JPH0713836U - ゴミの空気輸送装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 空気輸送管内でゴミを空気吸引して輸送する
装置において、ゴミ袋のままゴミを投入しても輸送管に
詰まりが生じないようにする。 【構成】 ゴミの投入口と空気輸送管１の接続部に、輸
送管１の内周面から突出する複数の破袋刃１２を取付
け、その各破袋刃１２の切刃１３を空気吸引方向に沿う
ように配置する。ゴミ袋が空気輸送管１の内部を移動す
ると、破袋刃１２に接触して破袋され、内部のゴミがバ
ラバラに分解して輸送される。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、ゴミを空気輸送により収集して貯留するための装置に関するもの である。

【０００２】

【従来の技術】

都市再開発や大型ビルの建設等においては、大量のゴミを安定して効率よく収 集するために、空気輸送によりゴミを収集して貯留する輸送装置が採用され始め ている。

【０００３】 このゴミの空気輸送装置は、図１に示すように、地中埋設や共同溝内、建物の 床下等に設けられる空気輸送管１に複数のゴミ投入口２を設け、その空気輸送管 １に、ゴミ分離機３や、除塵機４、脱臭器５、送風機６を連結して構成され、投 入口２から空気輸送管１内部に投入したゴミを、送風機６による空気吸引によっ て輸送し、ゴミ分離機３で空気と分離した後、その分離したゴミをゴミ貯留設備 ７で貯留するようになっている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、従来のゴミ空気輸送装置においては、空気輸送管１の内部にその輸 送管の内径よりも大きなゴミ袋が投入されると、空気輸送管１が閉塞する可能性 があり、このため、投入口２から投入できるゴミの最大寸法を空気輸送管の内径 に対して詰りが生じない大きさに制限し、大きな袋ゴミはゴミ袋より出すか、又 は小さなゴミ袋を利用して投入する方法がとられている。

【０００５】 しかし、上記の処理法では、ゴミを排出する利用者が投入するゴミの形状等に 制約を受け、ゴミ袋からゴミを取出して行なう投入作業にも手間がかかるため、 ゴミ処理の利便性が悪い問題がある。

【０００６】 そこで、この考案は、上記の問題を解決し、ゴミをゴミ袋に入れた状態で投入 することができ、投入できるゴミの形状等に制限を受けないゴミの空気輸送装置 を提供することを目的としている。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

上記の課題を解決するため、この考案は、ゴミの投入口からゴミ分離機に至る 空気輸送管の内側に、切刃を有する破袋刃を突出させ、その破袋刃の刃先を送風 機の空気吸引方向にほぼ沿うように配置したのである。

【０００８】

【作用】

上記の構造においては、空気輸送管内に投入したゴミ袋が送風機の空気吸引に よって輸送され、輸送管内部に突出した破袋刃の切刃に接触すると、ゴミ袋が破 袋される。これにより、ゴミ袋内部のゴミが袋から放出してバラバラになり、空 気輸送管の閉塞が生じない。

【０００９】

【実施例】

以下、添付図２乃至図５に基づいてこの考案の実施例を説明する。なお、空気 輸送装置の基本的な構造は、先に説明した従来のものと同じであり、同一の部品 には同一の符号を付して説明を省略する。

【００１０】 空気輸送管１に建物毎に設けられるゴミの投入口２は、図４及び図５に示すよ うに、空気輸送管１の上又は建物の各階に設置するゴミ一時貯留部８の上端部に 設けられ、開口部が蓋板９によって開閉されるようになっている。

【００１１】 上記ゴミ一時貯留部８の下端には、スライド式の排出弁１０が設けられ、この 排出弁１０が閉じた状態で投入口２からゴミを投入すると、ゴミ一時貯留部８の 内部にゴミが貯留される。この貯留したゴミは、ゴミ一時貯留部８に設けた検出 器１１のレベルまで達すると、排出弁１０が開放し、貯留したゴミを空気輸送管 １へ落下させるように設定されている。

【００１２】 各ゴミ一時貯留部８と空気輸送管１の接続部において、図２及び図３に示すよ うに空気吸引側となる空気輸送管１の内周面には、内方に突出する複数の破袋刃 １２が固定されている。

【００１３】 この各破袋刃１２は、空気輸送管１の中心に対して放射状に配置され、その突 出側の端縁に鋭利な切刃１３が形成されている。この切刃１３は、送風機６の空 気吸引方向にほぼ沿うように取付けられている。

【００１４】 実施例の輸送装置は上記のような構造であり、投入口２からゴミの入ったゴミ 袋Ａが空気輸送管１内部に投入されると、送風機６の空気吸引作用によりゴミ袋 Ａは他のゴミと共に輸送される。この輸送中、ゴミ袋Ａの表面が破袋刃１２に接 触し、その切刃１３に沿って移動することにより、袋表面が複数箇所で破袋され る。これにより、ゴミ袋Ａ内部のゴミが放出されてバラバラの状態になり、空気 輸送管１が詰りを起さない大きさに分解されるため、空気輸送管１の閉塞が生じ ず、安定したゴミ輸送を行なうことができる。

【００１５】 図６及び図７は他の実施例を示している。 この例では、空気輸送管１の周囲に放射状に回転式の複数の破袋刃２１を配置 し、その各破袋刃２１の周面の一部を空気輸送管１の内部に突出させている。ま た、各破袋刃２１の周縁に鋭利な切刃２２を設けている。

【００１６】 さらに、各破袋刃２１に連結する回転軸２３をユニバーサルジョイント２４を 介して接続し、その１つの回転軸２３ａに駆動モータ２５を連結し、各破袋刃２ １が連動して同じ方向に回転するように構成している。

【００１７】 この実施例では、各破袋刃２１を回転させた状態で空気輸送管１をゴミ袋が輸 送されると、ゴミ袋Ａの表面が各破袋刃２１と接触して切り裂かれ、放出された ゴミがバラバラの状態となって輸送される。

【００１８】

【効果】

以上のように、この考案は、空気輸送管の内部で空気吸引作用によりゴミ袋を 破袋刃に接触させて破袋するので、ゴミ袋内部のゴミを自動的にバラバラの状態 に分解して輸送することができ、空気輸送管の閉塞を回避することができる。ま た、ゴミをゴミ袋に収納した状態で投入でき、投入時のゴミの形状等に制限を受 けないので、ゴミ処理の利便性を大きく向上できる利点がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】ゴミ空気輸送装置の概略構造を示す図

【図２】実施例の破袋刃装着部を示す断面図

【図３】図２のIII −III 線の断面図

【図４】ゴミ一時貯留部を示す断面図

【図５】図４のＶ−Ｖ線の断面図

【図６】他の実施例を示す断面図

【図７】図６のVII −VII 線の断面図

【符号の説明】

１ 空気輸送管 ２ 投入口 ３ ゴミ分離機 ６ 送風機 ８ ゴミ一時貯留部 １０ 排出弁 １２ 破袋刃 １３ 切刃 ２１ 破袋刃 ２２ 切刃 ２５ 駆動モータ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数のゴミ投入口を備える空気輸送管
   に、ゴミ分離機と送風機を連結し、上記投入口から空気
   輸送管内に投入したゴミを送風機による空気吸引により
   輸送し、ゴミ分離機で空気とゴミを分離するゴミの空気
   輸送装置において、上記投入口からゴミ分離機の間の空
   気輸送管の内側に、切刃を有する破袋刃を突出させ、そ
   の破袋刃の刃先を上記送風機の空気吸引方向にほぼ沿う
   ように配置したことを特徴とするゴミの空気輸送装置。