JPH07138482A - 硬化性オルガノポリシロキサン組成物 - Google Patents

硬化性オルガノポリシロキサン組成物

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JPH07138482A
JPH07138482A JP31126493A JP31126493A JPH07138482A JP H07138482 A JPH07138482 A JP H07138482A JP 31126493 A JP31126493 A JP 31126493A JP 31126493 A JP31126493 A JP 31126493A JP H07138482 A JPH07138482 A JP H07138482A
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JP
Japan
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group
component
curable organopolysiloxane
composition
organopolysiloxane composition
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Pending
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JP31126493A
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English (en)
Inventor
Akira Kasuya
明 粕谷
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DuPont Toray Specialty Materials KK
Original Assignee
Dow Corning Toray Silicone Co Ltd
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Priority to US08/434,631 priority patent/US5527932A/en
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 接着性に優れ、かつ酸性条件下での該接着性
の耐久性に優れる硬化性オルガノポリシロキサン組成物
を提供する。 【構成】 (A)1分子中に少なくとも2個のアルケニル
基を有するオルガノポリシロキサン100重量部、(B)
1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素原子を
有するオルガノポリシロキサン{(B)成分の配合量は、
本組成物中の全アルケニル基1モルに対して、(B)成分
のケイ素原子結合水素原子が0.3〜5.0モルの範囲
となる量である。}、(C)(a)一般式:RnNH(3-n)
(式中、Rは一価炭化水素基であり、nは1または2で
ある。)で表されるアミン化合物と(b)脂肪族不飽和結
合を有するエポキシ化合物との反応生成物を主剤とする
接着促進剤0.3〜10重量部および(D)触媒量のヒド
ロシリル化反応用触媒からなる硬化性オルガノポリシロ
キサン組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は硬化性オルガノポリシロ
キサン組成物に関し、詳しくは、接着性に優れ、かつ酸
性条件下での該接着性の耐久性に優れる硬化性オルガノ
ポリシロキサン組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】1分子中に少なくとも2個のアルケニル
基を有するオルガノポリシロキサン、1分子中に少なく
とも2個のケイ素原子結合水素原子を有するオルガノポ
リシロキサンおよびヒドロシリル化反応用触媒からな
る、付加反応硬化型の硬化性オルガノポリシロキサン組
成物は、室温もしくは加熱下で比較的速やかに硬化する
ため、金属表面の保護材料として種々検討されている。
【0003】しかし、一般に、付加反応硬化型の硬化性
オルガノポリシロキサン組成物は自己接着性に乏しいた
め、該組成物に自己接着性を付与するために種々の接着
付与剤を添加する必要がある。自己接着性を改良してな
る硬化性オルガノポリシロキサン組成物としては、アク
リロキシ基やメタクリロキシ基を有するオルガノアルコ
キシシランを配合してなる硬化性オルガノポリシロキサ
ン組成物(特公昭51−28309号公報参照)、エポ
キシ基含有アルコキシシランとアルケニル基含有シロキ
サンとの反応物を配合してなる硬化性オルガノポリシロ
キサン組成物(特公昭52−48146号公報および特
開平1−85224号公報参照)、さらに、アミノアル
キルアルコキシシランとエポキシアルキルアルコキシシ
ランとを反応させてなる接着促進剤(特開昭48−75
633号公報参照)および活性水素基含有アミン化合物
またはアミノアルキルアルコキシシラン、エポキシ基含
有有機化合物またはエポキシアルキルアルコキシシラン
およびアルコキシシラン(但し、アミン化合物もしくは
アミノアルキルアルコキシシランまたはエポキシ基含有
有機化合物もしくはエポキシアルキルアルコキシシラン
のいずれか一種はアルコキシシランである。)とを反応
させてなる接着促進剤(特開昭61−72077号公報
参照)等の接着促進剤を配合してなる硬化性オルガノポ
リシロキサン組成物(特開昭54−80358号公報参
照)が提案されている。
【0004】しかし、特公昭51−28309号、特公
昭52−48146号および特開平1−85224号に
提案された硬化性オルガノポリシロキサン組成物は、1
50℃程度の高温で硬化を行なう場合には、鉄やアルミ
ニュウム等の基材には良好な接着性を示すが、銅やニッ
ケルメッキ基材等の基材に接着性が不十分であり、害組
成物をこれらの基材表面に接着させた後、該被着体を酸
性水溶液により処理した場合には、容易に剥離してしま
うという問題があった。また、特開昭48−75633
号および特開昭61−72077号に提案された接着促
進剤を付加反応硬化型の硬化性オルガノポリシロキサン
組成物に配合した場合には、該組成物が熱硬化する際
に、発泡するという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、上記問題
について鋭意検討した結果、本発明に到達した。
【0006】すなわち、本発明の目的は、接着性に優
れ、かつ酸性条件下での該接着性の耐久性に優れる硬化
性オルガノポリシロキサン組成物を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段およびその作用】本発明
は、 (A)1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有する
オルガノポリシロキサン100重量部、 (B)1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素原
子を有するオルガノポリシロキサン{(B)成分の配合量
は、本組成物中の全アルケニル基1モルに対して、(B)
成分のケイ素原子結合水素原子が0.3〜5.0モルの
範囲となる量である。}、 (C)(a)一般式: RnNH(3-n) (式中、Rは一価炭化水素基であり、nは1または2で
ある。)で表されるアミン化合物と(b)脂肪族不飽和結
合を有するエポキシ化合物との反応生成物を主剤とする
接着促進剤
0.3〜10重量部および (D)触媒量のヒドロシリル化反応用触媒からなる硬化性
オルガノポリシロキサン組成物、および (A)1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有する
オルガノポリシロキサン100重量部、 (B)1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素原
子を有するオルガノポリシロキサン{(B)成分の配合量
は、本組成物中の全アルケニル基1モルに対して、(B)
成分のケイ素原子結合水素原子が0.3〜5.0モルの
範囲となる量である。}、 (C’)(a)一般式: RnNH(3-n) (式中、Rは一価炭化水素基であり、nは1または2で
ある。)で表されるアミン化合物と(b)脂肪族不飽和結
合を有するエポキシ化合物との反応生成物に(c)一分子
中に少なくとも2個のケイ素原子結合アルコキシ基を有
するケイ素化合物を縮合反応させてなる反応生成物を主
剤とする接着促進剤0.3〜10重量部および (D)触媒量のヒドロシリル化反応用触媒からなる硬化性
オルガノポリシロキサン組成物に関する。
【0008】本発明の硬化性オルガノポリシロキサン組
成物について詳細に説明する。
【0009】(A)成分のオルガノポリシロキサンは本組
成物の主材であり、1分子中に少なくとも2個のアルケ
ニル基を有するオルガノポリシロキサンである。(A)成
分中のアルケニル基として具体的には、ビニル基,アリ
ル基,ブテニル基,ペンテニル基,ヘキセニル基,デセ
ニル基が例示され、好ましくはビニル基である。(A)成
分中のアルケニル基の結合位置は特に限定されず、分子
鎖末端、分子鎖側鎖またはその両方である。また、(A)
成分中のアルケニル基以外のケイ素原子結合有機基とし
て具体的には、メチル基,エチル基,プロピル基,ブチ
ル基,ペンチル基,ヘキシル基等のアルキル基;シクロ
ヘキシル基,シクロヘプチル基等のシクロアルキル基;
フェニル基,トリル基,キシリル基等のアリール基;ベ
ンジル基,フェネチル基等のアラルキル基;3,3,3
−トリフロロプロピル基,クロロメチル基等のハロゲン
化アルキル基が例示され、経済性および接着性が優れる
ことから、(A)成分中のアルケニル基以外のケイ素原子
結合有機基の半数以上がメチル基であることが好まし
い。このような(A)成分の分子構造は特に限定されず、
例えば、直鎖状,一部分岐を有する直鎖状,分岐状,環
状,網状が挙げられ、好ましくは直鎖状である。また、
(A)成分の粘度は特に限定されず、得られる硬化性オル
ガノポリシロキサン組成物の取扱作業性が優れることか
ら、25℃における粘度の値が100〜1,000,0
00センチポイズの範囲であることが好ましい。
【0010】このような(A)成分のオルガノポリシロキ
サンとしては、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖
メチルビニルポリシロキサン,分子鎖両末端トリメチル
シロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロ
キサン共重合体,分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封
鎖メチルフェニルシロキサン・メチルビニルシロキサン
共重合体,分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖
ジメチルポリシロキサン,分子鎖両末端ジメチルビニル
シロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロ
キサン共重合体,分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ
基封鎖メチルフェニルポリシロキサン,分子鎖両末端ジ
メチルビニルシロキシ基封鎖メチルフェニルシロキサン
・メチルビニルシロキサン共重合体,(CH33SiO
1/2単位、(CH32(CH2=CH)SiO1/2単位お
よびSiO4/2単位からなるシリコーンレジン,(C
33SiO1/2単位、(CH32(CH2=CH)Si
1/ 2単位、CH3SiO3/2単位およびSiO4/2単位か
らなるシリコーンレジンが例示される。また、(A)成分
としては、上記例示のオルガノポリシロキサンの2種以
上を組み合わせて使用することができる。
【0011】(B)成分のオルガノポリシロキサンは本組
成物の架橋剤であり、1分子中に少なくとも2個のケイ
素原子結合水素原子を有するオルガノポリシロキサンで
ある。(B)成分中のケイ素原子結合水素原子の結合位置
は特に限定されず、分子鎖末端、分子鎖側鎖またはその
両方である。また、(B)成分中のケイ素原子結合有機基
として具体的には、メチル基,エチル基,プロピル基,
ブチル基,ペンチル基,ヘキシル基等のアルキル基;シ
クロヘキシル基,シクロヘプチル基等のシクロアルキル
基;フェニル基,トリル基,キシリル基等のアリール
基;ベンジル基,フェネチル基等のアラルキル基;3,
3,3−トリフロロプロピル基,クロロメチル基等のハ
ロゲン化アルキル基が例示され、経済性および接着性が
優れることから、(B)成分中のケイ素原子結合有機基の
半数以上がメチル基であることが好ましい。このような
(B)成分の分子構造は特に限定されず、例えば、直鎖
状,一部分岐を有する直鎖状,分岐状,環状,網状が挙
げられ、好ましくは直鎖状である。また、(B)成分の粘
度は特に限定されず、得られる硬化性オルガノポリシロ
キサン組成物の取扱作業性が優れることから、25℃に
おける粘度の値が5〜1,000,000センチポイズ
の範囲であることが好ましい。
【0012】このような(B)成分のオルガノポリシロキ
サンとしては、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖
メチルハイドロジェンポリシロキサン,分子鎖両末端ト
リメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハ
イドロジェンシロキサン共重合体,分子鎖両末端ジメチ
ルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサ
ン,分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封
鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン,分子鎖両末端
ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルシロキ
サン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体,環状
メチルハイドロジェンポリシロキサン,環状ジメチルシ
ロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体,
テトラキス(ジメチルハイドロジェンシロキシ)シラ
ン,(CH32HSiO1/2単位、(CH33SiO1/2
単位およびSiO4/2単位からなるシリコーンレジン,
(CH32HSiO1/2単位、(CH33SiO1/2
位、CH3SiO3/2単位およびSiO4/2単位からなる
シリコーンレジンが例示される。また、(B)成分として
は、上記例示のオルガノポリシロキサンの2種以上を組
み合わせて使用することができる。
【0013】本組成物において、(B)成分の配合量は、
本組成物中の全アルケニル基1モルに対して(B)成分中
のケイ素原子結合水素原子が0.3〜5.0モルの範囲
になる量であることが必要である。これは、(B)成分の
配合量が、本組成物中の全アルケニル基1モルに対して
(B)成分中のケイ素原子結合水素原子が0.3モル未満
となる量である場合には、得られた硬化性オルガノポリ
シロキサン組成物の硬化性が著しく低下するためであ
り、また、これが5.0モルをこえる量である場合に
は、得られたオルガノポリシロキサン硬化物の物理特性
が著しく低下するためである。
【0014】(C)成分の接着促進剤は本組成物に自己接
着性を付与するための成分であり、(a)一般式: RnNH(3-n) (式中、Rは一価炭化水素基であり、nは1または2で
ある。)で表されるアミン化合物と(b)脂肪族不飽和結
合を有するエポキシ化合物との反応生成物を主剤とする
ことを特徴とする。
【0015】(a)成分のアミン化合物は、一般式: RnNH(3-n) で表される。上式中、Rは一価炭化水素基であり、具体
的には、メチル基,エチル基,プロピル基,ブチル基,
ペンチル基,ヘキシル基等のアルキル基;ビニル基,ア
リル基,ブテニル基,ペンテニル基,ヘキセニル基等の
アルケニル基;フェニル基,トリル基,キシリル基,ナ
フチル基等のアリール基;ベンジル基,フェネチル基等
のアラルキル基が例示され、好ましくはアリル基または
フェニル基である。また、上式中、nは1または2であ
り、nが1のとき、上記アミン化合物は1級アミン化合
物であり、nが2のとき、上記アミン化合物は2級アミ
ン化合物である。
【0016】このようなアミン化合物として具体的は、
メチルアミン,エチルアミン,n−プロピルアミン,n
−ブチルアミン,t−ブチルアミン,ジメチルアミン,
ジエチルアミン,ジプロピルアミン,ジ(n−ブチル)
アミン,ジ(t−ブチル)アミン,アリルアミン,ブテ
ニルアミン,ジアリルアミン,メチルアニリン,アリル
アニリン,アニリンが例示され、好ましくは、アリルア
ミンおよびアニリンである。
【0017】(b)成分のエポキシ化合物は、分子中に脂
肪族不飽和結合を有するエポキシ化合物であり、このよ
うな(B)成分のエポキシ化合物として具体的には、アリ
ルグリシジルエーテル,ブテニルグリシジルエーテル,
ペンテニルグリシジルエーテル,4−ビニル−1,2−
エポキシシクロヘキサン,4−アリル−1,2−エポキ
シシクロヘキサン,4−ブテニル−1,2−エポキシシ
クロヘキサン,4−ペンテニル−1,2−エポキシシク
ロヘキサン,グリシジルメタクリレート,グリシジルア
クリレートが例示され、好ましくはアリルグリシジルエ
ーテルである。
【0018】(C)成分の接着促進剤は、(a)成分中の窒
素原子結合水素原子と(b)成分中のエポキシ基とを反応
させることにより調製することができる。上記反応は室
温で進行するが、かなりの発熱を伴い急激に反応が進行
するので危険であるため、(a)成分中に(b)成分を徐々に
滴下する方法、または(b)成分中に(a)成分を徐々に滴下
する方法により行うことが好ましい。また、上記反応に
おいて、(b)成分の配合量は、(a)成分中の窒素原子結合
水素原子1モルに対して(b)成分中のエポキシ基のモル
数がやや過剰となる量を添加して反応させることが好ま
しく、より好ましくは、(a)成分中の窒素原子結合水素
原子1モルに対して、(b)成分中エポキシ基が1.01
〜2モルとなる量である。これは、(C)成分中の窒素原
子結合水素原子を完全に消失させることにより、実質的
に本組成物の硬化性を向上させることができるからであ
る。また、上記反応の温度は特に限定されず、好ましく
は、フラスコ中で(b)成分を70℃以上に加熱しなが
ら、(a)成分を徐々に滴下する方法が推奨される。反応
終了後には、未反応の(b)成分を減圧蒸留することによ
り、(C)成分の接着促進剤を精製することができる。
【0019】(C)成分の接着促進剤において、(b)成分
としてアリルグリシジルエーテルを用いた場合には、得
られる接着促進剤は、一般式:
【化1】 (式中、Rは一価炭化水素基であり、nは1または2で
ある。)で表される反応生成物を主成分とするものであ
る。上式中、Rは一価炭化水素基であり、具体的には、
メチル基,エチル基,プロピル基,ブチル基,ペンチル
基,ヘキシル基等のアルキル基;ビニル基,アリル基,
ブテニル基,ペンテニル基,ヘキセニル基等のアルケニ
ル基;フェニル基,トリル基,キシリル基,ナフチル基
等のアリール基;ベンジル基,フェネチル基等のアラル
キル基が例示され、好ましくはアリル基またはフェニル
基である。また、上式中、nは1または2である。
【0020】さらに、本発明の硬化性オルガノポリシロ
キサン組成物において、各種基材に対して広範な接着性
を得るためには、(C’)成分の接着促進剤として、上記
(a)成分のアミン化合物と(b)成分の脂肪族不飽和結合を
有するエポキシ化合物との反応生成物にさらに、(c)成
分の一分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合アルコ
キシ基を有するケイ素化合物を縮合反応させて得られる
反応生成物を主剤とする接着促進剤を配合することが好
ましい。
【0021】(c)成分のケイ素化合物としては、一分子
中に少なくとも2個のケイ素原子結合アルコキシ基を有
するアルコキシシランおよび一分子中に少なくとも2個
のケイ素原子結合アルコキシ基を有するアルコキシシリ
ルアルキルアルコキシシシランが例示される。(c)成分
のアルコキシシランとして具体的には、テトラメトキシ
シラン,テトラエトキシシラン,メチルトリメトキシシ
ラン,エチルトリメトキシシラン,ビニルトリメトキシ
シラン,アリルトリメトキシシラン,フェニルトリメト
キシシラン,ジメチルジメトキシシラン,メチルビニル
ジメトキシシラン,メチルフェニルジメトキシシラン,
ジフェニルジメトキシシラン,3−グリシドキシプロピ
ルトリメトキシシラン,3−メタクリロキシプロピルト
リメトキシシランが例示され、好ましくはテトラメトキ
シシランである。また、(c)成分のアルコキシシリルア
ルキルアルコキシシランとして具体的には、ビス(トリ
メトキシシリル)エタン,ビス(トリメトキシシリル)
プロパン,ビス(トリメトキシシリル)ブタン,ビス
(トリメトキシシリル)ペンタン,ビス(トリメトキシ
シリル)ヘキサン,ビス(トリエトキシシリル)エタ
ン,ビス(トリエトキシシリル)プロパン,ビス(メチ
ルジメトキシシリル)エタン,ビス(メチルジメトキシ
シリル)プロパンが例示され、好ましくはビス(トリメ
トキシシリル)ヘキサンである。また、(c)成分として
は上記のアルコキシシランもしくはアルコキシシリルア
ルキルアルコキシシランの2種類以上を組み合わせて使
用することもできる。
【0022】(C’)成分の接着促進剤において、上記
(b)成分としてアリルグリシジルエーテルを用いた場合
には、得られる接着促進剤は、一般式:
【化2】 (式中、Rは一価炭化水素基であり、Xはアルコキシシ
リル基またはアルコキシシシリルアルキルシリル基であ
り、nは1または2である。)で表される。上式中、R
は一価炭化水素基であり、具体的には、メチル基,エチ
ル基,プロピル基,ブチル基,ペンチル基,ヘキシル基
等のアルキル基;ビニル基,アリル基,ブテニル基,ペ
ンテニル基,ヘキセニル基等のアルケニル基;フェニル
基,トリル基,キシリル基,ナフチル基等のアリール
基;ベンジル基,フェネチル基等のアラルキル基が例示
され、好ましくはアリル基またはフェニル基である。ま
た、上式中、Xはアルコキシシリル基またはアルコキシ
シリルアルキルシリル基であり、Xのアルコキシシリル
基は、一般式: −SiR2 a(OR1(3-a) (式中、R1はアルキル基であり、R2は一価炭化水素基
であり、aは0〜2の整数である。)で表すことができ
る。上式中、R1はアルキル基であり、具体的には、メ
チル基,エチル基,プロピル基,ブチル基,ペンチル
基,ヘキシル基が例示され、好ましくはメチル基であ
る、また上式中、R2は一価炭化水素基であり、具体的
には、前記同様の一価炭化水素基が例示される。また、
上式中、aは0〜2の整数である。このようなXのアル
コキシシリル基として具体的には、トリメトキシシリル
基,トリエトキシシリル基,メチルジメトキシシリル
基,ビニルジメトキシシリル基,フェニルジメトキシシ
リル基,ジメチルメトキシシリル基,メチルビニルメト
キシシリル基,メチルフェニルメトキシシリル基,ジフ
ェニルメトキシシル基,3−グリシドキシプロピルジメ
トキシシリル基,3−メタクリロキシプロピルジメトキ
シシリル基が例示される。また、Xのアルコキシシリル
アルキルシリル基は、一般式: −SiR2 b(OR1(2-b)−R3−SiR2 a(OR1
(3-a) (式中、R1はアルキル基であり、R2は一価炭化水素基
であり、R3はアルキレン基であり、aは0〜2の整数で
あり、bは0〜2の整数である。)で表すことができ
る。上式中、R1はアルキル基であり、具体的には、前
記同様のアルキル基が例示される。また、上式中、R2
は一価炭化水素基であり、具体的には、前記同様の一価
炭化水素基が例示される。また、上式中、R3はアルキ
レン基であり、具体的には、メチレン基,エチレン基,
メチルメチレン基,メチルエチレン基,プロピレン基,
ブチレン基,ペンチレン基,ヘキシレン基,ヘプチレン
基,オクチレン基が例示され、好ましくはヘキシレン基
である。また、上式中、aは0〜2の整数であり、bは0
〜2の整数である。このようなXのアルコキシシリルア
ルキルシリル基として具体的には、トリメトキシシリル
エチルジメトキシシリル基,トリメトキシシリルプロピ
ルジメトキシシリル基,トリメトキシシリルブチルジメ
トキシシリル基,トリメトキシシリルペンチルジメトキ
シシリル基,トリメトキシシリルヘキシルジメトキシシ
リル基,トリエトキシシリルエチルジエトキシシリル
基,トリエトキシシリルプロピルジエトキシシリル基,
メチルジメトキシシリルエチルジメトキシシリル基,メ
チルジメトキシシリルプロピルジメトキシシリル基,メ
チルジメトキシシリルブチルジメトキシシリル基,メチ
ルジメトキシシリルペンチルジメトキシシリル基,メチ
ルジメトキシシリルヘキシルジメトキシシリル基,ジメ
チルメトキシシリルエチルジメトキシシリル基,ジメチ
ルメトキシシリルプロピルジメトキシシリル基,ジメチ
ルメトキシシリルブチルジメトキシシリル基,ジメチル
メトキシシリルペンチルジメトキシシリル基,ジメチル
メトキシシリルヘキシルジメトキシシリル基が例示され
る。また、上式中、nは1または2である。
【0023】上記の反応は、前記(C)成分の主成分であ
る反応生成物中の水酸基と(c)成分中のケイ素原子結合
アルコキシ基との脱アルコール縮合反応であり、アルコ
ール交換触媒によってこの反応を促進することができ
る。また、副生成するアルコールを加熱および/または
減圧除去することにより、目的の反応生成物を得ること
ができる。上記の反応は、例えば、下式で表すことがで
きる。
【化3】 (式中、Rは一価炭化水素基であり、R1はアルキル基
であり、Xはアルコキシシリル基またはアルコキシシリ
ルアルキルシリル基であり、nは1または2である。)
【0024】上記アルコール交換触媒は、アルコール交
換を促進する化合物であれば特に限定されず、具体的に
は、水酸化ナトリウム,水酸化カリウム,水酸化セシウ
ム,ポタジウムメチラート等の塩基性触媒;テトラブト
キシチタン等のチタン系触媒が例示され、また、上記接
着付与剤中の窒素原子上の塩基性が強い場合には、これ
自体がアルコール交換触媒として作用するため、他にア
ルコール交換触媒を添加しなくてもよい。上記反応は室
温でも進行するがきわめて遅いため、この系を50〜2
00℃の範囲で加熱して反応させることが好ましく、さ
らに副生成するアルコールを常圧または減圧下で除去す
ることが好ましい。
【0025】本組成物において、(C)成分または(C’)
成分の配合量は、(A)成分100重量部に対して0.3
〜10重量部の範囲である。これは、(C)成分または
(C’)成分の配合量が(A)成分100重量部に対して
0.3重量部未満であると、得られた硬化性オルガノポ
リシロキサン組成物の自己接着性が著しく低下するため
であり、またこれらが10重量部をこえると、得られた
オルガノポリシロキサン硬化物の物理特性が著しく低下
するためである。
【0026】(D)成分のヒドロシリル化反応用触媒は、
本組成物の硬化を促進するための触媒である。(D)成分
のヒドロシリル化反応用触媒としては、白金黒,白金担
持シリカ微粉末,白金担持カーボン粉末,塩化白金酸,
塩化白金酸のアルコール溶液,白金のオレフィン錯体,
白金のアルケニルシロキサン錯体,白金のβジケトン錯
体,白金のホスフィン錯体等の白金系触媒;塩化ロジウ
ム,塩化ロジウムとジ(n−ブチル)イオウとの錯体等
のロジウム系触媒,パラジウム触媒が例示される。本発
明において、(C)成分中の窒素原子に結合する一価炭化
水素基がアルキル基またはアリール基である場合には、
(D)成分として白金系触媒を使用することが好ましく、
また、(C)成分中の窒素原子に結合する一価炭化水素基
がアルケニル基である場合には、(D)成分としてロジウ
ム系触媒を使用することが好ましい。本組成物におい
て、(D)成分の配合量は触媒量であり、具体的には、本
組成物中の触媒金属が0.1〜500ppmの範囲となる
量配合することが好ましい。
【0027】本発明の硬化性オルガノポリシロキサン組
成物は、上記(A)成分〜(D)成分を均一に混合すること
により調製することができる。本発明の硬化性オルガノ
ポリシロキサン組成物には、その他任意の成分として、
例えば、乾式シリカ,湿式シリカ,結晶性シリカ,珪藻
土,シリカバルーン,炭酸カルシウム,カーボンブラッ
ク,二酸化チタン,酸化アルミニウム,酸化亜鉛等の無
機質充填剤;着色料,耐熱添加剤,酸化防止剤,難燃剤
を配合することができる。また、本発明の硬化性オルガ
ノポリシロキサン組成物の硬化速度を調節する目的で、
アセチレン系化合物,アミン系化合物,メルカプタン系
化合物,燐化合物等を配合することができる。さらに、
本発明の硬化性オルガノポリシロキサン組成物の自己接
着性をさらに向上するために、3−グリシドキシプロピ
ルトリメトキシシラン,3−メタクリロキシプロピルト
リメトキシシラン,ビニルトリメトキシシラン,アリル
トリメトキシシラン,テトラメトキシシラン,1,5−
ビス(トリメトキシシリル)ヘキサン,1,2−ジメチ
ル−1,1,2,2−テトラメトキシジシラン,メチル
ビニルシクロシロキサンと3−グリシドキシプロピルト
リメトキシシランの反応混合物を配合することができ
る。また、得られたオルガノポリシロキサン硬化物の物
理特性を改良する目的で非反応性シリコーンオイルを配
合することができる。
【0028】本発明の硬化性オルガノポリシロキサン組
成物は、上記各成分を均一に配合することにより調製す
ることができる。本発明の硬化性オルガノポリシロキサ
ン組成物を調製するための装置は特に限定されず、例え
ば、プラネタリーミキサー,ニーダーミキサー,スクリ
ューミキサー,インペラーミキサー,スタティックミキ
サ−,2本ロールミル,3本ロールミル,2軸押し出し
機が挙げられる。
【0029】本発明の硬化性オルガノポリシロキサン組
成物は、室温もしくは加熱することにより硬化すること
ができるが、良好な自己接着性を得るためには、この硬
化性オルガノポリシロキサンを被着体上で70〜200
℃の範囲に加熱して硬化させることが好ましい。
【0030】以上説明したように本発明の硬化性オルガ
ノポリシロキサン組成物は金属表面に対する自己接着
性、特に電気・電子分野で多用される銅表面に対する接
着性に優れており、銅配線の部分メッキ時のマスキング
剤や、ソルダーレジストとして利用可能である。また、
本発明の硬化性オルガノポリシロキサン組成物は、硬化
直後に優れた接着性を有し、さらに酸性条件下での接着
性の耐久性が優れるので、各種のマスキング材、シーリ
ング材、ポッティング材、コーティング材として使用す
ることができる。
【0031】
【実施例】本発明の硬化性オルガノポリシロキサン組成
物を実施例により詳細に説明する。なお、接着性の評価
は、硬化性オルガノポリシロキサン組成物を、被着体上
で加熱してシリコーンゴムに硬化させた直後あるいは酸
性条件下で接着性の耐久性試験を行った後、このシリコ
ーンゴムをスパチュラにより引き剥した時の状態を観察
し、シリコーンゴムが被着体に良好に接着している場合
を○、部分的に剥離している場合を△、完全に剥離して
いる場合を×で示した。
【0032】[参考例1]攪拌装置、温度計、還流冷却
管および滴下ロート付きの500ミリリットル−4つ口
フラスコに、285gのアリルグリシジルエーテルを投
入した。その後、この系が150℃をこえないように調
節しながら、57gのアリルアミンを滴下ロートより滴
下した。アリルアミンを滴下後、この系を150℃で2
時間反応させた。その後、未反応のアリルグリシジルエ
ーテルをストリッピングにより除去して、やや褐色の液
状生成物を得た。この液状生成物を、1H−核磁気共鳴
スペクトル分析(以下、NMR)、赤外線分光分析(以
下、IR)およびガスクロマトグラフィー−重量分析
(以下、GC−MASS)により分析した結果、次の化
合物を主成分とする接着促進剤(A)であることが確認
された。
【0033】
【化4】
【0034】[参考例2]攪拌装置、温度計、還流冷却
管および滴下ロート付きの500ミリリットル−4つ口
フラスコに、201gのアリルグリシジルエーテルを投
入した。その後、この系を140℃まで加熱してから、
このこの系が160℃をこえないように調節しながら、
65.9gアニリンを滴下ロートより滴下した。アニリ
ンを滴下後、この系を150℃で2時間反応させた。そ
の後、未反応のアリルグリシジルエーテルをストリッピ
ングにより除去して、やや褐色の液状生成物を得た。こ
の液状生成物を、更に薄膜蒸留装置により、150℃、
0.2torrの条件下で蒸留して、やや黄色の液体生成物
を得た。この液状生成物を、NMR、IRおよびGC−
MASSにより分析したところ、次の化合物を主成分と
する接着促進剤(B)であることが確認された。
【0035】
【化5】
【0036】[参考例3]攪拌装置、温度計および蒸留
装置付きの500ミリリットル−4つ口フラスコに、実
施例1で調製した化合物100g、テトラメトキシシラ
ン213.3gを投入した。次いで、この系に、0.0
4gの水酸化カリウムを投入し、加熱攪拌した。この
時、副生成するメタノールを除去するため、蒸留塔には
20cmのビグリウを用いた。メタノールの副生成が終了
した後、この系を室温まで冷却した後、この系に1.1
gのプロピオン酸を投入し、水酸化ナトリウムを中和し
た。未反応のプロピオン酸およびテトラメトキシシラン
をストリッピングにより除去し、液状生成物を得た。こ
の液状生成物を、IRにより分析したところ、水酸基に
由来するピークが消滅していることが確認され、さらに
NMRおよびGC−MASSにより分析したところ、次
の化合物を主成分とする接着促進剤(C)であることが
確認された。
【0037】
【化6】
【0038】[参考例4]攪拌装置、温度計および蒸留
装置付きの500ミリリットル−4つ口フラスコに、実
施例2で調製した化合物51.1g、ビストリメトキシ
シリルヘキサン100gおよびテトラブトキシチタン
1.5gを投入し、アスピレーターによる減圧下、15
0℃に加熱した。副生成するメタノールをドライアイス
−アセトントラップにより回収したところ、副生成した
メタノールの量は11gであった。メタノールの副生成
が終了した後、この系を冷却して、液状生成物を得た。
この液状生成物をIRにより分析したところ、水酸基に
由来するピークが消滅していることが確認され、さらに
NMRおよびGC−MASSにより、次の化合物を主成
分とする接着促進剤(D)であることが確認された。
【0039】
【化7】
【0040】[参考例5]攪拌装置および温度計付きの
1リットル−4つ口フラスコに、3−グリシドキシプロ
ピルトリメトキシシラン495.6gおよび3−アミノ
プロピルトリエトキシシラン221gを投入した。この
系を100℃で3時間加熱攪拌して、粘稠な接着促進剤
(E)を得た。この接着促進剤をIRにより分析したと
ころ、N−H結合に由来するピークが消失していること
が確認された。
【0041】[実施例1]平均重合度が300であり、
分子鎖両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖された
ジメチルポリシロキサン(ビニル基含有量=0.24重
量%)100重量部、平均重合度が40であり、分子鎖
両末端がトリメチルシロキシ基で封鎖されたメチルハイ
ドロジェンポリシロキサン(ケイ素原子結合水素原子含
有量=1.5重量%;本組成物中の全アルケニル基1モ
ルに対して、ケイ素原子結合水素原子が1.5モルとな
る量である。)、ヘキサメチルジシラザンにより表面処
理してなる比表面積200mm2/gのヒュームドシリカ
11重量部、接着促進剤(A)2.2重量部、塩化ロジウ
ムとビス(n−ブチル)イオウとの錯体(本組成物中、
ロジウム金属の含有量が10ppmとなる量である。)お
よびフェニルブチノール0.02重量部を均一に配合し
て、本発明の硬化性オルガノポリシロキサン組成物を調
製した。
【0042】この硬化性オルガノポリシロキサン組成物
を、表1に記載した被着体上に塗布した後、これを15
0℃で1時間加熱して、シリコーンゴムに硬化させた。
被着体上のシリコーンゴムをスパチュラにより引き剥
し、その接着状態を観察した。この結果を表1に記載し
た。
【0043】[実施例2]平均重合度が300であり、
分子鎖両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖された
ジメチルポリシロキサン(ビニル基含有量=0.24重
量%)100重量部、平均重合度が40であり、分子鎖
両末端がトリメチルシロキシ基で封鎖されたメチルハイ
ドロジェンポリシロキサン(ケイ素原子結合水素原子含
有量=1.5重量%;本組成物中の全アルケニル基1モ
ルに対して、ケイ素原子結合水素原子が1.5モルとな
る量である。)、ヘキサメチルジシラザンにより表面処
理してなる比表面積200mm2/gのヒュームドシリカ
11重量部、接着促進剤(B)2.2重量部、塩化白金酸
とビニルシロキサンとの錯体(本組成物中、白金金属の
含有量が10ppmとなる量である。)およびフェニルブ
チノール 0.02重量部を均一に配合して、本発明の
硬化性オルガノポリシロキサン組成物を調製した。
【0044】この硬化性オルガノポリシロキサン組成物
を、表1に記載した被着体上に塗布した後、これを15
0℃で1時間加熱して、シリコーンゴムに硬化させた。
被着体上のシリコーンゴムをスパチュラにより引き剥
し、その接着状態を観察した。この結果を表1に記載し
た。
【0045】[実施例3]実施例1において、接着促進
剤(A)の代わりに、接着促進剤(C)を用いた以外は実施
例1と同様にして硬化性オルガノポリシロキサン組成を
調製した。この硬化性オルガノポリシロキサン組成物
を、実施例1と同様にして接着性を評価した。この結果
を表1に記載した。
【0046】[実施例4]実施例2において、接着促進
剤(B)の代わりに、接着促進剤(D)を用いた以外は実施
例2と同様にして硬化性オルガノポリシロキサン組成を
調製した。この硬化性オルガノポリシロキサン組成物
を、実施例2と同様にして接着性を評価した。この結果
を表1に記載した。
【0047】[比較例1]実施例2において、接着促進
剤(B)の代わりに、接着促進剤(E)を用いた以外は実施
例2と同様にして硬化性オルガノポリシロキサン組成を
調製した。この硬化性オルガノポリシロキサン組成物
を、実施例2と同様にして接着性を評価した。この結果
を表1に記載した。
【0048】[比較例2]実施例2において、接着促進
剤(B)を用いない以外は実施例2と同様にして硬化性オ
ルガノポリシロキサン組成を調製した。この硬化性オル
ガノポリシロキサン組成物を、実施例2と同様にして接
着性を評価した。この結果を表1に記載した。
【0049】
【表1】
【0050】[実施例5]平均重合度が300であり、
分子鎖両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖された
ジメチルポリシロキサン(ビニル基含有量=0.24重
量%)80重量部、式:(CH33SiO1/2で示され
るシロキサン単位と式:(CH2=CH)(CH32
iO1/2で示されるシロキサン単位と式:SiO4/2で示
されるシロキサン単位からなるシリコーンレジン(ビニ
ル基含有量=約2重量%)20重量部、平均重合度が4
0であり、分子鎖両末端がトリメチルシロキシ基で封鎖
されたメチルハイドロジェンポリシロキサン(ケイ素原
子結合水素原子含有量=1.5重量%;本組成物中の全
アルケニル基1モルに対して、ケイ素原子結合水素原子
が1.5モルとなる量である。)、ヘキサメチルジシラ
ザンにより表面処理してなる比表面積200mm2/gの
ヒュームドシリカ14.3重量部、接着促進剤(A)2.
3重量部、塩化ロジウムとビス(n−ブチル)イオウと
の錯体(本組成物中、ロジウム金属が10ppmとなる量
である。)およびフェニルブチノール0.02重量部を
均一に配合して、本発明の硬化性オルガノポリシロキサ
ン組成物を調製した。
【0051】この硬化性オルガノポリシロキサン組成物
を、銅板上に50μmの厚さに塗布した後、これを15
0℃で1時間加熱して、シリコーンゴムに硬化させた。
銅板上のシリコーンゴムをスパチュラにより引き剥し、
その接着状態を観察した。さらに、これら銅板上に接着
したシリコーンゴムを50℃の10%塩酸水溶液に10
分間浸せきした後、その接着性を観察した。この結果を
表2に記載した。
【0052】[実施例6]平均重合度が300であり、
分子鎖両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖された
ジメチルポリシロキサン(ビニル基含有量=0.24重
量%)80重量部、式:(CH33SiO1/2で示され
るシロキサン単位と式:(CH2=CH)(CH32
iO1/2で示されるシロキサン単位と式:SiO4/2で示
されるシロキサン単位からなるシリコーンレジン(ビニ
ル基含有量=約2重量%)20重量部、平均重合度が4
0であり、分子鎖両末端がトリメチルシロキシ基で封鎖
されたメチルハイドロジェンポリシロキサン(ケイ素原
子結合水素原子含有量=1.5重量%;本組成物中の全
アルケニル基1モルに対して、ケイ素原子結合水素原子
が1.5モルとなる量である。)、ヘキサメチルジシラ
ザンにより表面処理してなる比表面積200mm2/gの
ヒュームドシリカ14.3重量部、接着促進剤(B)2.
3重量部、塩化白金酸とビニルシロキサンとの錯体(本
組成物中、白金金属が10ppmとなる量である。)およ
びフェニルブチノール0.02重量部を均一に配合し
て、本発明の硬化性オルガノポリシロキサン組成物を調
製した。
【0053】この硬化性オルガノポリシロキサン組成物
を、銅板上に50μmの厚さに塗布した後、これを15
0℃で1時間加熱して、シリコーンゴムに硬化させた。
銅板上のシリコーンゴムをスパチュラにより引き剥し、
その接着状態を観察した。さらに、これら銅板上に接着
したシリコーンゴムを50℃の10%塩酸水溶液に10
分間浸せきした後、その接着性を観察した。この結果を
表2に記載した。
【0054】[実施例7]実施例5において、接着促進
剤(A)の代わりに、接着促進剤(C)を用いた以外は実施
例5と同様にして硬化性オルガノポリシロキサン組成を
調製した。この硬化性オルガノポリシロキサン組成物
を、実施例5と同様にして接着性を評価した。この結果
を表2に記載した。
【0055】[実施例8]実施例6において、接着促進
剤(B)の代わりに、接着促進剤(D)を用いた以外は実施
例6と同様にして硬化性オルガノポリシロキサン組成を
調製した。この硬化性オルガノポリシロキサン組成物
を、実施例6と同様にして接着性を評価した。この結果
を表2に記載した。
【0056】[比較例3]実施例6において、接着促進
剤(B)を用いない以外は実施例6と同様にして硬化性オ
ルガノポリシロキサン組成を調製した。この硬化性オル
ガノポリシロキサン組成物を、実施例6と同様にして接
着性を評価した。この結果を表2に記載した。
【0057】[比較例4]実施例6において、接着促進
剤(B)の代わりに、テトラメトキシシランを用いた以外
は実施例6と同様にして硬化性オルガノポリシロキサン
組成を調製した。この硬化性オルガノポリシロキサン組
成物を、実施例6と同様にして接着性を評価した。この
結果を表2に記載した。
【0058】[比較例5]実施例6において、接着促進
剤(B)の代わりに、ビストリメトキシシリルヘキサンを
用いた以外は実施例6と同様にして硬化性オルガノポリ
シロキサン組成を調製した。この硬化性オルガノポリシ
ロキサン組成物を、実施例6と同様にして接着性を評価
した。この結果を表2に記載した。
【0059】
【表2】
【0060】
【発明の効果】本発明の硬化性オルガノポリシロキサン
組成物は、各種基材に対する接着性が優れ、かつ酸性条
件下での該接着性の耐久性に優れるという特徴を有す
る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)1分子中に少なくとも2個のアルケ
    ニル基を有するオルガノポリシロキサン
    100重量部、 (B)1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素原
    子を有するオルガノポリシロキサン{(B)成分の配合量
    は、本組成物中の全アルケニル基1モルに対して、(B)
    成分のケイ素原子結合水素原子が0.3〜5.0モルの
    範囲となる量である。}、 (C)(a)一般式: RnNH(3-n) (式中、Rは一価炭化水素基であり、nは1または2で
    ある。)で表されるアミン化合物と(b)脂肪族不飽和結
    合を有するエポキシ化合物との反応生成物を主剤とする
    接着促進剤
    0.3〜10重量部および (D)触媒量のヒドロシリル化反応用触媒からなる硬化性
    オルガノポリシロキサン組成物。
  2. 【請求項2】 (A)1分子中に少なくとも2個のアルケ
    ニル基を有するオルガノポリシロキサン
    100重量部、 (B)1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素原
    子を有するオルガノポリシロキサン{(B)成分の配合量
    は、本組成物中の全アルケニル基1モルに対して、(B)
    成分のケイ素原子結合水素原子が0.3〜5.0モルの
    範囲となる量である。}、 (C’)(a)一般式: RnNH(3-n) (式中、Rは一価炭化水素基であり、nは1または2で
    ある。)で表されるアミン化合物と(b)脂肪族不飽和結
    合を有するエポキシ化合物との反応生成物に(c)一分子
    中に少なくとも2個のケイ素原子結合アルコキシ基を有
    するケイ素化合物を縮合反応させてなる反応生成物を主
    剤とする接着促進剤0.3〜10重量部および (D)触媒量のヒドロシリル化反応用触媒からなる硬化性
    オルガノポリシロキサン組成物。
JP31126493A 1993-11-17 1993-11-17 硬化性オルガノポリシロキサン組成物 Pending JPH07138482A (ja)

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DE1994622691 DE69422691T2 (de) 1993-11-17 1994-11-15 Härtbare Organopolysiloxanzusammensetzung, die ein Adhäsionspromotor enthält
ES94118060T ES2144029T3 (es) 1993-11-17 1994-11-15 Composicion de organo-polisiloxano curable con contenido de un nuevo promotor de adhesion.
US08/434,631 US5527932A (en) 1993-11-17 1995-05-04 Curable organopolysiloxane composition containing novel adhesion promoter

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000103967A (ja) * 1998-07-01 2000-04-11 Dow Corning Corp ポリマ―組成物

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JP2000103967A (ja) * 1998-07-01 2000-04-11 Dow Corning Corp ポリマ―組成物

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