JP3128880B2 - 液晶組成物およびそれを用いた液晶表示素子 - Google Patents
液晶組成物およびそれを用いた液晶表示素子Info
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Description
れを用いた液晶表示素子に関し、更に詳しくは、アクテ
ィブマトリクスドライブ表示に好適な液晶組成物に関す
る。
は低電圧駆動、低消費電力、軽量、薄形状であるなどの
種々の優れた特性を有するので、時計、卓上電子計算
機、端末機器等の表示素子に広く用いられている。とこ
ろが液晶表示素子は、CRT等に代表される他の表示素
子に比較して応答速度が遅いという欠点がある。
液晶組成物の物性に大きく依存しており、そのため液晶
組成物には、広範な液晶温度範囲を有すること、化
学的、光学的に安定であること、低粘度であること、
適当な屈折率異方性(Δn)を有すること、バラン
スのとれた弾性率をもつこと、さらに低電圧駆動を可能
ならしめる大きな誘電率異方性を有すること、等の諸
特性が要求されている。
にする要因としては、液晶組成物の粘度を低下させるほ
か、表示素子のセルギャップ(d)を小さくすることが
有効であることが知られている。ところが液晶表示素子
においては、表示素子の色むらや着色を防止する目的で
Δn×dの値は一定とする必要があるので、セルギャッ
プ(d)を小さくするには、屈折率異方性Δnの大きな
液晶組成物を使用しなければならない。換言すれば、低
粘度でかつ屈折率異方性の大きな液晶組成物が要求され
ている。
ルキル基を表わす。)を含有してなる液晶組成物が提案
されている。ところが、上記化合物はΔnの値が大きい
ものの、その構造中にニトリル基を含むので極性が大き
く、それ故、高比抵抗化が難しく、電圧保持特性が低い
という不都合もあり、特にアクティブマトリクスドライ
ブ表示素子とした際の信頼性に欠けるという不都合が生
じる。そのため、上記化合物を液晶組成物のΔnを大き
くするために利用することは困難であった。
たもので、電圧保持率を低下させることなく、高いΔn
を有する液晶組成物を提供するとともに、高速応答が可
能な液晶表示素子を提供することを目的としている。
一般式(I)
基を表わし、mは0または1を表わす。)で表わされる
化合物群(I)、一般式(II)
基、R4は水素原子、フッ素原子、またはメチル基を表
わし、R5は炭素数1〜10のアルキル基またはアルコ
キシル基を表わし、mは0または1を表わす。)で表わ
される化合物群(II)、および一般式(III)
基、アルケニル基、またはエーテル基を表わし、R2は
水素原子またはフッ素原子を表わす。)で表わされる化
合物群(III)のそれぞれの群から少なくとも1種選択さ
れた化合物を含有してなることを解決手段とした。
明の液晶組成物に用いられる化合物群(I)は、下記一
般式(I)
基を表わし、mは0または1を表わす。)で表わされる
ものである。この化合物はΔnが大きいうえに、低粘度
で、かつ電圧保持特性に優れた誘電率異方性(Δε)が
正の化合物である。この化合物を使用することによって
液晶組成物のΔnを増加させることができる。本発明の
液晶組成物には、第1表に示したものを好適に使用する
ことができる。
287737号公報及び特開昭61−260031号公
報に記載された方法等によって合成することができる。
物群(II)は、下記一般式(II)
基、R4は水素原子、フッ素原子、またはメチル基を表
わし、R5は炭素数1〜10のアルキル基またはアルコ
キシル基を表わし、mは0または1を表わす。)で表わ
されるものである。この化合物はΔnが大きく、かつ低
粘度の化合物である。本発明の液晶組成物には、第2表
に示したものを好適に使用することができる。
52427号公報、特開昭61−200932号公報、
特開昭63−27442号公報に記載された方法等によ
って合成することができる。
合物群(III)は、下記一般式(III)
基、アルケニル基、またはエーテル基を表わし、R2は
水素原子またはフッ素原子を表わす。)で表わされるも
のである。この化合物は低粘度で、かつ電圧保持特性に
優れ、ネマチック相から液体相への相転移温度が高い液
晶化合物であるので、液晶組成物の電圧保持特性を維持
するうえで重要な構成要素となる。本発明の液晶組成物
には、第3表に示したものを好適に使用することができ
る。
r and A.Villiger, Liquid Crystals. Vol. 7, No. 4,
519-536、および大西博之他、第16回液晶討論会予稿
集(1990)2L303に記載されている。
(I)、化合物群(II)、および化合物群(III)のそれ
ぞれの群から少なくとも1種の化合物を選択し、これら
を所定比率で混合してなるものである。すなわち本発明
の液晶組成物は、上記化合物群(I)〜(III)として示
した互いに異なる化合物群のそれぞれから、少なくとも
1種以上の化合物をそれぞれに選択し、これら選択され
た化合物を互いに混合してなるものである。よって本発
明の液晶組成物は、少なくとも3成分の化合物からなる
ものであって、必要に応じて各化合物群から複数種の化
合物を選択して用いてもよく、さらには他の液晶化合物
や種々の添加物を含有したものであっても良い。各群か
ら選択された化合物の配合比率は、特に限定されるもの
ではなく、調整すべき液晶組成物の用途等によって適宜
選択することができる。
説明する。(実施例1) 一般式(I)で表わされる化合物群(I)として、
(II)から、
(III)から、
て本発明の液晶組成物とした。
(II)から、
(III)から、
て本発明の液晶組成物とした。(実施例3) 一般式(I)で表わされる化合物群(I)として、
(II)から、
(III)から、
て本発明の液晶組成物とした。 (比較例)
物とした。
施例3の液晶組成物および比較例の液晶組成物の特性を
それぞれ測定した。この結果を第4表に示した。またさ
らにこれらの液晶組成物をセルギャップd=6.0μm の
液晶表示セル中に注入して液晶表示素子とし、それらの
表示特性を測定した。この結果も第4表に併せて示し
た。
いずれも高い電圧保持特性と、大きなΔnとを有するも
のであり、高速応答が可能であることが確認できた。
図1および図2に示した。まずフレーム周期25Hz,電
圧5V、ON時間64μ秒の信号を図1に示したよう
に、LCDパネル(電極面積0.25cm2の透明電極パ
ターンを蒸着したガラス基板上にポリイミド製の配向膜
を塗布、焼成し、ラビングにより配向処理し、8μmの
スペーサを介して貼り合せたもの)に加えた。このON
時間に蓄積された電荷は、次第に漏れ、電流が流れるの
で、透明電極間の電圧は図2に示したように変化する。
ここで電圧保持率とは、下記式(I)で表わされる量であ
り、この値によって本発明の液晶組成物の物性を評価し
た。
積)/(電圧変化が起こらない状態、すなわち図2の点
線部分の面積)…(I)
は、化合物群(I)、化合物群(II)、および化合物群
(III)のそれぞれの群から少なくとも1種選択された化
合物を含有してなるものであるので、化学的安定性や電
圧保持特性を低下させることなく、大きなΔnを有する
液晶組成物を提供することができる。また本発明の液晶
表示素子は、大きなΔnを有する液晶組成物を使用した
ものであるので、十分にセルギャップを小さくすること
ができるので、高速応答が可能となる。
囲を有し、化学的に安定であり、低粘度であるために、
アクティブマトリクス液晶表示素子のみならず、STN
−LCDなどにも適用することができる。
る。
Claims (2)
- 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 (式中、R1は炭素数1〜10のアルキル基を表わし、
mは0または1を表わす。)で表わされる化合物群
(I)、一般式(II) 【化2】 (式中、R3は炭素数1〜10のアルキル基、R4は水素
原子、フッ素原子、またはメチル基を表わし、R5は炭
素数1〜10のアルキル基またはアルコキシル基を表わ
し、mは0または1を表わす。)で表わされる化合物群
(II)、および一般式(III) 【化3】 (式中、R6は炭素数1〜10のアルキル基、アルケニ
ル基、またはエーテル基を表わし、R2は水素原子また
はフッ素原子を表わす。)で表わされる化合物群(III)
のそれぞれの群から少なくとも1種選択された化合物を
含有してなる液晶組成物。 - 【請求項2】 請求項1記載の液晶組成物を用いた液晶
表示素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03220695A JP3128880B2 (ja) | 1991-08-30 | 1991-08-30 | 液晶組成物およびそれを用いた液晶表示素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03220695A JP3128880B2 (ja) | 1991-08-30 | 1991-08-30 | 液晶組成物およびそれを用いた液晶表示素子 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0559364A JPH0559364A (ja) | 1993-03-09 |
JP3128880B2 true JP3128880B2 (ja) | 2001-01-29 |
Family
ID=16755046
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03220695A Expired - Lifetime JP3128880B2 (ja) | 1991-08-30 | 1991-08-30 | 液晶組成物およびそれを用いた液晶表示素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3128880B2 (ja) |
-
1991
- 1991-08-30 JP JP03220695A patent/JP3128880B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0559364A (ja) | 1993-03-09 |
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