸化防
止剤、紫外線吸収剤、顔料、染料、核剤、充填剤、スリ
ップ剤、アンチブロッキング剤、滑剤、難燃剤、可塑剤
等が挙げられる。
【0029】さらに、ポリオレフィン系組成物の調製
は、各種の常用の方法にしたがって行なうことができ
る。例えば、前記変性ポリオレフィンおよび/または未
変性ポリオレフィン、ならびに必要に応じて各種の添加
剤を混合した後、溶融混練する方法にしたがって行うこ
とができる。用いられる混合機としては、例えば、リボ
ンブレンダー、V型ブレンダー、タンブラー、ヘンシェ
ルミキサー等があげられる。また、溶融混練は、例え
ば、一軸または二軸押出機、バンバリーミキサー、ニー
ダー、二本ロール等を用いて行うことができる。
【0030】本発明のフィルターを構成する積層シート
は、前記ポリオレフィン系組成物を代表例とする熱可塑
性樹脂からなる不織布(A)および不織布(B)を有
し、不織布(A)はフィルム解繊糸からなるものであ
り、不織布(B)はメルトブローン法不織布からなるも
のであり、両層を構成する不織布は、エレクトレット化
されてなるものである。不織布(A)と不織布(B)と
は、同一の成分からなる熱可塑性樹脂で形成されていて
もよいし、異なる成分からなる熱可塑性樹脂で形成され
ていてもよい。
【0031】前記不織布(A)は、フィルム解繊糸から
なるものであり、熱可塑性樹脂フィルムを解繊して製造
されるものであれば、その製造方法は特に制限されな
い。例えば、前記ポリオレフィン系組成物を代表例とす
る熱可塑性樹脂を押出機で溶融し、環状ダイから押出し
てフィルムを成形する。このフィルムをスリッターで一
定幅に切断し、もしくは切断せずにフィルムをその伸び
率以上に延伸することにより解繊して解繊糸を製造す
る。次に、この解繊糸を、例えば、カーディング等の装
置でシートの幅方向に均一に分散させ、次いで好ましく
はエンボスロール等で圧着することにより製造すること
ができる。
【0032】この不織布(A)は、単繊維の平均繊維径
が20〜60μmであって、かつ目付量10〜30g/
2 、嵩密度0.05〜0.2g/cm3 、および平均
表面電荷密度0.1×10-9クーロン/cm2 以上であ
るエレクトレット化不織布である。ここで、本発明にお
いて、単繊維の平均繊維径は、繊維試料表面の電子顕微
鏡写真(500倍)を撮影し、得られた写真上で30本
の繊維を任意に選び、その各繊維の繊維径をノギス等を
用いて測定し、各繊維径の測定値の平均値を計算して求
められる値である。
【0033】また、不織布(A)のエレクトレット化処
理は、フィルム成形時に行ってもよいし、不織布を成形
後に該不織布をエレクトレット化する方法によって行っ
てもよい。ここで、フィルム成形時に行なう場合は、エ
レクトレット化の効率に優れるため、捕集性能が、成形
後の不織布をエレクトレット化する場合と比べて良好と
なり好ましい。
【0034】エレクトレット化は、不織布またはフィル
ムに直流電圧を印加して行なうことができる。印加され
る直流電圧値は、使用する電極の形状、電極間距離等、
また、エレクトレット化不織布に要求される帯電電荷
量、処理速度等に従って適宜選択される。例えば、電極
間距離が8mmの場合、少なくとも−5kV、好ましく
は−6〜−20kVの直流電圧を不織布に印加して行う
ことができる。
【0035】直流電圧の印加は、いずれの方法に従って
行ってもよく、特に制限されない。例えば、不織布また
はフィルムを直流電圧を印加した一対の電極間に通して
行う方法;不織布の表面にコロナ放電やパルス状高電圧
を加える方法;不織布の表裏両面を他の誘電体で保持
し、両面に直流高電圧を加える方法などいずれの方法に
よって行ってもよい。
【0036】さらに、不織布(B)を構成するメルトブ
ローン法不織布は、まず、熱可塑性樹脂、好ましくは前
記したポリオレフィン系組成物を押出機等に供給して加
熱溶融、混練し、多数の細孔を有するメルトブロー用ダ
イから微細な樹脂流として押出す。押し出された樹脂流
を高速の加熱気体流と接触させて冷却、固化させて、微
細な繊維径の不連続繊維に形成し、この繊維を多孔性支
持体上に集積させることにより製造することができる。
【0037】ポリオレフィン系組成物の溶融、混練にお
ける加熱温度は、ポリオレフィン系組成物の主成分であ
るポリオレフィンの融点によって適宜調整される。ポリ
オレフィンが減成して低分子量化せず、良好な機械的強
度を有する不織布が得られ、また、溶融されたポリオレ
フィン系組成物の溶融粘度が適度で溶融成形が容易とな
る点で、通常、200〜350℃程度、特に、220〜
300℃の範囲で行うことが好ましい。
【0038】ポリオレフィン系組成物の溶融混練および
押出の吐出量は、通常、10〜130kg/hr程度で
ある。
【0039】また、用いられるメルトブロー用ダイは、
溶融されたポリオレフィン系組成物を吐出する細孔を先
端リップ部に、多数有するものであり、通常、幅100
0〜2000mmのものである。この細孔は、先端リッ
プ部に、通常、800〜3000個形設されており、そ
の孔径は、通常、0.5mm程度である。
【0040】また、メルトブロー用ダイにおいて、溶融
ポリオレフィン系組成物は、高速度の加熱気体と接触
し、分割されると共に、溶融状態でドラフトされて繊維
長方向へ引き延ばされると共に、さらに繊維径の微細化
が進行する。そのため、メルトブロー用ダイは、高速の
加熱気体流を導入し、ダイの内部またはダイの外部で、
溶融されたポリオレフィン系組成物と加熱気体流とを接
触させて微細な不連続単繊維に成形する装置を有する。
この装置は、メルトブロー用ダイの内部に加熱気体流の
吹出口を配設してなるものでもよいし、メルトブロー用
ダイの先端リップ外側に溶融されたポリオレフィン組成
物に加熱気体流を吹き付けるように加熱気体流の吹出口
を配設してなるものでもよい。
【0041】加熱気体は、特に制限されず、コストの点
で加熱空気が一般に使用されるが、ポリオレフィン系組
成物の劣化を防止するために加熱された不活性気体を使
用してもよい。加熱気体流の温度は、通常、200〜3
60℃、特に好ましくは230〜310℃で、溶融され
たポリオレフィン組成物の温度より少なくとも10℃程
度は高いことが好ましい。また、加熱気体流の流速は、
通常、100〜600m/sec、特に200〜400
m/sec程度であることが望ましい。
【0042】メルトブロー用ダイから吐出される微細な
不連続単繊維を、多孔性支持体上に集積させてウエッブ
状のメルトブローン法不織布を得ることができる。この
多孔性支持体として、例えば、ステンレス、ポリエステ
ル等からなる網目構造体等を用いることができる。
【0043】この不織布(B)は、単繊維の平均繊維
は、適度な通気性を有し、微細な粉塵に対する集塵性が
良好である点で、通常、0.5〜10μm程度であり、
特に好ましくは1〜6μmの範囲であり、繊維長は、通
常、50〜400mm程度である。また、嵩密度は0.
05〜0.40g/cm3 程度であり、目付量は、適度
な通気性を有し、強度の高い不織布が得られ、また、局
部的な目付量のばらつきが少ない点で、通常、5〜10
0g/m2 程度であり、特に10〜80g/m2の範囲
が好ましい。
【0044】さらに、不織布(B)の厚さは、目付量と
嵩密度にしたがって決定されるが、通常、0.1/0.
7mm程度である。
【0045】この不織布(B)のエレクトレット化は、
前記不織布(A)のエレクトレット化と同様の方法で行
なうことができる。
【0046】さらにまた不織布(B)の平均表面電荷密
度は、エレクトレットとして十分な集塵性能を発揮する
ことができる点で、通常、0.1×10-9クーロン/c
2以上であり、好ましくは0.3〜5×10-9クーロ
ン/cm2 である。
【0047】また、エレクトレット化不織布(B)の構
成材である単繊維を形成する熱可塑性樹脂の極限粘度
[η](135℃、デカリン)は、0.3〜1.5dl
/gであり、好ましくは0.5〜1.0dl/gであ
る。
【0048】本発明のフィルターを構成する積層シート
は、前記不織布(A)と不織布(B)を有するものであ
る。積層シートの層構成は、不織布(A)/不織布
(B)の構成以外にも、不織布(B)/不織布(A)/
不織布(B)および不織布(A)/不織布(B)/不織
布(A)の構成をとり得るが、不織布(A)/不織布
(B)となる積層構造が、本発明の目的を達成できる点
で最も好ましい。
【0049】また、積層シートにおける不織布(A)の
好ましい厚さは0.1〜0.5mmであり、不織布
(B)の好ましい厚さは0.1〜0.7mmであり、積
層不織布シート全体の好ましい厚さは0.2〜1mmで
ある。
【0050】積層シートの製造は、前記不織布(A)お
よび不織布(B)を、それぞれロール状に巻いておき、
そのロールからそれぞれ不織布を同一速度で繰り出し
て、積層一体化する装置に供給して積層し、得られる積
層シートを巻き取る方法を採用することができる。ま
た、不織布(A)を成形するときに、不織布(B)を同
時に成形装置に導入して両者を積層する方法も採用する
ことができる。
【0051】2つの不織布を積層一体化するための装置
としては、例えば、熱ロール、超音波融着等を挙げるこ
とができる。熱ロール法では両不織布シートを110℃
〜140℃に加熱したエンボスロールにより積層化処理
を行うことが好ましい。また、超音波融着においては、
周波数10〜50kHz、ホーン圧力2〜4kg/cm
2 の条件で積層することが好ましい。これらの積層方法
のうちでは成形体の剛性が高いためハニカム成形性が良
好な積層シートが得られる点で、電荷の消失が少ない熱
エンボス融着法がより好ましい。
【0052】本発明のフィルターは、前記積層シートを
ハニカム状に成形してなるものである。この積層シート
をハニカム状に成形する方法としては、特に制限され
ず、例えば、前記積層シートを一定幅にスリット後、連
続的に折り畳み、または折り曲げ、不織布シートの全面
にひだを形成して厚さを持たせるとともに多数の連続空
隙、すなわちハニカム状セルを有する構造を形成する方
法が挙げられる。積層シート同士の接触の接着は、接着
剤や積層シート同士を融着させることにより相互に固着
させることが好ましい。
【0053】このハニカム状セルの製造方法として、例
えば、図1(a)に示すように、不織布(A)と不織布
(B)とを有する積層シート1を連続的に折り曲げ、多
数の山部2と谷部3を連続して有する第1シート4を作
製する。この第1シート4を、不織布(A)と不織布
(B)とを有する積層シートからなる平坦な第2シート
5に重ね合わせ、谷部3の底部6を第2シート5の表面
に接着して、図1(b)に示すように、構成単位7を作
製する。次に、このような構成単位7を所要枚数作製し
た後、図1(c)に示すように、第1の構成単位71
第2の構成単位7 2 を積層し、第1の構成単位71 の山
部2の頂部8を第2の構成単位72 の下表面に接着し、
さらに、同様に第2の構成単位72 の上に第3の構成単
位73 を積層して、第2の構成単位72 の山部の頂部を
第3の構成単位73 の下表面に接着する。この積層およ
び接着工程を繰り返して、あるいは第1シート4と第2
シートを積層した一対の組合せを多数形成し、その一対
の組合せを所要枚数重ねて、多数のハニカム状セル9を
有する構造体を形成する方法を挙げることができる。
【0054】本発明のフィルターは、ハニカムの厚さが
5〜20mm、ハニカムの単位セルの形状は図1に示す
ようなものであり、通常、セルの高さが1〜5mm、セ
ルの底辺が2〜10mmのものである。
【0055】
【実施例】次に、実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明するが、本発明はその要旨を越えない限りこれら
の実施例になんら制約されるものではない。
【0056】(実施例1)密度0.91g/cm3 、か
つMFRが800g/10分(ASTM D 123
8)であるポリプロピレン(A)97重量部と、無水マ
レイン酸変性ポリプロピレン(B)(無水マレイン酸の
グラフト量:2.7重量%、固有粘度:0.3dl/
g)3重量部とを、タンブラーブレンダーで混合してポ
リオレフィン組成物(組成物I)を調製した。この組成
物I中の無水マレイン酸の含有量は、3.9×10-2
ル%であった。
【0057】次に、この組成物Iをスクリュー径65m
mφの単軸押出機に投入し、310℃で溶融させ、押出
機の先端に接続されたメルトブロー用ダイから20kg
/hrの吐出量で押出すとともに引き取り速度13m/
minで引き取り、メルトブローン法不織布を成形し
た。使用したメルトブロー用ダイは、ダイ幅:1.3m
でダイ全幅にわたって2列の成形孔(孔径:0.5mm
φ、孔間隔:0.8mm)が開口されているものであ
る。また、この成形において、メルトブロー用ダイに
は、320℃の加熱空気を500m3 /hrの流量で注
入した。
【0058】得られたメルトブローン法不織布の厚さは
0.49mm、目付量は30g/m 2 、嵩密度は0.0
67g/cm3 であった。また、メルトブローン法不織
布を構成する繊維を顕微鏡で観察して平均繊維径を測定
したところ、4μmであった。さらに、この繊維を形成
する樹脂の[η]は0.58dl/gであった。
【0059】次に、このメルトブローン法不織布を、針
状電極を長さ方向に5mm間隔で2列に配列して構成し
てなる電荷印加装置に、−18kVの直流電圧を印加し
ながら、20m/minの速度で連続的に通過させて、
エレクトレット化メルトブローン法不織布を製造した。
【0060】得られたエレクトレット化メルトブローン
法不織布の平均表面電荷密度を測定したところ、1.2
×10-9クーロン/cm2 であった。なお、この平均表
面電荷密度の測定は、理化学研究所製の表面電荷密度測
定装置を用い、面積1cm2の電極プローブを不織布表
面に接触させて行なった。
【0061】ポリプロピレン(三井石油化学工業株式会
社製、ハイポールB200、MFR:0.5g/10
分)9000g、ポリカーボネート(ゼネラルエレクト
リック社製、レキサン101)500gおよび無水マレ
イン酸変性ポリプロピレン(無水マレイン酸グラフト変
性量:3重量%)500gを混合して樹脂組成物を調製
した。
【0062】得られた樹脂組成物を、インフレーション
フィルム成形機(東芝機械(株)製)に供給して、24
0℃で、厚さ30μmのフィルムに成形した。次に、こ
のフィルムを、135℃に加熱された熱板にて長手方向
に6.6倍の延伸倍率で延伸して延伸フィルムを得た。
次に、延伸フィルムを、印加電圧−9kV(直流)、電
極間隔:8mmのコロナ放電極に滞留時間0.5秒で供
給して荷電処理を施した後、針山状ロールに掛けて、網
目状に解繊し、得られたエレクトレット化解繊糸を紙管
に巻き取った。このエレクトレット化解繊糸をカッター
で90mmに切断し、開綿機により開綿してエレクトレ
ット化原綿を得た。
【0063】次に、このエレクトレット化原綿をウェッ
ブ・フォーミング・マシンに供給して、ウェッブに成形
した。
【0064】このウェッブと前記エレクトレット化メル
トブローン法不織布とを、130℃に設定した熱エンボ
スロールに供給してボンディングにより貼り合わせて、
目付量:25g/m2 、厚さ0.32mmのエレクトレ
ット化不織布の積層シートを得た。
【0065】次に、この積層シートを図1(a)〜
(c)に示す工程にしたがって、30段のハニカム状シ
ートからなり、底辺4.2mm、高さ2.7mmのハニ
カムセルを70個有するハニカム状エレクトレットフィ
ルターを製造した。このハニカム状エレクトレットフィ
ルターを切断し、縦70mm、横297mm、厚さ5m
mの試験用フィルターを作成した。
【0066】この試験用フィルターの捕集効率を、下記
の方法にしたがって測定した。測定結果は、各時間とも
5個の測定値の平均値で表示した。結果を表1に示す。
【0067】捕集効率の測定 図2に概略を示す装置を用いて捕集効率を測定した。ま
ず、エアロゾル発生機(日本科学工業社製)11からN
aCl粒子(粒径:0.3μm)をエアーフィルター1
2を通じて清浄な空気を導入したチャンバー13内に供
給した。該チャンバー13内のNaClの濃度が一定
(2〜6×106 個/cm3 )になった後、吸引装置1
4により、チャンバー13の底部に配置したフィルター
試料15を介して矢印Aの方向に吸引し、フィルター通
過風速が一定速度(v=10cm/sec)となった時
のフィルター試料25の上流16および下流17側にお
けるNaCl粒子濃度CinおよびCout をそれぞれパー
ティクルカウンター(リオン社製、KC−01B)18
a、18bによって測定し、下記式によって捕集効率を
求めた。19は流速計、20は流量調節バルブである。 捕集効率E=(1−Cout /Cin)×100 [%]
【0068】圧力損失の測定 差圧計(山武ハネウエル社製、KD146)を用い、捕
集効率の測定と同時に行った。
【0069】フィルター寿命の測定 図3に示すとおり、内容積1m3 のアクリル樹脂製の箱
21の内部に市販のエアコン(松下電気産業(株)製、
エオリア)22および撹拌ファン23を設置した装置を
用意した。次に、試験フィルターをエアコン内にセット
し、箱21内に煙草を燃焼させて発生する煙を注入した
後、箱21内の煙濃度の減衰を、粉塵計(柴田科学
(株)製、P−5)を用いて測定した。最初に、フィル
ターをエアコンにセットしない状態で、箱21内にタバ
コ1本を燃焼させたときに発生する煙を注入した後、エ
アコン22を作動させ初期濃度の1/2となる半減期を
求め、ブランク値とする。煙草を所定本数燃焼させ、発
生した煙をフィルターに捕集させて、その箱内の粉塵量
の半減時間がブランク値と初期値の差の1/2まで到達
したときの煙草の積算燃焼本数をフィルターの寿命とす
る。
【0070】(実施例2)実施例1の組成物Iにおい
て、ポリプロピレン(A)/(無水マレイン酸グラフト
変性ポリプロピレン(B))の配合比を95/5に変更
する以外は、実施例1と同様にしてエレクトレット化不
織布を製造し、さらに、フィルターを作成した。フィル
ターの作成に用いた組成物中の無水マレイン酸の含有量
は、6.5×10-2モル%であった。得られたフィルタ
ーの嵩密度は0.065g/cm3 、平均表面電荷密度
は1.4×10-9クーロン/cm2 、繊維を形成する樹
脂の[η]は0.57dl/g、平均繊維径は4μmで
あった。また、フィルターの初期性能、ならびにタバコ
寿命を測定した。結果を表1に示す。
【0071】(実施例3)実施例1の方法により得られ
たフィルターの代わりに、超音波処理(処理条件;ホー
ン圧力:2.6kg/cm2 、周波数:20kHz、処
理速度:25m/min)によりエレクトレット化不織
布(A)とエレクトレット化不織布(B)とを積層する
ことによって得られた積層不織布シートを用いる以外は
実施例1と同様に行って、フィルターを作製し、そのフ
ィルターの初期性能、および煙草寿命を測定した。結果
を表1に示す。
【0072】(比較例1)実施例1のフィルターの代わ
りに、解繊糸より得られたエレクトレット化不織布のみ
を用いる以外は、実施例1と同様にしてハニカム状エレ
クトレットフィルターを製造した。得られたフィルター
の嵩密度は0.092g/cm3 、目付けは25g/c
2 であった。また、フィルターの初期性能、ならびに
タバコ寿命を測定した。結果を表1に示す。
【0073】(比較例2)実施例1のエレクトレットフ
ィルターの代わりに、メルトブローン法により得られた
エレクトレット化不織布(B)のみを用いる以外は、実
施例1と同様にしてハニカム状エレクトレットフィルタ
ーを製造した。得られたフィルターの嵩密度は0.06
7g/cm3 、目付量は25g/cm2 、平均表面電荷
密度は1.3×10-9クーロン/cm2 であった。ま
た、フィルターの初期性能、ならびにタバコ寿命を測定
した。結果を表1に示す。
【0074】
【0075】
【発明の効果】本発明のハニカム状エレクトレットフィ
ルターは、前記不織布(A)と不織布(B)の2層以上
からなり、従来のメルトブローン法不織布のみからなる
ハニカム状エレクトレットフィルターに比べて圧力損失
が低く、かつ捕集性能が優れている。また、従来の解繊
糸からなる不織布で構成されるフィルターに比べると捕
集性能の長期寿命が優れている。
【0076】そのため、本発明のハニカム状エレクトレ
ットフィルターは、上記の特長を生かしてエアコン、空
気清浄機、掃除機、ファンヒーター、一般空調機器用、
自動車室内用等のエアフィルターとして好適に使用する
ことができる。
【0077】また、本発明のハニカム状エレクトレット
フィルターは、エアーフィルターとして用いた場合、初
期の捕集性能が高いだけでなく、その捕集性能が持続
し、フィルターの寿命が長いため、有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のハニカム状エレクトレットフィルタ
ーの製造方法の主要工程を説明する図。
【図2】 本発明の実施例および比較例において行なっ
た捕集効率の測定方法を説明する概略図。
【図3】 本発明の実施例および比較例において行なっ
たフィルター寿命の測定方法を説明する概略図。
【符号の説明】
1 積層シート 2 山部 3 谷部 4 第1シート 5 第2シート 6 谷部3の底部 7 構成単位 8 山部2の頂部 9 ハニカム状セル 11 エアロゾル発生機 12 エアーフィルター 13 チャンバー 14 吸引装置 15 フィルター試料 16 フィルター試料15の上流 17 フィルター試料15の下流 18a,18b パーティクルカウンター 19 流速計 20 流量調節バルブ 21 箱 22 エアコン 23 撹拌ファン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 白 井 博 典 山口県玖珂郡和木町和木六丁目1番2号 三井石油化学工業株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エレクトレット化された不織布積層シート
    をハニカム状に成形してなるハニカム状エレクトレット
    フィルターであって、前記不織布積層シートが、フィル
    ム解繊糸からなるエレクトレット化不織布(A)と、メ
    ルトブローン法不織布からなるエレクトレット化不織布
    (B)とを有する積層シートであるハニカム状エレクト
    レットフィルター。
  2. 【請求項2】熱可塑性樹脂フィルムをエレクトレット化
    してエレクトレット化フィルムを形成した後、該エレク
    トレット化フィルムを解繊してエレクトレット化不織布
    (A)を形成する工程と、熱可塑性樹脂からなるメルト
    ブローン法不織布をエレクトレット化してエレクトレッ
    ト化不織布(B)を形成する工程と、前記エレクトレッ
    ト化不織布(A)とエレクトレット化不織布(B)とを
    積層して不織布積層シートを形成する工程と、該不織布
    積層シートをハニカム状に成形する工程とを含むハニカ
    ム状エレクトレットフィルターの製造方法。
  3. 【請求項3】前記積層を熱エンボス融着法で行う請求項
    2に記載のハニカム状エレクトレットフィルターの製造
    方法。
  4. 【請求項4】前記積層を超音波融着法で行う請求項2に
    記載のハニカム状エレクトレットフィルターの製造方
    法。
  5. 【請求項5】前記積層をニードルパンチ法で行う請求項
    2に記載のハニカム状エレクトレットフィルターの製造
    方法。
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