JPH07138145A - 皮膚柔軟化剤 - Google Patents

皮膚柔軟化剤

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JPH07138145A
JPH07138145A JP30738393A JP30738393A JPH07138145A JP H07138145 A JPH07138145 A JP H07138145A JP 30738393 A JP30738393 A JP 30738393A JP 30738393 A JP30738393 A JP 30738393A JP H07138145 A JPH07138145 A JP H07138145A
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JP
Japan
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oleic acid
skin
saturated
oleate
hydrocarbon group
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JP30738393A
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English (en)
Inventor
Kazuhito Maeda
一仁 前田
Koichi Saito
晃一 齋藤
Yoko Kishimoto
洋子 岸本
Eiji Tanemura
栄二 種村
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NOF Corp
Original Assignee
Nippon Oil and Fats Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 速効性と持続性のあるすぐれた柔軟化の効果
と、好ましい使用感を両立し、角質層の脆化によるしわ
の発生や増加を防止して、皮膚を若々しく保つのに有用
な機能性の高い皮膚の柔軟化剤を提供する。 【構成】 皮膚柔軟化剤の必須成分として、(1)分子
内にエ―テル結合やフツ素を含むことがある水酸基数が
1〜12個の一価または多価アルコ―ルとシス−Δ9−
オクタデセン酸の純度が85重量%以上であるオレイン
酸とのエステル化合物からなる、分子量が4,000以
下で分子内に未反応の水酸基が2個まで残存することの
あるオレイン酸誘導体と、(2)保湿剤とを、(2)成
分/(1)成分の重量比が0.0001〜0.5となる
割合で含有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、すぐれた皮膚の柔軟化
の効果と、好ましい使用感とを両立し、角質層の脆化に
よるしわの発生や増加を防止して、皮膚を若々しく保つ
のに有用な皮膚柔軟化剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】しわは、体の動きによつて皮膚にできる
折り目や溝が、長い間にわたつて繰り返されることによ
り生じる。とくに、加齢により柔軟性を失つた皮膚で
は、そのような折り目や溝を容易に修復することができ
ず、しわとなることが多い。また、皮膚の角質層の水分
保持能が低下して乾燥すると、角質層が脆くなつてしわ
が増加しやすいといわれている。そこで、角質層の脆化
によるしわの発生や増加を予防して、皮膚を若々しく保
つために、皮膚の柔軟化の効果のある物質や、保湿性を
持つ物質が、使用されている。
【0003】従来、化粧品に用いる液体の油性基剤に
は、流動パラフイン、スクワラン、ラノリン、ワセリ
ン、合成エステルなどがある。これらの油性基剤は、塗
布された際に皮膚を閉塞し、水分の蒸散を防いで角質層
の水分含量を増大させ、その結果として皮膚の潤いを保
ち、また皮膚の柔軟性を向上させるとされている。油性
基剤の中の合成エステルの一種として、エチルオレ―
ト、グリセロ―ルオレ―ト、ポリグリセロ―ルオレ―
ト、オレイルオレ―ト、ソルビタンオレ―ト、ポリオキ
シエチレンソルビタンオレ―トなどに代表されるオレイ
ン酸の誘導体は、化粧品原料基準、化粧品原料基準外成
分規格などに収載され、古くから化粧品の成分として使
用しうることが知られている。
【0004】しかしながら、工業的スケ―ルで生産され
るオレイン酸は、その純度がせいぜい70〜80重量
%、実質的なオレイン酸であるシス−Δ9−オクタデセ
ン酸の純度は50〜60重量%であり、また、酸化生成
物や原料および製法由来の不純物がかなり多く含まれて
いる。このため、その誘導体である上述のエステル製品
においても、臭気、着色、酸化安定性が乏しい、皮膚刺
激性が強い、べたつきなどの皮膚の使用感が悪いなどの
問題があり、実際には、化粧品分野での使用が非常に限
定されているのが実状である。
【0005】これに対して、特開平5−85928号公
報においては、シス−Δ9−オクタデセン酸の純度が8
5重量%以上に高純度化されたオレイン酸を使用すれ
ば、上記の如き問題が回避されて、化粧品原料として非
常に好適なオレイン酸誘導体が得られることが、教示さ
れている。
【0006】一方、皮膚の柔軟性が角質層の水分と関連
があることから、最近では、下記の(a)〜(e)の如
き様々な保湿剤が提案され、使用されている。これらの
物質は、主に生体成分由来の機能性の高い保湿剤であ
る。また、これら以外の物質として、グリセリン、1,
3−ブチレングリコ―ル、ポリエチレングリコ―ル類な
ども、以前から、保湿剤として使用されることが知られ
ている。
【0007】(a)ヒアルロン酸:「皮膚」第27巻第
276頁(1984年) (b)コラ―ゲン:「フレグランスジヤ―ナル」<臨時
増刊>第9巻第66頁(1988年) (c)スフインゴ脂質:「日本皮膚科学会誌」第96巻
第617頁(1986年)、「国際化粧品技術者会連盟
(IFSCC)横浜大会(1992年)講演論文集」A
101 (d)キトサン:「フレグランスジヤ―ナル」<臨時増
刊>第9巻第118頁(1988年) (e)アミノ酸やピロリドンカルボン酸などのNMF (Natural Moisturizing Factor):「フレグランスジヤ
―ナル」第22巻第6頁(1977年)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来、化粧品に用いら
れてきた油性基剤は、塗布された際に皮膚を閉塞し、水
分の蒸散を防いで角質層の水分含量を増大させ、その結
果として皮膚の潤いを保ち、また皮膚の柔軟性を向上さ
せるとされている。すなわち、これらの油性基剤の作用
機構は、物理的なものである。それゆえ、柔軟化の効果
を向上すべく、これらを多く使用すると、べとつきなど
使用感の低下があり、柔軟化の効果の大きさと使用感の
良さとをともに満足させることは難しい。
【0009】また、皮膚を閉塞することは、水分揮散に
よる体温コントロ―ルや皮膚の呼吸を妨げることにな
り、大量の使用には問題がある。さらに、これらの皮膚
の柔軟化剤の効果は、皮膚の閉塞に伴う角質層の水分量
の変化に伴つて発現するので、一般にその発現は皮膚へ
塗布してからある程度時間がかかり、かつその効果は長
続きせず、持続性に乏しいという問題がある。
【0010】また、上記の保湿剤は、角質層の水分のコ
ントロ―ルに効果的なものではあるが、これを従来の油
性基剤と組み合わせた場合には、その保湿効果を十分反
映した皮膚の柔軟化剤を得ることは難しい。すなわち、
これらの保湿剤を単に配合しただけの製剤では、柔軟化
の効果は十分とは言い難く、効果の速効性や持続性も乏
しいという問題がある。
【0011】このように、今までのところ、皮膚に塗布
したのち、皮膚の柔軟性を速やかに向上させ、かつその
効果が持続し、さらに使用感にもすぐれた機能性の高い
皮膚の柔軟化剤は、見い出されていないのが実状であ
る。
【0012】本発明は、このような事情に鑑み、速効性
と持続性のあるすぐれた柔軟化の効果と、好ましい使用
感とを両立し、角質層の脆化によるしわの発生や増加を
防止して、皮膚を若々しく保つのに有用な機能性の高い
皮膚の柔軟化剤を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成するため、鋭意検討した結果、特定のオレイン
酸誘導体と保湿剤とを組み合わせ使用したときに、速効
性と持続性のあるすぐれた柔軟化の効果と、好ましい使
用感とを両立する皮膚柔軟化剤が得られることを見い出
し、本発明を完成するに至つた。
【0014】すなわち、本発明は、(1)下記の一般
式; (HO)n −A−(OR)m (式中、Rはシス−Δ9−オクタデセン酸の純度が85
重量%以上であるオレイン酸のアシル基、Aは飽和また
は不飽和の炭化水素基、エ―テル結合を含む飽和または
不飽和の炭化水素基、または水素の代わりに一部フツ素
を含む飽和または不飽和の炭化水素基、mは1〜12の
整数、nは0〜2の整数で、12≧m+n≧1である)
で表される分子量が4,000以下のオレイン酸誘導体
と、(2)保湿剤とを、(2)成分/(1)成分の重量
比が0.0001〜0.5となる割合で含有することを
特徴とする皮膚柔軟化剤に係るものである。
【0015】
【発明の構成・作用】本発明における(1)成分のオレ
イン酸誘導体は、前記の一般式で表されるエステル化合
物、つまり、水酸基を1〜12個有するアルコ―ル類
(一価アルコ―ルまたは多価アルコ―ル)と、シス−Δ
9−オクタデセン酸の純度が85重量%以上であるオレ
イン酸とのエステル化合物であつて、このエステル化合
物は、場合により分子内にエ―テル結合やフツ素を有
し、また場合により2個以下の未反応の水酸基を有する
ものであり、その分子量としては、4,000以下、好
ましくは290〜2,000程度である。
【0016】このようなオレイン酸誘導体としては、た
とえば、メチルオレ―ト、エチルオレ―ト、イソプロピ
ルオレ―ト、イソブチルオレ―ト、2−エチルヘキシル
オレ―ト、デシルオレ―ト、イソデシルオレ―ト、イソ
パルミチルオレ―ト、イソステアリルオレ―ト、オレイ
ルオレ―ト、オクチルドデシルアルコ―ルなどの炭素数
12〜26のGuerbetアルコ―ルのオレイン酸エ
ステル、コレステロ―ルオレ―ト、トコフエロ―ルオレ
―ト、テルペンアルコ―ルのオレイン酸エステル、1,
1,7−トリヒドロデカフロロヘプタノ―ルオレ―ト、
1,1,2,2−テトラヒドロヘプタデカフロロデカノ
―ルオレ―トなどが挙げられる。
【0017】また、エチレングリコ―ルモノオレ―ト、
エチレングリコ―ルジオレ―ト、プロピレングリコ―ル
モノオレ―ト、プロピレングリコ―ルジオレ―ト、ジエ
チレングリコ―ルモノオレ―ト、ジエチレングリコ―ル
ジオレ―ト、グリセロ―ルモノオレ―ト、グリセロ―ル
ジオレ―ト、グリセロ―ルトリオレ―ト、ジグリセロ―
ルジオレ―ト、ジグリセロ―ルトリオレ―ト、ジグリセ
ロ―ルテトラオレ―ト、テトラグリセロ―ルテトラオレ
―ト、テトラグリセロ―ルペンタオレ―ト、テトラグリ
セロ―ルヘキサオレ―ト、ヘキサグリセロ―ルヘキサオ
レ―ト、ヘキサグリセロ―ルヘプタオレ―ト、ヘキサグ
リセロ―ルオクタオレ―ト、デカグリセロ―ルデカオレ
―ト、デカグリセロ―ルウンデカオレ―ト、ヘキサグリ
セロ―ルドデカオレ―トなども挙げられる。
【0018】このようなオレイン酸誘導体は、たとえ
ば、シス−Δ9−オクタデセン酸の純度が85重量%以
上であるオレイン酸〔たとえば、日本油脂(株)製の
「EXTRA OLEIC−99」、「EXTRA O
LEIC−90」など〕を、硫酸、p−トルエンスルホ
ン酸、塩化スズ、塩化亜鉛、スズ沫などの酸触媒や、炭
酸ナトリウム、水酸化ナトリウムなどのアルカリ触媒の
共存下で、相当するアルコ―ルとともに加熱して直接エ
ステル化を行い、蒸留、アルカリ脱酸、クロマト分取な
どで精製するといつた方法で製造することができる。
【0019】本発明における(2)成分の保湿剤とは、
一般に皮膚の保湿剤として用いられているものを、すべ
て使用することができる。これら保湿剤の例としては、
たとえば、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸、コラ―
ゲン、エラスチン、NMFに含まれるピロリドンカルボ
ン酸やアミノ酸類、プラセンタエキス、グリセリン、
1,3−ブチレングリコ―ルなどのグリコ―ル類、ポリ
エチレングリコ―ル、尿素、キトサンなどが挙げられ
る。
【0020】本発明においては、上記(1)成分のオレ
イン酸誘導体と(2)成分の保湿剤とを必須成分として
使用するが、ここで、(2)成分/(1)成分の重量比
は、0.0001〜0.5、好ましくは0.001〜
0.2となる割合とするのがよい。(2)成分の保湿剤
が上記より少ないと、皮膚柔軟化などの効果が乏しくな
り、また上記より多くなつても、それ以上の効果の増大
は認められず、あまりに多く用いすぎると使用感を損な
う結果となり、好ましくない。
【0021】本発明の皮膚柔軟化剤は、上記の両成分を
必須とし、界面活性剤、添加剤、水などと組み合わせ
て、クリ―ムや乳液などの形で、皮膚に塗布するもので
ある。界面活性剤や添加剤は、とくに限定はなく、通常
化粧品用として用いられているものを、すべて使用でき
る。このうち、非イオン界面活性剤としては、シス−Δ
9−オクタデセン酸の純度が85重量%以上であるオレ
イン酸の誘導体が、エマルシヨンの安定性や皮膚の使用
感の点で好ましい。
【0022】
【発明の効果】本発明の皮膚柔軟化剤は、速効性と持続
性のあるすぐれた皮膚の柔軟化効果を有し、しかも好ま
しい使用感をも有しており、しわの発生や増加を防止し
て皮膚を若々しく保つ柔軟化剤として非常に適してい
る。
【0023】
【実施例】つぎに、本発明の実施例を記載して、より具
体的に説明する。ただし、本発明はこれらの実施例によ
つて限定されるものではない。なお、実施例で用いたオ
レイン酸誘導体a〜aと、比較例で用いたオレイン
酸誘導体b〜bとは、以下の方法で合成したもので
ある。
【0024】以下の合成例において、原料成分のオレイ
ン酸aは日本油脂(株)製の「EXTRA OLEIC
−90」、オレイン酸bは日本油脂(株)製の「NAA
−34」である。これらオレイン酸aおよびオレイン酸
bについて、下記の方法により、シス−Δ9−オクタデ
セン酸の純度を調べたところ、オレイン酸aは91重量
%、オレイン酸bは58重量%であつた。
【0025】<シス−Δ9−オクタデセン酸の純度測定
>オレイン酸試料10mgに、三フツ化ホウ素・メタノ―
ル試薬5mlを加え、水浴上で15分間加温した。冷却
後、n−ヘキサン5mlと飽和食塩水15mlを加えて振と
うし、静置後、n−ヘキサン相のガスクロマトグラフイ
―分析を下記の条件で行つて、シス−Δ9−オクタデセ
ン酸の純度を測定した。 カラム温度 : 210℃ 注入口温度 : 225℃ スプリツト比 : 1/100 キヤリア―ガスとその流量: 窒素ガス、30ml/分 検出器 : FID 試料量 : 2.0ul
【0026】<オレイン酸誘導体a,bの合成>オ
レイルアルコ―ル〔日本油脂(株)製の「NOFABL
E AO−80」〕とオレイン酸とを、モル比1/1.
05で仕込み、塩化スズを触媒として、200℃でエス
テル化を行い、冷却後、未反応オレイン酸を水酸化カリ
ウムで中和し、水洗し、減圧脱水後にろ過して、オレイ
ルオレ―トを得た。
【0027】この方法において、オレイン酸aを原料成
分として得たオレイルオレ―トをオレイン酸誘導体
a、オレイン酸bを原料成分として得たオレイルオレ―
トをオレイン酸誘導体bとした。前者のオレイン酸誘
導体aは、酸価が0.1、ケン化価が101.5であ
り、後者のオレイン酸誘導体bは、酸価が0.1、ケ
ン化価が102.6であつた。
【0028】<オレイン酸誘導体a,bの合成>オ
レイン酸とエタノ―ル(試薬特級)とを、モル比が1/
3.5となるように仕込み、p−トルエンスルホン酸を
触媒として、75℃で2時間反応させ、静置後、エタノ
―ル・水相を分離した。引き続き、モル比が1/3.5
となるようにエタノ―ルを仕込み、75℃でエステル化
を行い、冷却後、未反応オレイン酸を水酸化カリウムで
中和し、水洗し、減圧脱水後にろ過し、さらに単蒸留し
て、エチルオレ―トを得た。
【0029】この方法において、オレイン酸aを原料成
分として得たエチルオレ―トをオレイン酸誘導体a、
オレイン酸bを原料成分として得たエチルオレ―トをオ
レイン酸誘導体bとした。前者のオレイン酸誘導体
aは、酸価が0.02、ケン化価が170.2であり、
後者のオレイン酸誘導体bは、酸価が0.03、ケン
化価が174.1であつた。
【0030】<オレイン酸誘導体a,bの合成>グ
リセロ―ル〔日本油脂(株)製の「RG」〕とオレイン
酸とを、モル比1/3.3で仕込み、塩化スズを触媒と
して、210℃でエステル化を行い、冷却後、未反応オ
レイン酸を10%水酸化カリウム水溶液で中和し、水洗
し、減圧脱水後にろ過して、グリセロ―ルトリオレ―ト
を得た。
【0031】この方法において、オレイン酸aを原料成
分として得たグリセロ―ルトリオレ―トをオレイン酸誘
導体a、オレイン酸bを原料成分として得たグリセロ
―ルトリオレ―トをオレイン酸誘導体bとした。前者
のオレイン酸誘導体aは、酸価が0.1、ケン化価が
189.5であり、後者のオレイン酸誘導体bは、酸
価が0.1、ケン化価が193.6であつた。
【0032】<オレイン酸誘導体a,bの合成>ジ
グリセロ―ル〔鹿島ケミカル(株)製〕とオレイン酸と
を、モル比1/4.2で仕込み、塩化スズを触媒とし
て、210℃でエステル化を行い、冷却後、未反応オレ
イン酸を10%水酸化カリウム水溶液で中和し、食塩水
および水で水洗し、減圧脱水後にろ過して、ジグリセロ
―ルテトラオレ―トを得た。
【0033】この方法において、オレイン酸aを原料成
分として得たジグリセロ―ルテトラオレ―トをオレイン
酸誘導体a、オレイン酸bを原料成分として得たジグ
リセロ―ルテトラオレ―トをオレイン酸誘導体bとし
た。前者のオレイン酸誘導体aは、酸価が0.1、ケ
ン化価が183.8であり、後者のオレイン酸誘導体
bは、酸価が0.1、ケン化価が187.0であつた。
【0034】<オレイン酸誘導体a,bの合成>テ
トラグリセロ―ル〔鹿島ケミカル(株)製〕とオレイン
酸とを、モル比1/4で仕込み、炭酸ナトリウムを触媒
として、210℃でエステル化を行い、冷却後、ろ過し
て、テトラグリセロ―ルテトラオレ―トを得た。
【0035】この方法において、オレイン酸aを原料成
分として得たテトラグリセロ―ルテトラオレ―トをオレ
イン酸誘導体a、オレイン酸bを原料成分として得た
テトラグリセロ―ルテトラオレ―トをオレイン酸誘導体
bとした。前者のオレイン酸誘導体aの水酸基価は
81.1、ケン化価は164.2であり、後者のオレイ
ン酸誘導体bの水酸基価は82.8、ケン化価は16
6.5であつた。
【0036】<オレイン酸誘導体a,bの合成>
1,1,2,2−テトラヒドロヘプタデカフロロデカノ
―ル(ヘキスト社製)とオレイン酸とを、モル比1.0
5/1で仕込み、これに2倍量(重量)のトルエンを加
え、p−トルエンスルホン酸を触媒として、加熱し還流
しながらエステル化を行つた。トルエンを留去したの
ち、蒸留することにより、1,1,2,2−テトラヒド
ロヘプタデカフロロデカノ―ルオレ―トからなるフツ素
化アルコ―ルオレ―トを得た。
【0037】この方法において、オレイン酸aを原料成
分として得たフツ素化アルコ―ルオレ―トをオレイン酸
誘導体a、オレイン酸bを原料成分として得たフツ素
化アルコ―ルオレ―トをオレイン酸誘導体bとした。
前者のオレイン酸誘導体aは、酸価が0.1、ケン化
価が81.9であり、後者のオレイン酸誘導体bは、
酸価が0.1、ケン化価が82.5であつた。
【0038】実施例1〜12 表1および表2に示す油性基剤〔オレイン酸誘導体a
〜a〕、保湿剤、乳化剤および精製水からなる配合組
成(重量%)により、これらを均一に混合して、乳液状
態とした12種の皮膚柔軟化剤を調製した。
【0039】比較例1〜6 表3に示す油性基剤〔オレイン酸誘導体a〜a〕、
乳化剤および精製水からなる配合組成(重量%)、つま
り保湿剤を省いた配合組成により、これらを均一に混合
して、乳液状態とした6種の皮膚柔軟化剤を調製した。
【0040】比較例7〜12 表4に示す油性基剤〔オレイン酸誘導体b〜b〕、
保湿剤、乳化剤および精製水からなる配合組成(重量
%)により、これらを均一に混合して、乳液状態とした
6種の皮膚柔軟化剤を調製した。
【0041】比較例13〜17 表5に示す油性基剤〔イソプロピルミリステ―ト:日本
油脂(株)製、ホホバ油:日本油脂(株)製、スクアラ
ン:スクアテツク(株)製、軽質流動パラフイン:
(株)松村石油研究所製、オリ―ブ油:日光ケミカルズ
(株)製〕、保湿剤、乳化剤および精製水からなる配合
組成(重量%)により、これらを均一に混合して、乳液
状態とした5種の皮膚柔軟化剤を調製した。
【0042】なお、表1〜表5において、保湿剤中、
「ヒアルロン酸ナトリウム」は東京化成工業(株)製、
「ピロリドンカルボン酸ナトリウム」は味の素(株)
製、「水溶性コラ―ゲン」は(株)高研製のアテロコラ
―ゲンSS、「1,3−ブチレングリコ―ル」はダイセ
ル化学工業(株)製である。また、同表の乳化剤中、
「ソルビタンセスキオレ―ト」は日本油脂(株)製のN
OFABLE SO−902、「ポリオキシエチレンソ
ルビタンモノオレ―ト」は日本油脂(株)製のNOFA
BLE ESO−9920であつて、ポリオキシエチレ
ン(20モル)のソルビタンモノオレ―トである。
【0043】
【表1】
【0044】
【表2】
【0045】
【表3】
【0046】
【表4】
【0047】
【表5】
【0048】以上の実施例1〜12および比較例1〜1
7で調製した皮膚柔軟化剤につき、下記の要領にて、皮
膚の柔軟化効果と使用感とを調べた。その結果を、後記
の表6(実施例1〜12)および表7(比較例1〜1
7)に示す。なお、表6には、参考のために、市販のモ
イスチヤ―クリ―ムI,IIを用いて、上記同様に調べた
結果を、参考例1,2として、併記した。
【0049】<皮膚の柔軟化効果>試料0.3gを取
り、被験者3名の試験部位(左手の甲)に塗布し、15
秒間軽くすり込んだのち、拭き取つた。拭き取り直後、
1時間後、3時間後、6時間後の試験部位の皮膚伸展性
の度合いを、皮膚柔軟性の測定装置であるCutome
ter(Courage & Khazaka社製)を
用い、吸引圧300ミリバ―ルで測定した。これらの値
から、次式により、皮膚伸展率を求めた。結果は、被験
者3名の各時間後の皮膚伸展率の平均値として、示し
た。
【0050】<使用感>女性の被験者20名により、皮
膚上ののび、さつぱり感などの使用感を評価し、下記の
基準により、ランクをつけた。 ◎ : 使用感が良いと答えたパネラ―が18名以上 ○ : 使用感が良いと答えたパネラ―が13名から1
7名 △ : 使用感が良いと答えたパネラ―が7名から12
名 × : 使用感が良いと答えたパネラ―が6名以下
【0051】
【表6】
【0052】
【表7】
【0053】上記の表6,表7の結果から明らかなよう
に、本発明の皮膚柔軟化剤は、皮膚柔軟化にすぐれ、ま
た使用感にもすぐれている。市販品(参考例1,2)や
従来の油性基剤を用いたもの(比較例7〜17)では、
皮膚伸展率の向上がほとんどみられない。また、本発明
の(1)成分のオレイン酸誘導体のみを用いた、つまり
保湿剤を省いたもの(比較例1〜6)では、皮膚伸展率
の向上はあるものの、本発明の皮膚柔軟化剤の半分以下
となつており、十分とはいえない。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (1)下記の一般式; (HO)n −A−(OR)m (式中、Rはシス−Δ9−オクタデセン酸の純度が85
    重量%以上であるオレイン酸のアシル基、Aは飽和また
    は不飽和の炭化水素基、エ―テル結合を含む飽和または
    不飽和の炭化水素基、または水素の代わりに一部フツ素
    を含む飽和または不飽和の炭化水素基、mは1〜12の
    整数、nは0〜2の整数で、12≧m+n≧1である)
    で表される分子量が4,000以下のオレイン酸誘導体
    と、(2)保湿剤とを、(2)成分/(1)成分の重量
    比が0.0001〜0.5となる割合で含有することを
    特徴とする皮膚柔軟化剤。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999004753A1 (en) * 1997-07-25 1999-02-04 The Procter & Gamble Company Cosmetic compositions
JP2002241213A (ja) * 2001-02-16 2002-08-28 Nof Corp 美白化粧料
JP2006069950A (ja) * 2004-09-01 2006-03-16 Tsubaki:Kk 皮膚化粧料
JP2011126914A (ja) * 2011-03-18 2011-06-30 Nof Corp アルギナーゼ活性促進剤およびそれを含有する皮膚外用剤

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