JPH0714240Y2 - 給油装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、固定式の給油装置に関し、特に給油装置本体
の上方に支柱等の支持部材を介して上部表示ボックスが
設けられている形式の給油装置に関する。

〔従来の技術〕

従来、固定式給油装置には、給油装置本体の上方に支持
部材を介して上部表示ボックスを突設し、該上部表示ボ
ックスを広告表示手段として使用したり、更には給油ホ
ースの横移動機構を収納するようにした形式のものが知
られている。

そして、この種の給油装置は、側板及び天板を有する箱
体からなり、該側板の上部に下側表示部が設けられると
共に、内側上部には該下側表示部を照明する下側照明手
段が設けられた給油装置本体と、側板及び底板を有する
箱体状に形成され、該側板に上側表示部が設けられると
共に、内側には該上側表示部を照明する上側照明手段が
設けられた上部表示ボックスと、該上部表示ボックスを
前記給油装置本体の上方に所定の空間をもって支持すべ
く、該給油装置本体の上方に立設された左，右一対の支
持部材とから大略構成されており、前記下側表示部には
例えば給油可能な油種を表示する油種表示板が設けら
れ、上側表示部には例えば給油所名或いは油種を表わす
表示板が設けられている。また、左，右の支持部材間に
位置して給油装置本体と上部表示ボックスとの間の空間
は、広告用パネル板或いは化粧板等で覆って閉塞するこ
ともあるが、通常は該空間を利用するようにはなってい
なかった。

〔考案が解決しようとする課題〕

ところで、給油所においては、例えば潤滑油，不凍液，
プラグ等の自動車用備品を商品として販売しているが、
従来給油装置の近傍でしかも給油のための車輌や給油作
業の邪魔にならないように商品陳列するスペースを確保
することは困難であり、給油装置から離れた事務室の近
傍にこれら商品を陳列する方法しかないのが実情であ
る。

一方、給油作業時には、クリーナ，雑巾，ドライバ等の
整備道具を使用しているが、従来の給油装置にはこれら
整備道具を置くための場所が設けられていないため、作
業員は給油装置の天板上に置いているのが現状である。
このため、給油装置の上部が乱雑になったり汚れ易くな
るし、置き忘れたり雨ざらしになるといった問題があ
る。

また、給油装置の近傍には雨の掛からない収納スペース
がないため、雨降りの日には顧客カード等が雨に濡れて
しまうという問題がある。

本考案は上述した従来技術の欠点等に鑑みてなされたも
ので、商品，整備道具，顧客カード等を体裁よく収納す
ることができ、従って、これら物品が雨に濡れるのを防
止できるようにした給油装置を提供することを目的とす
るものである。

〔課題を解決するための手段〕

上述した課題を解決するために、本考案が採用する構成
の特徴は、給油装置本体と上部表示ボックスとの間には
一対の支持部材間に棚板を配置した収納部を形成し、該
収納部の前方及び後方の開口のうち、一方の開口には開
閉可能に閉塞する扉を設けると共に、他方の開口には他
の扉又は側板を設け、かつ、前記収納部内を前記下側照
明手段又は上側照明手段によって照明するように前記給
油装置本体の天板又は上部表示ボックスの底板に採光用
開口を設けたことにある。

〔作用〕

このように構成することにより、収納部内には商品を陳
列したり、整備道具を整理よく収納でき、扉はこれら商
品等が雨水に濡れたり、埃を被るのを防止する。

また、収納部内には照明手段からの光が導き入れられる
から、該収納部内は夜間でも明るい状態に保持される。

〔実施例〕

以下、本考案の実施例を図面に基づき詳述する。

図において、１は固定式の給油装置、２は該給油装置１
を構成する給油装置本体で、該給油装置本体２は前側板
3,後側板4,右側板5,左側板６及び天板７によって箱体状
に形成されている。そして、該前側板３及び後側板４の
上部寄りに形成された開口には枠板8Aと該枠板8Aに嵌合
されたガラス板8Bとからなる給油量表示窓部8,8が設け
られ、該各給油量表示窓部８の上方に位置して前側板３
及び後側板４に形成された開口には半透明板からなり、
ガソリン，軽油等の油種を表示した油種表示板9,9が嵌
着されている。

給油装置本体２は上述の如く構成されており、該給油装
置本体２内には前記給油量表示窓部8,8に対向して表示
器化粧板10,10が設けられ、該表示器化粧板10,10間には
給油量表示器11が設置されている。また、12,12は前記
油種表示板9,9に対向して給油装置本体２の内側上部に
設けられた照明手段としての蛍光燈で、該各蛍光燈12は
油種表示板９を照明するようになっている。

13,13は給油装置本体２の右側板５及び左側板６に沿っ
て上方に立設された右支持板及び左支持板で、該支持板
13,13は上部表示ボックス14を支持すると共に、後に詳
述するように収納部21を形成する支持部材となってい
る。

14は右側板及び左側板をそれぞれ兼ねた前記支持板13,1
3によって給油装置本体２の上方に設置された上部表示
ボックスで、該上部表示ボックス14は前側板15,後側板1
6,天板17,底板18及び各支持板13によって扁平の箱体状
に形成されている。19,19は該前側板15及び後側板16に
形成された開口に嵌着された表示板で、該表示板19は例
えば給油所名等が表示された半透明のガラス板からなっ
ている。そして、該各表示板19は上部表示ボックス14内
に表示板19に対向して設置された照明手段としての蛍光
燈20,20によって照明されるようになっている。

さらに、21は前記給油装置本体２と上部表示ボックス14
との間に位置して、天板7,底板18,支持板13,13によって
画成された空間で、該空間内は後述の棚板22を配置する
ことによって収納部になっている。22は空間を収納部21
に形成すべく配設され棚板で、該棚板22は支持板13,13
内面に突設された複数段の支持ピン23,23、24,24及び2
5,25の各段に掛け変えることによって高さを変えること
ができるようになっている。

26,26は前記収納部21内に雨水，塵埃等が吹込むのを防
止するため、収納部21の前側及び後側開口を開閉可能に
閉塞する扉で、該各扉26はヒンジ27を介して上部表示ボ
ックス14に外側上方に開扉可能に取着されている。そし
て、該扉26,26と左支持板13との間には開扉した各扉26
を開扉状態に支持するための支持アーム28,28が連結さ
れている。

次に、29は前記収納部21内に下側照明手段である蛍光燈
12,12の光を導くため、給油装置本体２の天板７に形成
された採光用開口で、該採光用開口29は半透明の合成樹
脂製蓋板30によって閉塞されている。一方、31は上側照
明手段である蛍光燈20,20の光を収納部21内に導くた
め、上部表示ボックス14の底板18に形成された採光用開
口で、該採光用開口31も半透明の合成樹脂製蓋板32によ
って閉塞されている。

なお、第１図中33は先端に給油ノズル34が設けられたホ
ースで、該ホース33の基端側は給油装置本体１の上部に
設けられたホース移動機構（図示せず）に吊設され、横
移動可能になっている。

本実施例は上述の如く構成されており、図示しないポン
プ，モータ，流量計等の給油機本体によってホース33か
ら給油ノズル34に油液を供給し、給油対象に給油する給
油作動自体は従来技術における給油装置と異なるところ
はない。

然るに、本実施例によれば給油装置本体２と上部表示ボ
ックス14との間の空間を収納部21に形成し、該収納部21
内を扉26,26で閉塞するようにしたから、該収納部21内
に各種の商品を陳列したり、整備道具を収納したり、顧
客カードを置いたりすることが可能になる。従って、給
油中商品を顧客の目に触れ易くできるし、整備作業も能
率よく行なうことができ、また、顧客カード等を雨水で
濡らすことも防止できる。

しかも、収納部21内には給油装置本体２内及び上部表示
ボックス14内にそれぞれ設けた蛍光燈12,12、20,20の光
を採光用開口29,31を介して導くようにしたから、夜間
の営業時には収納部21内の商品を照らして広告効果を高
めることができるし、整備道具の出し入れを円滑に行な
うことができる。

なお、収納部21内に設ける棚板22は１段に限られるもの
でなく、複数枚の棚板を他段に配設してもよいし、給油
装置本体２の天板７上面に半透明の棚板を載置してその
上に商品等を置くようにし、中間棚板22を不要にしても
よい。また、扉26,26は外側上方に開扉するように構成
したが、例えば中央から左，右に開扉する観音開き式の
扉を設けてもよいし、実施例に示す扉26を開扉した状態
で上部表示ボックス14の下方にスライド可能なように構
成することにより、給油作業の障害にならないようにし
てもよい。

一方、本実施例では給油装置本体２の前，後両側に扉2
6,26を配設したが、例えば前側にのみ扉26を設けて、後
側は側板で覆うようにしてもよい。また、収納部21内に
は採光用開口29,31を介して下側及び上側から光を導入
するように構成したが、例えば上側のみから光を導入す
るように構成してもよい。

また、扉26,26に錠前（図示せず）を付けておけば、始
業、終業の都度、商品や整備道具を陳列したり、片付け
たりする必要がなく便利である。

さらに、本考案に適用できる給油装置は実施例に示すも
のに限られないのであって、本考案は例えば上部表示ボ
ックス14内にホース移動機構を設け、該上部表示ボック
ス14内からホース33を吊下するようにした形式の給油装
置にも適用できるものである。

〔考案の効果〕

本考案は以上詳述した如くであって、給油装置本体と上
部表示ボックスとの間に扉を有する収納部を設けたか
ら、給油中の車輌の近傍に商品を陳列することが可能に
なり、整備道具の整理整頓を行ない易くなり、また商
品，道具等が雨水に濡れたり、塵埃で汚されるのを防止
でき、さらに整備道具を収納した場合、必要時だけ扉を
開けて取り出せばすむので、整備道具の使用時以外は扉
を閉めておけば、顧客に対する見栄えがよくなる。

しかも、収納部内には照明手段の明りを導入するように
構成したから、夜間でも商品の展示ができるばかりでな
く、整備道具の整理整頓を容易に行なうことができ、迅
速，適格な作業が可能になる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例に係る給油装置を開扉した状態
で示す外観斜視図、第２図は第１図に示す給油装置の正
面図、第３図は第２図中のIII-III矢示方向拡大断面
図、第４図は第３図中の部分拡大図である。 ２……給油装置本体、９……油種表示板、12蛍光燈、13
……支持板、14……上部表示ボックス、19……表示板、
20……蛍光燈、21……収納部、22……棚板、26……扉。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】側板及び天板を有する箱体からなり、該側
   板の上部に下側表示部が設けられると共に、内側上部に
   該下側表示部を照明する下側照明手段が設けられた給油
   装置本体と、側板及び底板を有する箱体状に形成され、
   該側板には上側表示部が設けられると共に、内側には該
   上側表示部を照明する上側照明手段が設けられた上部表
   示ボックスと、前記給油装置本体の上方に該上部表示ボ
   ックスを所定の空間をもって支持すべく、該給油装置本
   体の上方に立設された左，右一対の支持部材とから構成
   してなる給油装置において、前記給油装置本体と上部表
   示ボックスとの間には一対の支持部材間に棚板を配置し
   た収納部を形成し、該収納部の前方及び後方の開口のう
   ち、一方の開口には開閉可能に閉塞する扉を設けると共
   に、他方の開口には他の扉又は側板を設け、かつ、前記
   収納部内を前記下側照明手段又は上側照明手段によって
   照明するように前記給油装置本体の天板又は上部表示ボ
   ックスの底板に採光用開口を設けたことを特徴とする給
   油装置。