JPH0714122A - 磁気ヘッドの加工用治具及び加工方法 - Google Patents

磁気ヘッドの加工用治具及び加工方法

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JPH0714122A
JPH0714122A JP18085893A JP18085893A JPH0714122A JP H0714122 A JPH0714122 A JP H0714122A JP 18085893 A JP18085893 A JP 18085893A JP 18085893 A JP18085893 A JP 18085893A JP H0714122 A JPH0714122 A JP H0714122A
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JP
Japan
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magnetic head
jig
movable frame
block
processing
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Pending
Application number
JP18085893A
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English (en)
Inventor
Yasuhiro Fujiwara
康弘 藤原
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 磁気ヘッドの製造においてギャップ・デプス
寸法のばらつきを少なく高精度に加工すること。 【構成】 加工用治具のベース10上に、上下に変形す
る可動枠11を設ける。可動枠11の凸部11a,11
b間に、ねじ送りできる楔12を挿入し、可動枠11の
上片を上下に微動可能にする。次に多数の磁気ヘッド素
子2を基板1に取り付けたものをブロック7とし、可動
枠11の上面に接着する。各APEX6の高さHを同一
になるよう可動枠11を調整し、ブロック7の上面をラ
ッピング加工する。こうすれば磁気ヘッドのギャップ・
デプス寸法を高精度に仕上げることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は固定型磁気ディスク装置
に用いられる磁気ヘッドの加工用治具及び加工方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、コンピュータ用外部記憶装置であ
る固定型磁気ディスク装置は、高密度記録に対応したも
のとなっている。このため薄膜磁気ヘッドの使用が増加
し、これに伴い磁気ヘッドの高精度加工技術の開発も急
務となっている。
【0003】薄膜磁気ヘッドの構造と従来の磁気ヘッド
の加工方法について説明する。図2は薄膜磁気ヘッドの
構成を示す斜視図である。本図において基板1は複数の
磁気ヘッド素子2を保持するもので、フェライト等の非
磁性体で構成される。基板1は固定型磁気ディスク(デ
ィスク)の記録面に対して平行に取付けられる。磁気ヘ
ッド素子2は、薄板状の非磁性体にヘッドギャップと読
取又は書込コイル2a、及びその端子となるパッド2b
が設けられたものである。又ディスクの記録面と対向す
る基板1の上面に空気浮動面3が設けられている。空気
浮動面3はディスクのトラックと平行な一点鎖線Y−Y
と線対称に付けられた矩形の面で、薄膜磁気ヘッドのス
ライダを構成している。
【0004】図3は図2に示す磁気ヘッド素子2をA−
A線に沿って切断した薄膜磁気ヘッド素子2の部分縦断
面図である。図3の磁気ヘッド素子2において斜線部で
示す金属膜4はヘッドギャップとコイル2aの回巻空間
を形成するもので、非磁性材料5の内部に膜状に形成さ
れている。APEX(エイペックス)6は磁気ヘッド素
子2の頂点部分である。ギャップ幅はギャップ・デプス
寸法Dの範囲で一定とする。
【0005】このような構造の薄膜磁気ヘッドを製造す
るには、図2のX−X方向に長い基板1に沿って多数の
磁気ヘッド素子2を形成したものを製造し、数個の磁気
ヘッド素子単位に分割切断する。この分割切断されたも
のをブロック7とし、ブロック7のすべての空気浮動面
3を同時に研磨加工する。次にブロック7を個々に切断
することにより、図2に示すような薄膜磁気ヘッドが得
られる。
【0006】このような薄膜磁気ヘッドの製造におい
て、特に高精度加工を要する部分は図3のギャップ・デ
プス寸法Dである。このギャップ・デプス寸法Dは空気
浮動面3のラッピング加工等により研磨して調整してい
る。
【0007】図4は磁気ヘッドのラッピング装置に用い
られる従来の加工用治具の一例を示す斜視図である。本
図に示すように磁気ヘッド素子2と空気浮動面3を複数
組まとめて一体に製作したものをブロック7とし、この
ブロック7を治具8の上面に接着する。
【0008】本図に示すように治具8は断面がS字状と
なるよう形成した部材で、その上面に平坦な固定面8a
が形成されている。固定面8aはブロック7を載置する
部分で、治具8の底面とほぼ平行になっている。又治具
8のS状に曲げられた上下の腕の間に2つの楔9a,9
bが挿入される。楔9a,9bは傾斜面を有し、図示し
ないねじにより挿入深さが調節される。
【0009】図4に示すように従来の加工用治具を用い
て薄膜磁気ヘッドを加工するには、先ずブロック7を治
具8の固定面8aに接着する。次に楔9a,9bの挿入
深さを調節してブロック7の上面を水平にする。そして
図示しないラッピング装置を空気浮動面3に当接させ、
治具8又はラッピング装置を微動送りしながら空気浮動
面3の表面を研磨する。次に研磨されたブロック7をダ
イヤモンドカッタ又はスライサで所定ピッチに切断し、
多数の薄膜磁気ヘッドを製造している。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこのよう
な従来の製造方法においては、ブロック単位に切断する
際に生じるうねり等によって、ブロック7の平面度は十
分ではない。このためブロック7を固定面8aに接着し
たとき、治具8の底面から見た各APEX6の高さH
は、磁気ヘッド素子2毎に異なってしまう。このため高
精度にラッピング加工を施したとしても、ブロック7内
で夫々の薄膜磁気ヘッドのギャップ・デプス寸法Dにば
らつきを生じる。
【0011】従来の加工方法ではギャップ・デプス寸法
Dを均一にするため、図4に示すように楔9a,9bを
ねじ等により矢印W方向に微動させ、治具8を弾性変形
させていた。そして治具8の底面からAPEX6までの
高さHを調節するという方法をとっていた。しかしこの
方法ではブロック7の両端付近のAPEX6の高さHの
調整は可能であるが、ブロック7の中央付近のAPEX
6の高さHの調整は難しく、結果的に全ての磁気ヘッド
素子2のAPEX6の位置の補正は不可能であった。又
楔9a,9bの位置より各端部にオーバハングした部分
の治具8の剛性が確保されず、加工中に各APEX6の
高さが変わってしまうという問題があった。
【0012】本発明はこのような従来の問題点に鑑みて
なされたものであって、薄膜磁気ヘッドのギャップ・デ
プス寸法Dをばらつきなく、且つ高精度に加工できる磁
気ヘッドの加工用治具及びその加工方法を実現すること
を目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本願の請求項1の発明
は、一体に形成されている複数個の磁気ヘッドをブロッ
クとし、該ブロックにおけるヘッドギャップ部分の表面
を同時に研磨する磁気ヘッドの加工用治具であって、ブ
ロックの各磁気ヘッドが上片に載置され、上片及び下片
間の対向面が互いに傾斜した傾斜面を有する可動枠と、
可動枠の上片及び下片間に挿入され、傾斜面に沿って微
動させることにより可動枠の上片を上下動させる楔と、
可動枠が一定の間隙を設けて複数個一定の面上に保持す
るベースと、を具備することを特徴とするものである。
【0014】本願の請求項2の発明は、請求項1記載の
加工用治具を用いる磁気ヘッドの加工方法であって、一
体に形成されている複数個の磁気ヘッドのブロックを加
工用治具の可動枠の上片に接着し、夫々の磁気ヘッドの
ヘッドギャップ部分の高さが加工用治具のベースの底面
から見て同一になるよう楔を介して可動枠の上片を調節
し、磁気ヘッドのヘッドギャップ表面を研磨し、各磁気
ヘッドのギャップ・デプス寸法が互いに同一になるよう
加工することを特徴とするものである。
【0015】
【作用】このような特徴を有する本発明によれば、多数
の磁気ヘッドが一体に形成されたブロックを加工用治具
の可動枠上に装着する。次に楔をねじにより微動して可
動枠の上片を上下させ、全ての磁気ヘッドのヘッドギャ
ップ部分の高さが加工用治具の底面に対して同一になる
よう調節する。この状態で磁気ヘッドの表面を研磨加工
すれば、各磁気ヘッドのギャップ・デプス寸法がばらつ
きなく高精度に確保されることとなる。
【0016】
【実施例】本発明の一実施例における磁気ヘッドの加工
用治具及び加工方法について図1を参照しつつ説明す
る。図1は本実施例の磁気ヘッドのラッピング装置に用
いられる加工用治具の構成を示す斜視図である。図1に
示すようにラッピング装置のベース10に複数の可動枠
11を一定の間隔を隔てて配置する。可動枠11は外形
が矩形の枠状の部材で、その上面及び底面は互いに平行
及び平坦に仕上げられている。又可動枠11の上片及び
下片の内側に凸部11a,11bが夫々形成されてい
る。凸部11a,11b間の対向面は傾斜しており、こ
の空間に夫々楔12が挿入される。楔12は上下の摺動
面が傾斜しており、その内部にねじ13が挿入されてい
る。ねじ13は可動枠11の側片に噛合しており、つま
み14を回転させることにより楔12を矢印W方向に微
動できるような構造となっている。
【0017】このように構成された加工用治具を用いて
薄膜磁気ヘッドを加工するには、多数の磁気ヘッド素子
2と基板1が一体に形成されたブロック7を各可動枠1
1の上面に接着する。このとき各磁気ヘッド素子2のA
PEX6の高さHは、ブロック7の接着面の平面度、接
着剤の層のばらつき、接着剤の応力等によって同一では
ない。このためつまみ14を用いてねじ13を回転する
ことにより、楔12をW方向に微動させる。こうすると
各可動枠11の上片は互いに独立して上下に微動する。
【0018】例えば楔12の傾斜角度を0.5 °、ねじ1
3のリードを0.5mm とすれば、ねじ13を1回転させる
ことにより可動枠11は上下に約4μm変位する。即ち
ねじ13を約10°単位で回転させることにより可動枠1
1の上片は約0.1 μm単位で上下に位置決めされる。こ
のような微動調節により最低2箇所以上のAPEX6の
高さHを調節する。そして治具の底面から見て数個のA
PEX6が全て同一高さとなるよう調整する。
【0019】この調整方法の具体的例として、先ずAP
EX6の位置又はその位置を示すマーカをブロック7の
側面に配置し、そのマーカを顕微鏡にてモニタしながら
ねじ13を回転させるとよい。更に顕微鏡上で狙いとな
る位置を確認できるようにしておけば、その位置にAP
EX6の位置を合わせることにより上下の調節がより容
易となる。このような調整方法としAPEX6の位置確
認を画像認識で行い、可動枠11の上下の調整を高分解
能のステッピングモータ又はサブモータにより行うと、
高さ調整の自動化も可能となる。
【0020】このようにして位置決めされたブロック7
は、可動枠11に楔12が挿入されているため、ラッピ
ング加工時に上下方向に加工力を受けても、ブロック7
は強固に位置決めされた状態が維持できる。そしてブロ
ック7の空気浮動面3を治具底面と平行に所定量ラッピ
ング加工をすれば、全体又は数個の磁気ヘッド素子2の
単位でギャップ・デプス寸法Dをばらつきなく高精度に
仕上げることができる。
【0021】又本実施例の加工用治具では各可動枠11
の間に一定の間隔を設けているため、ラッピング加工終
了後この隙間にダイヤモンドスライサを容易に通すこと
ができる。このためブロック7を個々の薄膜磁気ヘッド
に切断する際、この加工用治具を切断用加工治具として
も使用することができる。こうすると従来では切断加工
用治具を用いる際に要したブロック7の張替え工程が低
減でき、作業が能率化される。
【0022】尚本実施例では薄膜磁気ヘッドのブロック
状態での加工について説明したが、ブロック状態が異な
る他のタイプの磁気ヘッド又は単品状態での磁気ヘッド
の加工においても同様な効果が期待できる。従ってコン
ポジット型磁気ヘッド又は薄膜積層型磁気ヘッドにおい
ても利用が可能である。
【0023】
【発明の効果】以上に説明したように本発明によれば、
各可動枠の上片の高さを調節することにより、磁気ヘッ
ドの各ヘッドギャップ部分の表面高さを加工用治具の底
面から見て同一高さに微調整することができる。このた
めラッピング加工後のギャップ・デプス寸法は均一にな
り、同一特性の磁気ヘッドを量産することができる。又
複数の可動枠の間に一定の間隔を設ければ、ブロックを
加工用治具に接着した状態で各磁気ヘッド単位でブロッ
クを切断することができる。このため、他の切断加工治
具に取り替えることなく同時に磁気ヘッドの切断作業が
実現できるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における磁気ヘッドの加工用
治具の構成を示す斜視図である。
【図2】本実施例及び従来例の薄膜磁気ヘッドの構成を
示す斜視図である。
【図3】薄膜磁気ヘッドの内部構造を示す部分断面図で
ある。
【図4】従来の磁気ヘッドの加工用治具の構成を示す斜
視図である。
【符号の説明】
1 基板 2 磁気ヘッド素子 2a コイル 2b パッド 3 空気浮動面 6 APEX 7 ブロック 10 ベース 11 可動枠 11a,11b 凸部 12 楔 13 ねじ 14 つまみ 15 スペース

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一体に形成されている複数個の磁気ヘッ
    ドをブロックとし、該ブロックにおけるヘッドギャップ
    部分の表面を同時に研磨する磁気ヘッドの加工用治具で
    あって、 前記ブロックの各磁気ヘッドが上片に載置され、上片及
    び下片間の対向面が互いに傾斜した傾斜面を有する可動
    枠と、 前記可動枠の上片及び下片間に挿入され、前記傾斜面に
    沿って微動させることにより前記可動枠の上片を上下動
    させる楔と、 前記可動枠が一定の間隙を設けて複数個一定の面上に保
    持するベースと、を具備することを特徴とする磁気ヘッ
    ドの加工用治具。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の加工用治具を用いる磁気
    ヘッドの加工方法であって、 一体に形成されている複数個の磁気ヘッドのブロックを
    前記加工用治具の可動枠の上片に接着し、 夫々の磁気ヘッドのヘッドギャップ部分の高さが前記加
    工用治具のベースの底面から見て同一になるよう楔を介
    して可動枠の上片を調節し、 前記磁気ヘッドのヘッドギャップ表面を研磨し、 各磁気ヘッドのギャップ・デプス寸法が互いに同一にな
    るよう加工することを特徴とする磁気ヘッドの加工方
    法。
JP18085893A 1993-06-25 1993-06-25 磁気ヘッドの加工用治具及び加工方法 Pending JPH0714122A (ja)

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