JPH07140448A - ポリマ分散型液晶を用いた表示素子 - Google Patents
ポリマ分散型液晶を用いた表示素子Info
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- JPH07140448A JPH07140448A JP28914293A JP28914293A JPH07140448A JP H07140448 A JPH07140448 A JP H07140448A JP 28914293 A JP28914293 A JP 28914293A JP 28914293 A JP28914293 A JP 28914293A JP H07140448 A JPH07140448 A JP H07140448A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 素子の電圧保持率特性、駆動電圧特性、ヒス
テリシス特性を向上させることができるポリマ分散型液
晶を用いた表示素子を提供するものである。 【構成】 ポリマとポリマ中に分散している液晶の小滴
とからなるポリマ分散型液晶を用いた表示素子におい
て、ポリマ分散型液晶中にクラウンエーテルまたはキレ
ート剤を含有させたものである。
テリシス特性を向上させることができるポリマ分散型液
晶を用いた表示素子を提供するものである。 【構成】 ポリマとポリマ中に分散している液晶の小滴
とからなるポリマ分散型液晶を用いた表示素子におい
て、ポリマ分散型液晶中にクラウンエーテルまたはキレ
ート剤を含有させたものである。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は液晶表示素子に係り、特
にポリマ中に液晶小滴を均一に分散させたポリマ分散型
液晶を用いた表示素子に関するものである。
にポリマ中に液晶小滴を均一に分散させたポリマ分散型
液晶を用いた表示素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリマ中に液晶が分散している、いわゆ
るポリマ分散型液晶を用いた表示素子は、通常の液晶デ
ィスプレイに比べて偏光板を要しないため、表示が明る
く、大画面化が達成できるなどの利点を有している。
るポリマ分散型液晶を用いた表示素子は、通常の液晶デ
ィスプレイに比べて偏光板を要しないため、表示が明る
く、大画面化が達成できるなどの利点を有している。
【0003】上記ポリマ中に液晶小滴を均一に分散させ
る方法としては、重合,熱及び溶媒除去等による相分離
による方法と、ポリビニルアルコールに代表される水溶
性ポリマの水溶液と液晶とのエマルジョンを利用する方
法の二つがある。後者のエマルジョンを利用する方法
は、相分離による方法と比較して、液滴の制御や薄膜形
成が容易であるなどの利点を有している。
る方法としては、重合,熱及び溶媒除去等による相分離
による方法と、ポリビニルアルコールに代表される水溶
性ポリマの水溶液と液晶とのエマルジョンを利用する方
法の二つがある。後者のエマルジョンを利用する方法
は、相分離による方法と比較して、液滴の制御や薄膜形
成が容易であるなどの利点を有している。
【0004】従来、このエマルジョンを使用する液晶表
示素子の作成方法は、ITO(Indium Tin Oxide)など
の透明導電性膜を具備した電極基板上に、水溶性ポリマ
水溶液中に液晶が液滴として分散しているエマルジョン
をドクターブレード等の塗工器具により塗布した後、乾
燥させて薄膜を形成し、さらにもう一方の電極基板を貼
り合わせるというものであった。
示素子の作成方法は、ITO(Indium Tin Oxide)など
の透明導電性膜を具備した電極基板上に、水溶性ポリマ
水溶液中に液晶が液滴として分散しているエマルジョン
をドクターブレード等の塗工器具により塗布した後、乾
燥させて薄膜を形成し、さらにもう一方の電極基板を貼
り合わせるというものであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のエマ
ルジョン法によるポリマ分散型液晶を用いた表示素子
は、素子の電圧保持率が低いので、TFT(薄膜トラン
ジスタ)に代表される高精細なアクティブマトリックス
を利用したディスプレイを実現できないという問題があ
った。
ルジョン法によるポリマ分散型液晶を用いた表示素子
は、素子の電圧保持率が低いので、TFT(薄膜トラン
ジスタ)に代表される高精細なアクティブマトリックス
を利用したディスプレイを実現できないという問題があ
った。
【0006】また、単純マトリックスを用いたディスプ
レイにおいても、素子の駆動電界が高くかつヒステリシ
スが大きいので、汎用の安価な駆動回路を使用すること
ができず、その応用が大幅に制限されるという問題があ
った。
レイにおいても、素子の駆動電界が高くかつヒステリシ
スが大きいので、汎用の安価な駆動回路を使用すること
ができず、その応用が大幅に制限されるという問題があ
った。
【0007】本発明の目的は、上記課題に鑑み、素子の
電圧保持率特性、駆動電界特性、ヒステリシス特性を向
上させることができる新規なポリマ分散型液晶を用いた
表示素子を提供することにある。
電圧保持率特性、駆動電界特性、ヒステリシス特性を向
上させることができる新規なポリマ分散型液晶を用いた
表示素子を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、ポリマとポリマ中に分散している液晶の小
滴とからなるポリマ分散型液晶を用いた表示素子におい
て、ポリマ分散型液晶中にクラウンエーテルまたはキレ
ート剤を含有させたものである。
に本発明は、ポリマとポリマ中に分散している液晶の小
滴とからなるポリマ分散型液晶を用いた表示素子におい
て、ポリマ分散型液晶中にクラウンエーテルまたはキレ
ート剤を含有させたものである。
【0009】また、上記クラウンエーテルまたはキレー
ト剤が液晶含有量に対して0.1〜20重量%含有さ
れ、さらに、上記ポリマとして水溶性ポリマを用いるも
のである。
ト剤が液晶含有量に対して0.1〜20重量%含有さ
れ、さらに、上記ポリマとして水溶性ポリマを用いるも
のである。
【0010】
【作用】ポリマ分散型液晶を用いた表示素子の電圧保持
率特性の低下は、ポリマ分散型液晶中に含有されるイオ
ン性不純物の影響が大きな原因であり、この特性を向上
させるには特にポリマを高純度化(高抵抗化)してイオ
ン性不純物を除去することが重要であるとの報告(SID
90 DIGEST,P220-223)がある。さらに、本発明者等は、
ポリマ分散型液晶中のイオン性不純物の影響を少なくす
るには、ポリマ分散型液晶中にクラウンエーテルまたは
キレート剤を添加することが有効であることを見出し
た。
率特性の低下は、ポリマ分散型液晶中に含有されるイオ
ン性不純物の影響が大きな原因であり、この特性を向上
させるには特にポリマを高純度化(高抵抗化)してイオ
ン性不純物を除去することが重要であるとの報告(SID
90 DIGEST,P220-223)がある。さらに、本発明者等は、
ポリマ分散型液晶中のイオン性不純物の影響を少なくす
るには、ポリマ分散型液晶中にクラウンエーテルまたは
キレート剤を添加することが有効であることを見出し
た。
【0011】また、本発明者等は、ポリマ分散型液晶を
用いた表示素子の駆動電界特性とヒステリシス特性が、
ポリマと液晶小滴との界面状態に強く依存していること
を見出した。さらに、本発明者等は、クラウンエーテル
またはキレート剤が界面状態を変え、素子の駆動電界と
ヒステリシスとを低減することを見出した。
用いた表示素子の駆動電界特性とヒステリシス特性が、
ポリマと液晶小滴との界面状態に強く依存していること
を見出した。さらに、本発明者等は、クラウンエーテル
またはキレート剤が界面状態を変え、素子の駆動電界と
ヒステリシスとを低減することを見出した。
【0012】上記クラウンエーテルとしては、特に限定
されないが、12−クラウン−4,ジベンゾ−12−ク
ラウン−4及びジシクロヘキシル−12−クラウン−4
等に代表される12−クラウン−4誘導体、15−クラ
ウン−5,ジベンゾ−15−クラウン−5及びジシクロ
ヘキシル−15−クラウン−5等に代表される15−ク
ラウン−5誘導体、18−クラウン−6,ジベンゾ−1
8−クラウン−6及びジシクロヘキシル−18−クラウ
ン−6等に代表される18−クラウン−6誘導体、24
−クラウン−8,ジベンゾ−24−クラウン−8及びジ
シクロヘキシル−24−クラウン−8等に代表される2
4−クラウン−8誘導体等を挙げることができる。
されないが、12−クラウン−4,ジベンゾ−12−ク
ラウン−4及びジシクロヘキシル−12−クラウン−4
等に代表される12−クラウン−4誘導体、15−クラ
ウン−5,ジベンゾ−15−クラウン−5及びジシクロ
ヘキシル−15−クラウン−5等に代表される15−ク
ラウン−5誘導体、18−クラウン−6,ジベンゾ−1
8−クラウン−6及びジシクロヘキシル−18−クラウ
ン−6等に代表される18−クラウン−6誘導体、24
−クラウン−8,ジベンゾ−24−クラウン−8及びジ
シクロヘキシル−24−クラウン−8等に代表される2
4−クラウン−8誘導体等を挙げることができる。
【0013】一方、上記キレート剤としては、特に限定
されないが、アセチルアセトン、エチレンジアミン−
N,N,N´,N´−四酢酸、1,10−フェナントロ
リン、ニトリロ三酢酸、1,2−ジアミノシクロヘキサ
ン−N,N,N´,N´−四酢酸、N−オキシエチルエ
チレンジアミン−N,N,N´,N´−三酢酸、エチレ
ングリコールビス(β−アミノエチルエーテル)−N,
N,N´,N´−四酢酸、エチレンジアミン−N,N,
N´,N´−四プロピオン酸等を挙げることができる。
されないが、アセチルアセトン、エチレンジアミン−
N,N,N´,N´−四酢酸、1,10−フェナントロ
リン、ニトリロ三酢酸、1,2−ジアミノシクロヘキサ
ン−N,N,N´,N´−四酢酸、N−オキシエチルエ
チレンジアミン−N,N,N´,N´−三酢酸、エチレ
ングリコールビス(β−アミノエチルエーテル)−N,
N,N´,N´−四酢酸、エチレンジアミン−N,N,
N´,N´−四プロピオン酸等を挙げることができる。
【0014】また、クラウンエーテルまたはキレート剤
の使用量は、特に限定されないが、液晶含有量に対して
0.1〜20重量%で使用するのが好ましい。クラウン
エーテルまたはキレート剤の使用量を0.1〜20重量
%に設定したのは、0.1重量%未満では前述した特性
の向上が見られず、20重量%を超えると液晶液滴の形
成が困難となるからである。
の使用量は、特に限定されないが、液晶含有量に対して
0.1〜20重量%で使用するのが好ましい。クラウン
エーテルまたはキレート剤の使用量を0.1〜20重量
%に設定したのは、0.1重量%未満では前述した特性
の向上が見られず、20重量%を超えると液晶液滴の形
成が困難となるからである。
【0015】さらに、本発明において使用するポリマ
は、特に限定するものではないが、通常の水溶性ポリ
マ、具体的には、ポリビニルアルコール、メチルセルロ
ース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシ
プロピルメチルセルロース及びポリオキシエチレン等を
挙げることができ、そして、これらを適当な精製法によ
り高純度化してイオン性不純物を除去したものを用いる
ことが好ましい。
は、特に限定するものではないが、通常の水溶性ポリ
マ、具体的には、ポリビニルアルコール、メチルセルロ
ース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシ
プロピルメチルセルロース及びポリオキシエチレン等を
挙げることができ、そして、これらを適当な精製法によ
り高純度化してイオン性不純物を除去したものを用いる
ことが好ましい。
【0016】また、本発明において使用する液晶は、特
に限定されないが、アゾメチン化合物、アゾキシ化合
物、シアノビフェニル類、シアノフェニルエステル、安
息香酸エステル、シクロヘキサカルボン酸フェニルエス
テル、シアノフェニルシクロヘキサン、シアノ置換フェ
ニルピリジン、アルコキシ置換フェニルピリジン、フェ
ニルジオキサン、アルケニルシクロヘキシルベンゾニト
リル等及びそれらの混合物に代表されるネマチック液晶
等を挙げることができ、さらに、これらを適当な精製法
により高純度化してイオン性不純物を除去したものを用
いることが好ましい。このネマチック液晶は、スメクテ
ィック液晶、コレステリック液晶を含んでいても良い。
また、コントラスト比を高める目的で、これらの液晶に
二色性色素を添加しても良い。
に限定されないが、アゾメチン化合物、アゾキシ化合
物、シアノビフェニル類、シアノフェニルエステル、安
息香酸エステル、シクロヘキサカルボン酸フェニルエス
テル、シアノフェニルシクロヘキサン、シアノ置換フェ
ニルピリジン、アルコキシ置換フェニルピリジン、フェ
ニルジオキサン、アルケニルシクロヘキシルベンゾニト
リル等及びそれらの混合物に代表されるネマチック液晶
等を挙げることができ、さらに、これらを適当な精製法
により高純度化してイオン性不純物を除去したものを用
いることが好ましい。このネマチック液晶は、スメクテ
ィック液晶、コレステリック液晶を含んでいても良い。
また、コントラスト比を高める目的で、これらの液晶に
二色性色素を添加しても良い。
【0017】以上により、電圧保持率特性、駆動電界特
性、ヒステリシス特性に優れた表示素子を得ることがで
きる。
性、ヒステリシス特性に優れた表示素子を得ることがで
きる。
【0018】尚、ここで電圧保持率VHRは、図1及び
図2に示すように、パルス幅t秒の±V0 ボルトの電気
信号をサンプルとしてT秒なる周期で印加し、サンプル
に実際にかかっている電圧をVS とした時に、次式のよ
うに定義されるものとする。
図2に示すように、パルス幅t秒の±V0 ボルトの電気
信号をサンプルとしてT秒なる周期で印加し、サンプル
に実際にかかっている電圧をVS とした時に、次式のよ
うに定義されるものとする。
【0019】
【数1】
【0020】即ち、T/2秒間隔でV0 −V0 の電圧が
t秒間印加される入力波形となっており、その際、素子
に実際にかかっている電圧波形VS を求めて、上記数式
に当てはめて電圧保持率VHRを求めるものである。こ
こで、t=100μs(マイクロ秒)、T=16ms
(ミリ秒)、V0 =10V(ボルト)の条件で測定を行
った。
t秒間印加される入力波形となっており、その際、素子
に実際にかかっている電圧波形VS を求めて、上記数式
に当てはめて電圧保持率VHRを求めるものである。こ
こで、t=100μs(マイクロ秒)、T=16ms
(ミリ秒)、V0 =10V(ボルト)の条件で測定を行
った。
【0021】また、駆動電界E90は、表示素子を0.
5ボルト/秒で昇圧駆動した時の素子の最大光透過率に
対する90%透過率を示す電圧V90を、ポリマ分散型
液晶の膜厚dで割った値(E90=V90/d)であ
る。
5ボルト/秒で昇圧駆動した時の素子の最大光透過率に
対する90%透過率を示す電圧V90を、ポリマ分散型
液晶の膜厚dで割った値(E90=V90/d)であ
る。
【0022】さらに、ヒステリシスHは、表示素子を
0.5ボルト/秒で昇圧した際の素子の最大光透過率に
対する50%光透過率を示す電圧Vup50を、ポリマ分
散型液晶の膜厚dで割った値Eup50(Eup50=Vup
50/d)と、表示素子を0.5ボルト/秒で降圧した
際の素子の最大光透過率に対する50%光透過率を示す
電圧Vdoun50を、ポリマ分散型液晶の膜厚dで割った
Edoun50(Edoun50=Vdoun50/d)とを測定
し、H=(Edoun50−Eup50)/Edoun50により
定義される。
0.5ボルト/秒で昇圧した際の素子の最大光透過率に
対する50%光透過率を示す電圧Vup50を、ポリマ分
散型液晶の膜厚dで割った値Eup50(Eup50=Vup
50/d)と、表示素子を0.5ボルト/秒で降圧した
際の素子の最大光透過率に対する50%光透過率を示す
電圧Vdoun50を、ポリマ分散型液晶の膜厚dで割った
Edoun50(Edoun50=Vdoun50/d)とを測定
し、H=(Edoun50−Eup50)/Edoun50により
定義される。
【0023】そして、駆動電圧は50Hzの交流を用い
て実行値とし、透過率測定は555nmの平行光に近い
光を用いて測定したものである。
て実行値とし、透過率測定は555nmの平行光に近い
光を用いて測定したものである。
【0024】
【実施例】以下、本発明に係るポリマ分散型液晶を用い
た表示素子の実施例を比較例と共に説明する。
た表示素子の実施例を比較例と共に説明する。
【0025】まず、実施例1〜実施例6は、水溶性ポリ
マと液晶小滴とからなるポリマ分散型液晶中に、液晶含
有量に対して0.1〜20重量%のクラウンエーテルを
含有させたものである。
マと液晶小滴とからなるポリマ分散型液晶中に、液晶含
有量に対して0.1〜20重量%のクラウンエーテルを
含有させたものである。
【0026】実施例1 チッソ社製液晶リクソン2102XX(2−フルオロ−
4−(トランス−4´−エチルシクロヘキシル)ベンゾ
ニトリル)を4グラムと、18−クラウン−6を0.1
グラムと、ポリビニルアルコール(クラレ(株)製ポバ
ール205)10重量%水溶液を10グラムとを混合
し、4枚羽式のホモジナイザで5,000RPMの回転
数で10分間攪拌してエマルジョンを得た。次に、透明
電極付きガラス基板上に、このエマルジョンを30マイ
クロメートルのギャップでドクターブレードにより塗布
し、20℃、40%RHの環境下で24時間乾燥させて
薄膜を形成した。そして、対向電極基板として透明電極
付きガラス基板を貼り合わせ、ポリマ分散型液晶の膜厚
7マイクロメートルの液晶セルを得た。この素子の電圧
保持率VHRは92%であり、駆動電界E90は1.8
ボルト/マイクロメートルで、ヒステリシスHは0.0
3であった。
4−(トランス−4´−エチルシクロヘキシル)ベンゾ
ニトリル)を4グラムと、18−クラウン−6を0.1
グラムと、ポリビニルアルコール(クラレ(株)製ポバ
ール205)10重量%水溶液を10グラムとを混合
し、4枚羽式のホモジナイザで5,000RPMの回転
数で10分間攪拌してエマルジョンを得た。次に、透明
電極付きガラス基板上に、このエマルジョンを30マイ
クロメートルのギャップでドクターブレードにより塗布
し、20℃、40%RHの環境下で24時間乾燥させて
薄膜を形成した。そして、対向電極基板として透明電極
付きガラス基板を貼り合わせ、ポリマ分散型液晶の膜厚
7マイクロメートルの液晶セルを得た。この素子の電圧
保持率VHRは92%であり、駆動電界E90は1.8
ボルト/マイクロメートルで、ヒステリシスHは0.0
3であった。
【0027】実施例2 チッソ社製液晶リクソン2102XX(2−フルオロ−
4−(トランス−4´−エチルシクロヘキシル)ベンゾ
ニトリル)を4グラムと、ジシクロヘキシル−18−ク
ラウン−6を0.1グラムと、ポリビニルアルコール
(クラレ(株)製ポバール205)10重量%水溶液を
10グラムとを混合し、4枚羽式のホモジナイザーで
5,000RPMの回転数で10分間攪拌してエマルジ
ョンを得た。次に、透明電極付きガラス基板上に、この
エマルジョンを30マイクロメートルのギャップでドク
ターブレードにより塗布し、20℃、40%RHの環境
下で24時間乾燥させて薄膜を形成した。そして、対向
電極基板として透明電極付きガラス基板を貼り合わせ、
ポリマ分散型液晶の膜厚7マイクロメートルの液晶セル
を得た。この素子の電圧保持率VHRは92%であり、
駆動電界E90は1.5ボルト/マイクロメートルで、
ヒステリシスHは0.02であった。
4−(トランス−4´−エチルシクロヘキシル)ベンゾ
ニトリル)を4グラムと、ジシクロヘキシル−18−ク
ラウン−6を0.1グラムと、ポリビニルアルコール
(クラレ(株)製ポバール205)10重量%水溶液を
10グラムとを混合し、4枚羽式のホモジナイザーで
5,000RPMの回転数で10分間攪拌してエマルジ
ョンを得た。次に、透明電極付きガラス基板上に、この
エマルジョンを30マイクロメートルのギャップでドク
ターブレードにより塗布し、20℃、40%RHの環境
下で24時間乾燥させて薄膜を形成した。そして、対向
電極基板として透明電極付きガラス基板を貼り合わせ、
ポリマ分散型液晶の膜厚7マイクロメートルの液晶セル
を得た。この素子の電圧保持率VHRは92%であり、
駆動電界E90は1.5ボルト/マイクロメートルで、
ヒステリシスHは0.02であった。
【0028】実施例3 チッソ社製液晶リクソン2102XX(2−フルオロ−
4−(トランス−4´−エチルシクロヘキシル)ベンゾ
ニトリル)を4グラムと、ジベンゾ−18−クラウン−
6を0.1グラムと、ポリビニルアルコール(クラレ
(株)製ポバール205)10重量%水溶液を10グラ
ムとを混合し、4枚羽式のホモジナイザーで5,000
RPMの回転数で10分間攪拌してエマルジョンを得
た。次に、透明電極付きガラス基板上に、このエマルジ
ョンを30マイクロメートルのギャップでドクターブレ
ードにより塗布し、20℃、40%RHの環境下で24
時間乾燥させて薄膜を形成した。そして、対向電極基板
として透明電極付きガラス基板を貼り合わせ、ポリマ分
散型液晶の膜厚7マイクロメートルの液晶セルを得た。
この素子の電圧保持率VHRは82%であり、駆動電界
E90は1.9ボルト/マイクロメートルで、ヒステリ
シスHは0.04であった。
4−(トランス−4´−エチルシクロヘキシル)ベンゾ
ニトリル)を4グラムと、ジベンゾ−18−クラウン−
6を0.1グラムと、ポリビニルアルコール(クラレ
(株)製ポバール205)10重量%水溶液を10グラ
ムとを混合し、4枚羽式のホモジナイザーで5,000
RPMの回転数で10分間攪拌してエマルジョンを得
た。次に、透明電極付きガラス基板上に、このエマルジ
ョンを30マイクロメートルのギャップでドクターブレ
ードにより塗布し、20℃、40%RHの環境下で24
時間乾燥させて薄膜を形成した。そして、対向電極基板
として透明電極付きガラス基板を貼り合わせ、ポリマ分
散型液晶の膜厚7マイクロメートルの液晶セルを得た。
この素子の電圧保持率VHRは82%であり、駆動電界
E90は1.9ボルト/マイクロメートルで、ヒステリ
シスHは0.04であった。
【0029】実施例4 チッソ社製液晶リクソン2102XX(2−フルオロ−
4−(トランス−4´−エチルシクロヘキシル)ベンゾ
ニトリル)を4グラムと、ジベンゾ−24−クラウン−
8を0.1グラムと、ポリビニルアルコール(クラレ
(株)製ポバール205)10重量%水溶液を10グラ
ムとを混合し、4枚羽式のホモジナイザーで5,000
RPMの回転数で10分間攪拌してエマルジョンを得
た。次に、透明電極付きガラス基板上に、このエマルジ
ョンを30マイクロメートルのギャップでドクターブレ
ードにより塗布し、20℃、40%RHの環境下で24
時間乾燥させて薄膜を形成した。そして、対向電極基板
として透明電極付きガラス基板を貼り合わせ、ポリマ分
散型液晶の膜厚7マイクロメートルの液晶セルを得た。
この素子の電圧保持率VHRは89%であり、駆動電界
E90は1.9ボルト/マイクロメートルで、ヒステリ
シスHは0.04であった。
4−(トランス−4´−エチルシクロヘキシル)ベンゾ
ニトリル)を4グラムと、ジベンゾ−24−クラウン−
8を0.1グラムと、ポリビニルアルコール(クラレ
(株)製ポバール205)10重量%水溶液を10グラ
ムとを混合し、4枚羽式のホモジナイザーで5,000
RPMの回転数で10分間攪拌してエマルジョンを得
た。次に、透明電極付きガラス基板上に、このエマルジ
ョンを30マイクロメートルのギャップでドクターブレ
ードにより塗布し、20℃、40%RHの環境下で24
時間乾燥させて薄膜を形成した。そして、対向電極基板
として透明電極付きガラス基板を貼り合わせ、ポリマ分
散型液晶の膜厚7マイクロメートルの液晶セルを得た。
この素子の電圧保持率VHRは89%であり、駆動電界
E90は1.9ボルト/マイクロメートルで、ヒステリ
シスHは0.04であった。
【0030】実施例5 チッソ社製液晶リクソン2102XX(2−フルオロ−
4−(トランス−4´−エチルシクロヘキシル)ベンゾ
ニトリル)を4グラムと、15−クラウン−5を0.1
グラムと、ポリビニルアルコール(クラレ(株)製ポバ
ール205)10重量%水溶液を10グラムとを混合
し、4枚羽式のホモジナイザーで5,000RPMの回
転数で10分間攪拌してエマルジョンを得た。次に、透
明電極付きガラス基板上に、このエマルジョンを30マ
イクロメートルのギャップでドクターブレードにより塗
布し、20℃、40%RHの環境下で24時間乾燥させ
て薄膜を形成した。そして、対向電極基板として透明電
極付きガラス基板を貼り合わせ、ポリマ分散型液晶の膜
厚7マイクロメートルの液晶セルを得た。この素子の電
圧保持率VHRは83%であり、駆動電界E90は1.
3ボルト/マイクロメートルで、ヒステリシスHは0.
02であった。
4−(トランス−4´−エチルシクロヘキシル)ベンゾ
ニトリル)を4グラムと、15−クラウン−5を0.1
グラムと、ポリビニルアルコール(クラレ(株)製ポバ
ール205)10重量%水溶液を10グラムとを混合
し、4枚羽式のホモジナイザーで5,000RPMの回
転数で10分間攪拌してエマルジョンを得た。次に、透
明電極付きガラス基板上に、このエマルジョンを30マ
イクロメートルのギャップでドクターブレードにより塗
布し、20℃、40%RHの環境下で24時間乾燥させ
て薄膜を形成した。そして、対向電極基板として透明電
極付きガラス基板を貼り合わせ、ポリマ分散型液晶の膜
厚7マイクロメートルの液晶セルを得た。この素子の電
圧保持率VHRは83%であり、駆動電界E90は1.
3ボルト/マイクロメートルで、ヒステリシスHは0.
02であった。
【0031】実施例6 チッソ社製液晶リクソン2102XX(2−フルオロ−
4−(トランス−4´−エチルシクロヘキシル)ベンゾ
ニトリル)を4グラムと、ジシクロヘキシル−18−ク
ラウン−6を0.1グラムと、ポリビニルアルコール
(クラレ(株)製ポバール205)10重量%水溶液を
10グラムとを混合し、4枚羽式のホモジナイザーで
5,000RPMの回転数で10分間攪拌してエマルジ
ョンを得た。次に、透明電極付きガラス基板上に、この
エマルジョンを30マイクロメートルのギャップでドク
ターブレードにより塗布し、20℃、40%RHの環境
下で24時間乾燥させて薄膜を形成した。そして、対向
電極基板として透明電極付きガラス基板を貼り合わせ、
ポリマ分散型液晶の膜厚7マイクロメートルの液晶セル
を得た。この素子の電圧保持率VHRは92%であり、
駆動電界E90は1.5ボルト/マイクロメートルで、
ヒステリシスHは0.02であった。
4−(トランス−4´−エチルシクロヘキシル)ベンゾ
ニトリル)を4グラムと、ジシクロヘキシル−18−ク
ラウン−6を0.1グラムと、ポリビニルアルコール
(クラレ(株)製ポバール205)10重量%水溶液を
10グラムとを混合し、4枚羽式のホモジナイザーで
5,000RPMの回転数で10分間攪拌してエマルジ
ョンを得た。次に、透明電極付きガラス基板上に、この
エマルジョンを30マイクロメートルのギャップでドク
ターブレードにより塗布し、20℃、40%RHの環境
下で24時間乾燥させて薄膜を形成した。そして、対向
電極基板として透明電極付きガラス基板を貼り合わせ、
ポリマ分散型液晶の膜厚7マイクロメートルの液晶セル
を得た。この素子の電圧保持率VHRは92%であり、
駆動電界E90は1.5ボルト/マイクロメートルで、
ヒステリシスHは0.02であった。
【0032】また、実施例7〜実施例9は、水溶性ポリ
マと液晶小滴とからなるポリマ分散型液晶中に、液晶含
有量に対して0.1〜20重量%のキレート剤を含有さ
せたものである。
マと液晶小滴とからなるポリマ分散型液晶中に、液晶含
有量に対して0.1〜20重量%のキレート剤を含有さ
せたものである。
【0033】実施例7 チッソ社製液晶リクソン2102XX(2−フルオロ−
4−(トランス−4´−エチルシクロヘキシル)ベンゾ
ニトリル)を4グラムと、エチレングリコールビス(β
−アミノエチルエーテル)−N,N,N´,N´−四酢
酸を0.1グラムと、ポリビニルアルコール(クラレ
(株)製ポバール205)10重量%水溶液を10グラ
ムとを混合し、4枚羽式のホモジナイザーで5,000
RPMの回転数で10分間攪拌してエマルジョンを得
た。さらに、透明電極付きガラス基板上に、このエマル
ジョンを30マイクロメートルのギャップでドクターブ
レードにより塗布し、20℃、40%RHの環境下で2
4時間乾燥させて薄膜を形成した。そして、対向電極基
板として透明電極付きガラス基板を貼り合わせ、ポリマ
分散型液晶の膜厚7マイクロメートルの液晶セルを得
た。この素子の電圧保持率VHRは85%であり、駆動
電界E90は2.2ボルト/マイクロメートルで、ヒス
テリシスHは0.05であった。
4−(トランス−4´−エチルシクロヘキシル)ベンゾ
ニトリル)を4グラムと、エチレングリコールビス(β
−アミノエチルエーテル)−N,N,N´,N´−四酢
酸を0.1グラムと、ポリビニルアルコール(クラレ
(株)製ポバール205)10重量%水溶液を10グラ
ムとを混合し、4枚羽式のホモジナイザーで5,000
RPMの回転数で10分間攪拌してエマルジョンを得
た。さらに、透明電極付きガラス基板上に、このエマル
ジョンを30マイクロメートルのギャップでドクターブ
レードにより塗布し、20℃、40%RHの環境下で2
4時間乾燥させて薄膜を形成した。そして、対向電極基
板として透明電極付きガラス基板を貼り合わせ、ポリマ
分散型液晶の膜厚7マイクロメートルの液晶セルを得
た。この素子の電圧保持率VHRは85%であり、駆動
電界E90は2.2ボルト/マイクロメートルで、ヒス
テリシスHは0.05であった。
【0034】実施例8 チッソ社製液晶リクソン2102XX(2−フルオロ−
4−(トランス−4´−エチルシクロヘキシル)ベンゾ
ニトリル)を4グラムと、アセチルアセトンを0.1グ
ラムと、ポリビニルアルコール(クラレ(株)製ポバー
ル205)10重量%水溶液を10グラムとを混合し、
4枚羽式のホモジナイザーで5,000RPMの回転数
で10分間攪拌してエマルジョンを得た。次に、透明電
極付きガラス基板上に、このエマルジョンを30マイク
ロメートルのギャップでドクターブレードにより塗布
し、20℃、40%RHの環境下で24時間乾燥させて
薄膜を形成した。そして、対向電極基板として透明電極
付きガラス基板を貼り合わせ、ポリマ分散型液晶の膜厚
7マイクロメートルの液晶セルを得た。この素子の電圧
保持率VHRは82%であり、駆動電界E90は2.3
ボルト/マイクロメートルで、ヒステリシスHは0.0
6であった。
4−(トランス−4´−エチルシクロヘキシル)ベンゾ
ニトリル)を4グラムと、アセチルアセトンを0.1グ
ラムと、ポリビニルアルコール(クラレ(株)製ポバー
ル205)10重量%水溶液を10グラムとを混合し、
4枚羽式のホモジナイザーで5,000RPMの回転数
で10分間攪拌してエマルジョンを得た。次に、透明電
極付きガラス基板上に、このエマルジョンを30マイク
ロメートルのギャップでドクターブレードにより塗布
し、20℃、40%RHの環境下で24時間乾燥させて
薄膜を形成した。そして、対向電極基板として透明電極
付きガラス基板を貼り合わせ、ポリマ分散型液晶の膜厚
7マイクロメートルの液晶セルを得た。この素子の電圧
保持率VHRは82%であり、駆動電界E90は2.3
ボルト/マイクロメートルで、ヒステリシスHは0.0
6であった。
【0035】実施例9 チッソ社製液晶リクソン2102XX(2−フルオロ−
4−(トランス−4´−エチルシクロヘキシル)ベンゾ
ニトリル)を4グラムと、1,2−ジアミノシクロヘキ
サン−N,N,N´,N´−四酢酸を0.1グラムと、
ポリビニルアルコール(クラレ(株)製ポバール20
5)10重量%水溶液を10グラムとを混合し、4枚羽
式のホモジナイザーで5,000RPMの回転数で10
分間攪拌してエマルジョンを得た。次に、透明電極付き
ガラス基板上に、このエマルジョンを30マイクロメー
トルのギャップでドクターブレードにより塗布し、20
℃、40%RHの環境下で24時間乾燥させて薄膜を形
成した。そして、対向電極基板として透明電極付きガラ
ス基板を貼り合わせ、ポリマ分散型液晶の膜厚7マイク
ロメートルの液晶セルを得た。この素子の電圧保持率V
HRは85%であり、駆動電界E90は1.5ボルト/
マイクロメートルで、ヒステリシスHは0.05であっ
た。
4−(トランス−4´−エチルシクロヘキシル)ベンゾ
ニトリル)を4グラムと、1,2−ジアミノシクロヘキ
サン−N,N,N´,N´−四酢酸を0.1グラムと、
ポリビニルアルコール(クラレ(株)製ポバール20
5)10重量%水溶液を10グラムとを混合し、4枚羽
式のホモジナイザーで5,000RPMの回転数で10
分間攪拌してエマルジョンを得た。次に、透明電極付き
ガラス基板上に、このエマルジョンを30マイクロメー
トルのギャップでドクターブレードにより塗布し、20
℃、40%RHの環境下で24時間乾燥させて薄膜を形
成した。そして、対向電極基板として透明電極付きガラ
ス基板を貼り合わせ、ポリマ分散型液晶の膜厚7マイク
ロメートルの液晶セルを得た。この素子の電圧保持率V
HRは85%であり、駆動電界E90は1.5ボルト/
マイクロメートルで、ヒステリシスHは0.05であっ
た。
【0036】次に示す比較例1は、水溶性ポリマと液晶
小滴とからなるポリマ分散型液晶中に、クラウンエーテ
ルまたはキレート剤のいずれも含有させない場合であ
る。
小滴とからなるポリマ分散型液晶中に、クラウンエーテ
ルまたはキレート剤のいずれも含有させない場合であ
る。
【0037】比較例1 チッソ社製液晶リクソン2102XX(2−フルオロ−
4−(トランス−4´−エチルシクロヘキシル)ベンゾ
ニトリル)を4グラムと、ポリビニルアルコール(クラ
レ(株)製ポバール205)10重量%水溶液を10グ
ラムとを混合し、4枚羽式のホモジナイザーで5,00
0RPMの回転数で10分間攪拌してエマルジョンを得
た。さらに、透明電極付きガラス基板上に、このエマル
ジョンを30マイクロメートルのギャップでドクターブ
レードにより塗布し、20℃、40%RHの環境下で2
4時間乾燥させて薄膜を形成した。そして、対向電極基
板として透明電極付きガラス基板を貼り合わせ、ポリマ
分散型液晶の膜厚7マイクロメートルの液晶セルを得
た。この素子の電圧保持率VHRは75%であり、駆動
電界E90は3.5ボルト/マイクロメートルで、ヒス
テリシスHは0.04であった。
4−(トランス−4´−エチルシクロヘキシル)ベンゾ
ニトリル)を4グラムと、ポリビニルアルコール(クラ
レ(株)製ポバール205)10重量%水溶液を10グ
ラムとを混合し、4枚羽式のホモジナイザーで5,00
0RPMの回転数で10分間攪拌してエマルジョンを得
た。さらに、透明電極付きガラス基板上に、このエマル
ジョンを30マイクロメートルのギャップでドクターブ
レードにより塗布し、20℃、40%RHの環境下で2
4時間乾燥させて薄膜を形成した。そして、対向電極基
板として透明電極付きガラス基板を貼り合わせ、ポリマ
分散型液晶の膜厚7マイクロメートルの液晶セルを得
た。この素子の電圧保持率VHRは75%であり、駆動
電界E90は3.5ボルト/マイクロメートルで、ヒス
テリシスHは0.04であった。
【0038】また、比較例2は、水溶性ポリマと液晶小
滴とからなるポリマ分散型液晶中に、液晶含有量に対し
て0.1重量%未満のクラウンエーテルを含有させたも
のである。
滴とからなるポリマ分散型液晶中に、液晶含有量に対し
て0.1重量%未満のクラウンエーテルを含有させたも
のである。
【0039】比較例2 チッソ社製液晶リクソン2102XX(2−フルオロ−
4−(トランス−4´−エチルシクロヘキシル)ベンゾ
ニトリル)を4グラムと、ジシクロヘキシル−18−ク
ラウン−6を0.002グラムと、ポリビニルアルコー
ル(クラレ(株)製ポバール205)10重量%水溶液
を10グラムとを混合し、4枚羽式のホモジナイザーで
5,000RPMの回転数で10分間攪拌してエマルジ
ョンを得た。さらに、透明電極付きガラス基板上に、こ
のエマルジョンを30マイクロメートルのギャップでド
クターブレードにより塗布し、20℃、40%RHの環
境下で24時間乾燥させて薄膜を形成した。そして、対
向電極基板として透明電極付きガラス基板を貼り合わ
せ、ポリマ分散型液晶の膜厚7マイクロメートルの液晶
セルを得た。この素子の電圧保持率VHRは75%であ
り、駆動電界E90は3.4ボルト/マイクロメートル
で、ヒステリシスHは0.04であった。
4−(トランス−4´−エチルシクロヘキシル)ベンゾ
ニトリル)を4グラムと、ジシクロヘキシル−18−ク
ラウン−6を0.002グラムと、ポリビニルアルコー
ル(クラレ(株)製ポバール205)10重量%水溶液
を10グラムとを混合し、4枚羽式のホモジナイザーで
5,000RPMの回転数で10分間攪拌してエマルジ
ョンを得た。さらに、透明電極付きガラス基板上に、こ
のエマルジョンを30マイクロメートルのギャップでド
クターブレードにより塗布し、20℃、40%RHの環
境下で24時間乾燥させて薄膜を形成した。そして、対
向電極基板として透明電極付きガラス基板を貼り合わ
せ、ポリマ分散型液晶の膜厚7マイクロメートルの液晶
セルを得た。この素子の電圧保持率VHRは75%であ
り、駆動電界E90は3.4ボルト/マイクロメートル
で、ヒステリシスHは0.04であった。
【0040】さらに、比較例3は、水溶性ポリマと液晶
小滴とからなるポリマ分散型液晶中に、液晶含有量に対
して20重量%を超えるクラウンエーテルを含有させた
ものである。
小滴とからなるポリマ分散型液晶中に、液晶含有量に対
して20重量%を超えるクラウンエーテルを含有させた
ものである。
【0041】比較例3 チッソ社製液晶リクソン2102XX(2−フルオロ−
4−(トランス−4´−エチルシクロヘキシル)ベンゾ
ニトリル)を4グラムと、ジシクロヘキシル−18−ク
ラウン−6を1.0グラムと、ポリビニルアルコール
(クラレ(株)製ポバール205)10重量%水溶液を
10グラムとを混合し、4枚羽式のホモジナイザーで
5,000RPMの回転数で10分間攪拌してエマルジ
ョンを得た。次に、透明電極付きガラス基板上に、この
エマルジョンを30マイクロメートルのギャップでドク
ターブレードにより塗布し、20℃、40%RHの環境
下で24時間乾燥させて薄膜を形成した。乾燥後の膜は
液晶の染み出しが激しく、ポリマに液晶小滴が分散した
形状の膜は得られなかった。
4−(トランス−4´−エチルシクロヘキシル)ベンゾ
ニトリル)を4グラムと、ジシクロヘキシル−18−ク
ラウン−6を1.0グラムと、ポリビニルアルコール
(クラレ(株)製ポバール205)10重量%水溶液を
10グラムとを混合し、4枚羽式のホモジナイザーで
5,000RPMの回転数で10分間攪拌してエマルジ
ョンを得た。次に、透明電極付きガラス基板上に、この
エマルジョンを30マイクロメートルのギャップでドク
ターブレードにより塗布し、20℃、40%RHの環境
下で24時間乾燥させて薄膜を形成した。乾燥後の膜は
液晶の染み出しが激しく、ポリマに液晶小滴が分散した
形状の膜は得られなかった。
【0042】また、比較例4は、水溶性ポリマと液晶小
滴とからなるポリマ分散型液晶中に、液晶含有量に対し
て0.1重量%未満のキレート剤を含有させたものであ
る。
滴とからなるポリマ分散型液晶中に、液晶含有量に対し
て0.1重量%未満のキレート剤を含有させたものであ
る。
【0043】比較例4 チッソ社製液晶リクソン2102XX(2−フルオロ−
4−(トランス−4´−エチルシクロヘキシル)ベンゾ
ニトリル)を4グラムと、1、2−ジアミノシクロヘキ
サン−N,N,N´,N´−四酢酸を0.001グラム
と、ポリビニルアルコール(クラレ(株)製ポバール2
05)10重量%水溶液を10グラムとを混合し、4枚
羽式のホモジナイザーで5,000RPMの回転数で1
0分間攪拌してエマルジョンを得た。次に、透明電極付
きガラス基板上に、このエマルジョンを30マイクロメ
ートルのギャップでドクターブレードにより塗布し、2
0℃、40%RHの環境下で24時間乾燥させて薄膜を
形成した。そして、対向電極基板として透明電極付きガ
ラス基板を貼り合わせ、ポリマ分散型液晶の膜厚7マイ
クロメートルの液晶セルを得た。この素子の電圧保持率
VHRは75%であり、駆動電界E90は3.5ボルト
/マイクロメートルで、ヒステリシスHは0.04であ
った。
4−(トランス−4´−エチルシクロヘキシル)ベンゾ
ニトリル)を4グラムと、1、2−ジアミノシクロヘキ
サン−N,N,N´,N´−四酢酸を0.001グラム
と、ポリビニルアルコール(クラレ(株)製ポバール2
05)10重量%水溶液を10グラムとを混合し、4枚
羽式のホモジナイザーで5,000RPMの回転数で1
0分間攪拌してエマルジョンを得た。次に、透明電極付
きガラス基板上に、このエマルジョンを30マイクロメ
ートルのギャップでドクターブレードにより塗布し、2
0℃、40%RHの環境下で24時間乾燥させて薄膜を
形成した。そして、対向電極基板として透明電極付きガ
ラス基板を貼り合わせ、ポリマ分散型液晶の膜厚7マイ
クロメートルの液晶セルを得た。この素子の電圧保持率
VHRは75%であり、駆動電界E90は3.5ボルト
/マイクロメートルで、ヒステリシスHは0.04であ
った。
【0044】さらに、比較例5は、水溶性ポリマと液晶
小滴とからなるポリマ分散型液晶中に、液晶含有量に対
して20重量%を超えるキレート剤を含有させたもので
ある。
小滴とからなるポリマ分散型液晶中に、液晶含有量に対
して20重量%を超えるキレート剤を含有させたもので
ある。
【0045】比較例5 チッソ社製液晶リクソン2102XX(2−フルオロ−
4−(トランス−4´−エチルシクロヘキシル)ベンゾ
ニトリル)を4グラムと、1、2−ジアミノシクロヘキ
サン−N,N,N´,N´−四酢酸を1.0グラムと、
ポリビニルアルコール(クラレ(株)製ポバール20
5)10重量%水溶液を10グラムとを混合し、4枚羽
式のホモジナイザーで5,000RPMの回転数で10
分間攪拌してエマルジョンを得た。次に、透明電極付き
ガラス基板上に、このエマルジョンを30マイクロメー
トルのギャップでドクターブレードにより塗布し、20
℃、40%RHの環境下で24時間乾燥させて薄膜を形
成した。乾燥後の膜は液晶の染み出しが激しく、ポリマ
に液晶小滴が分散した形状の膜は得られなかった。
4−(トランス−4´−エチルシクロヘキシル)ベンゾ
ニトリル)を4グラムと、1、2−ジアミノシクロヘキ
サン−N,N,N´,N´−四酢酸を1.0グラムと、
ポリビニルアルコール(クラレ(株)製ポバール20
5)10重量%水溶液を10グラムとを混合し、4枚羽
式のホモジナイザーで5,000RPMの回転数で10
分間攪拌してエマルジョンを得た。次に、透明電極付き
ガラス基板上に、このエマルジョンを30マイクロメー
トルのギャップでドクターブレードにより塗布し、20
℃、40%RHの環境下で24時間乾燥させて薄膜を形
成した。乾燥後の膜は液晶の染み出しが激しく、ポリマ
に液晶小滴が分散した形状の膜は得られなかった。
【0046】以上のように、水溶性ポリマと液晶小滴と
からなるポリマ分散型液晶中に、クラウンエーテルまた
はキレート剤のいずれも含有させない場合(比較例1)
や、液晶含有量に対して0.1重量%未満のクラウンエ
ーテルまたはキレート剤を含有させた場合(比較例2,
比較例4)には、電圧保持率VHRが低くなり、駆動電
界E90が高くなり、及びヒステリシスHが大きくな
り、これらの特性の向上が見られなかった。また、ポリ
マ分散型液晶中に、液晶含有量に対して20重量%を超
えるクラウンエーテルまたはキレート剤を含有させた場
合(比較例3,比較例5)には、液晶液滴の形成が困難
となった。
からなるポリマ分散型液晶中に、クラウンエーテルまた
はキレート剤のいずれも含有させない場合(比較例1)
や、液晶含有量に対して0.1重量%未満のクラウンエ
ーテルまたはキレート剤を含有させた場合(比較例2,
比較例4)には、電圧保持率VHRが低くなり、駆動電
界E90が高くなり、及びヒステリシスHが大きくな
り、これらの特性の向上が見られなかった。また、ポリ
マ分散型液晶中に、液晶含有量に対して20重量%を超
えるクラウンエーテルまたはキレート剤を含有させた場
合(比較例3,比較例5)には、液晶液滴の形成が困難
となった。
【0047】これに対し、水溶性ポリマと液晶小滴とか
らなるポリマ分散型液晶中に、液晶含有量に対して0.
1〜20重量%のクラウンエーテルまたはキレート剤を
含有させた場合(実施例1〜実施例9)には、電圧保持
率VHRが高くなり、駆動電界E90が低くなり、及び
ヒステリシスHが小さくなり、これらの特性の著しい向
上が見られた。
らなるポリマ分散型液晶中に、液晶含有量に対して0.
1〜20重量%のクラウンエーテルまたはキレート剤を
含有させた場合(実施例1〜実施例9)には、電圧保持
率VHRが高くなり、駆動電界E90が低くなり、及び
ヒステリシスHが小さくなり、これらの特性の著しい向
上が見られた。
【0048】
【発明の効果】以上要するに本発明に係るポリマ分散型
液晶を用いた表示素子によれば、ポリマ分散型液晶中に
クラウンエーテルまたはキレート剤を含有させること
で、表示素子の電圧保持率特性、駆動電界特性、ヒステ
リシス特性を著しく向上させることができるという優れ
た効果を発揮する。
液晶を用いた表示素子によれば、ポリマ分散型液晶中に
クラウンエーテルまたはキレート剤を含有させること
で、表示素子の電圧保持率特性、駆動電界特性、ヒステ
リシス特性を著しく向上させることができるという優れ
た効果を発揮する。
【図1】電圧保持率測定に使用した素子に入力される電
圧波形を示すグラフである。
圧波形を示すグラフである。
【図2】図1の波形の電圧が印加されたときに、素子に
実際にかかっている電圧波形を示すグラフである。
実際にかかっている電圧波形を示すグラフである。
V0 パルス幅t秒の電圧 VS 素子に実際にかかっている電圧
Claims (5)
- 【請求項1】 ポリマとポリマ中に分散している液晶の
小滴とからなるポリマ分散型液晶を用いた表示素子にお
いて、ポリマ分散型液晶中にクラウンエーテルを含有さ
せたことを特徴とするポリマ分散型液晶を用いた表示素
子。 - 【請求項2】 上記クラウンエーテルが、液晶含有量に
対して0.1〜20重量%含有されている請求項1に記
載のポリマ分散型液晶を用いた表示素子。 - 【請求項3】 ポリマとポリマ中に分散している液晶の
小滴とからなるポリマ分散型液晶を用いた表示素子にお
いて、ポリマ分散型液晶中にキレート剤を含有させたこ
とを特徴とするポリマ分散型液晶を用いた表示素子。 - 【請求項4】 上記キレート剤が、液晶含有量に対して
0.1〜20重量%含有されている請求項3に記載のポ
リマ分散型液晶を用いた表示素子。 - 【請求項5】 上記ポリマが水溶性ポリマである請求項
1乃至請求項4のいずれかに記載のポリマ分散型液晶を
用いた表示素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28914293A JPH07140448A (ja) | 1993-11-18 | 1993-11-18 | ポリマ分散型液晶を用いた表示素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28914293A JPH07140448A (ja) | 1993-11-18 | 1993-11-18 | ポリマ分散型液晶を用いた表示素子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07140448A true JPH07140448A (ja) | 1995-06-02 |
Family
ID=17739303
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28914293A Pending JPH07140448A (ja) | 1993-11-18 | 1993-11-18 | ポリマ分散型液晶を用いた表示素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07140448A (ja) |
-
1993
- 1993-11-18 JP JP28914293A patent/JPH07140448A/ja active Pending
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