JPH0713931B2 - セパレート型ロータリートランスの製造方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、ベデオテープレコーダ等に使用され、回転ヘ
ッドが感知した信号を静止した回路部分へ伝送し、或い
は逆に制御又は記録信号を回転部へ伝送する手段として
広く利用されているロータリートランスに関するもので
ある。

（従来の技術） 従来より、ロータリートランスにおいて、各信号伝送用
チャンネル間でのクロストーク特性を改善するために、
チャンネル間にショートリングを介在させるとか、チャ
ンネル間を分離し、非磁性体で一体化したセパレート型
が考えられている。

従来のセパレート型ロータリートランスの断面図を第２
図に示す。この従来例は、リング状の突起部12を有すド
ーナッツ状の非磁性のコア保持体11に、リング状フェラ
イトコア7,8を前記コア保持体11の突起部12に沿う様に
して接着し、その後コア7,8へコイル9,10を接着してい
た。

（発明が解決しようとする問題点） 従来のセパレート型ロータリートランスでは、コア保持
体11とコア7,8との寸法を高精度に作製することは難し
く、従って、組み込みについても充分な精度を出すこと
は困難であった。

本発明は上記の事を鑑みて、高い寸法精度を容易に得る
ことのできるセパレート型ロータリートランスの製造方
法を提供することを目的とするものである。

（問題点を解決するための手段） 本発明は、相対向して配設され、一方が回転自在のロー
ターともう一方が固定されたステーターとから成り、該
相対向面の対応する位置にコイルが施されてなるロータ
リートランスの前記ローター又はステーターの少なくと
も一方のロータリートランス用コアが、巻線溝を有する
複数のリング状フェライトコアを樹脂成形用型に配置
し、該樹脂成形用型内に樹脂を注入し、前記複数のリン
グ状フェライトコアを一体化することにより得られてい
るものである。

（実施例） 第１図に本発明に係る一実施例の断面図を示す。この実
施例は、リング状フェライトコア1,2を所望精度で作製
しておき、これを樹脂成型用型に配置し、樹脂を注入し
て得たものである。また、フェライトコア1,2の間に
は、非磁性導電材によるシールドリングも同時に樹脂に
より一体化されている。そして、各フェライトコアの円
環状溝にコイルを挿入固着するものである。

また、樹脂部分は、最内周側又は最外周側を覆う様に一
体化しても良い。

本発明では、例えばプラスチック成形品などで広く用い
られている射出成形を用いて、リング状フェライトコア
を樹脂を介して一体化させるものであり、この方法によ
れば、極めて容易に高い寸法精度のロータリートランス
用コアを得ることができる。

また、必要に応じて、樹脂で一体化した後、研磨等を行
い、更に高い寸法精度のものに仕上げても良い。

（発明の効果） 本発明は、複数のフェライトコアを樹脂成形用型内に配
置し、その型内の樹脂を注入することにより、一体化す
るものであり、高寸法精度であるセパレート型ロータリ
ートランスを簡単に、かつ工数も少なく作製できるもの
であり、産業上極めて有益なものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明に係る一実施例の断面図であり、第２
図は、従来例の断面図である。 1,2……リング状フェライトコア、3,4……コイル、５…
…シールドリング、６……樹脂。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】相対向して配設され、一方が回転自在のロ
   ーターともう一方が固定されたステーターとから成り、
   該相対向面の対応する位置にコイルが施されてなるロー
   タリートランスの前記ローター又はステーターの少なく
   とも一方のロータリートランス用コアが、巻線溝を有す
   る複数のリング状フェライトコアを樹脂成形用型に配置
   し、該樹脂成形用型内に樹脂を注入し、前記複数のリン
   グ状フェライトコアを一体化することにより得られるこ
   とを特徴とするセパレート型ロータリートランスの製造
   方法。