JPH07138559A - 吸収式ヒ−トポンプ用水溶液組成物 - Google Patents

吸収式ヒ−トポンプ用水溶液組成物

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JPH07138559A
JPH07138559A JP5309912A JP30991293A JPH07138559A JP H07138559 A JPH07138559 A JP H07138559A JP 5309912 A JP5309912 A JP 5309912A JP 30991293 A JP30991293 A JP 30991293A JP H07138559 A JPH07138559 A JP H07138559A
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    • Y02B30/62Absorption based systems

Abstract

(57)【要約】 【構成】炭素鋼系及び/又はステンレス鋼系材質を構成
材料とする吸収式ヒ−トポンプにおいて使用する、水を
冷媒とし、吸収剤成分としてヨウ化物を含む、又は、こ
れにさらに硝酸塩を含む水溶液組成物において、この水
溶液組成物にアンチモン化合物と還元剤を添加する。 【効果】吸収式ヒ−トポンプにおいて、その構成材料で
ある炭素鋼系及び/又はステンレス鋼系材質の腐食を長
期にわたり防止することができ、特にアンチモン化合物
として三酸化二アンチモン(Sb23)を用い、その還
元剤として重亜硫酸ナトリウムを添加することにより、
遊離ヨウ素の生成自体を防止し、吸収式ヒ−トポンプを
構成する鉄系の構成材料の腐食を確実に防止することが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、吸収式ヒ−トポンプに
使用する作動媒体組成物すなわち水溶液組成物に関し、
より具体的には、炭素鋼及び/又はステンレス鋼系材質
を構成材料とする吸収式ヒ−トポンプにおいて使用す
る、水を冷媒とし、吸収剤の成分としてヨウ化物を含
む、又は、ヨウ化物と硝酸塩を含む、水溶液組成物に関
する。
【0002】
【従来の技術】吸収式ヒ−トポンプに使用される作動媒
体としては、これまで種々のものが提案されてきてお
り、特に、水とアンモニア(NH3 :冷媒)との組み合
わせからなるもの、水とハロゲン化塩との組み合わせか
らなるものは、現に実用化されている。
【0003】このうち、水とハロゲン化塩とからなる作
動媒体では、水を冷媒とし、吸収剤成分としてハロゲン
化塩を用いるものであるが、このハロゲン化塩として
は、その主要成分として、臭化リチウム(LiBr)や
塩化リチウム(LiCl)が使用されている。
【0004】しかし、例えば、上記実質上水と臭化リチ
ウムとだけからなる系では、装置を小型化したり、空冷
化するためには、その水溶液中の臭化リチウムの濃度を
高くしなければならないが、そうすると臭化リチウムが
晶出することとなり、ある程度以上の小型化や空冷化は
困難であった。
【0005】この結晶限界を改良するために、この水と
臭化リチウムとからなる水溶液組成物に臭化亜鉛や塩化
亜鉛を添加することが提案されているが、これらを加え
た系では、その水溶液自体が酸性となり、きわめて強い
腐食性を示すだけではなく、10重量%程度以下の希薄
溶液では水酸化亜鉛の生成に伴う沈澱物が生じてしま
う。
【0006】吸収式ヒ−トポンプは、基本的には、発生
器、凝縮器、蒸発器及び吸収器から成るものであるが、
これら各装置は、軟鋼その他の炭素鋼系材料、銅、キュ
プロニッケル等の銅基合金、等の各種材料で構成されて
おり、これらの材料のうち、特に高温で機能する発生器
を構成する炭素鋼系材料に対する腐食の問題は、上述吸
収剤成分の晶出、沈澱物の生成の問題とともに、充分に
配慮されなければならない。そしてこの点は、その構成
材料として、ステンレス鋼系の材質を使用する場合につ
いても同様である。
【0007】吸収式ヒ−トポンプでは、順調な運転を維
持するため、系全体を完全な気密状態に保つ必要があ
り、この事は、同時に系の防食のためにも非常に重要な
ことであるが、それでもなお、水を冷媒とし、その吸収
剤として臭化リチウム、塩化リチウム等を使用する場
合、この作動媒体は、吸収式ヒ−トポンプを構成する前
述諸機器の主要構成材料である炭素鋼系、またステンレ
ス鋼系等の鉄製材料に対しても腐食性を有し、このた
め、通常、腐食防止用のインヒビタ−の添加が必要不可
欠である。
【0008】このインヒビタ−としては、これまで、例
えばクロム酸リチウム等のクロム酸塩、モリブデン酸リ
チウム等のモリブデン酸塩、タングステン酸塩、亜硝酸
塩、硝酸塩、アゾ−ル塩、アミン類、等が提案されてい
る。
【0009】ところで、特公平5−28751号公報に
は、水とハロゲン化塩とからなる作動媒体において、晶
析限界を改良した新しい吸収冷凍機用吸収液が提案され
ている。これによれば、その成分として、臭化リチウ
ム、ヨウ化リチウム、塩化リチウム及び硝酸リチウムを
用い、これら各成分の割合を所定の範囲とすることによ
り、例えば水溶液中の吸収剤成分の濃度63.6wt%
で晶出温度0.5°C、その濃度62.0wt%で晶出
温度1.9°Cという成果が得られることが示されてい
る。
【0010】この新しい作動媒体を使用する場合にも、
腐食防止に対する十分な配慮が必要であることに変わり
はなく、例えば、特開平1−174588号公報には、
特に腐食性が強い吸収液として「ヨウ化リチウム等を含
むハロゲン化リチウム塩水溶液」が指摘され、これを用
いる場合の対策が検討されている。
【0011】これによれば、この吸収液においては、従
来のインヒビタ−だけでは腐食抑制効果が十分ではなか
ったところ、この問題点を、アンチモン化合物、特に三
酸化二アンチモンを添加することにより解決したという
ものである。
【0012】そして、そこでは、その添加アンチモン化
合物の作用として、遊離したハロゲンをイオンに還元
させること及びハロゲンの遊離を抑制させること、添
加アンチモン化合物が吸収機内の銅及び鋼材料の表面に
吸着し、緻密な保護皮膜を形成させ、鉄及び鋼の溶出を
防ぐこと、の2点にあると指摘されている。
【0013】しかし、吸収剤の成分としてヨウ化リチウ
ムを添加するのは、化合物としてのヨウ化リチウム自体
の特性を利用するものであるから、これを用いるヒ−ト
ポンプの作動中に、遊離、生成したヨウ素を元のヨウ素
イオンに戻すというのではなく、ヨウ素が遊離、生成す
ること自体を抑制する必要があり、またその生成を、で
き得れば、皆無とするのが望ましい。
【0014】本発明者は、このような観点から、これま
で提案されてきた、炭素鋼系及び/又はステンレス鋼系
材質を構成材料とする吸収式ヒ−トポンプにおいて使用
される、水を冷媒とし、ヨウ化リチウム等のヨウ素化合
物を含有するハロゲン化物を吸収剤とする種々の水溶液
組成物について、観察、研究を進めているが、そのよう
にインヒビタ−としてアンチモン化合物を使用する場合
にも、その水溶液組成物中にヨウ素が遊離、生成し、し
かもこのヨウ素の遊離、生成は、その水溶液組成物中の
ヨウ素化合物についてはもちろん、これと合わせて硝酸
塩を含む場合にさらに進むことが観察された。
【0015】《実験例》表1中の「実験例1〜4」は、
その観察例中の数例である(これらは本発明の比較例に
も相当する)。まず、実験例1〜2では、溶液組成とし
て、水306g、LiBr261g、LiI258g、
LiCl53g、合計878gからなる溶液を調製し、
この溶液にLiOHを2400mg及びアンチモン化合
物として、それぞれ、Sb25100mg(実験例1の
場合)、Sb23100mg(実験例2の場合)を添加
して各試験溶液とした。
【0016】この各試験溶液を、後述実施例の場合と同
じチタンくり抜き容器に注入後、窒素雰囲気、密封状態
とし(金属ク−ポンなし)、容器内部温度を160°C
に保ち、この状態を1000時間続けた後、常温に至っ
た時点で溶液を分析したところ、実験例1の場合は、溶
液が酸化性となり(0.0005N)、また試験片ク−
ポンの表面を目視により観察したところ、黒い皮膜が形
成されており、孔食のきざしがみられた。
【0017】一方、実験例2の場合には、そのように温
度160°C、1000時間経過後にも、溶液は未だ還
元性を保ち(0.0020N)、また同じく、試験片ク
−ポンの表面を目視により観察したところ、黒い皮膜が
形成されていたが、孔食のきざしが認められなかった。
【0018】次に、硝酸塩を含む場合の溶液組成とし
て、水306g、LiBr222g、LiI258g、
LiCl44g、LiNO3 44g、合計874gから
なる溶液に、LiOH2400mg及びアンチモン化合
物として、それぞれ、Sb25100mg(実験例3の
場合)、Sb23100mg(実験例4の場合)を添加
して各試験溶液とした。
【0019】この各試験溶液につき、上述実験例1〜2
の場合と同じ条件で、その状態を1000時間続けた
後、常温に至った時点で溶液を分析したところ、実験例
3の場合には、溶液が酸化性となり(0.0055
N)、また試験片ク−ポンの表面には、黒い皮膜がみら
れ、孔食のきざしが認められた。また、実験例4の場合
にも、溶液は酸化性に変わり(0.0030N)、同じ
く、試験片ク−ポンの表面を目視により観察したとこ
ろ、黒い皮膜がみられ、孔食のきざしが認められた。
【0020】この点、前記実験例2によると、水溶液中
に硝酸塩(LiNO3 )を含有しない場合には、インヒ
ビタ−としてのSb23の使用はある程度は有効である
が、水溶液中に硝酸塩(LiNO3 )を含む場合には、
このSb23の添加によってもなお限界があることを示
している。
【0021】そして、これは、アンチモン化合物の中で
も、Sb23の場合は、それ自体還元性を有する利点が
あるが、水性溶媒に対する溶解度が非常に低いことから
(水にほとんど不溶である)、十分長時間にわたって溶
液の還元性を保持することができないことによるものと
推認される。
【0022】なお、アンチモン化合物がSb23の場
合、溶解度の大きい還元剤を添加する代わりにSb23
を溶解度を越えて大過剰に添加する方法が考えられる
が、系内に大量の不溶解物が懸濁していると、これが流
速の緩やかな容器底部などに沈澱して腐食の原因になる
ため好ましくない。
【0023】本発明者は、インヒビタ−としてアンチモ
ン化合物を用いる場合におけるこれらの事実に基づき、
さらに検討を進めた結果、この場合におけるそのヨウ素
の遊離を防ぐためには、アンチモン化合物、就中、Sb
23を使用するときでも、なお還元剤の添加、使用が必
要不可欠であることを見い出し、本発明に到達するに至
ったものである。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】炭素鋼系及び/又はス
テンレス鋼系材質を構成材料とする吸収式ヒ−トポンプ
において用いる、水を冷媒とし、吸収剤の成分としてヨ
ウ化物を含む、またさらにこれに硝酸塩を含む、吸収式
ヒ−トポンプ用の水溶液組成物において、ヨウ素が遊離
し、生成すること自体を抑制ないし可及的に皆無とする
ことにより、そこで使用されるそれら鉄系材質の腐食を
防止することができ、また前述の諸欠点を有しない水溶
液組成物を提供することを目的とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、炭
素鋼系及び/又はステンレス鋼系材質を構成材料とする
吸収式ヒ−トポンプにおいて使用する、水を冷媒とし、
吸収剤成分としてヨウ化物を含む水溶液組成物におい
て、この水溶液組成物にアンチモン化合物と還元剤を添
加してなることを特徴とする吸収式ヒ−トポンプ用水溶
液組成物を提供するものである。
【0026】また、本発明は、炭素鋼系及び/又はステ
ンレス鋼系材質を構成材料とする吸収式ヒ−トポンプに
おいて使用する、水を冷媒とし、吸収剤成分としてヨウ
化物と硝酸塩を含む水溶液組成物において、この水溶液
組成物にアンチモン化合物と還元剤を添加してなること
を特徴とする吸収式ヒ−トポンプ用水溶液組成物を提供
するものである。なお、ここで「吸収式ヒ−トポンプ」
の語は、狭義のヒ−トポンプでなく、冷凍機を含めた広
義のヒ−トポンプの意味で使用している。
【0027】ここで、そのアンチモン化合物としては、
五酸化アンチモン(Sb25)、三酸化アンチモン(S
23)等が使用できるが、三酸化アンチモン(Sb2
3)を用いる場合には、使用する還元剤としては、こ
れより溶解度が高い還元剤であることが望ましい。さら
に、本発明においては、還元剤として重亜流酸ナトリウ
ム(亜硫酸水素ナトリウム:NaHSO3 )を使用し、
アンチモン化合物として三酸化アンチモン(Sb23
を使用するのが一層好ましい。
【0028】また、本発明では、還元剤のうちでも、そ
の還元剤が重亜流酸ナトリウム(亜硫酸水素ナトリウ
ム:NaHSO3 )である場合が最も有効であることを
見出した。この還元剤は、そのインヒビタ−としてアン
チモン化合物を含む場合においても、ヨウ素が遊離する
こと自体を抑制し、これによって吸収式ヒ−トポンプに
使用される炭素鋼系及び/又はステンレス鋼系材質から
なる構成材料の腐食を長期にわたり防止することができ
る。
【0029】吸収式ヒ−トポンプ用の水溶液組成物に添
加されたインヒビタ−や還元剤は、吸収式ヒ−トポンプ
の長期にわたる作動中、次第に消耗されて行くが、特に
亜硫酸水素ナトリウムの場合には、その水溶液組成物に
対して比較的溶け易いため、この点でも有利である。ま
たその添加量としては、これを適用しようとする水溶液
に対するこの成分の溶解度まで可能であるが、その水溶
液中のヨウ化物含量、或いはさらに含まれる硝酸塩の量
如何等により適宜設定することができる。
【0030】また、本発明で、その対象とする、「水を
冷媒とし、吸収剤成分としてヨウ化物を含む水溶液組成
物」及び「水を冷媒とし、吸収剤成分としてヨウ化物と
硝酸塩を含む水溶液組成物」としては、水−ヨウ化リチ
ウム系のほか、水−臭化リチウム−ヨウ化リチウム系、
水−ヨウ化リチウム−硝酸リチウム系、臭化リチウム−
ヨウ化リチウム−塩化リチウム−硝酸リチウム系、等の
水溶液を挙げることができる。
【0031】
【実施例】以下、本発明の一実施例を前述の実験例(比
較例)と対比して説明するが、本発明がこの実施例に限
定されないことは勿論である。表1に示すとおりの溶液
組成物(約500ml)を調製する一方、金属の試験片
として、厚さ2mm、幅30mm、長さ50mmのク−
ポン状炭素鋼5枚を用意した。この金属試験片の材質
は、JIS G 3131−1990に相当するもので
ある。
【0032】次に、上記のとおり準備した水溶液の全量
を、テフロンで内張りをした内容積1l(1リットル)
のチタンくり抜き容器に注入した後、その水溶液中に上
記金属試験片5枚を懸吊し、そのチタンくり抜き容器の
上部に蓋をして真空ポンプで脱気後、その内部に窒素ガ
スを大気圧まで封入し、引続きこの容器をマントルヒ−
タ−で所定温度に加熱した。
【0033】
【表 1】
【0034】その容器の内部温度を160°Cに保ち
(温度制御の精度は、1°C以内である)、この状態を
1000時間の間継続した後、その加熱を止め、常温に
至った時点で、蓋を開き、水溶液の分析(ヨウ素滴定に
よる酸化還元性の測定)と試験片表面の観察を行った。
その結果を表1に示す。
【0035】表示のとおり、アンチモン化合物としてS
25を使用した実施例1(実験例1に対応する)で
は、温度160°Cに加熱し、この状態を1000時間
継続した後でも、還元性(0.038N)をそのまま保
持しており、また、その試験片の表面は、黒い緻密な皮
膜が形成され、孔食のきざしは皆無であり、この点、硝
酸リチウムを含む実施例2の場合にもほぼ同様の結果を
示している。
【0036】また、硝酸リチウムを含み、インヒビタ−
としてSb25を添加した実施例3においても、同様な
条件で1000時間継続した後でも、なお強い還元性を
保持しており(0.035N)、その試験片表面も緻密
で、孔食のきざしも皆無であった。そして、この点、重
亜硫酸ナトリウムをた添加しない試験例3、すなわち溶
液自体酸化性に変わり(0.0030N)、しかも皮膜
自体も緻密ではなく、孔食のきざしがみられる場合と対
比すると、その効果は明瞭である。
【0037】
【発明の効果】以上のとおり、本発明によれば、炭素鋼
系及び/又はステンレス鋼系材質を構成材料とする吸収
式ヒ−トポンプにおいて使用する、水を冷媒とし、吸収
剤成分としてヨウ化物を含む水溶液組成物において、こ
の水溶液組成物にアンチモン化合物と還元剤を添加する
ことにより、その構成材料である炭素鋼系及び/又はス
テンレス鋼系材質の腐食を長期にわたり防止することが
できる。
【0038】また、この効果は、その組成物中、ヨウ化
物と硝酸塩を含む場合にも同様に得ることができ、また
インヒビタ−として三酸化二アンチモン(Sb23)を
使用し、その還元剤として、特に亜硫酸水素ナトリウム
を添加することにより、遊離ヨウ素の生成自体を防止
し、吸収式ヒ−トポンプを構成する鉄系金属材料の腐食
を確実に防止することができる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炭素鋼系及び/又はステンレス鋼系材質を
    構成材料とする吸収式ヒ−トポンプにおいて使用する、
    水を冷媒とし、吸収剤成分としてヨウ化物を含む水溶液
    組成物において、この水溶液組成物にアンチモン化合物
    と還元剤を添加してなることを特徴とする吸収式ヒ−ト
    ポンプ用水溶液組成物。
  2. 【請求項2】炭素鋼系及び/又はステンレス鋼系材質を
    構成材料とする吸収式ヒ−トポンプにおいて使用する、
    水を冷媒とし、吸収剤成分としてヨウ化物と硝酸塩を含
    む水溶液組成物において、この水溶液組成物にアンチモ
    ン化合物と還元剤を添加してなることを特徴とする吸収
    式ヒ−トポンプ用水溶液組成物。
  3. 【請求項3】アンチモン化合物が三酸化アンチモン(S
    23)であって、還元剤がこれより溶解度が高い還元
    剤であることを特徴とする請求項1〜2記載の吸収式ヒ
    −トポンプ用水溶液組成物。
  4. 【請求項4】還元剤が重亜流酸ナトリウム(NaHSO
    3 )であることを特徴とする請求項1〜3記載の吸収式
    ヒ−トポンプ用水溶液組成物。
  5. 【請求項5】アンチモン化合物が三酸化アンチモン(S
    23)であって、還元剤が重亜流酸ナトリウム(Na
    HSO3 )であることを特徴とする請求項1〜4記載の
    吸収式ヒ−トポンプ用水溶液組成物。
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